JPH11174095A - 周波数特性のズーミング方法及び装置 - Google Patents

周波数特性のズーミング方法及び装置

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JPH11174095A
JPH11174095A JP9342695A JP34269597A JPH11174095A JP H11174095 A JPH11174095 A JP H11174095A JP 9342695 A JP9342695 A JP 9342695A JP 34269597 A JP34269597 A JP 34269597A JP H11174095 A JPH11174095 A JP H11174095A
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frequency
zooming
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fourier transform
series data
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JP9342695A
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Toshibumi Kodama
俊文 児玉
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、回転機械等で発生する振動・
音響等の計測データの詳細な周波数解析のためのズーミ
ングを行う。 【解決手段】 信号波形を一定時間間隔でサンプリング
し、該サンプリングにより得られた時系列データを離散
フーリエ変換し、該離散フーリエ変換の結果生成される
データ系列に対し、ナイキスト帯域以下の任意の周波数
と、離散フーリエ変換のフレーム長とで決定される重み
係数列を用いた加重平均演算を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数特性のズー
ミング方法及び装置に係り、特に、回転機等に代表され
る機械設備の振動・音響等の計測データの周波数成分を
観測する際に用いるのに好適な、簡単な構成で計測デー
タの周波数解析を詳細に行うことが可能な周波数特性の
ズーミング方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転機等の機械設備の振動モニタリング
では、回転数等で規定される基本周波数f0 に関する成
分の他に、高周波のノイズやf0 の高調波成分が同時に
現われるため、高速フーリエ変換(FFT)アナライザ
等の周波数解析手段を用いて信号波形の周波数特性(ス
ペクトル)を算出して、モニタ対象とする周波数に対す
る振幅強度を表示・記録している。
【0003】しかし、通例行われる周波数解析は、離散
的時系列データに対する離散フーリエ変換であるため、
算出されるスペクトルも離散的な周波数に対するものと
なり、機械設備の運転条件によっては、モニタしている
振動成分が、上記のような離散的な周波数「点」から外
れ、該振動成分のレベルが著しく低下したと誤報する恐
れがある。
【0004】このような問題点を解決するべく、特開昭
58−219424では、着目する周波数成分を含む適
当な幅の周波数区間にわたって周波数成分の2乗和演算
を行い、上記スペクトル成分モニタの代替としている。
【0005】しかしながら、この方法では、機械の運転
状態を知る上で重要な手掛かりになるピーク周波数を検
出することができない。
【0006】一方、信号波形の周波数特性を詳細に解析
する別な技術の1つに、特開昭63−1968691に
示されているような、スペクトルの周波数軸を拡大する
操作を行う、FFTアナライザのズーミング装置があ
る。この技術は、事後的にサンプリング周波数を低下さ
せたのと同様の効果を得るため、予めサイン波のキャリ
アを乗算した時系列データに段階的なハーフバンドフィ
ルタ(遮断角周波数が約π/2のフィルタ)処理を行っ
て、高い周波数成分が低い周波数成分に重なるエリアジ
ング現象を防止しながら、データの間引きを行った後
に、スペクトル演算を行っている。
【0007】この技術によれば、計測信号の周波数特性
を詳細に得ることができ、前記のような周波数「点」外
れの問題を解消すると共に、ピーク周波数検出の分解能
も向上させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−1968691の技術でズーミングする場合は、
キャリア信号発生装置及び乗算器が新たに必要な外、目
的とする周波数区間に応じたキャリア周波数の再設定
や、ハーフバンドフィルタ等の処理が煩雑であり、又、
ズーミングの倍率に応じてデータ長が増大するため、周
波数演算の応答性が損なわれるという問題点を有する。
【0009】又、特開平4−220570には、少ない
ハードウェア量で周波数ズーミングを実現するべく、ロ
ーパスフィルタ、ハイパスフィルタ、データ間引き手段
等が組み合わされて構成されたカスケードツリー構造の
バンドパスフィルタバンクを用いて、分岐点に設けられ
た信号伝達経路選択手段を選択制御信号により制御し、
信号の通過ルートを決定して、周波数のズーミングを行
うことが記載されているが、やはり構成は複雑であっ
た。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、簡単な構成で計測データの周波数解
