JPH11173364A - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

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JPH11173364A
JPH11173364A JP34108297A JP34108297A JPH11173364A JP H11173364 A JPH11173364 A JP H11173364A JP 34108297 A JP34108297 A JP 34108297A JP 34108297 A JP34108297 A JP 34108297A JP H11173364 A JPH11173364 A JP H11173364A
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JP
Japan
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valve
pressure chamber
hard
piston
soft
Prior art date
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Application number
JP34108297A
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English (en)
Inventor
Kazumichi Okada
一路 岡田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ショックアブソーバにおけるピストンの構造を
簡単にし、小形化を図る。 【解決手段】ピストンロッド14の伸長中には、ハード
バルブ40において、リーフバルブ82の外周側の縁部
が弁座80に押し付けられ、内周側部が下方に撓めら
れ、ハードバルブ40が開かれる。収縮中には、内周側
の縁部が中間側シート部材86に押し付けられ、外周側
部が上方に撓められる。ソフトバルブ42もおいても同
様に、リーフバルブ102が、伸長中にも収縮中にも開
かれる。また、ソフトバルブ42がピストン28の上室
側に、ハードバルブ40が下室側に設けられ、ハードバ
ルブバイパス通路54がピストン28の内部に設けられ
ているため、ピストンの構造を簡単にし、小形化を図る
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、減衰力制御装置を
備えたショックアブソーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、減衰力制御装置を備えたショ
ックアブソーバが種々知られている。その一例として、
「トヨタ ソアラ新型車解説書」1996年8月2日ト
ヨタ自動車株式会社サービス部発行第2編第15頁に
は、(a) シリンダ本体と、(b) そのシリンダ本体内部を
2つの室に仕切るとともに、当該ショックアブソーバの
作動に伴ってそれら2つの室の容積を増減させるピスト
ンおよびそれに固定のピストンロッドと、(c) 前記2
つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が低い方の
低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高圧室から
低圧室への作動液の流れを許容するハードバルブと、
前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低圧室への
作動液の流れを許容するソフトバルブと、前記ハード
バルブと並列に設けられた液通路の流路面積を制御する
可変絞り装置とを含む減衰力制御装置とを含むショック
アブソーバが記載されている。この説明書に記載された
ショックアブソーバにおいては、ハードバルブと並列に
設けられた液通路(以下、ハードバルブバイパス通路と
称する)に可変絞り装置が設けられ、ソフトバルブはそ
の可変絞り装置と直列、ハードバルブと並列に設けられ
ている。液圧差が小さい場合(ハードバルブが開かれな
い間)は、作動液は、高圧室から低圧室へ、ソフトバル
ブおよびハードバルブバイパス通路を経て流れるが、ハ
ードバルブが開かれると、作動液の一部がハードバルブ
を経て流れることになる。ここで、ハードバルブバイパ
ス通路における流路面積を大きくすれば、作動液に加わ
る抵抗が小さくなるため、シリンダ本体に対するピスト
ンの相対移動速度が同じ場合に発生させられる減衰力が
小さくなる。可変絞り装置におけるハードバルブバイパ
