JPH11161342A - 純水流量の制御装置 - Google Patents

純水流量の制御装置

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JPH11161342A
JPH11161342A JP32730997A JP32730997A JPH11161342A JP H11161342 A JPH11161342 A JP H11161342A JP 32730997 A JP32730997 A JP 32730997A JP 32730997 A JP32730997 A JP 32730997A JP H11161342 A JPH11161342 A JP H11161342A
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JP
Japan
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pure water
flow rate
valve
flow
pressure
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JP32730997A
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English (en)
Inventor
Shigeru Osugi
滋 大杉
Hiroshi Kagohashi
宏 籠橋
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 純水の温度変化により開閉弁で圧力損失の変
化が生じても、純水流量を高精度に一定値に保つように
すること。 【解決手段】 純水流量の制御装置1は、操作圧Paの
作用を受けて純水流量を調整するパイロットレギュレー
タ(PR)2と、そのPR2に供給される操作圧Paを
調整する電子レギュレータ(EV)3と、PR2から出
力される純水流量を計測するカルマン渦式流量センサ4
と、その流量センサ4を通った純水の流れを許容又は遮
断する開閉弁5とを備える。制御装置1は、EV3によ
り調整された操作圧Paと、PR2における二次圧P2
とを均衡させてPR2から出力される純水流量を一定に
制御する。流量センサ4は、その計測値を電気的に出力
する。EV3は、操作圧Paを調整する一対の比例弁
と、PID回路とを備える。PID回路は、流量センサ
4による計測値が一定となるように、その計測値に基づ
き比例弁からPR2へ供給される操作圧Paをフィード
バック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、半導体
製造工程においてウェハの洗浄に使用される純水の流量
を制御する制御装置に係る。特に詳しくは、純水温度を
可変とした場合の流量制御に好適な純水流量の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造工程において、ウェハ
上に粉塵等の粒子(パーティクル)が付着していると、
トランジスタ等の微細な素子を含む回路を加工する上で
障害となる。このため、ウェハ等を、パーティクルを含
まない洗浄水で洗浄する必要がある。
【0003】一方、半導体の回路加工の一環として、写
真露光後に行われる湿式エッチングでは、フッ酸等の強
酸が使われる。この種の酸がウェハ上に残留するのは好
ましくない。このため、エッチング後には、ウェハの洗
浄が必ず行われる。この洗浄水には、パーティクルを含
まないことばかりでなく、金属イオン等の一切の不純物
を含まないことが要求される。このような不純物は、極
微量といえどもウェハ上に付着すると、電気的特性に大
きな影響を与え、半導体製品の歩留まりを悪化させおそ
れがある。
【0004】そこで、この種の洗浄水として、純水と呼
ばれる高純度な水が使われる。半導体製造設備は専用の
純水製造装置を備え、この純水製造装置により洗浄装置
及び湿式エッチング装置へ純水を供給している。この種
の純水製造装置では、その配管途中で不純物が混入する
ことも避けられるべきことである。
【0005】ところで、半導体の洗浄装置では、純水と
洗浄液との混合液を洗浄水として使うことがある。この
場合、洗浄水中の洗浄液の濃度を高い精度をもって管理
する必要性があり、そのために洗浄液と混合される純水
