JPH11156570A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

Info

Publication number
JPH11156570A
JPH11156570A JP9337944A JP33794497A JPH11156570A JP H11156570 A JPH11156570 A JP H11156570A JP 9337944 A JP9337944 A JP 9337944A JP 33794497 A JP33794497 A JP 33794497A JP H11156570 A JPH11156570 A JP H11156570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
sensor
gas
data
cause
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9337944A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Daimon
健次 大門
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP9337944A priority Critical patent/JPH11156570A/ja
Publication of JPH11156570A publication Critical patent/JPH11156570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障診断機能を備えたレーザ加工装置。 【解決手段】各部の状態を検出する複数のセンサと、各
センサの出力から各部の動作状態を導出する第1の演算
手段と、センサの各出力および第1の演算手段の各出力
に対応する基準値設定手段と、センサの出力または第1
の演算手段の出力が正常値範囲を越えたときに異常と判
断する比較手段と、センサおよび第1の演算手段の各出
力とこれらが正常値範囲を越える原因とを対のデータと
して予め格納しておくデータベースと、異常発生時に正
常値範囲を越えたセンサまたは第1の演算手段の出力を
キーとしてデータベースを検索し異常発生原因を推定す
る第2の演算手段と、異常となったセンサ出力、比較手
段の出力、第2の演算手段の出力等を表示/警報する手
段とを備えたレーザ加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は故障診断機能を備え
たレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザ加工装置は、その起動から
加工に至るまでには多くの準備工程を有し、また加工中
においても装置全体を良好に保つべく種々の制御機構が
働いている。
【0003】例えば、炭酸ガスレーザ加工装置において
は、起動に際して、 (1)放電管を真空状態に排気する。 (2)炭酸ガス、チッ素ガス、ヘリウムガス等の混合ガ
スからなる作動ガスを放電管に所定割合と圧力で注入す
る。 (3)ガス循環装置によって強制循環させる。 (4)ガス成分およびガス圧力が所定値に達したところ
で放電管に設けた電極間に高電圧電源から電圧を印加
し、放電させてガスを励起させる。(電極の外側に設け
た全反射鏡と半透過鏡との間で放電発光が共振状態とな
り、レーザ発振となる。) (5)放電が十分に安定したところで半透過鏡からレー
ザ光を取り出す。 の順に動作し、その後は出力されたレーザ光を反射ミラ
ーや集光レンズによって所定の位置に導き焦点を結ばせ
る。
【0004】一方、被加工物は、XYテーブル上に載置
されてテーブル位置をNC装置等によって制御して被加
工物上に導かれたレーザ光が所定の軌跡を描くように駆
動されて、切断、溶接等の加工が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置におい
て、起動時に真空度が所定値に達しない、レーザ出力が
定格出力に達しない、または全くレーザ発振が行なわれ
ない、または加工不良が発生するなどの故障が生じるこ
とがある。これらの故障の原因を追求して修復すること
は、装置の操作ミスやそれに近いものであればユーザ側
でも比較的容易に判断できるが、ほとんどの場合はメー
カからサービスマンが出向いて直接装置を操作して、故
障発生時の現象の再現をし、そのときの現象から原因を
究明しなければならない。
【0006】しかし、このような故障の発生は再現性の
あるときもあるが、再現実験時に必らずしも同じ原因で
故障が発生するとは限らず、また故障原因が事前に推定
できない。このためにユーザからの修理要請時に交換・
修理のために用意すべき部品が特定できず、サービスマ
ンは原因追求のための出張と、これによって得た内容か
ら原因解決のための取替部品の調達および修理作業のた
めの再出張とが必要となり、修理完了・再稼働までに多
くの時間を要することになる。この重複出張を避けよう
とすれば予め予測されるすべての部品を準備して出張し
