JPH11173757A - 印刷紙の乾燥方法及びその装置 - Google Patents

印刷紙の乾燥方法及びその装置

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JPH11173757A JP35410397A JP35410397A JPH11173757A JP H11173757 A JPH11173757 A JP H11173757A JP 35410397 A JP35410397 A JP 35410397A JP 35410397 A JP35410397 A JP 35410397A JP H11173757 A JPH11173757 A JP H11173757A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱風を使用することなく印刷紙を乾燥させる
ことにより、省エネルギーと環境への負荷が少ない印刷
紙の乾燥方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 被乾燥物に対し、赤外線や可視光などの
電磁波を照射する遠赤外線放射体やハロゲンランプ6な
どを備え、遠赤外線放射体からは被乾燥物1の物性値に
適した遠赤外線が放射されるよう加熱出力制御部8か
ら、選択的に加熱昇温設定がなされる。印刷機から送ら
れてくる印刷紙1などの被印刷物を、遠赤外線放射体製
の印刷紙通路2に導き、このなかで放射されてくる電磁
波を吸収させる。印刷紙通路2は、遠赤外線放射体製の
板3a、3bを筒状に構成し、相互に位置をずらせて開
口部11と遮蔽部12を構成し、開口部11からは被印
刷物に可視光を、遮蔽部12からは遠赤外線を照射し、
放射電磁波の吸収域を広げる。また、被乾燥物の分光吸
収特性が主として、遠赤外線域にある場合は、開口部1
1を設けず、全遮蔽とし、放射量、放射範囲を広げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷紙、もしくはそ
れに代わるシート状の被印刷対象物及びインキなどの被
乾燥対象物の乾燥方法及びその装置に関し、更に詳細に
言えば、近年高速化してきたオフセット輪転印刷機によ
り印刷された印刷紙の乾燥に好適な乾燥方法及びその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷された印刷紙(ウエブ)
を乾燥するには、印刷機に併設された乾燥装置において
インキに含まれる溶剤や樹脂など、また印刷紙に含まれ
る水分を蒸発させることが必要である。従来の乾燥過程
ではインキを乾燥させるときに、インキ膜のある印刷部
分と、インキ膜のない無印刷部分で、水分の蒸発量が違
ってくるため印刷紙の収縮の差がでて皺が出来やすくな
ると言われている。このような皺は「火じわ」と呼ば
れ、印刷品質に対する評価項目の一つとなっている。
【0003】そこで、従来から火じわの発生を防止する
ために、赤外線乾燥と熱風乾燥とを併用することが行わ
れてきた。例えば特公平5−35072号公報に開示さ
れた発明は、オフセット印刷機から送り出される印刷紙
が通る乾燥装置内に、熱風を吹き出すノズル群を印刷紙
を挟んで配置すると共に、熱風により加熱される遠赤外
線放射セラミックスをノズル群の前に配置したものであ
る。そして、熱風乾燥前に浄化された熱風により加熱さ
れる遠赤外線放射セラミックスにより印刷部を選択的に
加熱して印刷インキの溶剤などを蒸発させ、次いでノズ
ル群から吹き出される熱風によって印刷インキと紙を加
熱することにより遠赤外線と熱風による乾燥が行われ、
インキ膜下の水分を十分蒸発させるようにしていた。
【0004】さらに、前記発明では熱風で乾燥した後の
熱風ガスにはインキ成分の溶剤ガスが含まれているため
に、脱臭処理に酸化触媒装置を用いて浄化高温空気を形
