JPH11164235A - 付加情報の重畳伝送方法、付加情報の重畳伝送装置 - Google Patents

付加情報の重畳伝送方法、付加情報の重畳伝送装置

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JPH11164235A
JPH11164235A JP32423797A JP32423797A JPH11164235A JP H11164235 A JPH11164235 A JP H11164235A JP 32423797 A JP32423797 A JP 32423797A JP 32423797 A JP32423797 A JP 32423797A JP H11164235 A JPH11164235 A JP H11164235A
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JP32423797A
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Akira Ogino
晃 荻野
Hisayoshi Moriwaki
久芳 森脇
Takashi Kobashi
貴志 小橋
Yuji Kimura
裕司 木村
Nozomi Ikeda
望 池田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像信号の再生画像上で重畳付加情報が目立
たず、かつ、付加情報の検出を容易に行えるようにす
る。 【解決手段】 映像信号の1画面内における絵柄を検出
し、平坦な絵柄部分に比べて、高周波成分が多い絵柄部
分では、付加情報の重畳レベルを上げるように変更し
て、付加情報を映像信号に重畳する。また、フレーム
(またはフィールド)間の映像の変化を検出し、その検
出出力に応じて前記付加情報の重畳レベルを制御する。
また、MPEG方式の圧縮を行って映像信号データを伝
送する場合には、インターモード(フレーム間予測符号
化モード)の部分では、付加情報の重畳レベルを上げて
重畳するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、映像信号に、そ
の再生画像にできるだけ影響のないように微小レベル
で、付加情報を重畳して伝送し、受信側で受信信号から
付加情報を検出して、利用するようにする付加情報の重
畳伝送方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルVTRやMD(ミニディスク)
記録再生装置などのデジタル情報記録装置が普及してお
り、さらには、記録機能を備えたDVD(デジタルビデ
オディスクあるいはデジタルバーサタイルディスク)装
置も登場するようになってきている。これらのデジタル
情報記録装置においては、主情報信号としてのデジタル
映像信号やデジタルオーディオ信号、さらにはコンピュ
ータ等用のデータに付随して、種々の付加情報信号が記
録可能とされる。
【0003】この場合、この付加情報信号はデジタル信
号であり、例えばデジタル情報信号のブロック単位のデ
ータに付加されるヘッダ部や、その他のTOC(Tab
leof Contents)のエリアなど、デジタル
情報信号とは領域的に区別されるようなエリアに記録さ
れるものとして、デジタル情報信号に対して付加され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
主情報信号に付加情報を重畳して記録するなどして伝送
するシステムの場合、付加情報信号はヘッダ部などのデ
ジタル情報信号に直接的に重畳するのではなく、間接的
な部分に付加するようにしている。このため、フィルタ
リングや改ざんにより、比較的容易に付加情報信号が欠
落してしまい、記録装置や再生装置で、必要な付加情報
信号を検出することが不可能になる場合を生じる。特
に、付加情報信号として、不正な複製を防止するための
制御情報や、著作権情報などが付加される場合、このよ
うな付加情報信号の欠落のため、当初の目的を達成でき
ない状態を現出しまうことになる。
【0005】また、上述のような間接的な部分への付加
情報信号の付加の場合には、デジタル情報信号をアナロ
グ信号に変換したときには、主情報信号しか得られない
ため、付加情報信号は欠落してしまうことになる。この
ことは、付加情報信号として上述のような複製防止制御
信号を重畳して、不正なデジタル情報信号の複製が防止
できるような施策が施されていても、アナログ信号に変
換されたときには、もはや複製防止施策は全く意味を成
さなくなってしまう状態になることを意味している。
【0006】以上のような付加情報信号の欠落の問題点
およびアナログ信号に変換したときの問題点を解決する
付加情報信号の重畳方式として、映像信号などの主情報
信号に直接的に付加情報を重畳する方式が種々提案され
ている。この方式は、基本的には、主情報信号から付加
情報を検出するが、付加情報を主情報信号から抽出除去
するのではない。このため、付加情報信号が欠落するこ
とはない。
【0007】この方式の特徴は、主情報信号への影響が
ない程度の微小レベルで付加情報を重畳する点にある。
特に映像信号への付加情報の重畳方式の場合、できるだ
け、再生画像上で重畳されている付加情報が目立たない
ような微小レベルで重畳するようにしている。
【0008】しかし、他方で、付加情報を確実に検出す
るためには、重畳レベルが高レベルの方が望ましいとい
う要求がある。したがって、再生画像上で重畳付加情報
が目立たず、かつ、付加情報の検出を容易に行えるよう
にするという2つの問題を解決できるように、重畳レベ
ルを適切に設定することが重要な課題である。
【0009】この発明は、映像信号の特徴や映像信号の
圧縮方式の特徴を利用して、上述の課題を解決するよう
にした付加情報の重畳伝送方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明による付加情報の重畳伝送方法は、
映像信号に、その再生画像への影響を考慮した微小レベ
ルで付加情報を重畳して伝送するようにする付加情報の
重畳伝送方法であって、前記映像信号の1画面内におけ
る絵柄を検出し、平坦な絵柄部分に比べて、高周波成分
が多い絵柄部分では、前記付加情報の重畳レベルを上げ
るように変更して、前記付加情報を前記映像信号に重畳