なければならず、サービスマンの準備品が膨大な量とな
り、かつこのために在庫しておくべき部品数も多くなる
ために極めて不経済であった。もちろん、数回に1度や
数時間に1度のように再現性に乏しい故障のときには、
サービスマンが原因究明のために出張してもうまくその
現象に遭遇するとは限らないために原因不明となってし
まうこともあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来装置の
有する課題を解決し、故障発生時の原因究明を容易と
し、サービスマンが出張するときに予め電話連絡等で内
容を確認することによって故障原因の推定が可能とした
ものである。本発明は上記目的のために、レーザ発振
器、電源装置、ガス循環装置、真空排気装置、レーザビ
ーム導光系統およびこれらのための各制御装置等を備え
たレーザ加工装置において、レーザ加工装置の各部の状
態を検出する複数のセンサと、各センサの出力を入力と
しレーザ加工装置の各部の動作状態を導出する第1の演
算手段と、上記複数のセンサの各出力および第1の演算
手段の各出力に対応する正常値範囲を定める基準値設定
手段と、上記複数のセンサまたは第1の演算手段の出力
と基準値設定手段の設定値とを比較し上記センサの出力
または第1の演算手段の出力が上記基準値設定手段によ
って定められた正常値範囲を越えたときに異常と判断し
て上記センサの出力または第1の演算手段の出力と異常
信号とを出力する比較手段と、上記センサおよび第1の
演算手段の各出力が正常値範囲を越える原因と上記セン
サおよび第1の演算手段の各出力とを対のデータとして
予め格納しておくデータベースと、上記比較手段が異常
と判断したときに正常値範囲を越えた上記センサまたは
第1の演算手段の出力によりデータベースを検索し異常
発生原因を推定する第2の演算手段と、上記正常値範囲
を越えた上記センサまたは第1の演算手段の出力と比較
手段の出力と第2の演算手段の出力とを入力として入力
データを表示しかつ/または入力データに応じた警報を
発する表示/警報手段とを備えたレーザ加工装置提案し
たものである。
【0008】また本発明は上記のレーザ加工装置に用い
る第1の演算手段として、上記複数のセンサの出力の時
間的変化からレーザ加工装置の各部の状態を算出する機
能を有する演算手段としたレーザ加工装置を提案したも
のである。
【0009】さらにまた本発明は、上記データベースと
して上記複数のセンサのうちの特定のセンサの出力また
は第1の演算手段の特定の出力が他のセンサまたは第1
の演算手段の他の出力のいずれに関連して適否が発生す
るかを対応づけるデータを含むものであるレーザ加工装
置を提案したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施するときの装
置の実施の形態の例を示す図である。同図において、1
は放電管、2は放電管1の一方の端部に設けられた全反
射鏡であり、3は放電管1の他方の端部に全反射鏡2と
対向して設けられた半透過鏡であり、放電管1、全反射
鏡2および半透過鏡3によってレーザ共振器を構成す
る。4はガス循環用ブロワであり、放電管1に対するレ
ーザ作動用ガスを強制循環させる。5aおよび5bは熱
交換器であり、放電管1内で温度上昇したガスを冷却
し、またブロワ4にて発熱したガスを冷却する。6a、
6bはガス配管であり、放電管1とブロワ4および熱交
換器5a、5bを接続してガス通路を形成する。7は排
気用ポンプであり、起動前に放電管およびガス配管内を
真空に排気し、レーザ発振中は放電によって劣化したレ
ーザ作動ガスを排出するものである。9a、9bは放電
用電力を供給するための高電圧電源であり、同図の場合
相互に直列に接続され中央が接地された電源91a、9
2aおよび91b、92bからなる。10は半透過鏡3
から出力されるレーザ発振器出力センサであり、11
a、11b、12a、12bはそれぞれ電極であり、高
電圧電源9a、9bから供給される電力によって放電管
1内のガスを励起し、グロー放電を発生する。131な
いし133は放電管1から出力されたレーザ光の経路を
所定の方向に屈曲させるベンドミラー、134は遮蔽筒
であり、ベンドミラー131ないし133とともに出力
光導光系13を構成する。14は出力光導光系13の先
端に設けられたレーザ光出力ヘッドであり、所望の位置
にレーザ光の焦点を結ばせるための集光レンズ14aお
よびアシストガスを供給するためのノズル14bからな
る。15は炭酸ガスボンベ15a、減圧弁15b、元圧
センサ15c、絞り弁15dおよび流量センサ15eか
らなる炭酸ガス供給系である。16はチッ素ガスボンベ
16a、減圧弁16b、元圧センサ16c、絞り弁16
dおよび流量センサ16eからなるチッ素ガス供給系で
ある。17はヘリウムガスボンベ17a、減圧弁17
b、元圧センサ17c、絞り弁17dおよび流量センサ
17eからなるヘリウムガス供給系である。18は圧縮
空気源18a、減圧弁18b、元圧センサ18c、絞り
弁18d、流量センサ18eからなり、出力光導光系1
