JPH11165096A - 気体の清浄化方法及び装置 - Google Patents

気体の清浄化方法及び装置

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JPH11165096A
JPH11165096A JP34571697A JP34571697A JPH11165096A JP H11165096 A JPH11165096 A JP H11165096A JP 34571697 A JP34571697 A JP 34571697A JP 34571697 A JP34571697 A JP 34571697A JP H11165096 A JPH11165096 A JP H11165096A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人、動植物、食品等が存在する空間におい
て、汚染度合に応じて好適な清浄空気を迅速に得ること
ができる気体の清浄化方法と装置を提供する。 【解決手段】 光電子放出材5から発生する光電子を用
いる気体の清浄化装置において、気体を清浄化する清浄
化部に接続する通路に、処理気体の汚染度合に応じて作
動するファン8を設置したものであり、前記光電子放出
材5は、網状又は繊維状であるのがよく、また、前記清
浄化部12は、光触媒又はイオン交換繊維を用いた清浄
化部、又は負イオン発生部のいずれか1種以上を併設す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体の清浄化に係
り、特に、光電子を用いる気体の清浄化において、汚染
度に応じて清浄化できる気体の清浄化方法と装置に関す
る。本発明の清浄化は、(1)事務所、病院、住居、店
舗等の人間、動植物、食品が存在する空間の清浄化、例
えば空気清浄器、食品ケース、(2)半導体、液晶、精
密機械工業など先端産業におけるクリーンルーム、クリ
ーンボックス、ストッカ、搬送空間、インターフェイス
などの超クリーン化空間の清浄化に利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来の気体の清浄化として、住宅用の空
気の清浄器を例に説明する。該清浄器は、コロナ放電に
よって微粒子を正に荷電し、負に帯電したフィルタを用
いて、該荷電微粒子を捕集し、また、活性炭を用いた脱
臭フィルタによって脱臭する汚染物質の捕集・除去部分
と、該捕集・除去部分に被処理空気を強制通過させるた
めのファンとにより構成されていた。この様な構成で
は、ファンを用いて強制通気を行うので除去速度が早い
長所がある一方で次のような問題点があった。即ち、コ
ロナ放電によってオゾンが生成するが、このオゾンは極
微量でも人体に有害である。放電による荷電では、粒子
の粒径が細かくなると、荷電効率が低くなる。例えば、
ウィルスが付着した0.1μm以下の粒子やタバコ煙中
の0.1μm以下の粒子状物質の捕集性能は著しく低
く、捕集・除去はほとんど困難であった。
【0003】放電では、微粒子が発生してしまうので、
後方のフィルタの負担が大きくなり、捕集容量の大きい
捕集材が必要になる。脱臭フィルタは、上述の発生オゾ
ンにより劣化が早いので(オゾンと脱臭フィルタが反応
する)、性能劣化が早い等の欠点が多くあった。また、
被処理空気の捕集・除去部への強制通気のために、ファ
ンを用いているので(原理的にファンが必要なため
に)、ファンの作動による騒音発生の問題があり、適用
先に制限を受けた。例えば、病院、住居における寝室、
快適ルームでの利用では制限を受ける。例えば、病院で
の使用では、夜間においては、ファンによる騒音により
睡眠が妨げられること、また、発生オゾンにより人体に
悪影響があること、等の問題点がある。
【0004】このため、上記のこれらの問題点を解決し
た実用的に効果の高い方式の出現が期待されていた。こ
れらに対し、本発明者らは、光電子放出材に紫外線照射
することにより、発生する光電子を用いて微粒子を荷電
・捕集する方式を提案した(例、特公平3−5859
号、特公平6−74909号、特公平6−74910
号、特公平7−121369号各公報参照)。この方式
は、特に半導体、液晶、精密機械工業など、先端産業に
おける作業空間の超清浄化に効果的であったが、適用先
によってはその目的に合致させて使用できるように改善
する余地があった。
【0005】即ち、光電子を用いる方式は、紫外線照射
により生じるわずかな温度差により、空間中の処理気体
を流動化させるものであるため、無騒音(ファンレス)
で空間が超清浄化される長所がある((a)エアロゾル
研究、第8巻、第4号、p315〜324、1993
年、(b)Proceedings of the 12th ISSC、p11
7〜122、1994年)。しかし、その反面、処理気
体中の微粒子濃度が一般大気のように高濃度の場合、好
適な微粒子濃度まで除塵するためには時間がかかる(フ
ァン方式に比べて長い時間必要)という問題があった。
このように、上記したコロナ放電方式による微粒子の荷
電・捕集では、ファンを用いるので、除去速度が早いと
いう長所がある反面、強電界を必要とするため、オゾ
ン発生、微粒子発生、荷電効率が低い(特に粒径が
細かくなるにしたがって低くなるので、微粒子除去性能
が低い)、ファンを必要とするため騒音発生などの問
題点があった。また、一方、光電子を用いる方式では、
自然対流によるため、無騒音で除塵できる長所がある反
面、除去速度が遅いという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記従来技術の問題点を解決し、人、動植物、食品等が存
在する空間において、汚染度合に応じて好適な清浄空気
を迅速に得ることができる気体の清浄化方法と装置を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、光電子放出材から発生する光電子を用
いる気体の清浄化方法において、処理気体の汚染度合に
応じてファンにより気体を通気させて清浄化することを
特徴とする気体の清浄化方法としたものである。また、
本発明では、光電子放出材から発生する光電子を用いる
気体の清浄化装置において、気体を清浄化する清浄化部
に接続する通路に、処理気体の汚染度合に応じて作動す
るファンを設置したことを特徴とする気体の清浄化装置
としたものである。前記清浄化において、用いる光電子
放出材は、網状又は繊維状とするのが良く、また、清浄
化部には、光電子を用いる気体の清浄化部と共に、光触
媒又はイオン交換繊維を用いた清浄化部、又は負イオン
発生部のいずれか1種以上を併設するのが良い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、空間(気体)の清
浄化について多方面から検討を重ねており、本発明に至
った知見を、住居における空気清浄を例に、次に5点説
明する。即ち、(1)現状の住居における空気清浄方式
は、空気中の汚染物質の除去を目的に、コロナ放電を用
いる微粒子(粒子状物質)の荷電による捕集・除去、そ
して被処理空気のファンによる強制通気を基本に構成さ
れていた。今後の空気清浄における要求は、最近のアメ
ニティ性に対する要求の高まりから、単に微粒子の捕集
・除去のみではなく、快適性の積極的付加、特に無騒音
でそう快な空間の創出が重要になる。 (2)現状の空気清浄方式は、ファンを用いているた
め、空気中の汚染物質の除去速度は早いという長所を有
