JPH11180402A - 充填包装機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッター機構による連続包装袋のカット位置
調整を簡単に行うことができる充填包装機を提供する。 【解決手段】 カッター機構９はフイルムＦの横シール
機構６，７により形成される横シール部ＦＳを切断す
る。調整機構１１はカッター機構９を上下方向に移動可
能とし、連続包装袋の切断位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状に巻かれ
たフイルムを製袋して、その包装袋内に液体，粉体ある
いは粘稠物質等の内容物を充填する充填包装機に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】液体，粉体あるいは粘稠物質等の被包装
物（内容物）を充填する充填包装機として、例えば特開
平１−１５３４１０号公報や特開平２−４６２６号公報
あるいは特開平２−３２９２９号公報等に開示されてい
るように、充填包装機は、機台を有し、この機台の側部
には一対の原反軸が設けられ、この原反軸にフイルムを
巻回した原反が脱着交換可能に保持されており、前記機
台の上部にフイルム案内部及びフイルム折返し部を配設
し、前記機台の前面部に上側から縦シール機構（フイル
ム繰り出し機構）、第１，第２の横シール機構、カッタ
ー機構が備えられ、原反よりフイルムを前記縦シール機
構により引出し、前記フイルム案内部を介して前記フイ
ルム折返し部に導出し、前記フイルム折返し部に設けら
れたガイドによりフイルムを長手方向に二つ折りにし
て、前記縦シール機構に対向する一対の縦ヒートシール
ロールでフイルムの折返し端部同士を重ね合わせて熱シ
ールして送り出し、この縦シールによりフイルムを筒状
に形成し、前記第１の横シール機構の対向する一対の横
ヒートシールロールでフイルムを横方向に横シールし、
この横シールにより底部を形成し、これにより有底筒状
に形成されたフイルム内に充填機構の充填ノズルにより
例えば食料品等の被包装物を充填し、更にフイルムが送
られて再び第１の横シール機構の横ヒートシールロール
によりフイルムの袋口側を横シールして被包装物を封止
し、この横シール箇所を第２の横シール機構の横ロール
により更に加圧封止し、次いで横シール部分を回転式の
前記カッター機構で切断することにより包装袋を得るも
のが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述したような充填包
装機において、前記包装物の製品寸法（シールピッチ）
の変更に伴う前記カッター機構のカット位置変更や被充
填物の充填量及び温度，前記フイルムの材質等の品種毎
の包装形態に応じた前記フイルムの伸縮作用に伴うカッ
ト位置補正を行う場合は、横シール機構により前記フイ
ルムを横シールするタイミングに対し、回転機構（回転
刃）を備えたカッター機構により前記フイルムをカット
するタイミングを可変することによって、前記フイルム
（連続包装袋）のカット位置の変更を行うものである。
従って、作業者は、前記カッター機構の回転機構の速度
を可変し、移送されるフイルムに対しカットするタイミ
ングを早めたり遅らせたりして時間的な感覚を基にカッ
ト位置の調整を行わなければならず、前記調整の感覚を
つかみにくいばかりでなく、誤ったカット位置調整を行
う恐れがあり、簡単にカット位置調整ができる充填包装
機が望まれている。

【０００４】そこで本発明は、前記問題点に着目し、カ
ッター機構による連続包装袋のカット位置調整を簡単に
行うことができる充填包装機を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するため、連続移送されるフイルムを縦シール機構
により縦シールし、かつ前記フイルムを横シール機構に
より横シールして、区画形成される連続包装袋に被充填
物を充填する充填包装機において、前記フイルムの前記
横シール機構により形成されるシール位置を切断し個々
の包装袋を得るカッター機構と、前記カッター機構を上
下方向に移動可能とし、前記フイルムの切断位置を調整
する調整機構と、を備えてなるものである。