の流量を高精度に制御する必要がある。これを実現する
ために、洗浄液との混合部へ供給される純水流量を制御
するための制御装置が適用される。
【0006】図8は、従来の純水流量の制御装置の一例
を示す。この制御装置51は、純水流量を調整するため
のパイロットレギュレータ52と、そのレギュレータ5
2に供給される操作圧を調整するための精密レギュレー
タ53と、パイロットレギュレータ52からの出力流量
を計測するためのフロート式流量計54と、流量計54
を通った純水の流れを許容又は遮断するための開閉弁5
5とを備える。パイロットレギュレータ52は、精密レ
ギュレータ53により調整されてダイアフラム56に加
わる操作圧Paと、同レギュレータ52により調整され
てダイアフラム56に加わる純水の出力圧力、即ち二次
圧P2とが均衡し、その二次圧P2を一定に保つように
動作する。従って、操作圧Paを変えることにより、二
次圧P2も変わり、パイロットレギュレータ52からの
出力流量が変化する。この制御装置で純水流量を制御す
るには、流量計54のフロート54aが指示する目盛値
が所定値となるように、ユーザが精密レギュレータ53
を任意に操作することにより、パイロットレギュレータ
52に供給される操作圧を任意に調整することになる。
ここで、上記各機器52,54,55は、純水を流通さ
せるものであることから、それらの純水との接触部分に
は、純水への不純物の流出を防ぐためにフッ素樹脂等よ
りなる部材が採用されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
制御装置51では、開閉弁55における圧力損失が変化
した場合、パイロットレギュレータ52はその二次圧P
2を一定に保とうとするだけなので、レギュレータ52
における純水の出力流量が、上記圧力損失の分だけ変化
してしまう。特に、洗浄装置による洗浄工程では、純水
の温度を、例えば「20〜90℃」の範囲で変化させる
ことがある。このため、フッ素樹脂製の部材を用いた開
閉弁55では、そこを通る純水の温度が上昇するのに伴
い、フッ素樹脂製の部材が微妙に熱膨張して開閉弁55
で圧力損失の変化が発生し、パイロットレギュレータ5
2から出力される純水流量が変化することがある。
【0008】図9は従来の制御装置51に係り、温度−
流量の特性を調べるために使用される試験回路を示す。
この試験回路は、上記のパイロットレギュレータ52及
び精密レギュレータ53の他に、フロート式流量計54
に代わる電磁流量計41と、開閉弁55に代わる固定オ
リフィス42とを備える。固定オリフィス42の流路が
フッ素樹脂製であることの条件は、開閉弁55のそれと
同じである。更に、この試験回路は、純水43を貯留す
るための純水槽44と、純水43を加熱するためのヒー
タ45と、ポンプ46等とを備える。純水槽44からポ
ンプ46により汲み出された純水43は、電磁流量計4
1を介してパイロットレギュレータ52に供給される。
このレギュレータ52に供給された純水43は、同レギ
ュレータ52が精密レギュレータ53からの操作圧に基
づいて開度調節されることにより、その流量が所定値に
調整され、固定オリフィス42を介して純水槽44に戻
される。
【0009】この試験回路において、ポンプ46による
設定流量を「30リットル/分」、固定オリフィス42
の内径を「φ8」、精密レギュレータ53により調整さ
れる操作圧を「0.065MPa」、パイロットレギュ
レータ52における一次圧P1を「0.1MPa」にそ
れぞれ設定した。そして、ヒータ45により、純水43
の温度を「20〜80℃」の範囲で上昇させた。その試
験結果を図10のグラフに示す。このグラフから明らか
なように、純水43の温度が「50℃」を超えると、純
水43の流量は「30リットル/分」から徐々に増えて
いる。
【0010】このように、純水温度の上昇に伴って純水
流量が増大したのでは、洗浄液と混合される純水の割合
が変化してしまい、洗浄水中の洗浄液の濃度を高精度に
一定値に保つことができなくなる。
【0011】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、純水の温度変化に起因して開
閉弁で圧力損失の変化が生じたとしても、純水流量を高
精度に一定値に保つことを可能にした純水流量の制御装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、純水流量を調整するた
