JPH11158650A - 金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成物及び金属材料の表面処理方法 - Google Patents
金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成物及び金属材料の表面処理方法Info
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- JPH11158650A JPH11158650A JP33940797A JP33940797A JPH11158650A JP H11158650 A JPH11158650 A JP H11158650A JP 33940797 A JP33940797 A JP 33940797A JP 33940797 A JP33940797 A JP 33940797A JP H11158650 A JPH11158650 A JP H11158650A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 金属材料表面に耐食性を有する黒色皮膜を1
工程で形成させる水系樹脂クロメート組成物及びそれを
用いた金属材料の表面処理方法を提供する。 【解決手段】 1)Cr3+/(Cr3++Cr6+)重量比
が1/10〜8/10のクロメート成分と、2)(a)
ポリエチレングリコール基、及び2分子以上のエチレン
オキサイドの付加重合基から選ばれる以上のノニオン性
親水基を有する(s)乳化剤で分散された水系樹脂エマ
ルジョン、(b)カーボンブラック及び(c)ワックス
を含み、(b)/(a+s)、(c)/(a+s)、
(s)/(a+b+c)の固形分重量比がそれぞれ5/
100〜100/100、1/100〜40/100、
1/100〜40/100である樹脂成分とを含有する
組成物であって、1)と2)との重量比が全樹脂成分固
形分(s+a+b+c)/全クロムイオン(Cr3++C
r6+)で2.5/1〜500/1であり、且つpHが3
以下の金属材料表面処理用水系クロメート組成物及びそ
れを用いた金属材料表面処理方法。
工程で形成させる水系樹脂クロメート組成物及びそれを
用いた金属材料の表面処理方法を提供する。 【解決手段】 1)Cr3+/(Cr3++Cr6+)重量比
が1/10〜8/10のクロメート成分と、2)(a)
ポリエチレングリコール基、及び2分子以上のエチレン
オキサイドの付加重合基から選ばれる以上のノニオン性
親水基を有する(s)乳化剤で分散された水系樹脂エマ
ルジョン、(b)カーボンブラック及び(c)ワックス
を含み、(b)/(a+s)、(c)/(a+s)、
(s)/(a+b+c)の固形分重量比がそれぞれ5/
100〜100/100、1/100〜40/100、
1/100〜40/100である樹脂成分とを含有する
組成物であって、1)と2)との重量比が全樹脂成分固
形分(s+a+b+c)/全クロムイオン(Cr3++C
r6+)で2.5/1〜500/1であり、且つpHが3
以下の金属材料表面処理用水系クロメート組成物及びそ
れを用いた金属材料表面処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料表面処理
用水系樹脂クロメート組成物および本発明の組成物を用
いた優れた耐傷付性を付与する金属材料の表面処理方法
に関する。更に詳しく述べるならば、本発明は金属材料
(アルミニウム等の軽金属材料、銅合金技術等の金属材
料)表面に耐食性を有する黒色皮膜を1工程(塗装→乾
燥)で形成するのに用いる水系樹脂クロメート組成物、
および前記組成物を用いた金属材料の表面処理方法に関
する。
用水系樹脂クロメート組成物および本発明の組成物を用
いた優れた耐傷付性を付与する金属材料の表面処理方法
に関する。更に詳しく述べるならば、本発明は金属材料
(アルミニウム等の軽金属材料、銅合金技術等の金属材
料)表面に耐食性を有する黒色皮膜を1工程(塗装→乾
燥)で形成するのに用いる水系樹脂クロメート組成物、
および前記組成物を用いた金属材料の表面処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電製品、OA機器、自動車内装
部品および建築材料などに優れた外観的付加価値や意匠
性(高級感、質感)を有する黒色鋼板が強く望まれてい
る。また、最近では更に、このような黒色鋼板に対して
光学機器や複写機等の装置内部における光反射防止、重
量感や高級感といった意匠の観点から低光沢化の要望も
強くなってきている。これに対して従来、鋼板を成形加
工後に20μm程度の黒色の電着塗装をしたり、あるい
は10μm以上の黒色塗装を施したプレコート鋼板で対
応していたが、この方法では、多くの製造工程を要する
ため、省コストあるいは小工程化という点で問題があ
り、また塗膜が厚くスポット溶接も不可能であった。そ
こで、予め鋼板表面に黒色処理を施し、その上に耐食性
や外観均一性を与えるための表面処理を施した黒色鋼板
が開発された。
部品および建築材料などに優れた外観的付加価値や意匠
性(高級感、質感)を有する黒色鋼板が強く望まれてい
る。また、最近では更に、このような黒色鋼板に対して
光学機器や複写機等の装置内部における光反射防止、重
量感や高級感といった意匠の観点から低光沢化の要望も
強くなってきている。これに対して従来、鋼板を成形加
工後に20μm程度の黒色の電着塗装をしたり、あるい
は10μm以上の黒色塗装を施したプレコート鋼板で対
応していたが、この方法では、多くの製造工程を要する
ため、省コストあるいは小工程化という点で問題があ
り、また塗膜が厚くスポット溶接も不可能であった。そ
こで、予め鋼板表面に黒色処理を施し、その上に耐食性
や外観均一性を与えるための表面処理を施した黒色鋼板
が開発された。
【0003】このように、亜鉛系めっき鋼板の表面に黒
色無機皮膜処理を施す方法として、(1)特開昭63−
59377号、(2)特開平6−278245号、
(3)特開平3−122290号、(4)特許第251
0363号、(5)特開平2−282485号、(6)
特公平5−71666号、(7)特公平5−64237
号の各公報に開示されている技術があるので、以下に概
説する。
色無機皮膜処理を施す方法として、(1)特開昭63−
59377号、(2)特開平6−278245号、
(3)特開平3−122290号、(4)特許第251
0363号、(5)特開平2−282485号、(6)
特公平5−71666号、(7)特公平5−64237
号の各公報に開示されている技術があるので、以下に概
説する。
【0004】(1)の公報に開示された技術は、化学的
に黒色化処理した亜鉛系電気めっき鋼板の表面に、樹脂
固形分100重量部に対してカーボンブラック粒子を1
〜12重量部添加した樹脂を、0.2〜3μmの膜厚で
塗膜処理することを特徴とするものである。しかしなが
ら、十分な耐食性は得られていない。
に黒色化処理した亜鉛系電気めっき鋼板の表面に、樹脂
固形分100重量部に対してカーボンブラック粒子を1
〜12重量部添加した樹脂を、0.2〜3μmの膜厚で
塗膜処理することを特徴とするものである。しかしなが
ら、十分な耐食性は得られていない。
【0005】(2)の公報に開示された技術は、陽極黒
色化電解処理されたZn−Ni合金めっき鋼板の表面に
アクリル樹脂100重量部に対し、平均一次粒径7〜4
0nmのフユームドシリカを3〜30重量部とクロム酸
0.2〜1.0重量部を含有してなる有機樹脂複合皮膜
を0.5〜2μm有することを特徴とするものである。
このように製造された黒色鋼板の耐食性レベルは向上す
るものの、素材が限定され、処理工程も2工程以上にな
るという問題がある。
色化電解処理されたZn−Ni合金めっき鋼板の表面に
アクリル樹脂100重量部に対し、平均一次粒径7〜4
0nmのフユームドシリカを3〜30重量部とクロム酸
0.2〜1.0重量部を含有してなる有機樹脂複合皮膜
を0.5〜2μm有することを特徴とするものである。
このように製造された黒色鋼板の耐食性レベルは向上す
るものの、素材が限定され、処理工程も2工程以上にな
るという問題がある。
【0006】(3)(4)および(5)の公報に開示さ
れた技術は、亜鉛めっき鋼板および亜鉛系めっき鋼板の
上に、化成処理黒色皮膜を形成し、次いでこの皮膜上に
クロメート皮膜を形成し、さらにその上に黒色顔料を含
む、あるいは含まない樹脂皮膜が設けられていることを
特徴とするものである。この様にして得られた黒色鋼板
は、耐食性、黒色外観も優れるが製造(表面処理)工程
が3工程以上にもなるという問題がある。
れた技術は、亜鉛めっき鋼板および亜鉛系めっき鋼板の
上に、化成処理黒色皮膜を形成し、次いでこの皮膜上に
クロメート皮膜を形成し、さらにその上に黒色顔料を含
む、あるいは含まない樹脂皮膜が設けられていることを
特徴とするものである。この様にして得られた黒色鋼板
は、耐食性、黒色外観も優れるが製造(表面処理)工程
が3工程以上にもなるという問題がある。
【0007】(6)および(7)の公報に開示された技
術は、特定元素を特定量有した亜鉛を主成分とする亜鉛
合金めっき鋼板に黒色化成処理を施し、次いで、該鋼板
の表面に塗布型クロメート皮膜を形成することを特徴と
するものである。しかしながら、特定組成の亜鉛合金め
っき鋼板が必要のため汎用性に欠け、処理工程が2工程
以上になる問題がある。
術は、特定元素を特定量有した亜鉛を主成分とする亜鉛
合金めっき鋼板に黒色化成処理を施し、次いで、該鋼板
の表面に塗布型クロメート皮膜を形成することを特徴と
