JPH11178053A - 陸上移動無線電話システム及び陸上移動局 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定地域における他機器への悪影響や第三者
への迷惑を防止する。 【解決手段】 基地局１がカバーする通話エリア２内
に、それよりも小なる特定地域Ａ，Ｂを設ける。この特
定地域Ａ，Ｂの無線チャネルの周波数帯は通話エリア２
のそれとは異なる様にしておく。移動局５で両無線チャ
ネルを受信可能としておき、特定地域Ａ，Ｂの無線チャ
ネルが受信されると、移動局５は特定地域Ａ，Ｂに在圏
していることになるので、強制的に移動局の送信機能を
抑止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は陸上移動無線電話シ
ステム及び陸上移動局に関し、特に携帯型の移動無線電
話システム及び携帯型電話装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、特開平５−２２７０９１号公報
においては、第一移動無線通信システムがカバーする領
域内に、それよりも狭い範囲をカバーする第二移動無線
通信システムを構築し、限られた周波数帯域を使用し
て、しかも両システム内での無線通信が相互に外乱を与
えない様なシステムを構築することを目的とした技術が
開示されている。

【０００３】すなわち、これ等一移動無線通信システム
と第二移動無線通信システムとにおいて互いに異なる周
波数帯域を無線チャネルとして使用し、第二システムで
は、当該周波数帯域の一つと少なくとも部分的に一致す
る周波数帯域を使用する。第二システム内に、第一シス
テムが使用しているもう一方の周波数帯域で使用されて
いる全てのチャネル上の無線信号を検出する検出装置を
設ける。

【０００４】また、第二システム内にチャネルの使用禁
止するための装置を設け、前述の検出装置により検出さ
れた信号レベルが予め定められた水準を越えると、その
チャネルの特定領域内での使用を禁止し、第二システム
での無線通信が第一システム内での通信の外乱とならな
いようにするものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術の様に、連結移動無線電話システムを構築する
と、使用する場所を選ばずに利用することができ、使用
時に他の機器に悪影響を及ぼしたり、また他人に迷惑を
かけることになる等の問題がある。

【０００６】本発明の目的は、病院等の様に他の機器に
悪影響を及ぼしたり、劇場や音楽会場や、更には展覧会
場の公共施設等の様に第三者に迷惑をかける場所におい
ては、無線電話の使用を強制的に抑制するようにした陸
上移動無線電話システム及び陸上移動局を提供すること
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、通常の
通話エリア内に、当該通話エリアとは異なる周波数帯域
の無線チャネルを使用する特定地域を設けたことを特徴
とする陸上移動無線電話システムが得られる。

【０００８】そして、前記通常の通話エリアをカバーす
る基地局と、この基地局がカバーするエリア内に属する
小ゾーンを前記特定地域としてカバーする補助局とを含
むことを特徴とし、また、前記特定地域内に陸上移動局
が在圏したときに、この陸上移動局の送信抑制をなすよ
うにしたことを特徴とし、更に、前記陸上移動局は前記
補助局からの無線周波数を検知して強制的に送信抑制を
なすよう構成されていることを特徴とする。

【０００９】本発明によれば、通常の通話エリア内に当
該通話エリアとは異なる周波数帯域の無線チャネルを使
用する特定地域を設けた陸上移動無線電話システムにお
ける陸上移動局であって、前記特定地域内の在圏時に送
信抑制をなす制御手段を有することを特徴とする陸上移
動局が得られる。

【００１０】そして、前記特定地域の無線チャネルの周
波数帯域は前記通常の通話エリアとは異なる帯域に設定
されており、前記制御手段はこの特定地域の無線チャネ
ルの検出に応答して前記送信抑制をなすよう構成されて
いることを特徴とし、また、前記通常の通話エリアの無
線チャネルの送信及び受信機能と、前記特定地域の無線
チャネルの受信機能とを有し、前記制御手段は、この特
定地域の無線チャネルの受信機能により受信が検出なさ
れたとき、前記送信機能の抑止をなすよう構成されてい
ることを特徴とする。