する反面、騒音発生や使用条件によっては2次汚染物質
の発生があり、今後要求が高まる快適性にはマイナス効
果となっており、ファンレスで2次汚染物質の発生がな
く、空気清浄できる方式の出現が期待されている。例え
ば、寝室や病室での使用ではこのファンレスが実用にお
ける重要な因子である。
【0009】(3)本発明者らが、既に提案したUV/
光電子法は、微粒子除去に効果的であること、紫外線ラ
ンプを用いているので、紫外線照射で生じる上下間の温
度差から、被処理空気の流動化ができること(ファンレ
スのため無騒音で被処理空気を処理できること、また、
2次汚染物質の発生がないこと等の長所がある)、本ラ
ンプはオゾンレスであること、ランプの近傍に光触媒を
設置すると光触媒作用により有害ガスや臭気性ガスが同
時処理されること、イオン交換繊維を用いる清浄化を付
加することにより、有害ガスや臭気性ガスが同時処理さ
れること、負イオン発生を同時に行えること、また浮遊
菌類(微生物類)も微生物と同様に捕集・除去される等
の特徴がある。
【0010】上記の清浄化手段としての光触媒、イオン
交換繊維の付加、及び負イオンの発生、浮遊菌類の除去
は、適用先(装置種類、形状)、要求仕様、経済性等に
より適宜選択し、UV/光電子法に付加することがで
き、本方式の特徴である(前記文献(a)、(b)及び
(c)エバラ時報、No.173号、p7〜17、19
96、(d)特公平8−10616号、(e)特開平7
−256141号、(f)特公平6−87997号各公
報参照)。しかし、その反面、処理気体の流動化は、紫
外線ランプにより自然に発生する熱対流に依存するた
め、汚染物質の除去速度が遅いという欠点がある。
【0011】(4)前記快適性の付加として、負イオン
が効果的である。しかし、コロナ放電による負イオンの
発生では、コロナ放電で発生するオゾンによりマイナス
効果があるため、オゾンレスの負イオンが実用上必要で
ある〔(a)第12回 エアロゾル科学・技術研究討論
会 p120〜122、1995、(b)空気調和・衛
生工学会学術講演会 講演論文集、p1065〜106
8、1995〕。UV/光電子法による負イオンの発生
は、空気中の微粒子濃度を予め1,000万個/ft3
以下にしておくと、効果的である。 (5)ファンを用いる流通気体中における光電子放出材
からの光電子による微粒子の荷電は、該放出材の形状を
網状又は繊維状とし、処理気体を該形状の放出材を通り
抜けるよう通すと効果的である。
【0012】次に、本発明を詳細に説明する。本発明
は、本発明者らが既に提案したUV/光電子による気体
の清浄化において、処理気体の汚染度合いによって、即
ち、ある濃度、ある処理量の汚染物質を、所望の時間内
に、所望の濃度まで除去するため、ファンを適宜に用
い、気体の強制通気による処理を行うものである。即
ち、適用先(装置種類)、要求性能等によって、ファン
による強制通気により汚染物質の除去を、先ず迅速に行
い、次いで、ファンを用いないで(UV/光電子法によ
る自然対流のみにより)、無騒音の清浄化を行うもので
ある。ファンを用いない清浄化は、有害なガスや粒子状
物質の発生がない受動的な清浄化ができるので、空間は
効果的に清浄化される。ファンの使用の条件は、適用先
(装置種類)や目的、要求性能などから、処理気体の汚
染度合いと、目的とする清浄度(どの位いまでクリーン
にするか)により、予め予備試験を行い決めることがで
きる。
【0013】ファンの使用の目安は、(1)初期の段
階、あるいは(2)汚染物質の侵入が激しい場合で、汚
染物質の濃度が高いので、ファンを用いて行い、濃度の
低下後は、ファンレスで行うのが通常、好ましい形態で
ある。例えば、病院における病室では、日中は外部から
の汚染物質の侵入があるので、ファンを用いて行い、夜
間は睡眠には騒音が妨害となるので、ファンレスで行
う。また、半導体工場におけるインターフェイスやスト
ッカでは、ウェハの搬入、搬出のための開閉後は、クラ
ス1000のクリーンルーム空気が侵入するので、初期
濃度の1/100になるまでファンによる通気を一気に
行い、その後の超清浄空間維持はファンレスで行う。
【0014】即ち、本半導体工場では、目的の限界濃度
(クラス10)まではファンを用いて一気に(短時間)
除塵を行い、次いでファンレスで清浄化を行う。これに
より、内部からウェハ付着物に起因した汚染物質の発
生、あるいはリークによる浸入汚染物質があっても、自
然対流による光電子を用いた方式により、汚染物質は効
果的に除去される。このようにして、確実に超清浄空間
が長時間維持される。この超清浄空間は受動的に創出さ
れるので、内部のウェハは汚染物質の発生や侵入があっ
ても、気体の流れがゆるやかであるため、汚染を受けに
くく実用上効果的に汚染防止される。通常、ファンの使
用は、初期濃度が1/10、好ましくは1/100にな
るまで行い、次いで清浄空間維持にはファンレスで光電
子のみで行うのが実用上好ましい使用形態である。
【0015】次に、本発明の夫々の構成について詳細に
説明する。光電子放出材は、清浄化部の微粒子除去部、
負イオン発生部に設置され、微粒子除去部では、微粒子
の荷電のための光電子の発生、負イオン発生部では快適
空間(人に対してそう快感を有する空気、食品や植物に
対しては鮮度維持効果を有する空気)を創出するための
負イオンの発生を行う目的で用いる。光電子放出材は、
紫外線の照射により光電子を放出するものであれば何れ
でも良く、光電的な仕事関数が小さなもの程好ましい。
効果や経済性の面から、Ba,Sr,Ca,Y,Gd,
La,Ce,Nd,Th,Pr,Be,Zr,Fe,N
i,Zn,Cu,Ag,Pt,Cd,Pb,Al,C,
Mg,Au,In,Bi,Nb,Si,Ti,Ta,
U,B,Eu,Sn,P,Wのいずれか、又はこれらの
化合物又は合金又は混合物が好ましく、これらは単独で
又は2種以上を複合して用いられる。複合材としては、
アマルガムの如く物理的な複合材も用い得る。
【0016】例えば、化合物としては酸化物、ほう化
物、炭化物があり、酸化物にはBaO,SrO,Ca
O,Y2 5 ,Gd2 3 ,Nd2 3 ,ThO2 ,Z
rO2 ,Fe2 3 ,ZnO,CuO,Ag2 O,La
2 3 ,PtO,PbO,Al23 ,MgO,In2
3 ,BiO,NbO,BeOなどがあり、またほう化
物には、YB6 ,GdB6 ,LaB5 ,NdB6 ,Ce
6 ,EuB6 ,PrB6,ZrB2 などがあり、さら
に炭化物としてはUC,ZrC,TaC,TiC,Nb
C,WCなどがある。また、合金としては黄銅、青銅、
リン青銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt
%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及
びBaとAlとの合金を用いることができ、上記Agと
Mgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの
合金が好ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱
したり、或いは薬品で酸化することによっても得ること
ができる。
【0017】さらに他の方法としては使用前に加熱し、
表面に酸化層を形成して長期にわたって安定な酸化層を
得ることもできる。この例としてはMgとAgとの合金
を水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下でその表
