JPH11160402A - 回路パターンの検査方法及び検査装置 - Google Patents
回路パターンの検査方法及び検査装置Info
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- JPH11160402A JPH11160402A JP9326380A JP32638097A JPH11160402A JP H11160402 A JPH11160402 A JP H11160402A JP 9326380 A JP9326380 A JP 9326380A JP 32638097 A JP32638097 A JP 32638097A JP H11160402 A JPH11160402 A JP H11160402A
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Abstract
陥部の欠陥内容を高速,高精度で検知できる方法及び装
置の提供。 【解決手段】被検査基板表面9表面の互いに同一設計パ
ターンを有する第1,第2,第3の領域の電子線画像を
順次取得しそれぞれ第一,第二,第三の画像記憶部4
6,47,48に一時記憶させ、先ず第1,第2の領域
の記憶画像データ同士を比較演算部50で比較演算し、
欠陥判定処理部51で両画像データ間の差異が所定値よ
りも大きかった場合には上記両領域の何れか一方にパタ
ーン欠陥があるものと判定した上で、両画像データを第
四の画像記憶部49に送って記憶保存させる。次いで、
第2、第3の領域の記憶画像データ同士を比較演算部5
0で比較演算し、欠陥判定処理部51で両画像データ間
の差異が所定値よりも大きかった場合には第2の領域に
真にパターン欠陥があるものと確定判定する。
Description
デバイス等の微細な回路パターンを有する装置の基板製
造技術に係わり、特に、電子線を使用して半導体基板や
フォトマスク上に形成された回路パターンの欠陥を検査
する方法およびその方法を実施するための装置に係わ
る。
パターンを検査する場合を例に採って従来技術について
説明する。
成された回路パターンをリソグラフィー処理およびエッ
チング処理により半導体ウエハ上に転写する工程を繰り
返すことによって製造される。この半導体装置の製造過
程において、リソグラフィー処理やエッチング処理その
他各種の加工処理の良否、および、異物発生の有無等
は、半導体装置の製造歩留まりに大きく影響を及ぼすた
め、これらの異常や不良の発生を早期に(あるいは、事
前に)検知するために、製造過程中にある半導体ウエハ
上の回路パターンを検査することが従来から行なわれて
いる。
査する技術として、半導体ウエハ上に白色光を照射して
得られる回路パターンの光学画像を用いて複数のLSI
中の同種の回路パターンを比較することによってパター
ン欠陥を検知する方法が既に実用化されており、この方
法の概要は「月間セミコンダクタワールド」1995年
8月号,pp. 96-99 に述べられている。これと同様に、
光学画像を用いる検査方法として、ウエハ上の光学照明
された領域を時間遅延積分センサで画像化し、その画像
化パターンデータを予め入力されている設計パターンデ
ータと比較することによってパターン欠陥を検知する方
式が特開平3-167456号公報に開示されている。
状の複雑化、材料の多様化等に伴なって上述したような
光学画像による欠陥検出が困難となってきたため、光学
画像よりも分解能の高い電子線画像を用いて回路パター
ンを比較検査する方法も提案されてきている。この電子
線画像を用いるパターン検査方法として、例えば J.Va
c. Sci. Tech. B, Vol.9, No.6, pp.3005-3009 (199
1)、J. Vac. Sci. Tech.B, Vol.10, No.6, pp.2804-280
8 (1992)、特開平5-258703号公報および米国特許第 5,5
02,306号明細書に、通常のSEMの100倍以上(10
nA以上)のビーム電流を持った電子ビームを導電性基
板(X線マスク等)に照射し、発生する二次電子・反射
電子・透過電子のいずれかを検出し、この検出信号によ
り形成された画像を比較検査することによってパターン
欠陥を自動検出する方法が開示されている。
の光学式外観検査法に比べ欠陥検出性能のより高いSE
M式ウエハ自動外観検査法とによって微細な回路パター
ンの欠陥検査を実施することで、回路パターン形成過程
において発生した各種のパターン欠陥を精度良く検出で
きるようになった。しかし、上記の従来方法において
は、検査時に画像比較のために形成・取得した画像は、
画像比較までの間一時的に保存(記憶)された後に全て消
去されてしまうため、半導体ウエハ等の回路パターンが
形成された基板のパターン検査結果としては、欠陥の発
生箇所および欠陥のサイズに関する情報しか残らなかっ
た。そのため、欠陥の発生原因を対策するためには、当
該検査装置によってあるいは別途に目視確認用装置によ
って欠陥が発生した箇所のパターン画像を再度取得し
て、この再取得した画像の1点1点を人間が目視確認
し、欠陥内容を分類した上、その分類結果を入力しなけ
ればならなかった。従って、従来の検査方法において
は、検査装置により検査する工程の他に、再度欠陥発生
箇所についての画像を取得する工程と、取得した画像を
人間が目視確認し欠陥内容を分類する工程とが更に必要
となり、欠陥が発生してからその対策に必要な情報を得
るためには、その分多くの労力と時間がかかると云う問
題点があった。
た欠陥の種類を分類する技術として特開昭 59-192944号
公報に、予め設計データ上での回路パターン座標を参照
し、そのデータと欠陥座標とを照合して、欠陥の致命・
非致命を判定する方法が開示されている。しかし、本方
法では、設計データを検査装置の欠陥判定部にダウンロ
ードする必要があり、画像処理システムが複雑且つ大規
模になるという問題点があった。
体装置を始めとする各種装置における微細回路パターン
に対して光学式外観検査法を適用すると共に、該光学式
検査法では検出できない各種欠陥、すなわち光学的には
透光性材質でかつ検査に用いる光波長と屈折率に依存し
た光学距離が十分小さいシリコン酸化膜や感光性レジス
ト材料等の残渣、線状で短辺の幅が光学系の分解能以下
であるようなエッチング残りや微小導通孔の非開口不良
等についても、SEM式の外観検査法を適用することに
より、十分検出が可能になった。
結果得られる情報は、被検査基板における欠陥の数、欠
陥発生箇所・座標、欠陥のサイズ等であり、欠陥発生の
有無は識別できるものの、欠陥の詳細内容は把握できな
かった。そのため、検査装置に付加された目視確認機能
あるいは別途に目視確認専用装置を用いて、欠陥発生箇
所を1点1点探し出し、各欠陥発生箇所の画像を再度取
得してから、この取得画像を人間が目視観察して欠陥内
容を判定し、その判定結果すなわち欠陥の分類コードを
入力しなければ、欠陥内容を把握することができなかっ
た。このような従来法には以下のような問題点がある。
先ず、非常に人手が掛かる。次に、折角高速に欠陥検査
ができても、検査結果を半導体装置の製造過程にフィー
ドバックして欠陥対策を施すまでの時間が膨大なものと
なる。また、欠陥検査が高速化されても、その後の目視
確認を同一検査装置で行なうとなると、その分本来の欠
陥検査に掛けられる時間が圧縮され、結果として検査の
スループットが低下する。さらに、別の目視確認専用装
置で目視確認するためには、一旦検査装置から試料(被
検査基板)を取り出して、改めて目視確認専用装置にロ
ードしてやらなければならず、非常に検査効率が悪くな
る。
査方式では検出できない欠陥を検出するために、電子線
を導電性基板に照射して電子線画像を取得して比較検査
する方法が特開昭 58-180933号公報に開示されている。
しかし、本従来技術では欠陥を検出して欠陥数と欠陥座
標に関する情報を得ているのみであって、欠陥内容を識
別するための方法については、上記公報では全く言及し
ていない。また、別の従来技術である特開昭 59-155941
号公報には、設計パターンデータと実パターンデータと
を比較して欠陥を検出し、さらに設計データよりパター
ンの有無を認識した後に、欠陥がパターン上に存在する
かどうかを判断し、当該欠陥の致命度を判定するという
方法が記載されているが、本従来技術では、マスク作成
のような単純なプロセスでは設計パターンデータと実パ
ターンデータとの比較は十分可能あるが、半導体装置製
造工程のような複雑なプロセスでは設計パターンデータ
と実パターンデータとの比較は事実上困難であるし、パ
ターン欠陥位置を識別するにはシステムが非常に複雑と
なるため、半導体装置におけるような微細で複雑なパタ