成していた。また、反応促進のために乾燥後の熱風ガス
をさらに燃料を使って加熱昇温させていた。ちなみに、
ノズルから吹き出される熱風の温度が200〜280℃
であるのに対し、浄化高温空気の温度は400〜500
℃であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のこの種の方法や装置では、次のような問題があった。
すなわち、従来では、印刷紙の乾燥に熱風を使用してい
るから、熱風を使用する乾燥においては、インキ中の溶
剤を乾燥機通過中に蒸発させるために、印刷紙の温度を
常温から瞬時(1秒以下)に110〜120℃に昇温す
る必要がある。このため、紙の昇温に要する熱量は僅か
だが、その熱量を瞬時に印刷紙に与えなければならない
ため、18〜20万kcal/hという膨大なエネルギ
ーをつかって大量の高温熱風雰囲気を作り出さなければ
ならない。印刷紙の昇温に要する熱量は2割弱で残りは
排気されてしまい、熱損失が大きく省エネルギーの面か
ら問題があった。
【0006】そのうえ、熱風の生成には石油やLPGガ
スなどの化石燃料を燃焼しなければならない。しかも、
排気される熱風は、蒸発した溶剤などを含んでいるため
にそのままでは大気放出できず、酸化触媒法等による脱
臭処理のためにさらに燃焼が進み、多量のCO2 の排出
が大幅な環境負荷の増加となっている。また、熱風を用
いると、水の沸点と溶剤の沸点が違うため昇温過程で乾
燥の進み遅れが生じる。
【0007】また、印刷紙の乾燥処理により生じる溶剤
などと水分の混合ガスを触媒反応処理により脱臭するに
は、さらに100℃以上も昇温し、触媒反応させなけれ
ばならず、処理後の排気ガスは脱臭後、さらに高温にな
って排気され環境負荷増になっている。その上、熱風乾
燥部分の他にさらに遠赤外線乾燥部分を設ける必要があ
るから、乾燥装置の設置スペースを多く必要とすること
になる。
【0008】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、熱風を使用することなく
印刷紙を乾燥させることにより、省エネルギーと環境へ
の負荷を極少にする印刷紙の乾燥方法及びその装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は印刷紙の乾燥方
法及びその装置であり、前述した技術的課題を解決する
ために以下のように構成されている。すなわち、本発明
の印刷紙の乾燥方法は、可視光から赤外線までの電磁波
を、印刷機から送られてくる印刷紙に照射し、被印刷物
はその物性に対応した電磁波を選択的に吸収出来ること
を特徴とする(請求項1)。なお、前記加熱源には、放
射体の赤外線放射特性及び放射量制御を迅速に、かつ確
実に可能にする方法としてハロゲンランプ、ハロゲンヒ
ータを用いると良い。また前記印刷紙には紙だけでなく
木綿や、セルロース等の繊維からなるシート状のもの、
プラスチック系のフィルム等も含むものとする。
【0010】本発明に係る印刷紙の乾燥方法は、上記の
ような必須の構成要素からなるが、さらに、印刷紙の乾
燥により排出される水分とインキ成分を含む蒸発ガスを
冷却水と直接接触させ、溶剤を冷却析出させ脱臭処理す
ると同時に回収し、水は凍結分離法により清澄水にし循
環させることを特徴とする(請求項2)。
【0011】さらに、本発明は印刷紙の場合の乾燥装置
として、前述の技術的課題を解決するために以下のよう
に構成されている。すなわち、本発明の印刷紙の乾燥装
置は、印刷機から送られる印刷紙を導く印刷紙通路と、
該印刷紙通路に向けて可視光、赤外線などの電磁波を放
射する放射体と、インキ成分などの乾燥対象物の物性に
適した輻射伝熱を行うために放射体の加熱、昇温制御に
よって赤外線放射量を制御する加熱出力制御部とを備
え、さらに、前記印刷紙通路は遠赤外線放射体製の板を
筒状に構成するとともに、相互に位置をずらして開口部
