JPH11175698A - 読取装置 - Google Patents

読取装置

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JPH11175698A
JPH11175698A JP9341731A JP34173197A JPH11175698A JP H11175698 A JPH11175698 A JP H11175698A JP 9341731 A JP9341731 A JP 9341731A JP 34173197 A JP34173197 A JP 34173197A JP H11175698 A JPH11175698 A JP H11175698A
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transparent plate
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reading
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JP9341731A
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Hideaki Kamijo
秀章 上條
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Nidec Precision Corp
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Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤の拭き取り作業をなくし、低コスト化
を図ると共に作業性を向上し、且つ収容ケース内を密閉
し、気密性を確保する。 【解決手段】 透明板17と取付面40aとの間に充填
した接着剤44によって、透明板17を収容ケース14
側に接着すると共に、接着剤44及び透明板17によっ
て、読取窓16を塞いで収容ケース14内を外部から防
塵して、収容ケース14内を密閉するように構成し、且
つ透明板17の接着側の端面17b、第1の凹部70の
周壁面70b及び底面70aで画成された第1の接着剤
溜め用隙間部45に、透明板17と取付面40aとの間
から読取窓16側に流出する余分な接着剤48を溜め、
読取窓16に対する接着剤48のはみ出しをなくすよう
に構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙幣や伝票などの
読取対象物のパターンを読み取るための読取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の読取装置は、図12に示すよう
に、収容ケース90に、例えばカメラ、レンズ、ミラー
等の光学部品から構成される撮像手段(不図示)を収容
し、当該撮像手段により、収容ケース90に開口された
読取窓91を通して、読取対象物92を撮像するように
構成されている。
【0003】上記読取窓91は、接着剤96にて収容ケ
ース90側に接着された防塵用及び撮像時の光透過用の
透明板94によって塞がれるのが、一般的である。
【0004】すなわち、より具体的な構成は、図12に
示すように、読取窓91の外部側の周縁が切り欠かれて
当該読取窓91を取り囲むように凹部93が形成されて
いると共に、当該凹部93の底面の所定位置に、接着剤
96が充填された環状溝95が形成されており、上記凹
部93に透明板94を嵌め込み、当該透明板94と凹部
93の底面93a,93bとが圧着して上記接着剤96
が押し潰されることで、透明板94が凹部93に接着さ
れて上記読取窓91が塞がれている。この時、上記押し
潰された接着剤96及び上記透明板94によって、収容
ケース90内が外部から防塵されて気密性が確保されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記従来の読
取装置では、上記接着剤96の不足がないように多めに
充填しているため、上記透明板94を凹部93に接着し
た時に、接着剤96が環状溝95から流出する(溢れ出
す)。この環状溝95から流出した接着剤は、透明板9
4と凹部93の底面93a,93bとが密着状態にある