することを特徴とする。
【0011】映像信号による再生画像において平坦な絵
柄部分では微小なノイズであっても目につきやすいが、
高周波成分が多い絵柄部分では微小なノイズは、比較
的、目立ちにくい。請求項1の発明によれば、付加情報
の重畳レベルは高周波成分の多い絵柄部分で比較的高レ
ベルとされるが、この重畳付加情報は上述のことから目
立ちにくい。そして、重畳レベルが高くなることによ
り、付加情報の検出が容易になるものである。
【0012】また、請求項2の発明による付加情報の重
畳伝送方法は、映像信号に、その再生画像への影響を考
慮した微小レベルで付加情報を重畳して伝送するように
する付加情報の重畳伝送方法であって、フレーム(また
はフィールド)間の映像の変化を検出し、その検出出力
に応じて前記付加情報の重畳レベルを制御することを特
徴とする。
【0013】映像信号による再生画像において、フレー
ム(またはフィールド)間の映像の変化が小さい部分で
は微小なノイズであっても目につきやすいが、フレーム
(またはフィールド)間の映像の変化が大きい部分では
微小なノイズは、比較的、目立ちにくい。請求項2の発
明においては、付加情報の重畳レベルは映像の変化の大
きい部分で比較的高レベルとされるが、この重畳付加情
報は上述のことから目立ちにくい。そして、重畳レベル
が高くなることにより、付加情報の検出が容易になるも
のである。
【0014】また、請求項3の発明による付加情報の重
畳伝送方法は、フレーム(またはフィールド)単位で映
像信号をデータ圧縮するフレーム(またはフィールド)
と、フレーム(またはフィールド)間の映像の動きを考
慮して求めた前記映像信号の差分をデータ圧縮するフレ
ーム(またはフィールド)とを混在させて前記映像信号
を圧縮して伝送すると共に、前記映像信号に、その再生
画像への影響を考慮した微小レベルで付加情報を重畳し
て伝送するようにする付加情報の重畳伝送方法であっ
て、前記フレーム(またはフィールド)間の映像の動き
を考慮して求めた前記映像信号の差分をデータ圧縮する
フレーム(またはフィールド)では、前記付加情報の重
畳レベルを、前記フレーム(またはフィールド)単位で
映像信号をデータ圧縮するフレーム(またはフィール
ド)よりも高レベルとすることを特徴とする。
【0015】この請求項3の発明においては、映像の動
きを考慮して求めたフレーム(またはフィールド)間の
映像信号の差分をデータ圧縮するフレーム(またはフィ
ールド)では、付加情報の重畳レベルを高レベルとする
ので、その分だけ付加情報の検出が容易になる。そし
て、映像の動きを考慮してフレーム(またはフィール
ド)間の映像信号の差分をデータ圧縮するフレームで
は、フレーム(またはフィールド)内で映像信号データ
をそのまま圧縮して伝送するフレームよりもノイズが目
立ちにくいので、高レベルで重畳されていても付加情報
の映像信号に対する影響を最小限に押さえることが可能
である。
【0016】また、請求項4は、映像信号に重畳される
前記付加情報は、前記映像信号の同期信号に同期して生
成された拡散符号によるスペクトラム拡散信号であるこ
とを特徴とする。
【0017】この請求項4によれば、付加情報がスペク
トラム拡散信号であるので、微小レベルで映像信号に重
畳することが容易であり、かつ、逆拡散により比較的容
易に付加情報の検出ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、この発
明の実施の形態について説明する。以下に説明する実施
の形態は、DCT(離散コサイン変換)を用いたMPE
G圧縮方式により映像信号をデジタル圧縮し、その圧縮
映像信号をネットワークを通じて伝送する、あるいは記
録媒体に記録するなどの方法により伝送する場合であ
る。
【0019】動画像の圧縮符号化としてMPEG1や、
その発展型のMPEG2がよく知られている。この圧縮
符号化方式は、その符号化アルゴリズムとして、動き補
償予測と、2次元DCTを組み合わせたものを使用する
ものである。
【0020】MPEGの特徴としては、動き補償の予測
効率を高める双方向予測、編集やランダムアクセスを可
能とする画面群(これをGOP(Group Of P
icture)と呼ぶ)構造、全体の符号発生量制御な
どの符号化の細かな制御が挙げられる。
【0021】双方向予測を実現するため、MPEG圧縮
方式では、1画面分の画像(フレームまたはフィール
ド)に、Iピクチャと、Pピクチャと、Bピクチャの3
種類のピクチャタイプを規定している。
【0022】Iピクチャは、予測は使わずに、1画面内
で閉じた情報による符号化(画面内符号化と呼ぶ。以
下、この画面内符号化のモードをイントラモードと呼
び、このイントラモードのみで符号化されたフレームを
イントラフレームと呼ぶ)のみを行なうものである。
【0023】MPEGでは、前記のGOPには、Iピク
チャが少なくとも1枚入るように規定されている。この
ようにすれば、Iピクチャから映像をデコードできるの
で、GOP単位での編集やランダムアクセスが可能にな
る。
【0024】Pピクチャは、過去のIピクチャあるいは
Pピクチャからの一方向の動き補償予測を用いるもので
ある。また、Bピクチャは、過去および未来のピクチャ
を用いた双方向予測を用いるものである。
【0025】PピクチャおよびBピクチャについては、
マクロブロック単位(DCT処理の単位であるブロック
の複数個からなる)では、イントラモードによる符号化
を行う場合もある。以下の説明では、一方向および双方
向予測を画面(フレームまたはフィールド)間で行なう
符号化モード(画面間符号化モード)をインターモード
と呼び、このインターモードにより符号化されたマクロ
ブロックを含むフレームをインターフレームと呼ぶこと
とする。
【0026】この実施の形態においては、図2(A)に
示すように、映像信号は、その1フレーム(あるいは1
フィールド、以下同じ)の1画面分を、例えば水平方向
×垂直方向=8画素×8画素からなる矩形領域毎のブロ
ックBLに分割し、そのブロックBL単位でDCT処理
して圧縮するようにする。そして、付加情報はスペクト
ラム拡散信号として、拡散符号の1チップが1ブロック
BLに割り付けられるようにして、映像信号に重畳す
る。
【0027】そして、この実施の形態では、映像信号に
対して、スペクトラム拡散信号の1チップの値が「0」
のときには正の一定レベルを重畳し、「1」のときには
