JPH11178932A - 生体内挿入用装置 - Google Patents

生体内挿入用装置

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JPH11178932A
JPH11178932A JP9365058A JP36505897A JPH11178932A JP H11178932 A JPH11178932 A JP H11178932A JP 9365058 A JP9365058 A JP 9365058A JP 36505897 A JP36505897 A JP 36505897A JP H11178932 A JPH11178932 A JP H11178932A
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end portion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体内に挿入する生体内挿入具の先端部の突
き当たる力と突き当たっている方向、すなわち先端部が
受ける力のベクトル情報を得ることができる生体内挿入
用装置を提供する。 【解決手段】 生体内挿入用装置1は、先端部側面に設
けられ、かつ等角度に配置された4つの歪みゲージ31
a,32a,33a,34aを備えた生体内挿入具10
と、歪みゲージと電気的に接続されるブリッジ回路50
a,50bと、ブリッジ回路からの出力信号を用いて生
体内挿入具10の先端部の接触状態を演算するための演
算機能とを有する演算装置40を備える。演算装置40
は、向かい合う2組の歪みゲージをブリッジ回路50b
の隣り合う配置とすることにより得られる2つの出力信
号と、向かい合う任意の組の歪みゲージをブリッジ回路
50aの向かい合う配置とすることにより得られる出力
信号とを利用して、生体内挿入具10の先端部の応力ベ
クトル状態を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内挿入具の先
端部の生体との触覚情報を得ることができる生体内挿入
用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、生体内挿入具等の体内挿入具には
内視鏡による視覚情報など様々な機能を具備したものは
ある。しかし、先端部が血管内壁や臓器等の体内組織に
接触したかどうかの触覚情報は生体内挿入具(例えば、
カテーテル)等を伝わってくる感触を頼りに操作者が判
断しているのが現状である。そのため、カテーテル等の
先端部で血管内壁や臓器等を穿孔したり損傷したりする
問題が見られる。このような問題を解決するものとし
て、特開平6−190050号公報、特開平6−142
031号公報のように先端部にセンサ部を設けたものが
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−1
90050号公報のものでは、生体内挿入具の先端部に
かかる生体内挿入具の軸線に沿った力情報のみしか検出
できない。また、特開平6−142031号公報のもの
では、生体内挿入具の曲がり具合である生体内挿入具の
側面が受ける力しか検出できない。よって、特開平6−
190050号公報、および特開平6−142031号
公報のものでは、生体内に挿入する際最も必要な生体内
挿入具の先端部の突き当たる力と突き当たっている方
向、すなわち先端部が受ける力のベクトル情報が得られ
ないため、生体組織との正確な接触状況の把握ができな
い。本発明の目的は、上記のような問題点を解消し、生
体内に挿入する際最も必要な生体内挿入具の先端部の突
き当たる力と突き当たっている方向、すなわち先端部が
受ける力のベクトル情報を得ることができる生体内挿入
用装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、生体内挿入具本体と、該生体内挿入具の先端部側面
に設けられ、かつ等角度に配置された4つの歪みゲージ
とを備えた生体内挿入具と、該生体内挿入具の4つの歪
みゲージと電気的に接続される少なくとも1つのブリッ
ジ回路と、該ブリッジ回路からの出力信号を用いて生体
内挿入具の先端部の接触状態を演算するための演算機能
とを有する演算装置を備える生体内挿入用装置であっ
て、前記演算装置は、向かい合う2組の歪みゲージをブ
リッジ回路の隣り合う配置とすることにより得られる2
つの出力信号と、向かい合う任意の組の歪みゲージをブ
リッジ回路の向かい合う配置とすることにより得られる
1つの出力信号とを利用して、生体内挿入具の先端部の
応力ベクトル状態を演算する演算機能を備え生体内挿入
用装置である。
【0005】そして、前記生体内挿入用装置は、向かい
合う2組の歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置と
することにより得られる2つの出力信号と、向かい合う
2組の歪みゲージをブリッジ回路の向かい合う配置とす
ることにより得られる2つの出力信号を用いて、生体内
挿入具の先端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能
を備えていることが好ましい。
【0006】また、前記演算装置は、少なくとも1つの
ブリッジ回路と、それぞれの歪みゲージと前記ブリッジ
回路とを電気的に接続する複数の切替スイッチと、向か
い合う組の歪みゲージが前記ブリッジ回路の向かい合う
配置となるように、また、向かい合う組の歪みゲージが
前記ブリッジ回路の隣り合う配置となるように前記切替
スイッチを制御するスイッチ制御機能と、前記ブリッジ
回路より出力される信号を用いて生体内挿入具の先端部
の応力ベクトル状態を演算する演算機能とを備えている
ことが好ましい。また、前記演算装置は、2つのブリッ
ジ回路を備え、第1のブリッジ回路は、向かい合う組の
歪みゲージがブリッジ回路の向かい合う配置となるよう
に構成されており、第2のブリッジ回路は、向かい合う
組の歪みゲージがブリッジ回路の隣り合う配置となるよ
うに構成されているものであっていもよい。
【0007】また、上記目的を達成するものは、生体内
挿入具本体と、該生体内挿入具の先端部側面に設けら
れ、かつ等角度に配置された少なくとも4つのセンサ部
と、該それぞれのセンサ部の表面側および裏面側に設け
られた歪みゲージとを備えた生体内挿入具と、該生体内
挿入具の少なくとも8つの歪みゲージと電気的に接続さ
れる少なくとも1つのブリッジ回路と、該ブリッジ回路
からの出力信号を用いて生体内挿入具の先端部の接触状
態を演算するための演算機能とを有する演算装置を備え
る生体内挿入用装置であって、前記演算装置は、それぞ
れのセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り
合う配置とすることにより得ることが可能な少なくとも
4つの出力信号のうちの少なくとも2つの出力信号と、
それぞれのセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路
の向かい合う配置とすることにより得ることが可能な4
つの出力信号のうちの少なくとも2つの出力信号とを利
用して生体内挿入具の先端部の応力ベクトル状態を演算
する演算機能を備える生体内挿入用装置である。
【0008】そして、前記演算装置は、それぞれのセン
サ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置
とすることにより得ることが可能な少なくとも4つの出
力信号のうちの少なくとも3つの出力信号と、それぞれ
のセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の向かい
合う配置とすることにより得ることが可能な少なくとも
4つの出力信号のうちの少なくとも3つの出力信号とを
利用して生体内挿入具の先端部の応力ベクトル状態を演
算する演算機能を備えていることが好ましい。さらに、
前記演算装置は、それぞれのセンサ部の2つの歪みゲー
ジをブリッジ回路の隣り合う配置とすることにより得る
ことが可能な少なくとも4つの出力信号と、それぞれの
センサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の向かい合
う配置とすることにより得ることが可能な少なくとも4
つの出力信号を利用して生体内挿入具の先端部の応力ベ
クトル状態を演算する演算機能を備えていることが好ま
しい。
【0009】また、前記演算装置は、少なくとも1つの
ブリッジ回路と、それぞれの歪みゲージと前記ブリッジ
回路とを電気的に接続する複数の切替スイッチと、それ
ぞれのセンサ部に設けられた2つの歪みゲージが前記ブ
リッジ回路の向かい合う配置となるように、また、それ
ぞれのセンサ部に設けられた2つの歪みゲージが前記ブ
リッジ回路の隣り合う配置となるように前記切替スイッ
チを制御するスイッチ制御機能と、前記ブリッジ回路よ
り出力される信号を用いて生体内挿入具の先端部の応力
ベクトル状態を演算する演算機能とを備えていることが
好ましい。さらに、前記演算装置は、2つのブリッジ回
路を備え、第1のブリッジ回路は、それぞれのセンサ部
に設けられた2つの歪みゲージがブリッジ回路の向かい
合う配置となるように構成されており、第2のブリッジ
回路は、それぞれのセンサ部に設けられた2つの歪みゲ
ージがブリッジ回路の隣り合う配置となるように構成さ
れているものであってもよい。
【0010】そして、前記生体内挿入具は、それぞれの
歪みゲージと電気的に接続され、生体内挿入具本体の基
端側に延びるリード線と該リード線と固定された生体内
挿入具側コネクタを備え、前記演算装置は、該生体内挿
入具側コネクタを着脱自在に取付可能な演算装置側コネ
クタを備えていることが好ましい。さらに、前記演算装
置は、前記演算機能により演算された生体内挿入具の先
端部の応力ベクトル状態を表示装置に表示させるデータ
に変換する画像データ作成機能を備えていることが好ま
しい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の生体内挿入用装置を図面
に示す実施例を用いて説明する。図1は、本発明の生体