ため、開放側に逃げようとし、特に底面93aを伝って
読取窓91側に流出した接着剤に関しては、図12に示
すように、読取窓91に大量にはみ出してしまう。この
はみ出た接着剤部分96aは、読取対象物92を撮像す
る際の妨げとなるため、作業者による拭き取り作業が必
要となる。この拭き取り作業は、手作業で面倒なため、
作業工数が増大し、装置が高コスト化すると共に、接着
剤が固まる前に行わなければならないため、作業性が悪
いといった問題があった。
【0006】このような問題は、上記凹部93を収容ケ
ース90の内部側に形成して当該凹部に透明板94を上
記と同様にして接着固定した構造でも、同様に生じるこ
とになる。
【0007】本発明は、このような問題を解決し、接着
剤の拭き取り作業をなくすことができ、低コスト化を図
ることができると共に作業性を向上でき、且つ収容ケー
ス内を密閉でき、気密性を確保できる読取装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の読取装置は、収容ケースに収容された撮像
手段で読取対象物を撮像する読取装置において、収容ケ
ースは、撮像用に開口された読取窓と、この読取窓の周
縁を切り欠いて形成されると共に読取窓を取り囲んだ第
1の凹部と、この第1の凹部を取り囲む取付面に、その
端面外側部分が対向位置して読取窓を塞ぐ透明板と、こ
の透明板と取付面との間に充填され、透明板を収容ケー
ス側に接着すると共に収容ケース内を外部から防塵する
接着剤と、を具備し、透明板の接着側の端面、第1の凹
部の周壁面及び底面により、透明板と取付面との間から
読取窓側に流出する余分な接着剤を溜める第1の接着剤
溜め用隙間部を画成したことを特徴としている。
【0009】本発明はこのように構成されているので、
透明板と取付面との間に充填された接着剤によって、透
明板が収容ケース側に接着されると共に、当該接着剤及
び透明板によって、読取窓が塞がれて収容ケース内が外
部から防塵される。このため、収容ケース内が密閉され
る。また、透明板の接着側の端面、第1の凹部の周壁面
及び底面により画成された第1の接着剤溜め用隙間部に
おいて、透明板と取付面との間から読取窓側に流出する
余分な接着剤が溜められる。このため、読取窓に接着剤
がはみ出ることはなく、作業者による拭き取り作業がな
くされると共に読取対象物の撮像が良好に行われる。
【0010】ここで、収容ケースは、取付面の外側部分
を切り欠いて形成された第2の凹部を備え、透明板の接
着側の端面、第2の凹部の周壁面及び底面により、透明
板と取付面との間から読取窓とは反対側に流出する余分
な接着剤を溜める第2の接着剤溜め用隙間部を画成する
ことが好ましい。このような構成を採用した場合、第2
の接着剤溜め用隙間部において、透明板と取付面との間
から読取窓側とは反対側に流出する余分な接着剤が溜め
られる。その結果、接着剤が当該第2の接着剤溜め用隙
間部からさらに外側にはみ出すことはなく、当該側に流
出する接着剤の作業者による拭き取り作業がなくされ
る。
【0011】また、収容ケースは、その内部に透明板を
収容し、当該透明板の周壁面の少なくとも一部を取り囲
む第3の凹部を具備することが好ましい。このような構
成を採用した場合、第3の凹部によって、透明板の位置
決めが容易に行われ得ると共に、当該透明板の接着時の
横ずれ防止が図られる。また、上記第2の接着剤溜め用
隙間部を備えている場合であって、透明板が収容ケース
の外部側に配置されている場合には、上記第2の接着剤
溜め用隙間部によって、第3の凹部の周壁面と透明板の
周壁面との間を介して読取対象物の搬送面側に接着剤が
はみ出ることはなく、作業者による拭き取り作業がなく
されると共に読取対象物が良好に搬送される。また、透
明板が収容ケースの内部側に配置されている場合でも、
上記第2の接着剤溜め用隙間部によって、接着剤が収容
ケースの内部側にはみ出ることはなく、作業者による拭
き取り作業がなくされる。
【0012】また、収容ケースは、第3の凹部における
周壁面の周方向に複数個、内側に向かって突設されて透
明板の周壁面に当接し当該透明板を位置決めするストッ
パを具備し、透明板の周壁面、ストッパの側壁面、第3
の凹部の周壁面及び底面により、透明板と取付面との間
から読取窓とは反対側に流出する余分な接着剤を溜める
第3の接着剤溜め用隙間部を画成するのが好ましい。こ