めに操作圧の作用を受けて開度調節される流量調整弁
と、その流量調整弁に供給される操作圧を調整するため
の操作圧調整弁と、流量調整弁から出力される純水流量
を計測するための流量計測器と、流量計測器を通った純
水の流れを許容又は遮断するための開閉弁とを備え、操
作圧調整弁により調整される操作圧と、流量調整弁にお
ける純水の出力圧力とを均衡させることにより、流量調
整弁から出力される純水流量を一定に制御するようにし
た制御装置において、流量計測器を、その計測値を電気
的に出力する流量センサとし、操作圧調整弁を、操作圧
を比例的に調整するために電気的に駆動される電磁弁よ
り構成し、流量センサによる計測値が一定となるよう
に、その計測値に基づいて電磁弁から流量調整弁に供給
される操作圧をフィードバック制御するための制御回路
を設けたことを趣旨とする。
【0013】上記の構成によれば、流量調整弁により調
整される純水流量が流量センサにより計測される。この
とき、制御回路は、流量センサの計測値が一定となるよ
うに純水流量の計測値に基づいて電磁弁を制御し、流量
調整弁に供給される操作圧を調整する。従って、純水の
温度変化に伴って開閉弁等の流路部材が熱膨張し、開閉
弁等で圧力損失の変化が生じて流量調整弁における出力
圧力が変化したとしても、その変化分に対応して操作圧
がリアルタイムに調整されることになり、流量調整弁か
ら出力される純水流量が調整される。
【0014】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の発明は、請求項1の発明の構成において、流量調
整弁が、弁座を含むケーシングと、そのケーシングに移
動可能に設けられた弁体と、その弁体を操作圧により駆
動するためのダイアフラムとを備え、弁体が、弁座以外
のケーシングに対して非接触となるように設けられたこ
とを趣旨とする。
【0015】上記の構成によれば、請求項1の発明の作
用に加え、流量調整弁の弁体が動作しても、その弁体は
弁座以外のケーシングに接触することがない。従って、
弁体とケーシングとの間で摺動がなく、両者の間に摩擦
が生じることはない。
【0016】上記の目的を達成するために、請求項3に
記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明の構成にお
いて、少なくとも流量調整弁及び開閉弁における純水と
の接触部分が樹脂より形成されることを趣旨とする。
【0017】上記の構成によれば、請求項1又は請求項
2の発明の作用に加え、少なくとも流量調整弁及び開閉
弁を通る純水が樹脂と接触するだけなので、純水中に金
属イオン等の不純物が流出することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の純水流量の制御装
置を具体化した一実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。
【0019】この実施の形態では、半導体製造工程でウ
ェハの洗浄に使用される洗浄装置において、本発明の純
水流量の制御装置が適用される。この制御装置に供給さ
れる純水は、純水製造装置で造られる。この製造装置
は、純水を製造すると共に、必要に応じて純水を加熱で
きるものである。上記の洗浄装置は、純水と洗浄液との
混合液を洗浄水として使用するものである。ここで、純
水流量の制御装置は、洗浄水中の洗浄液の濃度を高精度
に一定に管理するために、洗浄液との混合部へ供給され
る純水の流量を高精度に制御するためのものである。
【0020】図1は純水流量の制御装置1の概念構成を
示す。この制御装置1は、流量調整弁としてのパイロッ
トレギュレータ2と、操作圧調整弁を含む電子レギュレ
ータ3と、流量計測器としてのカルマン渦式流量センサ
4と、開閉弁5と、通水用の配管6と、通空用の配管7
とを備える。パイロットレギュレータ2は、純水流量を
調整するために操作圧Paの作用を受けて開度調節され
るものである。電子レギュレータ3は、パイロットレギ
ュレータ2に供給される操作圧Paを調整するためのも
のである。流量センサ4は、パイロットレギュレータ2
から出力される純水流量を計測するためのものである。
開閉弁5は、流量センサ4を通った純水の流れを許容又