するものである。しかしながら、特定組成の亜鉛合金め
っき鋼板が必要のため汎用性に欠け、処理工程が2工程
以上になる問題がある。
【0008】一方、鋼板表面に黒色無機皮膜処理を施さ
ずに得られる黒色鋼板としては(8)特開平4−301
080号、(9)特開平7−186322号に開示され
ている。
ずに得られる黒色鋼板としては(8)特開平4−301
080号、(9)特開平7−186322号に開示され
ている。
【0009】(8)の公報に開示された技術は、鋼板表
面に、クロメート皮膜を形成させ、このクロメート皮膜
上に水系の熱硬化性樹脂と水溶性染料とを特定の範囲で
配合した黒色皮膜を形成し、特定の膜厚で形成させたこ
とを特徴とする黒色鋼板が開示されている。しかし、処
理工程が2工程以上であること、耐食性に好適とされて
いる塗布型クロメート皮膜上に水系の黒色樹脂剤を塗工
する場合に、クロムの溶出及び蓄積のため樹脂剤がゲル
化することがあり、連続生産性にも問題があった。
面に、クロメート皮膜を形成させ、このクロメート皮膜
上に水系の熱硬化性樹脂と水溶性染料とを特定の範囲で
配合した黒色皮膜を形成し、特定の膜厚で形成させたこ
とを特徴とする黒色鋼板が開示されている。しかし、処
理工程が2工程以上であること、耐食性に好適とされて
いる塗布型クロメート皮膜上に水系の黒色樹脂剤を塗工
する場合に、クロムの溶出及び蓄積のため樹脂剤がゲル
化することがあり、連続生産性にも問題があった。
【0010】(9)の公報に開示された技術は金属板ま
たはめっき金属板の表面に熱硬化性樹脂と黒色付与剤
(黒色染料、カーボンブラック)とを特定量配合した組
成物からなる黒色皮膜を特定の膜厚で形成させたことを
特徴とする黒色鋼板が開示されている。しかしながら、
十分な耐食性を得るためには黒色皮膜の下層にクロメー
ト皮膜が必要であるため、黒色鋼板を製造するのに2工
程以上必要であり、また熱硬化性樹脂のため高い焼き付
け温度が必要となる問題があった。
たはめっき金属板の表面に熱硬化性樹脂と黒色付与剤
(黒色染料、カーボンブラック)とを特定量配合した組
成物からなる黒色皮膜を特定の膜厚で形成させたことを
特徴とする黒色鋼板が開示されている。しかしながら、
十分な耐食性を得るためには黒色皮膜の下層にクロメー
ト皮膜が必要であるため、黒色鋼板を製造するのに2工
程以上必要であり、また熱硬化性樹脂のため高い焼き付
け温度が必要となる問題があった。
【0011】また、(10)特開平6−173025号
には1工程で黒色皮膜を得る組成物が開示されている
が、耐傷き性が十分ではない。
には1工程で黒色皮膜を得る組成物が開示されている
が、耐傷き性が十分ではない。
【0012】従って、現在のところ1工程で耐傷つき性
と耐食性を有する金属材料を得ることができる表面処理
組成物および表面処理方法は得られていないのが現状で
ある。
と耐食性を有する金属材料を得ることができる表面処理
組成物および表面処理方法は得られていないのが現状で
ある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術が抱える課題を解決するためのものであり、黒色外
観、耐傷付き性が良好で耐食性を有する金属材料を1工
程で製造するのに用いる金属材料表面処理用クロメート
組成物および優れた耐傷付き性を付与する金属材料の表
面処理方法を提供することを目的とするものである。
術が抱える課題を解決するためのものであり、黒色外
観、耐傷付き性が良好で耐食性を有する金属材料を1工
程で製造するのに用いる金属材料表面処理用クロメート
組成物および優れた耐傷付き性を付与する金属材料の表
面処理方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の抱える課題を解決するための手段について鋭意検
討を重ねた結果、特定の組成のクロメート成分と樹脂成
分とを含む水系樹脂クロメート組成物を用いることによ
り、前記課題が解決できることを新たに見い出し、本発
明を完成するに至った。
技術の抱える課題を解決するための手段について鋭意検
討を重ねた結果、特定の組成のクロメート成分と樹脂成
分とを含む水系樹脂クロメート組成物を用いることによ
り、前記課題が解決できることを新たに見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明は(1)Cr3+/(Cr3++
Cr6+)重量比が1/10〜8/10であるクロメート
成分と、(2)(a)ポリエチレングリコール基、およ
び2分子以上のエチレンオキサイドの付加重合基から選
ばれる少なくとも1員のノニオン性親水基を有する乳化
剤(s)で安定に水中に分散された水系樹脂エマルジョ
ン、(b)カーボンブラック及び(c)ワックスを含
み、(b)/(a+s)の固形分重量比が5/100〜
100/100であり、(c)/(a+s)の固形分重
量比が1/100〜40/100であり、(s)/(a
+b+c)の固形分重量比が1/100〜40/100
である樹脂成分とを含有する組成物であって、前記
(1)クロメート成分と前記(2)樹脂成分との重量比
が全樹脂成分固形分(s+a+b+c)/全クロムイオ
ン(Cr3++Cr6+)で2.5/1〜500/1であ
り、且つpHが3以下であることを特徴とする金属材料
表面処理用水系クロメート組成物を提供する。
Cr6+)重量比が1/10〜8/10であるクロメート
成分と、(2)(a)ポリエチレングリコール基、およ
び2分子以上のエチレンオキサイドの付加重合基から選
ばれる少なくとも1員のノニオン性親水基を有する乳化
剤(s)で安定に水中に分散された水系樹脂エマルジョ
ン、(b)カーボンブラック及び(c)ワックスを含
み、(b)/(a+s)の固形分重量比が5/100〜
100/100であり、(c)/(a+s)の固形分重
量比が1/100〜40/100であり、(s)/(a
+b+c)の固形分重量比が1/100〜40/100
である樹脂成分とを含有する組成物であって、前記
(1)クロメート成分と前記(2)樹脂成分との重量比
が全樹脂成分固形分(s+a+b+c)/全クロムイオ
ン(Cr3++Cr6+)で2.5/1〜500/1であ
り、且つpHが3以下であることを特徴とする金属材料
表面処理用水系クロメート組成物を提供する。
【0016】また、本発明は前記(1)クロメート成分
が更に(i)りん酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオン
およびフッ化物イオンから選ばれる酸成分、(ii)シリ
カゾル、コロイダルシリカおよびフユームドシリカから
選ばれるシリカ成分、(iii)Znイオン、Feイオ
ン、Niイオン、Coイオン、およびAlイオンから選
ばれる金属イオンの群から選ばれる少なくとも1種以上
を含む請求項1に記載の金属材料表面処理用水系樹脂ク
ロメート組成物を提供する。
が更に(i)りん酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオン
およびフッ化物イオンから選ばれる酸成分、(ii)シリ
カゾル、コロイダルシリカおよびフユームドシリカから
選ばれるシリカ成分、(iii)Znイオン、Feイオ
ン、Niイオン、Coイオン、およびAlイオンから選
ばれる金属イオンの群から選ばれる少なくとも1種以上
を含む請求項1に記載の金属材料表面処理用水系樹脂ク
ロメート組成物を提供する。
【0017】また、本発明は金属材料表面に(1)Cr
3+/(Cr3++Cr6+)重量比が1/10〜8/10で
あるクロメート成分と、(2)(a)ポリエチレングリ
コール基、および2分子以上のエチレンオキサイドの付
加重合基から選ばれる少なくとも1員のノニオン性親水
基を有する乳化剤(s)で安定に水中に分散された水系
樹脂エマルジョン、(b)カーボンブラック及び(c)
ワックスを含み、(b)/(a+s)の固形分重量比が
5/100〜100/100であり、(c)/(a+
s)の固形分重量比が1/100〜40/100であ
り、(s)/(a+b+c)の固形分重量比が1/10
0〜40/100である樹脂成分とを含有する組成物で
あって、前記(1)クロメート成分と前記(2)樹脂成
分との重量比が全樹脂成分固形分(s+a+b+c)/
全クロムイオン(Cr3++Cr6+)で2.5/1〜50
0/1であり、且つpHが3以下からなる金属材料表面
処理用水系クロメート組成物を塗布、乾燥して前記金属
材料表面上にクロム付着量(金属クロム換算で)10〜
200mg/m2の黒色樹脂クロメート皮膜を形成する
ことを特徴とする優れた耐傷付き性を付与する金属材料
の表面処理方法を提供する。
3+/(Cr3++Cr6+)重量比が1/10〜8/10で
あるクロメート成分と、(2)(a)ポリエチレングリ
コール基、および2分子以上のエチレンオキサイドの付
加重合基から選ばれる少なくとも1員のノニオン性親水
基を有する乳化剤(s)で安定に水中に分散された水系
樹脂エマルジョン、(b)カーボンブラック及び(c)
ワックスを含み、(b)/(a+s)の固形分重量比が
5/100〜100/100であり、(c)/(a+
s)の固形分重量比が1/100〜40/100であ
り、(s)/(a+b+c)の固形分重量比が1/10
0〜40/100である樹脂成分とを含有する組成物で
あって、前記(1)クロメート成分と前記(2)樹脂成
分との重量比が全樹脂成分固形分(s+a+b+c)/
全クロムイオン(Cr3++Cr6+)で2.5/1〜50
0/1であり、且つpHが3以下からなる金属材料表面
処理用水系クロメート組成物を塗布、乾燥して前記金属
材料表面上にクロム付着量(金属クロム換算で)10〜
200mg/m2の黒色樹脂クロメート皮膜を形成する