のような構成を採用した場合、ストッパによって、透明
板の第3の凹部内での位置決めが正確且つ容易に行われ
ると共に、当該透明板の接着時の横ずれが防止される。
また、第3の接着剤溜め用隙間部において、透明板と取
付面との間から読取窓側とは反対側に流出する余分な接
着剤が溜められる。その結果、透明板が収容ケースの外
部側に配置されている場合には、読取対象物の搬送面側
に接着剤がはみ出ることはなく、作業者による拭き取り
作業がなくされると共に読取対象物が良好に搬送され
る。また、透明板が収容ケースの内部側に配置されてい
る場合でも、上記第3の接着剤溜め用隙間部によって、
接着剤が収容ケースの内部側にはみ出ることはなく、作
業者による拭き取り作業がなくされる。
【0013】また、収容ケースは、第2の接着剤溜め用
隙間部と第3の接着剤溜め用隙間部とを連通し、透明板
と取付面との間から読取窓とは反対側に流出する余分な
接着剤を溜める第4の接着剤溜め用隙間部を具備するの
が好ましい。このような構成を採用した場合、第4の接
着剤溜め用隙間部において、透明板と取付面との間から
読取窓側とは反対側に流出する余分な接着剤が溜められ
る。その結果、透明板が収容ケースの外部側に配置され
ている場合には、読取対象物の搬送面側に接着剤がはみ
出ることはなく、作業者による拭き取り作業がなくされ
ると共に読取対象物が良好に搬送される。また、透明板
が収容ケースの内部側に配置されている場合でも、上記
第4の接着剤溜め用隙間部によって、接着剤が収容ケー
スの内部側にはみ出ることはなく、作業者による拭き取
り作業がなくされる。
【0014】また、接着剤溜め用隙間部の隙間は、透明
板と取付面との間から流出する余分な接着剤を当該隙間
部の出口付近で留める表面張力が生じる隙間であること
が好ましい。このような構成を採用した場合、接着剤の
量が万一接着剤溜め用隙間部から溢れ出す量であって
も、接着剤溜め用隙間部の出口部から流出しようとする
接着剤が、表面張力によって、接着剤溜め用隙間部に引
っ張られて留められるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る読取装置の好
適な実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0016】図1は、第1実施形態に係る読取装置1を
示す分解斜視図、図2は、読取装置1のケース本体側を
示す斜視図、図3は、図1のIII−III線における断面
図、図4は、搬送路に組み込まれた読取装置1を示す斜
視図であり、先ず読取装置1の全体の構成について説明
する。
【0017】図1に示すように、本実施形態に係る読取
装置1は概略、2つの収容凹部12,13を有するケー
ス本体14及びこれらの収容凹部12,13を閉塞する
蓋部15からなる収容ケース10と、上記収容凹部12
に収容され、照明部18、カメラ部21等を有する撮像
手段Aと、上記収容凹部13に収容され、上記撮像手段
Aの駆動制御を行う制御手段(不図示)と、を備えてい
る。
【0018】上記収容凹部12,13は、収容ケース1
0に設けられた仕切壁11により仕切られており、収容
凹部12の底面12aのうちの仕切壁11側の部分に
は、矩形状に開口された読取窓16が設けられている。
この読取窓16には、例えばガラス製の透明板17が嵌
め込まれており、読取窓16と透明板17との隙間には
接着剤が充填されて、読取窓16が外部から密閉されて
いる。なお、この透明板17及び接着剤による読取窓1
6の封止構造(防塵構造)に関しては後述する。
【0019】上記読取装置1は、実際には、図4に示す
ように、上記読取窓16が上になると共に、当該読取窓
16が、搬送路Cを搬送される読取対象物Bに対して所
定の間隔を有して対向するように配置され、この搬送さ
れる読取対象物Bを、上記読取窓16を介して撮像手段
Aにより下から撮像するようになっている。
【0020】上記撮像手段Aは、図1及び図3に示すよ
うに、読取窓16に対向して配置され読取窓16に向け
て光を照射する複数のLED25及びこの複数のLED
25を組み込んだ略矩形状のプリント板24からなる照
明部18と、特に図3に示されるように、読取窓16と
LED25との間に斜めに配置され、LED25から照
射された光を透過させると共に読取対象物Bの表面で反
射した光を略垂直に反射させるハーフミラー19と、を