内挿入用装置に使用される生体内挿入具の外観図であ
る。図2は、生体内挿入具の部分省略断面図である。図
3は、生体内挿入具の先端部を説明するための説明図で
ある。図4は、センサ部を説明するための説明図であ
る。図5は、本発明の生体内挿入用装置の実施例のブロ
ック図である。図6は、図5に示した生体内挿入用装置
に用いられるブリッジ回路を示す配線図である。図7
は、X軸方向の歪み信号を得るときのブリッジ回路を示
す図である。図8は、Y軸方向の歪み信号を得るときの
ブリッジ回路を示す図である。図9は、Z軸方向の歪み
信号を得るときのブリッジ回路を示す図である。図10
は、生体内での生体内挿入具の先端部の状態を説明する
ための説明図である。図11は、本発明の生体内挿入用
装置の演算装置の他の例を示すブロック図である。図1
2は、図11に示した生体内挿入用装置に用いられるブ
リッジ回路を示す配線図である。
【0012】本発明の生体内挿入用装置1(第1実施
例)は、生体内挿入具本体11と、生体内挿入具本体1
1の先端部側面に設けられ、かつ等角度に配置された4
つの歪みゲージ31a,32a,33a,34aとを備
えた生体内挿入具10と、生体内挿入具10の4つの歪
みゲージと電気的に接続される少なくとも1つのブリッ
ジ回路50と、ブリッジ回路からの出力信号を用いて生
体内挿入具10の先端部の接触状態を演算するための演
算機能とを有する演算装置40を備える。演算装置40
は、向かい合う2組の歪みゲージをブリッジ回路50b
の隣り合う配置とすることにより得られる2つの出力信
号と、向かい合う任意の組の歪みゲージをブリッジ回路
50aの向かい合う配置とすることにより得られる1つ
の出力信号とを利用して、生体内挿入具10の先端部の
応力ベクトル状態を演算する演算機能を備えている。
【0013】この実施例の生体内挿入用装置1は、生体
内挿入具10としてカテーテルを用いている。そして、
生体内挿入用装置1は、図5に示すように、カテーテル
10と、演算装置40と表示装置60(ディスプレイ)
を備えている。
【0014】この実施例のカテーテル10は、柔軟先端
部と、この柔軟先端部に等角度に配置された4つのセン
サ部31,32,33,34を備えており、センサ部は
それぞれ歪みゲージを備えている。
【0015】生体内挿入具本体であるカテーテル10
は、生体内挿入具本体であるカテーテル本体11とその
基端に固着されたハブ12からなり、カテーテル10の
先端は開口しており、ハブ12の基端も開口しており、
先端より基端まで貫通したルーメン25を備える。カテ
ーテル10は、カテーテルハブに一端が接続され他端が
カテーテル(生体挿入具)側コネクタ13に接続された
コード14を備える。また、コード内には、一端が歪み
ゲージに接続され、他端がカテーテル側コネクタ13に
接続された複数(具体的には8本)のリード線15を備
える。カテーテル側コネクタ13は、装置側コネクタ4
8に着脱可能かつ電気的に接続可能となっている。
【0016】カテーテル10は、例えば、心臓または脳
内血管造影用カテーテル、心臓または脳内血管用内薬剤
投与カテーテル、脳血管等に塞栓術をほどこすための塞
栓術用カテーテルなどの血管内挿入用カテーテルとして
使用される。この実施例のカテーテル10は、本発明の
カテーテルを心臓内血管造影用カテーテルに応用した実
施例である。なお、カテーテル以外の生体挿入具として
は、ガイドワイヤ、内視鏡用チューブ、気管内チューブ
などが考えられる。
【0017】この実施例では、カテーテル10の先端
は、血管壁の損傷の防止、さらにカテーテルの操作性向
上のために、角のない曲面となっている。そして、先端
部は、合成樹脂により形成されているため、十分な柔軟
性を有している。
【0018】カテーテルは、柔軟な先端側チューブとこ
の基端に剛性の高い基端側チューブを接続固定したも
の、剛性の高い基端側チューブの表面に柔軟な合成樹脂
を被覆するとともに、柔軟な合成樹脂を基端側チューブ
より突出させて先端側チューブを形成させたものなどど
のような構成でもよい。
【0019】この実施例のカテーテル10は、図1およ
び図2に示すように、短い高柔軟性チューブ21とこの
チューブ21の基端に接続された柔軟性先端側チューブ
22と、さらにこの先端側チューブ22の基端に接続さ
れた剛性の高い基端側チューブ23を備えている。そし
て、高柔軟性チューブ21の外面には、図2および図3
に示すように、それぞれ歪みゲージを備える4つのセン
サ部31,32,33,34が等角度に配置にされ固定
されている。高柔軟性チューブ21は歪み伝達部を形成
している。
【0020】それぞれの歪みゲージ31a,32a,3
3a,34aにはリード線15a,15b,15c,1
5dが接続されており、これらリード線15a,15
b,15c,15dは、高柔軟性チューブ21、先端側
チューブ22および基端側チューブ23の外面にほぼ等
角度となるように配置されており、チューブのトルク伝
達用補強体としても機能している。
【0021】そして、歪みゲージを備えるセンサ部3
1,32,33,34およびリード線15a,15b,
15c,15dは、カテーテルの外面層を形成する樹脂
被膜24により被覆され、外面に露出しないように構成
されている。なお、高柔軟性チューブ21の外面には、
4つのセンサ部収納用湾曲凹部を備え、この湾曲凹部に
対応した湾曲状に形成された歪みゲージが固定されてい
る。固定は、接着剤を用いて行ってもよく、上述したカ
テーテルの外面層を形成する樹脂被膜24によって行っ
てもよい。
【0022】センサ部は個々に形成したものを高柔軟性
チューブ21の先端部に複数個貼り付けたもの、また、
シート上の基材に複数個(例えば、4つ)の歪みゲージ
を形成し4つのセンサ部を有するものを高柔軟性チュー
ブ21の先端部に貼り付けたもの、チューブ上の基材に
複数個(例えば、4つ)の歪みゲージを形成し4つのセ
ンサ部を有するものとしたものを高柔軟性チューブ21
の先端部に貼り付けたものなどいずれでもよい。
【0023】センサ部31,32,33,34として
は、図4に示すように基材30の片面に金属薄膜の抵抗
体である歪みゲージ31a,32a,33a,34aが
図のようなミアンダリングパターンに形成されたものが
使用される。なお、センサ部32,33,34について
も同様である。なお、基材30としては、外力に対して
容易に変形可能な可撓性もしくは弾性材料が使用され
る。
【0024】歪みゲージ31a,32a,33a,34
aは、一般的には半導体の拡散抵抗体や金属薄膜抵抗体
が用いられる。抵抗体に力が加わると弾性歪みがかか
り、抵抗率自体や抵抗体の長さが変わるため、変形に応
じて抵抗値が変化する。このような性質により力や圧力
の測定に利用されている。歪みゲージの材料としては、
SiのP型及びN型の拡散を施したもの、Cu/Ni系
の合金であるアドバンスやコンスタンタン、Ni/Cr
系の合金などがある。それぞれの材質の抵抗温度係数か
ら考えて、温度特性の小さいアドバンス(Cu:54
%,Ni:46%)が好適である。
【0025】歪みゲージの形成方法としては、基材表面
に上記のアドバンスのような材質の薄膜を真空蒸着やC
VD、スパッタリングによって形成し、フォトリソグラ
フィー技術によりミアンダリングパターンにマスキング
し、不必要な部分をエッチングしパターンを形成する。
この時に、抵抗体自体の温度係数はある程度素材による
が、基材と抵抗体のように異なる熱膨張係数のものが貼
り合わさっていると抵抗体には見かけ上の温度係数が生
じる。薄膜や基材の膜厚や素材を組み合わせることによ
り、見かけ上の温度係数を小さくすることが、測定精度
を高める上で好ましい。そして、耐湿性等の耐環境性を
高めるためと、生体に対しての漏れ電流及び耐電圧性の
確保のため両面に絶縁膜をコーティングすることが好ま
しい。絶縁膜としては、シリコーンやポリウレタン、ポ
リイミド等が使用される。
【0026】そして、この実施例のカテーテルでは、セ
ンサ部31,32,33,34は等角度に配置されてい
るため、歪みゲージ31aと32aは向かいあってお
り、同様に、歪みゲージ33aと34aも向かい合って
いる。また、歪みゲージ31aと33aは隣り合ってお
り、同様に、歪みゲージ32aと34aも隣り合ってい
る。
【0027】そして、センサ部31と32(歪みゲージ
31aと32a)は、図3に示すカテーテル本体11
(高柔軟性チューブ21)の軸方向であるZ軸と直交す
るX軸と交差するカテーテル本体11(高柔軟性チュー
ブ21)の外面に位置している。また、センサ部33と
34(歪みゲージ33aと34aは)、図3に示すカテ
ーテル本体11(高柔軟性チューブ21)の軸方向であ
るZ軸およびこれと直交するX軸の両者と直交するY軸
と交差するカテーテル本体11(高柔軟性チューブ2
1)の外面に位置している。言い換えれば、センサ部3
1,32は図3のX軸上に、センサ部33,34は、Y
軸上に配置されている。
【0028】また、センサ部31,32,33,34
は、高柔軟性チューブ21の先端より若干基端側となる
位置に、具体的には、0.1〜5mm、好ましくは、
0.5〜3mm先端より後端側となる位置に配置されて
いる。このように、センサ部(歪みゲージ)をカテーテ
ルの先端より若干基端側とすることにより、カテーテル
の先端の柔軟性を確保することができる。
【0029】なお、高柔軟性チューブ21としては、長
さは、1〜15mm、より好ましくは、3〜10mm、
外径が、0.4〜3.0mm、好ましくは、0.5mm
〜1.5mm程度であり、肉厚25〜200μm、より
好ましくは、50〜100μmのものである。
【0030】先端側チューブ22としては、長さは、5
0〜1000mm、より好ましくは、100〜500m
m、外径が、0.4〜3.0mm、好ましくは、0.5
mm〜1.5mm程度であり、肉厚25〜200μm、
より好ましくは、50〜100μmのものである。
【0031】基端側チューブ23としては、長さは、5
0〜2000mm、より好ましくは、100〜1700
mm、基端側チューブ23の外径は、0.4〜7.0m
m、好ましくは、0.5〜6.0mm程度であり、肉厚
は、10〜200μm、より好ましくは、50〜100