負の一定レベルとして、付加情報としてのスペクトラム
拡散信号を映像信号に重畳するものである。そして、1
チップとして重畳するレベルは、映像信号の再生映像に
対する影響が最小限に押さえられる微小レベルとされ
る。
【0028】なお、この実施の形態は、付加情報として
複製防止制御信号を重畳するものであり、伝送されたデ
ジタル映像信号についての複製防止制御を行うことがで
きるようにする場合である。この複製防止制御信号は、
例えば第1世代の複製のみは許可するなどの世代制限を
内容とするものでもよいし、映像信号の複製の禁止また
は許可を示す信号でもよく、1ビットあるいは数ビット
で構成されるものである。
【0029】また、以下の実施の形態では、スペクトラ
ム拡散信号は、映像信号のうちの輝度信号Yに重畳さ
れ、色信号Cには、重畳しない。色信号Cにもスペクト
ラム拡散信号を重畳することも勿論可能である。しか
し、映像信号の色信号の伝送には、例えば色差信号など
の2つの位相軸の成分により行って、これら2軸の位相
により色を再現するようにするため、スペクトラム拡散
信号を色信号に重畳すると、微小レベルであっても、色
相の変化となってしまうので、比較的目立ちやすく、色
相変化に影響なくスペクトラム拡散信号を重畳すること
が困難である。このため、この実施の形態では、輝度信
号にのみスペクトラム拡散信号を重畳するものとする。
ただし、説明の簡単のため、以下の説明においては、輝
度信号Yと色信号Cとを区別することなく、映像信号と
いう表現を用いる。
【0030】[付加情報重畳装置の第1の実施の形態]
図1は、この発明の第1の実施の形態の場合の付加情報
の重畳側の装置の例を示すブロック図である。
【0031】入力端子11を通じた入力デジタル画像デ
ータDiは、また、ピクチャ順入れ替え部12に供給さ
れる。ピクチャ順入れ替え部12は、GOPシーケンス
発生部13からの前述した3種類のピクチャタイプ(I
ピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの3タイプ)の情報
に基づいて、各ピクチャの予測符号化の方向を考慮し
て、指定されたピクチャタイプで予測符号化ができるよ
うにフレーム順序を変更する。
【0032】GOPシーケンス発生部13は、周期的に
イントラ符号化のみを行なうフレーム、すなわち、Iピ
クチャを含み、前記の3種のピクチャタイプからなる複
数フレームとしてGOPのシーケンスを発生する。この
例の場合、強制的に8フレームごとにIピクチャが登場
するように、GOPシーケンスが定められている。
【0033】このGOPシーケンス発生部13からのピ
クチャタイプの情報tyは、ピクチャ順入れ替え部12
および符号化モードおよび動きベクトル決定部14に供
給される。
【0034】符号化モードおよび動きベクトル決定部1
4は、ピクチャ順入れ替え部13からの画像データを受
けて、これを図2(A)に示したように、この実施の形
態では、水平×垂直=8画素×8画素のブロックBL単
位に分割するとともに、GOPシーケンス発生部15か
らのピクチャタイプの情報tyを受け、マクロブロック
単位で符号化モードを決定する。この場合、ピクチャタ
イプがイントラフレームのIピクチャであれば、すべて
イントラモードとする。また、ピクチャタイプが他のタ
イプのインターフレームとするものであれば、イントラ
モードかインターモードか、インターモードであれば、
予測符号化の予測方向が片方向か両方向か、片方向であ
れば、順方向か逆方向かを決定する。
【0035】また、符号化モードおよび動きベクトル決
定部14は、ピクチャタイプに応じて動き検出および動
きベクトルの検出を行なう。そして、この符号化モード
および動きベクトル決定部14は、動きベクトルの情報
VCおよびイントラモードからインターモードかの符号
化モード情報MDを出力する。
【0036】そして、この符号化モードおよび動きベク
トル決定部14からのデジタル画像データのブロックB
L単位のデータは、付加情報の重畳部15に供給され
る。そして、後述するように、スペクトラム拡散信号か
らなる付加情報が、この重畳部15に供給されて、スペ
クトラム拡散信号の1チップがブロック単位のデータに
丁度割り当てられるように重畳される。
【0037】この重畳部15からの付加情報が重畳され
たデジタル映像信号は、圧縮符号化部20に供給され
る。すなわち、重畳部16からのデジタル映像信号は、
フレーム間予測符号化処理の差分演算のための減算部2
1を通じてDCT処理部22に供給される。このDCT
処理部22では、ブロックBL単位のデータ(フレーム
間予測符号化するPピクチャおよびBピクチャではフレ
ーム間差分)について時間軸領域の信号を周波数領域の
DCT係数に変換するDCT演算処理を行う(図2
(B),(C)参照)。
【0038】DCT処理部22からの演算処理結果は、
量子化部23に供給されて量子化される。量子化部23
の出力は、可変長符号化部24で例えばハフマン符号を
用いた可変長符号化が行われて、例えば記録などの伝送
のために出力データDvとして出力される。
【0039】また、量子化部23の出力は、逆量子化部
25および逆DCT処理部26により、元の差分情報に
戻され、加算部27に供給される。この加算部27に
は、スイッチ回路29からの前フレームまたは後フレー
ムの、対応するブロックの予測データが供給されて、現
フレームの予測データが得られる。そして、この加算部
29の出力データが動き補償予測器28に供給される。
【0040】この動き補償予測器28は、動きベクトル
の情報VCを参照しながら、フレーム間差分を求めるた
めの対応ブロックデータをスイッチ回路29に出力す
る。なお、図示しないが、動きベクトルの情報VCは、
符号化出力データDvと共に、伝送される。
【0041】スイッチ回路29は、符号化モード情報M
Dにより、フレーム間予測符号化処理(インターモー
ド)をする場合には端子a側に接続されて、動き補償予
測器28の出力を減算部21に供給する。
【0042】また、フレーム内符号化処理(イントラモ
ード)をするブロックではスイッチ回路29は端子b側
に切り換えられて、減算部21に供給されるデータは零
とされる。つまり、このときは減算部21では差分演算
は行われない。
【0043】なお、図示は省略したが、ベクトルVCの
情報も圧縮データとともに、伝送されるものである。