面に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長
期間にわたって安定なものである。これらの物質は、バ
ルク状(固体状、板状)で、また適宜の母材(支持体)
へ付加して使用できる(特開平3−108698号公
報)。例えば、紫外線透過性物質の表面又は該表面近傍
に付加する(特公平7−93098号公報)こともでき
る。付加の方法は、紫外線の照射により光電子が放出さ
れれば何れでも良い。例えば、ガラス板上へコーティン
グして使用する方法、他の例として板状物質表面近傍へ
埋込んで使用する方法や板状物質上に付加し更にその上
に別の材料をコーティングして使用する方法、紫外線透
過性物質と光電子を放出する物質を混合して用いる方法
等がある。また、付加は、薄膜状に付加する方法、網
状、線状、粒状、島状、帯状に付加する方法等適宜用い
ることが出来る。
【0018】光電子を放出する材料の付加の方法は、適
宜の材料の表面に周知の方法でコーティング、あるいは
付着させて作ることができる。例えば、イオンプレーテ
ィング法、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッ
キによる方法、塗布による方法、スタンプ印刷による方
法、スクリーン印刷による方法を適宜用いることができ
る。薄膜の厚さは、紫外線又は放射線照射により光電子
が放出される厚さであれば良く、5Å〜5,000Å、
通常20Å〜500Åが一般的である。母材の使用形状
は、板状、プリーツ状、円筒状、棒状、線状、網状、繊
維状、ハニカム状等があり、表面の形状を適宜凹凸状と
し使用することが出来る。また、凸部の先端を先鋭状あ
るいは球面状とすることも出来る(特公平6−7490
8号公報)。母材への薄膜の付加は、本発明者が既に提
案したように、1種類又は2種類以上の材料を1層又は
多層重ねて用いることができる。即ち、薄膜を適宜複数
(複合)で使用し、2重構造あるいはそれ以上の多重構
造とすることができる(特開平4−152296号公
報)。
【0019】光電子放出材は、後述の光触媒と一体化し
て用いると光電子放出材がセルフクリーニング、即ち汚
染物質が付着しても除去されるので適用先によっては好
ましい。このような材料として、Ti材を酸化し、Ti
2 を生成させ、その上にAuを付加したものがある。
前記において、光電子放出材の形状は、処理気体を通過
させる形状が好ましい。このような形状として網状、繊
維状、線状がある。即ち、本発明の特徴であるファンを
用いる場合、流速が早いので、該形状の光電子放出材を
処理気体が通過する流路に、処理気体が通り抜けるよう
に設置すると、発生光電子は処理気体に一様に作用する
ようになるので好ましく、本発明の特徴の一つである。
該形状の光電子放出材を用い処理気体を通り抜けるよう
に設置すると、後述の光電子放出用の電場が弱くて良
く、実用上有利となる利点を生ずる。これらの最適な形
状や紫外線の照射により光電子を放出する材料の種類や
付加法、薄膜厚は、装置の種類、規模、形状、光電子放
出材の種類、母材の種類、後述電場の強さ、かけ方、効
果、経済性等で適宜予備試験を行い決めることが出来
る。
【0020】前記光電子放出材を母材に付加して使用す
る場合の母材は、前記した紫外線透過性物質の他にセラ
ミック、粘土、周知の金属材がある。また、後述の光源
の表面に上記光電子放出材を被覆(光源と光電子放出材
を一体化)して行うこともできる(特開平4−2435
40号公報)。光電子放出材への紫外線の照射による光
電子の発生は、光電子放出材(負極)と、後述の電極
(正極)間に電場(電界)を形成して行うと、光電子放
出材からの光電子が効果的に起こる。電場の形成方法
(構造)としては、荷電部の形状、構造、適用分野、装
置の種類或いは期待する効果(精度)等によって適宜選
択することが出来る。電場の強さは、光電子放出材や母
材への付加の種類等で適宜決めることが出来、このこと
については本発明者の別の発明がある。電場の強さは、
一般に0.1V/cm〜2kV/cmである。
【0021】次に、紫外線の照射のための照射源につい
て述べる。紫外線の照射源は、微粒子除去部、負イオン
発生部及び/又は光触媒付加部に設置され、微粒子除去
部、負イオン発生部では光電子放出材から光電子を発生
させるものであれば良い。そして、光触媒付加部では、
該光触媒が、紫外線照射により光触媒作用を発揮するも
のであれば良い。出口部分に光触媒を備える場合、紫外
線源からの放出紫外線は、光電子放出材から快適性を有
する負イオンを発生させると同時に、光触媒への照射に
より、光触媒が光触媒作用を発揮するようになり、本発
明の特徴の1つである。
【0022】このような、紫外線源は、通常、水銀灯、
水素放電管、キセノン放電管、ライマン放電管などを適
宜使用出来る。光源の例としては、殺菌ランプ、ブラッ
クライト、蛍光ケミカルランプ、UV−B紫外線ラン
プ、キセノンランプがある。この内、殺菌ランプ(波
長:254nm)は、微粒子(粒子状物質)に共存する
浮遊菌類、微生物類などに殺菌(滅菌)作用があること
から好ましい。即ち、紫外線源として殺菌ランプを用い
ることにより、粒子状物質の捕集・除去と同時に、捕集
部に捕集された各種菌類、微生物類への照射による完全
殺菌(滅菌)が実施されるので、適用先(装置の種類)
や要求性能によっては好ましい。紫外線源は、微粒子除
去部、負イオン発生部、光触媒付加部に夫々専用に、あ
るいは夫々に共通に設置することができる。
【0023】次に、電極について説明する。電極は、前
記の光電子放出材から光電子の発生を効果的に起こすた
めに、光電子放出材(負極)の対向側に設置し、電極
(正極)との間に電場を形成する。設置は、微粒子除去
部と負イオン発生部である。電極材やその形状は、前記
光電子放出材と一対にでき、該電場を形成できるもので
あれば何れでも良い。材質は、不純物などの発生がな
く、導電性の材料であれば何れでも用いることができ、
例えば、SUS、Cu−Zn、Wがある。形状は、板
状、プリーツ状、円筒状、棒状、線状、繊維状、網状、
ハニカム状があり、装置や光電子放出材の種類や形状、
規模により、適宜予備試験を行い決めることができる。
該電極は、適用先(装置種類)や要求性能により後述の
荷電粒子状物質の捕集材と一体化あるいは兼用できる。
【0024】次に、荷電粒子状物質を捕集する捕集材
(集じん材)について説明する。該捕集材は、その前方
の粒子状物質の荷電部で荷電された、荷電粒子状物質の
捕集・除去を行う目的で用いる。該捕集材は、荷電粒子
状物質を確実に捕集するものであれば良く、周知の荷電
微粒子捕集材であれば何れでも使用できる。通常の荷電
装置における集じん板、集じん電極各種電極材や静電フ
ィルター方式が一般的であるが、スチールウール電極、
タングステンウール電極のような捕集部自体が電極を構
成するウール状構造のものや網状電極、集じん紙も有効
である。エレクトレック材も好適に使用できる。前記で
は、気体(空間)中微粒子が光電子放出材から放出され
る光電子により荷電され、荷電微粒子は捕集材にて捕集
され、気体は清浄化される(微粒子除去部)。
【0025】次に、本発明の前記の光電子を用いる気体
の清浄化部分に、適用先(装置種類)、要求性能等によ
り適宜付加して用いることができる負イオン発生部、光
触媒付加部、イオン交換繊維付加部について説明する。
先ず、負イオン発生部を説明する。負イオン発生部にお
ける気体は、流入する処理気体中の粒子状物質(微粒
