JPH11172221A - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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JPH11172221A
JPH11172221A JP36224497A JP36224497A JPH11172221A JP H11172221 A JPH11172221 A JP H11172221A JP 36224497 A JP36224497 A JP 36224497A JP 36224497 A JP36224497 A JP 36224497A JP H11172221 A JPH11172221 A JP H11172221A
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JP
Japan
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adhesive
crosslinked
formaldehyde
water
thermosetting resin
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JP36224497A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Nobuto
芳樹 延藤
Hajime Kitano
一 北野
Masao Ishii
正雄 石井
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルムアルデヒドを原料とした熱硬化性樹脂
を用いた接着剤であって、初期接着力を向上させた接着
剤を提供する。 【解決手段】 尿素、メラミンおよびメチロールメラミ
ンからなる群から選ばれる1種以上の化合物とホルムア
ルデヒドを反応させて得られる熱硬化性樹脂(I)と、
少なくとも自重の20倍の蒸留水を吸収できる吸水性樹
脂(II)を構成成分とする接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホルムアルデヒドを
原料とする熱硬化性樹脂を使用した接着剤(以下、これ
をホルムアルデヒド系接着剤と略称することがある)、
より詳しくは、木材の接着、特に合板の製造において好
適に用いられる接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、尿素とホルムアルデヒドの反応に
よって得られる尿素樹脂、メラミンとホルムアルデヒド
の反応によって得られるメラミン樹脂などの熱硬化性樹
脂が合板や家具の製造などに用いられる木材用接着剤の
ベースポリマーとして広く使用されている。しかしなが
ら、ホルムアルデヒドを原料とするこれらの樹脂を使用
した接着剤は、未反応のホルムアルデヒドを含有してお
り、このホルムアルデヒドが大気中に放出され、使用時
の作業環境を悪くするという問題点を有している。ま
た、ホルムアルデヒドを原料とする上記の樹脂を用いた
接着剤を住宅用合板の製造等に使用した場合、近年にな
って住宅の密閉性が高まっていることから、合板から放
出されたホルムアルデヒドが室内に充満し、人体への悪
影響を及ぼす恐れがあることが指摘されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合板の製造は、一般に
複数枚の単板を上記のホルムアルデヒド系接着剤を用い
て冷圧接着し(仮止め工程)、次いで加熱により接着剤
を硬化させる(熱圧接着工程)ことによって行われてい
るが、ホルムアルデヒドの放出量を低減させるべく、使
用される接着剤中に含まれるホルムアルデヒドの量を減
少させると、接着性能、中でも仮止め工程における初期
接着力が低下してしまい、仮止め工程において圧力をか
けておく時間が長くなったり、また単板のめくれが起こ
ったりするという問題が生じる。このように、接着剤中
のホルムアルデヒドの含有量を単純に減少させればよい
というものではない。
【0004】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであって、ホルムアルデヒドを原料とし
た熱硬化性樹脂を用いた接着剤であって、従来よりも初
期接着力が向上した接着剤を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、尿素、メラミンおよびメチロールメラミンから
なる群から選ばれる1種以上の化合物とホルムアルデヒ
ドを反応させて得られる熱硬化性樹脂(I)〔以下、こ
れを熱硬化性樹脂(I)と略称することがある〕と、少
なくとも自重の20倍の蒸留水を吸収できる吸水性樹脂