ことを特徴とする優れた耐傷付き性を付与する金属材料
の表面処理方法を提供する。
【0018】以下に本発明の構成を詳細に説明する。本
発明で対象とする金属材料は、特に限定されない。例え
ば、工業的に有用な金属材料として冷延鋼板および熱延
鋼板等の鉄鋼材料、亜鉛、ニッケル、鉄、アルミニウ
ム、鉛、錫及びマンガンから選ばれる少なくとも1種の
金属が、溶融法、電気法、蒸着法によって被覆されてい
るめっき鋼板、アルミニウム、マグネシウム、チタン等
の軽金属合金材料、ステンレス鋼板および銅合金材料な
どが例として挙げられる。
発明で対象とする金属材料は、特に限定されない。例え
ば、工業的に有用な金属材料として冷延鋼板および熱延
鋼板等の鉄鋼材料、亜鉛、ニッケル、鉄、アルミニウ
ム、鉛、錫及びマンガンから選ばれる少なくとも1種の
金属が、溶融法、電気法、蒸着法によって被覆されてい
るめっき鋼板、アルミニウム、マグネシウム、チタン等
の軽金属合金材料、ステンレス鋼板および銅合金材料な
どが例として挙げられる。
【0019】本発明の金属材料表面処理用水系樹脂クロ
メート組成物は、金属材料に黒色樹脂処理とクロメート
処理を1工程で施すための水系処理組成物であって、基
本的に(1)クロメート成分と(2)樹脂成分とから構
成されるものである。
メート組成物は、金属材料に黒色樹脂処理とクロメート
処理を1工程で施すための水系処理組成物であって、基
本的に(1)クロメート成分と(2)樹脂成分とから構
成されるものである。
【0020】まず、(1)クロメート成分について説明
する。クロメート成分は、6価クロムイオン(Cr6+)
と3価クロムイオン(Cr3+)とを含み、Cr3+/(C
r3++Cr6+)重量比が1/10〜8/10であること
が好ましく、2/10〜7/10がより好ましい。この
重量比が1/10未満であると形成された皮膜中の6価
クロムの含有率が過度に高くなり、クロムの溶出率が大
きくなる。また、この重量比が8/10を超えると形成
される皮膜中の6価クロム含有率が過度に低くなり、得
られる皮膜の耐食性が不十分となる。
する。クロメート成分は、6価クロムイオン(Cr6+)
と3価クロムイオン(Cr3+)とを含み、Cr3+/(C
r3++Cr6+)重量比が1/10〜8/10であること
が好ましく、2/10〜7/10がより好ましい。この
重量比が1/10未満であると形成された皮膜中の6価
クロムの含有率が過度に高くなり、クロムの溶出率が大
きくなる。また、この重量比が8/10を超えると形成
される皮膜中の6価クロム含有率が過度に低くなり、得
られる皮膜の耐食性が不十分となる。
【0021】本発明のクロメート組成物に含まれる6価
クロムイオンの供給源には特に制限はなく、例えば、ク
ロム酸、重クロム酸、およびこれらの塩が使用できる。
同様に、3価クロムイオンの供給源としてはリン酸クロ
ム、重リン酸クロム、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸
クロム、酢酸クロムおよびクロム酸の還元物などが適用
できるが特にこれらに限定されるものではない。
クロムイオンの供給源には特に制限はなく、例えば、ク
ロム酸、重クロム酸、およびこれらの塩が使用できる。
同様に、3価クロムイオンの供給源としてはリン酸クロ
ム、重リン酸クロム、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸
クロム、酢酸クロムおよびクロム酸の還元物などが適用
できるが特にこれらに限定されるものではない。
【0022】本発明の(1)クロメート成分は更に
(i)りん酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオンおよび
フッ化物イオンから選ばれる酸成分、(ii)シリカゾ
ル、コロイダルシリカおよびフユームドシリカから選ば
れるシリカ成分、(iii)Znイオン、Feイオン、N
iイオン、CoイオンおよびAlイオンから選ばれる金
属イオンの群から選ばれる少なくとも1種を含むことが
より好ましい。
(i)りん酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオンおよび
フッ化物イオンから選ばれる酸成分、(ii)シリカゾ
ル、コロイダルシリカおよびフユームドシリカから選ば
れるシリカ成分、(iii)Znイオン、Feイオン、N
iイオン、CoイオンおよびAlイオンから選ばれる金
属イオンの群から選ばれる少なくとも1種を含むことが
より好ましい。
【0023】(i)は3価クロムイオンの安定化と耐食
性向上に寄与し、特に添加量は限定するものではない
が、全クロムイオン(Cr6++Cr3+)に対するモル比
で2以下が好ましい。このモル比が2を超えると効果が
飽和し、経済的に不利であることと、金属材料と組成物
との反応が過多になり、結果として耐食性を低下させる
場合もあるためである。
性向上に寄与し、特に添加量は限定するものではない
が、全クロムイオン(Cr6++Cr3+)に対するモル比
で2以下が好ましい。このモル比が2を超えると効果が
飽和し、経済的に不利であることと、金属材料と組成物
との反応が過多になり、結果として耐食性を低下させる
場合もあるためである。
【0024】(ii)は耐食性の向上と、黒色皮膜の外観
において光沢度を低下させる(艶消し)効果を有するも
のである。シリカ配合による欠点は皮膜の電気抵抗が大
きくなるために溶接性が低下することと、本発明の組成
物の安定性を低下させる場合があることである。このた
め、配合量は使用用途と実操業条件を考慮して適宜決め
る必要がある。
において光沢度を低下させる(艶消し)効果を有するも
のである。シリカ配合による欠点は皮膜の電気抵抗が大
きくなるために溶接性が低下することと、本発明の組成
物の安定性を低下させる場合があることである。このた
め、配合量は使用用途と実操業条件を考慮して適宜決め
る必要がある。
【0025】(iii)は耐食性の向上に寄与し、中でも
Coイオン、Niイオンが好ましい。これら金属イオン
の供給方法としては硝酸塩、硫酸塩等の可溶性塩類とし
て添加したり、あるいは酸化物、水酸化物、炭酸塩類の
ような水難溶性塩類を本発明の酸性組成物中に溶解させ
るなどが挙げられる。添加量は特に限定するものではな
いが、全クロムイオン(Cr6++Cr3+)に対するモル
比で2以下が好ましい。このモル比が2を超えるとこれ
ら金属イオンを溶解するための酸(アニオン)が多量に
必要であり、そのため皮膜の耐水性を低下させ、耐水性
を劣化させる場合がある。また、水難溶性塩で添加する
場合にはカチオンとアニオンにバランスを考慮し、本発
明の組成物の安定性を劣化させない程度とすることが重
要である。次いで、本発明の金属材料表面処理用水系樹
脂クロメート組成物における(2)の成分中の(a)樹
脂成分について説明する。
Coイオン、Niイオンが好ましい。これら金属イオン
の供給方法としては硝酸塩、硫酸塩等の可溶性塩類とし
て添加したり、あるいは酸化物、水酸化物、炭酸塩類の
ような水難溶性塩類を本発明の酸性組成物中に溶解させ
るなどが挙げられる。添加量は特に限定するものではな
いが、全クロムイオン(Cr6++Cr3+)に対するモル
比で2以下が好ましい。このモル比が2を超えるとこれ
ら金属イオンを溶解するための酸(アニオン)が多量に
必要であり、そのため皮膜の耐水性を低下させ、耐水性
を劣化させる場合がある。また、水難溶性塩で添加する
場合にはカチオンとアニオンにバランスを考慮し、本発
明の組成物の安定性を劣化させない程度とすることが重
要である。次いで、本発明の金属材料表面処理用水系樹
脂クロメート組成物における(2)の成分中の(a)樹
脂成分について説明する。
【0026】まず、(a)樹脂成分の主成分である水系
樹脂について説明する。本発明で用いられる樹脂は、汎
用の水系樹脂エマルジョンの大多数が酸性のクロメート
液中に安定に分散させることはできないため、ポリエチ
レングリコール基および2分子以上のエチレンオキサイ
ド付加重合基から選ばれる少なくとも1員のノニオン性
親水基を有する(s)乳化剤で安定に水中に分散された
水系樹脂エマルジョンであることが必要である。樹脂の
種類としては、アクリル系、ポリエステル系、エポキシ
系およびウレタン系等の種類の樹脂を用いることが可能
である。
樹脂について説明する。本発明で用いられる樹脂は、汎
用の水系樹脂エマルジョンの大多数が酸性のクロメート
液中に安定に分散させることはできないため、ポリエチ
レングリコール基および2分子以上のエチレンオキサイ
ド付加重合基から選ばれる少なくとも1員のノニオン性
親水基を有する(s)乳化剤で安定に水中に分散された
水系樹脂エマルジョンであることが必要である。樹脂の
種類としては、アクリル系、ポリエステル系、エポキシ
系およびウレタン系等の種類の樹脂を用いることが可能
である。
【0027】本発明に用いられるノニオン性親水性を含
む乳化剤とは、ポリエチレングリコール基、および2分
子以上のエチレンオキサイドの付加重合基から選ばれる
少なくとも1員のノニオン性親水性基を有する界面活性
剤のことを言う。この界面活性剤の配合量は乳化剤
(s)/(a+b+c)の固形分重量比で1/100〜
40/100となるように使用することが好ましく、2
/100〜30/100であることがより好ましい。こ
の重量比が1/100未満ではクロメート成分と混合し
た時の安定性が不十分であり、40/100を超えると
皮膜の耐水性が低下し、耐水性の劣化を招く場合があ
る。
む乳化剤とは、ポリエチレングリコール基、および2分
子以上のエチレンオキサイドの付加重合基から選ばれる
