JPH11170071A - 摩擦撹拌接合法 - Google Patents

摩擦撹拌接合法

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JPH11170071A
JPH11170071A JP9343318A JP34331897A JPH11170071A JP H11170071 A JPH11170071 A JP H11170071A JP 9343318 A JP9343318 A JP 9343318A JP 34331897 A JP34331897 A JP 34331897A JP H11170071 A JPH11170071 A JP H11170071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面円形の接合部材を周方向又は長さ方向の
接合予定部位において接合一体化するに際し、接合部材
を迅速に軟化させることができ、かつ接合部材が捲れて
しまうことも防止し得て接合状態の良好な接合品を得る
ことのできる摩擦撹拌接合法を提供すること。 【解決手段】 2個の断面円形の接合部材1、1を突き
合わせ、この突合せ部2に、回転子11の肩部12の軸線上
に該回転子と一体回転自在に突設された回転するプロー
ブ13を挿入する。プローブ挿入状態で、更に回転子11の
肩部12における接合部材の移動方向側の部分Aが接合部
材に押し付けられ、かつ接合部材の回転方向反対側の部
分(B2)が接合部材表面から浮き上がった状態で、プロ
ーブ13が順次、突合せ部2を通過するように接合部材
1、1を回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、エンジ
ンマウント、サスペンションアーム、スペースフレーム
等の車両用金属製部品を製作する際に用いられる摩擦撹
拌接合法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、TIGやMIG溶接法などの溶融
接合法やろう付けに代わる接合手段として、固相接合法
の一つである摩擦撹拌接合法が開発されている。この接
合法を、例えば図4(i)に示すように、突合せ状態に
かつ周方向に回転自在に保持された互いに同形・同寸の
2個の円柱形の金属製接合部材(101)(101)を
突合せ部(102)において接合する場合について説明
すれば、径大の円柱状回転子(111)と、該回転子
(111)の肩部(112)軸線上に回転子(111)
と一体回転自在に突設されたプローブ(113)とを有
する接合工具(110)を用い、前記回転子(111)
を回転させて接合部材(101)(101)の突合せ部
(102)に回転するプローブ(113)を周面から挿
入する。挿入は回転子(111)の平坦面からなる肩部
(112)が接合部材(101)(101)の周面に当
接するまで行うことが、摩擦熱をより多く発生させ得て
接合部材(101)(101)を迅速に軟化させること
ができる点等で望ましい。
【0003】そして、プローブ挿入状態で、プローブが
順次、突合せ部(102)を通過するように接合部材
(101)(101)を周方向に1回転させる。プロー
ブ(113)の回転により発生する摩擦熱と、回転子
(111)の肩部(112)と接合部材(101)(1
01)の周面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによっ
て、プローブ(113)との接触部分近傍において接合
部材(101)(101)は軟化しかつ撹拌されるとと
もに、接合部材(101)(101)の回転に伴って、
軟化撹拌部分がプローブ(113)の通過溝を埋めるよ
うに塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化
される。
【0004】この現象が接合部材(101)(101)
の回転に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合
部材(101)(101)が突合せ部(102)におい
て接合一体化される。
【0005】また、プローブ挿入状態で、プローブ(1
13)を突合せ部(102)に沿って接合部材(10
1)(101)の周方向に移動させることにより、接合
部材(101)(101)を突合せ部(102)におい
て接合一体化することもできる。