【０００６】また、前記カッター機構は前記連続包装袋
を切断する回転刃を備えてなるものである。

【０００７】また、前記調整機構を上下方向に移動可能
とする駆動用モータと、前記調整機構の移動量を設定す
る設定値入力手段と、前記設定値入力手段により設定さ
れた移動量に応じて前記調整機構を動作させる制御手段
と、前記包装袋の品種毎の包装形態に応じて前記調整機
構の移動量データを不揮発的に記憶する記憶部と、を備
えてなるものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明は、連続移送されるフイル
ムＦを縦シール機構５により縦シールし、かつフイルム
Ｆを横シール機構６，７により横シールして、区画形成
される連続包装袋に被充填物を充填する充填包装機に関
するものである。フイルムＦの横シール機構６，７によ
り形成される横シール部ＦＳを回転刃９ａにより切断す
るカッター機構９と、カッター機構９を上下方向Ｈに移
動可能とし、カッター機構９によるフイルムＦの切断位
置を調整する調整機構１１とを備えてなることから、包
装袋ＦＷの品種毎の包装形態に応じた製品寸法の変更に
よるフイルムＦのカット位置調整や被充填物の充填量及
び温度，フイルムの材質等により可変するフイルムＦの
伸縮作用によるカット位置のずれによる補正が必要な場
合であっても、カット位置調整をカッター機構９の移動
量により調整することができ、従来のようなカッター機
構の回転機構の速度を可変してフイルムＦのカットタイ
ミングを調整しなくとも良いことから、作業者が誤った
カット位置調整を行う恐れがなく、前記連続包装袋のカ
ット位置調整が容易に行えるようになる。

【０００９】また、調整機構１１の移動量を設定値入力
手段１９により設定し、この設定した位置データを包装
袋ＦＷの品種毎の包装形態に応じた基準位置データとし
て不揮発性メモリ部２１に記憶させ、包装袋ＦＷの包装
形態に応じてこのデータ読み出すことによって、調整機
構１１の高さを自動的に調整することができることか
ら、作業者の段取り換え作業を容易にすることができ
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を添付図面に記載した実施例に
基づき説明する。

【００１１】図１において、機台１の側方には原反軸２
が設けられ、この原反軸２にフイルムＦをロール状に巻
回したフイルム原反Ｒが着脱交換可能に設けられ、機台
１の上部にフイルム案内部３及びフイルム折返し部４を
配設し、機台１の前面部に上側から縦シール機構５と、
第１，第２の横シール機構６，７と、フイルムＦの側縁
シール部ＦＨに開封用ノッチ（図示しない）を入れる開
封用ノッチ機構８と、包装袋ＦＷを切断するカッター機
構９とがそれぞれ備えられ、前記ロール状フイルム原反
ＲよりフイルムＦを引き出し、フイルム案内部３を介し
てフイルム折返し部４に導出し、フイルム折返し部４に
設けられた折返しガイドによりフイルムＦを長手方向に
沿って二つ折りにし、縦シール機構５の対向する一対の
縦ヒートシールロールでフイルムＦの折返し端部同志を
ヒートシールして送り出し、この縦シールされたフイル
ムＦの側端シール部ＦＨによりフイルムＦを筒状に形成
し、第１の横シール機構６の対向する一対の横ヒートシ
ールロールでフイルムＦを横方向にヒートシールし、こ
の横シール部ＦＳにより包装袋ＦＷとなる底部を形成
し、これにより有底筒状に形成されたフイルムＦ内に充
填機構１０により、例えば、ソースや醤油等の液体から
なる内容物（被充填物）を充填し、更にフイルムＦが送
られて再び第１の横シール機構６の横ヒートシールロー
ルによりフイルムＦの袋口部を横方向にヒートシールし
て前記内容物を封止し、前記内容物の上下を横方向にヒ
ートシールした横シール部ＦＳ箇所を第２の横シール機
構７の横ヒートシールロールによって更に封着（押し
圧）する。次いで前記内容物を封入した包装袋ＦＷの側
端シール部ＦＨの端縁部分に開封用ノッチ形成機構８に
より開封用ノッチを形成し、続いて前記横シール部ＦＳ
箇所の中間部をカッター機構９で切断し、これによって
連続した包装袋ＦＷを分離してコンベア等で取り出し搬
送するように構成している。

【００１２】また、カッター機構９には、図２，図３で
示すような調整機構１１が備えられている。この調整機
構１１は、機台１に取り付ける取付台１２と、正逆転可
能で所定の制御回転が付与される駆動用モータ１３と、
この駆動用モータ１３のモータ軸から減速機１４及び歯
車（傘歯車）１５を介し接続されたねじ軸１６と、この
ねじ軸１６に螺着されたナット体１７と、ねじ軸１６が
回転する際に、カッター機構９を上下方向にスライドさ
せるスライドレール１８と、から構成され、包装袋ＦＷ
の品種毎に包装形態に応じて、後で詳述する電気制御に
よりカッター機構９を上下動させるものである。