【0044】付加情報は次のようにして生成されて、重
畳される。入力デジタル画像データに同期した同期信号
VD(例えばデジタル化前のアナログ映像信号の垂直同
期信号や水平同期信号)が、タイミング信号発生部31
に供給する。
【0045】このタイミング信号発生部31は、水平同
期信号や垂直同期信号を基準信号として用いて、各種タ
イミング信号を生成する。タイミング信号発生部31
は、また、後述するように、スペクトラム拡散信号を生
成するための拡散符号としてのPN符号を発生させる区
間を示すPN発生イネーブル信号ENや、PN符号の発
生開始タイミングを示すPN符号リセットタイミング信
号RE(以下、リセット信号REと略称する)や、PN
クロック信号PNCLKを生成する。
【0046】図3は、この実施の形態のタイミング信号
発生部31を説明するためのブロック図である。この図
3に示すように、この実施の形態のタイミング信号発生
部31は、PN発生タイミング信号生成部311、PL
LからなるPNクロック生成部312、タイミング信号
生成部313を備え、PN発生タイミング信号生成部3
11、PNクロック生成部312、タイミング信号生成
部313には、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vが
供給される。
【0047】PN発生タイミング信号生成部311は、
垂直同期信号Vを基準信号として用いて、スペクトラム
拡散に用いる拡散用のPN符号列の繰り返し周期を決め
る垂直周期のリセット信号REを生成する。PN発生タ
イミング信号生成部311は、また、PN発生イネーブ
ル信号ENを生成する。
【0048】PNクロック生成部312は、PLL回路
を用いて、水平同期信号Hに同期し、かつ、ブロック周
期のPNクロックPNCLKを生成する。すなわち、P
NクロックPNCLKは、1ブロックBL分のデータ毎
の周期、この例では、8×8=64画素周期のクロック
信号である。このPNクロックPNCLKは、拡散符号
のチップ周期を決めるものである。
【0049】また、タイミング信号生成部313は、垂
直同期信号Vおよび水平同期信号Hに基づいて、前述し
たように、この図1の装置において、映像信号のデジタ
ル化および圧縮処理で用いられる各種のタイミング信号
を生成する。このタイミング信号生成部313からのタ
イミング信号には画素単位のクロックを含む。
【0050】タイミング信号発生部31からのPN発生
イネーブル信号ENおよびリセット信号RE並びにPN
クロックPNCLKは、PN発生部32に供給される。
【0051】PN発生部33は、クロック信号PNCL
Kと、イネーブル信号ENと、リセット信号REとに応
じてPN符号を発生する。すなわち、PN発生部32
は、リセット信号REにより、この例では、垂直周期で
リセットされ、予め決められた符号パターンのPN符号
列PSをその先頭から生成する。そして、PN発生部3
2は、イネーブル信号ENによりPN符号発生可能状態
(イネーブル状態)とされるときにのみ、クロック信号
PNCLKに応じて、PN符号列PSを発生する。
【0052】図4は、PN発生部32の構成例を示す図
である。この例のPN発生部32は、15段のシフトレ
ジスタを構成する15個のDフリップフロップREG1
〜REG15と、このシフトレジスタの適宜のタップ出
力を演算するイクスクルーシブオア回路EX−OR1〜
EX−OR3とからなっている。そして、図4に示すP
N発生部32は、上述したように、イネーブル信号E
N、PNクロック信号PNCLK、PN符号リセットタ
イミング信号REに基づいて、M系列のPN符号列PS
を発生する。
【0053】こうして得られたPN発生部32からのP
N符号列PSは、SS(この明細書において、SSはス
ペクトラム拡散の略である。以下同じ)付加情報生成部
33に供給される。SS付加情報生成部33は、前述し
た複製防止制御信号と、PN発生部32からのPN符号
列PSとを乗算してスペクトラム拡散する乗算部を備
え、SS付加情報として、SS複製防止制御信号を生成
する。この場合、このSS付加情報生成部33に供給さ
れる、あるいはこの生成部33で発生する複製防止制御
信号は、少なくとも、各1ブロックBL内においては、
同じ情報ビット内容となるようにされている。
【0054】そして、SS付加情報生成部33は、生成
したSS複製防止制御信号を、重畳レベル制御部34を
通じて重畳部15に供給する。
【0055】この場合、重畳レベル制御部34は、重畳
レベル設定部35からのSS複製防止制御信号のチップ
の値に応じたデジタルレベルであって、SS複製防止制
御信号のチップの値が「0」のときには正の微小レベル
を、「1」のときには負の微小レベルを、出力するもの
である。すなわち、図2(B)で網点を付して示すよう
に、1ブロックBL内のすべての画素に均等にチップ値
に応じた信号が、重畳レベル設定部35により設定され
たレベルで、重畳されることになる。
【0056】例えば、重畳レベル制御部34は、係数掛
け算回路で構成され、重畳レベル設定部35は、この係
数掛け算回路に供給する係数を決定するものである。
【0057】この実施の形態の場合、重畳レベル設定部
35には、GOPシーケンス発生部13からのピクチャ
タイプの情報tyが供給されると共に、符号化モードお
よび動きベクトル決定部14からの符号化モードの情報
MDが供給され、重畳レベル設定部35は、これらピク
チャタイプの情報tyおよびマクロブロック単位の符号
化モードの情報MDに基づいて、重畳レベル制御部34
に供給する重畳レベルを決定する係数値を生成する。
【0058】すなわち、重畳レベル設定部35は、Iピ
クチャでは、すべてのマクロブロックはイントラモード
であるので、すべてのブロックデータに対して、予め厳
格に定められた一定の微小レベルL1に重畳レベルがな
るような係数値を設定する。また、PピクチャやBピク
チャでは、イントラモードのマクロブロックのデータに
ついては、重畳レベルが上述の微小レベルL1となるよ
うに係数値を設定するが、インターモードであるマクロ
ブロックに対しては前記レベルL1よりも大である微小
レベルL2(>L1)に重畳レベルがなるような係数値
を設定する。
【0059】したがって、重畳部15での付加情報であ
るスペクトラム拡散信号の重畳レベルは、Pピクチャや