少なくとも1員のノニオン性親水性基を有する界面活性
剤のことを言う。この界面活性剤の配合量は乳化剤
(s)/(a+b+c)の固形分重量比で1/100〜
40/100となるように使用することが好ましく、2
/100〜30/100であることがより好ましい。こ
の重量比が1/100未満ではクロメート成分と混合し
た時の安定性が不十分であり、40/100を超えると
皮膜の耐水性が低下し、耐水性の劣化を招く場合があ
る。
【0028】本発明に使用される乳化剤には、前記ノニ
オン性親水基を有することを除き、他に限定するものは
なく、その1種または2種以上の混合物が使用できる。
本発明に使用できるノニオン性界面活性剤としては、
(1)高級脂肪族アルコールエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価脂肪族アル
コール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級
アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミ
ドエチレンオキサイド付加物、およびポリプロピレング
リコールエチレンオキサイド付加物等のポリエチレング
リコール型化合物、グリセロール脂肪酸エステル型化合
物、ペンタエリスリトールおよびソルビタンの脂肪酸エ
ステル型化合物、多価アルコールのアルキルエーテル型
化合物、並びにアルカノールアミン類の脂肪酸アミド型
化合物などの芳香族核を有しないノニオン化合物群、
(2)フェノール類、アルキル化フェノール類、スチレ
ン化フェノール類のエチレンオキサイド付加物、ナフタ
レン類、アントラセン類等のような多核芳香族グループ
を有するノニオン化合物群、(3)スチレン化フェノー
ル類、ポリビニルフェノール類、フェノール類と、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、又
はアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類との縮合
物等のような単核芳香族化合物、およびこれらを付加、
縮合、又は重合することにより得られるベンゼン核を複
数有する化合物、ナフタレン類、ビスフェノール類等の
ような多核芳香族化合物と、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド等のアルデヒド類、又はアセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類との縮合重合により得られ、複
数のベンゼン核を有するノニオン化合物及びこれらの複
合グループを有するノニオン化合物などのような様々な
形のものが挙げられる。
オン性親水基を有することを除き、他に限定するものは
なく、その1種または2種以上の混合物が使用できる。
本発明に使用できるノニオン性界面活性剤としては、
(1)高級脂肪族アルコールエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価脂肪族アル
コール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級
アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミ
ドエチレンオキサイド付加物、およびポリプロピレング
リコールエチレンオキサイド付加物等のポリエチレング
リコール型化合物、グリセロール脂肪酸エステル型化合
物、ペンタエリスリトールおよびソルビタンの脂肪酸エ
ステル型化合物、多価アルコールのアルキルエーテル型
化合物、並びにアルカノールアミン類の脂肪酸アミド型
化合物などの芳香族核を有しないノニオン化合物群、
(2)フェノール類、アルキル化フェノール類、スチレ
ン化フェノール類のエチレンオキサイド付加物、ナフタ
レン類、アントラセン類等のような多核芳香族グループ
を有するノニオン化合物群、(3)スチレン化フェノー
ル類、ポリビニルフェノール類、フェノール類と、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、又
はアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類との縮合
物等のような単核芳香族化合物、およびこれらを付加、
縮合、又は重合することにより得られるベンゼン核を複
数有する化合物、ナフタレン類、ビスフェノール類等の
ような多核芳香族化合物と、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド等のアルデヒド類、又はアセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類との縮合重合により得られ、複
数のベンゼン核を有するノニオン化合物及びこれらの複
合グループを有するノニオン化合物などのような様々な
形のものが挙げられる。
【0029】また、前記ノニオン性界面活性剤中の活性
化合物に硫酸、リン酸、炭酸などの親水性酸を付加し
て、アニオン部分となる硫酸エステル(−OSO3H)
基、スルホン酸基(−SO3H)、リン酸エステル(−
OPO3H)基、カルボン酸(−COOH)基、あるい
はこれらの塩からなる基を付加したノニオン−アニオン
複合界面活性剤も適用できる。
化合物に硫酸、リン酸、炭酸などの親水性酸を付加し
て、アニオン部分となる硫酸エステル(−OSO3H)
基、スルホン酸基(−SO3H)、リン酸エステル(−
OPO3H)基、カルボン酸(−COOH)基、あるい
はこれらの塩からなる基を付加したノニオン−アニオン
複合界面活性剤も適用できる。
【0030】更に、前記ノニオン性界面活性剤は、その
疎水基中に炭素間二重結合(C=C)を有する反応性界
面活性剤であっても良く、アクリル樹脂などの乳化重合
用に市販されている反応性乳化剤を用いることができ
る。この反応性界面活性剤は単独で配合されても、樹脂
の乳化重合に使用され、そのまま本発明の処理液組成物
に含まれても、あるいはこれらの混合形態で使用されて
も良い。この反応性界面活性剤の例としては特に限定す
るものではないが、アルキル化フェノールのエチレンオ
キサイド付加物の骨格構造に、−CH=CHCH3基、
または−CH2OCH2CH=CH2基等の二重結合を有
する基を付加したもの、アクリル酸またはメタクリル酸
モノマーとポリエチレングリコールまたポリプロピレン
グリコールとのエステル化合物、又はスチレンモノマー
等の二重結合を有する骨格にポリエチレングリコール
基、および2分子以上のエチレンオキサイドを付加重合
させたものが挙げられる。
疎水基中に炭素間二重結合(C=C)を有する反応性界
面活性剤であっても良く、アクリル樹脂などの乳化重合
用に市販されている反応性乳化剤を用いることができ
る。この反応性界面活性剤は単独で配合されても、樹脂
の乳化重合に使用され、そのまま本発明の処理液組成物
に含まれても、あるいはこれらの混合形態で使用されて
も良い。この反応性界面活性剤の例としては特に限定す
るものではないが、アルキル化フェノールのエチレンオ
キサイド付加物の骨格構造に、−CH=CHCH3基、
または−CH2OCH2CH=CH2基等の二重結合を有
する基を付加したもの、アクリル酸またはメタクリル酸
モノマーとポリエチレングリコールまたポリプロピレン
グリコールとのエステル化合物、又はスチレンモノマー
等の二重結合を有する骨格にポリエチレングリコール
基、および2分子以上のエチレンオキサイドを付加重合
させたものが挙げられる。
【0031】本発明に使用される(2)の成分中の黒色
付与剤の(b)カーボンブラックとしては、ファーネス
法(例えばサーマル法、アセチレン法の熱分解法、ある
いはコンタクト法、ランプ・松煙法、ガスファーネス
法、オイルファーネス法の不完全燃焼法)や衝撃法(チ
ャンネル法、ローラー法、ディスク法等)により得られ
たものが挙げられ、前記ノニオン性界面活性剤、あるい
は前記ノニオン性界面活性剤を含む乳化剤で安定に分散
された水系樹脂エマルジョンを用いて、水中に安定に分
散していることが重要である。(b)カーボンブラック
の配合量は、カーボンブラック(b)/(a+s)の固
形分重量比で5/100〜100/100であることが
好ましい。5/100未満では十分な黒色外観が得られ
ず、100/100を超えると、効果が飽和し、経済的
に不利で有るばかりか、樹脂基体のバインダー力が低下
し耐食性や密着性を劣化する場合がある。
付与剤の(b)カーボンブラックとしては、ファーネス
法(例えばサーマル法、アセチレン法の熱分解法、ある
いはコンタクト法、ランプ・松煙法、ガスファーネス
法、オイルファーネス法の不完全燃焼法)や衝撃法(チ
ャンネル法、ローラー法、ディスク法等)により得られ
たものが挙げられ、前記ノニオン性界面活性剤、あるい
は前記ノニオン性界面活性剤を含む乳化剤で安定に分散
された水系樹脂エマルジョンを用いて、水中に安定に分
散していることが重要である。(b)カーボンブラック
の配合量は、カーボンブラック(b)/(a+s)の固
形分重量比で5/100〜100/100であることが
好ましい。5/100未満では十分な黒色外観が得られ
ず、100/100を超えると、効果が飽和し、経済的
に不利で有るばかりか、樹脂基体のバインダー力が低下
し耐食性や密着性を劣化する場合がある。
【0032】本発明に使用される(2)の成分中の
(c)ワックスとしては特に限定するものではないがパ
ラフィン、マイクロスタリン、ポリエチレン、およびポ
リプロピレン等の石油ワックス、および含フッ素有機化