子)の濃度を前方で、1,000万個/ft3 以下まで
捕集・除去するのが良い。これは、粒子状物質濃度を
1,000万個/ft3 以下とすることにより、出口部
分での負イオン発生が効果的になるためであり、本発明
の特徴の1つである。微粒子濃度を1,000万個/f
3 にすると、負イオンの生成が効果的になる理由の詳
細に不明であるが、1つの理由として共存する微粒子濃
度が多いと、放出された光電子が該微粒子に消費される
ためと考えられる。
【0026】即ち、本発明の快適性を創出するための負
イオンは、以下反応式のように、微細なサイズの物質の
帯電物質であるため、保有する電荷は少なく1価と考え
られる。これに対し、微粒子、例えは0.1〜1μm程
度の室内浮遊微粒子は5〜10価のように多く電荷を保
有してしまうので放出負イオンは該微粒子に消費されて
しまう。負イオン発生部は、気体中微粒子濃度が1,0
00万個/ft3 以下となった気体を、負イオン濃度
3,000個/ml〜10万個/mlとするところであ
る。負イオンを該濃度に高めると、快適性(例、人に対
してはそう快感、食品や植物に対しては、鮮度維持)が
向上する。ここで、負イオンの生成は、光電子が電子親
和性の大きい水分子や酸素分子との電子付着やクラスタ
リングにより、O2 - (H2 O)n 、O- (H
2 O)n 、OH- (H2 O)n などの負イオンクラスタ
ーを作るためと考えられる。これらの反応を次に示す。
【0027】 O2 + e → O2 -2 + H2 O → O2 - (H2 O) ・ ・ ・ O2 - + (H2 O)n-1 + H2 O → O
2 - (H2 O)n 負イオンの発生は、微粒子濃度1,000万個/ft3
の気体を、電場下で光電子放出材への紫外線照射により
効果的に行うことができる。
【0028】次に、光触媒付加部について説明する。光
触媒は、前記の微粒子除去部、負イオン発生部に設置で
き、紫外線の照射により、気体中の粒子状物質に共存す
るガス状汚染物質(有害ガス・臭気性ガス)を分解・除
去するものであれば何れでも良い。光触媒は、通常、半
導体材料が効果的であり、容易に入手出来、加工性も良
いことから好ましい。効果や経済性の面から、Se,G
e,Si,Ti,Zn,Cu,Al,Sn,Ga,I
n,P,As,Sb,C,Cd,S,Te,Ni,F
e,Co,Ag,Mo,Sr,W,Cr,Ba,Pbの
いずれか、又はこれらの化合物、又は合金、又は酸化物
が好ましく、これらは単独で、また2種類以上を複合し
て用いる。
【0029】例えば、元素としてはSi,Ge,Se、
化合物としてはAlP,AlAs,GaP,AlSb,
GaAs,InP,GaSb,InAs,InSb,C
dS,CdSe,ZnS,MoS2 ,WTe2 ,Cr2
Te3 ,MoTe,Cu2 S,WS2 、酸化物としては
TiO2 ,Bi2 3 ,CuO,Cu2 O,ZnO,M
oO3 ,InO3 ,Ag2 O,PbO,SrTiO3
BaTiO3 ,Co34 ,Fe2 3 ,NiOなどが
ある。光触媒の固定化は、適宜の材料(母材)に蒸着
法、スパッタリング法、焼結法、ゾル−ゲル法、塗布に
よる方法、焼付け塗装による方法など、周知の付加方法
を適宜に用いることができる。付加の形状は、薄膜状、
線状、網状、帯状、くし状、粒状、島状などを後述母材
などにより適宜に選択し、用いることができる。上記T
iやZnは、例えば板状Tiを酸化することにより、光
触媒とすることができるので、装置の種類によっては好
適に使用できる。
【0030】光触媒の固定化の例として、光触媒を母材
として、公知の導電性材料、例えばSUS、Cu−Z
n、Al、又はセラミック、フッ素樹脂、ガラスあるい
はガラス状物質の表面へコーティングしたり、光触媒を
板状、粒状、島状、線状、網状、膜あるいは繊維状など
の適宜の材料にコーティングしたり、あるいは包み、又
は挟み込んで固定して用いてもよい。例として、ゾルゲ
ル法によるガラス板への二酸化チタンのコーティングが
ある。光触媒は、粉体状のままでも用いることが出来る
が、焼結、蒸着、スパッタリングなどの周知の方法で適
宜の形状にして用いることができる。また、光触媒作用
の向上のために、上記光触媒にPt,Ag,Pd,Ru
2,Co3 4 の様な物質を加えて使用することも出
来る。該物質の添加は、光触媒作用が促進されるので好
ましい。これらは、1種類又は複数組合せて用いること
ができる。通常、添加量は、光触媒に対して、0.01
〜10重量%であり、適宜添加物質の種類や要求性能な
どにより、予備試験を行い適正濃度を選択することがで
きる。添加の方法は、含浸法、光還元法、スパッタ蒸着
法、混練法など周知手段を適宜用いることができる。
【0031】光触媒の微粒子除去部や負イオン発生部へ
の設置は、紫外線源からの紫外線が効果的に照射される
位置、設置方法であれば何れでも良い。例えば、(1)
前記光電子放出材との一体化(特願平8−132563
号)があり、例を挙げると、前記母材上への光電子を放
出する物質と光触媒とを付加する方法、光電子を放出す
る物質上へ光触媒を付加する方法、光触媒上へ光電子を
放出する物質を付加する方法がある。他の例として、
(2)前記電場用電極材との一体化(特願平8−231
290号)があり、例を挙げると、SUS材へ網状ある
いは島状に光触媒を付加(SUSが正極)する方法、セ
ラミックへ膜状に光触媒を付加し、目のあらい網状のS
US材で挟み込む(SUSが正極)方法、(3)空気の
流れる空間中への光触媒の設置方法、(4)紫外線ラン
プ上へ被覆する方法(特願平8−31231号)等があ
り、利用先、装置のタイプ、処理空気の条件(濃度)、
要求性能等により、適宜予備試験を行い、決めることが
できる。通常、ガス状汚染物質(例、炭化水素)の濃度
が高い場合は、粒子状物質の荷電部の前方に光触媒の設
置を行うと良い。即ち、該部分に光触媒を設置すること
により、ガス状汚染物質が予め除去されるので、光電子
放出材への炭化水素などの有害物質の付着がなくなるの
で、性能低下を防止することができ好ましい。ガス状汚
染物質が高い場合は好ましい形態である。
【0032】次に、イオン交換繊維付加部について説明
する。イオン交換繊維は、ガス状汚染物質として気体中
のNH3 、アミンのような塩基性物質やSOx、NO
x、HF、HClのような酸性物質などのイオン性汚染
物質の捕集・除去に効果的である。これは天然繊維もし
くは合成繊維又は、これらの混合体等の支持体表面に陽
イオン交換体もしくは陰イオン交換体、又は陽イオン交
換基と陰イオン交換基を併有するイオン交換体を支持さ
せたものであり、その方法としては繊維状の支持体に直
接支持させてもよく、織物状、編物状又は植毛状の形態
にしたのち、これに支持させることもできる。また、ハ
ニカム状母材に、イオン交換体を支持させても良い。い
ずれにしても最終的にイオン交換体を支持した繊維状の
ような圧損の少ない形状となっていればよい。本発明に
用いる、イオン交換繊維の製法として、グラフト重合特
に放射線グラフト重合法を利用して製造したイオン交換
繊維が好適である。種々の材質及び形状の素材を利用す
ることができるからである。さて、前記天然繊維として
は羊毛、絹等が適用でき、合成繊維としては炭化水素系
重合体を素材とするもの、含フッ素系重合体を素材とす
るもの、あるいはポリビニルアルコール、ポリアミド、
ポリエステル、ポリアクリロニトリル、セルロース、酢
酸セルロースなどが適用できる。
