JPH11162012A - 光学情報記録媒体 - Google Patents

光学情報記録媒体

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JPH11162012A
JPH11162012A JP9338133A JP33813397A JPH11162012A JP H11162012 A JPH11162012 A JP H11162012A JP 9338133 A JP9338133 A JP 9338133A JP 33813397 A JP33813397 A JP 33813397A JP H11162012 A JPH11162012 A JP H11162012A
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JP
Japan
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layer
dielectric
optical information
recording medium
information recording
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Pending
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JP9338133A
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English (en)
Inventor
Itsuro Nakamura
逸郎 中村
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返しオーバーライト特性の優れた、相変
化型の光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 透明基板1上に相変化材料よりなる記録
層4を複数の誘電体保護層2,3,5により挟持して配
置し、且つ前記透明基板から離れた誘電体保護層上に反
射層が形成されてなる相変化型の光学情報記録媒体にお
いて、前記複数の誘電体保護層3,5は、Siの低級酸化
物誘電体を使用する。これにより、繰り返しオーバーラ
イト特性の優れた、相変化型の光情報記録媒体を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光照射に
より情報の記録再生を行う相変化型の光学情報記録媒体
に係り、特に、記録、再生、消去の繰り返し特性の優れ
た高密度記録に適する光学情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】相変化型の光学情報記録媒体としては、
記録層の光学定数が結晶質と非晶質との間で可逆的に変
化することを利用して記録、再生、消去を行う方式を利
用する光ディスクが知られている(特開平7−7351
3号公報参照)。このディスク面に書き込みレーザー光
が照射された時に、書き込みレーザー光の照射により記
録層である相変化材料層が昇温して液相化した後、これ
が急速に冷却されることによって非晶質化し光学定数が
変化する。その光学定数の変化を反射率の変化として検
出することによって信号の読み出し(再生)を行う。
【0003】この相変化型の光ディスクでは、1本のレ
ーザー光のパワーを2つのレベル間で変化させることに
より、結晶化と非晶質化を選択的に行う。すなわち、記
録層を融点以上に上昇させる高パワーのレーザー光を記
録層に照射することによりこの記録層は液相化し、急速
に冷却された後に、非晶質状態となる。また、記録層を
結晶化温度以上で且つ、融点以下の温度に達するような
低パワーのレーザー光で照射したとき、照射部分は結晶
状態になる。従来、相変化型の光ディスクは、透明基板
上に少なくとも相変化材料層と誘電体保護層と反射層が
形成され、さらに反射層上に保護層等が形成された構成
とされている。
【0004】相変化材料よりなる記録層には、カルコゲ
ナイド系材料であるGeSbTe系、InSbTe系、InSe系材料な
どが用いられ、主にスパッタリング法、電子ビーム真空
蒸着法、もしくはそれらを組み合わせた成膜法で成膜さ
れる。また、誘電体保護層はZnSとSiO2の混合物が同様
の成膜法で成膜される。一般的に生産性を考慮するとス
パッタリング法が多く利用されている。成膜直後の記録
層の状態は、一種の非晶質状態であり、この記録層に記
録を行って非晶質の記録部を形成するために、記録層全
体を結晶質にしておく初期化処理が行われる。記録はこ
の結晶化された状態の中に非晶質部分を形成することに
より達成される。
【0005】相変化型の光ディスクでは、記録時に前記
のように記録層が融点を越えて溶融し、直ちに冷却され
る。従って、記録層を挟む誘電体保護膜は、記録層の加
熱、溶融、冷却というヒートモード記録に際して、繰り
返し熱的なストレスを受ける。このため、誘電体保護層
として耐熱性が考慮されZnS-SiO2等の材料が使用され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように相変化型
の光ディスクは、レーザー光の照射によって記録層が溶
融、冷却非晶質化し記録マークが形成され、その記録マ
ークと記録マーク以外の部分との反射率差を信号として
検出するものであり、記録層をはさむ誘電体保護層には
ZnSの耐熱性を改良したZnSとSiO2の混合物が用いられ、
優れた記録、消去特性を示していた。しかしながら、こ
のような光ディスクに多数回繰り返しオーバーライトを
行うと、記録層の溶融、冷却の繰り返しによって記録層