【0006】また、同図では、断面円形の接合部材(1
01)(101)を、周方向の接合予定部位において接
合一体化する場合を示したが、断面円形の接合部材(図
示せず)を、長さ方向の接合予定部位において接合一体
化する場合についても、上記と略同様の手順により接合
することができる。すなわち、例えば帯板状金属材を円
筒状に成形したのち、その軸方向の継ぎ目を突合せ接合
して得られる管材を製作する場合には、円筒状に成形さ
れた接合部材の継ぎ目部に、前記プローブを挿入し、プ
ローブ挿入状態で、プローブを継ぎ目に沿って移動さ
せ、あるいはプローブが順次、継ぎ目を通過するように
接合部材を移動させることにより、接合部材を接合する
方法が考えられる。
【0007】而して、このような摩擦撹拌接合法によれ
ば、固相接合であるため、接合部材である金属材の種類
に制限を受けないとか、TIGやMIG溶接法などの溶
融溶接法に比して熱歪みによる変形が少ない、等の利点
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように断面円形の接合部材を周方向の接合予定部位又は
長さ方向の接合予定部位において接合一体化する場合に
おいて、接合部材の径が小さいときには、次のような問
題が生じる。すなわち、例えば図3(ii)に示すよう
に、接合部材(101)(101)の突合せ部(10
2)にプローブ(113)を挿入した後、摩擦熱を多く
発生させるべく、回転子(111)の肩部(112)を
接合部材(101)(101)の周面に接触させても、
その接触面積は小さいことから、摩擦熱を多く発生させ
ることができず、所期する作用を発揮し得ない。一方、
かかる接触面積を大きくするために、回転子(111)
の肩部(112)の全部を接合部材(101)(10
1)内に埋入すると、同図(iii )に示すように、接合
部材(101)(101)の回転に伴い接合部材(10
1)(101)が回転子(111)の肩部(112)に
おける接合部材(101)(101)の回転方向反対側
の部分のコーナー部に引っ掛かって捲れてしまい(Xは
その捲れ部)、その結果、接合状態の良好な接合品を得
ることができなくなる。
【0009】この発明は、このような難点を解決するた
めになされたもので、断面円形の接合部材を周方向又は
長さ方向の接合予定部位において接合一体化するに際
し、接合部材を迅速に軟化させることができ、かつ接合
部材が捲れてしまうことも防止することのできる摩擦撹
拌接合法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1は、断面円形の接合部材の周方
向の接合予定部位に、回転子の肩部軸線上に該回転子と
一体回転自在に突設された回転するプローブを挿入し、
プローブ挿入状態で、プローブを接合予定部位に沿って
移動させ、あるいはプローブが順次、接合予定部位を通
過するように接合部材を回転させることにより、接合部
材を接合する摩擦撹拌接合法において、前記回転子の肩
部におけるプローブの移動方向反対側の部分又は接合部
材の回転方向側の部分が接合部材に押し付けられ、かつ
プローブの移動方向側の部分又は接合部材の回転方向反
対側の部分が接合部材表面から浮き上がった状態で、上
記のようにプローブを移動させ、あるいは接合部材を回
転させることを特徴とするものである。
【0011】これによれば、接合の際に、回転子の肩部
におけるプローブの移動方向反対側の部分又は接合部材
の回転方向側の部分が接合部材に押し付けられているの
で、回転子の肩部の押付け部分と接合部材の表面乃至内
部素地との摺動によって摩擦熱が発生する。この摩擦熱
と、プローブの回転により発生する摩擦熱とによって、
プローブとの接触部分近傍において接合部材は迅速に軟
化する。加えて、回転子の肩部におけるプローブの移動
方向側の部分又は接合部材の回転方向反対側の部分が接
合部材の表面から浮き上がっているので、接合部材が、
回転子の肩部におけるプローブの移動方向側の部分又は
接合部材の回転方向反対側の部分のコーナー部に引っ掛
かることもなくなり接合部材が捲れなくなる。
【0012】また、この発明の請求項2は、断面円形の
接合部材の長さ方向の接合予定部位に、回転子の肩部軸
線上に該回転子と一体回転自在に突設された回転するプ
ローブを挿入し、プローブ挿入状態で、プローブを接合
予定部位に沿って移動させ、あるいはプローブが順次、