ス通路の流路面積の制御により、減衰力が制御されるの
である。
【0003】しかし、上記説明書に記載されたショック
アブソーバにおけるハードバルブおよびソフトバルブと
しては、ピストンロッドの伸長中と収縮中とのいずれか
一方の状態においては高圧室から低圧室への作動液の流
れを許容するが、他方の状態においては許容しないもの
が使用されている。ハードバルブ,ソフトバルブの各々
が、伸長中に作動液の流れを許容する伸長時バルブと、
収縮中に流れを許容する収縮時バルブとをそれぞれ専用
に有するものとされているのである。そのため、ピスト
ンの構造が複雑になり、小形化することが困難なのであ
った。この問題は、上述のハードバルブとソフトバルブ
およびハードバルブバイパス通路とが互いに並列に設け
られているショックアブソーバだけでなく、ハードバル
ブとハードバルブバイパス通路とが並列に設けられ、そ
の並列回路と直列にソフトバルブが設けられているショ
ックアブソーバや、さらに、ソフトバルブと並列にソフ
トバルブバイパス通路が設けられているショックアブソ
ーバ等においても同様に生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,解決手段,作用および
効果】以上の事情を背景とする本発明の課題は、減衰力
制御装置を備えたショックアブソーバにおけるピストン
の構造を簡単にすることである。この課題は、ショック
アブソーバを下記各態様の構成とすることによって解決
される。なお、各態様はそれぞれ項に分け、項番号を付
し、必要に応じて他の項の番号を引用して請求項と同じ
形式で記載する。各項に記載の特徴を組み合わせて採用
することの可能性を明示するためである。 (1)シリンダ本体と、そのシリンダ本体内部を2つの
室に仕切るとともに、当該ショックアブソーバの作動に
伴って、それら2つの室の容積を増減させるピストンお
よびそれに固定のピストンロッドと、 前記2つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が
低い方の低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高
圧室から低圧室への作動液の流れを許容するハードバル
ブと、前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低
圧室への作動液の流れを許容するソフトバルブと、前
記ハードバルブと並列に設けられた液通路の流路面積を
制御する可変絞り装置とを含む減衰力制御装置とを含む
ショックアブソーバであって、前記ハードバルブとソフ
トバルブとが、前記ピストンロッドの伸長中と収縮中と
の両方において、前記高圧室から低圧室への作動液の流
れを許容するものであり、これらハードバルブとソフト
バルブとがそれぞれ、前記ピストンの前記2つの室のう
ちの一方の室の側の部分と他方の室の側の部分とに設け
られており、かつ、前記液通路が、前記ピストンの内部
に設けられ、前記ハードバルブが設けられている側の室
と、前記ハードバルブと前記ソフトバルブとの間の液通
路とに開口しているショックアブソーバ(請求項1)。
本項に記載のショックアブソーバにおいては、ハードバ
ルブとソフトバルブとが、それぞれ、ピストンロッドの
伸長中においても収縮中においても作動液の流れを許容
する。したがって、伸長時用と収縮時用との両方を含む
ものとする必要がなくなる。また、ハードバルブとソフ
トバルブとが、ピストンの一方の室の側と他方の室の側
とにそれぞれ設けられており、ハードバルブバイパス通
路が、一方の室とハードバルブとソフトバルブとの間の
液通路とに開口している状態でピストンの内部に設けら
れている。その結果、ピストンの構造を簡単にし得、小
形化することが可能となる。以下、ハードバルブとソフ
トバルブとの間の液通路を、ハードバルブバイパス通路
と区別して、中間液通路と称する。高圧室と低圧室との
間の液圧差が小さい場合には、高圧室から低圧室へ、ソ
フトバルブおよびハードバルブバイパス通路を経て作動
液が流れさせられる。ハードバルブバイパス通路の流路
面積が大きい場合は小さい場合より、作動液に加えられ
る抵抗が小さくなるため、発生させられる減衰力が小さ
くなる。液圧差が大きい場合には、作動液が、ソフトバ
ルブおよびハードバルブを経る経路とソフトバルブおよ
びハードバルブバイパス通路を経る経路との両方で流れ
させられる。この状態においても、流路面積が大きい場
合は小さい場合より減衰力が小さくなる。 (2)前記ハードバルブと前記ソフトバルブとの少なく
とも一方が、概して円環板状を成し、一方の面が前記2