【００１３】次に、かかる構成の充填包装機に備えられ
る調整機構１１を制御する回路構成を図４を用いて説明
する。

【００１４】調整機構１１を制御する回路構成は、包装
袋ＦＷの品種毎の包装形態に応じて、調整機構１１の上
下方向の移動量を設定する、例えばキーボード等からな
る設定値入力手段１９と、設定値入力手段１９により入
力された調整機構１１の移動量を演算処理し、駆動用モ
ータ１３を制御する後述するモータ制御回路（ドライ
バ）に移動指示信号を出力するＣＰＵ（制御手段）２０
と、ＣＰＵ２０により演算処理で求めた位置データを基
準位置データとして包装袋ＦＷの品種毎の包装形態に応
じて記憶する、ＥＥＰＲＯＭやバックアップＲＡＭ等か
らなる不揮発性メモリ部（記憶部）２１と、充填包装機
のシステムプログラムや前記演算処理プログラム等が記
憶されたＲＯＭ２２と、設定値入力手段１９や駆動用モ
ータ１３等の入出力を行うインターフェイス回路２３
と、調整機構１１を上下方向に移動させ、高さの微調整
を可能とするステップモータ等からなる駆動用モータ１
３と、ＣＰＵ２０から出力される前記移動指示信号を受
けて駆動用モータ１３を制御するモータ制御回路２４
と、包装袋ＦＷの包装形態に応じた品種データや前記品
種データに応じた調整機構１１の移動量等を表示する表
示手段２５とから構成されている。また、ＣＰＵ２０と
メモリ部２１とＲＯＭ２２はバス２５を介してインター
フェイス回路２３に接続されている。

【００１５】調整機構１１は、図５に示すように、包装
袋ＦＷの製品寸法が変更されたり、包装袋ＦＷの品種毎
の包装形態に応じてフイルムＦに伸縮作用が生じカット
位置にばらつきが生じた場合に、駆動用モータ１３によ
り上下方向Ｈの高さ調整を行うものであるが、この場合
におけるＣＰＵ２０は、設定値入力手段１９により設定
される調整データを現在の位置データに加減算処理して
駆動用モータ１３を制御することにより、カッター機構
９を上下方向Ｈに移動させて、カッター機構９の回転刃
９ａがフイルムＦの横シール部ＦＳの略中央を切断する
ようにカッター機構９の高さ調整を行う。この高さ調整
により得られた位置データは、包装袋ＦＷの品種毎の包
装形態に応じた製品寸法やフイルムＦの特性（被充填物
の充填量及び温度，フイルムＦの材質等により可変する
フイルムＦの伸縮作用によるカット位置のずれ）に応じ
て基準位置データとして不揮発性メモリ部２１に記憶さ
せるものである。従って、ＣＰＵ２０は、設定値入力手
段１９により品種毎の包装形態に応じた品種データが入
力された際に、前記品種データに応じた調整機構１１の
基準位置データを不揮発性メモリ部２１から読み出し、
駆動用モータ１３を動作させることでカッター機構９を
前記品種データに応じたフイルムＦの適切なカット位置
（第１，第２の横シール機構６，７により横シールされ
る横シール部ＦＳの略中央）に移動させることが可能と
なる。

【００１６】かかる充填包装機は、カッター機構９の高
さを調整可能とする調整機構１１を備えることにより、
包装袋ＦＷの品種毎の包装形態に応じた製品寸法の変更
によるフイルムＦのカット位置調整や被充填物の充填量
及び温度，フイルムの材質等により可変するフイルムの
伸縮作用によるカット位置のずれによる補正をカッター
機構９の上下方向の移動量により調整できることから、
従来のようなカッター機構の回転機構の速度を可変して
フイルムＦのカットタイミングを調整しなくともカット
位置調整を行うことができる。

【００１７】また、調整機構１１の移動量を設定値入力
手段１９により設定し、この設定した包装袋ＦＷの品種
毎の包装形態に応じた位置データを基準位置データとし
て不揮発性メモリ部２１に記憶させ、包装袋ＦＷの包装
形態に応じてこのデータ読み出すことによって、調整機
構１１の高さを自動的に調整することができることか
ら、作業者の段取り換え作業を容易にすることができ
る。