【００１１】本発明の作用を述べる。通常使用する通話
エリア内に当該通話エリアとは異なる周波数帯域の無線
チャネルを使用する特定地域を設け、移動局に当該通話
エリアの周波数帯域の送受信機能の他に、特定地域の周
波数帯域の受信機能を設け、移動局がこの特定地域の周
波数帯域の受信が検出されると強制的に送信機能の抑止
を行うよう構成する。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例につき図
面を参照しつつ説明する。

【００１３】図１は本発明のシステム構成を示す図であ
る。図１において基地局１は従来の移動無線電話装置シ
ステムにおける通話エリア２を無線チャネルａにてカバ
ーしており、補助局３は特定地域Ａを、補助局４は特定
地域Ｂを無線チャネルｂにて夫々カバーしており、下り
片方向のチャネルで構成される。特定地域Ａ及びＢは移
動無線電話装置システムの利用を制限する地域で、移動
無線電話装置システムの基地局１がカバーする通話エリ
ア２に属する小ゾーンに配置される。

【００１４】基地局１は通常、移動無線電話システムに
て使用される無線チャネルａを利用し、補助局３及び４
は移動無線電話装置システムとは異なった周波数帯域を
持つ無線チャネルｂを使用しているため、移動無線電話
装置システムの無線チャネルａに影響のないような構成
をとる。更に補助局３及び４は、基地局１が使用する無
線チャネルａに比べ微弱な電磁波を使用し、お互いの干
渉を防止する。陸上移動局５は通話エリアを移動し移動
無線電話システムを利用することになる。

【００１５】図２に陸上移動局５の受信及び制御部の構
成を示す。図２において受信機６は利得増幅部６１と復
調部６２とを含み、無線チャネルａを受信し通常通話時
に使用される。送信機７は利得増幅部７１と変調部７２
とを含み通常通話時に使用される。受信機９は利得増幅
部９１と復調部９２とを含み、移動無線電話システムが
使用する無線チャネルａとは異なる周波数帯域を使用し
た無線チャネルｂを受信し、特定領域Ａ及びＢに在圏時
使用される。

【００１６】制御部８は前記受信機により受信した情報
により、在圏エリアの特定，送信制御または電源制御を
行う。ユーザーインタフェース（Ｉ／Ｆ）１０は、キー
入力部，表示部を含み、ユーザーとのインタフェースを
とる。電源部１１は陸上移動局の主となる電源部であ
り、制御部８により制御される。

【００１７】次に、図１，２を用いて本発明の実施例の
動作を説明する。図１における陸上移動局５が、基地局
１がカバーする通常通話エリア２に在圏している場合
は、図２における受信機６を使用し移動無線電話システ
ムを利用することが可能である。この時、制御部８によ
り一定時間間隔で受信機を受信機９に切替え、無線チャ
ネルｂを補捉することで特定地域Ａ及びＢ内であるか否
かの判断を行う。切替えは陸上移動局５が無線チャネル
ａを受信していない時間に行う。

【００１８】ここで、受信機９により無線チャネルｂが
補捉できた場合は特定地域ＡまたはＢであると制御部９
にて判断される。制御部８が特定領域ＡまたはＢである
と判断した場合、制御部８は使用する受信機を受信機９
に固定することで通常通話に使用される無線チャネルａ
を受信せず、更に送信機７に対して送信抑制制御信号１
２により送信機の送信を抑制する。また、電源制御信号
１３により電源部に対して電源制御を行い主となる電源
を遮断することも可能である。