接合予定部位を通過するように接合部材を移動させるこ
とにより、接合部材を接合する摩擦撹拌接合法におい
て、前記回転子の肩部におけるプローブの移動方向反対
側の部分又は接合部材の移動方向側の部分が接合部材に
押し付けられ、かつプローブの移動方向側の部分又は接
合部材の移動方向反対側の部分が接合部材表面から浮き
上がった状態で、上記のようにプローブを移動させ、あ
るいは接合部材を移動させることを特徴とするものであ
る。
【0013】これによれば、上記請求項1と同様に、回
転子の肩部の押付け部分と接合部材の表面乃至内部素地
との摺動に伴い発生する摩擦熱と、プローブの回転によ
り発生する摩擦熱とによって、プローブとの接触部分近
傍において接合部材は迅速に軟化する。また、接合部材
が、回転子の肩部におけるプローブの移動方向側の部分
又は接合部材の移動方向反対側の部分のコーナー部に引
っ掛かることもなくなり接合部材が捲れなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2はこの発明の請求項
1の実施形態(第1実施形態)を示し、また図3はこの
発明の請求項2の実施形態(第2実施形態)を示してい
る。
【0015】まず、この発明の請求項1の実施形態(第
1実施形態)について説明する。
【0016】図1において、(10)は摩擦撹拌接合を
行うために用いられる接合工具、(1)(1)はアルミ
ニウム又はその合金等の金属材からなる円柱形の接合部
材である。各接合部材(1)(1)は、互いに同径・同
寸に形成されている。この実施形態では、前記2個の接
合部材(1)(1)を、端部同士を突き合わせた突合せ
部(2)において、即ち周方向の接合予定部位において
接合する場合を示しており、各接合部材(1)(1)
は、それぞれ図示しない駆動機構を備えたチャック装置
によって、突合せ状態のもとで、各接合部材(1)
(1)の中心軸を回転軸(P)として周方向に回転自在
に保持されている。
【0017】前記接合工具(10)は、径大の円柱状回
転子(11)と、該回転子(11)の先端平坦面からな
る肩部(12)の軸線(Q)上に該回転子(11)と一
体回転自在に突設された径小のピン状プローブ(13)
とを有している。前記回転子(11)及びプローブ(1
3)は、ともに前記接合部材(1)(1)より硬質でか
つ接合時に発生する摩擦熱に耐え得る耐熱材料によって
形成されている。また、前記プローブ(13)の周面に
は、突合せ部(2)の撹拌用凹凸(図示せず)が形成さ
れている。
【0018】かかる構成の接合工具(10)は、接合部
材(1)(1)の突合せ部(2)上方に、プローブ(1
3)を下方に向ける態様にして配置されるとともに、図
示しない昇降装置に取り付けられて上下方向に移動しう
るものとなされており、この昇降装置を操作すること
で、プローブ(13)を接合部材(1)(1)の突合せ
部(2)に挿入したり、挿入したプローブ(13)を接
合部材(1)(1)の突合せ部(2)から引き抜いたり
することができるものとなされている。さらに、接合部
材(1)(1)の突合せ部(2)への挿入の際には、前
記プローブ(13)は、接合部材(1)(1)の回転軸
(P)に向かって挿入されるものとなされている。
【0019】次に、この接合工具(10)を用いて、前
記接合部材(1)(1)を突合せ部(2)において接合
する場合について説明する。
【0020】まず、図1(i)に示すように、接合工具
(10)の回転子(11)を回転させてこれと一体回転
するプローブ(13)を回転させながら下方に移動させ
て接合部材(1)(1)の突合せ部(2)における周面
に接触させる。回転するプローブ(13)との接触によ
り生じる摩擦熱により接合部材(1)(1)の接触部分
を軟化可塑化させ、更にプローブ(13)を押し付けて
該プローブ(13)を接合部材(1)(1)の回転軸
(P)に向かって接合部材(1)(1)内部に挿入して
いく。
【0021】回転子(11)の肩部(12)が接合部材
(1)(1)の周面に当接すると、この当接によって、
プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱により軟
化した軟化部分の素材の飛散が防止され、更に回転子
(11)の肩部(12)と接合部材(1)(1)の周面
との摺動による摩擦熱を発生させて、プローブ(13)
との接触部分及びその近傍の軟化を促進する。