合物から選ばれた少なくとも1種分が適用できる。ワッ
クスは限定するものではないがJIS K 2351で
規定される軟化点が50〜160℃であることが好まし
く、これらの範囲外であると潤滑性が不十分となること
があり、添加の効果が得られない場合がある。また、含
フッ素有機化合物も特に限定するものではないが、例え
ばポリエチレン(PE)の繰り返し単位−(CH2−C
H2)−の水素原子をフッ素原子で置換したポリマー、
即ちポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)、ポリトリフルオロエチレン(PTrF
E)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および
これらのポリマーとオレフィン系との共重合物またはこ
れらの変性物など各種の高分子含フッ素有機化合物が挙
げられる。ワックスの粒径については小さい(1μm以
下)方が処理液安定性に優れているが、艶消しや潤滑と
いった面では大きい(数μ〜10数μm)方が優れてい
るので、使用目的によって1種または2種以上を適宜選
択することが好ましい。ワックス(c)の配合量は、ワ
ックス(c)/(a+s)の固形分重量比で1/100
〜40/100であることが好ましい。1/100未満
では耐傷つき性が不十分となる場合があり、40/10
0を超えると効果が飽和し、経済的でない。ワックスの
添加により皮膜に潤滑性が与えられ耐傷つき性が向上
し、更に光沢の低下(艶消し)効果が得られる。
(c)ワックスとしては特に限定するものではないがパ
ラフィン、マイクロスタリン、ポリエチレン、およびポ
リプロピレン等の石油ワックス、および含フッ素有機化
合物から選ばれた少なくとも1種分が適用できる。ワッ
クスは限定するものではないがJIS K 2351で
規定される軟化点が50〜160℃であることが好まし
く、これらの範囲外であると潤滑性が不十分となること
があり、添加の効果が得られない場合がある。また、含
フッ素有機化合物も特に限定するものではないが、例え
ばポリエチレン(PE)の繰り返し単位−(CH2−C
H2)−の水素原子をフッ素原子で置換したポリマー、
即ちポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)、ポリトリフルオロエチレン(PTrF
E)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および
これらのポリマーとオレフィン系との共重合物またはこ
れらの変性物など各種の高分子含フッ素有機化合物が挙
げられる。ワックスの粒径については小さい(1μm以
下)方が処理液安定性に優れているが、艶消しや潤滑と
いった面では大きい(数μ〜10数μm)方が優れてい
るので、使用目的によって1種または2種以上を適宜選
択することが好ましい。ワックス(c)の配合量は、ワ
ックス(c)/(a+s)の固形分重量比で1/100
〜40/100であることが好ましい。1/100未満
では耐傷つき性が不十分となる場合があり、40/10
0を超えると効果が飽和し、経済的でない。ワックスの
添加により皮膜に潤滑性が与えられ耐傷つき性が向上
し、更に光沢の低下(艶消し)効果が得られる。
【0033】これらワックスは前記した樹脂エマルジョ
ンと同様にノニオン部分を含む界面活性剤、あるいはノ
ニオン部分を含む界面活性剤で分散された樹脂エマルジ
ョンで水中に安定に分散していることが必要である。
ンと同様にノニオン部分を含む界面活性剤、あるいはノ
ニオン部分を含む界面活性剤で分散された樹脂エマルジ
ョンで水中に安定に分散していることが必要である。
【0034】本発明のクロメート液組成物は更に黒鉛、
二硫化モリブテン、油脂類などの従来既知の潤滑剤、プ
ラスチックピグメント、金属酸化物微粒子(クロム酸系
防錆顔料、リン酸塩系防錆顔料等)等の艶消し剤、黒色
助剤としての黒色染料等を含むでも良い。しかしなが
ら、これらの多くは水中では沈降性を有するため、処理
液の粘度を高めたり、処理液の塗装時に十分な撹拌を行
う等の注意をする必要がある。
二硫化モリブテン、油脂類などの従来既知の潤滑剤、プ
ラスチックピグメント、金属酸化物微粒子(クロム酸系
防錆顔料、リン酸塩系防錆顔料等)等の艶消し剤、黒色
助剤としての黒色染料等を含むでも良い。しかしなが
ら、これらの多くは水中では沈降性を有するため、処理
液の粘度を高めたり、処理液の塗装時に十分な撹拌を行
う等の注意をする必要がある。
【0035】本発明の黒色鋼板用水系樹脂含有クロメー
ト処理組成物は前記したようにCr3+/(Cr3++Cr
6+)重量比が1/10〜8/10である(1)クロメー
ト成分と前記(2)樹脂成分との重量比が全樹脂成分固
形分(s+a+b+c)/全クロムイオン(Cr3++C
r6+)の重量比で2.5/1〜500/1であることが
好ましい。重量比2.5/1未満では十分な黒色外観が
得られず、500/1を超えると効果は飽和し、経済的
に不利であるばかりか、クロム成分が少なすぎて耐食性
を低下させることがある。
ト処理組成物は前記したようにCr3+/(Cr3++Cr
6+)重量比が1/10〜8/10である(1)クロメー
ト成分と前記(2)樹脂成分との重量比が全樹脂成分固
形分(s+a+b+c)/全クロムイオン(Cr3++C
r6+)の重量比で2.5/1〜500/1であることが
好ましい。重量比2.5/1未満では十分な黒色外観が
得られず、500/1を超えると効果は飽和し、経済的
に不利であるばかりか、クロム成分が少なすぎて耐食性
を低下させることがある。
【0036】本発明のクロメート組成物のpHは3以下
であることが好ましい。これはクロメート成分中の3価
クロムがカチオンイオンとして存在するため、pHが3
を超えると、処理液中で不安定となり、沈殿物を形成し
たり、ゲル化する場合があるためである。処理液pHを
3以下に調整する酸として、特に限定するものではない
が、例えばリン酸、クロム酸、重クロム酸、硝酸、ほう
酸、フッ酸、フッ化水素化合物等の無機酸類、ギ酸、酢
酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の有機カルボン酸
類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のビニル
重合性を有するカルボン酸類の単独重合体、もしくは共
重合体等が適用できる。
であることが好ましい。これはクロメート成分中の3価
クロムがカチオンイオンとして存在するため、pHが3
を超えると、処理液中で不安定となり、沈殿物を形成し
たり、ゲル化する場合があるためである。処理液pHを
3以下に調整する酸として、特に限定するものではない
が、例えばリン酸、クロム酸、重クロム酸、硝酸、ほう
酸、フッ酸、フッ化水素化合物等の無機酸類、ギ酸、酢
酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の有機カルボン酸
類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のビニル
重合性を有するカルボン酸類の単独重合体、もしくは共
重合体等が適用できる。
【0037】次に本発明の優れた耐傷付き性を付与する
金属材料の表面処理方法について説明する。方法発明の
表面処理方法において塗布および乾燥方法には特に制限
はなく、通常知られている方法、例えば、浸漬、シャワ
ー等が適用できる。これらの方法を用いて組成物塗布層
を形成するが、この時エアーブロー、ロール等により組
成物塗布量を調節しても良く、またはロールコート法、
スプレーコート法などの任意の方法で所望の塗布量に調
節することもできる。また、本発明の組成物を金属材料
表面に塗布した後の乾燥は基本的に水分が蒸発すればよ
いので、その方法に特に制限はなく、用途、生産性、経
済性に応じて、熱風、高周波誘導加熱等の乾燥方法を使
用できる。従って、加熱温度、加熱時間についても特に
制限はない。
金属材料の表面処理方法について説明する。方法発明の
表面処理方法において塗布および乾燥方法には特に制限
はなく、通常知られている方法、例えば、浸漬、シャワ
ー等が適用できる。これらの方法を用いて組成物塗布層
を形成するが、この時エアーブロー、ロール等により組
成物塗布量を調節しても良く、またはロールコート法、
スプレーコート法などの任意の方法で所望の塗布量に調
節することもできる。また、本発明の組成物を金属材料
表面に塗布した後の乾燥は基本的に水分が蒸発すればよ
いので、その方法に特に制限はなく、用途、生産性、経
済性に応じて、熱風、高周波誘導加熱等の乾燥方法を使
用できる。従って、加熱温度、加熱時間についても特に
制限はない。
【0038】これらにより本発明の水系クロメート組成
物を含む水性処理液を、金属表面に塗布、乾燥して表面
にクロム付着量(金属クロム換算で)10〜200mg
/m2の黒色樹脂クロメート皮膜を形成する。このクロ
ム付着量が10mg/m2未満では得られる皮膜の耐食
性が不十分になることがあり、200mg/m2を超え
ると耐食性および黒色化の効果が飽和し、経済的でな
い。
物を含む水性処理液を、金属表面に塗布、乾燥して表面
にクロム付着量(金属クロム換算で)10〜200mg
/m2の黒色樹脂クロメート皮膜を形成する。このクロ
ム付着量が10mg/m2未満では得られる皮膜の耐食
性が不十分になることがあり、200mg/m2を超え
ると耐食性および黒色化の効果が飽和し、経済的でな
い。
【0039】本発明の優れた耐傷付き性を付与する金属
材料の表面処理方法においては、更に、金属表面に塗布