と遮蔽部とを構成し、開口部では印刷物に可視光を、遮
蔽部では印刷物に赤外線を照射し、受波域を広げ、複数
の加熱エリアの出力を選択的に設定して被乾燥対象物の
物性に応じた赤外線を放射させるようにしたことを特徴
とする(請求項3)。さらに、本発明の印刷紙の乾燥装
置は、被乾燥物の分光赤外線吸収特性が、主として赤外
線領域の場合、赤外線放射板に開口部を設けず、全遮蔽
とし、加熱出力を加熱エリア毎に選択的に設定し、放射
量、放射範囲を拡大して赤外線放射を行えるようにした
ことを特徴とする。(請求項4)。
【0012】なお、遠赤外線放射体に用いる材料として
は、1000℃以上で表面を酸化させるなど分光赤外線
放射率を改善させた鋼板を用いると良い。反射率の高い
金属も酸化、焼成などの表面処理を行うと反射率が低下
しその分放射率が大幅に向上することは知られている。
アルミ金属などは好例である。各種セラミックスをコー
ティングしたものは、機械的な強度や価格にやや難点は
あるが、放射率がよいのでこれを遠赤外線放射体に用い
ることも可能である。
【0013】本発明に係る印刷紙の乾燥装置は、上記の
ような必須の構成要素からなるが、さらに、前記印刷紙
通路には、通気路を介してインキ乾燥後の溶剤及び水分
等の混合ガスの回収機を設けていることを特徴とする
(請求項5)。なお、前記回収機では冷却析出で溶剤を
回収した後の水を、凍結分離法等の水処理を行って清澄
氷と異物に分離し、清澄氷から清澄水をつくり循環させ
ることが好ましい。
【0014】(作用)本発明の印刷紙の乾燥方法による
と、可視光や赤外線などの電磁波を印刷紙などの被印刷
物に照射すると、被乾燥物はその分光吸収特性に応じた
波長の電磁波を選択的に吸収し、吸収した分子が励起さ
れ加熱し、自らの熱で乾燥が進むので、少ないエネルギ
ーで済むことと、乾燥がほとんど瞬間的に同時に進むの
で火じわが出にくくなる。オフセット輪転機を駆動する
と、印刷された紙面にインキを盛られた印刷紙(ウエ
ブ)が、印刷紙通路(もしくは乾燥室)の入口から送ら
れて出口から出るまで、すなわち前記印刷紙通路(もし
くは乾燥室)を通過する間に電磁波の照射を受け、この
通過中上記により被印刷物の乾燥が進行する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の印刷紙の乾燥方法
及びその装置を図に示される実施形態についてさらに詳
細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されてい
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置などは
特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。図1には本発明の一実施形態に係る印刷紙の乾燥装
置の概略断面が符号10で示されている。図2は図1の
II−II線における概略断面である。また、図3は図1の
III−III線における断面を示し、図4は図1のIV−IV線
における断面を示す。図5は他の実施形態に係る印刷紙
の乾燥装置の概略断面を示し、図6は図5の要部を示
す。
【0016】(第1の実施形態)まず図1〜図4につい
て印刷紙の乾燥装置(以下、単に「乾燥装置」と称す
る)10を説明する。図1において、乾燥装置10の左
側には図示しないオフセット印刷機が位置しており、該
オフセット印刷機から送られる印刷紙1を導く印刷紙通
路2が乾燥装置10を貫くようにして設けられている。
図示しない印刷機から出た印刷紙1は入口4から印刷紙
通路2に送られ、図1の右側の出口5から排出されるよ
うになっており、該印刷紙通路2は乾燥室の役割を果た
す。
【0017】印刷紙通路2に対して可視光、赤外線など
の電磁波を放射する加熱源である複数のハロゲンランプ
6(実施の形態では4個所6a〜6d設けられている)