ーンの欠陥を検査し、欠陥内容を分類するためには不十
分である。
像を用いて微細回路パターンを検査する方法において、
検査時にパターンの欠陥を検出すると同時に、当該パタ
ーン欠陥の画像データを取得し、取得画像データを記憶
保存することのできる技術を提供することにある。
得した画像を用いて、再度画像取得する工程を行わずに
検出したパターン欠陥について各種の解析を実施するこ
とを可能にする技術を提供することにある。
得したパターン欠陥を含む画像を用いて、該画像上での
欠陥部分の特徴から当該欠陥の種類を判別できる技術を
提供することにある。
することによって、人手による目視確認作業の不要な検
査工程を実現することである。
することによって、回路パターンを高速・高精度で検査
する技術、および高速かつ自動で検出欠陥の種類を分類
する技術を提供し、該検査技術を半導体装置その他の微
細回路パターンの検査に適用することにより、その検査
結果を従来の方法より早く半導体装置等の製造条件に反
映し、半導体装置等の信頼性を高めると共に不良率を低
減させることにある。
体装置基板(ウエハ)を始めとする微細な回路パターンを
有する被検査基板表面を外観検査するだけの従来の検査
技術によって得られる情報は、被検査基板表面における
欠陥の数、欠陥発生箇所・座標、および欠陥のサイズだ
けであり、これでは欠陥の有無は検知できるが、欠陥の
内容までを把握することはできない。本発明では、被検
査基板表面を外観検査して欠陥の有無を検知すると共
に、検知した欠陥の内容を把握できるようにするため
に、欠陥内容の把握に必要な情報を取得し、その情報を
記憶保存するようにしている。
法および検査装置について述べる。従来の外観検査法に
おいては、被検査基板表面に白色光あるいは電子線等を
照射して被検査基板表面の同一設計パターンを有する複
数の領域(例えば、同一設計パターンのメモリセルやチ
ップ等が形成されている領域)の画像を取得して一時記
憶し、これら同一設計パターンを有する領域の画像(実
パターン画像)同士を比較して、両画像間に有意差が有
るか無いかにより欠陥の有無を判定していた。
よる取得画像と比較して電子線照射による取得画像は次
に述べるような特性をもっていることが判った。まず、
電子線画像の場合には、例えば酸化シリコンのような透
光性の物質であっても電子線はこれを透過しないため、
検査対象表面よりも下層の情報(下地情報)が殆ど画像に
は現れない。また、検査対象表面近傍においては、下地
膜と最表面パターンの明るさ(輝度情報)が画像の主成分
なので、階調の分布が複雑でない。電子線画像自体が色
情報を持たずに輝度情報(白黒の明るさ情報)のみから成
っているため、階調分布が簡素であり、その特徴を抽出
し易い。以上のような画像特性に鑑み、本発明者らは、
電子線画像が画像ファイルとして圧縮し易いこと、画像
の明るさから特徴を抽出し易く、画像の階調特性から欠
陥の内容を判断し易いこと、元の画像が白黒画像である
ので、取得・圧縮しその後再生した画像が元の画像と同
等の画質を保てると云うことを見い出した。従って、電
子線外観検査法によれば、従来の光学画像による外観検
査法では検出できない透光性膜の欠陥や残渣、線状で短
辺の幅が光学系の分解能以下であるようなエッチング残
りや、微小導通孔の非開口不良等が検出できるようにな
るだけでなく、外観検査中に取得した画像を圧縮して記
憶保存し、この記憶保存した画像の階調の特徴から欠陥
の内容を把握することが可能となる。このような検査方
法を実現するために、検討した内容を以下に述べる。
面の電子線画像を取得し、この取得画像を用いて上記基
板表面の外観を検査する方法及び装置においては、電子
線を走査したり、試料台および試料を移動させながら、
上記基板表面の複数の被検査領域の画像を逐次取得し、
この取得画像を記憶装置に一時記憶する。先ず第一の領
域についての取得画像を第一の記憶装置に記憶し、続い
て第二の領域についての取得画像を第二の記憶装置に記
憶すると共に、第一の記憶装置の記憶画像及び第二の記
憶装置の記憶画像に各種の信号処理を施した上で、両画
像を比較する。ここで、第一の領域と第二の領域は所定
距離離れた位置に存在しており、両領域には互いに同等
の(同一設計の)回路パターンが形成されているものとす
る。上記方法で両画像を比較した結果、両画像間での画
像差信号が所定の値よりも大きい場合には、上記第一及
び第二の領域に欠陥候補としてのフラグを立てる。従来
の検査方法および検査装置では、上記した欠陥候補のフ
ラグが発生したら、フラグが発生した領域に相当する記
憶装置上のアドレスおよび所定の閾値よりも画像差信号
が大きかった画素数を算出し、別の記憶装置に算出デー
タを保存していた。本発明では、欠陥候補と認定された
領域の画像信号を記憶保存するために、上記第一及び第
二の記憶装置とは別個の記憶装置(画像メモリ)を設け
る。このような別個の記憶装置を用いて、そこに欠陥候
補領域の画像信号を記憶保存する方法について以下に述
べる。
いた比較検査に際して、第一の領域の電子線画像信号を
取得して第一の記憶装置に一時記憶し、次いで同様に第
二の領域の電子線画像信号を取得して第二の記憶装置に
一次記憶し、第一及び第二の記憶装置に記憶された互い
に同等パターン部分の画像信号同士を比較してその差信
号が所定閾値よりも大きい場合に両パターン部分に欠陥
候補としてのフラグを立てる。この欠陥候補フラグが発
生したら、第一の領域内における欠陥候補部分の画像デ
ータと第二の領域内における欠陥候補部分の画像データ
とを第三の記憶装置内に仮保存する。ここで、第一の領
域内の欠陥候補部分の画像データと第二の領域内の欠陥
候補部分の画像データとを両方共仮保存するのは、両画
像データを比較して欠陥候補フラグを立てただけの時点
では、まだどちらの領域内の欠陥候補部分が真の欠陥部
分であるかを確定できていないためである。上記した第
三の記憶装置内への上記両欠陥候補部分についての画像
データの仮保存を済ませた段階で、第一の記憶装置内に
一時記憶されていた上記第一の領域についての画像信号
は消去される。次に、第三の領域についての画像信号を
取得してそれを第一の記憶装置内に一時記憶しながら、
該第三の領域の画像信号と第二の記憶装置内に一時記憶
されている上記第二の領域の画像データとを比較するこ
とによって、上記第一の領域と上記第二の領域とのいず
れに欠陥が存在するかを確定できる。その後は、欠陥が
存在する方の領域の画像データだけを上記第三の記憶装
置内に記憶させていくことにより、欠陥発生部分の画像
データを記憶保存して行くことができる。
様に、先ず第一の領域の電子線画像信号を取得して第一
の記憶装置内に一次記憶させ、次に第二の領域の電子線
画像信号を取得して第二の記憶装置内に一次記憶させな
がら、第一および第二の記憶装置に記憶された互いに同
等パターン部分の画像信号同士を比較してその差信号が
所定閾値よりも大きい場合にこれら両パターン部分に欠
陥候補としてのフラグを立てる。この欠陥候補のフラグ
が発生したら、第一の領域内における欠陥候補部分の画
像データと第二の領域内における欠陥候補部分の画像デ
ータとを第三の記憶装置内に仮保存する。その後、第三
の領域の電子線画像信号を取得して第一の記憶装置内に
一次記憶させながら、この第三の領域の画像データと第
二の記憶装置内に一次記憶されている上記第二の領域に
ついての画像データとを比較することにより、上記第一
の領域および上記第二の領域のいずれに欠陥が存在する
かが確定したら、欠陥が存在する方の領域の画像データ
を欠陥部画像データとし、欠陥が存在しない方の領域の
画像データを正常部画像データとして、各々の画像デー
タに欠陥部か正常部かを判別できるマークを付加する。
これによって、回路パターン上の欠陥発生部分と比較対
象となる正常パターン部分との両方についての画像デー
タを自動保存することが可能になる。
の方法における第一から第三の記憶装置に加えて、さら
に第四の記憶装置を用いる。先ず、第一の領域の電子線
画像信号を取得して第一の記憶装置内に一次記憶させ、
次に第二の領域の電子線画像信号を取得して第二の記憶
装置内に一次記憶させながら、第一および第二の記憶装
置に記憶された互いに同等パターン部分の画像信号同士
を比較してその差信号が所定閾値よりも大きい場合にこ
れら両パターン部分に欠陥候補としてのフラグを立て
る。次に、第三の領域の電子線画像信号を取得してそれ
を第三の記憶装置に一次記憶させながら、第二の記憶装
置に既に記憶されている第二の領域の画像データと第三
の記憶装置に記憶された第三の領域の画像データとの比
較を行う。これにより、第一および第二の領域内の欠陥
候補部分のうちのいずれが真の欠陥部分であるかを判別
できる。次いで、第四の領域の電子線画像信号を取得し
第一の記憶装置に記憶させながら、該第四の領域の画像