【００１９】但し、送信抑制制御及び電源制御は、ユー
ザーインタフェース１０によりユーザーの選択が可能で
あるとし、それにより制御部８は上記制御を行う。

【００２０】また、受信機９による受信の補捉が制御部
８でできなくなった場合、制御部８は特定地域Ａまたは
Ｂを逸脱したと判断され、受信機を受信機６に再び切替
え、送信抑制制御または電源制御を解除し、移動無線電
話システムを利用できるように復帰する。

【００２１】この様に、特定地域ＡまたはＢにて移動局
に対して通常通話に使用される無線チャネルとは異なる
周波数帯域で送信し、移動局の送信の抑制を促すこと
で、陸上移動無線電話の送信出力が他の機器への影響や
他人へかける迷惑を払拭することができる。よって、病
院等を含む公共施設を特定地域Ａ，Ｂとすれば、本発明
の効果は大となるものである。

【００２２】

【発明の効果】以上説明した様に、陸上移動局に異なる
受信機を２つ持たせ、一方の受信機は通常通話に使用
し、もう一方の受信機は特定地域でのみ使用すること
で、互いの通信の干渉を防止する。また、特定地域での
み使用する受信機により移動局が特定地域に在圏してい
ると判断した時に、特定地域での送信を移動局自らが抑
制することで周囲の他機器へ及ぼす影響，他人への迷惑
を払拭することができる。

【００２３】また、特定地域で使用する無線チャネルの
構成を簡単なものにすれば、受信機を安価で小型なもの
にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシステム構成図である。

【図２】本発明を実現するための移動局の構成図であ
る。

【符号の説明】

１ 基地局 ２ 通常通話エリア ３，４ 補助局 ５ 陸上移動局 ６ 通常通話時に使用される受信機 ７ 通常通話時に使用される送信機 ８ 制御部 ９ 特定地域にて使用される受信機 １０ ユーザーインタフェース １１ 電源部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通常の通話エリア内に、当該通話エリア
   とは異なる周波数帯域の無線チャネルを使用する特定地
   域を設けたことを特徴とする陸上移動無線電話システ
   ム。
2. 【請求項２】 前記通常の通話エリアをカバーする基地
   局と、この基地局がカバーするエリア内に属する小ゾー
   ンを前記特定地域としてカバーする補助局とを含むこと
   を特徴とする請求項１記載の陸上移動無線電話システ
   ム。
3. 【請求項３】 前記特定地域内に陸上移動局が在圏した
   ときに、この陸上移動局の送信抑制をなすようにしたこ
   とを特徴とする請求項２記載の陸上移動無線電話システ
   ム。
4. 【請求項４】 前記陸上移動局は前記補助局からの無線
   周波数を検知して強制的に送信抑制をなすよう構成され
   ていることを特徴とする請求項３記載の陸上移動無線電
   話システム。
5. 【請求項５】 通常の通話エリア内に当該通話エリアと
   は異なる周波数帯域の無線チャネルを使用する特定地域
   を設けた陸上移動無線電話システムにおける陸上移動局
   であって、前記特定地域内の在圏時に送信抑制をなす制
   御手段を有することを特徴とする陸上移動局。
6. 【請求項６】 前記特定地域の無線チャネルの周波数帯
   域は前記通常の通話エリアとは異なる帯域に設定されて
   おり、前記制御手段はこの特定地域の無線チャネルの検
   出に応答して前記送信抑制をなすよう構成されているこ
   とを特徴とする請求項５記載の陸上移動局。
7. 【請求項７】 前記通常の通話エリアの無線チャネルの
   送信及び受信機能と、前記特定地域の無線チャネルの受
   信機能とを有し、前記制御手段は、この特定地域の無線
   チャネルの受信機能により受信が検出なされたとき、前
   記送信機能の抑止をなすよう構成されていることを特徴
   とする請求項６記載の陸上移動局。
8. 【請求項８】 前記制御手段は、前記特定地域の無線チ
   ャネルの受信機能により受信が検出なされたとき、自局
   電源を断に制御するよう構成されていることを特徴とす
   る請求項７記載の陸上移動局。