備えている。また、撮像手段Aは、ハーフミラー19と
仕切壁11との間に配置され、入射光を吸収する反射防
止板20と、ハーフミラー19で反射した光を入射して
読取対象物Bの表面の像を撮像するカメラ部21と、を
備えている。このカメラ部21は、図1及び図3に示す
ように、ハーフミラー19で反射した光による像を結像
する光学レンズ22と、光学レンズ22によって結像し
た像を撮像するCCD23と、を備えている。
【0021】なお、上記LED25は、読取窓16への
入射角が約90°になるように光を照射しており、読取
窓16と所定の間隔を空けて通過する読取対象物Bに対
しても、十分な照度で照明することができる。ここで、
撮像手段Aは最大7mmの被写界深度を有している。
【0022】また、読取対象物Bで反射した光の光路を
ハーフミラー19で約90°曲げて、読取対象物BとC
CD23との間の光路長を水平方向(図4における左右
方向)に稼いでいるため、収容ケース10の上下方向の
厚みが薄くされている。
【0023】さらに、LED25とハーフミラー19と
の間には、LED25からの出射光を拡散させる映り込
み防止板26が設けられている。このため、読取対象物
Bには拡散光が照射され、読取対象物Bの像にLED2
5が映り込むことはない。ここで、各LED25はプリ
ント板24と同一の厚みを有し、プリント板24からL
ED25がはみ出すことはない。このため、収容ケース
10の上下方向の厚みを薄くすることができる。
【0024】また、上記収容ケース10においては、図
4に示すように、搬送路Cを移動する読取対象物Bが収
容ケース10の角に引っかからないように、収容ケース
10の側壁の角が面取りされ、テーパ状になっている。
このため、搬送路Cを移動する読取対象物Bは、このテ
ーパ部をガイドとして、収容ケース10の上を通過する
ことができる。さらに、収容ケース10の側壁には、上
下方向に複数の溝14aが形成され、搬送路Cのローラ
がこれらの溝14aに入り込めるようになっている。
【0025】次に、本実施形態の特徴をなす、透明板1
7及び接着剤による読取窓16の封止構造(防塵構造)
に関して説明する。
【0026】図5は、読取装置1の読取窓及びその近傍
部分を示す平面図、図6は、図5のI−I線における断面
図、図7は、図5のP部を示す拡大図である。
【0027】図5及び図6に示すように、読取窓16の
外部側(図6における下方側)の周縁には、この読取窓
16を矩形状に取り囲んだ第1の凹部70が形成されて
おり、この第1の凹部70の外部側の周縁には、この第
1の凹部70を矩形状に取り囲むと共に該第1の凹部7
0より凹部深さが浅くされた第3の凹部40が形成され
ている。
【0028】この第3の凹部40の周壁面40cには、
図5〜図7に示すように、ストッパ42が内側に向かっ
て突設されている。このストッパ42は、特に図6に示
すように、開放側とは反対側の端部が上記第3の凹部4
0の底面40aに連設され、開放側の端部がケース本体
14の表面14bより低くなるように構成されていると
共に、図5に示すように、周壁面40cの周方向に複数
個、各々が対向するように設けられている。このストッ
パ42は、対向するストッパ間に後述の透明板17が嵌
め込まれて位置決めを行うため、矩形状の周壁面40c
の各辺に少なくとも1個づつ必要であり、本実施形態に
おいては、短辺(図5における上、下の辺)に1個、長
辺(図5における左、右の辺)に2個、それぞれ設けら
れている。勿論、対向するストッパ42,42同士の凸
面間の距離は、透明板17を嵌め込み可能とする寸法で
ある。
【0029】上記第3の凹部40には、図5及び図6に
示すように、例えばガラス製の透明板17が、上記スト
ッパ42により位置決めされて嵌め込まれている。すな
わち、透明板17の周壁面17aとストッパ42の凸面
とは大凡当接した状態にある。また、第3の凹部40の
底面40aと透明板17の端面外側部分とは対向した状
態にある。
【0030】この底面40aは透明板17の取付面であ
り、この対向する透明板17の端面外側部分と取付面4
0aとの間には、図6に示すように、接着剤44が介在
している。この接着剤44は、上記透明板17の嵌め込
みによる押圧力によって潰された状態で透明板17を取
付面(底面)40aに接着している。当該接着剤44