(II)を構成成分とする接着剤を提供することにより解
決される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の接着剤を構成する熱硬化
性樹脂(I)は、尿素、メラミンおよびメチロールメラ
ミンからなる群から選ばれる1種以上の化合物とホルム
アルデヒドを縮重合反応させたものであり、従来よりホ
ルムアルデヒド系接着剤において使用されているものを
用いることができる。熱硬化性樹脂(I)は、塗工に適
した粘度(通常20〜90ポイズ)を有していることが
好ましいが、粘度が高い場合には、水などの溶剤を用い
て希釈して塗工に適度な粘度とすればよい。
【0007】一方、本発明の接着剤を構成する吸水性樹
脂(II)は、少なくとも自重の20倍の蒸留水を吸収で
きる吸水性能を有していることが必要である。吸水性樹
脂(II)の吸水性能が上記の範囲より小さいと、接着剤
の初期接着力の向上が十分ではない。吸水性樹脂(II)
の吸水性能の上限については特に制限はないが、自重の
2000倍の蒸留水を吸収できれば十分である。
【0008】このような吸水性樹脂(II)の具体例を示
せば、無水マレイン酸とイソブチレンとの共重合体の水
酸化ナトリウム等の塩基による中和物の架橋物、ポリビ
ニルアルコールの架橋物、(メタ)アクリル酸または
(メタ)アクリル酸の塩を必須成分とし、必要に応じて
(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド等の(メ
タ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸またはその塩
と共重合可能な単量体等を共重合して得られる重合体の
架橋物、ポリアクリルアミドの架橋物、ポリアルキレン
エーテルの架橋物、セルロースやでんぷんなどの架橋
物、並びに上記の各種の架橋物の変性物等が挙げられ
る。吸水性樹脂(II)は、1種類のものを使用してもよ
いし、2種類以上を併用してもよい。
【0009】吸水性樹脂(II)は、塊状、粒状、粉末状
など任意の形状をとり得るが、粉末状であることが好ま
しい。
【0010】吸水性樹脂(II)の使用量は、硬化後に十
分な接着力を示すものとするという観点から、熱硬化性
樹脂(I)100重量部に対し、通常0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜3重量部である。
【0011】本発明の接着剤においては、従来のホルム
アルデヒド系接着剤において使用されている、熱硬化性
樹脂(I)に対する硬化剤を添加することが好ましい。
かかる硬化剤としては、例えば塩化アンモニウムなどが
挙げられる。硬化剤の使用量は、熱硬化性樹脂(I)1
00重量部に対し、通常0.5〜5重量部、好ましくは
1〜3重量部である。
【0012】また、本発明の接着剤は、必要に応じて、
木粉、小麦粉、大麦グルーなどの充填剤や増量剤を加え
て、接着剤の粘度や固形分濃度を調整することができ
る。さらに、本発明の接着剤は、ホルムアルデヒドの放
出量を低減させることを目的としてホルムアルデヒド抑
制物質を添加することができる。かかるホルムアルデヒ
ド抑制物質としては、従来、木材用接着剤においてホル
マリンキャッチャーとして使用されているものを用いる
ことができ、例えば、尿素、炭酸アンモニウム、重炭酸
アンモニウム、炭酸グアニジンなどが挙げられる。ホル
ムアルデヒド抑制物質の添加量は、熱硬化性樹脂(I)
100重量部に対して、通常0.1〜10重量部であ
る。
【0013】本発明の接着剤は、通常、熱硬化性樹脂
(I)と吸水性樹脂(II)を混合した組成物の形態とし
て調製されるが、熱硬化性樹脂(I)と吸水性樹脂(I
I)を別々にしておき、使用時に混合する形態とするこ
ともできる。なお、充填剤、増量剤、ホルムアルデヒド
抑制物質等の他の成分については、熱硬化性樹脂(I)
または吸水性樹脂(II)のいずれに添加してもよいし、
使用時にこれらと混合する形態としてもよいが、硬化剤
については、熱硬化性樹脂(I)と使用時に混合するよ
うな構成とする必要がある。
【0014】本発明の接着剤を利用した接着は、通常、
2枚の単板などの被接着体の一方の接着面に本発明の接
着剤を塗工し、次いで、被着体同士を圧着することによ
り実施される。なお、3枚以上の単板を貼り合わせて合
板を製造する場合も、上記と同様の操作により接着を行
うことができる。
【0015】本発明の接着剤は合板用、フラッシュパネ
ル、パーティクルボード用、つき板その他の木工製品な
どの木材用接着剤としてとくに好適である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例および比較例において、接着剤
の各種性能は以下の方法により評価した。