が前記印刷紙通路2に向けて加熱ユニット収納部10
a、10b内に配置されている。また、ハロゲンランプ
6の背後から前記印刷紙通路2に向けて広がる放物曲線
を描く反射板7が形成されていて、可視光や赤外線を印
刷紙通路2に効率的に反射できるようにしている。な
お、本実施の形態では、反射板7にはアルミ箔が貼付さ
れたものを採用した。前記加熱源であるハロゲンランプ
6a〜6dは、加熱出力を制御する加熱出力制御部8に
接続されていて、該加熱出力制御部8によって乾燥対象
物の物性に適した加熱、昇温制御を可能にしている。
【0018】前記印刷紙通路2は、図2から明らかなよ
うに幅Wの印刷紙1が通過できるようになっており、遠
赤外線放射体製の一対の板3a、3bを組み合わせて扁
平な箱状体に構成するとともに、片側15を支点にして
上下に開くことができるようになっている。また図3、
図4に示すように、各遠赤外線放射体製の板3a、3b
の各々は相互に位置をずらして開口部11と遮蔽部12
とを構成してある。そして、前記開口部11からは印刷
紙1に可視光を照射させ、遮蔽部12からは印刷紙1に
遠赤外線を照射させることができるようになっている。
このために、前記加熱出力制御部8においては、乾燥対
象物の物性に合わせ、複数の加熱エリア(本例では6a
〜6d部)の加熱出力を制御し選択的な放射伝熱が前記
印刷紙通路2(乾燥室)で行われるようになっている。
遠赤外線照射でよい場合は、遠赤外線放射体製の一対の
板3a・3bには開口部はなく、全遮蔽となっており、
加熱ユニット収納部10a・10bには図示されていな
い送風機から冷却及び若干の加圧給気が行われ外部雰囲
気と遮断されている。
【0019】さらに、前記印刷紙通路2の出口5には通
気路9が通じており、該通気路9は送風機13を経て回
収機14に接続している。このために、前記回収機14
では通気路9を経て乾燥後に発生したインキに含まれて
いた溶剤及び印刷紙からの蒸発水分の混合ガスを回収す
ると共に、該混合ガスを冷却水に直接接触させ、溶剤を
液化析出させ回収し、水は凍結分離法等の水処理により
循環再利用している。
【0020】以下、本実施の形態の作用を説明する。ま
ず、加熱源であるハロゲンランプ6を点灯して、可視光
や赤外線放射体から赤外線を印刷紙通路2に放射する。
次いで、図示しないオフセット印刷機を駆動すると、オ
フセット印刷されてインキを紙面に盛られた印刷紙(ウ
エブ)1が、遠赤外線放射体製の板3a、3bから構成
される印刷紙通路2の入口4から印刷紙通路2に送られ
てその内部を通過する。この通過中に印刷紙1の乾燥が
進行する。本発明によれば、熱風乾燥部分と遠赤外線乾
燥部分を併設することなく印刷紙の乾燥が行われるか
ら、乾燥装置が小型化される。また、本実施の形態で
は、印刷紙の乾燥に熱風を用いないから、空気搬送は、
基本的には蒸発ガス回収、及び新鮮空気を供給する程度
でよく、インキの乾燥は迅速(0.5sec以下)で行
うことが可能である。
【0021】前記乾燥過程において波長が0.75μm
以下の可視光と、0.75μm以上の赤外線の熱放射が
行われ、インキの主たる成分をなす顔料、樹脂(オフセ
ット輪転機印刷ではロジン編成フェノール樹脂や、DC
PD〔ジシクロペンタジエン〕系が多い)、溶剤(樹脂
との溶解性によるがナフテン系、パラフィン系共に高沸
点〔240〜270℃〕のものが多い)のうち、樹脂は
熱可塑型なので冷えれば固まるが、溶剤は沸点が高いの
でインキ乾燥に係わる比重が大である。これらの赤外線
分光吸収域は6μm以遠に多い。水は2.7μm近辺に
ある。そこでハロゲンランプ6を加熱出力制御部8によ
り放射体の加熱温度を制御することにより、放射赤外線
波長域を物性に合わせた設定を可能としている。
【0022】一方、水分の分光吸収域は、波長がほぼ
2.7μmであり、紙は可視光に対して反射率は高いが