Bピクチャのインターモードのマクロブロックでは、他
のブロックよりも高レベルで付加情報が重畳される。し
かし、インターモードのマクロブロックのデータは、動
き情報を用いた差分情報として伝送されるデータである
ので、付加情報成分も差分演算によりさらにレベルが低
くなることから、イントラモードで圧縮されたデータを
圧縮解凍したデータによる画像に比べて、このように重
畳レベルが大きくされても、再生画面上でそれが目立た
ない。そして、平均として付加情報の重畳レベルが高く
なるので、伝送された映像情報の再生側での付加情報の
検出が容易になるというメリットもある。
【0060】なお、重畳部15からのブロック単位の信
号をDCT変換したときには、図2(C)に示すよう
に、重畳されたスペクトラム拡散信号の付加情報成分
は、すべて各ブロックのDCT係数の直流成分である係
数DCに集中することになる。
【0061】こうして伝送される映像データは、復号化
を行ったときには、逆DCT演算の際に、係数DCにS
S複製防止制御信号が含まれるため、このSS複製防止
制御信号は映像信号にほぼ劣化なく重畳されて復元され
る。周波数の高い成分の場合には、圧縮により、消失し
まうことがあるが、直流成分である係数DCは、必ず、
圧縮信号中に含まれるからである。したがって、SS複
製防止制御信号は確実に伝送され、複製制御が確実に実
施される。
【0062】図5は、以上のように微小レベルで重畳さ
れるスペクトラム拡散信号と、映像信号との関係をスペ
クトルで示したものである。スペクトラム拡散される付
加情報信号は、これに含まれる情報量は少なく、低ビッ
トレートの信号であり、図5(a)に示されるように狭
帯域の信号である。これにスペクトラム拡散を施すと、
図5(b)に示すような広帯域幅の信号となる。このと
きに、スペクトラム拡散信号レベルは帯域の拡大比に反
比例して小さくなる。
【0063】このスペクトラム拡散信号を、重畳部15
で映像信号に重畳させるのであるが、この場合に、図5
(c)に示すように、映像信号などの情報信号のダイナ
ミックレンジより小さいレベルで、スペクトラム拡散信
号を重畳させる。このように重畳することにより映像信
号などの情報信号の劣化がほとんど生じないようにする
ことができる。したがって、スペクトラム拡散信号が重
畳された映像信号がモニター受像機に供給されて、映像
が再生された場合に、スペクトラム拡散信号の影響はほ
とんどなく、良好な再生映像が得られるものである。
【0064】しかし、後述するように、重畳されたスペ
クトラム拡散信号を検出するために、スペクトラム逆拡
散を行うと、図5(d)に示すように、スペクトラム拡
散信号が再び狭帯域の信号として復元される。十分な帯
域拡散率を与えることにより、逆拡散後の付加情報信号
の電力が情報信号を上回り、検出可能となる。
【0065】この場合、映像信号等の情報信号に重畳さ
れた付加情報信号は、映像信号等の情報信号と同一時
間、同一周波数内に重畳されるため、周波数フィルタや
単純な情報の置き換えでは削除および修正が不可能であ
る。
【0066】したがって、必要な付加情報信号を映像信
号等に重畳して記録することにより、映像信号等に付随
して、上述のような複製防止制御信号のような付加情報
信号を確実に伝送することができる。しかも、上述の実
施の形態のように、映像信号などの情報信号に比べて低
い信号電力でスペクトラム拡散された付加情報信号を情
報信号に重畳するようにした場合には、情報信号の劣化
を最小にすることができる。
【0067】したがって、付加情報信号として、例えば
複製防止用信号を映像信号に重畳した場合には、複製防
止用信号の改ざんや除去が上述のように困難であるの
で、不正な複製を確実に防止することができる複製防止
制御が可能になる。
【0068】また、上述の構成においては、映像信号の
垂直同期信号を基準信号とした、垂直周期のPN符号列
を用いてスペクトラム拡散を行うようにしたので、この
スペクトラム拡散信号を映像信号から検出する場合に必
要となる逆スペクトラム拡散用のPN符号列は、映像同
期信号に同期した信号に基づき容易に生成することがで
きる。すなわち、例えばスライディング相関器などを用
いた逆拡散のためのPN符号の同期制御は不要となる。
このように、容易に逆拡散用のPN符号列を生成するこ
とができるので、逆スペクトラム拡散を迅速に実行し、
迅速にスペクトラム拡散されて映像信号に重畳されてい
る複製防止制御信号などの付加情報信号を検出すること
ができる。
【0069】なお、以上の説明では、Pピクチャおよび
Bピクチャのうちのインターモードで圧縮されるマクロ
ブロック部分のみについて付加情報の重畳レベルを高く
するようにしたが、PピクチャおよびBピクチャ全体の
映像データについて、付加情報の重畳レベルを高くする
ようにしてもよい。
【0070】[付加情報重畳装置の第2の実施の形態]
以下に説明する第2の実施の形態では、フレーム間の動
きの大きさに応じて、付加情報の重畳レベルを制御する
ようにする。図6は、この第2の実施の形態の付加情報
重畳装置の構成を示すブロック図であり、図1と共通部
分には同一符号を付してある。
【0071】すなわち、この第2の実施の形態において
は、符号化モードおよび動きベクトル決定部14からの
動きベクトルの情報VCが重畳レベル設定部40に供給
される。そして、この重畳レベル設定部40は、動きベ
クトルの大きさに応じた重畳レベルとなるような係数値
をそれぞれ各ブロック単位のデータ毎に設定し、その係
数値を係数掛け算器で構成される重畳レベル制御部34
に供給し、付加情報としてのスペクトラム拡散信号の各
チップのレベル(重畳部15での重畳レベル)を制御す
るようにする。
【0072】この重畳レベル設定部40での重畳レベル
設定動作(係数値決定動作に等しい)としては、例えば
次の2通りの動作が可能である。その一つの例は、付加
情報の重畳レベルとして最小値Lmin(この例では、
Lmin=L1)と最大値Lmaxとを予め設定してお
き、動きベクトルの大きさに応じた重畳レベルLx(L
min≦Lx≦Lmax)となるような係数値を、重畳
する映像信号データの各ブロック毎に設定する方法であ
る。
【0073】他の例は、予め、採用する付加情報の複数
個の重畳レベルを定めておくとともに、動きベクトルの
大きさに対するスレッショールド値を、それら複数個の
重畳レベルに応じて定めておく。例えば、重畳レベルと