型クロメート処理、りん酸塩処理および化学めっき処理
から選ばれる1種の前処理を施すのがより好ましい。こ
れらにより更に高度な耐食性が得られ、耐傷付性や光沢
の低下(艶消し)に対して大変有効である。前記塗布型
クロメート処理、りん酸塩処理および化学めっき処理の
種類としては特に限定はないが、PCMやカラー鋼板と
呼ばれる塗装鋼板の下地処理として採用されているもの
が耐食性、密着性に優れているため好ましい。
材料の表面処理方法においては、更に、金属表面に塗布
型クロメート処理、りん酸塩処理および化学めっき処理
から選ばれる1種の前処理を施すのがより好ましい。こ
れらにより更に高度な耐食性が得られ、耐傷付性や光沢
の低下(艶消し)に対して大変有効である。前記塗布型
クロメート処理、りん酸塩処理および化学めっき処理の
種類としては特に限定はないが、PCMやカラー鋼板と
呼ばれる塗装鋼板の下地処理として採用されているもの
が耐食性、密着性に優れているため好ましい。
【0040】次に本発明の作用効果について説明する。
本発明の金属材料表面処理用水系樹脂クロメート処理組
成物は、金属材料に対して基本的な耐食性を与える無機
クロメート成分(3価クロムイオン、6価クロムイオ
ン)と黒色外観と更に高度な耐食性を与える樹脂成分
(樹脂、カーボンブラック)により構成され、この無機
クロメート成分に樹脂成分を安定に分散させるため乳化
(界面活性)剤を含有し、pH3以下に調整されてい
る。
本発明の金属材料表面処理用水系樹脂クロメート処理組
成物は、金属材料に対して基本的な耐食性を与える無機
クロメート成分(3価クロムイオン、6価クロムイオ
ン)と黒色外観と更に高度な耐食性を与える樹脂成分
(樹脂、カーボンブラック)により構成され、この無機
クロメート成分に樹脂成分を安定に分散させるため乳化
(界面活性)剤を含有し、pH3以下に調整されてい
る。
【0041】一般に、親水性の樹脂粒子はアニオン性官
能基、または水酸基、ポリエチレングリコール基等の親
水基を樹脂骨格中に有することにより、自己乳化してエ
マルジョン化したり、また疎水性樹脂は、界面活性剤で
転層乳化してエマルジョン化されるか、または反応性の
界面活性剤で乳化重合してエマルジョン化されており、
これら樹脂エマルジョンは中性〜アルカリ性のpH範囲
で安定に分散している。これら樹脂エマルジョンと無機
クロメート成分を混合した時を考えてみる。まず、3価
クロムイオンは多価のカチオンとして作用し、エマルジ
ョン粒子の表面に電荷を中和する作用がある。一般に粒
子の表面電荷を中和すると、その粒子の分散は不安定化
し凝集する傾向を生じる。このためアニオン性の官能基
を有し自己乳化したエマルジョンやアニオン性界面活性
剤は、3価クロムイオンにより中和されてしまうため、
イオン性が低下するとともに親水性が低下し、水中に安
定に分散できなくなってしまう。
能基、または水酸基、ポリエチレングリコール基等の親
水基を樹脂骨格中に有することにより、自己乳化してエ
マルジョン化したり、また疎水性樹脂は、界面活性剤で
転層乳化してエマルジョン化されるか、または反応性の
界面活性剤で乳化重合してエマルジョン化されており、
これら樹脂エマルジョンは中性〜アルカリ性のpH範囲
で安定に分散している。これら樹脂エマルジョンと無機
クロメート成分を混合した時を考えてみる。まず、3価
クロムイオンは多価のカチオンとして作用し、エマルジ
ョン粒子の表面に電荷を中和する作用がある。一般に粒
子の表面電荷を中和すると、その粒子の分散は不安定化
し凝集する傾向を生じる。このためアニオン性の官能基
を有し自己乳化したエマルジョンやアニオン性界面活性
剤は、3価クロムイオンにより中和されてしまうため、
イオン性が低下するとともに親水性が低下し、水中に安
定に分散できなくなってしまう。
【0042】また、同時に組成物中に存在する6価クロ
ムイオンは強力な酸化剤であり、処理液pHが3.0以
下に保持されるので、無機クロメート成分と樹脂成分と
を混合すると、急激なpH変化により樹脂エマルジョン
の表面のジータ(ζ)電位も急激に変化し、その分散安
定性を招き、凝集する傾向を生じる。このような状況下
で樹脂成分の分散の不安定化を防止し、安定な分散状態
を保つ為にはノニオン(非イオン)部分を含有する乳化
剤で、安定に水に分散している樹脂成分を使用すること
が効果的である。つまり、ノニオン部分により樹脂成分
が水中に安定に分散するのに十分な親水性が与えられれ
ば、3価クロムイオンによる電荷の中和や、急激なpH
変化に伴う表面電荷の変化による樹脂成分の凝集を防
ぎ、無機クロメート成分と樹脂成分が安定存在する1液
型の組成物が得られるのである。これは、黒色付与剤で
あるカーボンブラック、耐傷付き性を向上するワックス
の分散に対しても同様なことが考えられる。
ムイオンは強力な酸化剤であり、処理液pHが3.0以
下に保持されるので、無機クロメート成分と樹脂成分と
を混合すると、急激なpH変化により樹脂エマルジョン
の表面のジータ(ζ)電位も急激に変化し、その分散安
定性を招き、凝集する傾向を生じる。このような状況下
で樹脂成分の分散の不安定化を防止し、安定な分散状態
を保つ為にはノニオン(非イオン)部分を含有する乳化
剤で、安定に水に分散している樹脂成分を使用すること
が効果的である。つまり、ノニオン部分により樹脂成分
が水中に安定に分散するのに十分な親水性が与えられれ
ば、3価クロムイオンによる電荷の中和や、急激なpH
変化に伴う表面電荷の変化による樹脂成分の凝集を防
ぎ、無機クロメート成分と樹脂成分が安定存在する1液
型の組成物が得られるのである。これは、黒色付与剤で
あるカーボンブラック、耐傷付き性を向上するワックス
の分散に対しても同様なことが考えられる。
【0043】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
その効果をより詳しく説明する。なお、これらの実施例
は本発明の説明のために記述するものであり、本発明を
なんら限定するものではない。
その効果をより詳しく説明する。なお、これらの実施例
は本発明の説明のために記述するものであり、本発明を
なんら限定するものではない。
【0044】1.処理液組成物の調整 (1−1)クロメート成分の調整 表1に示した組成を有するクロメート成分(1)を調整
した。例えば、C2の調整方法は無水クロム酸100g
を純水500gに溶かし、メタノールを加えて6価クロ
ムの一部を還元し、その後純水を加えて表1の組成にな
るように調整した。Cr3+/(Cr3++Cr6+)の比は
メタノールの添加量によって調整し、リン酸はオルトリ
ン酸を、フッ素源はフッ酸を、コバルト源は塩基性炭酸
コバルトを用いた。C1のシリカは気相シリカを添加し
た後、ホモジナイザーで分散している。
した。例えば、C2の調整方法は無水クロム酸100g
を純水500gに溶かし、メタノールを加えて6価クロ
ムの一部を還元し、その後純水を加えて表1の組成にな
るように調整した。Cr3+/(Cr3++Cr6+)の比は
メタノールの添加量によって調整し、リン酸はオルトリ
ン酸を、フッ素源はフッ酸を、コバルト源は塩基性炭酸
コバルトを用いた。C1のシリカは気相シリカを添加し
た後、ホモジナイザーで分散している。
【0045】(1−2)水系樹脂成分の調整 表2に水系樹脂、表3に乳化(界面活性)剤、表4にカ
ーボンブラック、表5にワックスを示す。これらを表6
の樹脂成分に示した割合にて混合した。混合後は十分に
撹拌を行った。
ーボンブラック、表5にワックスを示す。これらを表6
の樹脂成分に示した割合にて混合した。混合後は十分に
撹拌を行った。
【0046】(1−3)本発明の処理液組成物の調整 調整した水系樹脂成分を撹拌しているところに、調整し
たクロメート成分を徐々に添加し、表6に示した処理液
組成物を調整した。
たクロメート成分を徐々に添加し、表6に示した処理液
組成物を調整した。
【0047】2.試験板の作成 (2−1)供試材 下記に示した市販の素材を供試材として使用した。 (1)両面電気亜鉛めっき鋼板(EG) 板厚 :0.8mm 目付量:20/20(g/m2) (2)溶融亜鉛めっき鋼板(GI) 板厚 :0.8mm 目付量:120/120(g/m2) (3)5%アルミニウム含有溶融亜鉛めっき鋼板(G
F) 板厚 :0.8mm 目付量:90/90(g/m2) (4)アルミニウム板(AL) 板厚 :0.5mm、 等級 :1000系 (5)ステンレス鋼板(SUS) 板厚 :0.45mm 等級 :SUS304
F) 板厚 :0.8mm 目付量:90/90(g/m2) (4)アルミニウム板(AL) 板厚 :0.5mm、 等級 :1000系 (5)ステンレス鋼板(SUS) 板厚 :0.45mm 等級 :SUS304
【0048】(2−2)脱脂処理 供試材をシリケート系アルカリ脱脂剤のファインクリー
ナー4336(登録商標:日本パーカライジング(株)
製)で脱脂処理した。脱脂処理条件は次の通りである。 濃度:20g/L 温度:60℃ 方法:20秒スプレー
ナー4336(登録商標:日本パーカライジング(株)
製)で脱脂処理した。脱脂処理条件は次の通りである。 濃度:20g/L 温度:60℃ 方法:20秒スプレー
【0049】(2−3)下地処理(前処理) (I)化学めっき処理 供試材をプレパレン4015(登録商標:日本パーカラ
イジング(株)製)で化学めっき処理した後、水洗し、
水切り乾燥を行った。化学めっき処理条件は次の通りで
ある。 濃度:100g/L 温度:50℃ 方法:5秒浸漬
イジング(株)製)で化学めっき処理した後、水洗し、
水切り乾燥を行った。化学めっき処理条件は次の通りで