【0017】初期接着力 日本接着剤工業会規格(JAI−5)の「α−オレフィ
ン−無水マレイン酸樹脂木材接着剤」に規定された
「5.5.9 接着立上がり強さ」の試験方法に従い、
ラワン合板の接着面への接着剤の塗布量を100〜20
0g/m2 となる量とし、室温下、圧締め時間を15分
および45分として作製した試験片について引張り剪断
強度(kg/cm2 )を測定した。なお、圧締め時間1
5分の試験片において十分な引張り剪断強度が認められ
た場合には、圧締め時間45分の試験片についての測定
は行わなかった。
【0018】常態接着力および耐水接着力 上記の初期接着力の測定と同様の手順により、ラワン合
板の接着面へ接着剤を塗布(塗布量:100〜200g
/m2 )し、室温下で15分間圧締めした後、120℃
で3分間の熱圧着を行い、試験片を作製した。得られた
試験片について、そのままの状態で上記の初期接着力の
測定と同様の条件で引張り剪断強度(kg/cm2 )を
測定し、これを常態接着力とした。また、得られた試験
片を60℃の温水中に3時間浸漬した後、水道水を用い
て室温まで冷却し、濡れたままの状態で上記の初期接着
力の測定と同様の条件で引張り剪断強度(kg/cm
2 )を測定し、これを耐水接着力とした。
【0019】また、熱硬化性樹脂(I)および吸水性樹
脂(II)として、それぞれ次のものを使用した。熱硬化性樹脂(I) I−1:大鹿レジン601号 〔商品名:大鹿振興
(株)社製、尿素およびメラミンとホルムアルデヒドの
縮合物、JAS規格F1用接着剤(ホルムアルデヒド含
有量:0.5ppm以下)として市販されているものの
一成分である〕 I−2:大鹿レジン6911号 〔商品名:大鹿振興
(株)社製、尿素およびメラミンとホルムアルデヒドの
縮合物、JAS規格F2用接着剤(ホルムアルデヒド含
有量:0.5〜5ppm)として市販されているものの
一成分である〕吸水性樹脂(II) II−1:KI−ゲル201K−F2〔商品名:(株)ク
ラレ製、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合体の
中和物の架橋物、吸水性能:自重の200倍の蒸留水を
吸収する〕 II−2:アクアリックCA〔商品名:日本触媒(株)社
製、ポリアクリル酸の塩、吸水性能:自重の300倍の
蒸留水を吸収する〕 II−3:下記の参考例により得られたポリビニルアルコ
ールの架橋物(吸水性能: 自重の30倍の蒸留水を吸収
する)
【0020】参考例 内容積1リットルの反応容器にポリビニルアルコール
〔PVA224(商品名)、(株)クラレ製〕50g、
無水マレイン酸20g、炭酸水素ナトリウム8.6gお
よびジメチルホルムアミド500gを仕込み、攪拌しな
がら、内温を80℃に上げ、3時間反応させた。得られ
た反応液を室温まで冷却した後、アセトン中に注ぎ、沈
澱物を濾過によって分離した。得られた沈澱物を、常圧
下、105℃で1時間乾燥してポリビニルアルコールの
架橋物35gを得た。
【0021】実施例1〜5および比較例1、2 表1に示す配合で各成分を混合し、得られた組成物に硬
化剤として塩化アンモニウム2gを添加し、前記の方法
に従って各種性能を測定した。結果を表1に併せて示
す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、吸水性樹脂(I
I)を構成成分とする本発明の接着剤は、吸水性樹脂を
含有しないものに比べて初期接着力が向上している。比
較例2は、合板の製造において通常使用されているF2
用接着剤に対応するものであるが、これよりホルムアル
デヒドの含有量が少ないF1用接着剤に吸水性樹脂(I
I)を組合せたものに対応する実施例1〜4の接着剤で
は、15分という短い時間でも、比較例2の接着剤を上
回る初期接着力が得られている。
【0024】
【発明の効果】本発明によって提供される接着剤は、初
期接着力が向上しており、ホルムアルデヒド含有量を少
なくしても充分な接着性能を示す。このため、本発明に
よって提供される接着剤を合板の製造に使用すると、仮
止め工程の時間短縮や単板のめくれの防止が可能とな
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿素、メラミンおよびメチロールメラミ
    ンからなる群から選ばれる1種以上の化合物とホルムア
    ルデヒドを反応させて得られる熱硬化性樹脂(I)と、
    少なくとも自重の20倍の蒸留水を吸収できる吸水性樹
    脂(II)を構成成分とする接着剤。
JP36224497A 1997-12-11 1997-12-11 接着剤 Pending JPH11172221A (ja)

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