μmのものである。先端部34aの長さとしては、3〜
500mm、より好ましくは、5〜300mm、外径
が、0.5〜6.0mm、より好ましくは、0.7〜
5.0mm、肉厚が30〜100μmである。
【0032】高柔軟性チューブ21、先端側チューブ2
2および樹脂被膜24の形成材料としては、熱可塑性樹
脂が望ましく、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピ
レンエラストマー、ポリブテンエラストマー、エチレン
−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系エラスト
マー、軟質ポリ塩化ビニル、軟質フッ素系樹脂、軟質メ
タクリル樹脂、軟質ポリフェニレンオキサイド、ポリウ
レタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、
ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマーな
どの熱可塑性エラストマー系の材料が使用できる。また
これらの樹脂をベースとしたポリマーアロイあるいはポ
リマーブレンドを用いてもよい。なお、高柔軟性チュー
ブ21の形成材料としては、先端側チューブ22の形成
材料より柔軟なもの、言い換えれば可撓性の高いものが
選択される。なお、高柔軟性チューブ21と先端側チュ
ーブ22の接続を容易にすることおよび接合強度を高い
ものとするために、高柔軟性チューブを形成する高柔軟
性樹脂と先端側チューブ22を形成する柔軟性樹脂は、
相溶性が良いことが好ましい。相溶性が良いとは、熱力
学的な相互溶解性が良好であることを示すものであり、
言い換えれば、硬化後両者間において分離しないことを
示すものである。
【0033】基端側チューブ23の形成材料としては、
熱可塑性樹脂が望ましく、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
オレフィン系樹脂もしくはそれらのポリオレフィン系エ
ラストマー、フッ素系樹脂もしくは軟質フッ素樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフ
ェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリウレタン系エラストマ
ー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミドもしくは
ポリアミド系エラストマー、ポリカーボネート、ポリア
セタール、スチレン系樹脂もしくはスチレン系エラスト
マー、熱可塑性ポリイミドなどが使用できる。またこれ
らの樹脂をベースとしたポリマーアロイあるいはポリマ
ーブレンドを用いることも可能である。
【0034】なお、先端側チューブ22と基端側チュー
ブ23の接続を容易にすることおよび接合強度を高いも
のとするために、先端側チューブ22を形成する柔軟性
樹脂と基端側チューブ23を形成する樹脂は、相溶性が
良いことが好ましい。相溶性が良いとは、熱力学的な相
互溶解性が良好であることを示すものであり、言い換え
れば、硬化後両者間において分離しないことを示すもの
である。
【0035】樹脂の組み合わせとしては、すべての樹脂
を系統が同じものとすることが望ましい。例えば、柔軟
性樹脂としてポリエーテルポリアミドブロック共重合体
を高柔軟性樹脂としてそのポリエーテルポリアミドブロ
ック共重合体より柔軟性の高いポリエーテルポリアミド
ブロック共重合体を選択し、基端側チューブ用樹脂とし
てはナイロン12を選択し、3者をポリアミド系樹脂と
すること、また、柔軟性樹脂としてポリオレフィン系エ
ラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー)を高
柔軟性樹脂としてそのポリオレフィン系エラストマーよ
り柔軟性の高いポリオレフィン系エラストマー(例え
ば、ポリエチレンエラストマー)を選択し、基端側チュ
ーブ用樹脂としてはポリオレフィンを選択し、3者ポリ
オレフィン系樹脂とすること、また、高柔軟性樹脂とし
てポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメ
ントとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が
多いポリエステルエラストマー)を、柔軟性樹脂として
ポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメン
トとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が上
記高柔軟性樹脂より少ないポリエステルエラストマー)
を選択し、基端側チューブ用樹脂としてはポリエステル
(例えば、ポリエチレンテレフタレートもしくは柔軟性
樹脂より硬いポリエステル系エラストマーを選択し、3
者をポリエステル系樹脂とすること、柔軟性樹脂として
可塑化塩化ビニル樹脂を高柔軟性樹脂としてその可塑化
塩化ビニル樹脂より柔軟性の高い高可塑化塩化ビニル樹
脂を選択し、基端側チューブ用樹脂としては低可塑化塩
化ビニル樹脂を選択し、3者を塩化ビニル系樹脂とする
ことなどが考えられる。
【0036】次に、演算装置40について説明する。演
算装置40は、少なくとも1つのブリッジ回路50と、
歪みゲージ31a,32a,33a,34aとブリッジ
回路50a,50bとを電気的に接続する複数の切替ス
イッチ41,42,43,44と、向かい合う組の歪み
ゲージ(31aと32aおよび33aと34a)がブリ
ッジ回路の向かい合う配置となるように、また、向かい
合う組の歪みゲージ(31aと32aおよび33aと3
4a)がブリッジ回路の隣り合う配置となるように切替
スイッチを制御するスイッチ制御機能と、ブリッジ回路
50より出力される信号を用いてカテーテル10の先端
部の応力ベクトル状態を演算する演算機能と、演算機能
により演算されたカテーテル10の先端部の応力ベクト
ル状態を表示装置に表示させるデータに変換する画像デ
ータ作成機能を備えている。
【0037】この実施例の演算装置40は、図5に示す
ように、2つのブリッジ回路50a,50bを備え、第
1のブリッジ回路50aは、向かい合う組の歪みゲージ
31a(R1)と32a(R2)または33a(R3)
と34a(R4)がブリッジ回路50aの向かい合う配
置となるように構成されている。また、第2のブリッジ
回路50bは、向かい合う組の歪みゲージ31a(R
1)と32a(R2)または33a(R3)と34a
(R4)がブリッジ回路の隣り合う配置となるように構
成されている。
【0038】そして、演算装置40は、切替スイッチ4
1,42,43,44の切替のためのスイッチコントロ
ーラ45と、スイッチコントローラ45の制御およびブ
リッジ回路50a,50bより出力される信号を用いて
カテーテル10の先端部の応力ベクトル状態を演算する
演算機能を備えた制御および演算処理部46と、制御お
よび演算処理部46より出力されるデータを用いてカテ
ーテル10の先端部の応力ベクトル状態を表示装置に表
示させるデータに変換するディスプレイコントローラ4
7と、カテーテル側コネクタを着脱自在に取付可能な演
算装置側コネクタ48と、ブリッジ回路のための電圧源
51を備えている。
【0039】この演算装置40では、ブリッジ回路に所
定の組み合わせの歪みゲージを接続することにより、カ
テーテルの先端部の状態、図3のX軸、Y軸、Z軸のそ
れぞれにおける歪みに関連する信号を得ることができる
ように構成されている。
【0040】まず、X軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、X軸上に配置されている歪み
ゲージ31a(R1),32a(R2)がブリッジ回路
50bに接続され、ブリッジ回路の隣り合う抵抗とな
る。具体的には、制御および演算処理部46からの信号
に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイッチ4
1を作動させ歪みゲージ31a(R1)をブリッジ回路
50bのa2,b2に、また切替スイッチ42を作動さ
せ歪みゲージ32a(R2)をブリッジ回路50bの
c,dに接続させる。この状態が、図7に示す状態であ
り、得られる出力信号e1は、制御および演算処理部4
6に入力される。
【0041】次に、Y軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、Y軸上に配置されている歪み
ゲージ33a(R3),34a(R4)がブリッジ回路
50bに接続され、ブリッジ回路の隣り合う抵抗とな
る。具体的には、制御および演算処理部46からの信号
に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイッチ4
3を作動させ歪みゲージ33a(R3)をブリッジ回路
50bのa2,b2に、また切替スイッチ44を作動さ
せ歪みゲージ34a(R4)をブリッジ回路50bの
c,dに接続させる。この状態が、図8に示す状態であ
り、得られる出力信号e2は、制御および演算処理部4
6に入力される。
【0042】次に、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、歪みゲージ31a(R1)と
32a(R2)もしくは33a(R3)と34a(R
4)がブリッジ回路50aに接続され、ブリッジ回路の
向かい合う抵抗となる。具体的には、制御および演算処
理部46からの信号に基づきスイッチコントローラ45
は、切替スイッチ41を作動させ歪みゲージ31a(R
1)をブリッジ回路50aのa1,b1に、また切替ス
イッチ42を作動させ歪みゲージ32a(R2)をブリ
ッジ回路50aのe,fに接続させる。この状態が、図
9に示す状態であり、得られる出力信号e3は、制御お
よび演算処理部46に入力される。
【0043】なお、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、歪みゲージ33a(R3),
34a(R4)をブリッジ回路50bに接続してもよ