は、予め取付面40aに盛られたものであり、透明板1
7を第3の凹部40に嵌め込み、その時の押圧力によっ
て潰された状態となっている。この透明板17を第3の
凹部40に対して嵌め込むにあたっては、上記ストッパ
42によって、透明板17の第3の凹部40内での位置
決めが正確且つ容易に行われると共に当該透明板17の
接着時の横ずれが防止される。また、上記接着剤44
は、取付面40aにあり潰された状態にあるため、必ず
矩形状に連なることになり、その途中が断続することは
ない。
【0031】なお、上記接着剤44としては、本実施形
態においては、セメダイン社製のEP331(商品名)
が用いられている。このEP331は、常温で短時間に
硬化する2液混合型のエポキシ樹脂接着剤であり、主剤
粘度及び硬化剤粘度が各々7000(cP/20°C)
である。
【0032】上記の構成では、図6に示すように、透明
板17の接着側の端面17b、第1の凹部70の周壁面
70b及び底面70aで囲まれる領域によって、第1の
接着剤溜め用隙間部45が画成されていると共に、上記
ストッパ42の隣り合う側壁面42a,42a同士、透
明板17の周壁面17a、第3の凹部40の周壁面40
c及び底面40aで囲まれる領域によって、第3の接着
剤溜め用隙間部47が画成されている。
【0033】従って、透明板17と取付面40aとの間
で押し潰され取付面40aの両脇に流出した余分な接着
剤のうち、読取窓16側に流出した接着剤48は、図6
に示すように、上記第1の接着剤溜め用隙間部45に溜
められ、反対側に流出した接着剤49は、上記第3の接
着剤溜め用隙間部47に溜められる。
【0034】特に、第1の接着剤溜め用隙間部45にお
いては、その隙間Dが、第1の接着剤溜め用隙間部45
に接着剤48が万一満杯となったとしても、読取窓16
側に流出しようとする接着剤48に対して出口部45a
付近で表面張力を生ぜしめて読取窓16側への流出を留
める隙間となるように設定されており、接着剤48の読
取窓16側へのはみ出しが完全に防止されている(図6
において2点鎖線で示す接着剤の界面参照)。なお、上
記隙間Dは、本実施形態においては、上記接着剤44の
種類等を勘案して0.2mmに設定されている。
【0035】また、反対側に流出した接着剤49は、第
3の接着剤溜め用隙間部47に溜められ、読取対象物B
の搬送面側に接着剤49がはみ出る虞は殆どない。ここ
で、特に、反対側に流出した接着剤49のうち、凸面1
7の周壁面17aとストッパ42の凸面との間を伝った
接着剤は、ストッパ42の開放側の端部にはみ出て、さ
らにケース本体14の表面14bより突出する虞がある
が、前述したように、当該ストッパ42の開放側の端部
がケース本体14の表面14bより低くされているた
め、当該低くされている分によって、上記はみ出してき
た接着剤部分49aが表面14bより突出しないように
されている(図6参照)。
【0036】また、上記構成では、透明板17と取付面
40aとの間に介在する接着剤44によって、読取窓1
6が塞がれて収容ケース10内が外部から防塵されてお
り、収容ケース10内が密閉されて気密性が確保されて
いる。
【0037】次に、本実施形態に係る読取装置1の動作
について説明する。読取対象物Bが搬送路Cを移動し
て、読取窓16の上方に読取対象物Bが到達すると、到
達検出センサ(図示せず)から検出パルス信号が出力さ
れ、この検出パルス信号を入力したLED25は光を出
射する。この出射光はハーフミラー19を透過して、読
取窓16を介して読取対象物Bに照射される。ここで、
出射光の一部はハーフミラー19で反射するが、この反
射光は反射防止板20に吸収され、ノイズとしてCCD
23に入射することはない。
【0038】また、読取対象物Bに照射された光は読取
対象物Bの表面で反射して、読取窓16を介してハーフ
ミラー19で反射する。さらに、ハーフミラー19で反
射した光は光学レンズ22で集光して、CCD23上に
読取対象物Bの像が結像する。そして、CCD23では
読取対象物Bの光学像を電気信号に変換して、フラット
ケーブル32を介して外部に出力する。
【0039】このように出力された電気信号に基づい
て、所定の画像処理装置で画像解析を行うことにより、
読取対象物Bの種類を特定することができる。例えば、
読取対象物Bが紙幣で、この紙幣を搬送する紙幣帯封出