データと既に第三の記憶装置に記憶されている第三の領
域の画像データとを比較するという手順で順次記憶・比
較して行くことにより、常に真の欠陥が発生した領域が
判明してからこの真の欠陥が発生した領域の画像データ
および必要に応じて該欠陥部分に対応する正常な回路パ
ターンの画像データを第四の記憶装置内に保存する。こ
れにより、欠陥部分の画像データを一次記憶している記
憶装置内の記憶画像データが、次の領域の画像データに
より上書される前に、真の欠陥発生領域の確定や真の欠
陥部分の判定(確定)等の処理を実施することが可能にな
る。
士を比較することにより欠陥が検出された際には、取得
画像データを一次記憶する記憶装置とは別個の記憶装置
内に欠陥部の画像データおよび該欠陥部の比較対象とな
る正常部の画像データをそれぞれ記憶・保存することが
可能になる。また、従来の検査方法によって得られる欠
陥部の座標や該欠陥部の画素数から算出した欠陥サイズ
等も欠陥データとして同時に保存できる。その際、既に
述べたように、電子線画像信号は基板表面のみからの信
号であって、例えば最表面のパターン部分と下地部分と
のように明るさ階調分布が簡素なので圧縮率を高くで
き、下地部分の複雑なパターン形状や色調を反映した光
学画像を用いる場合に比べ低容量の記憶装置で済む。従
って、検出した複数の欠陥部の画像データをそれぞれ記
憶・保存するようにしても検査装置全体としてはさほど
大規模なものとなることはない。
れた欠陥部の画像データから、欠陥内容を解析する方法
について以下に説明する。欠陥内容を解析する第一の方
法は、上記した方法による被検査基板表面の回路パター
ンの検査が終了してから、上記第一,第二の方法におけ
る第三の記憶装置あるいは上記第三の方法における第四
の記憶装置内に記憶・保存されている画像データ中から
任意の欠陥部の画像データを引き出して、例えば検査装
置に付属の欠陥部確認用CRTモニタ等に画像表示させ
ることにより、再度被検査基板表面のパターン欠陥発生
箇所の画像信号を取得しないでも、欠陥内容の目視確認
作業を行えるようにするものである。また、検査装置と
は別に製造プロセスライン等に設けたデータベースに、
被検査基板のIDデータ,欠陥検査結果の各データと共
に、上記の欠陥部画像データをも自動的に付加して転送
・格納しておくことにより、検査装置に付属のモニタ以
外の、例えば検査装置が設置されている部屋とは別の部
屋に設けられたパソコン等の表示画面に欠陥部画像を表
示させることも可能になり、上記した検査作業とは別
に、任意の基板の任意の欠陥部分についての目視確認が
できるようになる。
基板表面の回路パターン検査が終了してから、検査前あ
るいは検査後に与えられた命令に従って欠陥内容を自動
分類する方法である。この方法には、検査装置で実行す
る検査シーケンスに、被検査基板表面の検査終了後引き
続き検出した欠陥部の記憶画像データを用いて同検査装
置内で欠陥内容を自動分類させるための命令を組み込ん
でおく方法と、被検査基板表面の検査作業を一旦終了さ
せてから、ユーザが任意の基板についての検査結果を選
択し、この選択した基板上で検出された各欠陥部につい
ての欠陥内容を自動分類させるための命令を改めて入力
してやる方法とがある。なお、欠陥内容を自動分類する
方法並びに手段については、後述する。また、本方法で
は、検査終了後に、検査作業とは別のルーチンで分類作
業を実行できるので、欠陥箇所の画像信号を再度取得す
る必要が無いだけでなく、検査作業の実所要時間には全
く影響を与えることなく分類作業を行なえる。上記した
欠陥内容を解析するための第一の方法と同様に、検査装
置外にデータを転送して同様の自動分類を命令して実行
させることも可能である。
被検査基板表面の検査と同時に検査中に検出した欠陥部
分の画像データおよび必要に応じてそれに対応する正常
部分の画像データを上記第三の記憶装置あるいは第四の
記憶装置に記憶・保存すると共に、さらにそれと同時に
欠陥部の画像データを欠陥内容自動判定用の演算装置に
送信し、該演算装置内で各欠陥部画像の特徴を抽出して
欠陥内容の自動分類を上記した欠陥判定と並行して別系
統で実施すると云うものである。欠陥判定処理によって
いずれが欠陥部かが確定したら、該欠陥部の位置座標と
一致する欠陥部画像データと欠陥内容の分類結果をその
他必要な情報と一緒に欠陥データとしてファイルし保存
する。これにより、検査実時間中に欠陥検出および欠陥
判定処理と欠陥内容の分類処理が同時に実行できるよう
になる。
ては、以下のような方法が挙げられる。欠陥部の画像デ
ータより欠陥内容を自動分類する第一の方法は、上記し
た第三あるいは第四の記憶装置に記憶・保存された正常
部の画像データの各々について画像信号の階調ヒストグ
ラムを生成し、パターン部の明るさと下地部の明るさを
弁別すると云うものである。これにより、当該欠陥発生
箇所と同一設計パターンの正常箇所の原画像データよ
り、各欠陥部に相当する正常部の画素信号についての明
るさ階調と上記で生成した階調ヒストグラムとを参照し
て、正常部の画素の明るさがパターン部の明るさであっ
た場合にはその欠陥がパターン部に発生した欠陥と見做
し、下地部の明るさだった場合にはその欠陥が下地部に
発生した欠陥と見做すことができる。
では、上記第一の方法と同様、先ず上記した第三あるい
は第四の記憶装置に記憶・保存された正常部の画像デー
タの各々について画像信号の階調ヒストグラムを生成
し、パターン部の明るさと下地部の明るさを弁別する。
その後、欠陥発生箇所の原画像データより欠陥発生箇所
の各画素の明るさを調べることによって、この欠陥発生
箇所の各画素の明るさが例えばパターン部,下地部,そ
の他部分の明るさと云うように簡易な分類をすることが
できる。その結果、上記した欠陥内容を分類するための
第一の方法とこの第二の方法とを併用することにより、
例えば、パターン部に欠陥が発生してその欠陥箇所の明
るさが下地部の明るさである場合には、パターン部の欠
損や断線であると云うように欠陥内容を分類をすること
ができる。
上記で記憶・保存された欠陥箇所の画像データより、欠
陥部の明るさの変化の特徴を画像信号の微分処理等の手
法で抽出することによって欠陥部の形状を把握すると云
うものである。これにより、欠陥部が例えば周囲から孤
立している,あるいはパターン部分と連続している等の
特徴を検出することが可能になり、欠陥部形状を特定す
ることができるようになる。
被検査基板に照射し電子線画像信号を取得して、互いに
隣接する同一設計パターン部分の画像信号同士を比較し
て被検査基板上に発生したパターン欠陥を検出する方法
及び装置において、取得した電子線画像信号を比較して
欠陥の有無を判定する工程の途中において欠陥候補が検
出されたら、当該欠陥発生箇所の画像データを自動的に
記憶・保存することができるようになる。また、この記
憶・保存された欠陥発生箇所の画像データを用いて、再
度改めて欠陥発生箇所の画像信号を取得することなくし
て、欠陥内容の目視確認や自動分類等の処理が可能にな
る。さらに、当該検査装置とは別の装置に各種の欠陥部
情報および欠陥部の画像データを送信したり、欠陥検出
のための回路系とは別の回路系で欠陥分類のための処理
を実施することによって、欠陥を検出するための検査実
時間に影響を与えずに、欠陥内容の確認作業や自動分類
が可能になる。従って、これまでに述べてきた本発明の
検査方法および装置構成によって、回路パターン上に発
生した欠陥を電子線画像信号を用いて自動的に検出し、
かつ、その欠陥内容を自動分類することのできる検査方
法および検査装置を実現することができる。
装置を用いて回路パターンを有する各種基板例えば製造
過程における半導体装置を検査することによって、各工
程における半導体装置について、従来技術による欠陥数
と欠陥位置の検出はもちろんのこと、従来技術では検知
できなかった欠陥対策の実施に必要な欠陥発生原因を特
定するための欠陥内容をも検査と同時に把握でき、かつ
検査処理時間すなわち検査のスループットには影響を与
えずにそれらの情報を得ることができるようになる。そ
の結果、プロセス加工によって生じたパターンの形状不
良や微細な異物等の欠陥内容を早期に把握でき、製造プ
ロセスや製造装置条件等に潜在している問題を顕在化す
ることができるようになる。これによって、従来よりも
高速かつ高精度に半導体装置をはじめとする各種基板の
製造プロセスにおける不良原因を対策することができ、
高製造歩留まりすなわち高良品率を確保できると同時
に、不良発生検知から不良対策実施までのTATを短縮
することが可能となる。
き、図面を参照して、詳細に説明する。
になる回路パターン検査装置の概略構成を示す。本実施
例になる回路パターン検査装置1は、室内が真空排気さ