【0022】さらに、回転子(11)の肩部(12)を
押し付けて、同図(ii)に示すように回転子(11)の
肩部(12)全部を接合部材(1)(1)内に埋入させ
る。回転子(11)の肩部(12)全部が接合部材
(1)(1)内に埋入されていることから、摩擦熱は従
来よりも多く発生するものとなり、接合部材(1)
(1)はプローブ(13)との接触部分近傍において迅
速に軟化する。
【0023】こうして、プローブ(13)との接触部分
近傍を十分に軟化させた後、プローブ(13)が順次、
突合せ部(2)を通過するように接合部材(1)(1)
を回転させる。
【0024】この接合部材(1)(1)の回転操作の際
に、図2(i)に示すように、プローブ(13)を接合
部材(1)(1)の突合せ部(2)に挿入した状態で、
回転子(11)を接合部材(1)(1)の回転方向反対
側に回転子(11)の肩部(12)の直径の約1/4だ
け水平に移動させることによって、回転子(11)の肩
部(12)における接合部材(1)(1)の回転方向側
の部分(A)と接合部材(1)(1)の回転方向反対側
の部分(B)のうちのプローブ寄りの部分(B1)とを
接合部材(1)(1)内に埋入し、かつこれら埋入部分
(A)(B1)と反対側の部分(B2)を接合部材
(1)(1)表面から浮き上がらせた状態にする。ま
た、同図(ii)に示すように、回転子(11)を接合部
材(1)(1)の回転方向側に傾けることによって、か
かる状態を実現させても良い。あるいはまた、プローブ
(13)の挿入後接合工具(10)の姿勢を変えるので
はなく、最初から図2(i)(ii)の状態となるような
工具姿勢でプローブ(13)を挿入しても良い。
【0025】プローブ(13)の回転により発生する摩
擦熱と、回転子(11)の肩部(12)の埋入部分
(A)(B1)と接合部材(1)(1)内部の素地との
摺動に伴い発生する摩擦熱とによって、プローブ(1
3)との接触部分近傍において両接合部材(1)(1)
は極めて迅速に軟化し、かつ撹拌されるとともに、接合
部材(1)(1)の回転に伴って、軟化撹拌部分がプロ
ーブ(13)及び回転子(11)の肩部(12)の埋入
部分(A)(B1)の通過溝を埋めるように塑性流動し
たのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現
象が接合部材(1)(1)の回転に伴って順次繰り返さ
れていき、最終的に両接合部材(1)(1)が突合せ部
(2)において接合一体化される。
【0026】また、接合部材(1)(1)の回転の際
に、回転子(11)の肩部(12)における埋入部分
(A)(B1)と反対側の部分(B2)が接合部材
(1)(1)表面から浮き上がっているので、接合部材
(1)(1)が回転子(11)の肩部(12)における
接合部材の回転方向反対側の部分のコーナー部に引っ掛
かって捲れてしまう虞もなく、接合部材(1)(1)は
良好に接合される。
【0027】こうして接合部材(1)(1)は接合され
て、接合状態が良好な突合せ接合品となる。
【0028】而して、この第1実施形態において、接合
部材(1)(1)の接合は、プローブ(13)が順次、
突合せ部(2)を通過するように接合部材(1)(1)
を回転させることにより遂行されているが、プローブ
(13)を接合部材(1)(1)の突合せ部(2)に沿
って接合部材(1)(1)の周方向に移動させることに
より遂行しても良い。
【0029】この場合、プローブ(13)の移動の際に
は、プローブ(13)を接合部材(1)(1)の突合せ
部(2)に挿入した状態のもとで、回転子(11)の肩
部(12)におけるプローブ(13)の移動方向反対側
の部分を接合部材(1)(1)に押し付けて接合部材
(1)(1)内に埋入し、かつ回転子(11)の肩部
(12)におけるプローブ(13)の移動方向側の部分
を接合部材(1)(1)の表面から浮き上がらせた状態
にすることが必要である。
【0030】次に、この発明の請求項2の実施形態(第
2実施形態)について説明する。図3には上記第1実施
形態と同一の要素に同一の符号が付されており、以下、
この第2実施形態を上記第1実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0031】この第2実施形態は、帯板状金属材を円筒
状に成形したのち、その軸方向の継ぎ目部(3)を突合
せ接合して得られる管材を製作する場合を示している。