析を詳細に行うことを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、周波
数特性のズーミングに際して、信号波形を一定時間間隔
でサンプリングし、該サンプリングにより得られた時系
列データを離散フーリエ変換し、該離散フーリエ変換の
結果生成されるデータ系列に対し、ナイキスト帯域以下
の任意の周波数と、離散フーリエ変換のフレーム長とで
決定される重み係数列を用いた加重平均を施すことによ
り、前記任意の周波数に関する周波数特性の値を算出す
るようにして、前記課題を解決したものである。
【0012】又、請求項2の発明は、周波数特性のズー
ミング装置において、信号波形を一定時間間隔でサンプ
リングし、一定時間間隔の時系列データを生成するサン
プリング手段と、離散フーリエ変換のフレーム長、ズー
ミングを行う周波数区間の上限、下限及びズーミング倍
率を設定可能な設定手段と、該設定手段で設定されたフ
レーム長毎に、前記時系列データに対し離散フーリエ変
換を行う第1の演算手段と、前記設定手段で設定された
任意の周波数区間及びズーミング倍率から決定される全
ての周波数に対し、該周波数と前記フレーム長とで決定
される重み係数列を用いた加重平均を、前記離散フーリ
エ変換の結果生成されるデータ系列に対して施すことに
より、前記周波数に関する周波数特性の値を算出する第
2の演算手段とを備えることにより、前記課題を解決し
たものである。
【0013】サンプリング周期T(=1/fs )で離散
化された時系列データx(n):n=0,・・・,N−
1の離散フーリエ変換(DFT)は、計測自動制御学会
発行の森下・小畑著「信号処理」35頁に記載されてい
るように、次式で表される。
【0014】
【数1】
【0015】本発明が目的とするズーミングは、この離
散周波数刻みよりも細かい周波数に対する周波数特性
を、時系列データより算出することにある。つまり、ナ
イキスト周波数をfn =fs /2として、0<ω<2π
fn の区間にある、任意の周波数ωに対する周波数特性
を算出すれば十分である。
【0016】一般に、ωを任意の各周波数とすると、離
散時系列のフーリエ変換は、前記文献にも記載されてい
るように、次式で表わされる。
【0017】
【数2】
【0018】ここで、離散フーリエ逆変換より得られる
x(n)は、次の公式で表わされる。
【0019】
【数3】
【0020】従って、(2)式に(3)式を代入し、更
に、x(n)は、N点だけサンプリングしてDFTにか
けているので、n=0,1,・・・,N−1以外では0
であると見做していることを考慮すると、(2)式は、
次式のように表わされる。
【0021】
【数4】
【0022】従って、任意のωに対する時系列データの
周波数成分は、時系列データx(n)N点をDFT演算
した結果の(1)式に、重み係数φ(ω−2πk/N)
を掛け合わせる有限の加重平均演算により算出できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0024】本実施形態は、図1に示す如く、音響・振
動・圧力等のセンサ10から入力される信号波形を時系
列データに変換するサンプリング装置12と、離散フー
リエ変換のフレーム長N、ズーミングを行う周波数区間
[f1 ,f2 ]及びズーミング倍率(拡大比とも称す
る)Rを設定保持し、且つ、後出第2の演算装置18が
補間演算を行うべき周波数ωを設定する設定手段である
コントローラ14と、該コントローラ14の設定値(フ
レーム長N)に従って、前記サンプリング装置12が出
力する時系列データに対し離散フーリエ変換を行う第1
の演算装置16と、前記コントローラ14の設定値に従
って、該第1の演算装置16の出力に対してズーミング
演算を行う第2の演算装置18と、該第2の演算装置1
8の演算結果を表示する表示装置20とから構成されて
いる。
【0025】以下、本実施形態の動作を説明する。
【0026】前記第1の演算装置16は、前記(1)式
に表わされる離散フーリエ変換演算を行う。特に、Nが
2のべき乗に等しい場合は、高速フーリエ変換(FF
T)として知られるアルゴリズムを用いることで、演算
時間を短縮することができる。
【0027】前記コントローラ14に設定されたズーミ
ング演算の周波数区間を[f1 ,f2 ](但し0<f1
,f2 <fs /2)、ズーミング倍率をRとすると、
前記第2の演算装置18は、離散フーリエ変換列の周波
数間隔ΔfN =fs /Nを更にR分割したΔfM =fs
/(NR)毎の周波数、即ち、次の(6)式を満足する
ωm に対して、前出(4)式の演算を行う。
【0028】
【数5】
【0029】即ち、(4)式のωに(6)式のωm を代
入して整理すると、次式が得られる。
【0030】
【数6】
【0031】従って、第2の演算装置18では、区間
{m1 ,m2 }に属するmに関して、第1の演算装置1
6が出力する離散フーリエ変換列
【0032】
【数7】 と加重係数φ(2πm/M−2πk/N)のkに関する
積和演算を行う。この手順を図示すると、図2に示す如
くとなる。
【0033】第2の演算装置18の演算結果は、表示装
置20に表示するか、あるいは、図示しないデータ蓄積
装置によって保存される。これらは従来の振動解析にお
いて用いられているものと同様のものを使用すればよ
い。
【0034】
【実施例】本発明の効果を確認するために、回転機械軸
受けの振動波形の解析を行った。機械の回転数は概ね5
rps で、振動の振幅も同一であったが、3回の計測にお
ける実際の回転数は、それぞれ5.0、4.97、5.