金装置に読取装置1が組み込まれている場合、この装置
上を高速に移動する一万円の札束と千円の札束との別を
読取装置1で瞬時に判定することができる。この読取、
判別方法としては、種々の方法が知られているが、例え
ば紙幣の模様等の反射パターンを読み取り、このパター
ンを多数の画素の集合体からなる画像データとして電気
信号に変換し、この画像データを構成する多数の画素の
情報に基づいて、一万円の札束と千円の札束との別を判
別する方法を採用できる。また、特開平9−13446
4号公報等に記載のように、画素配列パターン選択部が
紙幣の処理毎に、異なる画素群からなる画素配列を選択
し、この選択された画素配列の画素群からの画素情報に
基づいて判別する方法等も採用できる。なお、読取対象
物Bとしては、紙幣以外にもコイン、証券、伝票などが
ある。
【0040】搬送路Cにおいては、読取対象物Bの移動
に伴って多くの塵埃が発生する。読取装置1は、この塵
埃の影響を受けないように、ケース本体14と蓋部15
との間に関してはOリング29を挟み、読取窓16に関
しては透明板17及び接着剤44により塞いで、収容凹
部12の気密を確保している。このため、収容凹部12
に収容された撮像手段Aは、塵埃の影響を受けることな
く確実に読取対象物Bの像を撮像することができる。
【0041】また、図6に示したように、ケース本体1
4の表面14bより接着剤49がはみ出していないた
め、読取対象物Bの搬送を良好に行うことができると共
に、読取窓16側に接着剤48がはみ出していないた
め、良好に搬送される読取対象物Bの撮像を良好に行う
ことができる。この時、従来必要とされていた作業者に
よる接着剤の拭き取り作業は勿論必要ない。
【0042】図8は、第2実施形態に係る読取装置の読
取窓及びその近傍部分を示す平面図、図9は、図8のII
−II線における断面図である。なお、以降の実施形態で
は、先の実施形態で説明したのと同一な要素には同一の
符号を付し、重複する説明を省略する。
【0043】この第2実施形態の読取装置が第1実施形
態のそれと違う点は、取付面40aの外側部分を切り欠
いて第2の凹部71を形成し、透明板17の接着剤側の
端面17a、第2の凹部71の周壁面71b及び底面7
1aにより第2の接着剤溜め用隙間部46を画成すると
共に、当該第2の接着剤溜め用隙間部46と上記第3の
接着剤溜め用隙間部47とを連通する第4の接着剤溜め
用隙間部72を画成した点である。
【0044】このように構成した場合には、上記第1実
施形態の作用・効果に加えて、透明板17と取付面40
aとの間(接着面)から読取窓16とは反対側に流出す
る余分な接着剤49が、上記第2の接着剤溜め用隙間部
46、第4の接着剤溜め用隙間部72に溜められるた
め、ケース本体14の表面14bから接着剤49がはみ
出すという虞が、より低減されるという作用・効果を奏
する。
【0045】なお、本第2実施形態においては、取付面
40aの幅が1mm、接着剤44の接着幅(潰れ幅)が
0.5mm以上となっている。この0.5mm以上とい
う数値は、接着の合格基準の指標であり、目視で容易に
判断できるレベルの値となっている。
【0046】図10は、第3実施形態に係る読取装置の
要部を示す部分拡大断面図である。この第3実施形態の
読取装置にあっては、ケース本体14の表面14cを透
明板17の取付面とし、この取付面14cに、透明板1
7の端面外側部分を接着剤44により接着して読取窓1
6を塞ぐと共に、この読取窓16の外部側の周縁に、第
1の凹部70を形成して、読取窓16側に流出する余分
な接着剤48を溜める第1の接着剤溜め用隙間部45を
画成するようにしている。
【0047】このように構成しても、接着剤48の読取
窓16側へのはみ出しを防止できると共に、収容ケース
10内の気密性を確保できるというのはいうまでもな
い。
【0048】図11は、第4実施形態に係る読取装置の
要部を示す部分拡大断面図であり、(a)、(b)は互
いに直交する方向における断面図である。この第4実施
形態の読取装置にあっては、透明板17の対向する一の
周壁面が、第3の凹部40に取り囲まれて当該第3の凹
部40に収容されている(図11(b)参照)一方で、
透明板17の対向する他の周壁面は、第3の凹部40に
取り囲まれずに外部に開放されている(図11(a)参
照)。また、第1の接着剤溜め用隙間部45の他に、取