い。この場合には、制御および演算処理部46からの信
号に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイッチ
43を作動させ歪みゲージ33a(R3)をブリッジ回
路50aのa1,b1に、また切替スイッチ44を作動
させ歪みゲージ34a(R4)をブリッジ回路50aの
e,fに接続させる。そして、得られる出力信号e3
は、制御および演算処理部46に入力される。そして、
Z軸における歪みに関する信号(電気情報)を得る場合
に、上記のZ軸の関する2つの信号を利用することが好
ましい。つまり、向かい合う2組の歪みゲージを用いて
得られる2つの出力信号を用いることにより、正確なZ
軸の歪みを測定でき、ひいては正確なカテーテル10の
先端部の応力ベクトル状態を測定できる。なお、図6な
いし図9におけるEは、ブリッジ電源であり、Raは固
定抵抗である。
【0044】そして、X軸に関する出力信号e1、Y軸
に関する出力信号e2、Z軸に関する出力信号e3は、
制御および演算処理部46に入力され、デジタル変換さ
れた後、処理部内のベクトル演算回路にて、X軸上の曲
げ応力とY軸上の曲げ応力とZ軸上の圧縮応力とをベク
トル合成され、先端部にかかる3軸の触覚情報が演算さ
れる。
【0045】そして、演算処理部46において演算され
た3軸ベクトル値は、ディスプレイコントローラに入力
され、ディスプレイコントローラは画像信号を作成し、
表示器に出力する。これにより、表示器には、カテーテ
ル10の先端部の応力ベクトル状態が表示される。
【0046】次に、この実施例の生体内挿入用装置の作
用について説明する。まず、図10にカテーテル10が
体内55の管腔内(例えば、血管,消化器官)に挿入さ
れ、カテーテル先端部が内壁面に接触し、力F56がか
かっている状態を示す。先端部には、4つのセンサ部が
配置されているため、力F56によりセンサ部が変形
し、先端にかかる曲げ応力56aと管の長手方向にかか
る圧縮応力56bが検出される。作用・反作用の法則に
より先端部にかかる力と同等の力が内壁面を押す力とし
てかかっている。その力により、粘弾性の性質を持つ生
体組織は変形し先端との接触状態が複雑となる。そのた
め、3軸の触覚情報を得ることで、従来のような曲げ応
力のみ圧縮応力のみ、あるいは方向性のはっきりしない
検出手段や触覚センサのない状態と比べ、生体との接触
状況を正確に捉える事が出来る。さらに、その接触状況
を操作者に伝えることにより、過大な力が生体組織にか
かる危険を警告するとともに未然に防ぐことが可能とな
る。
【0047】なお、上記説明では、演算装置40は、2
つのブリッジ回路を備えるものであったが、これに限ら
れるものではなく、例えば、図11および図12に示す
ように、1つのブリッジ回路のみを備えるものとしても
よい。この実施例の演算装置40aは、ブリッジ回路に
予め組み込まれている固定抵抗Raと同じ抵抗Ra1と
このRa1のための切替スイッチ65を備えている。
【0048】まず、X軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、X軸上に配置されている歪み
ゲージ31a(R1),32a(R2)がブリッジ回路
50に接続され、ブリッジ回路の隣り合う抵抗となり、
Ra1がブリッジ回路の固定抵抗Raと隣り合うように
接続される。具体的には、制御および演算処理部46か
らの信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替ス
イッチ41を作動させ歪みゲージ31a(R1)をブリ
ッジ回路50のa,bに、また切替スイッチ42を作動
させ歪みゲージ32a(R2)をブリッジ回路50の
c,dに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1
をブリッジ回路50のe,fに接続させる。それ以外の
結線については、当然ながら電気的に接続されていない
状態にする。この状態は図7に示す状態である(ただ
し、RaはRa1となる)。そして、得られる出力信号
は、制御および演算処理部46に入力される。
【0049】次に、Y軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、Y軸上に配置されている歪み
ゲージ33a(R3),34a(R4)がブリッジ回路
50に接続され、ブリッジ回路の隣り合う抵抗となり、
Ra1がブリッジ回路の固定抵抗Raと隣り合うように
接続される。具体的には、制御および演算処理部46か
らの信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替ス
イッチ43を作動させ歪みゲージ33a(R3)をブリ
ッジ回路50のa,bに、また切替スイッチ44を作動
させ歪みゲージ34a(R4)をブリッジ回路50の
c,dに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1
をブリッジ回路50のe,fに接続させる。そして、得
られる出力信号は、制御および演算処理部46に入力さ
れる。この状態は図8に示す状態となる(ただし、Ra
はRa1となる)。
【0050】次に、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、歪みゲージ31a(R1)と
32a(R2)(もしくは33a(R3)と34a(R
4))がブリッジ回路50に接続され、ブリッジ回路の
隣り合う抵抗となり、Ra1がブリッジ回路の固定抵抗
Raと向かい合うにように接続される。具体的には、制
御および演算処理部46からの信号に基づきスイッチコ
ントローラ45は、切替スイッチ41を作動させ歪みゲ
ージ31a(R1)をブリッジ回路50のa,bに、ま
た切替スイッチ42を作動させ歪みゲージ32a(R
2)をブリッジ回路50aのe,fに、また切替スイッ
チ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ回路50のc,
dに接続させる。そして、得られる出力信号は、制御お
よび演算処理部46に入力される。この状態は図9に示
す状態となる(ただし、RaはRa1となる)。
【0051】なお、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、歪みゲージ33a(R3)と
34a(R4)をブリッジ回路50に接続してもよい。
この場合には、制御および演算処理部46からの信号に
基づきスイッチコントローラ45は、切替スイッチ43
を作動させ歪みゲージ33a(R3)をブリッジ回路5
0のa,bに、また切替スイッチ44を作動させ歪みゲ
ージ34a(R4)をブリッジ回路50のe,fに、ま
た切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ回
路50のc,dに接続させる。そして、得られる出力信
号は、制御および演算処理部46に入力される。
【0052】次に、図13ないし図16に示す本発明の
生体内挿入用装置の他の実施例を説明する。この実施例
の生体内挿入用装置70(第2実施例)は、生体内挿入
具本体11と生体内挿入具本体11の先端部側面に設け
られ、かつ等角度に配置された4つのセンサ部81,8
2,83,84とそれぞれのセンサ部の表面側および裏
面側に設けられた歪みゲージとを備えた生体内挿入具9
0と、生体内挿入具90の8つの歪みゲージと電気的に
接続される少なくとも1つのブリッジ回路と、ブリッジ
回路からの出力信号を用いて生体内挿入具90の先端部
の接触状態を演算するための演算機能とを有する演算装
置79を備える。
【0053】演算装置79は、それぞれのセンサ部の2
つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置とするこ
とにより得ることが可能な4つの出力信号のうちの少な
くとも2つの出力信号と、それぞれのセンサ部の2つの
歪みゲージをブリッジ回路の向かい合う配置とすること
により得ることが可能な4つの出力信号のうちの少なく
とも2つの出力信号とを利用して生体内挿入具90の先
端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能を備えてい
る。
【0054】この生体内挿入用装置70の基本構成は、
上述した生体内挿入用装置1と同じであり、相違は、上
述した実施例のものでは、センサ部の表面もしくは裏面
に歪みゲージが形成されており、合計4つの歪みゲージ
を有していたが、この実施例の生体内挿入用装置70で
は、センサ部の表面および裏面にそれぞれ歪みゲージが
形成されており、合計8つの歪みゲージを有する点およ
びそれに付随し切替スイッチが4つ増加した点のみであ
る。そこで、相違点を中心に説明する。なお、歪みゲー
ジがセンサ部の両面に形成されている以外、生体内挿入
具90(カテーテル)は上述した実施例と同じであり、
歪みゲージ、センサ部、生体内挿入具90(カテーテ
ル)の構造、形成材料などは上述したものと同じであ
る。
【0055】図13は、生体内挿入具の先端部を説明す
るための説明図である。図14は、センサ部の説明図で
ある。図15は、生体内挿入用装置のブロック図であ
る。図16は、図15に示した生体内挿入用装置に用い
られるブリッジ回路を示す配線図である。図17は、本
発明の生体内挿入用装置の演算装置の他の例を示すブロ
ック図である。図18は、図17に示した生体内挿入用
装置に用いられるブリッジ回路を示す配線図である。図
19は、X軸方向の歪み信号を得るときのブリッジ回路
を示す図である。図20は、Y軸方向の歪み信号を得る
ときのブリッジ回路を示す図である。図21は、Z軸方
向の歪み信号を得るときのブリッジ回路を示す図であ
る。
【0056】本発明の生体内挿入用装置70は、上述し
た実施例と同様に、生体挿入具としてカテーテルが用い
られている。そして、生体内挿入用装置70は、図15
に示すように、カテーテル90と、演算装置79と表示
装置60(ディスプレイ)を備えている。
【0057】カテーテル90は、例えば、心臓または脳
内血管造影用カテーテル、心臓または脳内血管用内薬剤
投与カテーテル、脳血管等に塞栓術をほどこすための塞
