JPH11160711A - 液晶配向膜の製造方法及びその装置 - Google Patents
液晶配向膜の製造方法及びその装置Info
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- JPH11160711A JPH11160711A JP33929197A JP33929197A JPH11160711A JP H11160711 A JPH11160711 A JP H11160711A JP 33929197 A JP33929197 A JP 33929197A JP 33929197 A JP33929197 A JP 33929197A JP H11160711 A JPH11160711 A JP H11160711A
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/225—Oblique incidence of vaporised material on substrate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特性の優れた良好な配向膜を形成するととも
に、製造における量産性の改善を図る。 【解決手段】 基板10をホルダ12にセットし、イオ
ンガン16によるイオンビームを照射しながら蒸発源1
4でSiO2を蒸発させる。このとき、ホルダ12を回
転させてもよい。基板10上には、イオンが照射されつ
つ、SiO2による配向膜34が斜め蒸着される。そし
て、所定の膜厚の配向膜の形成後に、直鎖の高級アルコ
ール,例えばオクタデカノールの蒸気中に晒す処理が施
されて配向処理される。これによって、配向膜上にアル
コール膜が付着形成される。このようにして得た配向処
理基板をスペーサを介して2枚組み合せ、液晶セルを構
成する。
に、製造における量産性の改善を図る。 【解決手段】 基板10をホルダ12にセットし、イオ
ンガン16によるイオンビームを照射しながら蒸発源1
4でSiO2を蒸発させる。このとき、ホルダ12を回
転させてもよい。基板10上には、イオンが照射されつ
つ、SiO2による配向膜34が斜め蒸着される。そし
て、所定の膜厚の配向膜の形成後に、直鎖の高級アルコ
ール,例えばオクタデカノールの蒸気中に晒す処理が施
されて配向処理される。これによって、配向膜上にアル
コール膜が付着形成される。このようにして得た配向処
理基板をスペーサを介して2枚組み合せ、液晶セルを構
成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディスプレイな
どに利用されている液晶デバイスにかかり、更に具体的
には、その配向膜の改良に関するものである。
どに利用されている液晶デバイスにかかり、更に具体的
には、その配向膜の改良に関するものである。
【0002】
【背景技術と発明が解決しようとする課題】よく知られ
ているように、液晶デバイスでは、所定の分子配向(配
列)状態を得るため、セルを構成する基板の表面に対し
て何らかの配向処理が施される。この液晶の配向方法と
しては、(1)セル基板に付着させたポリイミド膜などを
ラビングする方法,(2)無機の膜を斜方蒸着する方法,
が一般的である。
ているように、液晶デバイスでは、所定の分子配向(配
列)状態を得るため、セルを構成する基板の表面に対し
て何らかの配向処理が施される。この液晶の配向方法と
しては、(1)セル基板に付着させたポリイミド膜などを
ラビングする方法,(2)無機の膜を斜方蒸着する方法,
が一般的である。
【0003】これらのうち、ラビング法は、大面積の処
理が容易で生産性に優れている。しかし、投写型で表示
品質に優れた液晶素子に好適なホメオトロピックの配向
が難しい,配向膜がセル基板の表面形状の影響を受けや
すい,などの問題がある。一方、斜方蒸着法は、初期に
おける液晶分子の傾き角度であるプレチルト角を自由に
設定できる,配向膜表面に多少の凹凸があっても液晶配
向に筋状のむらが生じない,後洗浄も不要である,など
の利点がある。しかし、プレチルト角の制御性や量産性
に問題がある。
理が容易で生産性に優れている。しかし、投写型で表示
品質に優れた液晶素子に好適なホメオトロピックの配向
が難しい,配向膜がセル基板の表面形状の影響を受けや
すい,などの問題がある。一方、斜方蒸着法は、初期に