【0033】前記炭化水素系重合体としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリブテン等の
脂肪族系重合体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレ
ン等の芳香族系重合体、ポリビニルシクロヘキサン等の
脂環式系重合体あるいはこれらの共重合体が用いられ
る。また、前記含フッ素系重合体としては、ポリ四フッ
化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−四フッ
化エチレン共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロ
ピレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレ
ン共重合体等が用いられる。いずれにしても、前記支持
体としてはガス流との接触面積が大きく、抵抗が小さい
形状で、容易にグラフト化が行え、機械的強度が大で、
繊維くずの脱落、発生や熱の影響が少ない材料であれば
良く、使用用途、経済性、効果等を考慮して適宜に選択
出来るが通常、ポリエチレンが一般的でありポリエチレ
ンやポリエチレンとポリプロピレンとの複合体が特に好
ましい。
【0034】次に、前記イオン交換体としては、特に限
定されることなく種々の陽イオン交換体又は陰イオン交
換体が使用できる。例えば、カチオン交換の場合を例に
とると、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、フ
ェノール性水酸基などの陽イオン交換基含有体、第一級
〜第三級アミノ基、第四アンモニウム基などの陰イオン
交換基含有体、あるいは上記陽及び陰両者のイオン交換
基を併有するイオン交換体が挙げられる。具体的には、
前記繊維上に例えばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル
ベンゼンスルホン酸、スチレン、ハロメチルスチレン、
アシルオキシスチレン、ヒドロキシスチレン、アミノス
チレン等のスチレン化合物、ビニルピリジン、2−メチ
ル−5−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルイミ
ダゾール、アクリロニトリルをグラフト重合させた後、
必要に応じ硫酸、クロルスルホン酸、スルホン酸などを
反応させることにより陽又は陰イオン交換基を有する繊
維状陰イオン交換体が得られる。
【0035】また、これらのモノマーはジビニルベンゼ
ン、トリビニルベンゼン、ブタジエン、エチレングリコ
ール、ジビニルエーテル、エチレングリコールジメタク
リレート、などの2個以上の2重結合を有するモノマー
の共存下に繊維上にグラフト重合させてもよい。この様
にして、イオン交換繊維が製造される。イオン交換繊維
の直径は、1〜1000μm、好ましくは5〜200μ
mであり、繊維の種類、用途等で適宜決めることが出来
る。これらのイオン交換繊維の内、陽イオン交換基と陰
イオン交換基の用い方は、対象処理気体中の被除去成分
の種類や濃度によって決めることができる。例えば被除
去成分を予め測定・評価し、それに見合うイオン交換繊
維の種類と量を用いれば良い。アルカリ性ガスを除去し
たい場合は、陽イオン交換基(カチオン交換体)を有す
るもの、また、酸性ガスを除去したい場合は陰イオン交
換基(アニオン交換体)を有するもの、また両者の混合
ガスでは陽と陰の両方の交換基を有する繊維を用いるこ
とができる。
【0036】イオン交換繊維への気体の流し方として、
フィルタ状イオン交換繊維に直交して流すと、効果的で
ある。イオン交換繊維への気体を流す流速は、予備試験
を行い適宜に決めることができるが、該繊維は除去速度
が早いので、通常SVとして、1000〜10万
(h-1)程度で用いることができる。イオン交換繊維は
本発明者らが先に提案したように、放射線グラフト重合
で製造したものを用いると、特に効果が高いので好まし
く、適宜用いることができる(特公平5−9123号、
特公平5−67325号、特公平5−43422号、特
公平6−24626号公報)。イオン交換繊維は、イオ
ン性物質(成分)の捕集に効果的であり、本発明の対象
とする酸性ガスやアルカリ性ガスはイオン性物質と考え
られることから、これらの物質を効率良く捕集・除去で
きる。
【0037】特に、放射線グラフト重合により製造され
たイオン交換フィルタ(繊維)は、前記支持体への照射
が奥部まで均一になされるため、イオン交換体(アニオ
ン及び/又はカチオン交換体)が広い面積(高密度に付
加)に、しっかり(強固)と付加されるので、交換容量
が大きくなり、かつ低濃度のイオン性物質が早い速度で
高効率に除去できる効果があり、実用的に有効である。
また、放射線グラフト重合による製造は、製品に近い形
状でできること、室温でできること、気相でできるこ
と、グラフト率大にできること、不純物の少ない吸着フ
ィルタができることなどの利点がある。このため、次の
ような特徴を有する。 放射線照射によるグラフト重合で製造したイオン交
換繊維には、イオン交換体(吸着機能の部分)が均一に
多く付加(付加密度が高い)するので吸着速度が早く、
かつ吸着量が多い。 圧力損失が少ない。
【0038】次に、処理気体を前記光電子を用いる清浄
化部に強制通気するためのファンについて説明する。該
ファンは、汚染物質の発生がなく、処理気体を光電子を
用いる清浄化部に、音の発生が少なく強制通気できるも
のであれば何れでも良く、周知のファンが使用できる。
このようなファンの例として、シロッコファン、軸流フ
ァン、プロペラファンがある。該ファンによる風量は、
処理空間の容積、適用先(装置種類)、要求する到達清
浄度とその時間、要求性能などにより、適宜予備試験を
行い決めることができる。本発明の光電子を用いる気体
清浄化に、負イオン発生部、光触媒付加部、イオン交換
繊維付加部の設置は、適用先(装置種類)に要求性能、
経済性等を考慮して、適宜予備試験や検討を行い決める
ことができる。
【0039】例えば、(1)除塵や除菌を行う空気清浄
器では、光電子を用いる空気清浄、(2)除塵とそう快
感を得る空気清浄器や除菌と食品や植物の鮮度保持を行
う食品ケースでは光電子を用いる方式に負イオン発生部
を付加した空気清浄、(3)除塵と空気中の臭気やアル
デヒド(建材からの発ガス)のようなガス状汚染物質の
除去を行う空気清浄器では光電子を用いる方式に光触媒
付加部を付加した空気清浄、(4)除塵と空気中のNH
3 、SO2 のようなガス状汚染物質の除去を行う空気清
浄器では光電子を用いる方式にイオン交換繊維付加部を
付加した空気清浄を行うと良い。
【0040】ファンによる気体の通気において、適用先
(装置種類、形状)、要求性能などによっては、ファン
からの発塵など汚染物質の発生を考慮して、その対策の
ために、ファンの出口に機械的なろ過方式のフィルター
(通常のフィルター方式)を設置することができる。こ
のようなフィルターとしては、ファイバーフィルター、
プレーHEPAフィルター、HEDAフィルター、UL
PAフィルターがある。本発明の清浄化は、気体であれ
ば何れでも良く、空気、N2 、Ar等の気体中の清浄化
に適用できる。ファンを用いないUV/光電子法による
自然対流による汚染物質の除去では、ヒータなどの加温
部の設置(温度差による対流の加速)を行うことで、対
流による除去が加速されるので、適用先(例えば近くに