【0032】この第2実施形態において、円筒状に成形
された接合部材(1)は、次のようにして接合される。
すなわち、接合部材(1)の継ぎ目部(3)にプローブ
(13)を挿入し、プローブ挿入状態で、プローブ(1
3)を継ぎ目部(3)に沿って移動させる。このプロー
ブ(13)の移動操作の際に、同図(ii)に示すよう
に、プローブ(13)を接合部材(1)の継ぎ目部
(3)に挿入した状態で、回転子(11)をプローブ
(13)の移動方向反対側に傾けて該回転子(11)の
肩部(12)を接合部材(1)に押し付けることによっ
て、回転子(11)の肩部(12)におけるプローブの
移動方向反対側の部分(A)と、プローブ(13)の移
動方向側の部分(B)のうちのプローブ寄りの部分(B
1)とを接合部材(1)内に埋入し、かつこれら埋入部
分(A)(B1)と反対側の部分(B2)を接合部材
(1)の表面から浮き上がらせた状態にする。
【0033】プローブ(13)の回転により発生する摩
擦熱と、回転子(11)の肩部(12)の埋入部分
(A)(B1)と接合部材(1)の内部素地との摺動に
伴い発生する摩擦熱とによって、プローブ(13)との
接触部分近傍において両接合部材(1)は迅速に軟化
し、かつ撹拌されるとともに、プローブ(13)の移動
に伴って、軟化撹拌部分がプローブ(13)及び回転子
(11)の肩部(12)の埋入部分(A)(B1)の通
過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に
失って冷却固化される。
【0034】この現象がプローブ(13)の移動に伴っ
て順次繰り返されていき、最終的に接合部材(1)が継
ぎ目部(3)において接合される。なお、同図中(4)
はプローブ(13)により接合された接合部である。
【0035】また、プローブ(13)の移動の際に、回
転子(11)の肩部(12)における埋入部分(A)
(B1)と反対側の部分(B2)が接合部材(1)の表
面から浮き上がっているので、接合部材(1)が回転子
(11)の肩部(12)におけるプローブの移動方向側
の部分のコーナー部に引っ掛かって捲れてしまう虞もな
く、接合部材(1)は良好に接合される。
【0036】こうして接合部材(1)は接合されて、接
合状態が良好な管材となる。
【0037】而して、この第2実施形態において、接合
部材(1)の接合は、プローブ(13)を接合部材
(1)の継ぎ目部(3)に沿って移動させことにより遂
行されているが、プローブ(13)が順次、継ぎ目部
(3)を通過するように接合部材(1)を移動させるこ
とにより遂行してもよい。
【0038】この場合、接合部材(1)の移動の際に
は、プローブ(13)を接合部材(1)の継ぎ目部
(3)に挿入した状態のもとで、回転子(11)の肩部
(12)における接合部材(1)の移動方向側の部分を
接合部材(1)に押し付けて接合部材(1)内に埋入
し、かつ回転子(11)の肩部(12)におけるプロー
ブ(13)の移動方向反対側の部分を接合部材(1)の
表面から浮き上がらせた状態にすることが必要である。
【0039】以上、この発明の請求項1及び請求項2の
実施形態について説明したが、この発明に係る摩擦撹拌
接合法は、いずれも、直径が100mm以下という小径
の接合部材の接合に特に好適である。すなわち、従来法
において、直径が100mm以下である接合部材を接合
する場合は、回転子の肩部を接合部材の周面に接触させ
ても、その接触面積は極めて小さく、これに伴い発生す
る摩擦熱の量も極めて少ない。これに対し、この発明に
係る摩擦撹拌接合法によれば、このような小径の接合部
材であっても摩擦熱の発生量を多くすることができ、か
かる接合部材の接合を迅速にかつ確実に遂行することが
できる。
【0040】
【発明の効果】上述の次第で、この発明の請求項1に係
る摩擦撹拌接合法によれば、接合の際に、回転子の肩部
におけるプローブの移動方向反対側の部分又は接合部材
の回転方向側の部分が接合部材に押し付けられているの
で、回転子の肩部の押し付け部分と接合部材の表面乃至
内部素地との摺動によって摩擦熱を発生させ得るものと
なり、この摩擦熱とプローブの回転により発生する摩擦
熱とによって、プローブとの接触部分近傍において接合
部材を迅速に軟化させることができる。また、小径の接
合部材であっても摩擦熱を多く発生させることができ、
小径の接合部材の接合を迅速にかつ確実に遂行すること
ができる。さらに、摩擦熱の発生量が多くなることか