おける液晶分子の傾き角度であるプレチルト角を自由に
設定できる,配向膜表面に多少の凹凸があっても液晶配
向に筋状のむらが生じない,後洗浄も不要である,など
の利点がある。しかし、プレチルト角の制御性や量産性
に問題がある。
【0004】これに対し、特開昭54−59956号や
特開昭53−84750号には、配向膜の成膜中に基板
を移動することによって、プレチルト角の制御性や生産
性の改善を試みた配向処理方法が記載されている。これ
らは、傾斜配置した基板を静止させた状態で配向膜を単
純に成膜する方法に対し、プレチルト角の制御性や生産
性の向上を図るため、スリットを設けた遮蔽板上で基板
を移動させて配向膜を成膜する方法である。
特開昭53−84750号には、配向膜の成膜中に基板
を移動することによって、プレチルト角の制御性や生産
性の改善を試みた配向処理方法が記載されている。これ
らは、傾斜配置した基板を静止させた状態で配向膜を単
純に成膜する方法に対し、プレチルト角の制御性や生産
性の向上を図るため、スリットを設けた遮蔽板上で基板
を移動させて配向膜を成膜する方法である。
【0005】しかし、斜方蒸着法は、基板を蒸発源に対
し傾斜して成膜するため、膜厚むらや蒸着粒子の入射方
向の変動が影響する。このため、配向膜の膜厚や入射角
を正確に制御しないと、安定した均一な配向特性が得ら
れない。従って、非常に限られた面積にしか良好な配向
膜を形成することができない。これに対処しようとする
と、成膜装置の構造が更に複雑になり、異物の混入によ
る歩留まりの低下や信頼性不良を引き起こす原因とな
る。
し傾斜して成膜するため、膜厚むらや蒸着粒子の入射方
向の変動が影響する。このため、配向膜の膜厚や入射角
を正確に制御しないと、安定した均一な配向特性が得ら
れない。従って、非常に限られた面積にしか良好な配向
膜を形成することができない。これに対処しようとする
と、成膜装置の構造が更に複雑になり、異物の混入によ
る歩留まりの低下や信頼性不良を引き起こす原因とな
る。
【0006】一方、構造が簡単で再現性のよい配向膜の
成膜方法として、特開平5−203958号で開示され
ている液晶表示デバイスの製造方法がある。これは、イ
オンビームアシストを行う斜方蒸着法である。この方法
では、配向むらのない液晶素子の製造には有効であると
考えられるが、一度に大量の基板に配向処理を施すこと
には難点がある。
成膜方法として、特開平5−203958号で開示され
ている液晶表示デバイスの製造方法がある。これは、イ
オンビームアシストを行う斜方蒸着法である。この方法
では、配向むらのない液晶素子の製造には有効であると
考えられるが、一度に大量の基板に配向処理を施すこと
には難点がある。
【0007】本発明は、これらの点に着目したもので、
その目的は、特性の優れた良好な配向膜を形成するとと
もに、その製造方法及び装置を提供することである。他
の目的は、配向膜製造における量産性の改善を図ること
である。更に他の目的は、特にホメオトロピック配向に
好適な配向膜やその製造方法及び装置を提供することで
ある。
その目的は、特性の優れた良好な配向膜を形成するとと
もに、その製造方法及び装置を提供することである。他
の目的は、配向膜製造における量産性の改善を図ること
である。更に他の目的は、特にホメオトロピック配向に
好適な配向膜やその製造方法及び装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の液晶配向膜の製造方法は、複数の基板を蒸
着源に対して一定の角度で基板を配置し、イオンビーム
を照射しながら配向膜を形成する際に、前記イオンビー
ムのイオン源の特性に応じたスリットを有する遮蔽手段
を、前記基板の前側に配置したことを特徴とする。他の
発明は、前記基板の蒸発源に対する傾き角θ,基板の長
さA,蒸発源と基板との距離Dが、Acosθ/D≦0.
1の関係を満たすことを特徴とする。更に他の発明は、
前記製造方法で製造した配向膜にアルコール処理を施す
ことを特徴とする。
め、本発明の液晶配向膜の製造方法は、複数の基板を蒸
着源に対して一定の角度で基板を配置し、イオンビーム
を照射しながら配向膜を形成する際に、前記イオンビー
ムのイオン源の特性に応じたスリットを有する遮蔽手段
を、前記基板の前側に配置したことを特徴とする。他の
発明は、前記基板の蒸発源に対する傾き角θ,基板の長
さA,蒸発源と基板との距離Dが、Acosθ/D≦0.