熱源がある場合)によっては適宜併用できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではな
い。 実施例1 図1は、病室1における空気清浄を示す説明図である。
図1において、粒子状物質(塵あい、各種菌類、微生物
含有粒子)2は、本発明の空気清浄器Aで処理され、病
人3の寝ている清浄空間Bに清浄空気4-1、4-2が供給
される。病室1内では、外部より浸入する粒子状物質、
及び病人3から発生する粒子状物質(例、黄色ぶどう球
菌)2により汚染されている。特に、病室1における病
人3は、菌類(例、黄色ぶどう球菌)の発生があり、病
室1内は菌類が蓄積され高濃度となるので、病人3への
見舞いの人や看護婦への感染の危険性がある。
【0042】これらの粒子状物質2は、図2にその基本
的構成が示される本発明の空気清浄器Aにて捕集・除去
される。そして、菌類は、殺菌処理(増殖防止)され
る。図2を説明する。空気清浄器Aは、網状の光電子放
出材(網状のTi材を焼成してTiO2 を形成し、その
上にAuを被覆)5、殺菌ランプ6、網状の荷電粒子状
物質の捕集材(網状のSUS材)7、粒子状物質2を含
む処理空気4-3、4-4を本清浄器内に強制通気(導入)
するためのファン8より構成される。ここでは、電場下
(光電子放出材5(負)と捕集材としての電極(正)7
間に100V/cm)で、光電子放出材5に紫外線ラン
プ6からの紫外線を照射することにより光電子9を発生
させ、該光電子9により処理空気4-3、4-4中の粒子状
物質2を荷電させ、該荷電粒子物質は捕集材7にて捕集
・除去される。これにより、清浄器出口の空気4-1、4
-2は粒子状物質2が除去された清浄空気となる。
【0043】ここで、該捕集材7に捕集された各種菌
類、微生物類は、紫外線ランプ(殺菌ランプ:主波長2
54nm)からの紫外線の照射を受け殺菌(滅菌)され
る。このようにして、安全な除菌空気が容易に得られる
ことが本発明の特徴の1つである。前記の粒子状物質2
の捕集・除去は、昼間は人の出入7のため、粒子状物質
の侵入があるので、ファン8を作動させて行う。即ち、
ファン8の作動により、処理空気4-3、4-4が吸引さ
れ、ここで、前記のごとくして、処理空気4-3、4-4
の粒子状物質2が捕集・除去され、清浄空気4-1が得ら
れる。これにより、濃度が高い粒子状物質2は、一定濃
度以下に維持される。
【0044】そして、夜間はファン8をストップし、紫
外線ランプ6の照射により生ずる自然に発生する上昇気
流による空気清浄を行う。即ち、処理空気4-3が、空気
清浄器Aの下方より導入され、前記のごとくして、処理
空気4-3中の粒子状物質2が捕集・除去され、清浄空気
-2が得られる。これにより、オゾンレスで無騒音の空
気清浄が行われる。即ち、夜間は病室の扉は閉じられ、
人の活動は無いので、紫外線ランプ6による上昇気流の
みの受動的な空気処理が無騒音で実施されるので睡眠の
妨げにならず、実用上好適である。15は、ベッド、1
6はふとんである。ここでのファン8は、シロッコファ
ンである。
【0045】実施例2 実施例1における図2の空気清浄器Aの別の形態を図3
〜8に示す。図3〜8において、図2と同一符号は同じ
意味を示す。次に、夫々の形態について、図2に対する
比較を示す。 (1)図3は、図2に、ガス状汚染物質として、イオン
性物質の捕集・除去を行うイオン交換繊維10(アニオ
ン型とカチオン型)の付加を行ったものである。該繊維
の付加により、体臭(アンモニアやアミン類のような塩
基性ガスや脂肪酸のような酸性ガス)の除去効率が付加
される。 (2)図4は、図2に、ガス状汚染物質の除去の付加と
して、前記(1)のイオン交換繊維10と、光触媒11
とを付加したものである。光触媒11の付加により、ア
ルデヒドのようなイオン交換繊維10では除去困難な有
害物質が除去される効果が付加される。本例の光触媒1
1は、ハニカム状の母材にTIO2 を付加したものであ
り、紫外線ランプ6からの紫外線が(網状電極7を通過
して)照射されることにより光触媒作用を発揮してい
る。本例の他に、光触媒11の直前に、光触媒11専用
の紫外線ランプの設置を行っても良い。
【0046】(3)図5は、図2のファン8を空気清浄
器Aの上方に横方向に設置したものである。ファン8有
無の場合の作動は、前記図2のごとくである。ファン8
を用いない場合の作動において、上昇した清浄空気4-5
は、ファン8の左右のスペースを通り、出口で清浄空気
-2が得られる。 (4)図6は、図2のファン8を空気清浄器Aの上方に
設置し、ガス状汚染物質の除去の付加として、イオン交
換繊維(アニオン型、カチオン型)10と、光触媒11
とを付加したものである。イオン交換繊維10では体臭
(アンモニアやアミン類のような塩基性ガスや脂肪酸の
ような酸性ガス)の除去、光触媒11では、該繊維10
では除去困難なアルデヒド類のような有害な炭化水素が
除去される。本例のイオン交換繊維10はハニカム状の
母材のもの、光触媒11はハニカム状の母材にTIO2
を付加したものであり、紫外線ランプ6からの紫外線が
(網状電極7を通過して)照射されることにより光触媒
作用を発揮している。
【0047】(5)図7は、図2のファン8を空気清浄
器Aの上方に設置し、入口部の粒子状物質除去部Cで、
粒子状物質を100万個/ft3 以下まで除去し、次い
で負イオン付加部Dにて、負イオンを1万個/ml発生
する。粒子状物質除去部Cの作用は、図2と同様である
が、本例では、光電子放出用の電極7-1と、荷電粒子状
物質捕集材7-2を夫々個別に設置している。負イオン付
加部Dは、網状の光電子放出材5-1と、電場設定用の網
状電極7-3、紫外線ランプ6-1より成る。ここでは、電
場下(光電子放出材5-1(負)と電極7-3(正)間に1
0V/cm)で、光電子放出材5-1に紫外線ランプ6-1
からの紫外線を照射することにより光電子9を発生さ
せ、該光電子9は、近傍の水分や酸素に付着し、負イオ
ンが発生する。このようにして、清浄器出口の空気4-1
(4-2)は、粒子状物質2が除去(除塵と除菌)された
負イオンリッチなそう快感が得られる清浄空気となる。
【0048】(6)図8は、図2のファン8の出口に、
ファン8からの発塵を考慮したファイバーフィルター
(除塵フィルタ)12を設置したものである。該フィル
ター12により、緊急時にファン周辺などにより発塵が
あっても捕集・除去される。前記実施例1、2のような
人の周囲の環境における空気清浄では、初期濃度を、フ
ァンにより1/10、好ましくは1/100程度除去を
行い、その後ファンレスで行う形態が実用上好ましい。
【0049】実施例3 半導体工場のクラス10,000のクリーンルームにお
けるウェハ保管庫に、図9に示す本発明の空気清浄装置
Aを設置した概略構成図を図10に示す。図10の密閉
空間であるウェハ保管庫16の空気清浄は、図9に示さ
れる網状の光電子放出材(網状のTi材を焼成してTi
2 を形成し、その上にAuを被覆)5、殺菌ランプ
6、6-1、網状の荷電粒子状物質の捕集材(網状のSU
S材)7、光触媒11、フィルタ12、微粒子2、及び
ガス状汚染物質13を含む処理空気4-3、4-4を本清浄
器に強制導入するためのファン8より成る空気清浄装置
Aで実施される。4-1は、ファン運転で得られる清浄空
気、4-2はファンをストップし、紫外線ランプ6の照射
により生ずる上昇気流による清浄空気である。すなわ
ち、ウェハ保管庫中には、ウェハ13に付着するウェハ
の接触角を増加させる有害ガスとしての炭化水素(H.