れる検査室2と、検査室2内に試料基板9を搬入するた
めの予備室(図示省略)とを備えており、該予備室内は
検査室2内とは独立に真空排気できるよう構成されてい
る。また、本検査装置1は、上記した検査室2と予備室
の他に、制御部6,画像処理部5を備えている。検査室
2内には、大別して電子光学系3,二次電子検出部7,
試料室8,および光学顕微鏡部4が設けられている。電
子光学系3は、電子銃10,電子線引き出し電極11,
コンデンサレンズ12,ブランキング用偏向器13,走
査偏向器15,絞り14,対物レンズ16,反射板1
7,およびE×B偏向器18から構成されている。
20が検査室2内の対物レンズ16の上方に配置されて
いる。二次電子検出器20の出力信号は、検査室2外に
設置されたプリアンプ21で増幅され、AD変換器22
によりデジタルデータに変換される。試料室8は、試料
台30,Xステージ31,Yステージ32,回転ステー
ジ33,位置モニタ用測長器34,および被検査基板9
表面の高さ測定器35から構成されている。光学顕微鏡
部4は、検査室2内の電子光学系3の近傍に、該電子光
学系3とは互いに影響を及ぼし合わない程度に離れた位
置に設置されており、この電子光学系3と光学顕微鏡部
4との間の距離は既知である。そして、Xステージ31
(または、Yステージ32)が、電子光学系3と光学顕
微鏡部4との間の上記既知距離間を往復移動するよう構
成されている。
41,およびCCDカメラ42から構成されている。な
お、光源40,CCDカメラ42等は真空排気された検
査室2の外部に設置する構成でも良い。画像処理部5
は、第一画像記憶部46,第二画像記憶部47,第三画
像記憶部48,第四画像記憶部49,比較演算部50,
欠陥判定処理部51より構成されている。モニタ52に
より、画像記憶部46,47,48,49に取り込まれ
た電子線画像、CCDカメラ42にて撮像された光学画
像および比較演算部50で比較処理された後の差画像等
を任意に選択して表示することができる。装置各部の動
作命令および動作条件は、制御部6から入出力される。
制御部6には、予め電子線発生時の加速電圧,電子線偏
向幅,偏向速度,二次電子検出器20からの信号取り込
みタイミング,試料台移動速度等の条件が、目的に応じ
て任意にあるいは選択して設定できるようにして入力さ
れている。制御部6は、補正制御回路43を用いて位置
モニタ用測長器34,被検査基板高さ測定器35からの
信号から基板位置や基板高さのずれをモニタし、その結
果から補正信号を生成して、電子線が常に正しい位置に
照射されるように対物レンズ用電源45や走査偏向器用
の信号発生器44に上記補正信号を送る。
細く絞った電子線19を被検査基板9上に照射して二次
電子60を発生させ、該二次電子を電子線19の走査お
よびステージ31,32の移動と同期して検出すること
によって被検査基板9表面の画像を得る。本実施例の検
査装置においては、通常SEMに比べ約100倍以上
の、例えば100nAの大電流電子線を一回のみ走査す
ることにより画像を形成する構成とし、電子線走査幅は
100μm,1画素は0.1μm□,1回の走査を1μ
sで行なうようにした。
子源が使用されている。この電子銃10を用いることに
より、従来の例えばタングステン(W)フィラメント電
子源や冷電界放出型電子源に比べてより安定した電子線
電流を確保することができるため、明るさ変動の少ない
電子線画像が得られる上、電子線電流を大きく設定でき
るため、一回走査で高S/N電子線画像を取得する高速
検査を実現することができる。電子線19は、電子銃1
0と引き出し電極11との間に電圧を印加することで電
子銃10から引き出される。電子線19の加速は電子銃
10に高電圧の負の電位を印加することでなされる。こ
れにより、電子線19は該負電位に相当するエネルギー
で試料台30の方向に進み、コンデンサレンズ12で収
束され、さらに対物レンズ16により細く絞られて試料
台30上のX−Yステージ31,32上に搭載された被
検査基板9(半導体ウエハ,チップ、あるいは液晶基
板、マスク等の微細回路パターンを有する基板)に照射
される。なお、ブランキング用偏向器13には、走査信
号およびブランキング信号を発生する信号発生器44が
接続され、コンデンサレンズ12および対物レンズ16
には、各々レンズ電源45が接続されている。被検査基
板9には、高圧電源(リターディング電源)36により負
の電圧を印加できるようになっている。この高圧電源3
6による負印加電圧を調節することによって一次電子線
を減速し、電子銃10の電位を変えずに被検査基板9へ
の電子線照射エネルギーを最適な値に調節することがで
きる。
とにより発生した二次電子60は、基板9に印加された
負の電圧により加速される。基板9の上方にはE×B偏
向器18が配置されており、これにより加速された二次
電子60は所定の方向へ偏向される。E×B偏向器18
にかける電界と磁界とを調節することによって偏向量を
調整することができる。また、この電磁界は、基板9に
印加した負電圧に連動して可変とすることができる。E
×B偏向器18により偏向された二次電子60は、所定
の条件で反射板17に衝突する。反射板17は、試料に
照射する電子線(以下、一次電子線と呼ぶ)偏向用の偏
向器15のシールドパイプと一体で円錐形状をしてい
る。反射板17に加速された二次電子60が衝突する
と、該反射板17からは数V〜50eVのエネルギーを
持つ第二の二次電子61が発生する。
室2内に設置された二次電子検出器20と検査室2外に
設けられたプリアンプ21,AD変換器22,電光変換
手段23,光伝送手段24,光電変換手段25,高圧電
源26,プリアンプ駆動電源27,AD変換器駆動電源
28,逆バイアス電源29から構成されている。既に述
べたように、二次電子検出部7のうち二次電子検出器2
0が検査室2内の対物レンズ16の上方部に配置されて
いる。二次電子検出器20,プリアンプ21,AD変換
器22,電光変換手段23,プリアンプ駆動電源27,
AD変換器駆動電源28は、高圧電源26によって正の
電位にフローティングされている。上記の反射板17に
衝突して発生した第二の二次電子61は、この正電位に
よる吸引電界によって検出器20へと導かれる。二次電
子検出器20は、電子線19が被検査基板9に照射され
ている間に発生した二次電子60がその後加速されて反
射板17に衝突することによって発生した第二の二次電
子61を電子線19の走査のタイミングと連動して検出
するように構成されている。二次電子検出器20の出力
信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ21で増
幅され、AD変換器22によってデジタルデータに変換
される。AD変換器22は、二次電子検出器20の出力
アナログ信号を、プリアンプ21によって増幅された後
に直ちにデジタル信号に変換してから画像処理部5へと
伝送するように構成されている。このように、検出アナ
ログ信号をその検出直後にデジタル化してから画像処理
部5へと伝送しているので、従来よりも高速でかつSN
比の高い画像信号を得ることができる。
板9が搭載されており、検査実行時にはX−Yステージ
31,32を静止させて、電子線19を二次元的に走査
する方法と、検査実行時にX−Yステージ31,32を
Y方向に一定速度で連続して移動させながら電子線19
をX方向に直線的に走査する方法のいずれかを選択でき
る。ある特定の比較的小さい領域を検査する場合には、
前者のステージを静止させて検査する方法が有効であ
り、比較的広い領域を検査する時には、ステージを連続
的に一定速度で移動して検査する方法が有効である。な
お、電子線19をブランキングする必要がある時には、
ブランキング用偏向器13によって電子線19を偏向し
て、電子線19が絞り14の開口を通過しないように制
御することできる。
ではレーザ干渉方式による測長計を用いた。これによっ
て、Xステージ31およびYステージ32の位置を実時
間でモニタし、位置信号を制御部6に転送するようにな
っている。また、Xステージ31,Yステージ32およ
び回転ステージ33の駆動モータの回転数等のデータも
同様に各々のドライバから制御部6に転送されるように
構成されており、制御部6ではこれらのデータに基いて
電子線19が照射されている領域や位置が正確に把握で
きるようになっており、必要に応じて実時間で電子線1
9の照射位置の位置ずれを補正制御回路43によって補
正するようになっている。また、被検査基板毎に電子線
19を照射した領域を記憶できるようになっている。
外の測定方式である光学式測定器、例えばレーザ干渉測
定器や反射光の位置で高さ変化を測定する反射光式測定
器が使用されており、X−Yステージ31,32上に搭
