JPH11157804A - 水素の製造方法 - Google Patents
水素の製造方法Info
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- JPH11157804A JPH11157804A JP10117823A JP11782398A JPH11157804A JP H11157804 A JPH11157804 A JP H11157804A JP 10117823 A JP10117823 A JP 10117823A JP 11782398 A JP11782398 A JP 11782398A JP H11157804 A JPH11157804 A JP H11157804A
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Abstract
成ガスを製造する工程と、得られた合成ガスから水素を
濃縮する工程からなる水素の製造方法において、その合
成ガス製造工程において、炭素析出活性の抑制された触
媒を用いることにより、水素を経済的に有利に製造する
方法を提供する。 【解決手段】 含炭素有機化合物を触媒の存在下におい
て、加圧条件下でスチームと高温で反応させて合成ガス
を製造する工程と、得られた合成ガス中の水素を濃縮す
る工程からなる水素の製造方法において、前記合成ガス
製造用触媒として、金属酸化物からなる担体にロジウ
ム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム及び白金の中
から選ばれる少なくとも1種の触媒金属を担持させた触
媒であって、該金属酸化物中の金属イオンの電気陰性度
が13.0以下であり、該触媒の比表面積が25m2/
g以下であり、該触媒金属の担持量が金属換算量で該担
体金属酸化物に対して0.0005〜0.1モル%であ
る触媒を用いることを特徴とする水素の製造方法。
Description
関するものである。
の含炭素有機化合物にスチームを高温で反応させて水素
と一酸化炭素からなる合成ガスを製造したのち、この合
成ガスから水素を濃縮する方法が知られている。このよ
うな水素の製造方法においては、その合成ガスを製造す
る工程において、その副反応として、炭素析出反応が起
って炭素が析出し、この析出炭素によって触媒被毒が生
じるという問題が起る。この炭素析出は、原料の含炭素
有機化合物と生成物であるCOを原料として起こり、そ
れらの分圧が高くなる程促進されるので、スチームの供
給量を増加させ、その炭素析出量を減少させることがで
きる。しかし、この場合には、それらの含炭素有機化合
物とCOの分圧を十分に低下させるために、過剰のスチ
ームを必要とするため、いくつかの不都合を生じる。例
えば、スチーム予熱のための熱エネルギーの消費量が増
大するとともに、製品からこれらのガスを分離するため
のコストが増大し、さらに、反応装置が大型のものにな
るため、装置コストが増大するという問題がある。特開
平5−208801号公報には、第8族金属を、高純度
超微粉単結晶酸化マグネシウムに担持した二酸化炭素リ
フォーミング触媒が、又特開平6−279003号公報
にはアルカリ土類金属酸化物類の少なくとも1種以上の
化合物と酸化アルミニウムからなる担体上にルテニウム
化合物を担持させた二酸化炭素リフォーミング触媒が開
示されている。更に、特開平9−168740号公報に
は、第2族〜第4族の金属酸化物又はランタノイド金属
酸化物からなる担体又はその金属酸化物を含有するアル
ミナの複合体からなる担体にロジウムを担持した二酸化
炭素リフォーミング触媒が開示されている。しかしなが
ら、これらの触媒の反応試験は常圧下で実施されてお
り、工業的に意味のある高圧下では、その炭素析出活性
が大きく、工業触媒としては未だ満足すべきものではな
かった。
化合物にスチームを反応させて合成ガスを製造する工程
と、得られた合成ガスから水素を濃縮する工程からなる
水素の製造方法において、その合成ガス製造工程におい
て、炭素析出活性の抑制された触媒を用いることによ
り、水素を経済的に有利に製造する方法を提供すること