1の関係を満たすことを特徴とする。更に他の発明は、
前記製造方法で製造した配向膜にアルコール処理を施す
ことを特徴とする。
【0009】本発明の液晶配向膜の製造装置は、多数の
基板を保持するためのホルダ;液晶配向膜を形成するた
めの蒸発源;イオンビームを照射するためのイオン源;
このイオン源の特性に応じたスリットを有する遮蔽手
段;を備えており、前記基板の蒸発源に対する傾き角
θ,基板の長さA,蒸発源と基板との距離Dが、Acos
θ/D≦0.1の関係を満たすことを特徴とする。
基板を保持するためのホルダ;液晶配向膜を形成するた
めの蒸発源;イオンビームを照射するためのイオン源;
このイオン源の特性に応じたスリットを有する遮蔽手
段;を備えており、前記基板の蒸発源に対する傾き角
θ,基板の長さA,蒸発源と基板との距離Dが、Acos
θ/D≦0.1の関係を満たすことを特徴とする。
【0010】この発明の前記及び他の目的,特徴,利点
は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1及び図2には、本形態における
液晶配向膜の製造装置が示されている。図1の(A)は基
板ホルダ部分の正面図,(B)は製造装置の平面図であ
る。また、図2は主要部の斜視図である。これらの図に
おいて、配向膜が形成される基板10は、略円形のホル
ダ12に、同心円状に多数配置される。図1(A),図2
には、それらの一部が示されている。ホルダ12の正面
には、蒸発源14及びイオンガン16が配置されてい
る。また、ホルダ12の前面には、遮蔽板18が設けら
れている。この遮蔽板18には、スリット20が設けら
れている。基板10は、図示しない駆動手段によって回
転可能となっている。
て詳細に説明する。図1及び図2には、本形態における
液晶配向膜の製造装置が示されている。図1の(A)は基
板ホルダ部分の正面図,(B)は製造装置の平面図であ
る。また、図2は主要部の斜視図である。これらの図に
おいて、配向膜が形成される基板10は、略円形のホル
ダ12に、同心円状に多数配置される。図1(A),図2
には、それらの一部が示されている。ホルダ12の正面
には、蒸発源14及びイオンガン16が配置されてい
る。また、ホルダ12の前面には、遮蔽板18が設けら
れている。この遮蔽板18には、スリット20が設けら
れている。基板10は、図示しない駆動手段によって回
転可能となっている。
【0012】次に、各部の配置関係について、図3を参
照しながら更に説明する。基板10は、その傾斜を真横
から見たときの長さがAとなっている。基板10の法線
方向10Aは、蒸発源14の方向14Aに対して角度θ
傾いている。一方、基板面に対する蒸発物の入射角の差
はαである。基板10を垂直入射(θ=0°)の位置と
したときの蒸発源14と基板10との距離をDとする
と、 D*tanα=A*cosθ tanα=(A*cosθ)/D ………………………(1) となる。このような条件を満たすように、ホルダ12上
に多数の基板10が配置される。
照しながら更に説明する。基板10は、その傾斜を真横
から見たときの長さがAとなっている。基板10の法線
方向10Aは、蒸発源14の方向14Aに対して角度θ
傾いている。一方、基板面に対する蒸発物の入射角の差
はαである。基板10を垂直入射(θ=0°)の位置と
したときの蒸発源14と基板10との距離をDとする
と、 D*tanα=A*cosθ tanα=(A*cosθ)/D ………………………(1) となる。このような条件を満たすように、ホルダ12上
に多数の基板10が配置される。
【0013】基板10としては、図4(A)に示すよう
に、ガラス基板30上にITOなどによる透明電極32
が形成されたものを使用する。配向膜は、透明電極32
側に形成される。配向膜の蒸発材料としては、例えばS
iO2が使用される。また、この蒸発材料の蒸発速度は
例えば4オングストローム/s,入射角θは例えば65
゜に設定される。更に、イオンガン16のアシストガス
は例えば酸素ガス,アシストパワーは800V・60m
Aに設定される。遮蔽板18のスリット20は、イオン
ガン16のイオン照射面積に対応した形状となってい
る。イオンガン16は、その特性上均一にイオン照射で
きる面積に限りがあることから、その特性に応じたスリ
ット20が遮蔽板18に設けられる。
に、ガラス基板30上にITOなどによる透明電極32
が形成されたものを使用する。配向膜は、透明電極32
側に形成される。配向膜の蒸発材料としては、例えばS
iO2が使用される。また、この蒸発材料の蒸発速度は
例えば4オングストローム/s,入射角θは例えば65
゜に設定される。更に、イオンガン16のアシストガス
は例えば酸素ガス,アシストパワーは800V・60m
Aに設定される。遮蔽板18のスリット20は、イオン