載された被検査基板9の表面高さを実時間で測定するよ
うに構成されている。本実施例では、スリットを通過し
た細長い白色光を透明な窓越しに被検査基板9に照射
し、反射光の位置を位置検出モニタにて検出し、この反
射光位置の変動から基板表面高さの変化量を算出する方
式を用いた。この光学式高さ測定器35の測定データに
基き、電子線19を細く絞るための対物レンズ16の焦
点距離がダイナミックに補正されて、常に非検査領域に
焦点が合った電子線19の照射ができるようになってい
る。また、被検査基板9の反りや高さ歪みを電子線照射
前に予め測定しており、そのデータをもとに対物レンズ
16の検査領域毎の補正条件を設定するように構成する
ことも可能である。
二画像記憶部47,第三画像記憶部48,第四画像記憶
部49,比較演算部50,欠陥判定処理部51,モニタ
52により構成されている。上記の二次電子検出器20
で検出された被検査基板9の画像信号は、プリアンプ2
1で増幅され、AD変換器22でデジタル化された後
に、電光変換器23で光信号に変換され、光ファイバ2
4によって画像処理部5へと伝送され、そこで光電変換
器25で再び電気信号に変換された後に、制御部6から
の命令によって第一画像記憶部46,第二記憶部47あ
るいは第三記憶部48に記憶される。比較演算部50に
は、制御部6からの命令によりこれら三つの記憶装置に
記憶された画像信号のうち二つの画像信号が送られ、そ
こで各々の画像信号に、位置合せ,信号レベルの規格
化,ノイズ信号を除去するための各種の画像信号処理を
施してから、双方の画像信号間での比較演算が行われ
る。
による上記比較演算の結果得られた差画像信号の絶対値
を所定のしきい値と比較し、この所定しきい値よりも差
画像信号のレベルが大きい場合に、その箇所(画素部分)
を欠陥候補と判定する。第四の記憶装置49へは、第
一,第二,第三画像記憶部46,47,48に記憶され
た画像データのうち欠陥判定処理部51で欠陥候補と判
定された箇所に相当する画像データが送られて記憶され
る。モニタ52は、制御部6からの指示により、検査途
中に実時間で欠陥判定処理部51が欠陥候補と判定した
箇所の位置や欠陥数等を表示したり、第四画像記憶部4
9に記憶された欠陥候補箇所の画像データを表示した
り、第一,第二,第三画像記憶部46,47,48に記
憶された画像データそのものを表示したりする。
検査装置1の全体構成について説明してきたが、検出さ
れた二次電子61の信号を記憶する手段について、その
構成および作用を図2,図3,図4を用いてさらに詳細
に説明する。
板9の表面を電子線19で順次走査して、発生した二次
電子信号を検出部7で検出し、電子線画像信号を取得す
る。本実施例では、図2に示すように、領域1において
パターン欠陥が発生している被検査基板9を検査した例
について説明する。検査を実施する前に、予め制御部6
に画像比較すべき領域間のピッチを指定しておく。領域
1の電子線画像信号は第一画像記憶部46に格納され
る。画像信号の取得および伝送は、領域によらず連続で
実施されている。領域1の画像信号取得および記憶が終
了したら、続けて領域2の画像信号が取得され、制御部
6からの指令により第二画像記憶部47に格納され、同
様に、領域3の取得画像信号は第三画像記憶部48に格
納される。次に、領域4の取得画像信号が第一画像記憶
部46に上書き記憶され、その前にそこに記憶されてい
た領域1のデータは消去される。従って、各々の画像記
憶部では、一旦記憶された画像データが、次々と伝送さ
れてくる画像データによって上書き記憶されるまでの一
時期間しか保存されない。上記方法により、領域1の画
像データが第一画像記憶部46に記憶され、同様に領域
2の画像データが第二画像記憶部47に記憶された後、
これらの画像データは即座に信号レベルの規格化,ノイ
ズ信号の除去のための各種画像処理を施されてから、図
3の(a)に示すように比較演算部50で差画像信号の演
算がなされる。差画像信号となった画像データは、次に
欠陥判定処理部51で所定しきい値と比較され、該しき
い値より差画像信号の値が大きい箇所が欠陥候補箇所と
判定され、該欠陥候補箇所の位置情報X,Yや該欠陥候
補箇所のサイズdx,dyの情報が算出される。しか
し、この段階においては、まだ、真に欠陥が発生してい
る領域が第一画像記憶部46に画像記憶された領域1な
のか、あるいは第二画像記憶部47に画像記憶された領
域2なのかが確定できない。次に、第二画像記憶部47
に記憶された領域2の画像データと第三画像記憶部48
に記憶された領域3の画像データ間で、同様にして図3
の(b)に示すように比較演算部50で差画像信号の演算
がなされ、この差画像信号が欠陥判定処理部51で所定
のしきい値と比較され、欠陥候補箇所の有無が判定され
る。ここで、欠陥判定部51で同一の座標上に前回に続
いて欠陥候補箇所があると判定された場合には、領域2
における上記座標上に真の欠陥が存在すると確定判定さ
れる。
出されてから、該欠陥部を含む領域の画像を保存するま
でのフローを示す。前述したように、第一画像記憶部4
6に格納された領域1の画像データと第二画像記憶部4
7に格納された領域2の画像データとを比較演算部50
で比較し、欠陥判定処理部51で欠陥候補箇所が抽出さ
れる。欠陥候補箇所が抽出された時点で、欠陥が存在す
る可能性のある領域1の画像データすなわち第一画像記
憶部46に格納された画像データと、領域2の画像デー
タすなわち第二画像記憶部47に格納された画像データ
とを、第四画像記憶部49に送信する。第四画像記憶部
49では、送信されて来た画像データを圧縮処理して、
領域1に相当する画像データ1と領域2に相当する画像
データ2として仮保存する。次に、先に図3にて説明し
たように、領域3の画像データが第三画像記憶部48に
格納され、同様に比較演算部50で第二画像記憶部47
に格納されている領域2の画像データと比較され、欠陥
判定処理部51で欠陥候補箇所が再度抽出される。この
新たな欠陥候補箇所の位置座標が先の欠陥判定処理時に
抽出された欠陥候補箇所の位置座標と同一であった場合
には、両者が同一の欠陥部に関する情報であると見做
し、この再度(2回とも)同じ位置に欠陥候補箇所があ
ると判定された領域2における欠陥候補箇所を真の欠陥
部であると確定判定して、既に第四画像記憶部49に仮
保存されている領域1の画像データ1は欠陥部を含まな
い正常なパターンの画像データであり、領域2の画像デ
ータ2は欠陥部を含む異常なパターンの画像データであ
ると判別できるような識別データを両画像データにそれ
ぞれ追加付加する。
1と領域2の画像データを第一画像記憶部46と第二画
像記憶部47に格納してから比較演算部50と欠陥判定
処理部51での各処理を実施する間に、領域3の画像デ
ータを第三画像記憶部48に格納することにより、新た
な欠陥候補箇所の抽出と先に欠陥部を含むと確定判定さ
れた領域の画像データの第四画像記憶部49への出力と
を同時に実施することができる。これを順次繰り返すこ
とにより、検査実時間を遅らせることなく欠陥部を含む
領域の画像データ(欠陥パターンデータ)を保存するこ
とができるようになる。また、本検査装置1にて取得さ
れる電子線画像は、光学画像と比較して色情報が無いた
め明るさ分布が簡素であり、同じ明るさの信号が多いた
め、画像データを圧縮処理した際の圧縮率が高い。従っ
て、光学画像を用いる場合と比べて画像データの容量が
小さくなるので、検出された各欠陥部の画像データを保
存するために必要な記憶装置の容量が小さくて済む。
基板9上の各欠陥部についての画像データは、検査終了
時には、図5に示す構成の欠陥データファイルとして保
存される。欠陥データは、被検査基板9のIDや検査条
件を示すファイル名や検査が実施された日付等の他に、
各欠陥部についての欠陥番号(ID),欠陥部の位置情
報,欠陥部のサイズ,欠陥分類コードおよび欠陥画像番
号で構成されている。なお、検査条件や欠陥画像データ
については、検査条件のファイル名や欠陥画像番号を欠
陥データファイルに格納しておき、検査条件ファイルの
詳細や欠陥画像データは別ファイルとして保存しておく
ことも可能である。
査方法によって、電子線画像を比較検査して微細な回路
パターン上に発生した微小な欠陥を検出する際に、発生
した欠陥部の画像情報を検査時間を遅延させることなく
保存することが可能となる。その結果、欠陥内容を同定
するための各種解析を実施するために欠陥発生箇所の画
像を再度改めて取得する必要がなくなり、欠陥解析の効
率が向上する。欠陥の解析については、以下の実施例で
述べる。
本発明による回路パターンの検査装置1及び検査方法に
おいて、欠陥を検出するための検査処理を実施した後
に、欠陥内容を解析する方法について述べる。なお、検