をその課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、含炭素有機化合物を
触媒の存在下において、加圧条件下でスチームと高温で
反応させて合成ガスを製造する工程と、得られた合成ガ
ス中の水素を濃縮する工程からなる水素の製造方法にお
いて、前記合成ガス製造用触媒として、金属酸化物から
なる担体にロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジ
ウム及び白金の中から選ばれる少なくとも1種の触媒金
属を担持させた触媒であって、該金属酸化物中の金属イ
オンの電気陰性度が13.0以下であり、該触媒の比表
面積が25m2/g以下であり、該触媒金属の担持量が
金属換算量で該担体金属酸化物に対して0.0005〜
0.1モル%である触媒を用いることを特徴とする水素
の製造方法が提供される。
として合成ガス製造工程を含む。この第1工程は、含炭
素有機化合物とスチームとを反応させることによって実
施される。本発明においては、その合成ガス製造用触媒
として、金属酸化物からなる担体に、ロジウム(R
h)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、パラ
ジウム(Pd)及び白金(Pt)の中から選択された少
なくとも1種の触媒金属を担持させた触媒を用いる。こ
の場合、触媒金属は、金属状態で担持されていてもよい
し、酸化物等の金属化合物の状態で担持されていてもよ
い。本発明で用いる触媒(以下、本発明触媒とも言う)
は、含炭素有機化合物の合成ガス化反応に必要な活性は
保有するものの、その副反応である炭素析出反応はこれ
を著しく抑制する作用を有することを特徴とする。本発
明で用いる炭素析出反応を著しく抑制する触媒は、
(i)該担体金属酸化物中の金属イオンの電気陰性度が
13.0以下であること、(ii)該触媒の比表面積が2
5m2/g以下であること、(iii)該金属触媒の担持量
が該担体金属酸化物に対して0.0005〜0.1モル
%であること、を特徴とする触媒である。このような炭
素析出活性の著しく抑制された触媒は、本発明者らによ
って初めて見出されたものである。
属酸化物の他、複合金属酸化物が包含される。本発明に
おいては、この担体用金属酸化物中の金属イオンの電気
陰性度を、13以下、好ましくは12以下、より好まし
くは10以下に規定する。その下限値は、4程度であ
る。本発明で用いる担体用金属酸化物の金属イオンの電
気陰性度は4〜13、好ましくは4〜12である。この
金属酸化物中の金属イオンの電気陰性度が13を超える
ようになると、その触媒の使用に際し、炭素析出が著し
くなるので好ましくない。
気陰性度は、次式により定義されるものである。 Xi=(1+2i)Xo Xi:金属イオンの電気陰性度 Xo:金属の電気陰性度 i:金属イオンの荷電子数 金属酸化物が複合金属酸化物の場合は、平均の金属イオ
ン電気陰性度を用い、その値は、その複合金属酸化物中
に含まれる各金属イオンの電気陰性度に複合酸化物中の
各酸化物のモル分率を掛けた値の合計値とする。金属の
電気陰性度(X0)はPaulingの電気陰性度を用
いる。Paulingの電気陰性度は、「藤代亮一訳、
ムーア物理化学(下)(第4版)、東京化学同人,P7
07(1974)」の表15.4記載の値を用いる。な
お、金属酸化物中の金属イオンの電気陰性度について
は、例えば、「触媒学会編、触媒講座、第2巻、P14
5(1985)」に詳述されている。
Zn、Al、Zr、La等の金属を1種又は2種以上含
む金属酸化物が包含される。このような金属酸化物とし
ては、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(Ca
O)、酸化バリウム(BaO)、酸化亜鉛(ZnO)、
アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、酸化
ランタン(La2O3)等の単一金属酸化物の他、MgO
/CaO、MgO/BaO、MgO/ZnO、MgO/
Al2O3、MgO/ZrO2、CaO/BaO、CaO
/ZnO、CaO/Al2O3、CaO/ZrO2、Ba