して、最小値Lminと最大値Lmaxと中間値Lmi
dを定めておくとともに、動きベクトルの大きさに対し
て、2個のスレッショールド値θaとθb(θa>θ
b)とを設定する。
【0074】そして、例えば動きベクトルの大きさVC
sが、VCs<θaのときには、重畳レベルLxを、
Lx=Lminとし、動きベクトルの大きさVCs
が、θa≦VCs<θbのときには、重畳レベルLx
を、Lx=Lmidとし、動きベクトルの大きさVC
sが、θb≦VCsのときには、重畳レベルLxを、L
x=Lmaxとするようにする。そして、映像信号デー
タの各ブロックに重畳する、付加情報であるスペクトラ
ム拡散信号のチップのレベルが、それら設定した重畳レ
ベルとなるように、スペクトラム拡散信号のチップのレ
ベルに掛け算する係数値を設定する。
【0075】図6において、その他の構成は、図1の場
合とまったく同様に構成する。
【0076】この第2の実施の形態の場合には、フレー
ム間で動きが大きい部分では、付加情報の重畳レベルが
大きくなり、その分だけ、付加情報の検出が容易にな
る。そして、重畳レベルが大きくされた部分は、フレー
ム間で動きが大きい部分であり、この部分では、微小レ
ベルのノイズは目につきにくいので、高レベルで重畳さ
れた付加情報が目立つのを防止することができる。
【0077】[付加情報重畳装置の第3の実施の形態]
以下に説明する第2の実施の形態では、1画面内(フレ
ーム内)の局所的な絵柄に応じて、付加情報の重畳レベ
ルを制御するようにする。図7は、この第3の実施の形
態の付加情報重畳装置の構成を示すブロック図であり、
図1と共通部分には同一符号を付してある。
【0078】この第3の実施の形態においては、図7に
示すように、符号化モードおよび動きベクトル決定部1
4からのブロック単位の映像データは、局所絵柄情報判
定部51に供給されて、ブロック単位に、高周波成分の
多い部分であるか、平坦な絵柄部分であるかを判定す
る。そして、その判定結果を重畳レベル設定部52に供
給する。
【0079】重畳レベル設定部52は、平坦な絵柄のブ
ロックでは、付加情報の重畳レベルを最小の微小レベル
とするように、また、高周波成分の多い絵柄のブロック
では、付加情報の重畳レベルを高くするように、重畳レ
ベル制御部34に供給する係数値を設定するようにす
る。すなわち、重畳レベル設定部52は、映像信号デー
タの各ブロックに重畳する、付加情報であるスペクトラ
ム拡散信号のチップのレベルが、それら設定した重畳レ
ベルとなるように、スペクトラム拡散信号のチップのレ
ベルに掛け算する係数値を設定する。そして、設定した
係数値を、重畳レベル制御部34に供給するようにす
る。
【0080】図7において、その他の構成は、図1の場
合とまったく同様に構成する。
【0081】なお、上述の第1〜第3の実施の形態にお
いては、SS複製防止制御信号は、デジタル映像信号に
重畳するようにしたが、A/D変換前のアナログ映像信
号に対して、ブロックBL単位のデータに対応する複数
画素に、スペクトラム拡散信号の1チップが対応するよ
うにして重畳することも、もちろん可能である。
【0082】[付加情報の検出装置部]図8は、以上の
ようにして、SS付加情報が重畳された圧縮映像信号デ
ータから、付加情報である複製防止制御信号を検出する
装置の実施の形態を示すものである。
【0083】すなわち、圧縮映像信号データDvは、M
PEGデコーダ60に供給されて圧縮解凍され、復号化
される。この圧縮解凍のためのタイミング信号やクロッ
ク信号は、タイミング信号生成部70から供給される。
このタイミング信号生成部70からのタイミング信号に
は、垂直同期タイミング信号や水平同期タイミング信号
も含まれる。
【0084】MPEGデコーダ60では、入力データD
vは可変長復号化部61に供給されて、復号化され、逆
量子化部62に供給される。そして、この逆量子化部6
2で逆量子化処理されることにより、DCT係数からな
るビットストリームのデータに戻される。この逆量子化
部62からのデータは、逆DCT処理部63に供給され
て、周波数領域のデータが元の時間領域のデータに変換
される。
【0085】この逆DCT処理部63からのデータは、
フレーム内符号化されたデータの場合には、復元された
元のデータであり、フレーム間予測符号化されたデータ
の場合には、動き補償付きのフレーム間差分である。こ
の逆DCT処理部63の出力データは加算部64を通じ
て動き補償処理部65に供給される。
【0086】この動き補償処理部65は、可変長復号化
部61における入力デジタル圧縮データ中のヘッダ情報
に含まれる符号化に関する情報に応じて、処理すべきデ
ータがフレーム内符号化されたデータの場合には、逆D
CT処理部63からのデータをそのまま出力すると共
に、内蔵する予測メモリに蓄える。そして、動き補償処
理部65は、処理すべきデータがフレーム間予測符号化
されたデータであって、逆DCT処理部63から差分情
報が出力される場合には、予測メモリに記憶されている
データの中から、動きベクトル検出部66で検出された
動きベクトルVCを用いて、前記差分情報に加算して元
のデータを復元すべきデータを抽出し、それを加算部6
4に供給する。
【0087】こうして、動き補償処理部65からは、復
元されたデジタル映像信号が得られる。この復元された
デジタル映像信号には、スペクトラム拡散された付加情
報が重畳されている。
【0088】重畳されている付加情報を検出するため
に、MPEGデコーダ60の出力データは、付加情報検
出部としての逆拡散部71に供給される。そして、重畳
側のPN符号と同期するPN符号列が供給されて、逆拡
散が施され、重畳されている付加情報が検出される。検
出された付加情報は、付加情報判定部72に供給され
て、付加情報のビットが判定される。
【0089】逆拡散用のPN符号列は、次のようにし
て、重畳側のPN符号列に対して、同期するように発生
させる。すなわち、MPEGデコーダ60は、タイミン
グ信号生成部70からのタイミング信号に同期して圧縮
解凍され、その出力映像信号データは、タイミング信号
生成部70のタイミング信号に含まれる垂直同期タイミ
ング信号および水平同期タイミング信号に同期した信号
となっている。
【0090】タイミング信号発生部70は、前記垂直お
よび水平同期タイミング信号に基づいて、逆拡散用の拡