ら、接合速度を速くすることができ、接合作業能率が向
上するという効果を奏する。また、回転子の肩部におけ
るプローブの移動方向側の部分又は接合部材の回転方向
反対側の部分が接合部材の表面から浮き上がっているの
で、接合部材が捲れてしまうことも防止でき、もって接
合状態の良好な接合品を製作することができる。
【0041】また、この発明の請求項2に係る摩擦撹拌
接合法も上記と同じ効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1に係る摩擦撹拌接合法の一
実施形態(第1実施形態)を示す図であって、(i)は
プローブを接合部材の突合せ部に挿入する前の状態を示
す斜視図、(ii)は接合部材を回転させる前の状態を示
す、接合部材を突合せ部において切断した断面図であ
る。
【図2】同実施形態を示す、接合部材を突合せ部におい
て切断した断面図であって、(i)は回転子を接合部材
の回転方向反対側に水平に移動した状態、(ii)は回転
子を接合部材の回転方向側に傾けた状態である。
【図3】この発明の請求項2に係る摩擦撹拌接合法の一
実施形態(第2実施形態)を示す図であって、(i)は
プローブを接合部材の継ぎ目に挿入した状態を示す斜視
図、(ii)は同(i)中III −III 線断面図である。
【図4】従来の摩擦撹拌接合法を示す図であって、
(i)はプローブを接合部材の突合せ部に挿入した状態
を示す斜視図、(ii)は同(i)中IV−IV線断面図、
(iii)は接合部材が捲れた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…接合部材 2…突合せ部(周方向の接合予定部位) 3…継ぎ目部(長さ方向の接合予定部位) 10…接合工具 11…回転子 12…肩部 13…プローブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 斉礼 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 (72)発明者 橋本 武典 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面円形の接合部材(1)(1)の周方
    向の接合予定部位(2)に、回転子(11)の肩部(12)
    軸線上に該回転子と一体回転自在に突設された回転する
    プローブ(13)を挿入し、プローブ挿入状態で、プロー
    ブ(13)を接合予定部位(2)に沿って移動させ、ある
    いはプローブ(13)が順次、接合予定部位(2)を通過
    するように接合部材(1)(1)を回転させることによ
    り、接合部材(1)(1)を接合する摩擦撹拌接合法に
    おいて、 前記回転子(11)の肩部(12)におけるプローブの移動
    方向反対側の部分又は接合部材の回転方向側の部分
    (A)が接合部材に押し付けられ、かつプローブの移動
    方向側の部分又は接合部材の回転方向反対側の部分(B
    2)が接合部材表面から浮き上がった状態で、上記のよ
    うにプローブ(13)を移動させ、あるいは接合部材
    (1)(1)を回転させることを特徴とする摩擦撹拌接
    合法。
  2. 【請求項2】 断面円形の接合部材(1)の長さ方向の
    接合予定部位(3)に、回転子(11)の肩部(12)軸線
    上に該回転子と一体回転自在に突設された回転するプロ
    ーブ(13)を挿入し、プローブ挿入状態で、プローブ
    (13)を接合予定部位(3)に沿って移動させ、あるい
    はプローブ(13)が順次、接合予定部位(3)を通過す
    るように接合部材(1)を移動させることにより、接合
    部材(1)を接合する摩擦撹拌接合法において、 前記回転子(11)の肩部(12)におけるプローブの移動
    方向反対側の部分又は接合部材の移動方向側の部分
    (A)が接合部材に押し付けられ、かつプローブの移動
    方向側の部分又は接合部材の移動方向反対側の部分(B
    2)が接合部材表面から浮き上がった状態で、上記のよ
    うにプローブ(13)を移動させ、あるいは接合部材
    (1)を移動させることを特徴とする摩擦撹拌接合法。
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