O/ZnO、BaO/Al2O3、BaO/ZrO2、Z
nO/Al2O3、ZnO/ZrO2、Al2O3/Zr
O2、La2O3/MgO、La2O3/Al2O3、La2O
3/CaO等の複合金属酸化物が挙げられる。
下の触媒は、触媒金属の担持前に担体金属酸化物を30
0〜1300℃、好ましくは650〜1200℃で焼成
し、触媒金属担持後更に得られた触媒金属担持生成物を
600〜1300℃、好ましくは650〜1200℃で
焼成することによって得ることができる。また、担体金
属酸化物に触媒金属を担持後、得られた触媒金属担持物
を、600〜1300℃、好ましくは650℃〜120
0℃で焼成することにより得ることができる。焼成温度
の上限値は特に規定されないが、通常、1500℃以
下、好ましくは1300℃以下である。この場合、その
焼成温度と焼成時間によって、得られる触媒又は担体金
属酸化物の比表面積をコントロールすることができる。
本発明触媒又は本発明で用いる担体金属酸化物の好まし
い比表面積は、20m2/g以下、より好ましくは15
m2/g以下、さらに好ましくは10m2/g以下であ
る。その下限値は、0.01m2/g程度である。金属
イオンの電気陰性度が13以下の担体金属酸化物の比表
面積又は触媒の比表面積をこのような範囲に規定するこ
とにより、触媒の炭素析出活性を著しく抑制することが
できる。担体金属酸化物に対する触媒金属の担持量は、
金属換算量で、担体金属酸化物に対し、0.0005モ
ル%以上、好ましくは0.001モル%以上、より好ま
しくは0.002モル%以上である。その上限値は、通
常、0.1モル%、好ましくは0.09モル%である。
本発明の場合、その触媒金属担持量は0.0005〜
0.1モル%、好ましくは0.001〜0.1モル%の
範囲に規定するのがよい。本発明の触媒において、その
触媒の比表面積と担体金属酸化物の比表面積とは実質的
にはほぼ同じであり、本明細書中では、その触媒の比表
面積と担体金属酸化物の比表面積とは同義として用い
た。なお、本明細書中で触媒又は担体金属酸化物に関し
て言う比表面積は、「BET」法により、温度15℃で
測定されたものであり、その測定装置としては、柴田科
学社製の「SA−100」が用いられた。
媒比表面積が小さく、かつその触媒金属の担持量が非常
に少量であるため、炭素析出活性の著しく抑制されたも
のであるが、一方、原料含炭素有機化合物に対する充分
な合成ガス化活性を有するものである。
することができる。本発明触媒の1つの好ましい調製法
は、含浸法である。この含浸法により本発明触媒を調製
するには、水中に分散させた担体金属酸化物に触媒金属
塩又はその水溶液を添加、混合した後、その担体金属酸
化物を水溶液から分離し、次いで乾燥し、焼成する。ま
た、担体金属酸化物を排気後、細孔容積分の金属塩溶液
を少量ずつ加え、担体表面を均一に濡れた状態にした
後、乾燥、焼成する方法(incipient−wet
ness法)も有効である。これらの方法の場合、その
触媒金属塩としては、水溶性塩が用いられる。このよう
な水溶性塩には、硝酸塩、塩化物等の無機酸塩や、酢酸
塩、シュウ酸塩等の有機酸塩が包含される。また、金属
のアセチルアセトナト塩等をアセトン等の有機溶媒に溶
解し、担体金属酸化物に含浸させてもよい。触媒金属塩
を水溶液として含浸させた金属金属酸化物の乾燥温度は
100〜200℃、好ましくは100〜150℃であ
り、又、有機溶媒を用いて含浸した場合は、その溶媒の
沸点より50〜100℃高温で乾燥する。乾燥物の焼成
温度及び焼成時間は、得られる担体金属酸化物又は触媒
の比表面積(触媒の比表面)に応じて適宜選定するが、
一般的には、500〜1100℃の範囲の焼成温度が用
いられる。
る金属酸化物は、市販の金属酸化物や、市販の金属水酸
化物を焼成して得られる金属酸化物であることができ
る。この金属酸化物の純度は98重量%以上、好ましく
は99重量%以上であるが、炭素析出活性を高める成分
や高温、還元ガス雰囲気下で分解する成分、例えば鉄、
ニッケル等の金属や二酸化ケイ素(SiO2)等の混入
は好ましくなく、それらの不純物は、金属酸化物中、1
重量%以下、好ましくは0.1重量%以下にするのがよ
い。