自身の流動が引き起こされ、その結果、記録層の膜厚が
変動して、反射率が低下するという現象が起こり信号振
幅が低下する場合があった。また、誘電体保護層が熱的
なダメージを受けて変形し、これによって記録層にダメ
ージを与えて、ジッターが増大する場合もあった。
【0007】上記したような記録層の流動による膜厚の
変動が生ずる原因は以下のように考えられている。すな
わち、記録層及び誘電体保護層を成膜するスパッタリン
グ時に用いるArガスが、記録層、誘電体保護層に混入す
ることが確認されているが、多数回の繰り返しオーバー
ライトを行うと記録層中のArガスが徐々に凝集しボイド
を形成してしまうことになる。そして、記録層の溶融、
冷却つまり、オーバーライトをさらに繰り返すと、微小
なボイドは凝集を繰り返しながら成長し、その結果、徐
々に記録層内のボイドの占有体積が増大し、その結果、
溶融時に内部応力のバランスが崩れて膜の流動、膜厚の
変動が引き起こされる。また、誘電体保護層から遊離し
たArガスが記録層に浸入し、ボイドの形成を増長し、同
様に記録層の流動、膜厚が変動の原因となっている。
【0008】以上の理由によって、相変化型の光ディス
クは繰り返しオーバーライト特性が劣化するという課題
があった。本発明の目的は、上記の課題点を解決し、繰
り返しオーバーライト特性の優れた、相変化型の光情報
記録媒体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、相変化型の光ディスクを構成する要素の中で、記
録層を挟む誘電体保護層の性質をガスを放出し難いもの
にすることにより、繰り返しオーバーライト特性を改善
できる、という知見を得ることにより本発明に至ったも
のである。
【0010】すなわち、本発明は、透明基板上に相変化
材料よりなる記録層を複数の誘電体保護層により挟持し
て配置し、且つ前記透明基板から離れた誘電体保護層上
に反射層が形成されてなる相変化型の光学情報記録媒体
において、前記複数の誘電体保護層は、Siの低級酸化物
誘電体を使用するようにしたものである。
【0011】このように、透明基板上に少なくとも相変
化材料よりなる記録層と誘電体保護層と反射層が形成さ
れた相変化型の光学情報記録媒体において、 Siの低級
酸化物誘電体よりなる誘電体保護層、より好ましくはSi
O 誘電体よりなる保護層を、記録層を挟んで両側に形成
することによって記録層の溶融、冷却を繰り返すオーバ
ーライト時に記録層中に生成されるボイドの発生を抑制
することができる。すなわち、記録層を挟む例えば第二
及び第三の誘電体保護層中のArガスが記録層への浸入す
ることを抑え、結果としてボイドの発生を抑制すること
ができ、繰り返しオーバーライト特性の安定化を実現す
ることができる。
【0012】Siの低級酸化物誘電体よりなる例えば第二
及び第三の誘電体保護層はZnS-SiO2のような安定な化合
物の混合物と異なり、Arガスのような希ガスを一度トラ
ップすると放出し難い性質がある。従って、記録層の溶
融、冷却の繰り返しによる熱履歴を受けても Siの低級
酸化物誘電体からなる例えば第二及び第三の保護層から
のArガスの遊離が抑制され、記録層中のボイドの生成も
抑制される。本発明では、以上のように記録層と接する
誘電体保護層から遊離Arガスが浸入することを抑制する
ことで、ボイドの生成も抑制し、結果的に繰り返しオー
バーライト時の信号振幅の減少、ジッターの増加を抑え
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の光学情報記録媒
体の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本
発明の相変化型の光学情報記録媒体の基本的な構成を示
す図である。図1に示すようにこの光学情報記録媒体と
しての光ディスクは、透明基板1上に第一の誘電体保護
層2、第二の誘電体保護層3、記録層4、第三の誘電体
保護層5、第四の誘電体保護層6、反射層7及び保護層
8が順次積層された構成になっている。尚、図2に示す
ように第四の誘電体保護層6を省略した構造でもよい。
【0014】透明基板1は、グルーブを有し、材質とし
てはポリカーボネイト系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
アクリル系樹脂、石英、ガラス等が使用できる。記録層
4には例えばカルコゲナイド系材料であるGeSbTe系、In
SbTe系、InSe系、InSb系、GeTe系などの相変化材料が使
用可能である。あるいは、それらに貴金属を添加した組
成構成の材料も使用可能である。
【0015】第一及び第四の誘電体保護層2、6はZnS
を主な第一成分として、Al2O3 、Ta2O5、SiO2、ZrO2、T
iO2、BeO、MgO 、Y2O3、HfO2、AlN 、Si3N4 、TiN、Mg
F2、LiF 、NdF3、NaF 、GeN、ZnN の少なくとも一種と混
合物からなる誘電体保護層が使用可能であるが、望まし
くは工業的な生産性及び安定性という理由からZnS- SiO
2が好ましい。また、第二及び第三の誘電体保護層3、
5としては、Siの低級酸化物誘電体が使用可能である。
このSiの低級酸化物はSiO2-X (0<x≦1)とし
て定義でき、SiOを含み、且つSiO2 からやや酸素
が離脱した状態の酸化物のことを言う。また、これ以外
にもAl,Bi,Ce,Ga,Ge,Sb,Sn,W,
Zrの各低級酸化物誘電体の使用が可能である。
【0016】反射層7には照射レーザー光の反射率が良
好な金属膜、例えばAlを主成分としCu、Cr、Ni、Ti、M
o、W 等の金属との混合物あるいはAuなどが使用可能で
