JPH11180601A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 略直線の用紙搬送路に搬送ローラと、その下
流側に位置するレジストローラとを設け、前記搬送ロー
ラを駆動して用紙をレジストローラに押し当てて、斜め
送りを矯正した後、レジストローラを駆動して用紙を一
枚ずつ搬送する用紙搬送装置において、前記レジストロ
ーラに当接させている従動側ローラのニップ力を強くし
なくとも、搬送ローラで搬送されてくる用紙を確実に受
け止めて用紙の書き出し位置を規制する。 【解決手段】 搬送ローラとレジストローラとの間の略
直線の用紙搬送路に、用紙がレジストローラに到達する
までに、該用紙をたわませる突起物を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファッ
クス、コピー機等の画像形成装置において用いられ、画
像が転写、定着される用紙を順次一枚ずつ搬送する用紙
搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置では、用紙ホッパー
内の用紙を転写部に順次一枚ずつ搬送し、トナー像が転
写された用紙を定着部へ搬送し、さらに用紙スタッカに
送り出す用紙搬送装置が設けられている。この用紙搬送
装置は、用紙搬送の両側で用紙の搬送経路を規制する用
紙ガイドと、用紙搬送路に対向、接触する複数の搬送ロ
ーラ対とを備え、該搬送ローラ対の回転により用紙を一
定方向に搬送するものである。このように用紙搬送装置
では、画像が転写される用紙の方向を適切に維持しなが
ら、用紙を所定のタイミングで転写部へ搬送しなければ
ならない。しかし、用紙ホッパーに重ねられた用紙から
一枚ずつ取り出すときに、あるいは、搬送ローラ対によ
る搬送中に用紙の方向が斜めになり、そのまま用紙搬送
路を搬送されることがある。

【０００３】このような斜めに送られる用紙の向きを矯
正する用紙搬送装置は、用紙の搬送過程で用紙の先端が
用紙搬送路を閉鎖する部材、例えばレジストローラ対に
当接し、いったん停止するようになっており、さらに用
紙の先端が停止した後も用紙の後方が送り出され、これ
により用紙が湾曲した形状にされる。このときの用紙の
後方が搬送ローラ対により拘束されているので、先端が
斜めになっていても用紙の復元力によってレジストロー
ラ対のニップ部の方向に矯正され、斜め送りが是正され
るものである。

【０００４】しかしこのような用紙搬送装置では用紙に
たわみを発生させるために、レジストローラに用紙先端
が到達した後も、搬送ローラで用紙を過送りする。その
際に、用紙の搬送力をレジストローラのニップ部で受け
るために、レジストローラのニップ力が小さいと用紙に
押されてレジストローラの従動側のローラが回転し、用
紙を規制出来ずに先端が出てしまい、用紙書き出し位置
がずれるという不具合がある。

【０００５】このような不具合を回避するために、レジ
ストローラに当接させている従動側のローラのニップ力
をより強くして、用紙に押されて従動側のローラが回転
しないようにしていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レジス
トローラの従動側のニップ力を増加させると用紙を転写
部に搬送する際に用紙にシワが発生しやすくなり、印字
障害が生じる問題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を
解消すべくなされたもので、請求項１に係る装置は、略
直線の用紙搬送路に搬送ローラと、その下流側に位置す
るレジストローラとを設け、前記搬送ローラを駆動して
用紙をレジストローラに押し当てて、斜め送りを矯正し
た後、レジストローラを駆動して用紙を一枚ずつ搬送す
る用紙搬送装置において、前記搬送ローラとレジストロ
ーラとの間の用紙搬送路に前記レジストローラに到達す
るまでに用紙をたわませる突起物を設けた。