遠赤外線の吸収は良いので、水分、紙の物性値に応じた
電磁波の照射が可能である。また、木綿などの繊維、セ
ルロース系のものでは、分光吸収領域が2.8〜3.1
μmであるので、繊維やセルロース系における印刷部で
も水分が適当な速度で乾燥する。そのために、インク中
の溶剤及び水分の乾燥過程でインク中の溶剤を蒸発させ
るときに、印刷紙の収縮差による「火じわ」の発生が出
にくくなる。
【0023】さらに、前記印刷紙通路2にて乾燥された
後に発生する水分、溶剤を含むガスは、印刷紙通路2の
出口5から通気路9に排出し、送風機13によって回収
機14に送り、該回収機14において冷却水と直接接触
させることにより冷却し溶剤を液化析出し、回収するこ
とができる。このために、環境保全とリサイクルの面か
らも効果的である。
【0024】(第2の実施形態)他の実施の形態に係る
印刷機の乾燥装置を図5及び図6に基づいて説明する。
ただし、前記の実施の形態と均等の部分には同一符号を
付して、詳細な説明は省略した。本実施の形態の乾燥装
置101内においても、加熱源として複数のハロゲンヒ
ータ6(6a、6b、6c、…)が設けられ、該加熱源
6は遠赤外線放射体製の板を組み合わせてなる印刷紙通
路2に向けて可視光、赤外線などの電磁波を熱放射する
ようになっている。また、加熱源6は、加熱出力制御部
8から、乾燥対象物の物性に適した赤外線放射がなされ
るよう放射体の加熱が行われるようになっている。
【0025】加熱源6(6a、6b、6c、…)には、
放射電磁波の反射波が、加熱源6に戻ることがない特徴
をもつインボリュート曲線の反射板7を用いるとさらに
高効率な熱反射が可能になる。また、その内部に水冷ジ
ャケット18が配設されており、該水冷ジャケット18
には冷却水往復路19が接続していて、反射板7の冷却
を行うことにより反射板7の昇温を防止するようになっ
ている。
【0026】印刷紙通路2の出口5は通気路9に通じ、
さらに通気路9は送風機13を経て回収機141に至っ
ている。前記回収機141は焼却炉であって、内部に複
数の点火ヒータ16などの加熱源を備えており、該焼却
炉141に送り込まれるインキの乾燥によって蒸発した
溶剤を含むガスを燃焼させ、脱臭するようになってい
る。また、前記ガスに含まれる溶剤の殆どが炭化水素系
の化合物であるから、点火ヒータ16を用いた燃焼炉1
41をガスが通過する間に瞬時に高温が得られる。
【0027】さらに、前記焼却炉141につづく通気路
21は分配器17に接続すると共に、該分配機17から
熱交換器20と、フィルタ22に分岐していて、熱交換
器20は燃焼し、脱臭された高温のガスの一部から熱回
収し、吸着式冷凍機23へ送られてインキの温度制御に
使用されるようになっている。その他の高温ガスは、フ
ィルタ22から手動弁24を経て取り入れられた新鮮な
空気と一緒に印刷紙通路2に送り込まれて新鮮空気の予
熱に用いられるようになっている。
【0028】本実施の形態の作用は、反射板7や回収機
141などの構造、作用の相違を除けば、その他の作用
は前述の第1の実施の形態とほぼ同一であり、熱風を使
用せずに点火ヒータ16を備えた燃焼炉141で、溶剤
を含むガスを燃焼させ、脱臭するので、少ないエネルギ
ーでガスの脱臭が行われる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷紙の
乾燥方法及びその装置によれば、印刷紙の乾燥には熱風
を用いずに、専ら可視光や赤外線の放射などによる輻射
伝熱による乾燥方式を用いているので、 1)乾燥に必要なエネルギーの使用量が熱風方式に比し
て約1/5になり、省エネルギーに寄与するところが大
となる。 2)放射体の加熱出力制御によって、乾燥対象物に対し
てその物性に適した赤外線を放射し、吸収させ、物質の
分子を励起しその振動エネルギーを利用する輻射伝熱な
ので、熱媒体を使わないため、熱風方式にくらべて熱ロ