散符号を発生させるためのタイミング信号をも生成し、
これをPN発生部73に供給する。
【0091】逆拡散用の拡散符号であるPN符号列は、
PN発生部73から発生する。このPN発生部73は、
前述した図4に示したPN発生部とまったく同一の構成
を有するものである。そして、タイミング信号生成部7
0は、垂直同期タイミング信号に基づいて、SS付加情
報の重畳側で用いられたタイミング信号と同期するリセ
ット信号RE、イネーブル信号EN、クロック信号PN
CLKを生成し、それらをPN発生部73に供給する。
【0092】したがって、PN発生部73からは、重畳
側のPN符号列と同期するPN符号列が発生する。この
PN発生部73からのPN符号列は、バッファメモリ7
4を通じて逆拡散部71に供給される。このバッファメ
モリ74は、MPEGデコーダ60でのデコード処理で
の遅延分の補償を行うためのものである。
【0093】逆拡散部71では、バッファメモリ74か
らの逆拡散用のPN符号列によりMPEGデコーダ60
からのブロック単位の解凍データについて逆拡散が実行
され、付加情報が検出される。そして、検出された付加
情報は付加情報判定部72に供給され、上述したように
して付加情報の内容が判定される。
【0094】以上のようにして検出され、判定された付
加情報としての複製防止制御信号により、この実施の形
態では、デジタル圧縮映像データについての複製が可能
であるか否かを検出することができる。例えば、複製禁
止であれば、MPEGデコーダ60からデータを出力せ
ずに廃棄してしまう等の処理を行うようにすることがで
きる。
【0095】なお、以上の説明では、SS付加情報は、
1ブロックに1チップを対応させて映像信号に重畳する
ようにしたが、1ブロック以上の複数ブロック毎に1チ
ップを割り当ててもよく、例えば4ブロック分であるマ
クロブロックが1チップに対応するように重畳してもよ
い。また、1ブロック以下、例えば1画素ごとに1チッ
プを割り当てて重畳するようにしてもよい。
【0096】また、水平および垂直の両方向の複数画素
からなるブロックではなく、水平方向または垂直方向の
一方向の複数画素からなるブロック毎に、あるいは、複
数ブロック毎に1チップを割り当てて重畳するようにす
ることもできる。
【0097】また、スペクトラム拡散のための拡散符号
のリセット周期は、1垂直周期ではなく、複数垂直周期
であってもよい。さらに、拡散符号のリセット周期は、
1水平周期または複数水平周期であってもよい。
【0098】また、上述の例では、拡散符号のチップの
「0」「1」に応じて、重畳レベルを正、負に設定する
ようにしたが、一方が零レベルで、他方が正または負の
レベルとして重畳するようにしてもよい。
【0099】また、上述の説明では、スペクトラム拡散
して重畳する付加情報信号は、複製防止制御信号の場合
であったが、この付加情報信号としては、複製防止制御
信号に限らず、例えばデジタル映像信号に関連する情
報、例えば各フィールドを識別するためのタイムコード
情報、著作権情報などとすることもできる。著作権情報
としては、例えば当該記録装置を特定する装置番号を用
いることができる。この装置番号がデジタル映像信号V
iに重畳して記録されていれば、複製された履歴を追跡
することが容易にできるものである。
【0100】また、上述の説明では、デジタル映像信号
にスペクトラム拡散信号を重畳する場合として説明した
が、アナログ映像信号にスペクトラム拡散信号を重畳す
るようにすることも、もちろん可能であり、その場合に
も、この発明は適用できることは言うまでもない。
【0101】また、上述の説明では、付加情報ビットを
PN符号によりスペクトラム拡散するようにしたが、付
加情報ビットに応じて系列の異なるPN符号を重畳し、
それらのPN符号を検出することにより、スペクトラム
拡散信号を検出する場合にももちろん適用できる。
【0102】また、例えば、PN符号を重畳した場合に
は「1」、重畳しない場合には「0」をそれぞれ伝送し
たものとすると言うように定めて、スペクトラム拡散信
号としてPN符号そのものを映像信号に重畳する場合に
も、この発明は適用可能である。
【0103】また、拡散符号としては、PN符号に限ら
れるものではなく、ゴールド符号など、その他の符号を
用いることもできることは言うまでもない。
【0104】また、以上の実施の形態では、付加情報を
スペクトラム拡散信号として情報信号に重畳するように
したが、付加情報としては、これを、重畳する情報信号
に与える影響をできるだけ排除する状態で重畳し、伝送
情報の受信側で、重畳された付加情報を検出することが
できる場合であれば、この発明は適用可能である。
【0105】また、この発明による方法および装置は、
上述したような記録再生システムではなく、種々の伝送
媒体、例えば電波、ケーブル、赤外線などにより、情報
信号を伝送する場合のいずれにも適用可能である。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、映像信号の特徴や再生画面上での視覚的な特定を考
慮して、付加情報をできるだけ、再生画像上で目立たな
いようにしつつ、付加情報の重畳レベルを上げるように
することにより、付加情報の検出の容易性と、付加情報
の秘匿性および画像への影響の回避とを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による付加情報の重畳伝送方法の第1
の実施の形態が適用された付加情報重畳装置を示すブロ
ック図である。
【図2】この発明による付加情報の重畳方法の実施の形
態の説明のための図である。
【図3】図1の装置の一部の構成例を示す図である。
【図4】図1の装置の一部の構成例を示す図である。
【図5】情報信号と、スペクトラム拡散信号の重畳レベ
ルとの関係を説明するための図である。
【図6】この発明による付加情報の重畳伝送方法の第2
の実施の形態が適用された付加情報重畳装置を示すブロ
ック図である。
【図7】この発明による付加情報の重畳伝送方法の第3
の実施の形態が適用された付加情報重畳装置を示すブロ
ック図である。
【図8】この発明による付加情報の重畳伝送方法が適用
された場合の付加情報検出装置の例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
12…ピクチャ順入れ替え部、13…GOPシーケンス