【００１８】尚、本実施例の充填包装機では、第１，第
２の横シール機構６，７及び開封用ノッチ形成機構８を
備えた充填包装機を例に挙げ説明したが、例えば、横シ
ール機構が１つであったり、開封用ノッチ形成機構８を
備えない充填包装機であっても良く、本発明は前述した
実施例の充填包装機に限定されるものではない。

【００１９】また、本実施例では、設定値入力手段１９
と、設定値入力手段１９で入力した内容や生産条件を表
示する表示手段２５とを別々に備えているが、入力手段
及び表示手段を一体に備えたタッチパネル等を用いても
良い。

【００２０】また、本実施例における調整機構１１は駆
動用モータ１３により自動的に高さ調整を行うように構
成したが、請求項１に記載の本発明の調整機構は、手動
により高さ調整を行うものであっても良い。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、連続移送されるフイルムを縦
シール機構により縦シールし、かつ前記フイルムを横シ
ール機構により横シールして、区画形成される連続包装
袋に被充填物を充填する充填包装機において、前記フイ
ルムの前記横シール機構により形成されるシール位置を
切断し個々の包装袋を得るカッター機構と、前記カッタ
ー機構を上下方向に移動可能とし、前記フイルムの切断
位置を調整する調整機構と、を備えてなるものであり、
前記包装袋の品種毎の包装形態に応じた製品寸法の変更
による前記フイルムのカット位置調整や被充填物の充填
量及び温度，前記フイルムの材質等により可変する前記
フイルムの伸縮作用によるカット位置のずれによる補正
が必要な場合であっても、カット位置調整を前記カッタ
ー機構の移動量により調整することができ、従来のよう
なカッター機構の回転機構の速度を可変してフイルムの
カットタイミングを調整しなくとも良いことから、作業
者が誤ったカット位置調整を行う恐れがなく、前記連続
包装袋のカット位置調整が容易に行えるようになる。

【００２２】また、前記調整機構の移動量を設定値入力
手段により設定し、この設定した位置データを前記包装
袋の品種毎の包装形態に応じた基準位置データとして不
揮発性メモリ部に記憶させ、前記包装袋の包装形態に応
じてこのデータ読み出すことによって、前記調整機構の
高さを自動的に調整することができることから、作業者
の段取り換え作業を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す充填包装機の正面図。

【図２】同上実施例の調整機構を示す正面図。

【図３】同上実施例の調整機構を示す要部断面図。

【図４】同上実施例の電気的構成を示すブロック図。

【図５】同上実施例のカッター機構の高さ調整を表す
図。

【符号の説明】

９ カッター機構 ９ａ 回転刃 １１ 調整機構 １３ 駆動用モータ １９ 設定値入力手段 ２０ ＣＰＵ（制御手段） ２１ 不揮発性メモリ部（記憶部） ２２ ＲＯＭ ２３ インターフェイス回路 ２４ モータ制御回路 ２５ 表示手段 Ｆ フイルム

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続移送されるフイルムを縦シール機構
   により縦シールし、かつ前記フイルムを横シール機構に
   より横シールして、区画形成される連続包装袋に被充填
   物を充填する充填包装機において、前記フイルムの前記
   横シール機構により形成されるシール位置を切断し個々
   の包装袋を得るカッター機構と、前記カッター機構を上
   下方向に移動可能とし、前記フイルムの切断位置を調整
   する調整機構と、を備えてなることを特徴とする充填包
   装機。
2. 【請求項２】 前記カッター機構は前記連続包装袋を切
   断する回転刃を備えてなることを特徴とする請求項１に
   記載の充填包装機。
3. 【請求項３】 前記調整機構を上下方向に移動可能とす
   る駆動用モータと、前記調整機構の移動量を設定する設
   定値入力手段と、前記設定値入力手段により設定された
   移動量に応じて前記調整機構を動作させる制御手段と、
   前記包装袋の品種毎の包装形態に応じて前記調整機構の
   移動量データを不揮発的に記憶する記憶部と、を備えて
   なることを特徴とする請求項１もしくは請求項２に記載
   の充填包装機。