円柱状、円筒状等の各種の形状で用いられ、その形状は
使用される触媒床の方式に応じて適宜選定される。
は、触媒の存在下において、含炭素有機化合物とスチー
ム(水)とを反応させればよい。含炭素有機化合物とし
ては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ナフサ等の
低級炭化水素や、メタノール、ジメチルエーテル等の非
炭化水素系化合物が用いられるが、好ましくはメタンで
ある。本発明においては、天然ガス(メタンガス)を反
応原料として有利に用いることができる。
チームリフォーミング)の反応は次式で示される。
600〜1200℃、好ましくは600〜1000℃で
あり、その反応圧力は加圧であり、1〜40kg/cm2
G、好ましくは5〜30kg/cm2Gである。また、こ
の反応を固定床方式で行う場合、そのガス空間速度(G
HSV)は1,000〜10,000hr-1、好ましく
は2,000〜8,000hr-1である。原料含炭素有
機化合物に対するスチームの使用割合を示すと、原料化
合物中の炭素1モル当り、スチーム(H2O)0.3〜
3モル、好ましくは0.5〜2モルの割合である。
う場合、前記のように、原料化合物の炭素1モル当りの
スチーム(H2O)を3モル以下、特に2モル以下に保
持しても、炭素析出を抑制して、工業的に有利に合成ガ
スを製造することができる。従来の場合には、原料化合
物の炭素1モル当り2〜5モルのスチームを必要として
いたことを考えると、2モル以下のスチームの使用によ
ってリフォーミング反応を円滑に進行させ得ることは、
本発明触媒の工業上の大きな利点である。
床方式、流動床方式、懸濁床方式、移動床方式等の各種
の触媒方式で実施されるが、好ましくは固定床方式で実
施される。
素と一酸化炭素とを含む合成ガスが得られる。この場合
の合成ガスの組成を示すと、H2:18.0〜75.0
vol%、CO:0.8〜25.0vol%、CO2:
0.0〜6.1vol%、未反応含炭素原料:0.1〜
40.5vol%、H2O:0.1〜36.5vol%
である。
にして得られた合成ガスを原料とし、その合成ガスから
水素を濃縮する。この場合の水素の濃縮は、膜分離法
や、圧力スイング吸着法(PSA法)等の従来公知方法
により行うことができるが、好ましくは膜分離法により
実施される。合成ガス中の水素を膜分離法により濃縮す
るには、水素透過性金属膜の一方の面に合成ガスを接触
させて合成ガス中の水素を選択的にその金属膜を透過さ
せればよい。この場合の金属膜としては、Pd膜や、P
d−Ag合金膜、Pd−V膜、Ni膜等が用いられる。
その膜分離温度は高い程水素分離効率は増加するが、そ
の温度は、通常、200〜600℃、好ましくは400
〜600℃である。このような金属膜による水素の濃縮
方法においては、例えば、特開平4−349926号公
報等に詳述されている。
する。 触媒調製例1 空気中に於いて650℃にて1.5h(時間)焼成した
酸化アルミニウムを0.27〜0.75mmに整粒後、
含浸法(incipient−wetness法)でR
uを担持し、更に空気中に於いて1000℃で焼成する
ことによりRu担持Al2O3触媒(RuはAl2O3 1
gに対して3.0×10-4g担持されており、mol換
算の担持量は0.03mol%)を得た。この含浸体は
焼成Al2O3にルテニウム(III)クロライド水溶液を
極めて少量ずつ滴下、滴下毎に混振することにより得ら
れる。滴下したルテニウム(III)クロライド水溶液中の
Ru濃度はは、0.05wt%である。この含浸体を空
気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中1
000℃にて1.5h焼成し、Ru担持Al2O3触媒
(表面積18.6m2/g)とした。Al2O3のAl3+
の電気陰性度Xiは11.3である。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRh
を担持し、更に空気中に於いて970℃で焼成すること
によりRh担持ZrO2触媒(RhはZrO21gに対し
て8.4×10-6g担持されており、mol換算の担持