栓術用カテーテルなどの血管内挿入用カテーテルとして
使用される。この実施例のカテーテル90は、本発明の
カテーテルを心臓内血管造影用カテーテルに応用した実
施例である。なお、カテーテル以外の生体挿入具として
は、ガイドワイヤ、内視鏡用チューブ、気管内チューブ
などが考えられる。
【0058】この実施例のカテーテルは、柔軟先端部
と、この柔軟先端部に等角度に配置された4つのセンサ
部81,82,83,84を備えており、センサ部はそ
れぞれ2つの歪みゲージを備えている。
【0059】カテーテル90は、図1および図2に示す
ものと同様に、生体内挿入具本体11であるカテーテル
本体11とその基端に固着されたハブ12からなり、カ
テーテル90の先端は開口しており、ハブ12の基端も
開口しており、先端より基端まで貫通したルーメン25
を備える。カテーテル90は、カテーテルハブに一端が
接続され他端がカテーテル(生体内挿入具)側コネクタ
13に接続されたコード14を備える。また、コード内
には、一端が歪みゲージに接続され、他端がカテーテル
側コネクタに接続された複数(具体的には16本)のリ
ード線15を備える。カテーテル側コネクタ13は、装
置側コネクタ48に着脱可能かつ電気的に接続可能とな
っている。
【0060】この実施例のカテーテルは、図1および図
2に示した実施例のものと同様に(図1および図2を参
照する)、短い高柔軟性チューブ21とこのチューブ2
1の基端に接続された柔軟性先端側チューブ22と、さ
らにこの先端側チューブ22の基端に接続された剛性の
高い基端側チューブ23を備えている。そして、高柔軟
性チューブ21の外面には、図13に示すように、歪み
ゲージを備える4つのセンサ部81,82,83,84
が等角度に配置され固定されている。そして、高柔軟性
チューブ21は歪み伝達部を形成している。
【0061】それぞれの歪みゲージにはリード線が接続
されており、これらリード線は、高柔軟性チューブ2
1、先端側チューブ22および基端側チューブ23の外
面にほぼ等角度(45度間隔)となるように配置されて
おり、チューブのトルク伝達用補強体としても機能して
いる。
【0062】センサ部81,82,83,84として
は、図14に示すように基材の両面に金属薄膜の抵抗体
である歪みゲージ81a,81b,82a,82b,8
3a,83b,84a,84bが図のようなミアンダリ
ングパターンに形成されたものが使用される。なお、基
材85としては、外力に対して容易に変形可能な可撓性
もしくは弾性材料が使用される。両面に歪みゲージを形
成するには、第1の実施例で示した片面に形成する場合
と同様に、裏面にも回路パターンを形成する。その時に
両面パターニング技術を用いて、表面と裏面のゲージ位
置を合わせ込む。裏面のパターンエッチングの際には表
面は全体にマスクをし回路パターンを保護する。また、
両面パターニングをせずに表面だけにパターンを形成し
た、歪みゲージをダイボンダー等で位置出しを行い、貼
り合わせる事も可能である。
【0063】そして、この実施例のカテーテルでは、セ
ンサ部81,82,83,84は等角度に配置されてい
るため、歪みゲージ81aと82a、81bと82bは
向かい合っており、同様に、歪みゲージ83aと84
a、83bと84bも向かい合っている。また、歪みゲ
ージ81aと83a、81bと83bは隣り合ってお
り、同様に、歪みゲージ82aと84a、82bと84
bも隣り合っている。
【0064】そして、センサ部81と82(歪みゲージ
81aと82a、81bと82b)は、図13に示すカ
テーテル本体11(高柔軟性チューブ21)の軸方向で
あるZ軸と直交するX軸と交差するカテーテル本体11
(高柔軟性チューブ21)の外面に位置している。ま
た、センサ部83と84(歪みゲージ83aと84a、
83bと84b)は、図13に示すカテーテル本体11
(高柔軟性チューブ21)の軸方向であるZ軸、これと
直交するX軸の両者と直交するY軸と交差するカテーテ
ル本体11(高柔軟性チューブ21)の外面に位置して
いる。言い換えれば、センサ部81,82は、図13の
X軸上に、センサ部83,84は、Y軸上に配置されて
いる。また、センサ部81,82,83,84は、高柔
軟性チューブ21の先端より若干基端側となる位置に、
具体的には、0.1〜5mm、好ましくは、0.5〜3
mm先端より後端側となる位置に配置されている。この
ように、センサ部(歪みゲージ)をカテーテルの先端よ
り若干基端側とすることにより、カテーテルの先端の柔
軟性を確保することができる。
【0065】次に、演算装置79について説明する。演
算装置79は、少なくとも1つのブリッジ回路80と、
歪みゲージ81a,82a,83a,84a、81b,
82b,83b,84bとブリッジ回路とを電気的に接
続する複数の切替スイッチ71,72,73,74,7
5,76,77,78と、それぞれのセンサ部の歪みゲ
ージ(81aと81b、82aと82b、83aと83
b、84aと84b)がブリッジ回路の向かい合う配置
となるように、また、それぞれのセンサ部の歪みゲージ
(81aと81b、82aと82b、83aと83b、
84aと84b)がブリッジ回路の隣り合う配置となる
ように切替スイッチを制御するスイッチ制御機能45
と、ブリッジ回路80より出力される信号を用いてカテ
ーテル90の先端部の応力ベクトル状態を演算する演算
機能と、演算機能により演算されたカテーテル90の先
端部の応力ベクトル状態を表示装置に表示させるデータ
に変換する画像データ作成機能を備えている。
【0066】この実施例の演算装置79は、2つのブリ
ッジ回路80a,80bを備え、第1のブリッジ回路8
0aは、それぞれのセンサ部の歪みゲージ(81aと8
1b、82aと82b、83aと83b、84aと84
b)がブリッジ回路80aの向かい合う配置となるよう
に構成されている。また、第2のブリッジ回路80b
は、それぞれのセンサ部の歪みゲージ(81aと81
b、82aと82b、83aと83b、84aと84
b)がブリッジ回路の隣り合う配置となるように構成さ
れている。
【0067】そして、演算装置79は、切替スイッチ7
1,72,73,74、75,76,77,78の切替
のためのスイッチコントローラ45と、スイッチコント
ローラ45の制御およびブリッジ回路80a,80bよ
り出力される信号を用いてカテーテル90の先端部の応
力ベクトル状態を演算する演算機能を備えた制御および
演算処理部46と、制御および演算処理部46より出力
されるデータを用いてカテーテル90の先端部の応力ベ
クトル状態を表示装置に表示させるデータに変換するデ
ィスプレイコントローラ47と、カテーテル側コネクタ
13を着脱自在に取付可能な演算装置側コネクタ48
と、ブリッジ回路のための電圧源51を備えている。
【0068】この演算装置79では、ブリッジ回路に所
定の組み合わせの歪みゲージを接続することにより、カ
テーテルの先端部の状態、図13のX軸、Y軸、Z軸の
それぞれにおける歪みに関連する信号を得ることができ
るように構成されている。
【0069】まず、X軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、X軸上に配置されているセン
サ部81の歪みゲージ81a(R1),81b(R2)
もしくはセンサ部82の歪みゲージ82a(R3),8
2b(R4)がブリッジ回路80bに接続され、ブリッ
ジ回路80bの隣り合う抵抗となる。具体的には、制御
および演算処理部46からの信号に基づきスイッチコン
トローラ45は、切替スイッチ71を作動させセンサ部
81の歪みゲージ81a(R1)をブリッジ回路80b
のa2,b2に、また切替スイッチ72を作動させセン
サ部81の歪みゲージ81b(R2)をブリッジ回路8
0bのc,dに接続させる。この状態が、図19に示す
状態であり、得られる出力信号e1は、制御および演算
処理部46に入力される。また、制御および演算処理部
46からの信号に基づきスイッチコントローラ45は、
切替スイッチ73を作動させセンサ部82の歪みゲージ
82a(R3)をブリッジ回路80bのa2,b2に、
また切替スイッチ74を作動させ歪みゲージ82b(R
4)をブリッジ回路80bのc,dに接続させる。この
状態が、図19に括弧で示す状態であり、得られる出力
信号e1は、制御および演算処理部46に入力される。
X軸上にある一方のセンサ部のみを用いてもよいがこの
ように、X軸上の2つのセンサ部から得られる2つの信
号を用いることにより、正確なX軸上の歪みを測定で
き、複数の接触点の測定が可能となる。
【0070】次に、Y軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、Y軸上に配置されているセン
サ部83の歪みゲージ83a(R5),83b(R6)
もしくはセンサ部84の歪みゲージ84a(R7),8
4b(R8)がブリッジ回路80bに接続され、ブリッ
ジ回路80bの隣り合う抵抗となる。具体的には、制御
および演算処理部46からの信号に基づきスイッチコン
トローラ45は、切替スイッチ75を作動させセンサ部
83の歪みゲージ83a(R5)をブリッジ回路80b
のa2,b2に、また切替スイッチ76を作動させセン
サ部83の歪みゲージ83b(R6)をブリッジ回路8
0bのc,dに接続させる。この状態が、図20に示す
状態であり、得られる出力信号e2は、制御および演算
処理部46に入力される。また、制御および演算処理部
46からの信号に基づきスイッチコントローラ45は、
切替スイッチ77を作動させセンサ部84の歪みゲージ
84a(R7)をブリッジ回路80bのa2,b2に、
また切替スイッチ78を作動させ歪みゲージ84b(R
8)をブリッジ回路80bのc,dに接続させる。この
状態が、図20に括弧で示す状態であり、得られる出力
信号e2は、制御および演算処理部46に入力される。
Y軸上にある一方のセンサ部のみを用いてもよいがこの
ように、Y軸上の2つのセンサ部から得られる2つの信
号を用いることにより、正確なY軸上の歪みを測定で
き、複数の接触点の測定が可能となる。
【0071】次に、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、すべてのセンサ部はZ軸上に