つの室のうちのいずれか一方の室に対向し、反対の面が
ハードバルブとソフトバルブとの間の中間液通路に対向
する状態で配設されたリーフバルブと、そのリーフバル
ブの内周側と外周側とのいずれか一方の側の縁部を前記
一方の室側から支持する室側シート部材と、リーフバル
ブの内周側と外周側との他方の縁部を前記中間液通路側
から支持する中間側シート部材とを含む(1) 項に記載の
ショックアブソーバ。リーフバルブの一方の面には高圧
室と低圧室とのいずれか一方の室の液圧に応じた力が作
用し、反対の面には中間液通路の液圧に応じた力が作用
する。中間液通路の液圧が一方の室の液圧より設定圧以
上大きい場合には、内周側と外周側との一方の側の縁部
が室側シート部材に押し付けられ、他方の側の部分が撓
められて、中間液通路から一方の室への作動液の流れが
許容される。逆に、高圧室と低圧室との一方の室の液圧
が中間液通路の液圧より設定圧以上大きい場合には、内
周側と外周側との他方の側の縁部が中間側シート部材に
押し付けられ、一方の側の部分が撓められて、一方の室
から中間液通路への作動液の流れが許容される。ここ
で、リーフバルブは円環板状を成したものであるため、
内周側の縁部を支点として外周側部が撓む場合と、外周
側の縁部を支点として内周側部が撓む場合とがあるが、
前者の外周側部が撓む場合の方が後者の内周側部が撓む
場合より撓み易いのが普通である。そのため、伸長中と
収縮中とで、ハードバルブ,ソフトバルブの開き易さが
異なることになる。通常は、伸長中には収縮中より大き
な減衰力が発生させられることが望ましいため、伸長中
に内周側部が撓められるようにすることが望ましい。こ
こで、リーフバルブは、1枚であっても、複数枚であっ
てもよく、複数枚のリーフバルブが軸方向に重ねられる
場合がある。 (3)前記ハードバルブと前記ソフトバルブとの少なく
とも一方が、概して円環板状を成したリーフバルブと、
そのリーフバルブの内周側と外周側との少なくとも一方
の側に配設された位置決め部材とを含み、その位置決め
部材のリーフバルブと嵌合する側の縁部に切欠が形成さ
れた(1) 項または(2) 項に記載のショックアブソーバ。
位置決め部材は、リーフバルブの内周側に位置しても外
周側に位置しても両側に位置してもよいが、リーフバル
ブの内周側に位置する場合には、切欠が、位置決め部材
の外周側の縁部に形成され、外周側に位置する場合に
は、内周側の縁部に形成される。位置決め部材とリーフ
バルブとが嵌合した状態において、リーフバルブの位置
決め部材と対向する側の部分が撓む場合には、リーフバ
ルブの撓み始めで、先端が厚さ方向において未だ位置決
め部材か外れないうちから切欠により作動液の流れが許
容される。ソフトバルブに切欠を有する位置決め部材が
設けられた場合には、切欠がない場合に比較して、ショ
ックアブソーバに作用する外力が小さいうちからショッ
クアブソーバの伸縮が許容されることとなる。位置決め
部材に形成される切欠の個数は、1つ以上であればいく
つでもよいが、複数個設けられることが望ましい。ま
た、切欠の横断面積(切欠内における作動液の流れ方向
と直交する断面の面積)が小さく、切欠が絞り作用を有
する場合には、切欠の横断面積を変えることによりリー
フバルブの減衰特性を変えることができ、切欠の横断面
積を作動液の流れ方向において変化させれば、リーフバ
ルブの撓み量と切欠の絞り作用との関係を変化させるこ
とができる。 (4)前記ソフトバルブと前記ハードバルブとの両方
が、概して円環板状のリーフバルブを含み、前記ソフト
バルブのリーフバルブが、前記ハードバルブのリーフバ
ルブより撓み易いものである(1) 項ないし(3) 項のいず
れか1つに記載のショックアブソーバ。ソフトバルブの
リーフバルブを、ハードバルブのリーフバルブより撓み
易い形状のものとしたり、撓み易い材料のものとしたり
する。例えば、リーフバルブの外径の内径に対する比率
や差を大きくしたり、厚みを薄くしたりすれば撓み易く
なる。 (5)シリンダ本体と、そのシリンダ本体内部を2つの
室に仕切るとともに、当該ショックアブソーバの作動に
伴って、それら2つの室の容積を増減させるピストンお
よびそれに固定のピストンロッドと、 前記2つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が
低い方の低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高
圧室から低圧室への作動液の流れを許容するハードバル
ブと、前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低