量は0.001mol%)を得た。この含浸体は焼成Z
rO2にロジウム(III)アセテート水溶液を極めて少量
ずつ滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下
したロジウム(III)アセテート水溶液中のRh濃度は、
0.0065wt%である。この含浸体を空気中に於い
て120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中970℃にて
2h焼成し、Rh担持ZrO2触媒(表面積8.6m2/
g)とした。ZrO2のZr4+の電気陰性度Xiは1
2.0である。
ウム(マグネシア)を0.27〜0.75mmに整粒
後、含浸法でRhを担持し、更に空気中に於いて110
0℃で焼成することによりRh担持MgO触媒(Rhは
MgO 1gに対して2.6×10-3g担持されてお
り、mol換算の担持量は0.1mol%)を得た。こ
の含浸体は焼成MgOにロジウム(III)アセテート水
溶液を極めて少量ずつ滴下、滴下毎に混振することによ
り得られる。滴下したロジウム(III)アセテート水溶
液中のRh濃度は、1.7wt%である。この含浸体を
空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中
1100℃にて2h焼成し、Rh担持MgO触媒(表面
積0.6m2/g)とした。MgOのMg2+の電気陰性
度Xiは6.6である。
チペレット状の酸化マグネシウムに、含浸法でRhを担
持し、更に空気中に於いて400℃で焼成することによ
りRh担持MgO触媒(RhはMgO 1gに対して
1.5×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.06mol%)を得た。この含浸体は、焼成Mg
OペレットをRh濃度1.0wt%のロジウム(III)
アセテート水溶液中に約3時間浸した後、空気中に於い
て120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中400℃にて
3h焼成し、Rh担持MgO触媒(表面積0.7m2/
g)とした。MgOのMg2+の電気陰性度Xiは6.6
である。
チペレット状の酸化マグネシウムに、含浸法でRhを担
持し、更に空気中に於いて1000℃で焼成することに
よりRh担持MgO触媒(RhはMgO 1gに対して
2.6×10-5g担持されており、mol換算の担持量
は0.001mol%)を得た。この含浸体は、焼成M
gOペレットをRh濃度0.017wt%のロジウム(I
II)アセチルアセトナト錯塩のアセトン溶液中に約3時
間浸した後、空気中に於いて120℃にて2.5h乾
燥、同雰囲気中1000℃にて3h焼成し、Rh担持M
gO触媒(表面積0.6m2/g)とした。MgOのMg
2+の電気陰性度Xiは6.6である。
チペレット状の5mol%酸化カルシウムを含む酸化マ
グネシウムに、含浸法でRhを担持し、更に空気中に於
いて950℃で焼成することによりRh担持CaO/M
gO触媒(RhはCaO/MgO 1gに対して7.5
×10-4g担持されており、mol換算の担持量は0.
03mol%)を得た。この含浸体は、焼成CaO/M
gOペレットをRh濃度0.5wt%のロジウム(II
I)アセテート水溶液中に約3時間浸した後、空気中に
於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中950℃
にて3h焼成し、Rh担持CaO/MgO触媒(表面積
0.8m2/g)とした。担体の平均の金属イオン電気
陰性度Xiは6.5である。
チペレット状の10mol%酸化ランタンを含む酸化マ
グネシウムに、含浸法でRhを担持し、更に空気中に於
いて950℃で焼成することによりRh担持La2O3/
MgO触媒(RhはLa2O3/MgO 1gに対して
9.0×10-5g担持されており、mol換算の担持量
は0.006mol%)を得た。この含浸体は、焼成L
a2O3/MgOペレットをRh濃度0.1wt%のロジ
ウム(III)アセチルアセトナト錯体のアセトン溶液中
に約3時間浸した後、空気中に於いて120℃にて2.