は遮断するために選択的に開閉されるものである。そし
て、この制御装置1は、電子レギュレータ3により調整
される操作圧Paと、パイロットレギュレータ2におけ
る純水の出力圧力とを均衡させることにより、パイロッ
トレギュレータ2から出力される純水の流量を一定に制
御するようになっている。
【0021】図1に示すように、パイロットレギュレー
タ2は弁座11を含むケーシング12と、そのケーシン
グ12の内部に往復動可能に設けられた弁体13と、弁
体13を駆動するためのダイアフラム14とを備える。
ケーシング12は、弁座11を境に区画される一次室1
5及び二次室16を有する。一次室15は、純水を入力
するためにケーシング12に設けられた入力ポート17
に連通する。二次室16は、流量調整された純水を出力
するためにケーシング12に設けられた出力ポート18
に連通する。ケーシング12は、ダイアフラム14を境
とした二次室16の反対側に加圧室19を有する。加圧
室19には、ケーシング12に設けられた加圧ポート2
0と、それに接続された配管7とを通じて、電子レギュ
レータ3により調整された操作圧Paが導入される。ダ
イアフラム14は、この操作圧Paの作用を受けて上下
に変位することにより、弁体13を駆動する。ダイアフ
ラム14は、ケーシング12に設けられたスプリング2
1により、操作圧Paの作用方向と反対の方向へ付勢さ
れる。このパイロットレギュレータ2では、加圧室19
からダイアフラム14に加わる操作圧Paと、二次室1
6からダイアフラム14に加わる純水の出力圧力、即ち
二次圧P2とを均衡させ、その二次圧P2を一定に保つ
ように動作する。ここで、弁体13は、弁座11以外の
ケーシング12に対して非接触となるように設けられ
る。ケーシング12、弁体13及びダイアフラム14は
純水と接触するが、これらの部材12〜14は、金属イ
オン等の不純物の流出を防ぐために、フッ素樹脂より形
成される。
【0022】流量センサ4は、その計測値を電気的に出
力するものである。図2には、流量センサ4の原理構成
を示す。流量センサ4は、管路25と、その管路25内
に固定された成渦片26及び圧電素子27と、周波数電
圧変換器28とを備える。管路25を純水が流れると
き、その純水が成渦片26に衝突するとカルマン渦(渦
流)が発生する。圧電素子27は、発生した渦流を受け
て振動することにより、その振動に応じて時間Tの変化
に対して周期的に変化する電圧Vを出力する。周波数電
圧変換器28は、圧電素子27から出力される電圧変
化、即ち電圧の振動周波数を、その高さに比例して時間
Tの変化に対して一定値をなす電圧Vとして出力する。
図3には、管路25における純水流量と、圧電素子27
で発生する振動周波数との関係をグラフに示す。このグ
ラフから分かるように、純水流量が所定の値Q1から増
加するのに伴い、振動周波数は比例的に増加することに
なる。従って、管路25の純水流量が増加することによ
り、圧電素子27で発生する振動周波数が高くなり、周
波数電圧変換器28から出力される電圧Vが高くなる。
【0023】電子レギュレータ3は、流量センサ4から
の出力信号と、ユーザが任意に設定する設定信号、即ち
ユーザコマンド信号とに基づいてパイロットレギュレー
タ2の加圧室19に供給される操作圧Paを比例的に調
整するために作動するものである。図4には、この電子
レギュレータ3の概念構成を示す。電子レギュレータ3
は、給気用電磁弁31と、排気用電磁弁32と、制御回
路としてのPID回路33とを備える。両電磁弁31,
32は、操作圧調整弁を構成する。両電磁弁31,32
は、パイロットレギュレータ2に供給される操作圧Pa
を比例的に調整するために電気的に駆動されるものであ
る。PID回路33は、流量センサ4による計測値、即
ち出力信号の値が一定となるように、その出力信号に基
づいて両電磁弁31,32からパイロットレギュレータ
2の加圧室19に供給される操作圧Paをフィードバッ
ク制御するようになっている。
【0024】図4に示すように、給気用電磁弁31の入
力ポートは、操作圧用空気の供給源(図示しない)に接
続される。排気用電磁弁32の出力ポートは、排気管
(図示しない)に接続される。給気用電磁弁31出力ポ
ート及び排気用電磁弁32の入力ポートは、パイロット
レギュレータ2の加圧室19に連通する。PID回路3
3には、流量センサ4からの出力信号と、ユーザによる