付面14cの外側部分を切り欠いて第2の凹部71を形
成し、読取窓16とは反対側に流出する余分な接着剤4
9を溜める第2の接着剤溜め用隙間部46を画成してい
る。
【0049】このように構成しても、接着剤48の読取
窓16側へのはみ出し、及び接着剤49の読取窓16と
は反対側へのはみ出しを防止できると共に、収容ケース
10内の気密性を確保できるというのはいうまでもな
い。
【0050】なお、第4実施形態においては、第3の凹
部40の周壁面にストッパを設けていないが、第3の凹
部40の周壁面と透明板17の周壁面17aとの隙間が
小さければ、当該方向における透明板17の位置決めを
容易に行うことができると共に当該方向における透明板
17の接着時の横ずれ防止を図ることができる。
【0051】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であるというのはいうまでもなく、
例えば、上記実施形態においては、透明板17を収容ケ
ース10の外部側に配置しているが、透明板17を収容
ケース10の内部側に配置した場合に対しても適用可能
である。例えば、上記第1実施形態で第3の接着剤溜め
用隙間部47(ストッパ42)がなく透明板17が第3
の凹部40に嵌め込まれているものに適用した場合に
は、透明板17と取付面40aとの間から読取窓16側
とは反対側に流出する余分な接着剤49が、大凡当接状
態にある透明板17の周壁面17aと第3の凹部40の
周壁面40cとの間を介して、収容ケース10の内部側
にはみ出る虞があるが、読取対象物Bの搬送の妨げには
ならないため、作業者による拭き取り作業は大まかで良
く、場合によっては、拭き取らなくても良い。
【0052】また、接着剤44は上述した実施形態の接
着剤に限定されるものではなく、その他種々のものを採
用できるが、粘性が高い接着剤を用いれば、流動性が悪
く接着剤が第1、第2、第3、第4の接着剤溜め用隙間
部45,46,47,72から流出し難くなるため、よ
り好ましい。
【0053】また、上記実施形態においては、第1の接
着剤溜め用隙間部45の隙間Dを0.2mmとしている
が、これは上記実施形態の条件下において最適な表面張
力を得るために必要な隙間であり、例えば接着剤44の
種類を変える等した場合には、最適な表面張力が得られ
るように、上記第1の接着剤溜め用隙間部45の隙間を
設定し直す必要がある。また、第2〜第4の接着剤溜め
用隙間部46,47,72に対しても、余分な接着剤を
隙間部の出口付近で留める表面張力が生じる隙間に設定
するのが、より好ましい。
【0054】また、上記実施形態においては、透明板1
7を6面体の薄板としているが、例えば円板に代えるこ
とも可能である。
【0055】また、上記実施形態においては、ケース本
体14に対して蓋部15を着脱可能とした防塵構造に対
する適用例が述べられているが、ケース本体14に対し
て蓋部15を、例えば接着剤等により接着した防塵構造
に対しても適用できる。
【0056】さらにまた、上記各実施形態の構造を組み
合わせることも勿論可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明による読取装置は、以上のように
構成されているため、次のような効果を得ることができ
る。
【0058】すなわち、透明板と取付面との間に充填さ
れた接着剤によって、透明板が収容ケース側に接着され
ると共に、当該接着剤及び透明板によって、読取窓が塞
がれて収容ケース内が外部から防塵される。このため、
収容ケース内が密閉される。また、透明板の接着側の端
面、第1の凹部の周壁面及び底面により画成された第1
の接着剤溜め用隙間部において、透明板と取付面との間
から読取窓側に流出する余分な接着剤が溜められる。こ
のため、読取窓に接着剤がはみ出ることはなく、作業者
による拭き取り作業がなくされると共に読取対象物の撮
像が良好に行われる。従って、収容ケース内の気密性を
確保しつつ、低コスト化及び作業性の向上を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る読取装置を示す分解斜視図
である。
【図2】図1の読取装置のケース本体側を示す斜視図で
ある。
【図3】図1のIII−III線における断面図である。
【図4】搬送路に組み込まれた読取装置を示す斜視図で
ある。