ある。 濃度:100g/L 温度:50℃ 方法:5秒浸漬
【0050】(II)リン酸塩処理 表面調整処理後、水洗することなく、りん酸塩処理を行
い、水洗後水切り乾燥を行った。表面調整処理条件は次
の通りである。 表面調整剤:プレパレンZ、登録商標:日本パーカライ
ジング(株)製、 濃度 :1g/L 温度 :室温 方法 :1秒浸漬 リン酸塩処理条件は次の通りである。 リン酸塩 :パルボンド3300、登録商標:日本パー
カライジング(株)製 濃度 :50g/L 温度 :65℃ 遊離酸度 :1.2pt 方法 :5秒浸漬
い、水洗後水切り乾燥を行った。表面調整処理条件は次
の通りである。 表面調整剤:プレパレンZ、登録商標:日本パーカライ
ジング(株)製、 濃度 :1g/L 温度 :室温 方法 :1秒浸漬 リン酸塩処理条件は次の通りである。 リン酸塩 :パルボンド3300、登録商標:日本パー
カライジング(株)製 濃度 :50g/L 温度 :65℃ 遊離酸度 :1.2pt 方法 :5秒浸漬
【0051】(III)塗布型クロメート化成処理 ジンクロム1300AN(登録商標:日本パーカライジ
ング(株)製)をロールコーター法で塗布し、水洗する
ことなく直ちに220℃の雰囲気温度(鋼板到達板温
度:70℃)で10秒間乾燥した。(クロム付着量は5
0mg/m2) (2−4)供試材の表面処理 実施例および比較例の金属表面処理用水系樹脂組成物を
バーコーターで塗布、表6に示した処理条件にて、供試
材の鋼板を表面処理し、黒色化された鋼板を得た。尚、
乾燥は乾燥炉の温度と風速と時間を調整し、表示した最
高到達板温(PMT=Peak Metal Temp
erature)になるようにした。
ング(株)製)をロールコーター法で塗布し、水洗する
ことなく直ちに220℃の雰囲気温度(鋼板到達板温
度:70℃)で10秒間乾燥した。(クロム付着量は5
0mg/m2) (2−4)供試材の表面処理 実施例および比較例の金属表面処理用水系樹脂組成物を
バーコーターで塗布、表6に示した処理条件にて、供試
材の鋼板を表面処理し、黒色化された鋼板を得た。尚、
乾燥は乾燥炉の温度と風速と時間を調整し、表示した最
高到達板温(PMT=Peak Metal Temp
erature)になるようにした。
【0052】3.黒色鋼板の性能試験 (3−1)平板部耐食性 JIS−Z2731による塩水噴霧試験を240時間行
い、白錆発生状況を観察し、以下の評価基準にて評価し
た。 <評価基準> ◎:錆発生が全面積の 0% ○:錆発生が全面積の 5%未満 △:錆発生が全面積の 5%以上10%未満 ▽:錆発生が全面積の10%以上30%未満 ×:錆発生が全面積の30%以上
い、白錆発生状況を観察し、以下の評価基準にて評価し
た。 <評価基準> ◎:錆発生が全面積の 0% ○:錆発生が全面積の 5%未満 △:錆発生が全面積の 5%以上10%未満 ▽:錆発生が全面積の10%以上30%未満 ×:錆発生が全面積の30%以上
【0053】(3−2)傷付き部耐食性 NTカッターで傷を亜鉛めっき(鋼板)素地に達するま
で入れた後、2−1と同様に塩水噴霧試験を行い、下記
評価基準にて評価した。 <評価基準> ◎:カット部からの錆幅が0.5mm未満 ○:カット部からの錆幅が0.5mm以上1mm未満 △:カット部からの錆幅が1mm以上3mm未満 ▽:カット部からの錆幅が3mm以上10mm未満 ×:カット部からの錆幅が10mm以上
で入れた後、2−1と同様に塩水噴霧試験を行い、下記
評価基準にて評価した。 <評価基準> ◎:カット部からの錆幅が0.5mm未満 ○:カット部からの錆幅が0.5mm以上1mm未満 △:カット部からの錆幅が1mm以上3mm未満 ▽:カット部からの錆幅が3mm以上10mm未満 ×:カット部からの錆幅が10mm以上
【0054】(3−3)黒色度(目視) 黒色外観を目視によって判定評価した。
【0055】(3−4)艶消し度(光沢度:G値) ガス試験機社製カラーコンピューターSM−3型を用
い、60度鏡面光度を測定した。
い、60度鏡面光度を測定した。
【0056】(3−5)傷付き性 コインスクラッチ試験 試験板に対して45度の角度で設置した10円硬貨に2
kgの荷重をかけて黒色塗膜を引っかき、塗膜の残存状
態を下記評価基準で評価した。 <評価基準> ◎:素地露出5%以下 ○:素地露出5%超20%以下 △:素地露出20%超50%以下 ×:素地露出50%超
kgの荷重をかけて黒色塗膜を引っかき、塗膜の残存状
態を下記評価基準で評価した。 <評価基準> ◎:素地露出5%以下 ○:素地露出5%超20%以下 △:素地露出20%超50%以下 ×:素地露出50%超
【0057】回転スクラッチ試験 試験板(5cm×10cm)を2枚用意し、試験対象面
(黒色皮膜面)同士を重ね合わせ、荷重200kgをか
け、90度回転させる。この後、塗面の状態を下記評価
基準にて評価した。 <評価基準> ◎:傷付きなし ○:やや傷有り △:傷有り ×:塗膜剥離
(黒色皮膜面)同士を重ね合わせ、荷重200kgをか
け、90度回転させる。この後、塗面の状態を下記評価
基準にて評価した。 <評価基準> ◎:傷付きなし ○:やや傷有り △:傷有り ×:塗膜剥離
【0058】(3−6)密着性 碁盤目試験 NTカッターで1mm角の碁盤目を100ケ切り、その
後テープ剥離を実施し、残存する碁盤目の個数を数え
た。
後テープ剥離を実施し、残存する碁盤目の個数を数え
た。
【0059】折り曲げ試験 JIS G 3312の着色亜鉛鉄板の試験法に準じ
て、常温における2T折り曲げ試験(曲げ内側間隔板2
枚)後、テープ剥離を行い、塗膜の残存状態を下記評価
基準にて評価した。 <評価基準> ◎:塗膜剥離なし ○:剥離面積5%以下 △:塗膜剥離面積5%超10%以下 ▽:塗膜剥離面積10%超50%以下 ×:塗膜剥離面積50%超
て、常温における2T折り曲げ試験(曲げ内側間隔板2
枚)後、テープ剥離を行い、塗膜の残存状態を下記評価
基準にて評価した。 <評価基準> ◎:塗膜剥離なし ○:剥離面積5%以下 △:塗膜剥離面積5%超10%以下 ▽:塗膜剥離面積10%超50%以下 ×:塗膜剥離面積50%超
【0060】(3−7)溶接性 鋼板の両面に実施例及び比較例の黒色処理をおこなった
同種の試験板を2枚重ね合わせ、スポット溶接を以下の
条件で行い、溶接ができるか否かを調べた。なお、アル
ミニウムとステンレスについては試験を実施しなかっ
た。 <スポット溶接条件> ・電極チップ:C.F.型45mmφ ・加圧力 :200kg・f ・電流 :8.5kA ・加圧時間 :30サイクル ・保持時間 :5サイクル ・通電時間 :10サイクル
同種の試験板を2枚重ね合わせ、スポット溶接を以下の
条件で行い、溶接ができるか否かを調べた。なお、アル
ミニウムとステンレスについては試験を実施しなかっ
た。 <スポット溶接条件> ・電極チップ:C.F.型45mmφ ・加圧力 :200kg・f ・電流 :8.5kA ・加圧時間 :30サイクル ・保持時間 :5サイクル ・通電時間 :10サイクル
【0061】実施例1〜17 実施例1〜17について、下地処理の有無、処理液組成
物の組成内容を表6に示した。黒色鋼板の製造条件およ
び得られた黒色鋼板の性能試験結果を表7に示した。
物の組成内容を表6に示した。黒色鋼板の製造条件およ
び得られた黒色鋼板の性能試験結果を表7に示した。
【0062】比較例1〜8 比較例1〜8について、処理液組成物の組成内容を表6
に示した。比較例において下地処理は、全く行われなか
った。 比較例1はクロメート成分が全く含まれないケースで
ある。 比較例2は自己乳化タイプのエポキシ樹脂エマルジョ
ンが用いられ、樹脂に乳化剤が使用されなかったケース
である。 比較例3は自己乳化タイプのウレタン樹脂エマルジョ
ンが用いられ、乳化剤が使用されなかったケースであ
る。 比較例4は自己乳化タイプのエポキシ樹脂エマルジョ
ンが用いられ、これにアニオン性界面活性剤が添加され
たケースである。 比較例5は、カーボンブラックの固形分重量比b/
(a+s)が1/100と実施例より極めて低いケース
である。 比較例6はカーボンブラックの固形分重量比b/(a
+s)が190/100と実施例より極めて高いケース
である。 比較例7はクロメート成分と樹脂成分との全量比R
(=s+a+b+c)/cが1/1と実施例より極めて
高いケースである。 比較例8はワックスが全く含まれないケースである。 性能試験結果を表7に示した。
に示した。比較例において下地処理は、全く行われなか
った。 比較例1はクロメート成分が全く含まれないケースで
ある。 比較例2は自己乳化タイプのエポキシ樹脂エマルジョ
ンが用いられ、樹脂に乳化剤が使用されなかったケース
である。 比較例3は自己乳化タイプのウレタン樹脂エマルジョ
ンが用いられ、乳化剤が使用されなかったケースであ
る。 比較例4は自己乳化タイプのエポキシ樹脂エマルジョ
ンが用いられ、これにアニオン性界面活性剤が添加され
たケースである。 比較例5は、カーボンブラックの固形分重量比b/
(a+s)が1/100と実施例より極めて低いケース
である。 比較例6はカーボンブラックの固形分重量比b/(a
+s)が190/100と実施例より極めて高いケース
である。 比較例7はクロメート成分と樹脂成分との全量比R
(=s+a+b+c)/cが1/1と実施例より極めて
高いケースである。 比較例8はワックスが全く含まれないケースである。 性能試験結果を表7に示した。
【0063】実施例1〜17及び比較例1〜8から次の
ことが言える。 本発明の金属材料表面処理水系樹脂クロメート組成物
を用いて形成された実施例1〜17の黒色鋼板の耐食
性、黒色外観、耐傷付き性は何れも良好である。 実施例5、6、7、10、13、14はこの中でも耐