C)14及びウェハに付着すると断線や短絡を起こすこ
とから欠陥を生じ、歩留まりの低下をもたらす微粒子
(粒子状物質)2が存在する。これらの汚染物質(1
4、2)は、ウェハ保管庫1の開閉により、ウェハキャ
リア15に収納されたウェハの出し入れの毎にクリーン
ルームからウェハ保管庫1内に侵入してしまう。
【0050】ここでは、電場下(光電子放出材5(負)
と捕集材としての電極(正)7間100V/cm)で、
光電子放出材5に紫外線ランプ6からの紫外線を照射す
ることにより光電子9を発生させ、該光電子9により処
理空気4-3、4-4中の粒子状物質2を荷電させ、該荷電
粒子物質を捕集材7にて捕集・除去される。一方、H.
C14は、紫外線ランプ6、6-1からの紫外線が照射さ
れた光電子放出材と一体化された光触媒5、及び光触媒
11による光触媒作用により分解され、接触角を増加さ
せない形態に変換される。前記の汚染物質(14、2)
の捕集・除去は、ウェハ保管庫1の開閉直後に、H.C
を含むクラス10,000の汚染空気が該保管庫1内に
侵入するのでファン8を作動させ、保管庫内がクラス1
00になるまで(クラス100を目安に)一気に(短時
間)行う。即ち、ファン8の作動により、処理空気
-3、4-4が吸引され、ここで、前記のごとくして、処
理空気4-3、4-4中(保管庫1中)の粒子状物質2及び
H.Cが一定濃度以下にまで除去される。次いで、ファ
ン8をストップし、紫外線ランプ6の照射により生ずる
自然に発生する上昇気流による空気清浄を行う。即ち、
処理空気4-3が、空気清浄器Aの下方より導入され、前
記のごとくして処理空気4-3中の汚染物質(14、2)
が捕集・除去され、清浄空気4-2が得られる。
【0051】保管庫内では、該保管庫の開閉以外では常
時ファンレスの空気清浄が行われるので、保管庫内に収
納されたウェハにおけるウェハ付着物に起因する汚染物
質の発生、緊急時にリークに起因する汚染物質の浸入、
保管庫やウェハキャリア(収納ケース)15の材質等に
起因する汚染物質の発生があっても効果的に捕集・除去
される。12はフィルタであり、緊急時にファン8やそ
の周辺からの発塵があった場合の除塵用フィルタであ
る。本発明の空気清浄装置Aは、ウェハ保管庫16の大
きさ、形状、要求仕様などより、空間中の適宜の位置
(例、底面、側面、天井面)に1台、あるいは複数台設
置できる。このようにして、ウェハ保管庫16内の空気
中の有害ガス14及び微粒子2は処理され、保管庫内空
気は、ウェハなど基板を収納しておくと、接触角が増加
しない、かつ、クラス1よりも超清浄な空間が保持され
る。ウェハなどの基板は、接触角が増加しないので、該
基板表面に成膜した場合、付着力が強く成膜できる効果
がある。
【0052】実施例4 図1に示した病室のモデルを作り、図4の本発明の空気
清浄器Aを運転し、粒子状物質とガス状汚染物質の除去
を行いながらベットで就寝し(就寝中はファンはストッ
プ)、病室内における微粒子濃度、炭化水素濃度、空中
浮遊菌数を調べた。また、連続試験では、12時から7
時までベットで就寝し、寝心地を調べた。脱臭性能は、
室の中央部でタバコ煙を発生させ調べた。 1)病室の大きさ 20m3 2)空気清浄器の条件 (1)装置の大きさ ; 約40リットル (2)紫外線ランプ ; 殺菌ランプ10W (3)光電子放出材 ; TiO2 上にAuを付加(網
状のTi材料を1,000℃で焼成してTi表面にTi
2 を形成し、その上にAuを付加) (4)電極 ; 網状SUSに300V/cmを印加 (5)光触媒 ; ハニカム状母材にTiO2 を、ゾル
−ゲル法により被覆
【0053】(6)イオン交換繊維 ; アニオン型と
カチオン型(1:1) イオン交換繊維の製造法: アニオン交換繊維:繊維状のポリプロピレンに窒素
中で電子線20Mradを照射し、次いでヒドロキシス
チレンモノマーとイソプレンを夫々60%及び40%含
む溶液に浸漬し、35℃の温度に加熱してグラフト重合
反応を行った。反応後、四級アミノ化を行い、アニオン
交換繊維を得た。 カチオン交換繊維:繊維状のポリプロピレンに窒素
中で電子線20Mradを照射し、次いでアクリル酸4
5%を含む水溶液に浸漬し、35℃の温度に加熱してグ
ラフト重合反応を行った。反応後、水酸化ナトリウム溶
液で処理し、カチオン交換繊維を得た。 (7)ファン ; シロッコファン (8)測定 微粒子濃度 : パーティクルカウンタ(光散乱
式、>0.1μm)で測定 炭化水素濃度 : 非メタン炭化水素をGC法で測
定 臭気濃度 : 三点比較式において袋法で測定 空中浮遊菌 : 寒天培養法で測定
【0054】結果 (1)微粒子濃度、炭化水素濃度 図11、図12に、3日にわたり連続試験したそれぞれ
の結果を示す。図11は微粒子濃度を、図12は炭化水
素濃度を示す。試験は、1日目の朝7時にスタートし、
3日目の朝10時に終了した。図11、12中Aが本発
明のもので、21時から7時の就寝の間はファンはスト
ップし、紫外線照射による熱対流により空気清浄を行っ
たものである。B、Cは、夫々比較用の試験のもので、
Cは本空気清浄器の作動がないもの、Bは本空気清浄器
でファン作動を試験の期間中連続して行うものである。 (2)寝心地 ファンの作動を行う場合(図11、図12中B)、ファ
ンの音が気になり十分な睡眠が得られなかった(朝の気
分はそう快に欠ける)。一方、ファンをストップした空
気清浄のもとに就寝を行うと満足な睡眠が得られた(朝
の気分がそう快であった)(図11、図12中A)。フ
ァンの音を騒音計で測定したところ20dB以下であっ
た。
【0055】(3)空中浮遊菌数 上記(1)の試験の期間において、実験1日目の12
時、24時、2日目の朝方6時の室内における空気を寒
天培地に吹き付け、30℃、72時間培養した後、コロ
ニー数を観察した。コロニー数を表1に示す。
【表1】 (4)臭気濃度 臭気に対する効果を調べるため、室の中央部でタバコ煙
を発生させ、本空気清浄器作動による脱臭効果を調べ
た。結果を図13に示す。図13中のA(−〇−印)、
B(−△−印)、C(−●−印)は前記(2)と同様、
Aは本発明のもの、B、Cは比較のもの。図12中、矢
印(↓)は、検出限界以下を示す。
【0056】実施例5 実施例4の病室で、図7の本発明の空気清浄器を実施例
4と同様に運転し、負イオン濃度を調べた。また、微粒
子濃度も調べた。 空気清浄器の条件 (1)装置の大きさ ; 約40リットル (2)紫外線ランプ ; 殺菌ランプ10W (3)光電子放出材 ; TiO2 上にAuを付加(網