コマンド信号とがそれぞれ入力される。ユーザのコマン
ド信号の値は、パイロットレギュレータ2により調整さ
れるべき純水流量の目標値に相当するものである。図5
にそのコマンド信号と純水流量(目標値)との関係をグ
ラフに示す。PID回路33は、パイロットレギュレー
タ2により調整される純水流量を上記の目標値に調整す
るために、両電磁弁31,32を制御する。これによ
り、パイロットレギュレータ2に供給される操作圧Pa
を制御する。このとき、PID回路33は、流量センサ
4からの出力信号の値を監視し、その信号値が目標値と
一致するように、両電磁弁31,32をフィードバック
制御する。即ち、PID回路33は、加圧室19に供給
される操作圧Paを両電磁弁31,32により調整する
ことにより、パイロットレギュレータ2から出力される
純水流量を制御するのである。この制御を実行するため
に、PID回路33は、その内蔵メモリに所定の制御プ
ログラムを予め記憶している。
【0025】開閉弁5は、パイロットレギュレータ2と
同様に操作圧Paの供給を受けて選択的に開閉されるエ
アオペレートバルブである。この開閉弁5は、純水を洗
浄液との混合部へ供給するときに開かれ、純水を洗浄液
との混合部へ供給しないときには閉じられる。
【0026】上記の流量センサ4、開閉弁5及び配管6
において、純水との接触部分は、パイロットレギュレー
タ2と同様に不純物の流出を防ぐために、フッ素樹脂よ
り形成される。
【0027】次に、上記のように構成した純水流量の制
御装置1の動作を説明する。この制御装置1の構成によ
れば、パイロットレギュレータ2から出力される純水流
量が、流量センサ4によりリアルタイムに計測される。
そして、電子レギュレータ3において、PID回路33
は流量センサ4の計測値、即ち出力信号の値が一定にな
るように、その出力信号値に基づいて両電磁弁31,3
2を制御する。これにより、パイロットレギュレータ2
の加圧室19に供給される操作圧Paが調整され、パイ
ロットレギュレータ2から出力される純水流量が一定値
となるように、即ちユーザにより設定された目標値に収
束するように調整される。
【0028】ここで、上記の制御装置1に供給される純
水は、前述した純水製造装置によって加熱されることが
ある。この純水の加熱に伴い、特に開閉弁5では、その
内部の流路部材が多少の熱膨張を起こして圧力損失の変
化を発生させるおそれがある。そして、この圧力損失の
変化に伴い、パイロットレギュレータ2の二次室16か
らの出力圧力、即ち二次圧P2が不用意に変化するおそ
れがある。
【0029】しかしながら、この実施の形態では、上記
のように純水流量が一定値に調整されることから、仮
に、二次室16において二次圧P2が変化しても、その
変化分に対応して操作圧Paがリアルタイムに制御さ
れ、パイロットレギュレータ2から出力される純水流量
の変動が抑えられる。この結果、洗浄液との混合部に供
給される純水流量を高精度に一定値に保つことができる
ようになる。
【0030】図6は本実施の形態の制御装置1に係り、
温度−流量の特性を調べるために使用される試験回路を
示す。この試験回路は、パイロットレギュレータ2、電
子レギュレータ3及び流量センサ4の他に、電磁流量計
41と、開閉弁5に代わる固定オリフィス42とを備え
る。固定オリフィス42の流路がフッ素樹脂製であるこ
との条件は、開閉弁5のそれと同じである。更に、この
試験回路は、純水43を貯留するための純水槽44と、
その純水槽44内の純水を加熱するためのヒータ45
と、純水槽44から純水43を汲み出すためのポンプ4
6等とを備える。純水槽44からポンプ46により汲み
出された純水43は、電磁流量計41を介してパイロッ
トレギュレータ2に供給される。このレギュレータ2に
供給された純水は、同レギュレータ2が電子レギュレー
タ3からの操作圧Paに基づいて開度調節されることに
より、その流量が所定値に調整され、固定オリフィス4
2を介して純水槽44に戻される。
【0031】この試験回路において、ポンプ46による
設定流量を「30リットル/分」、固定オリフィス42
の内径を「φ8」、電子レギュレータ3により調整され
る操作圧Paを「0.065MPa」、パイロットレギ
ュレータ2における一次圧P1を「0.1MPa」にそ
れぞれ設定した。そして、ヒータ45により、純水43
の温度を「20〜80℃」の範囲で上昇させた。その試