【図5】図1〜図4の読取装置の読取窓及びその近傍部
分を示す平面図である。
【図6】図5のI−I線における断面図である。
【図7】図5のP部を示す拡大図である。
【図8】第2実施形態に係る読取装置の読取窓及びその
近傍部分を示す平面図である。
【図9】図8のII−II線における断面図である。
【図10】第3実施形態に係る読取装置の要部を示す部
分拡大断面図である。
【図11】第4実施形態に係る読取装置の要部を示す部
分拡大断面図である。
【図12】従来技術における読取装置の要部を示す部分
拡大断面図である。
【符号の説明】
1…読取装置、10…収容ケース、14c,40a…取
付面、16…読取窓、17…透明板、17a…透明板の
周壁面、17b…透明板の接着側の端面、40…第3の
凹部、40c…第3の凹部の周壁面、42…ストッパ、
42a…ストッパの側壁面、44…接着剤、45…第1
の接着剤溜め用隙間部、45a…第1の接着剤溜め用隙
間部の出口部、46…第2の接着剤溜め用隙間部、47
…第3の接着剤溜め用隙間、48,49,49a…余分
な接着剤、70…第1の凹部、70a…第1の凹部の底
面、70b…第1の凹部の周壁面、71…第2の凹部、
71a…第2の凹部の底面、71b…第2の凹部の周壁
面、72…第4の接着剤溜め用隙間部、A…撮像手段、
B…読取対象物。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収容ケースに収容された撮像手段で読取
    対象物を撮像する読取装置において、 前記収容ケースは、 撮像用に開口された読取窓と、 この読取窓の周縁を切り欠いて形成されると共に前記読
    取窓を取り囲んだ第1の凹部と、 この第1の凹部を取り囲む取付面に、その端面外側部分
    が対向位置して前記読取窓を塞ぐ透明板と、 この透明板と前記取付面との間に充填され、前記透明板
    を前記収容ケース側に接着すると共に前記収容ケース内
    を外部から防塵する接着剤と、を具備し、 前記透明板の接着側の端面、前記第1の凹部の周壁面及
    び底面により、前記透明板と前記取付面との間から前記
    読取窓側に流出する余分な接着剤を溜める第1の接着剤
    溜め用隙間部を画成したことを特徴とする読取装置。
  2. 【請求項2】 前記収容ケースは、前記取付面の外側部
    分を切り欠いて形成された第2の凹部を備え、 前記透明板の接着側の端面、前記第2の凹部の周壁面及
    び底面により、前記透明板と前記取付面との間から前記
    読取窓とは反対側に流出する余分な接着剤を溜める第2
    の接着剤溜め用隙間部を画成したことを特徴とする請求
    項1記載の読取装置。
  3. 【請求項3】 前記収容ケースは、その内部に前記透明
    板を収容し、当該透明板の周壁面の少なくとも一部を取
    り囲む第3の凹部を具備したことを特徴とする請求項1
    または2記載の読取装置。
  4. 【請求項4】 前記収容ケースは、前記第3の凹部にお
    ける周壁面の周方向に複数個、内側に向かって突設され
    て前記透明板の周壁面に当接し当該透明板を位置決めす
    るストッパを具備し、 前記透明板の周壁面、前記ストッパの側壁面、前記第3
    の凹部の周壁面及び底面により、前記透明板と前記取付
    面との間から前記読取窓とは反対側に流出する余分な接
    着剤を溜める第3の接着剤溜め用隙間部を画成したこと
    を特徴とする請求項3記載の読取装置。
  5. 【請求項5】 前記収容ケースは、前記第2の接着剤溜
    め用隙間部と前記第3の接着剤溜め用隙間部とを連通
    し、前記透明板と前記取付面との間から前記読取窓とは
    反対側に流出する余分な接着剤を溜める第4の接着剤溜
    め用隙間部を具備したことを特徴とする請求項4記載の
    読取装置。
  6. 【請求項6】 前記接着剤溜め用隙間部の隙間は、前記
    透明板と前記取付面との間から流出する余分な接着剤を
    当該隙間部の出口付近で留める表面張力が生じる隙間で
    あることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載
    の読取装置。
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