食性が優れ、更に実施例5、7、8、12、13、14
(ワックスの皮膜量が多い水準、シリカの配合、下地処
理との組み合わせ)では艶消し外観(低G値)が得ら
れ、耐傷付き性も極めて良好であった。 本発明の範囲外のものを用いた比較例1〜8では、全
ての性能が優れていたものは1つもなく、比較例1では
クロム成分がないため耐食性が劣り、耐傷含付き性や密
着性も劣った。 比較例2、3および4ではノニオン部分を含む乳化剤
で水系樹脂が安定化されていないため、クロム成分との
混合時に樹脂がゲル化してしまい試験できなかった。 また、カーボンブラックの配合量の範囲外である比較
例5、6では黒色外観が得られなかったり、耐傷付き性
や密着性が劣るものであった。 更に樹脂成分とクロメート成分の配合範囲外である比
較例7は黒色外観が劣り、傷付き性、密着性も劣った。 一方、ワックスを添加していない比較例8では耐食性
や密着性は得られたものの耐傷付き性が劣った結果であ
った。 一方、実施例も比較例も溶接は可能であった。
ことが言える。 本発明の金属材料表面処理水系樹脂クロメート組成物
を用いて形成された実施例1〜17の黒色鋼板の耐食
性、黒色外観、耐傷付き性は何れも良好である。 実施例5、6、7、10、13、14はこの中でも耐
食性が優れ、更に実施例5、7、8、12、13、14
(ワックスの皮膜量が多い水準、シリカの配合、下地処
理との組み合わせ)では艶消し外観(低G値)が得ら
れ、耐傷付き性も極めて良好であった。 本発明の範囲外のものを用いた比較例1〜8では、全
ての性能が優れていたものは1つもなく、比較例1では
クロム成分がないため耐食性が劣り、耐傷含付き性や密
着性も劣った。 比較例2、3および4ではノニオン部分を含む乳化剤
で水系樹脂が安定化されていないため、クロム成分との
混合時に樹脂がゲル化してしまい試験できなかった。 また、カーボンブラックの配合量の範囲外である比較
例5、6では黒色外観が得られなかったり、耐傷付き性
や密着性が劣るものであった。 更に樹脂成分とクロメート成分の配合範囲外である比
較例7は黒色外観が劣り、傷付き性、密着性も劣った。 一方、ワックスを添加していない比較例8では耐食性
や密着性は得られたものの耐傷付き性が劣った結果であ
った。 一方、実施例も比較例も溶接は可能であった。
【0064】
【発明の効果】本発明の金属材料表面処理用水系樹脂ク
ロメート組成物を用いることにより、1工程で、耐食性
を有し、耐傷付き性に優れた黒色の金属材料板を製造で
きるので、実用上の価値は極めて大きい。また、前処理
を施すことにより、更に耐食性、艶消し外観に優れた黒
色金属材料板が製造できる。
ロメート組成物を用いることにより、1工程で、耐食性
を有し、耐傷付き性に優れた黒色の金属材料板を製造で
きるので、実用上の価値は極めて大きい。また、前処理
を施すことにより、更に耐食性、艶消し外観に優れた黒
色金属材料板が製造できる。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
Claims (4)
- 【請求項1】(1)Cr3+/(Cr3++Cr6+)重量比
が1/10〜8/10であるクロメート成分と、(2)
(a)ポリエチレングリコール基、および2分子以上の
エチレンオキサイドの付加重合基から選ばれる少なくと
も1員のノニオン性親水基を有する(s)乳化剤で安定
に水中に分散された水系樹脂エマルジョン、 (b)カーボンブラック及び(c)ワックスを含み、
(b)/(a+s)の固形分重量比が5/100〜10
0/100であり、(c)/(a+s)の固形分重量比
が1/100〜40/100であり、(s)/(a+b
+c)の固形分重量比が1/100〜40/100であ
る樹脂成分とを含有する組成物であって、前記(1)ク
ロメート成分と前記(2)樹脂成分との重量比が全樹脂
成分固形分(s+a+b+c)/全クロムイオン(Cr
3++Cr6+)で2.5/1〜500/1であり、且つp
Hが3以下であることを特徴とする金属材料表面処理用
水系クロメート組成物。 - 【請求項2】 前記(1)クロメート成分が更に(i)
りん酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオンおよびフッ化
物イオンから選ばれる酸成分、(ii)シリカゾル、コロ
イダルシリカおよびフユームドシリカから選ばれるシリ
カ成分、(iii)Znイオン、Feイオン、Niイオ
ン、Coイオン、およびAlイオンから選ばれる金属イ
オンの群から選ばれる少なくとも1種以上を含む請求項
1に記載の金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成
物。 - 【請求項3】 金属材料表面に(1)Cr3+/(Cr3+
+Cr6+)重量比が1/10〜8/10であるクロメー
ト成分と、(2)(a)ポリエチレングリコール基、お
よび2分子以上のエチレンオキサイドの付加重合基から
選ばれる少なくとも1員のノニオン性親水基を有する乳
化剤(s)で安定に水中に分散された水系樹脂エマルジ
ョン、(b)カーボンブラック及び(c)ワックスを含
み、(b)/(a+s)の固形分重量比が5/100〜
100/100であり、(c)/(a+s)の固形分重
量比が1/100〜40/100であり、(s)/(a
+b+c)の固形分重量比が1/100〜40/100
である樹脂成分とを含有する組成物であって、前記
(1)クロメート成分と前記(2)樹脂成分との重量比
が全樹脂成分固形分(s+a+b+c)/全クロムイオ
ン(Cr3++Cr6+)で2.5/1〜500/1であ
り、且つpHが3以下からなる金属材料表面処理用水系
クロメート組成物を塗布、乾燥して、前記金属材料表面
上にクロム付着量(金属クロム換算で)10〜200m
g/m2の黒色樹脂クロメート皮膜を形成することを特
徴とする優れた耐傷付き性を付与する金属材料の表面処
理方法。 - 【請求項4】 金属材料表面に、前記金属材料表面処理
用水系樹脂クロメート組成物を塗布する前に塗布型クロ
メート処理、りん酸塩処理および化学めっき処理から選
ばれる少なくとも1種の前処理を施す請求項3記載の金
属材料の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33940797A JPH11158650A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成物及び金属材料の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33940797A JPH11158650A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成物及び金属材料の表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158650A true JPH11158650A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18327191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33940797A Pending JPH11158650A (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 金属材料表面処理用水系樹脂クロメート組成物及び金属材料の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11158650A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008519907A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | アトテック・ドイチュラント・ゲーエムベーハー | 金属表面の耐腐食性を改善するための方法および改善された耐腐食性を有する金属ピース |
WO2018074298A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 日新製鋼株式会社 | 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-11-25 JP JP33940797A patent/JPH11158650A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008519907A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | アトテック・ドイチュラント・ゲーエムベーハー | 金属表面の耐腐食性を改善するための方法および改善された耐腐食性を有する金属ピース |
WO2018074298A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 日新製鋼株式会社 | 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 |
JPWO2018074298A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-10-18 | 日新製鋼株式会社 | 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 |
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