験結果を図7のグラフに示す。このグラフからも明らか
なように、純水の温度変化に拘わらず、純水流量は何ら
変動することなく「30リットル/分」という値のまま
一定に調整できることが分かる。この試験結果を、従来
の試験回路による試験結果、即ち図10に示すグラフと
比較するならば、その効果の違いは明らかである。
【0032】このように、純水温度の上昇に拘わらず純
水流量を高精度に一定値に調整できることから、洗浄液
と混合される純水の割合を一定に保つことができ、洗浄
水中の洗浄液の濃度を高精度に一定値に保つことができ
るようになる。
【0033】この実施の形態によれば、パイロットレギ
ュレータ2において、弁体13が作動しても、弁体13
が弁座11以外のケーシング12に接触することがな
い。従って、弁体13とケーシング12との間に摩擦が
生じることがなく、弁体13とケーシング12との間で
弁体13の動きを規制する摺動抵抗が発生することがな
い。この結果、弁体13の動作にムラが無くなり、弁体
13の動作に起因してパーティクルが生じることが無く
なる。更に、ダイアフラム14に対する操作圧Paの作
用を、弁体13の動きに直接的に反映させることがで
き、これにより、純水流量の調整に対するパイロットレ
ギュレータ2の応答性を高めることができるようにな
る。この意味でも、純水流量の調整に関する精度を高め
ることができるようになる。
【0034】この実施の形態では、パイロットレギュレ
ータ2が開閉弁5における圧力損失、延いては、パイロ
ットレギュレータ2における二次圧P2の変化に伴い、
純水流量をリアルタイムに調整することができる。この
ことから、個々のパイロットレギュレータ2に製品とし
ての多少の公差があったとしても、それに対する操作圧
Paの制御において、上記の公差を吸収することができ
るようになる。このことは、ダイアフラム14の外径を
相対的には小さくすることを可能とし、パイロットレギ
ュレータ2の小型化を可能にする。
【0035】この実施の形態では、パイロットレギュレ
ータ2、流量センサ4及び開閉弁5の流路部材がフッ素
樹脂より形成されることから、その流路を通る純水はフ
ッ素樹脂と接触するだけなので、純水中に金属イオン等
の不純物が流出することはない。この意味で、純水が不
純物により汚染する心配がなく、純水の品質を確保する
ことができる。つまり、純水流量を高精度に調整するた
めに、純水の品質を何ら犠牲にすることがないのであ
る。
【0036】この実施の形態の制御装置1によれば、従
来の制御装置51のようにフロート式流量計54を見な
がらパイロットレギュレータ52に対する操作圧Paを
設定する必要がない。そして、この制御装置1によれ
ば、ユーザは、所望の流量をユーザコマンド信号として
電子レギュレータ3に入力するだけで、純水流量を容易
に調整することができる。その意味で、この制御装置1
は、ユーザにとって操作性に優れたものとなる。
【0037】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成を
適宜に変更して実施することもできる。
【0038】(1)前記実施の形態では、カルマン渦式
流量センサ4を使用したが、これに限られるものではな
く、純水流量の計測に適したものであれば他の形式の流
量センサであってもよい。
【0039】(2)前記実施の形態の構成において、流
量センサ4による計測値をコンピュータで監視するよう
にし、その計測値が急激に変化したような場合に、流量
が異常であるとして警報装置を作動させるようにしても
よい。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
流量センサが純水流量を計測し、同センサから電気的に
出力される計測値が一定となるように、制御回路が電磁
弁から流量調整弁に供給される操作圧をフィードバック
制御するようにしている。従って、純水の温度変化に伴
って開閉弁等の流路部材が熱膨張し、開閉弁等で圧力損
失の変化が生じて流量調整弁における出力圧力が変化し
たとしても、その変化分に対応して操作圧がリアルタイ
ムに調整され、流量調整弁から出力される純水流量が調
整される。この結果、純水の温度変化に起因して開閉弁
で圧力損失の変化が生じても、純水流量を高精度に一定
値に保つことができるという効果を発揮する。
【0041】請求項2に記載の発明の構成によれば、請