5h乾燥、同雰囲気中950℃にて3h焼成し、Rh担
持La2O3/MgO触媒(表面積0.8m2/g)とし
た。担体の平均の金属イオン電気陰性度Xiは6.7で
ある。
グネシウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法
でRhを担持し、更に空気中に於いて950℃で焼成す
ることによりRh担持MgO触媒(RhはMgO 1g
に対して2.6×10-4g担持されており、mol換算
の担持量は0.01mol%)を得た。Rh含浸体は、
焼成MgOにロジウム(III)アセテート水溶液を極め
て少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することにより得
られる。この場合に用いたロジウム(III)アセテート
水溶液は0.17wt%のRhを含む水溶液である。こ
のRh含浸体を空気中に於いて120℃にて2.5h乾
燥、同雰囲気中950℃にて1.5h焼成し、Rh担持
MgO触媒(表面積5.8m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRu
を担持し、更に空気中に於いて920℃で焼成すること
によりRu担持MgO触媒(RuはMgO 1gに対して
1.5×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.06mol%)を得た。このRu含浸体は、焼成
MgOにルテニウム(III)クロライド水和物水溶液を
極めて少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することによ
り得られる。この場合のルテニウム(III)クロライド
水溶液はRuを1.0wt%含む水溶液である。この含
浸体を空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰
囲気中920℃にて2h焼成し、Ru担持MgO触媒
(表面積9.6m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でIr
を担持し、更に空気中に於いて600℃で焼成すること
によりIr担持MgO触媒(IrはMgO 1gに対して
4.8×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.10mol%)を得た。このIr含浸体は、焼成
MgOにイリジウム(IV)クロライド水溶液を極めて少
量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することにより得られ
る。この場合のイリジウム(IV)クロライド水溶液はI
rを3.2wt%含む水溶液である。この含浸体を空気
中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中60
0℃にて3h焼成し、Ir担持MgO触媒(表面積2
4.8m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でPt
を担持し、更に空気中に於いて750℃で焼成すること
によりPt担持MgO触媒(PtはMgO 1gに対して
4.8×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.10mol%)を得た。含浸体は焼成MgOに塩
化白金酸([H2PtCl6])水溶液を極めて少量ずつ
滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下した
塩化白金酸水溶液中のPt濃度は3.2wt%である。
この含浸体を空気中に於いて120℃にて2.5h乾
燥、同雰囲気中750℃にて3h焼成し、Pt担持Mg
O触媒(表面積18.4m2/g)とした。
ウムを1.0〜2.5mmに整粒後、含浸法でRhを担
持し、更に空気中に於いて950℃で焼成することによ
りRh担持MgO触媒(RhはMgO 1gに対して
1.0×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.04mol%)を得た。この含浸体は焼成MgO
にロジウム(III)アセテート水溶液を極めて少量ずつ
滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下した
ロジウム(III)アセテート水溶液中のRhは0.68
wt%である。この含浸体を空気中に於いて120℃に
て2.5h乾燥、同雰囲気中950℃にて3h焼成し、
Rh担持MgO触媒(表面積6.0m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRu
を担持し、更に空気中に於いて970℃で焼成すること
によりRu担持MgO触媒(RuはMgO 1gに対して
7.5×10-4g担持されており、mol換算の担持量
は0.03mol%)を得た。この含浸体は焼成MgO
にルテニウム(III)クロライド水溶液を極めて少量ずつ
滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下した
ルテニウム(III)クロライド水溶液中のRuは0.5
0wt%である。この含浸体を空気中に於いて120℃
にて2.5h乾燥、同雰囲気中970℃にて3h焼成
し、Ru担持MgO触媒(表面積5.2m2/g)とし
た。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRh
を担持し、更に空気中に於いて1050℃で焼成するこ
とによりRh担持MgO触媒(RhはMg 1gに対して
2.0×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.08mol%)を得た。この含浸体は焼成MgO
にロジウム(III)アセテート水溶液を極めて少量ずつ
滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下した
ロジウム(III)アセテート水溶液中のRhは1.3w
t%である。この含浸体を空気中に於いて120℃にて
2.5h乾燥、同雰囲気中1050℃にて3h焼成し、
Rh担持MgO触媒(表面積1.5m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRu
を担持し、更に空気中に於いて950℃で焼成すること
によりRu担持MgO触媒(RuはMgO 1gに対して
2.5×10-4g担持されており、mol換算の担持量
は0.01mol%)を得た。Ru含浸体は、焼成Mg
Oにルテニウム(III)クロライドハイドレート水溶液
を極めて少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することに
より得られる。この場合のルテニウム(III)クロライ
ドハイドレート水溶液はRuを0.17wt%含む水溶
液である。この含浸体を空気中に於いて120℃にて
2.5h乾燥、同雰囲気中950℃にて3h焼成し、R
u担持MgO触媒(表面積4.8m2/g)とした。こ
の場合、Ruは酸化ルテニウムとして担持されていた。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRh
を担持し、更に空気中に於いて1050℃で焼成するこ
とによりRh担持MgO触媒(RhはMgO1gに対し
て2.3×10-3g担持されており、mol換算の担持
量は0.09mol%)を得た。このRh含浸体は、焼
成MgOにロジウム(III)アセテート水溶液を極めて
少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することにより得ら
れる。この場合のロジウム(III)アセテート水溶液は
Ruを1.5wt%含む水溶液である。この含浸体を空
気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中1
050℃にて3h焼成し、Rh担持MgO触媒(表面積
2.0m2/g)とした。この場合、Rhは酸化ロジウ
ムとして担持されていた。
シウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でR
hを担持し、更に空気中に於いて950℃で焼成するこ
とによりRh担持MgO触媒(RhはMgO 1gに対
して1.5×10-4g担持されており、mol換算の担
持量は0.006mol%)を得た。Rh含浸体は、焼
成MgOにロジウム(III)アセテート水溶液を極めて
少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に混振することにより得ら
れる。この場合に用いたロジウム(III)アセテート水
溶液は0.1wt%のRhを含む水溶液である。このR
h含浸体を空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、
同雰囲気中950℃にて3h焼成し、Rh担持MgO触
媒(表面積5.6m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRh
とPtを担持し、更に空気中に於いて1050℃で焼成
することによりRhとPt担持MgO触媒(RhとPt
の担持量はMgO 1gに対してそれぞれ1.8×10
-3g、4.8×10-4g担持されており、mol換算の
担持量はそれぞれ0.07mol%と0.01mol
%)を得た。このRhとPt含浸体は、焼成MgOにロ
ジウム(III)アセテートと塩化白金酸(〔H2PtCl
6〕)の水溶液を極めて少量ずつ滴下し、かつ滴下毎に
混振することにより得られる。この場合、滴下した混合
水溶液はRhとPtをそれぞれ1.2wt%と0.32
wt%含む水溶液である。この含浸体を空気中に於いて
120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中1050℃にて
3h焼成し、RhとPt担持MgO触媒(表面積1.4
m2/g)とした。
ウムを0.27〜0.75mmに整粒後、含浸法でRh
を担持し、更に空気中に於いて370℃で焼成すること
によりRh担持MgO触媒(RhはMg 1gに対して
2.6×10-3g担持されており、mol換算の担持量
は0.10mol%)を得た。この含浸体は焼成MgO
にロジウム(III)アセテート水溶液を極めて少量ずつ
滴下、滴下毎に混振することにより得られる。滴下した
ロジウム(III)アセテート水溶液中のRh濃度は1.
7wt%である。この含浸体を空気中に於いて120℃
にて2.5h乾燥、同雰囲気中370℃にて3h焼成
し、Rh担持MgO触媒(表面積98m2/g)とし
た。
し、メタンのH2Oリフォーミング試験を実施した。触
媒を、予めH2気流中900℃で1h還元処理を行って
酸化Rhを金属Rhにした後、CH4:H2Oモル比=
1:3の原料ガスを圧力25kg/cm2G、温度85
0℃、メタン基準のGHSV=6000hr-1の条件で
処理した。反応開始から5h経過後のCH4の転化率
は、79.0%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=
79.1%)であり、生成ガス中のH2/COモル比は
5.5であった。また、反応開始から280h経過後の
CH4の転化率は、78.8%であった。ここで、CH4
の転化率は、次式で定義される。 CH4転化率(%)=(A−B)/A×100 A:原料中のCH4モル数 B:生成物中のCH4モル数
し、メタンのH2Oリフォーミング試験を実施した。触
媒を、予めH2気流中900℃で1h還元処理を行った
後、CH4:H2Oモル比=1:2の原料ガスを圧力20