発生部、14…符号化モードおよび動きベクトル決定
部、15…重畳部、15…減算部、20…圧縮符号化
部、21…減算部、22…DCT処理部、23…量子化
部、24…可変長符号化部、25…逆量子化部、26…
逆DCT部、27…加算部、28…動き補償予測器、2
9…スイッチ回路、31…タイミング信号発生部、32
…PN発生部、33…SS付加情報生成部、34…重畳
レベル制御部、35…重畳レベル設定部、40…重畳レ
ベル設定部、51…局所絵柄情報判定部、52…重畳レ
ベル設定部、60…MPEGデコーダ、71…逆拡散
部、72…付加情報判定部、73…PN発生部、74…
バッファメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 裕司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 池田 望 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号に、その再生画像への影響を考慮
    した微小レベルで付加情報を重畳して伝送するようにす
    る付加情報の重畳伝送方法であって、 前記映像信号の1画面内における絵柄を検出し、平坦な
    絵柄部分に比べて、高周波成分が多い絵柄部分では、前
    記付加情報の重畳レベルを上げるように変更して、前記
    付加情報を前記映像信号に重畳することを特徴とする付
    加情報の重畳伝送方法。
  2. 【請求項2】映像信号に、その再生画像への影響を考慮
    した微小レベルで付加情報を重畳して伝送するようにす
    る付加情報の重畳伝送方法であって、 フレーム(またはフィールド)間の映像の変化を検出
    し、その検出出力に応じて前記付加情報の重畳レベルを
    制御することを特徴とする付加情報の重畳伝送方法。
  3. 【請求項3】フレーム(またはフィールド)単位で映像
    信号をデータ圧縮するフレーム(またはフィールド)
    と、映像の動きを考慮して求めたフレーム(またはフィ
    ールド)間の前記映像信号の差分をデータ圧縮するフレ
    ーム(またはフィールド)とを混在させて前記映像信号
    を圧縮して伝送すると共に、前記映像信号に、その再生
    画像への影響を考慮した微小レベルで付加情報を重畳し
    て伝送するようにする付加情報の重畳伝送方法であっ
    て、 映像の動きを考慮して求めたフレーム(またはフィール
    ド)間の前記映像信号の差分をデータ圧縮するフレーム
    (またはフィールド)では、前記付加情報の重畳レベル
    を、前記フレーム(またはフィールド)単位で映像信号
    をデータ圧縮するフレーム(またはフィールド)よりも
    高レベルとすることを特徴とする付加情報の重畳伝送方
    法。
  4. 【請求項4】前記映像信号に重畳される前記付加情報
    は、前記映像信号の同期信号に同期して生成された拡散
    符号によるスペクトラム拡散信号であることを特徴とす
    る請求項1、請求項2または請求項3に記載の付加情報
    の重畳伝送方法。
  5. 【請求項5】前記付加情報は、前記映像情報の複製防止
    に関する情報であることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3または請求項4に記載の付加情報の重畳伝
    送方法。
  6. 【請求項6】映像信号に、その再生画像への影響を考慮
    した微小レベルで付加情報を重畳して伝送するようにす
    る付加情報の重畳伝送装置であって、 前記映像信号の1画面内における絵柄を検出する検出手
    段と、 前記検出手段の検出出力に基づいて、平坦な絵柄部分に
    比べて、高周波成分が多い絵柄部分では、前記付加情報
    の重畳レベルを上げるように変更して、前記付加情報を
    前記映像信号に重畳する重畳手段と、 を備えることを特徴とする付加情報の重畳伝送装置。
  7. 【請求項7】映像信号に、その再生画像への影響を考慮
    した微小レベルで付加情報を重畳して伝送するようにす
    る付加情報の重畳伝送装置であって、 フレーム(またはフィールド)間の映像の変化を検出す
    る検出手段と、 前記検出手段の検出出力に応じて前記付加情報の重畳レ
    ベルを制御する重畳レベル制御手段と、 前記重畳レベル制御手段により重畳レベルが制御された
    前記付加情報を前記映像信号に重畳する重畳手段と、 を備えることを特徴とする付加情報の重畳伝送装置。
  8. 【請求項8】フレーム(またはフィールド)単位で映像
    信号をデータ圧縮するフレーム(またはフィールド)
    と、フレーム(またはフィールド)間の映像の動きを考
    慮して求めた前記映像信号の差分をデータ圧縮するフレ
    ーム(またはフィールド)とを混在させて前記映像信号
    を圧縮して伝送すると共に、前記映像信号に、その再生
    画像への影響を考慮した微小レベルで付加情報を重畳し
    て伝送するようにする付加情報の重畳伝送装置であっ
    て、 前記圧縮前の映像信号に前記付加情報を重畳する重畳手
    段と、 前記重畳手段に供給する付加情報の重畳レベルを、前記
    フレーム(またはフィールド)間の映像の動きを考慮し
    て求めた前記映像信号の差分をデータ圧縮するフレーム
    (またはフィールド)では、前記付加情報の重畳レベル
    を前記フレーム(またはフィールド)単位で映像信号を
    データ圧縮するフレーム(またはフィールド)よりも高
    レベルとするように制御する重畳レベル制御手段と、 を備える付加情報の重畳伝送装置。
  9. 【請求項9】前記映像信号に重畳される前記付加情報
    は、前記映像信号の同期信号に同期して生成された拡散
    符号によるスペクトラム拡散信号であることを特徴とす
    る請求項6、請求項7または請求項8に記載の付加情報
    の重畳伝送装置。
  10. 【請求項10】前記付加情報は、前記映像情報の複製防
    止に関する情報であることを特徴とする請求項6、請求
    項7、請求項8または請求項9に記載の付加情報の重畳
    伝送装置。
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