圧室への作動液の流れを許容するソフトバルブと、前
記ハードバルブと並列に設けられた絞り機能を有する液
通路とを含む減衰力制御装置とを含むショックアブソー
バであって、前記ハードバルブとソフトバルブとの少な
くとも一方が、前記ピストンロッドの伸長中と収縮中と
の両方において、前記高圧室から前記低圧室への作動液
の流れを許容するものであるショックアブソーバ(請求
項2)。本項に記載のショックアブソーバにおいては、
ハード,ソフトバルブの少なくとも一方が、伸長中にも
収縮中にも、高圧室から低圧室への作動液の流れを許容
するものとされている。そのため、その少なくとも一方
のバルブを、前述の従来のショックアブソーバにおける
ように、伸長時用と収縮時用との両方を含むものとする
必要がなくなり、その分ピストンの構造を簡単にし得
る。ここで、ハードバルブ,ソフトバルブは、前述の
(2) 項ないし(4) 項のいずれか1つに記載のものとする
ことができる。また、ハードバルブと並列に設けられた
絞り機能を有するハードバルブバイパス通路の流路面積
を制御可能とすることもできる。その場合には、流路面
積の制御によって減衰力を制御することができる。ここ
で、本項に記載のショックアブソーバにおいては、ハー
ドバルブとハードバルブバイパス通路とが並列に設けら
れていればよく、ソフトバルブが、これらハードバルブ
とハードバルブバイパス通路との並列回路に直列に設け
られても、さらに、ソフトバルブに並列にソフトバルブ
バイパス通路が設けられていても、ハードバルブがソフ
トバルブとハードバルブバイパス通路との直列回路に並
列に設けられてもよい。 (6)シリンダ本体と、そのシリンダ本体内部を2つの
室に仕切るとともに、当該ショックアブソーバの作動に
伴って、それら2つの室の容積を増減させるピストン
と、 前記2つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が
低い方の低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高
圧室から低圧室への作動液の流れを許容するハードバル
ブと、前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低
圧室への作動液の流れを許容するソフトバルブと、前
記ハードバルブと並列に設けられた絞り機能を有する液
通路とを含む減衰力制御装置とを含むショックアブソー
バであって、前記ハードバルブと前記ソフトバルブと
が、ピストンロッドの伸長中と収縮中との両方におい
て、前記高圧室から前記低圧室への作動液の流れを許容
するものであり、これらハードバルブとソフトバルブと
がそれぞれ、前記ピストンの前記2つの室のうちの一方
の室の側の部分と他方の室の側の部分とに設けられてお
り、かつ、前記液通路が、前記ピストンの内部に設けら
れ、前記ハードバルブが設けられている側の室と、前記
ハードバルブとソフトバルブとの間の液通路とに開口し
ているショックアブソーバ。ここにおいて、ハードバル
ブと並列に設けられた液通路の絞り機能は制御可能であ
っても制御不能であってもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態であるショッ
クアブソーバについて図面に基づいて詳細に説明する。
ショックアブソーバはサスペンションの構成要素の一つ
である。図4に示すように、ショックアブソーバのシリ
ンダ本体10が、ブラケットを介して車輪側部材12に
取り付けられ、ピストンロッド14が、車体側部材16
に取り付けられている。また、スプリング18が、シリ
ンダ本体10に取り付けられたロアシート20とアッパ
シート22との間に配設されている。
【0006】ショックアブソーバは、図3に示すよう
に、上記シリンダ本体10、ピストンロッド14、ピス
トン28、減衰力制御装置30等を含むものである。ピ
ストン28には、ピストンロッド14が貫通し、その端
部においてナットによって固定され、ピストン28およ
びピストンロッド14が一体的に移動可能とされてい
る。ピストン28はシリンダ本体10に対して液密かつ
摺動可能とされており、シリンダ本体10の内部が、ピ
ストン28によって下室34および上室36に仕切られ
る。
【0007】減衰力制御装置30は、ハードバルブ4
0、ソフトバルブ42、可変絞り装置44等を含むもの
である。ハードバルブ40がピストン28の下室側に設
けられ、ソフトバルブ42が上室側に設けられ、これら
ハードバルブ40とソフトバルブ42との間には中間液
通路46が形成されている。ハードバルブ40とソフト