求項1の発明の構成において、流量調整弁の弁体が、弁
座以外のケーシングに対して非接触となるようにしてい
る。従って、請求項1の発明の作用及び効果に加え、弁
体とケーシングとの間で摺動がなく、両者の間に摩擦が
生じることがない。この結果、弁体の動作のムラを抑
え、弁体の動作に起因するパーティクルの発生を抑え、
純水流量の調整に対する流量調整弁の応答性を高めるこ
とができるという効果を発揮する。
【0042】請求項3に記載の発明の構成によれば、請
求項1又は請求項2の発明の構成において、少なくとも
流量調整弁及び開閉弁における純水との接触部分を樹脂
より形成している。従って、請求項1又は請求項2の発
明の作用及び効果に加え、純水中に金属イオン等の不純
物が流出することがない。この結果、純水を不純物によ
り汚染させることがなく、純水の品質を確保することが
できるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、純水流量の制御装置を示
す概念構成図である。
【図2】同じく、カルマン渦式流量センサを示す原理構
成図である。
【図3】同じく、純水流量と振動周波数との関係を示す
グラフである。
【図4】同じく、電子レギュレータを示す概念構成図で
ある。
【図5】同じく、コマンド信号と純水流量との関係を示
すグラフである。
【図6】同じく、温度−流量の特性試験の回路を示す概
略構成図である。
【図7】同じく、温度−流量の特性試験の結果を示すグ
ラフである。
【図8】従来技術に係り、純水流量の制御装置を示す概
念構成図である。
【図9】従来技術に係り、温度−流量の特性試験の回路
を示す概略構成図である。
【図10】従来技術に係り、温度−流量の特性試験の結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 制御装置 2 パイロットレギュレータ(流量調整弁を構成す
る。) 3 電子レギュレータ(操作圧調整弁を構成する。) 4 カルマン渦式流量センサ(流量計測器を構成す
る。) 5 開閉弁 11 弁座 12 ケーシング 13 弁体 14 ダイアフラム 31 給気用電磁弁 32 排気用電磁弁 33 PID回路(制御回路を構成する。)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水流量を調整するために操作圧の作用
    を受けて開度調節される流量調整弁と、 前記流量調整弁に供給される操作圧を調整するための操
    作圧調整弁と、 前記流量調整弁から出力される純水流量を計測するため
    の流量計測器と、 前記流量計測器を通った純水の流れを許容又は遮断する
    ための開閉弁とを備え、前記操作圧調整弁により調整さ
    れる操作圧と、前記流量調整弁における純水の出力圧力
    とを均衡させることにより、前記流量調整弁から出力さ
    れる純水流量を一定に制御するようにした制御装置にお
    いて、 前記流量計測器を、その計測値を電気的に出力する流量
    センサとし、前記操作圧調整弁を、前記操作圧を比例的
    に調整するために電気的に駆動される電磁弁より構成
    し、前記流量センサによる計測値が一定となるように、
    その計測値に基づいて前記電磁弁から前記流量調整弁に
    供給される前記操作圧をフィードバック制御するための
    制御回路を設けたことを特徴とする純水流量の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の純水流量の制御装置に
    おいて、 前記流量調整弁が、弁座を含むケーシングと、そのケー
    シングに移動可能に設けられた弁体と、その弁体を前記
    操作圧により駆動するためのダイアフラムとを備え、前
    記弁体が、前記弁座以外の前記ケーシングに対して非接
    触となるように設けられたことを特徴とする純水流量の
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の純水流量
    の制御装置において、 少なくとも前記流量調整弁及び前記開閉弁における前記
    純水との接触部分が樹脂より形成されることを特徴とす
    る純水流量の制御装置。
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