kg/cm2G、温度850℃、メタン基準のGHSV=
2000hr-1の条件で処理した。反応開始から5h経
過後のCH4の転化率は、72.0%(実験条件下での
CH4の平衡転化率=71%)であり、生成ガス中のH2
/COモル比は4.6であった。また、反応開始から2
80h経過後のCH4の転化率は、71.8%であっ
た。
し、メタンのH2Oリフォーミング試験を実施した。触
媒を、予めH2気流中900℃で1h還元処理を行った
後、CH4:H2Oモル比=1:1の原料ガスを圧力20
kg/cm2G、温度850℃、メタン基準のGHSV=
5500hr-1の条件で処理した。反応開始から5h経
過後のCH4の転化率は、52.2%(実験条件下での
CH4の平衡転化率=52.3%)であり、生成ガス中
のH2/COモル比は3.8であった。また、反応開始
から250h経過後のCH4の転化率は、52.0%で
あった。
し、メタンのH2Oリフォーミング試験を実施した。触
媒を、予めH2気流中920℃で1h還元処理を行った
後、CH4:H2Oモル比=1:1の原料ガスを圧力20
kg/cm2G、温度800℃、メタン基準のGHSV=
4000hr-1の条件で処理した。反応開始から5h経
過後のCH4の転化率は、42.1%(実験条件下での
CH4の平衡転化率=42.2%)であり、生成ガス中
のH2/COモル比は4.4であった。また、反応開始
から380h経過後のCH4の転化率は、41.8%で
あった。
は反応例3と同様にしてメタンのH2Oリフォーミング
試験を実施した。この場合の反応開始から5h経過後の
CH4転化率は52.0%(実験条件下でのCH4の平衡
転化率=52.3%)であり、また反応開始から250
h経過後のCH4の転化率は35.0%であった。
は、これを中空糸膜モジュールによる水素分離膜の一方
の面に、温度:50℃、圧力:20kg/cm2で接触
させることにより、水素濃度98%の濃縮水素を得るこ
とができた。
の合成ガス製造工程において前記した特別の触媒を用い
る。この触媒は、炭素析出活性の著しく抑制されたもの
であるが、含炭素有機化合物の合成ガス化に必要な活性
はこれを保持する。従って、本発明の合成ガス製造工程
では、長時間にわたって、炭素の析出を抑制し、合成ガ
スを連続的に収率よく製造することができる。しかも、
前記触媒を用いるときには、加圧条件下において、スチ
ームの使用割合が小さい条件下でも炭素析出を効果的に
抑制し得ることから、合成ガスの製造装置は小型のもの
で済み、装置コストの低減化が達成される。さらに、前
記の合成ガス製造工程から得られる合成ガス中には、ス
チームの含有割合が小さいため、水素の濃縮も効率よく
行うことができ、またその装置も小型のものですむとい
う利点がある。
Claims (7)
- 【請求項1】 含炭素有機化合物を触媒の存在下におい
て、加圧条件下でスチームと高温で反応させて合成ガス
を製造する工程と、得られた合成ガス中の水素を濃縮す
る工程からなる水素の製造方法において、前記合成ガス
製造用触媒として、金属酸化物からなる担体にロジウ
ム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム及び白金の中
から選ばれる少なくとも1種の触媒金属を担持させた触
媒であって、該担体金属酸化物中の金属イオンの電気陰
性度が13.0以下であり、該触媒の比表面積が25m
2/g以下であり、該触媒金属の担持量が金属換算量で
該担体金属酸化物に対して0.0005〜0.1モル%
である触媒を用いることを特徴とする水素の製造方法。 - 【請求項2】 該触媒金属が、ロジウム及び/又はルテ
ニウムである請求項1の方法。 - 【請求項3】 該担体金属酸化物中の金属イオンの電気
陰性度が4〜12である請求項1又は2の方法。 - 【請求項4】 該触媒の比表面積が0.01〜10m2
/gである請求項1〜3のいずれかの方法。 - 【請求項5】 該担体金属酸化物がマグネシアである請
求項1〜4のいずれか方法。 - 【請求項6】 含炭素有機化合物中の炭素1モル当りの
スチームの割合が0.3〜3.0モルである請求項1〜
5のいずれかの方法。 - 【請求項7】 原料含炭素有機化合物がメタンである請
求項1〜6のいずれかの方法。
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JP9-250062 | 1997-08-29 | ||
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JP26926597 | 1997-09-16 | ||
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2017213090A1 (ja) * | 2016-06-10 | 2017-12-14 | 千代田化工建設株式会社 | 合成ガス製造触媒用担体及びその製造方法、合成ガス製造触媒及びその製造方法、並びに合成ガスの製造方法 |
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-
1998
- 1998-04-13 JP JP11782398A patent/JP4226685B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2017213090A1 (ja) * | 2016-06-10 | 2017-12-14 | 千代田化工建設株式会社 | 合成ガス製造触媒用担体及びその製造方法、合成ガス製造触媒及びその製造方法、並びに合成ガスの製造方法 |
WO2017213093A1 (ja) * | 2016-06-10 | 2017-12-14 | 千代田化工建設株式会社 | マグネシア系触媒担体及びその製造方法 |
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