バルブ42とが直列に軸方向に並んで配設されているの
である。また、ピストンロッド14の内部には、軸方向
に伸び、下室34に開口を有する貫通穴48が設けら
れ、この貫通穴48にスプール50が摺動可能に配設さ
れている。ピストンロッド14の中間液通路46に対応
する部分には、図6に示すように半径方向に伸びる複数
の半径方向穴52が形成され、これによって、中間液通
路46と貫通穴48とが連通させられる。貫通穴48,
半径方向穴52によって、下室34と中間液通路46と
が、ハードバルブ40をバイパスして連通させられるの
であり、これら貫通穴48および半径方向穴52等によ
ってハードバルブバイパス通路54が構成される。スプ
ール50の軸方向の移動に伴って半径方向穴52の開口
面積が制御され、ハードバルブバイパス通路54の流路
面積が制御されることになる。
【0008】可変絞り装置44は、上記スプール50
と、スプール50を軸方向に移動させる移動装置56と
を含むものである。移動装置56は、電動モータ60
と、電動モータ60の回転運動を軸方向の直線移動に変
換する運動変換機構62と、軸方向に移動可能なシャフ
ト64とを含むものである。電動モータ60が回転させ
られると、その回転が運動変換機構62によってシャフ
ト64の軸方向移動に変換され、シャフト64の軸方向
の移動によりスプール50が軸方向に移動させられる。
このように、本実施形態においては、ハードバルブ4
0、ソフトバルブ42およびハードバルブバイパス通路
54がピストン28に設けられ、ハードバルブバイパス
通路54の流路面積を制御する可変絞り装置44が、ピ
ストンロッド14の内部に設けられるのである。ピスト
ンロッド14の途中には、また、リバウンドストッパ7
0が取り付けられ、ピストンロッド14の伸長限度が規
定されている。
【0009】前記ハードバルブ40は、図1,2に示す
ように、ピストン28の下部に設けられた弁座80と、
概して円環薄板状を成したリーフバルブ82と、リーフ
バルブ82の内周側に設けられ、リーフバルブ82の半
径方向の位置を決める位置決め部材84と、リーフバル
ブ82の内周側の縁部の上面側(中間液通路46に対向
する側)に設けられた中間側シート部材86とを含むも
のである。中間側シート部材86は、スペーサ88を介
してピストン28に当接させられているため、中間側シ
ート部材86により、リーフバルブ82に加えられる下
室34と中間液通路46との間の差圧に応じた差圧作用
力を受けることが可能とされている。また、ピストン2
8には、円環状の溝90が形成され、その溝90と下室
34とを連通させる軸方向の複数の液通路91が形成さ
れている。この溝90の外周縁が室側シートとしての弁
座80とされているのである。リーフバルブ82は、リ
ーフバルブ82の上面92が中間液通路46に対向し、
下面94が下室34に対向した状態で、弁座80および
中間側シート部材86によって、弾性変形させられた状
態で支持される。リーフバルブ82は、中間液通路46
と下室34との間の圧力差が設定圧(ハードバルブの開
弁圧)以上大きくなると撓められて、ハードバルブ40
が開かれる。
【0010】下室34の液圧が中間液通路46の液圧よ
り設定圧以上高い場合は、リーフバルブ80の内周側の
縁部が中間側シート部材86に押し付けられ、中間側シ
ート部材86を支点として外周側部が撓められる。中間
液通路46の液圧が下室34の液圧より設定圧以上高い
場合には、外周側の縁部が弁座80に押し付けられ、弁
座80を支点として内周側部が撓められる。ここで、リ
ーフバルブ82は、内周側部の方が外周側部より撓み難
い。ハードバルブ40の開弁圧は、内周側部が撓められ
る場合の方が大きいのであり、本実施形態においては、
ハードバルブ40がピストンロッド14の伸長中の方が
収縮中より開き難くされている。ショックアブソーバに
おいて発生させられる減衰力が、伸長中の方が収縮中よ
り大きくなるようにされているのである。
【0011】ソフトバルブ42は、ハードバルブ40と
同様なものであり、中間側シートとしての弁座100、
リーフバルブ102、位置決め部材104、室側シート
部材106等を含むものである。室側シート部材106
は、スペーサ108を介してピストン28に固定のピス
トンロッド14に当接させられる。また、ピストン28
に形成された溝110の外周縁が弁座100とされてい
る。本実施形態においては、リーフバルブ102がリー
フバルブ82より外径の内径に対する比率が大きくされ
(外径方向に大きくされ)ているため、それに対応して
上述の溝110が溝90より大きくされている。したが
って、リーフバルブ102は、リーフバルブ82より撓