ガン16のイオン照射面積に対応した形状となってい
る。イオンガン16は、その特性上均一にイオン照射で
きる面積に限りがあることから、その特性に応じたスリ
ット20が遮蔽板18に設けられる。
【0014】図4(A)に示した基板10を、図3に示し
たようにホルダ12にセットし、イオンガン16による
イオンビームを照射しながら蒸発源14でSiO2を蒸
発させる。このとき、ホルダ12を回転させてもよい。
基板10上には、イオンが照射されつつ、図4(B)に示
すようにSiO2による配向膜34が斜め蒸着される。
更に本形態では、必要に応じて所定の膜厚の配向膜34
の形成後に、直鎖の高級アルコール,例えばオクタデカ
ノールの蒸気中に晒す処理が施されて配向処理される。
これによって、図4(C)に示すように、配向膜34上に
アルコール膜36が付着する。このようにして得た配向
処理基板40をスペーサ(図示せず)を介して2枚組み
合せて液晶セルを構成する。そして、セル内に、液晶,
例えばメルク社製のホメオトロピック配向用液晶「LC
A」を注入し、液晶素子を得る。
たようにホルダ12にセットし、イオンガン16による
イオンビームを照射しながら蒸発源14でSiO2を蒸
発させる。このとき、ホルダ12を回転させてもよい。
基板10上には、イオンが照射されつつ、図4(B)に示
すようにSiO2による配向膜34が斜め蒸着される。
更に本形態では、必要に応じて所定の膜厚の配向膜34
の形成後に、直鎖の高級アルコール,例えばオクタデカ
ノールの蒸気中に晒す処理が施されて配向処理される。
これによって、図4(C)に示すように、配向膜34上に
アルコール膜36が付着する。このようにして得た配向
処理基板40をスペーサ(図示せず)を介して2枚組み
合せて液晶セルを構成する。そして、セル内に、液晶,
例えばメルク社製のホメオトロピック配向用液晶「LC
A」を注入し、液晶素子を得る。
【0015】このようにして得た液晶素子について、液
晶分子のプレチルト角と配向膜の膜厚との関係を測定し
たところ、図5に示したような結果が得られた。同図
中、横軸は配向膜の膜厚,縦軸は液晶分子のプレチルト
角である。同図から、配向膜の膜厚が2倍程度変化して
も、プレチルト角はほとんど変化しないことが分かる。
晶分子のプレチルト角と配向膜の膜厚との関係を測定し
たところ、図5に示したような結果が得られた。同図
中、横軸は配向膜の膜厚,縦軸は液晶分子のプレチルト
角である。同図から、配向膜の膜厚が2倍程度変化して
も、プレチルト角はほとんど変化しないことが分かる。
【0016】次に、図6には、本形態にかかる液晶素子
の入射角θ(横軸)とプレチルト角(縦軸)との関係が
示されている。測定に使用した液晶は、同じくメルク社
製液晶「LCA」である。同図に示すように、入射角θ
が大きくなると、プレチルト角も大きくなり、両者の間
には深い相関のあることが分かる。
の入射角θ(横軸)とプレチルト角(縦軸)との関係が
示されている。測定に使用した液晶は、同じくメルク社
製液晶「LCA」である。同図に示すように、入射角θ
が大きくなると、プレチルト角も大きくなり、両者の間
には深い相関のあることが分かる。
【0017】次に、図7には、本形態の液晶素子におけ
る液晶の種類(横軸)とプレチルト角(縦軸)との関係
が示されている。液晶として、メルク社製のもの2種
と、ロリック社製のもの2種を比較した。なお、入射角
θは65°である。同図に示すように、液晶が違うと、
入射角θが同じでもプレチルト角が異なることが分か
る。これを言い換えると、目標とする特性を得るには、
使う液晶によって入射角θを選ぶ必要があることにな
る。
る液晶の種類(横軸)とプレチルト角(縦軸)との関係
が示されている。液晶として、メルク社製のもの2種
と、ロリック社製のもの2種を比較した。なお、入射角
θは65°である。同図に示すように、液晶が違うと、
入射角θが同じでもプレチルト角が異なることが分か
る。これを言い換えると、目標とする特性を得るには、
使う液晶によって入射角θを選ぶ必要があることにな
る。
【0018】ところで、基板10を図3のように傾けて
配向膜34を成膜した場合、基板10内における膜厚分
布が大きくなるに従って入射角θにも分布が生ずるよう
になる。更に、入射角θについては、基板10の面内方
向と基板面に垂直な方向の両方に分布が生ずる。面内方
向の角度ずれに関しては,ホメオトロピック配向の場
合、±5°以内であれば特に表示特性上問題となること
はない。これに対し、基板10の表面に対して垂直の方
向の入射角分布は、プレチルト角を決定する重要なファ
クタで、駆動特性やコントラスト比などの表示特性に影
響を与える。
配向膜34を成膜した場合、基板10内における膜厚分
布が大きくなるに従って入射角θにも分布が生ずるよう