査装置1及び検査方法の構成や作用については、実施例
1と同様であるので、ここでは重ねての説明は省略す
る。
被検査基板9表面の回路パターンを検査した結果は、検
査装置1内部の検査結果データ記憶部のみでなく、検査
装置1の外部に通信手段およびディスク等を介して転送
される。本実施例では、検査装置1内部の検査結果デー
タ記憶部と共に、検査装置1以外の回路基板製造プロセ
ス管理用外部データベース100および画像ファイリン
グデータベース101に上記検査結果を転送した。外部
データベース100,画像ファイリングデータベース1
01には各所からアクセスが可能であるので、例えば検
査装置1の近傍で同じクリーンルーム内に設置された欠
陥確認用のCRTモニタ102に被検査基板9表面の回
路パターン検査結果として、図5に示した内容の各デー
タを表示させることも可能であり、外部データベース1
00から読み込んだ欠陥の分布やサイズと共に、画像フ
ァイリングデータベース101から読み込んだ欠陥部画
像をも任意に選択して表示させることが可能である。ま
た、上記クリーンルームの外部に設置されたCRTモニ
タ103においても同様に被検査基板9表面の回路パタ
ーン検査結果を表示させることが可能である。従って、
欠陥検査を実施する作業とは別個に欠陥内容の確認作業
を実施することができるので、検査作業者と欠陥内容確
認作業者とが同一人である必要がない。また、検査装置
1での一つの被検査基板9についての検査が終了した後
に別の基板についての検査を実施するのと並行して、先
に検出された被検査基板9についての欠陥内容解析を別
の装置で実施することができるので、この欠陥内容解析
によって検査時間が遅延させられることが無い。さら
に、欠陥部の画像データを画像ファイリングデータベー
ス101から呼び出すことにより欠陥内容の確認が可能
であるので、欠陥部の画像データを再度位置出しして取
得することなくして欠陥内容の解析を実施することが可
能となる。被検査基板9の検査結果データより上記のモ
ニタ102あるいはモニタ103で欠陥内容を目視解析
して欠陥内容を種類別に分類したら、該欠陥内容の分類
コードを被検査基板9に対応する欠陥部データに追加し
て外部データベース100に再保存することにより、詳
細な分類結果を管理することが可能となる。
の実施例による検査装置にさらに自動欠陥分類部を付加
し、その他は第1の実施例と同様の装置構成とした。図
7に、本実施例による検査装置の概略構成を示す。第1
の実施例においては、取得した画像信号は第一,第二,
第三の画像記憶部46,47,48に一時格納され、欠
陥判定処理部51において欠陥候補箇所が抽出された場
合に、第四の画像記憶部49に画像データを送って記憶
・保存する構成とした。本実施例では、第四画像記憶部
49に仮保存された画像データをさらに欠陥自動分類部
53へ送って欠陥の自動分類を実施する。自動欠陥分類
部53で分類した結果は、図5の欠陥データファイルの
欠陥分類コード部分に追加される。目視確認等の別方式
の解析による欠陥分類コードと併記して保存することに
より各種解析による分類の来歴を保存することが可能で
ある。
自動分類するためのアルゴリズムを以下に述べる。欠陥
判定処理部51で欠陥候補箇所が抽出されたら、該欠陥
候補箇所を含む領域の画像データ200と画像比較時に
用いられた正常領域部の画像データ201とが第四画像
記憶部49に仮保存され、その後、二つの画像データが
欠陥部データと正常部データとに確定判定される。この
画像データの確定判定が済んだら、次に先ず、正常部の
画像データ201の所定の画像部分より画像の明るさ
(階調)のヒストグラムを生成する(図8)。電子線画像
は、光学画像とは異なり、被検査基板9の最表面部の情
報すなわち最上層のパターンとその下地膜とから発生し
た二次電子量によって画像を形成している。被検査基板
9の表面の材質により二次電子の発生量が異なることを
利用して画像を形成しているため、画像の階調の分布
は、最上層パターンの明るさを示す範囲Aと下地膜の明
るさを示す範囲Bとに大別される。従って、図8のヒス
トグラムより、明るさ範囲Aをパターン部の明るさ、明
るさ範囲Bを下地膜の明るさと設定する。次に、図9に
示すように、欠陥部画像データ200上で欠陥部と判定
された画素Cと同一座標位置の正常部画像データ201
上の画素Dとの明るさを求める。さらに、図10に示す
ように、欠陥部画素Cとそれと同一座標位置の正常部画
素Dの明るさが、上記ヒストグラムの明るさ範囲A,B
のいずれに相当するかを調べる。それぞれの画素の明る
さが、パターン部の明るさ範囲A内であった場合には、
発生欠陥はパターン部に発生した欠陥であり、下地膜の
明るさ範囲B内であった場合には、発生欠陥は下地膜部
に発生した欠陥であると判定分類される。次に、欠陥部
画像データ200上での欠陥部画素Cの明るさについ
て、上記同様にヒストグラムの明るさと比較し、明るさ
範囲A内であった場合にはパターン残りであり、明るさ
範囲B内であった場合にはパターン欠落であり、いずれ
にも該当しなかった場合にはその他の欠陥であると分類
判定できる。上記二種の判定手法を組み合わせることに
よって、パターン部に発生したパターン欠落、下地部に
発生したパターン残り等を分類判定することが可能とな
る。
分類コードに変換し、図5に示した欠陥データファイル
の欠陥分類コードに追加あるいは上書きすることにより
欠陥分類結果を他の欠陥データと共に記憶・保存するこ
とができる。また、上記した欠陥分類は、欠陥判定処理
と同時に逐次実施されるので、被検査基板9の検査時間
を遅延させることなくして、欠陥分類を実施することが
できる。
で述べた欠陥自動分類アルゴリズムとは別の方法につい
て述べる。その他の部分については実施例3と同様であ
るので、改めての説明は省略する。
200と正常部画像データ201とを欠陥自動分類部5
3に送る。自動欠陥分類部53では、実施例3の方法に
より欠陥発生箇所の明るさを両画像データ200,20
1から求め、欠陥発生箇所がパターン部なのか下地膜部
なのかを特定する。そして、欠陥部画像データ200に
対し、図11の(e)に示すように、欠陥発生箇所の画素
の明るさに対する微分処理を施して明るさ変化を求め
る。次いで、図12に示すように、欠陥発生箇所の画素
集合のX,Y方向端部での明るさ変化を調べて、全ての
端部に微分信号のピークすなわち有意な明るさ変化があ
る場合には、当該欠陥が孤立欠陥であると判定できる。
また、X方向の左右一方の端部に明るさ変化のピークが
あり他方の端部にはピークが無い場合には、欠陥発生箇
所がパターン部であるか下地膜部であるかを図8,図9
に示した実施例3の方法で調べ、例えばその欠陥が下地
膜部におけるパターン残りであると判定された場合には
上記した明るさ変化のピークがある側の端部はパターン
部と下地膜部との境界であり、ピークが無い側の端部は
パターン部に続いているものと判定される。別の例で
は、左右両端部に明るさ変化を示すピークが無く、Y方
向の上下両端部にはピークがあって、その欠陥がパター
ン部の欠陥でありかつ該欠陥部の明るさが下地膜部の明
るさであった場合には、該欠陥は断線(パターン欠落)
であると判定される。このように、実施例3の方法と組
み合わせることにより、欠陥内容のより詳細な解析を自
動にて実施することが可能となる。本実施例において
も、欠陥の自動分類は、被検査基板9表面を自動検査す
る処理、比較演算部50,欠陥判定処理部51により欠
陥候補箇所を抽出する処理および欠陥候補箇所が抽出さ
れた時点で第四画像記憶部49に逐次画像データ20
0,201を保存する処理等と並行して実行されるた
め、検査実時間には全く影響を与えない。また、欠陥内
容の分類結果は、実施例3と同様に、欠陥コードとして
欠陥データファイル内に保存することが可能である。こ
のように、欠陥自動分類部53により、検査と同時に欠
陥部の画像を保存するのに加え、欠陥内容の分類処理を
並行して実施することが可能になる。従って、微細な回
路パターンを有する基板表面を検査した結果、膨大な数
の欠陥部が検出された場合でも、被検査基板を再度欠陥
内容確認用の別装置内にロードし直して欠陥部の画像デ
ータを一個所ずつ再取得すると云う必要が無くなる上
に、欠陥部の画像を目視確認して逐一欠陥分類コードを
入力すると云う面倒な作業が不要になる。すなわち、欠
陥を検出してから欠陥内容すなわち欠陥発生原因を同定
して欠陥対策に必要な情報を得るまでの作業および作業
時間が大幅に簡略化,短縮化され、欠陥検査と同時に欠
陥対策に必要な情報を得ることが可能となった。
路パターン検査装置1および方法を用いて半導体ウエハ
表面の回路パターンの欠陥検査を実施した例について述
べる。図13に、半導体装置製造プロセスの一例を示
す。図13に示すように、半導体装置は多数のパターン