み易く、両面に作用する液圧の液圧差が小さくても撓め
られることになる。ソフトバルブ42がハードバルブ4
0より、開き易くされているのである。ソフトバルブ4
2においては、上室36の液圧が中間液通路46の液圧
より設定圧以上大きくなれば、リーフバルブ102の外
周側の縁部が弁座100に押し付けられるため、弁座1
00を支点として内周側部が下方に撓められる。中間液
通路46の液圧が上室36の液圧より設定圧以上大きく
なれば、リーフバルブ102の内周側の縁部が室側シー
ト部材106に押し付けられ、室側シート部材106を
支点として外周側部が上方に撓められる。
【0012】前記電動モータ60は、制御装置120に
よって制御される。電動モータ60の制御により、スプ
ール50のピストンロッド14に対する軸方向の相対位
置が制御される。半径方向穴52の貫通穴48への開口
面積が制御され、ハードバルブバイパス通路54の流路
面積が制御されることになる。
【0013】以上のように構成されたショックアブソー
バにおける作動について説明する。車輪側部材12と車
体側部材16との間が大きくなると、ショックアブソー
バにおいてはピストンロッド14を伸長させようとする
向きの力が作用し、ピストン28には上向きの力が作用
する。その結果、上室36の液圧が高くなり、下室34
の液圧が低くなる。上室36の液圧が中間液通路46の
液圧よりソフトバルブ42の開弁圧以上大きい場合に
は、ソフトバルブ42が開かれる。上室36の作動液
は、ソフトバルブ42,中間液通路46,ハードバルブ
バイパス通路54を経て下室34に流れさせられる。ハ
ードバルブバイパス通路54における流路面積を制御す
ることによって減衰力を制御することができる。中間液
通路46と下室34との間の液圧差がハードバルブ40
の開弁圧以上になれば、ハードバルブ40が開かれる。
上室36の作動液の一部は、ソフトバルブ42,中間液
通路46,ハードバルブバイパス通路54またはハード
バルブ42を経て下室34に流れさせられる。
【0014】ソフトバルブ42においては、リーフバル
ブ102の内周側部が、弁座100を支点にして下方に
撓められ、ハードバルブ40においても同様に、リーフ
バルブ82の内周側部が、弁座80を支点として下方に
撓められる。ハードバルブ40を流れる作動液量とハー
ドバルブバイパス通路54を流れる作動液量との比率
は、ハードバルブバイパス通路54の流路面積によって
決まり、流路面積を制御することによって減衰力を制御
することが可能となる。図5に示すように、流路面積が
大きい場合は小さい場合より作動液に加えられる抵抗が
小さくなるため、減衰力が小さくなる。
【0015】同様に、車輪側部材12と車体側部材16
との間が小さくなると、ピストンロッド14を収縮させ
る方向の力が作用し、ピストン28に下向きの力が作用
する。下室34の液圧が高くなり、上室36の液圧が低
くなる。下室34の作動液は、ハードバルブバイパス通
路54またはハードバルブ40,中間液通路46,ソフ
トバルブ42を経て上室36に流れさせられる。ソフト
バルブ42においては、リーフバルブ102の外周部が
シート部材106を支点として上方に撓められ、ハード
バルブ40においても同様に、リーフバルブ82の外周
側部がシート部材86を支点として上方に撓められる。
前述のように、リーフバルブ82,リーフバルブ102
の各々は、内周側部が撓む場合と外周側部が撓む場合と
では、前者の場合の方が撓み難い。そのため、ピストン
28のシリンダ本体10に対する相対移動速度が同じ場
合には、伸長中の方が作動液に加えられる抵抗が大きく
なり、発生させられる減衰力が大きくなる。
【0016】このように、本実施形態におけるショック
アブソーバにおいては、ハードバルブ40およびソフト
バルブ42が、ピストンロッド14の伸長中と収縮中と
の両方において、作動液の流れを許容するものである。
また、ハードバルブ40,ソフトバルブ42が、それぞ
れピストン28の両側に設けられ、ハードバルブバイパ
ス通路54がピストンの内部に設けられている。その結
果、ピストン28の構造を簡単にし得、小形化を図るこ
とが可能となる。
【0017】なお、上記実施形態においては、可変絞り
装置44がスプール50を含むものであったが、ロータ
リバルブを含むものとしてもよい。図7に示すように、
ロータリバルブ130の先端部に軸方向に伸びた切欠1
32が形成され、この切欠132とピストンロッド14
の半径方向穴52との重なり状態を制御することによっ
て流路面積を制御することが可能となるのである。この
場合には、電動モータ60の回転運動を直線運動に変換