になる。更に、入射角θについては、基板10の面内方
向と基板面に垂直な方向の両方に分布が生ずる。面内方
向の角度ずれに関しては,ホメオトロピック配向の場
合、±5°以内であれば特に表示特性上問題となること
はない。これに対し、基板10の表面に対して垂直の方
向の入射角分布は、プレチルト角を決定する重要なファ
クタで、駆動特性やコントラスト比などの表示特性に影
響を与える。
【0019】図3に示すように、基板面に垂直の方向の
入射角θの差αは、上述したように(1)式で表わされ
る。この式から明らかなように、入射角θの差αは、
A,D,θによって変化する。一方、プレチルト角の値
は、実用的な表示装置を考えると1〜4°が好ましく、
1つの液晶素子内でのばらつきは1°以内が好ましい。
従って、シェーディングなどの表示品質の許容範囲を考
えると、入射角θの差αは、5〜6°以下に押える必要
がある。
入射角θの差αは、上述したように(1)式で表わされ
る。この式から明らかなように、入射角θの差αは、
A,D,θによって変化する。一方、プレチルト角の値
は、実用的な表示装置を考えると1〜4°が好ましく、
1つの液晶素子内でのばらつきは1°以内が好ましい。
従って、シェーディングなどの表示品質の許容範囲を考
えると、入射角θの差αは、5〜6°以下に押える必要
がある。
【0020】このような点から、表示の均質な液晶素子
を得るためには、 Acosθ/D≦tan(5〜6)=0.1 ………………(2) とすることが望ましい。
を得るためには、 Acosθ/D≦tan(5〜6)=0.1 ………………(2) とすることが望ましい。
【0021】表1には、前記(2)式の条件を満たす大き
さの基板のサンプルによって作製した液晶素子のサンプ
ルNo.1〜6に交流電界を印加し、配向ムラやシェー
ディングなどの表示ムラを評価した結果が示されてい
る。入射角θは65°,液晶はメルク社製液晶「LC
A」である。
さの基板のサンプルによって作製した液晶素子のサンプ
ルNo.1〜6に交流電界を印加し、配向ムラやシェー
ディングなどの表示ムラを評価した結果が示されてい
る。入射角θは65°,液晶はメルク社製液晶「LC
A」である。
【0022】
【表1】
【0023】この表1を参照すると、イオンビーム照射
を行わないサンプル1,2は、アルコール処理の有無に
関わらず、いずれも配向不良となった。一方、イオンビ
ーム照射を行ったサンプルは良好に配向した。更に、ア
ルコール処理を行ったサンプル4では、コンタミネーシ
ョンによる配向乱れも生じ難いことがわかった。直鎖の
アルコール処理を行うと、付着したアルコール分子によ
って配向力が増加し、配向を乱そうとする力の影響が低
減されると考えられる。イオンビーム照射及びアルコー
ル処理を行うものの前記(2)式の条件を満たさないサン
プル6は、シェーディングが発生した。前記(2)の条件
を満たし、イオンビーム照射を行ったサンプル5は、基
板10を回転しても、良好な結果が得られた。
を行わないサンプル1,2は、アルコール処理の有無に
関わらず、いずれも配向不良となった。一方、イオンビ
ーム照射を行ったサンプルは良好に配向した。更に、ア
ルコール処理を行ったサンプル4では、コンタミネーシ
ョンによる配向乱れも生じ難いことがわかった。直鎖の
アルコール処理を行うと、付着したアルコール分子によ
って配向力が増加し、配向を乱そうとする力の影響が低
減されると考えられる。イオンビーム照射及びアルコー
ル処理を行うものの前記(2)式の条件を満たさないサン
プル6は、シェーディングが発生した。前記(2)の条件
を満たし、イオンビーム照射を行ったサンプル5は、基
板10を回転しても、良好な結果が得られた。
【0024】この発明には数多くの実施形態があり、以
上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。
例えば、次のようなものも含まれる。 (1)前記形態では、基板を同心円状に多数配置したが、
必要に応じた配置としてよい。また、ホルダの回転の有
無や回転速度も必要に応じて適宜設定してよい。 (2)本発明は、特に、液晶分子が基板面に垂直に並ぶホ
メオトロピック配向の液晶セルに有効である。
上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。
例えば、次のようなものも含まれる。 (1)前記形態では、基板を同心円状に多数配置したが、
必要に応じた配置としてよい。また、ホルダの回転の有
無や回転速度も必要に応じて適宜設定してよい。 (2)本発明は、特に、液晶分子が基板面に垂直に並ぶホ
メオトロピック配向の液晶セルに有効である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオンビームでアシストしながら斜方蒸着により液晶配