スが格段に少ない。 3)LPGやプロパンガスなどの燃料を燃焼させること
がないので、CO2の排出がない。また、乾燥後のガス
を冷却し溶剤を液化させ、回収できるので、再利用する
ことが可能となる。 4)遠赤外線乾燥部分の他に熱風乾燥部分を併設する必
要がないから、乾燥装置の設置スペースが少なくて済
み、乾燥装置は格段に小型になり、しかも、迅速な乾燥
処理が実現する。 5)前記のように乾燥装置を小型にすることができるた
めに、近年ますます高速化してきたオフセット印刷機に
おける印刷紙の乾燥処理の短縮化という要求に十分に対
応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である印刷紙の乾燥装置の
概略断面図である。
【図2】図1のII−II線における概略断面である。
【図3】図1のIII−III線における断面図である。
【図4】図1のIV−IV線における断面図である。
【図5】他の実施形態に係る印刷紙の乾燥装置の概略断
面図である。
【図6】図5の要部の部分断面図である。
【符号の説明】
1 印刷紙 2 印刷紙通路 3a、3b 赤外線放射体製の板 6 加熱源(加熱エリア) 8 加熱出力制御部 9 通気路 10、101 乾燥装置 10a、10b 加熱ユニット収納部 11 開口部 12 遮蔽部 14、141 回収機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光や赤外線などの電磁波を、印刷機
    から送られてくる紙もしくはそれに代わるシート状の被
    印刷物質及びインキに照射し、被印刷物質の赤外線分光
    吸収特性などそれらの物性に応じ、可視光から遠赤外線
    までの電磁波を選択的に吸収出来るようにしたことを特
    徴とする印刷紙の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 印刷紙の乾燥により排出される水分と、
    インキの乾燥に伴って蒸発してくる溶剤ガスを冷却水と
    直接接触させ、脱臭処理を行い、溶剤を冷却析出させ回
    収し、水は凍結分離などの水処理行程で処理し循環させ
    ることを特徴とする請求項1記載の印刷紙の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 印刷機から送られてくる印刷紙を導く印
    刷紙通路と、該印刷紙通路に向けて可視光、赤外線など
    の電磁波を放射する放射体と、インキ成分などの乾燥対
    象物の物性に適した輻射伝熱を行うために、放射体の加
    熱源の加熱出力を制御する加熱出力制御部とを備え、さ
    らに、前記印刷紙通路は遠赤外線放射体製の板を筒状に
    構成するとともに、相互に位置をずらして開口部と遮蔽
    部とを構成し、被印刷物の物性に応じ開口部からは可視
    光を、遮蔽部からは複数の加熱エリアの加熱源の出力を
    加熱出力制御部から選択的に設定し、電磁波放射量及
    び、印刷物の分光吸収特性に合った赤外線を選択的に吸
    収させるようにしたことを特徴とする印刷紙の乾燥装
    置。
  4. 【請求項4】 被乾燥物の分光赤外線吸収特性が、主と
    して赤外線領域の場合、赤外線放射板に開口部を設け
    ず、全遮蔽とし、加熱出力を加熱エリア毎に選択的に設
    定し、放射量、放射範囲を拡大して赤外線放射を行える
    ようにしたことを特徴とする請求項3記載の印刷紙の乾
    燥装置。
  5. 【請求項5】 前記印刷紙通路には、通気路を介して乾
    燥後のインキ成分である溶剤などと水分の混合ガスの回
    収機を設けていることを特徴とする請求項3記載の印刷
    紙の乾燥装置。
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