配置されているのでいずれのセンサ部を用いてもよいが
できる限り正確なカテーテル先端部全体のZ軸方向の歪
みを検知するためには、すべてのセンサ部を用いること
が好ましい。このようにすることにより、4カ所でのZ
軸方向の歪み(圧縮歪み)が測定できるため、正確なカ
テーテルの先端部の変形状態を把握することができる。
なお、Z軸における歪みに関する信号(電気情報)を得
る場合には、少なくとも2以上のセンサ部を用いて検知
信号を得ることが必要であるものと考える。
【0072】Z軸における歪みに関する信号(電気情
報)を得る場合には、センサ部81の歪みゲージ81a
(R1)と81b(R2)、センサ部82の歪みゲージ
82a(R3)と82b(R4)、センサ部83の歪み
ゲージ83a(R5)と83b(R6)、センサ部84
の歪みゲージ84a(R7)と84b(R8)のいずれ
かの組み合わせがブリッジ回路80aに接続され、ブリ
ッジ回路の向かい合う抵抗となる。具体的には、制御お
よび演算処理部46からの信号に基づきスイッチコント
ローラ45は、切替スイッチ71を作動させ歪みゲージ
81a(R1)をブリッジ回路80aのa1,b1に、
また切替スイッチ72を作動させ歪みゲージ81b(R
2)をブリッジ回路80aのe,fに接続させる。この
状態が、図21に示す状態であり、得られる出力信号e
3は、制御および演算処理部46に入力される。
【0073】なお、Z軸における歪みに関する信号(電
気情報)は、上述したように他のセンサ部を用いても得
ることができる。センサ部82の歪みゲージ82a(R
3),82b(R4)を用いる場合には、制御および演
算処理部46からの信号に基づきスイッチコントローラ
45は、切替スイッチ73を作動させ歪みゲージ82a
(R3)をブリッジ回路80aのa1,b1に、また切
替スイッチ74を作動させ歪みゲージ82b(R4)を
ブリッジ回路80aのe,fに接続させる。同様に、セ
ンサ部83の歪みゲージ83a(R5),83b(R
6)を用いる場合には、制御および演算処理部46から
の信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイ
ッチ75を作動させ歪みゲージ83a(R5)をブリッ
ジ回路80aのa1,b1に、また切替スイッチ76を
作動させ歪みゲージ83b(R6)をブリッジ回路80
aのe,fに接続させる。同様に、センサ部84の歪み
ゲージ84a(R7),84b(R8)を用いる場合に
は、制御および演算処理部46からの信号に基づきスイ
ッチコントローラ45は、切替スイッチ77を作動させ
歪みゲージ84a(R7)をブリッジ回路80aのa
1,b1に、また切替スイッチ78を作動させ歪みゲー
ジ84b(R8)をブリッジ回路80aのe,fに接続
させる。これらの状態が、図21に括弧で示す状態であ
り、得られる出力信号e3は、制御および演算処理部4
6に入力される。なお、図16ないし図21におけるE
は、ブリッジ電源であり、Raは固定抵抗である。
【0074】そして、X軸に関する出力信号e1、Y軸
に関する出力信号e2、Z軸に関する出力信号e3は、
制御および演算処理部46に入力され、デジタル変換さ
れた後、処理部内のベクトル演算回路にて、X軸上の曲
げ応力とY軸上の曲げ応力とZ軸上の圧縮応力とがベク
トル合成され、先端部にかかる3軸の触覚情報が演算さ
れる。
【0075】そして、演算処理部46において演算され
た3軸ベクトル値は、ディスプレイコントローラに入力
され、ディスプレイコントローラは画像信号を作成し、
表示器に出力する。これにより、表示器には、カテーテ
ル90の先端部の応力ベクトル状態が表示される。
【0076】この実施例の生体内挿入用装置の作用につ
いて説明する。図22に示すように、例えば、血管91
の狭窄部位93等に体内挿入具90の先端が挿入される
時、臓器と臓器の間を押し入っていくような時、さらに
は、尿道等の狭い管腔内を押し入っていくときなどは、
体内挿入具90の先端部92に周囲から力F94及び9
5等が加わり、複数の接触点を持つことになる。第2実
施例で示した触覚センサ(生体挿入部の先端部)では、
先端部に取り付けた複数のセンサ部の個々で曲げ応力と
圧縮応力を検出できるため、生体内挿入具90を締め付
ける力や挿入抵抗などを検出するときに、先端部に複数
の方向から力がかかった状態でも、それぞれの生体組織
との接触点での正確な触覚情報をも検出することができ
る。また、センサ数をブリッジ回路の組み方により、第
1の実施例のようにも検出することもできる。
【0077】なお、上記説明では、演算装置79は、2
つのブリッジ回路を備えているが、これに限られるもの
ではなく、例えば、図17および図18に示すように、
1つのブリッジ回路を備えるものとしてもよい。この実
施例の演算装置79aは、ブリッジ回路に予め組み込ま
れている固定抵抗Raと同じ抵抗Ra1とこのRa1の
ための切替スイッチ65を備えている。
【0078】X軸における歪みに関する信号(電気情
報)を得る場合には、X軸上に配置されているセンサ部
81の歪みゲージ81a(R1),81b(R2)もし
くはセンサ部82の歪みゲージ82a(R3),82b
(R4)がブリッジ回路80に接続され、ブリッジ回路
80の隣り合う抵抗となり、ブリッジ回路の固定抵抗R
aの隣り合う位置には、Raと同じ抵抗Ra1が接続さ
れる。具体的には、制御および演算処理部46からの信
号に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイッチ
71を作動させセンサ部81の歪みゲージ81a(R
1)をブリッジ回路80bのa2,b2に、また切替ス
イッチ72を作動させセンサ部81の歪みゲージ81b
(R2)をブリッジ回路80bのc,dに、切替スイッ
チ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ回路80のe,
fに接続させ、得られる出力信号は、制御および演算処
理部46に入力される。同様に、制御および演算処理部
46からの信号に基づきスイッチコントローラ45は、
切替スイッチ73を作動させセンサ部82の歪みゲージ
82a(R3)をブリッジ回路80のa,bに、また切
替スイッチ74を作動させ歪みゲージ82b(R4)を
ブリッジ回路80bのc,dに接続させ、また、切替ス
イッチ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ回路80の
e,fに接続させる。これらの状態は、図19に示す状
態と同じになり、得られる出力信号e1は、制御および
演算処理部46に入力される。
【0079】次に、Y軸における歪みに関する信号(電
気情報)を得る場合には、制御および演算処理部46か
らの信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替ス
イッチ75を作動させセンサ部83の歪みゲージ83a
(R5)をブリッジ回路80のa,bに、また切替スイ
ッチ76を作動させセンサ部83の歪みゲージ83b
(R6)をブリッジ回路80のc,dに、また切替スイ
ッチ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ回路80の
e,fに接続させる。同様に、制御および演算処理部4
6からの信号に基づきスイッチコントローラ45は、セ
ンサ部84の歪みゲージ84a(R7)をブリッジ回路
80のa,bに、また切替スイッチ78を作動させ歪み
ゲージ84b(R8)をブリッジ回路80のc,dに、
また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1をブリッジ
回路80のe,fに接続させる。これら状態は、図20
と同じになり、得られる出力信号e2は、制御および演
算処理部46に入力される。
【0080】Z軸における歪みに関する信号(電気情
報)を得る場合には、センサ部81の歪みゲージ81a
(R1)と81b(R2)、センサ部82の歪みゲージ
82a(R3)と82b(R4)、センサ部83の歪み
ゲージ83a(R5)と83b(R6)、センサ部84
の歪みゲージ84a(R7)と84b(R8)のいずれ
かの組み合わせがブリッジ回路80に接続され、ブリッ
ジ回路の向かい合う抵抗となり、ブリッジ回路の固定抵
抗Raの向かい合う位置には、Raと同じ抵抗Ra1が
接続される。
【0081】具体的には、制御および演算処理部46か
らの信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替ス
イッチ71を作動させ歪みゲージ81a(R1)をブリ
ッジ回路80のa,bに、また切替スイッチ72を作動
させ歪みゲージ81b(R2)をブリッジ回路80の
e,fに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1
をブリッジ回路80のc,dに接続させる。同様に、セ
ンサ部82の歪みゲージ82a(R3),82b(R
4)を用いる場合には、制御および演算処理部46から
の信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイ
ッチ75を作動させ歪みゲージ82a(R3)をブリッ
ジ回路80のa,bに、また切替スイッチ76を作動さ
せ歪みゲージ82b(R4)をブリッジ回路80のe,
fに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1をブ
リッジ回路80のc,dに接続させる。また、同様に、
センサ部83の歪みゲージ83a(R5),83b(R
6)を用いる場合には、制御および演算処理部46から
の信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替スイ
ッチ75を作動させ歪みゲージ83a(R5)をブリッ
ジ回路80のa,bに、また切替スイッチ76を作動さ
せ歪みゲージ83b(R6)をブリッジ回路80のe,
fに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1をブ