向膜を形成する際に、イオン源の特性に対応したスリッ
トを有する遮蔽板を設けるとともに、基板の蒸発源に対
する傾き角θ,基板の長さA,蒸発源と基板との距離D
が一定の関係を満たす配置とし、配向膜にアルコール処
理を施すこととしたので、配向ムラのない優れた特性の
良好な配向膜を形成するとともに、配向膜製造における
量産性の向上を図ることができるという効果がある。
イオンビームでアシストしながら斜方蒸着により液晶配
向膜を形成する際に、イオン源の特性に対応したスリッ
トを有する遮蔽板を設けるとともに、基板の蒸発源に対
する傾き角θ,基板の長さA,蒸発源と基板との距離D
が一定の関係を満たす配置とし、配向膜にアルコール処
理を施すこととしたので、配向ムラのない優れた特性の
良好な配向膜を形成するとともに、配向膜製造における
量産性の向上を図ることができるという効果がある。
【図1】この発明の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】前記形態の主要部を示す斜視図である。
【図3】前記形態の主要部の位置関係を示す図である。
【図4】本形態による配向膜の製造時の様子を示す図で
ある。
ある。
【図5】本形態による液晶配向膜の膜厚とプレチルト角
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図6】本形態による液晶配向膜の入射角とプレチルト
角の関係を示す図である。
角の関係を示す図である。
【図7】本形態による液晶配向膜の液晶とプレチルト角
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
10…基板 12…ホルダ 14…蒸発源 16…イオンガン 18…遮蔽板 20…スリット 30…ガラス基板 32…透明電極 34…配向膜 36…アルコール膜 40…配向処理基板
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の基板を蒸着源に対して一定の角度
で配置し、イオンビームを照射しながら配向膜を形成す
る液晶配向膜の製造方法において、 前記イオンビームのイオン源の特性に応じたスリットを
有する遮蔽手段を、前記基板の前側に配置したことを特
徴とする液晶配向膜の製造方法。 - 【請求項2】 複数の基板を蒸着源に対して一定の角度
で配置し、イオンビームを照射しながら配向膜を形成す
る液晶配向膜の製造方法において、 前記基板の蒸発源に対する傾き角θ,基板の長さA,蒸
発源と基板との距離Dが、Acosθ/D≦0.1の関係
を満たすことを特徴とする液晶配向膜の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の製造方法で製造し
た配向膜にアルコール処理を施すことを特徴とする液晶
配向膜の製造方法。 - 【請求項4】 多数の基板を保持するためのホルダ;液
晶配向膜を形成するための蒸発源;イオンビームを照射
するためのイオン源;このイオン源の特性に応じたスリ
ットを有する遮蔽手段;を備えており、 前記基板の蒸発源に対する傾き角θ,基板の長さA,蒸
発源と基板との距離Dが、Acosθ/D≦0.1の関係
を満たすことを特徴とする液晶配向膜の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33929197A JPH11160711A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 液晶配向膜の製造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33929197A JPH11160711A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 液晶配向膜の製造方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11160711A true JPH11160711A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18326074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33929197A Pending JPH11160711A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 液晶配向膜の製造方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11160711A (ja) |
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