05rps であった。又、計測された振動の時間波形は、
図3(a)〜(c)のようであり、回転成分の他に低周
波の揺動成分が混入している。これらの時間波形に対し
て、サンプリング周波数fs =0.078125Hz、
フレーム長N=256、ズーム演算区間[f1 ,f2 ]
=[4.0,5.5]Hz、ズーミング倍率R=20と
設定した場合の、第2の演算装置の出力データ例を図示
すると、図4(a)〜(c)のようになり、いずれの場
合も、周波数特性のピーク値と回転数がよく一致してい
ることが確認できた。
【0035】なお、前記実施形態の構成において、計測
対象がナイキスト周波数fn 相当の周波数成分を持って
いる場合には、デジタル信号計測で広く行われているよ
うに、サンプリング装置の前段に、ナイキスト周波数以
下のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを設置
してもよい。
【0036】又、前記実施形態の第1、第2の演算装置
16、18等は、マイクロプロセサ上でプログラム化し
て、ソフトウェアで演算し、出力するようにしてもよ
い。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、従来の離散フーリエ変
換による周波数解析より詳細に測定対象の卓越周波数成
分をモニタリングできるようになり、又、卓越周波数が
周波数ポイントを外れたときに、その成分の振幅を誤測
定することもなくなった。又、ズーミングを行う周波数
範囲及びズーミング倍率は、任意に設定可能であり、前
記の演算も、着目している周波数範囲のみ行えばよいの
で、演算時間やメモリ量を節約できる。又、キャリア信
号の発生及び乗算、ハーフバンドフィルタの繰り返し演
算等の繁雑な処理が不要なので、簡単な装置構成及びア
ルゴリズムで周波数特性のズーミングを行うことができ
るようになり、且つ、周波数ズーミングに要する時系列
データ数が増加して、データ更新時間が増大するという
ような問題点もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数特性のズーミング装置の実
施形態の構成を示すブロック線図
【図2】前記実施形態の第2の演算装置が行う荷重加算
演算の手順を示す流れ図
【図3】本発明の効果を説明するための、回転機械の回
転数を少しずつ変えて計測した機械軸受け部の振動波形
の例を示す線図
【図4】図3の振動波形に対して本発明の実施形態が出
力する周波数応答の、ズーミングを行った周波数区間に
おける振幅特性を示す線図
【符号の説明】
10…センサ 12…サンプリング装置 14…コントローラ(設定手段) 16…第1の演算装置 18…第2の演算装置 20…表示装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号波形を一定時間間隔でサンプリング
    し、 該サンプリングにより得られた時系列データを離散フー
    リエ変換し、 該離散フーリエ変換の結果生成されるデータ系列に対
    し、ナイキスト帯域以下の任意の周波数と、離散フーリ
    エ変換のフレーム長とで決定される重み係数列を用いた
    加重平均を施すことにより、前記任意の周波数に関する
    周波数特性の値を算出することを特徴とする周波数特性
    のズーミング方法。
  2. 【請求項2】信号波形を一定時間間隔でサンプリング
    し、一定時間間隔の時系列データを生成するサンプリン
    グ手段と、 離散フーリエ変換のフレーム長、ズーミングを行う周波
    数区間の上限、下限及びズーミング倍率を設定可能な設
    定手段と、 該設定手段で設定されたフレーム長毎に、前記時系列デ
    ータに対し離散フーリエ変換を行う第1の演算手段と、 前記設定手段で設定された任意の周波数区間及びズーミ
    ング倍率から決定される全ての周波数に対し、該周波数
    と前記フレーム長とで決定される重み係数列を用いた加
    重平均を、前記離散フーリエ変換の結果生成されるデー
    タ系列に対して施すことにより、前記周波数に関する周
    波数特性の値を算出する第2の演算手段と、 を備えた
    ことを特徴とする周波数特性のズーミング装置。
JP9342695A 1997-12-12 1997-12-12 周波数特性のズーミング方法及び装置 Pending JPH11174095A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011133362A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Toshiba Corp 回転機械の軸系安定性計測方法及び運転方法
CN113514148A (zh) * 2021-07-09 2021-10-19 西安因联信息科技有限公司 基于低延迟数据平滑的设备振动预警方法及系统

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Effective date: 20040818

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