する運動変換機構62は不要となる。
【0018】また、上記実施形態においては、ソフトバ
ルブ42のリーフバルブ102をハードバルブ40のリ
ーフバルブ82より、外周方向に大きいものとすること
によって、ソフトバルブ42の方が開き易くされていた
が、リーフバルブ102の厚みをリーフバルブ82より
薄くしたり、撓み易い材料のものとしたりすること等に
よってもリーフバルブ102をリーフバルブ82より撓
み易いものとすることができる。
【0019】さらに、位置決め部材84を、図8に示す
ように、それの外周側の縁部に切欠140が形成された
位置決め部材142とすることができる。切欠140に
より、リーフバルブ82の撓み始めで、先端が厚さ方向
において未だ位置決め部材142から外れないうちから
作動液の流れが許容される。その結果、切欠がない場合
に比較して、ショックアブソーバに作用する外力が小さ
くてもハードバルブ40において作動液の流れが許容さ
れることになる。この位置決め部材142は、ハードバ
ルブ40とソフトバルブ42との両方に設けても、いず
れか一方に設けてもよく、ソフトバルブ42に設けられ
た場合には、ショックアブソーバに作用する外力が小さ
いうちからピストンロッド14の伸縮が許容されること
になる。なお、切欠140は、それの半径方向の断面積
が軸方向において一定のものとすることができるが、図
9に示すように、軸方向に漸変する形状の切欠144と
することもできる。切欠の横断面積が小さく、絞り作用
を有する場合には、切欠の横断面積を変えることにより
リーフバルブの減衰特性を変えることができ、切欠の横
断面積を作動液の流れ方向において変化させれば、リー
フバルブの撓み量と切欠の絞り作用との関係を変化させ
ることができる。
【0020】また、ハードバルブバイパス通路54の流
路面積の面積を可変とすることは不可欠ではなく、固定
の絞りが設けられた液通路とすることもできる。さら
に、可変絞り装置44または固定の絞りが設けられた液
通路をソフトバルブ42と並列にも設けることができ
る。また、ソフトバルブ42とハードバルブ40とが直
列に設けられることは不可欠ではなく、ソフトバルブ4
2とハードバルブバイパス通路54とが直列に設けら
れ、ハードバルブ40がこれらソフトバルブ42および
ハードバルブバイパス通路54と並列に設けられたショ
ックアブソーバ等にも適用することができる。
【0021】さらに、ハードバルブ40をピストン28
の上室側に、ソフトバルブ42を下室側に設けてもよ
い。その場合には、ハードバルブバイパス通路が、上室
36と中間液通路46とに開口を有することになる。ま
た、ピストンロッド14を車輪側部材に、シリンダ本体
10を車体側部材に取り付けることもでき、その場合に
は、ピストンロッド14の伸長中に下室の液圧が上室の
液圧より高くなり、収縮中に上室の液圧が下室の液圧よ
り高くなる。その他、いちいち例示することはしない
が、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に
基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるショックアブソーバ
のピストン周辺を示す断面図である。
【図2】上記ピストンに設けられたハードバルブ周辺を
示す断面図である。
【図3】上記ショックアブソーバの一部断面図である。
【図4】上記ショックアブソーバ全体の外観図である。
【図5】上記ショックアブソーバにおいて発生させられ
る減衰力の減衰力特性を示す図である。
【図6】上記ショックアブソーバのピストンロッドの正
面図である。
【図7】本発明の別の一実施形態であるショックアブソ
ーバの絞り制御装置の一構成要素であるロータリロッド
を示す正面図である。
【図8】本発明のさらに別の一実施形態であるショック
アブソーバのハードバルブ周辺を示す断面図である。
【図9】本発明のさらに別の一実施形態であるショック
アブソーバのハードバルブに含まれる位置決め部材の斜
視図である。
【符号の説明】
10 シリンダ本体 14 ピストンロッド 28 ピストン 30 減衰力制御装置 40 ハードバルブ 42 ソフトバルブ 44 可変絞り装置 46 中間液通路 54 ハードバルブバイパス通路 52 開口部 80,100 弁座 82,102 リーフバルブ 84,140 位置決め部材 86,106 シート部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ本体と、 そのシリンダ本体内部を2つの室に仕切るとともに、当
    該ショックアブソーバの作動に伴って、それら2つの室