状のTi材料を1,000℃で焼成してTi表面にTi
2 を形成し、その上にAuを付加) (4)電極 ; 光電子放出用(図7中7-1):
網状SUSに300V/cmを印加 荷電微粒子捕集用(図7中7-2): 板状SUSに
800V/cmを印加 負イオン放出用((図7中7-3): 網状SUSに
10V/cmを印加 (5)ファン ; シロッコファン (6)負イオン濃度 ; イオンテスタを用いて、0.
4cm2 /V・S以上の移動度を持つ負イオン濃度を測
定 微粒子濃度 : パーティクルカウンタ(光散乱式、>
0.1μm)
【0057】結果 実施例4の図11、図12と同様に試験を行い、実験1
日目の12時、24時、2日目の朝方6時の室における
空気中負イオン濃度を調べた。負イオン濃度(個/m
l)を表2に示す。また、本空気清浄器における除塵性
能は、図11、図12と同様であった。
【表2】 本空気清浄器作動による負イオン富化空気中のオゾンを
測定したが、0.01ppm以下でありオゾン発生は認
められなかった(オゾン測定器:化学発光法)。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができた。 1)光電子を用いる気体の清浄化において、処理気体の
汚染度合(汚染物質の濃度や処理量)によって、適宜フ
ァンによる気体の通気処理を行うことにより、 (1)光電子による気体の清浄化が、ファンによる強制
通気で行われるので迅速な粒子状物質の除去方式となっ
た。 (2)汚染物質の濃度が高い場合や処理気体が多い場合
は、先ずファンによる通気を行い、次いでファンを用い
ないで行うことにより、ファンを用いる方式の長所(迅
速性)と、光電子による方式の長所(無騒音、受動的な
除去、二次汚染物質の発生がない)が組み合せられ、実
用上効果的な清浄方式となった。 即ち、汚染物質が高濃度の場合や処理気体が多い場合
は、先ず強制的に迅速な汚染物質の除去(ファンによる
効果)と、受動的な汚染物質の除去(ファンを用いない
光電子を用いる清浄化の効果)が組合されてできたの
で、実用上有効な清浄化方式となった。
【0059】(3)前記に、光触媒付加部、イオン交換
繊維付加部、負イオン発生部のいずれか1つ以上を付加
することにより、光触媒やイオン交換繊維ではガス状汚
染物質の除去、負イオンでは適用先にもよるが、快適性
(アメニティ)や菌類の除去、増殖防止効果が付加さ
れ、適用範囲(装置の種類)が広がった。 (4)前記光電子を用いる清浄化における光電子放出材
の形状を網状あるいは繊維状とし、処理気体の流路に処
理気体に直交して設置することにより、光電子放出用の
電場は強くて良く、また、処理気体は光電子放出材を通
り抜けるので、光電子による粒子状物質の荷電が処理流
量が多くても効率良く行えた。 2)前記より、光電子を用いる気体の清浄化は、汚染濃
度が高い気体や処理気体が多い場合でも効果的にできる
ようになった。即ち、光電子を用いる気体清浄の適用先
(分野)、装置種類が広がり、実用性が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】病室における空気清浄を示す説明図。
【図2】図1の空気清浄器Aの一例を示す拡大断面図。
【図3】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図4】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図5】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図6】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図7】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図8】図1の空気清浄器Aの他の例を示す拡大断面
図。
【図9】図1の空気清浄装置の一例を示す拡大断面図。
【図10】ウェハ保管庫の空気清浄を示す説明図。
【図11】経過時間による微粒子濃度(個/ft3 )の
変化を示すグラフ。
【図12】経過時間による炭化水素濃度(ppm)の変
化を示すグラフ。
【図13】経過時間による臭気濃度の変化を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1:病室、2:粒子状物質、3:病人、4-1〜4-5:気
流、5:光電子放出材、6:殺菌ランプ、7:荷電粒子
状物質捕集材、8:ファン、9:光電子、10:イオン
交換繊維、11:光触媒、12:フィルター、13:ウ
ェハ、14:ガス状汚染物質、15:ウェハキャリア、
16:ウェハ保管庫
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B03C 3/02 B03C 3/36 Z 3/36 B01D 53/36 J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電子放出材から発生する光電子を用い
    る気体の清浄化方法において、処理気体の汚染度合に応
    じてファンにより気体を通気させて清浄化することを特
    徴とする気体の清浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記清浄化は、光触媒による清浄化、イ
    オン交換繊維による清浄化又は負イオンの発生のいずれ
    か1種以上を併用することを特徴とする請求項1記載の
    清浄化方法。
  3. 【請求項3】 光電子放出材から発生する光電子を用い
    る気体の清浄化装置において、気体を清浄化する清浄化
    部に接続する通路に、処理気体の汚染度合に応じて作動
    するファンを設置したことを特徴とする気体の清浄化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記光電子放出材が、網状又は繊維状で
    あることを特徴とする請求項3記載の気体の清浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記清浄化部は、光触媒又はイオン交換
    繊維を用いた清浄化部、又は負イオン発生部のいずれか
    1種以上を併設することを特徴とする請求項3又は4記
    載の気体の清浄化装置。
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