ある。また、保護層8としては、熱硬化もしくは紫外線
硬化樹脂を使用できる。
【0017】以上の構成を有する相変化型の光学情報記
録媒体(光ディスク)を具体的な実施例によって詳細に
説明する。厚さが1.2mm、トラックピッチが1.6μmの
ポリカーボネイト製の透明基板1上に第一の誘電体保護
層2、Si低級酸化物よりなる第二の誘電体保護層3、相
変化材料よりなる記録層4、 Si低級酸化物よりなる第
三の誘電体保護層5、第四の誘電体保護層6、反射層7
及び保護層8を順次積層し、相変化型の光学情報記録媒
体を形成した。その手順はまず、ZnS -SiO2ターゲット
を用いRFスパッタリング法により透明基板1上に厚さ
が100nm の第一の誘電体保護層2を形成した。次に、こ
の第一の誘電体保護層2の上に、例えばSiOターゲット
を用い、同じ方法によってSi低級酸化物を5nm〜30nm、
より望ましくは10nm〜20nmの厚みで第二の誘電体保護層
3を成膜した。この上に相変化材料としてGeSbTe系合金
を20nmの厚みで成膜して記録層4を形成した。
【0018】次に、Si低級酸化物として、例えばSiO誘
電体を5nm〜10nmの厚みで記録層4上に成膜して第三の
誘電体保護層5を形成した。次に、このSi低級酸化物よ
りなる第三の誘電体保護層5の上にZnS -SiO2を20nmの
厚みで成膜して第四の誘電体保護層6を形成した。更
に、この上に、Al合金の反射層7を150nmの厚みで形成
した。最後にこの上に、紫外線硬化樹脂をスピンコート
法により5〜10μmの厚みで塗布して紫外線硬化させるこ
とによって保護層8を形成した。以上の経過を経て相変
化型の光学情報記録媒体(光ディスク)を作製した。
【0019】このようにして作製した光ディスクを回転
し、動的な測定評価を行った。照射レーザー光の波長は
685nm、対物レンズの開口数NAは0.60、線速は6.0m/s、
記録パワーは11.0mW、消去パワーは4.5mWとし、8−16変
調信号を記録した。再生パワーは1.0mWとした。繰り返
しオーバーライト特性は、多数回の記録、消去を行った
後で最短マークである3T信号のジッターσ(図3中で
は規格化された絶対値を示し、1以下が望ましい)を測
定し、オーバーライト回数による変化の様子を観測し
た。尚、Tはウィンド幅である。比較のために従来の光
ディスクの特性も測定した。この従来の光ディスクは、
図1に示すディスク構造において、第二及び第三の誘電
体保護層3、5を設けないで省略して、記録層4が直
接、ZnS−SiO2 よりなる第一及び第四の誘電体保
護層2、6により挟まれた構造をしている。
【0020】測定の結果を図3に示す。測定の結果、従
来の光ディスクはオーバーライト回数が105 回程度を
越すと、急激にジッターが増加して特性が劣化してい
る。これに対して、本実施例で作製した相変化型の光デ
ィスクはオーバーライト回数が105回を越えてもジッタ
ーの増加が従来の光ディスクにに較べ顕著に少なく、良
好な特性を示していることがわかる。また、図2に示す
構造の光ディスクについても同様に測定を行なったとこ
ろ、図1に示す構造の光ディスクの測定結果と全く同じ
結果を得ることができた。尚、上記実施例では、記録層
が一層の場合の光ディスクを例にとって説明したが、こ
れに限定されず、記録層が複数、例えば二層の光ディス
クにも適用できるのは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学情報
記録媒体によれば、次のような優れた作用効果を発揮す
ることができる。相変化材料よりなる記録層を挟む誘電
体保護層をSi 低級酸化物誘電体により形成することに
よって、相変化型の光学情報記録媒体の繰り返しオーバ
ーライト特性を向上させることができ、結果として、高
い信頼性を備えた相変化型の光ディスクを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型の光学情報記録媒体の基本的
な構成を示す図である。
【図2】本発明の変形例を示す図である。
【図3】オーバーライト回数とジッターの関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1…透明基板、2…第一の誘電体保護層、3…第二の誘
電体保護層、4…記録層、5…第三の誘電体保護層、6
…第四の誘電体保護層、7…反射層、8…保護層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に相変化材料よりなる記録層
    を複数の誘電体保護層により挟持して配置し、且つ前記
    透明基板から離れた誘電体保護層上に反射層が形成され
    てなる相変化型の光学情報記録媒体において、前記複数
    の誘電体保護層は、Siの低級酸化物誘電体をそれぞれ含
    んでなることを特徴とする光学情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記低級酸化物誘電体は、SiO であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学情報記録媒体。
JP9338133A 1997-11-21 1997-11-21 光学情報記録媒体 Pending JPH11162012A (ja)

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JP9338133A JPH11162012A (ja) 1997-11-21 1997-11-21 光学情報記録媒体

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