【０００８】上記した構成によれば、用紙を容易にたわ
ますことができ、レジストローラに当接する前に、既に
用紙がたわんでいるため、レジストローラを押す力が小
さくなる。従って、レジストローラのニップ部の従動側
のニップ力を大きくしなくても、用紙の飛び出しを防止
し、用紙書き出し位置がずれるという不具合を防止でき
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図１は、本発明の一実施例で、プリン
タ、ファックス、コピー機等の画像形成装置に使用され
る、用紙搬送装置のレジストローラ近傍を示す断面図で
ある。図１において、４は印刷される用紙である。１は
略水平方向に前記用紙４をガイドする用紙搬送路であ
る。２は前記用紙搬送路に配置された搬送ローラ対で、
図示しない駆動装置にて一定方向に回転し、挟持した用
紙を搬送する。３はレジストローラ対で、図示しない駆
動装置にて一定方向に回転する駆動ローラと、該駆動ロ
ーラに対向、接触し、従動して回転する従動ローラとか
らなる。そして、用紙搬送路を閉鎖する部材である前記
レジストローラ対３は、通常、駆動ローラを停止させて
おいて、搬送ローラ２で搬送されて来る用紙をいったん
停止させる。その後、転写のタイミングに合わせて駆動
ローラを駆動して該レジストローラ対３で用紙４を搬送
することにより、用紙の書き出し位置を規定する。

【００１０】図１の説明では、下側がモータにより駆動
される駆動ローラで、その上側が従動ローラとしたが、
もちろん、上下の位置が反対でもかまわない。前記用紙
搬送路１は、下用紙搬送ガイド１ａと、上用紙搬送ガイ
ド１ｂと、上用紙搬送ガイド１ｃとからなる。前記下用
紙搬送ガイド１ａには、用紙のガイド面の一部を用紙幅
方向について、高さ５ミリ、３０度程度に斜めに曲げ起
こし、用紙の進行方向に斜面を有した突起５を設けてい
る。

【００１１】前記上用紙搬送ガイド１ｂは、前記突起５
の斜面で斜め上方向に変えられた前記用紙４の進行方向
を、レジストローラ対に向くように規制するものであっ
て、レジストローラ対３に対して適切な角度を有してそ
の近傍に配置されている。上側の用紙搬送ガイドは、用
紙４がたわむ場所を確保するために、突起部の上空周辺
を中途で切って、上用紙搬送ガイド１ｂと、上用紙搬送
ガイド１ｃとに分離し、配置している。

【００１２】以上のように構成された用紙搬送装置は、
図示しない制御部の印刷指令に基づいて、搬送ローラ対
２の横に並べて配置した同じく図示しない大容量用紙ホ
ッパーから、そのホッパーに重ねられた用紙をピックロ
ーラ等で一枚ずつ取り出し、搬送ローラ対２に搬送す
る。（ホッパーが装置の下に位置する場合は、一枚ずつ
取り出した用紙を用紙搬送路に設けた複数の搬送ローラ
で、該用紙の移動方向を１８０度変えて図１の搬送ロー
ラ対２に搬送する。）つぎに、該搬送ローラ対２は、一
定方向に回転しながらホッパーから搬送されてきた用紙
４を挟持し、レジストローラ対３に用紙を搬送する。す
ると、用紙４は、下用紙搬送ガイド１ａに沿って略水平
に進み、突起５に当接し、該突起５に設けられた約３０
度の斜面に沿ってその進行方向を斜め上方向に変えて進
む。

【００１３】つぎに、用紙４の先端が突起５の頂点を通
過し、用紙ガイドが無くなった後も用紙の腰のみで該用
紙を支え、斜め上方向に進むが、Ａ４定型用紙の場合は
水平距離にして約９０ミリ程度移動した所で、用紙の自
重を腰で支えられなくなり、用紙の先端が下向きに転
じ、上下の用紙ガイドの間で用紙の腰が折れるように、
たわみが発生する。

【００１４】また、上質紙などの腰の強い用紙の場合
は、前記した、用紙先端が下向きに転じる時間が遅くな
り、用紙搬送路１が長くなる。従って、その用紙搬送路
１が長くなるのを防止するために上用紙搬送ガイド１ｂ
で斜めに上昇してくる用紙を強制的に下向きに方向転換
させ、搬送ローラ２で用紙４を送ると、短い用紙搬送路
１でも突起部５とレジストローラ対３の間で、用紙にた
わみを発生させることができる。