リッジ回路80のc,dに接続させる。さらに、同様
に、センサ部84の歪みゲージ84a(R7),84b
(R8)を用いる場合には、制御および演算処理部46
からの信号に基づきスイッチコントローラ45は、切替
スイッチ77を作動させ歪みゲージ84a(R7)をブ
リッジ回路80のa,bに、また切替スイッチ78を作
動させ歪みゲージ84b(R8)をブリッジ回路80の
e,fに、また切替スイッチ65を作動させ抵抗Ra1
をブリッジ回路80のc,dに接続させる。これらの状
態は、図21に示す状態と同じであり、得られる出力信
号e3は、制御および演算処理部46に入力される。
【0082】そして、X軸に関する出力信号e1、Y軸
に関する出力信号e2、Z軸に関する出力信号e3は、
制御および演算処理部46に入力され、デジタル変換さ
れた後、処理部内のベクトル演算回路にて、X軸上の曲
げ応力とY軸上の曲げ応力とZ軸上の圧縮応力とをベク
トル合成することにより、先端部にかかる3軸の触覚情
報が演算される。
【0083】次に、図23に示す本発明の生体内挿入用
装置の実施例について説明する。図23は、本発明の生
体内挿入用装置の他の実施例の生体内挿入具先端部の概
略図である。図24は、この実施例の生体内挿入用装置
の動作原理図を示すブロック図である。
【0084】この実施例の生体内挿入用装置では、セン
サ101a,101b,101c,101dとブリッジ
回路を用いて得られた信号は、演算処理回路102内で
触覚情報に変化され、この情報は生体内挿入具100の
先端部の湾曲制御回路104にフィードバックされる。
そして、湾曲制御回路104は湾曲機構105を自動制
御する。そして、演算処理回路102により演算された
触覚情報は触覚情報表示データ作成回路103により表
示データに変換されモニタ107に表示される。また、
湾曲制御回路104により演算された湾曲情報は湾曲情
報表示データ作成回路106により表示データに変換さ
れモニタ107に表示される。
【0085】生体内挿入具100の先端部には、形状記
憶合金(SMA)等のアクチュエーター105a,10
5b,105c,105dが取り付けられており、通電
による発熱等により、アクチュエーターの温度を変化さ
せ相変態を起こさせることにより湾曲制御可能なものと
なっている。形状記憶合金は記憶可能な形状が1種類も
しくは2種類なため複数個湾曲部に取り付け、演算処理
回路102で検出した接触情報を元に、制御回路104
によりそれぞれのアクチュエーターのヒーター電源電圧
を決定する事で、どの方向にも湾曲制御可能となる。先
端部に力がかかっていないときには、ヒーター電源をオ
フにし湾曲動作を行わない。
【0086】形状記憶合金アクチュエーターの材質は、
例えば単位体積あたりの発生力の大きなNi/Tiなど
がある。変態点は、Ni/Tiとの組成比及びアニール
温度により決定されるため、生体環境に影響を与えない
程度の温度範囲に変態点を制御する必要がある。他のア
クチュエーターとしては、例えば圧電素子を使用したも
のやバイメタル効果を用いたもの、磁歪効果を用いたも
の等が考えられる。
【0087】上記構成の作用を図25を用いて説明す
る。湾曲機構105により、先端部にかかる歪みをゼロ
にする方向へ湾曲部108を湾曲動作させることによ
り、生体組織に過大な力がかかる前に回避し、生体挿入
具100を目的の方向へ正しく導くことができるため、
挿入作業の作業性を向上させる事ができる。
【0088】また、図25に示すような、例えば生体挿
入具100を血管等の管腔内110に挿入していき分岐
点111にさしかかった時や、また管腔内ではなくある
程度の広い空間を持っている腹腔内などに挿入し作業を
するときには、術者による選択が必要になってくるケー
スが生じる。そこで、湾曲機構105を制御回路104
を介さずに手動制御に切り替えることで、術者が湾曲部
を動作させ先端部の触覚情報と現在の湾曲状態をモニタ
ー107で確認しながら、安全に目的部位まで挿入動作
を行うことが可能となる。
【0089】生体挿入具としては、心臓または脳内血管
造影用カテーテル、心臓または脳内血管用内薬剤投与カ
テーテル、脳血管等に塞栓術をほどこすための塞栓術用
カテーテルなどの血管内挿入用カテーテル、中空のガイ
ドワイヤ、内視鏡用チューブ、気管内チューブなどが考
えられる。
【0090】次に、図26に示す本発明の生体内挿入用
装置の実施例について説明する。図26は、本発明の生
体内挿入用装置の他の実施例の生体内挿入具の先端部の
概略図である。これは、カテーテル又は内視鏡などの生
体内挿入具121の一つのチャンネルに、上述した実施
例のような先端部の機構(3軸の触覚センサ)123を
備える探触子122を設けたものであり、探触子122
はバネ等のスライド機構(図示していない)により、探
触子に力がかかるとカテーテルのチャンネル内に押し込
まれる構造となっている。
【0091】触覚センサ123は、上述した実施例と同
じでもよく、また、カテーテル等とは異なりチャンネル
を設けなくても良いため、曲げ応力は第1、2の実施例
で示した構成で検出し、Z軸の力は先端面に別の歪みゲ
ージを設ける事によって検出してもよい。この構造は、
内部にチャンネルを設ける必要のないガイドワイヤー等
に関しても同様である。探触子122の先端部は生体を
傷つける事のないように、半円形の形状をしたポリウレ
タンやシリコーンが適当である。
【0092】この装置の作用を説明する。探触子を図2
6に示すように生体組織124に押しあてる事で、探触
子が生体組織に接触してから押し込む時の変位と探触子
にかかる力の関係より、接触している生体組織の硬さ等
の情報を得ることが可能である。押し込む時の変位が一
定であれば、対象物が柔らかければ先端部にかかる力は
小さく、逆に硬ければ先端部にかかる力は大きくなる。
そして、曲げ応力がかからないように押し当てること
で、生体組織に対して垂直に押し込むことも可能とな
る。これにより、この組織内部にある例えば腫瘍125
等の硬さの異なる異常組織の存在を検出する事が可能と
なる。
【0093】生体挿入具としては、心臓または脳内血管
造影用カテーテル、心臓または脳内血管用内薬剤投与カ
テーテル、脳血管等に塞栓術をほどこすための塞栓術用
カテーテルなどの血管内挿入用カテーテル、中空のガイ
ドワイヤ、内視鏡用チューブ、気管内チューブなどが考
えられる。
【0094】また、この組織上をスキャンして探索する
ときには、曲げ応力が探触子にはかかる。異物の付近に
探触子が近づくと曲げ応力が大きくなるため、必ずしも
探触子が異物上に当たらなくても、どの方向に異物があ
るか検出する事が可能である。尚、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施出来ることは勿論である。
【0095】
【発明の効果】本発明の生体内挿入用装置は、生体内挿
入具本体と、該生体内挿入具本体の先端部側面に設けら
れ、かつ等角度に配置された4つの歪みゲージとを備え
た生体内挿入具と、該生体内挿入具の4つの歪みゲージ
と電気的に接続される少なくとも1つのブリッジ回路
と、該ブリッジ回路からの出力信号を用いて生体内挿入
具の先端部の接触状態を演算するための演算機能とを有
する演算装置を備える生体内挿入用装置であって、前記
演算装置は、向かい合う2組の歪みゲージをブリッジ回
路の隣り合う配置とすることにより得られる2つの出力
信号と、向かい合う任意の組の歪みゲージをブリッジ回
路の向かい合う配置とすることにより得られる1つの出
力信号とを利用して、生体内挿入具の先端部の応力ベク
トル状態を演算する演算機能を備えている。
【0096】このため、本発明の生体内挿入用装置で
は、生体内挿入具の先端部の状態が3軸で検出されるた
め、体内組織との接触状況、生体内挿入具の先端部の突
き当たる力と突き当たっている方向、すなわち先端部が
受ける力のベクトル情報を正確に把握することができ、
生体内挿入具の生体内への挿入作業容易になるととも
に、生体内壁に損傷を与えることが極めて少ない生体内
への挿入を可能とする。
【0097】また、本発明の生体内挿入用装置は、生体
内挿入具本体と、該生体内挿入具の先端部側面に設けら
れ、かつ等角度に配置された少なくとも4つのセンサ部
と、該それぞれのセンサ部の表面側および裏面側に設け
られた歪みゲージとを備えた生体内挿入具と、該生体内
挿入具の少なくとも8つの歪みゲージと電気的に接続さ
れる少なくとも1つのブリッジ回路と、該ブリッジ回路
からの出力信号を用いて生体内挿入具の先端部の接触状
態を演算するための演算機能とを有する演算装置を備え
る生体内挿入用装置であって、前記演算装置は、それぞ
れのセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り
合う配置とすることにより得ることが可能な少なくとも
4つの出力信号のうちの少なくとも2つの出力信号と、
それぞれのセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路
の向かい合う配置とすることにより得ることが可能な少
なくとも4つの出力信号のうちの少なくとも2つの出力
信号とを利用して生体内挿入具の先端部の応力ベクトル
状態を演算する演算機能を備えている。
【0098】このため、本発明の生体内挿入用装置で
は、生体内挿入具の先端部の状態が3軸で検出されるた
め、体内組織との接触状況、生体内挿入具の先端部の突
き当たる力と突き当たっている方向、すなわち先端部が
受ける力のベクトル情報を正確に把握することができ、
生体内挿入具の生体内への挿入作業が容易になるととも
に、生体内壁に損傷を与えることが極めて少ない生体内
への挿入を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生体内挿入用装置に使用され
る生体内挿入具の外観図である。
【図2】図2は、生体内挿入具の部分省略断面図であ
る。
【図3】図3は、生体内挿入具の先端部を説明するため
の説明図である。
【図4】図4は、センサ部を説明するための説明図であ
る。
【図5】図5は、本発明の生体内挿入用装置の実施例の
ブロック図である。
【図6】図6は、図5に示した生体内挿入用装置に用い