    の容積を増減させるピストンおよびそれに固定のピスト
    ンロッドと、 前記2つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が
    低い方の低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高
    圧室から低圧室への作動液の流れを許容するハードバル
    ブと、前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低
    圧室への作動液の流れを許容するソフトバルブと、前
    記ハードバルブと並列に設けられた液通路の流路面積を
    制御する可変絞り装置とを含む減衰力制御装置とを含む
    ショックアブソーバであって、 前記ハードバルブとソフトバルブとが、前記ピストンロ
    ッドの伸長中と収縮中との両方において前記高圧室から
    低圧室への作動液の流れを許容するものであり、これら
    ハードバルブとソフトバルブとがそれぞれ、前記ピスト
    ンの前記2つの室のうちの一方の室の側の部分と他方の
    室の側の部分とに設けられており、かつ、前記液通路
    が、前記ピストンの内部に設けられ、前記ハードバルブ
    が設けられている側の室と、前記ハードバルブと前記ソ
    フトバルブとの間の液通路とに開口していることを特徴
    とするショックアブソーバ。
  2. 【請求項2】シリンダ本体と、 そのシリンダ本体内部を2つの室に仕切るとともに、当
    該ショックアブソーバの作動に伴って、それら2つの室
    の容積を増減させるピストンおよびそれに固定のピスト
    ンロッドと、 前記2つの室のうちの圧力が高い方の高圧室と圧力が
    低い方の低圧室との間の液圧差が大きい状態で、前記高
    圧室から低圧室への作動液の流れを許容するハードバル
    ブと、前記液圧差が小さい状態で、前記高圧室から低
    圧室への作動液の流れを許容するソフトバルブと、前
    記ハードバルブと並列に設けられた絞り機能を有する液
    通路とを含む減衰力制御装置とを含むショックアブソー
    バであって、前記ハードバルブとソフトバルブとの少な
    くとも一方が、前記ピストンロッドの伸長中と収縮中と
    の両方において、前記高圧室から前記低圧室への作動液
    の流れを許容するものであることを特徴とするショック
    アブソーバ。
JP34108297A 1997-12-11 1997-12-11 ショックアブソーバ Pending JPH11173364A (ja)

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JP34108297A JPH11173364A (ja) 1997-12-11 1997-12-11 ショックアブソーバ
FR9815419A FR2772447A1 (fr) 1997-12-11 1998-12-07 Amortisseur comportant une soupape bidirectionnelle et un passage de limitation d'ecoulement parallele a la soupape
US09/206,304 US6202805B1 (en) 1997-12-11 1998-12-07 Shock absorber having bidirectional valve and flow restricting passage parallel to the valve
DE19857068A DE19857068A1 (de) 1997-12-11 1998-12-10 Stossdämpfer mit einem in zwei Richtungen wirkenden Ventil und einem strömungseinschränkenden Kanal, der parallel zu dem Ventil angeordnet ist

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011071120A1 (ja) * 2009-12-11 2011-06-16 カヤバ工業株式会社 緩衝装置
JP2011122676A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Kyb Co Ltd 緩衝装置

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