【００１５】このように、用紙がたわんだ状態になると
用紙４の腰に自由度ができ、該用紙を搬送ローラで過送
りしてレジストローラ対３を押しても、一定以上の力は
用紙のたわみ部分に逃げ、レジストローラ対３を押す力
が弱くなる。従って、レジストローラ対３のニップ力を
小さくすることができ、従来のように強いニップ力によ
る用紙のシワの発生を防止できる。

【００１６】前記したとおり、従来はレジストローラ対
３に用紙４を突き当てた後、搬送ローラを過送りして、
用紙４をたわませていたのを、本実施例では、突起部５
で用紙４をたわませてから、用紙をレジストローラ対３
に突き当てるようにしたため、用紙のレジストローラ対
３を押す力を弱くすることができた。なお、前記実施例
の説明においては、用紙搬送路１を略水平方向として説
明したが、これに限定されるものではなく、発明者の実
験によれば該用紙搬送路１を３０度程度傾けても同一の
効果が得られることを確認している。

【００１７】また、前記実施例の説明においては、突起
物について、下用紙搬送ガイド１ａの一部を用紙幅方向
について斜めに曲げ起こし、用紙の進行方向に斜面を有
した突起５を設けた場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、他の実施例として、前記突起物
に変えて、三角錐や円錐等の突起物を一個あるいは横方
向に複数個並べて設けても、用紙をたわますことが可能
になり、前記したものと同一の効果が得られる。

【００１８】また、前記実施例の説明においては、上用
紙搬送ガイド１ｂを設け、用紙４をレジストローラ対に
ガイドするようにしたが、用紙によっては、上用紙搬送
ガイド１ｂは特に必要でなく、削除することによりコス
トダウンが図れ、用紙ジャム時の保守性が向上する。ま
た更に、前記実施例の説明においては、用紙搬送ガイド
１ｂと、上用紙搬送ガイド１ｃとは、用紙４がたわむ場
所を確保するために突起物の上空のガイドを切って開放
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、他の実施例として、前記上用紙搬送ガイドは、
用紙４のたわみスペースを考慮しつつ、たわんだ用紙４
をレジストローラ対３に押しつけて用紙の先端を揃える
ために、前記突起物５の対向位置のガイドを湾曲構造と
した一体物でも良く、この湾曲構造を有した用紙搬送ガ
イドによれば、突起物５によって、たわみやすく成った
用紙４が、該上用紙搬送ガイドに沿って容易にたわみ、
該ガイドがたわんだ用紙４の先端をレジストローラ対３
に押さえるように作用するため、レジストローラ対の位
置での用紙の先頭が揃い、用紙の斜行がより効果的に規
制される。また、部品点数も少なくなる。

【００１９】

【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
用紙ガイドに設けた突起物で用紙を容易にたわますこと
ができ、用紙の腰に自由度を持たせた後、レジストロー
ラ対に突き当てるため、レジストローラ対を押す力が小
さくなり、従って、レジストローラ対のニップ力を小さ
くすることができ、強いニップ力による用紙のシワの発
生を防止して印字障害を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例である用紙搬送装置のレジ
ストローラ対の近傍を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 用紙搬送路 １ａ 下用紙搬送ガイド １ｂ、１ｃ 上用紙搬送ガイド ２ 搬送ローラ対 ３ レジストローラ対 ４ 用紙 ５ 突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略直線の用紙搬送路に搬送ローラと、そ
   の下流側に位置するレジストローラとを設け、前記搬送
   ローラを駆動して用紙をレジストローラに押し当てて、
   斜め送りを矯正した後、レジストローラを駆動して用紙
   を一枚ずつ搬送する用紙搬送装置において、 前記搬送ローラとレジストローラとの間の用紙搬送路に
   前記レジストローラに到達するまでに用紙をたわませる
   突起物を設けたことを特徴とする用紙搬送装置。