られるブリッジ回路を示す配線図である。
【図7】図7は、X軸方向の歪み信号を得るときのブリ
ッジ回路を示す図である。
【図8】図8は、Y軸方向の歪み信号を得るときのブリ
ッジ回路を示す図である。
【図9】図9は、Z軸方向の歪み信号を得るときのブリ
ッジ回路を示す図である。
【図10】図10は、生体内での生体内挿入具の先端部
の状態を説明するための説明図である。
【図11】図11は、本発明の生体内挿入用装置の演算
装置の他の例を示すブロック図である。
【図12】図12は、図11に示した生体内挿入用装置
に用いられるブリッジ回路を示す配線図である。
【図13】図13は、本発明の他の実施例の生体内挿入
用装置に使用される生体内挿入具の先端部を説明するた
めの説明図である。
【図14】図14は、図13に示した生体内挿入具のセ
ンサ部の説明図である。
【図15】図15は、本発明の生体内挿入用装置の演算
装置のブロック図である。
【図16】図16は、図15に示した生体内挿入用装置
に用いられるブリッジ回路を示す配線図である。
【図17】図17は、本発明の生体内挿入用装置の演算
装置の他の例を示すブロック図である。
【図18】図18は、図17に示した生体内挿入用装置
に用いられるブリッジ回路を示す配線図である。
【図19】図19は、X軸方向の歪み信号を得るときの
ブリッジ回路を示す図である。
【図20】図20は、Y軸方向の歪み信号を得るときの
ブリッジ回路を示す図である。
【図21】図21は、Z軸方向の歪み信号を得るときの
ブリッジ回路を示す図である。
【図22】図22は、生体内での生体内挿入具の先端部
の状態を説明するための説明図である。
【図23】図23は、本発明の他の実施例の生体内挿入
用装置に使用される生体内挿入具の先端部を説明するた
めの説明図である。
【図24】図24は、本発明の他の実施例の生体内挿入
用装置の原理を説明するための説明図である。
【図25】図25は、生体内での生体内挿入具の先端部
の状態を説明するための説明図である。
【図26】図26は、本発明の他の実施例の生体内挿入
用装置に使用される生体内挿入具の先端部を説明するた
めの説明図である。
【符号の説明】
1 生体内挿入用装置 10 生体内挿入具 11 生体内挿入具本体 31a,32a,33a,34a 歪みゲージ 50,50a,50b ブリッジ回路 40 演算装置 60 表示装置(ディスプレイ) 31,32,33,34 センサ部 41,42,43,44 切替スイッチ 45 スイッチコントローラ 46 制御および演算処理部 47 ディスプレイコントローラ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内挿入具本体と、該生体内挿入具本
    体の先端部側面に設けられ、かつ等角度に配置された4
    つの歪みゲージとを備えた生体内挿入具と、該生体内挿
    入具の4つの歪みゲージと電気的に接続される少なくと
    も1つのブリッジ回路と、該ブリッジ回路からの出力信
    号を用いて生体内挿入具の先端部の接触状態を演算する
    ための演算機能とを有する演算装置を備える生体内挿入
    用装置であって、前記演算装置は、向かい合う2組の歪
    みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置とすることによ
    り得られる2つの出力信号と、向かい合う任意の組の歪
    みゲージをブリッジ回路の向かい合う配置とすることに
    より得られる1つの出力信号とを利用して、生体内挿入
    具の先端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能を備
    えることを特徴とする生体内挿入用装置。
  2. 【請求項2】 前記生体内挿入用装置は、向かい合う2
    組の歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置とするこ
    とにより得られる2つの出力信号と、向かい合う2組の
    歪みゲージをブリッジ回路の向かい合う配置とすること
    により得られる2つの出力信号を用いて、生体内挿入具
    の先端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能を備え
    ている請求項1に記載の生体内挿入用装置。
  3. 【請求項3】 前記演算装置は、少なくとも1つのブリ
    ッジ回路と、それぞれの歪みゲージと前記ブリッジ回路
    とを電気的に接続する複数の切替スイッチと、向かい合
    う組の歪みゲージが前記ブリッジ回路の向かい合う配置
    となるように、また、向かい合う組の歪みゲージが前記
    ブリッジ回路の隣り合う配置となるように前記切替スイ
    ッチを制御するスイッチ制御機能と、前記ブリッジ回路
    より出力される信号を用いて生体内挿入具の先端部の応
    力ベクトル状態を演算する演算機能とを備えている請求
    項1または2に記載の生体内挿入用装置。
  4. 【請求項4】 前記演算装置は、2つのブリッジ回路を
    備え、第1のブリッジ回路は、向かい合う組の歪みゲー
    ジがブリッジ回路の向かい合う配置となるように構成さ
    れており、第2のブリッジ回路は、向かい合う組の歪み
    ゲージがブリッジ回路の隣り合う配置となるように構成
    されている請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内
    挿入用装置。
  5. 【請求項5】 生体内挿入具本体と、該生体内挿入具の
    先端部側面に設けられ、かつ等角度に配置された少なく
    とも4つのセンサ部と、該それぞれのセンサ部の表面側
    および裏面側に設けられた歪みゲージとを備えた生体内
    挿入具と、該生体内挿入具の少なくとも8つの歪みゲー
    ジと電気的に接続される少なくとも1つのブリッジ回路
    と、該ブリッジ回路からの出力信号を用いて生体内挿入
    具の先端部の接触状態を演算するための演算機能とを有
    する演算装置を備える生体内挿入用装置であって、前記
    演算装置は、それぞれのセンサ部の2つの歪みゲージを
    ブリッジ回路の隣り合う配置とすることにより得ること
    が可能な少なくとも4つの出力信号のうちの少なくとも
    2つの出力信号と、それぞれのセンサ部の2つの歪みゲ
    ージをブリッジ回路の向かい合う配置とすることにより
    得ることが可能な少なくとも4つの出力信号のうちの少
    なくとも2つの出力信号とを利用して生体内挿入具の先
    端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能を備えるこ
    とを特徴とする生体内挿入用装置。
  6. 【請求項6】 前記演算装置は、それぞれのセンサ部の
    2つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置とする
    ことにより得ることが可能な少なくとも4つの出力信号
    のうちの少なくとも3つの出力信号と、それぞれのセン
    サ部の2つの歪みゲージをブリッジ回路の向かい合う配
    置とすることにより得ることが可能な少なくとも4つの
    出力信号のうちの少なくとも3つの出力信号とを利用し
    て生体内挿入具の先端部の応力ベクトル状態を演算する
    演算機能を備えている請求項5に記載の生体内挿入用装
    置。
  7. 【請求項7】 前記演算装置は、それぞれのセンサ部の
    2つの歪みゲージをブリッジ回路の隣り合う配置とする
    ことにより得ることが可能な少なくとも4つの出力信号
    と、それぞれのセンサ部の2つの歪みゲージをブリッジ
    回路の隣り合う配置とすることにより得ることが可能な
    少なくとも4つの出力信号を利用して生体内挿入具の先
    端部の応力ベクトル状態を演算する演算機能を備えてい
    る請求項5に記載の生体内挿入用装置。
  8. 【請求項8】 前記演算装置は、少なくとも1つのブリ
    ッジ回路と、それぞれの歪みゲージと前記ブリッジ回路
    とを電気的に接続する複数の切替スイッチと、それぞれ
    のセンサ部に設けられた2つの歪みゲージが前記ブリッ
    ジ回路の向かい合う配置となるように、また、それぞれ
    のセンサ部に設けられた2つの歪みゲージが前記ブリッ
    ジ回路の隣り合う配置となるように前記切替スイッチを
    制御するスイッチ制御機能と、前記ブリッジ回路より出
    力される信号を用いて生体内挿入具の先端部の応力ベク
    トル状態を演算する演算機能とを備えている請求項5な
    いし7のいずれかに記載の生体内挿入用装置。
  9. 【請求項9】 前記演算装置は、2つのブリッジ回路を
    備え、第1のブリッジ回路は、それぞれのセンサ部に設
    けられた2つの歪みゲージがブリッジ回路の向かい合う
    配置となるように構成されており、第2のブリッジ回路
    は、それぞれのセンサ部に設けられた2つの歪みゲージ
    がブリッジ回路の隣り合う配置となるように構成されて
    いる請求項5ないし8のいずれかに記載の生体内挿入用
    装置。
  10. 【請求項10】 前記生体内挿入具は、それぞれの歪み
    ゲージと電気的に接続され、生体内挿入具本体の基端側
    に延びるリード線と該リード線と固定された生体内挿入
    具側コネクタを備え、前記演算装置は、該生体内挿入具
    側コネクタを着脱自在に取付可能な演算装置側コネクタ
    を備えている請求項1ないし9のいずれかに記載の生体
    内挿入用装置。
  11. 【請求項11】 前記演算装置は、前記演算機能により
    演算された生体内挿入具の先端部の応力ベクトル状態を
    表示装置に表示させるデータに変換する画像データ作成
    機能を備えている請求項1ないし10のいずれかに記載
    の生体内挿入用装置。
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