形成工程を繰り返して製造される。パターン形成工程
は、大まかに、成膜,感光レジスト塗布,感光,現像,
エッチング,レジスト除去,および洗浄の各加工処理ス
テップにより構成されている。これらの各ステップにお
いて加工処理のための条件が最適化されていないと、基
板上に形成されるべき半導体装置の回路パターンが正常
に形成され得ない。図14の(a)および(b)に製造過程
における半導体ウエハ上に形成された回路パターンの概
略を示す。図14の(a)は正常に加工形成された回路パ
ターンを、図14の(b)は加工不良が発生した欠陥回路
パターンを示す。例えば、図13の成膜過程で異常が発
生すると、所謂パーティクル(異物粒子)が発生し、こ
れが半導体ウエハ表面に付着して、図14の(b)中に示
す孤立欠陥が発生する。また、感光時に感光のための露
光装置の焦点や露光時間等の条件が最適でないと、レジ
スト膜上に照射される光の量や強さが多すぎる箇所や足
りない箇所が発生し、図14の(b)中のショート,断
線,パターン細り等となる。また、感光時に使用するマ
スクやレチクルに欠陥があると、感光単位である各露光
ショット毎に、同一箇所に同様のパターン形状異常が発
生する。また、エッチング量が最適化されていない場合
や、エッチング途中に生成された薄膜やパーティクルに
よって、ショートや突起,孤立欠陥,開口不良等が発生
する。洗浄時には、洗浄層の汚れや剥離した膜や異物の
再付着により微小なパーティクルが発生して、乾燥時の
水切れ条件により表面に酸化膜の厚さむらを発生し易
い。
導体装置の製造プロセスに適用し、欠陥発生の有無を検
知することが可能であった。しかし、発生欠陥の内容を
知るためには再度欠陥部の画像を取得し、該画像を目視
確認して欠陥内容を分類し、分類結果を示すコードを手
入力する必要があった。従って、回路パターンの微細化
および問題となる欠陥の微細化に伴い、検出される欠陥
数が増大し、目視確認工程に要する時間も増大してい
た。上述した実施例1〜4の検査方法および検査装置を
上記半導体装置の製造プロセスに適用することにより、
回路パターン欠陥の発生を早期に検知するだけでなく、
欠陥の内容例えば図14の(b)中に記載のパターン残り
や断線,ショート等を検査と同時に検知することがで
き、かつその結果を記憶保存したり、外部データベース
に送信することができる。その結果、当該不良発生工程
に対し早期に不良対策処置を講ずることができ、これら
の不良が発生しないよう加工処理条件を最適化すること
ができるようになる。例えば、現像工程後に回路パター
ン検査工程が実施され、ホトレジストパターンの欠陥や
断線が検出された場合には、感光工程の露光装置の露光
条件や焦点条件が最適でないという事態が推定され、焦
点条件あるいは露光量の調整等によってこれらの条件が
即座に改善され得る。また、これらの欠陥が各ショット
間で共通して発生しているか否かを欠陥分布から調べる
ことによって、パターン形成に用いられているホトマス
クやレチクルに欠陥があるかどうかを推定でき、これら
ホトマスクやレチクルの検査や交換をいち早く実施でき
る。その他の工程についても同様であり、本発明の回路
パターンの検査方法および検査装置を用いて検査工程を
実施することにより、各種の微細欠陥を検出し、検出欠
陥の内容を確認して、各製造工程における異常発生の原
因を推定することができる。
て、本発明による回路パターン検査方法及び装置をイン
ラインで用いることにより、各種製造条件の変動や異常
発生を検査実時間内に検知することができるため、多量
の不良発生を未然に防ぐことができる。また、本発明の
回路パターン検査方法及び装置によれば、検出された欠
陥について、欠陥内容別にその欠陥の程度や発生頻度等
を管理することが可能となり、これらのデータから当該
半導体装置全体の良品取得率を予測することができ、半
導体装置の生産性を大きく向上させることができるよう
になる。
置構成および該装置を用いての回路パターンの検査方法
について、電子線を照射して高速に電子線画像を取得し
比較検査する方法,比較検査して検出された欠陥の画像
データを記憶保存する方法,記憶保存した画像データを
検査後にあるいは検査と同時に解析する方法,検査と同
時に検査装置内部にて欠陥の自動分類を実施する方法,
本発明の回路パターン検査を実施することにより半導体
装置その他の回路パターンを有する基板の製造プロセス
の生産性を向上する方法等の実施例を挙げて説明してき
たが、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、特許請求の範
囲の各請求項に掲げた複数の特徴を組み合わせた検査方
法および検査装置とすることも可能である。
挙げると次のとおりである。従来の検査方法および装置
では、微細な回路パターンが形成された基板表面を電子
線を用いて検査し、回路パターン上に発生した欠陥の有
無を検出するのみであったのに対し、本発明の回路パタ
ーン検査装置を用いて回路パターンを有する半導体装置
等の基板表面を検査することにより、検出された欠陥部
の画像データを自動的に保存することができるようにな
った。また、この自動保存された欠陥部画像データを用
いて、基板製造プロセスにおける不良発生原因を特定す
るために必要な欠陥内容の分類解析を自動的に実施する
ことが可能になった。しかも、本発明の検査方法および
装置を用いれば、検査時間を遅延させることなく、上記
した欠陥部画像データの保存や欠陥内容の分類解析を実
施することができる。
査を各種の基板製造プロセスへ適用することにより、上
記した従来技術では基板上に発生した欠陥を検出するの
みでその内容を把握できなかったのに比べて、製造装置
や製造条件等の異常を早期にかつ高精度に検知すること
ができるため、基板製造プロセスにいち早く異常対策処
理を施すことができ、その結果半導体装置その他の基板
の製造歩留まりを向上させ生産性を高めることができ
る。また、上記検査を適用することにより、異常発生を
いち早く検知することができ、従来よりも早期に異常対
策を講ずることができるので、多量の不良発生を未然に
防止することができる。このように、不良発生率そのも
のを低減させることができるので、製造された半導体装
置等の信頼性を高めることができ、新製品等の開発効率
を向上させ、かつ製造コストを低減させることができ
る。
の概略構成を示す図。
タの格納方式を示すフローチャート図。
部における処理内容を説明する図。
手順を示すフローチャート図。
の欠陥データファイルの一構成例を示す図。
部装置に転送する際のデータの流れを示す図。
の概略構成を示す図。
ヒストグラムを示す図。
号を求める方法を示す図。
のアルゴリズムを示す図。
動を求める方法を示す図。
るためのアルゴリズムを示す図。
プロセスフローを説明する図。
ターンと欠陥内容を説明する図。
Claims (18)
- 【請求項1】回路パターンが形成された基板表面の第一
の領域を一次電子線で走査する工程と、上記一次電子線
により上記第一の領域から二次的に発生する信号を検出
する工程と、検出された信号から上記第一の領域の電子
線画像を形成する工程と、上記第一の領域の電子線画像
を記憶する工程と、上記基板表面の第二の領域を上記一
次電子線で走査する工程と、上記一次電子線により上記
第二の領域から二次的に発生する信号を検出する工程
と、検出された信号から上記第二の領域の電子線画像を
形成する工程と、上記第二の領域の電子線画像を記憶す
る工程と、上記第一の領域の記憶画像データと上記第二
の領域の記憶画像データとを比較する工程と、該比較結
果に基づいて上記基板表面の上記第一の領域及び上記第
二の領域のうちの何れかに上記回路パターンの欠陥部が
存在するか否かを判定する工程と、該判定結果に基づい
て上記欠陥部が存在すると判定された領域の上記画像デ
ータを記憶保存する工程とを含んでなることを特徴とす
る回路パターンの検査方法。 - 【請求項2】上記した欠陥部が存在すると判定された領
域の画像データを記憶保存する工程は、上記欠陥部が存
在すると判定された領域の画像データと共に該欠陥部が
存在すると判定された領域と比較対象とされた他方の領
域の画像データをも合わせて記憶保存する工程であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の回路パターンの検査方
法。 - 【請求項3】上記した欠陥部が存在すると判定された領
域の画像データを記憶保存する工程の後に、記憶保存さ
れた上記欠陥部が存在すると判定された領域の画像デー
タに基づいて上記欠陥部の欠陥内容を解析する工程をさ
らに含んでなることを特徴とする請求項1に記載の回路
パターンの検査方法。 - 【請求項4】上記した欠陥部が存在すると判定された領
域の画像データと共に該欠陥部が存在すると判定された
領域と比較対象とされた他方の領域の画像データをも合
わせて記憶保存する工程の後に、記憶保存された上記欠
陥部が存在すると判定された領域の画像データと該領域
と比較対象とされた上記他方の領域の画像データとの双
方に基づいて上記欠陥部の欠陥内容を解析する工程をさ
らに含んでなることを特徴とする請求項2に記載の回路
パターンの検査方法。 - 【請求項5】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工程
は、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定された
領域の画像データに基づいて、上記欠陥部の欠陥内容の
種類を判別する工程であることを特徴とする請求項3に
記載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項6】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工程
は、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定された
領域の画像データと該領域と比較対象とされた上記他方
の領域の画像データとの双方に基づいて、上記欠陥部の
欠陥内容の種類を判別する工程であることを特徴とする
請求項4に記載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項7】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工程
は、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定された
領域の画像データから得られる上記欠陥部における画像
の明るさを、上記欠陥部が存在すると判定された領域に
対応する欠陥部の存在しない正常な領域の画像データか
ら得られる上記欠陥部に対応する箇所における画像の明
るさとを比較することにより、上記欠陥部の欠陥内容の
種類を判別する工程であることを特徴とする請求項5に
記載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項8】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工程
は、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定された
領域の画像データから得られる上記欠陥部における画像
の明るさを、同じく記憶保存された上記欠陥部が存在す
ると判定された領域と比較対象とされた他方の領域の画
像データから得られる上記欠陥部に対応する箇所におけ
る画像の明るさとを比較することにより、上記欠陥部の
欠陥内容の種類を判別する工程であることを特徴とする
請求項6に記載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項9】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工程
では、予め上記基板表面上の正常な回路パターン部分の
電子線画像を取得して、該取得画像の明るさヒストグラ
ムを作成し、該ヒストグラムに照らして被検査領域にお
けるパターン部と下地部とを弁別する条件を設定してお
き、該条件に基づいて上記欠陥部の欠陥内容の種類を判
別することを特徴とする請求項5または7に記載の回路
パターンの検査方法。 - 【請求項10】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工
程において、上記欠陥部の欠陥内容の種類は、上記欠陥
部が上記で弁別された下地部上にあってかつ該欠陥部の
明るさが上記パターン部の明るさと同等であれば該欠陥
部はパターン残りによる欠陥であり、上記欠陥部が上記
で弁別されたパターン部上にあってかつ該欠陥部の明る
さが上記下地部の明るさと同等であれば該欠陥部はパタ
ーン欠如による欠陥であると判別されることを特徴とす
る請求項9に記載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項11】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工
程では、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定さ
れた領域の画像データを微分処理して上記欠陥部の明る
さ変化を示す微分画像データを求め、該微分画像データ
を参照して上記欠陥部の欠陥の種類を判別することを特
徴とする請求項7または8に記載の回路パターンの検査
方法。 - 【請求項12】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工
程では、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定さ
れた領域の画像データと該領域に対応する欠陥部の存在
しない正常な領域の画像データとを微分処理して、上記
欠陥部の明るさ変化を示す微分画像データと該欠陥部に
対応する正常部の明るさ変化を示す微分画像データとを
求め、これら両微分画像データを参照して、上記欠陥部
の欠陥の種類を判別することを特徴とする請求項7に記
載の回路パターンの検査方法。 - 【請求項13】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工
程では、記憶保存された上記欠陥部が存在すると判定さ
れた領域の画像データを画像表示させ、該表示画像を目
視確認することにより上記欠陥部の欠陥内容の種類を判
別することを特徴とする請求項5または6に記載の回路
パターンの検査方法。 - 【請求項14】上記した欠陥部の欠陥内容を解析する工
程においては、記憶保存された欠陥部情報に、上記欠陥
部の欠陥内容の種類を判別した結果得られた欠陥内容の
種類をを示す識別コードが付加されることを特徴とする
請求項5から13のいずれかに記載の回路パターンの検
査方法。 - 【請求項15】試料室内に設けられた試料台上に載置さ
れた被検査基板上に収束された電子線を照射する電子線
照射手段と、上記電子線を上記被検査基板上で偏向走査
させる電子線走査手段と、上記電子線の照射によって上
記被検査基板表面から二次的に発生する信号を検出する
信号検出手段と、該信号検出手段により検出された上記
信号を用いて上記被検査基板表面の電子線画像データを
取得する画像データ取得手段と、該画像データ取得手段
により取得された上記電子線画像データを一時的に記憶
する第一の記憶手段と、該第一の記憶手段により一時記
憶された上記電子線画像データを読み出して上記被検査
基板表面の第1の領域の電子線画像データと該第1の領
域と同一設計の回路パターンを有する第2の領域の電子
線画像データとを比較演算する比較演算手段と、該比較
演算手段による比較演算結果に基づいて上記第1および
第2の領域内における上記回路パターンの欠陥部を検出
する欠陥部検出手段と、該欠陥部検出手段によって検出
された上記欠陥部を含む領域の電子線画像データを記憶
保存する第二の記憶手段とを備えてなることを特徴とす
る回路パターンの検査装置。 - 【請求項16】上記の比較演算手段は、上記第1の領域
の電子線画像データと上記第2の領域の電子線画像デー
タと比較演算して、上記両領域の電子線画像データ同士
間の差画像信号を出力するものであり、上記の欠陥部検
出手段は、上記の差画像信号のレベルを予め設定された
所定のしきい値レベルと比較して、上記回路パターンの
欠陥部を検出するものであることを特徴とする請求項1
5に記載の回路パターンの検査装置。 - 【請求項17】上記した第二の記憶手段に記憶保存され
た上記欠陥部を含む領域の電子線画像データを読み出
し、該電子線画像データを微分処理して、該微分処理結
果を予め設定された判別条件と比較することにより上記
欠陥部の欠陥内容を判別する欠陥内容判別手段をさらに
備えてなることを特徴とする請求項15に記載の回路パ
ターンの検査装置。 - 【請求項18】上記した第二の記憶手段に記憶保存され
た上記欠陥部を含む領域の電子線画像データを読み出し
て、該電子線画像データを用いて上記欠陥部を含む領域
の電子線画像を映像表示させ、該映像表示された上記欠
陥部を含む領域の電子線画像を目視確認して上記欠陥部
の欠陥内容を判別した結果を記憶保持する手段をさらに
備えてなることを特徴とする請求項15に記載の回路パ
ターンの検査装置。
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