3内に清浄空気を外気圧よりわずかに高い圧力で供給し
てベンドミラー部等の汚れを防止するためのエヤパージ
を行うエア供給系である。19はレーザ加工時に溶融し
た被加工物を吹き飛ばしまたは加工部を酸化から保護す
るためのアシストガス供給系であり、アシストガスボン
ベ19a、減圧弁19b、元圧センサ19c、絞り弁1
9dおよび流量センサ19eからなる。20はガス温度
センサ、21は全反射ミラー温度センサ、22ベンドミ
ラー温度センサ、23は放電管内圧力センサである。2
5は被加工物載置テーブル28を平面内で位置決めさせ
るためのNC装置であり、X軸駆動機構26、およびY
軸駆動機構27を有し、それぞれ速度センサ26aおよ
び27aを有する。
【0011】図1の装置において、加工開始前に排気ポ
ンプを駆動して、放電管内を真空にした後に炭酸ガス、
チッ素ガスおよびヘリウムガスの各絞り弁15a、16
a、17aを開いて所定量の混合ガスをガス配管6a、
6bを経て放電管1に供給し、所定圧になったところで
高電圧電源9a、9bから各電極11a、12aおよび
11b、12b間にそれぞれ供給して放電を開始する。
この放電発光が全反射鏡2および半透過鏡3との間で共
振増幅されてその一部がレーザ出力光として半透過鏡を
通って出力される。この間レーザ作動ガスはブロワー4
にて強制循環され、途中で発生した熱は熱交換器5a、
5bにて外部に放出される。
【0012】放電管1から出力されたレーザ光は出力セ
ンサ10にて検出されるとともにベンドミラー131な
いし133にて適宜屈曲されてヘッド14に導びかれ
る。ヘッド14に導かれたレーザ光は集光レンズ14a
にて所定の位置に焦点を結ぶように集光され被加工物に
照射されて被加工物の加熱溶融に用いられる。一方NC
装置はレーザ出力開始に連動して被加工物載置テーブル
28をX・Y平面上で所定のデータに沿って駆動し、こ
の結果、被加工物には予め定められた軌跡に沿った加工
が施されることになる。
【0013】図2は図1の装置に用いる制御装置の実施
の形態を示す図である。同図において、DSPは表示手
段であり、正常値範囲を越えたセンサ出力、第1の演算
結果、推定される不良原因および関連する他のセンサ出
力や他の第1の演算結果などを表示する。CPUは中央
処理装置でありマイクロコンピュータからなり、各セン
サからの検出信号、動作指令スイッチからの指令信号を
処理するとともに各センサからの入力信号を受けて動作
状態を算出する第1の演算手段、各センサおよび第1の
演算結果に対する正常値範囲を定める基準値の設定、各
出力と基準値とを比較し異常時に異常信号を発する比較
手段および異常発生時に各センサ出力または第1の演算
手段の演算結果に対する異常発生原因を後述するデータ
ベースDBから検索し原因を推定する第2の演算手段を
兼ねる。また、高電圧電源制御装置PC、ガス供給系統
制御装置GC、ガス循環排気系制御装置VC、被加工物
載置テーブル位置制御用NC制御装置NC、後述するデ
ータベースDBおよび表示手段DSPをそれぞれ統括制
御する。データベースDBは、各センサおよび中央処理
装置CPUによって行われる第1の演算結果が正常値範
囲をこえる原因を各センサおよび第1の演算手段の演算
対象と対のデータとして予め記憶格納しておき、異常発
生時に異常と判断されたセンサまたは第1の演算手段の
演算対象と異常状態とを検索キーとして検索してその原
因を読み出すためのものである。同図において、その他
は図1に示した装置の各構成を関連するもののみ略号で
示してある。
【0014】図1および図2の装置において、運転指令
箱HTから起動指令が入力されると、中央処理装置CP
Uは放電管内を一旦真空に排気し、所定の真空度まで排
気されたことが放電管内圧力センサ23にて検出される
と各ガス絞り弁15d、16d、17dを所定開度まで
開き、レーザ作動用の混合ガスを放電管内に供給する。
同時にブロワ4を運転し、供給されたガスを循環させる
とともに高電圧電源9a、9bを起動して電極11aと
12aおよび11bと12bとの間にそれぞれ高電圧を
供給してこれらの間に放電を開始させる。このとき各ガ
スの供給量はそれぞれ流量センサ15e、16e、17
eで検出され所定流量となるようにそれぞれ絞り弁15
d、16d、17dおよび減圧弁15b、16b、17
bが制御され、同時に各ガスの元圧とともに各流量が中
央処理装置CPUにフィードバックされる。このとき高
電圧電源9a、9bの出力電圧、出力電流も同時に電圧
センサ93a、93bおよび電流センサ94a、94b
にて検出され他のセンサの出力とともに中央処理装置C
PUに入力される。中央処理装置CPUはこれらの検出
値と予め設定された設定値とを比較し、差が減少するよ
うにそれぞれを制御する。
【0015】放電管1内における放電が確立するとレー
ザ光が半透過鏡3を通して出力され、レーザ光導光系1
3のベンドミラー131ないし133によってヘッド部
14に導かれ、集光レンズ14aにて所定の位置に焦点
を結ぶように集光される。この集光位置に対応するよう
に被加工物を位置決めさせることによって加工が行なわ
れる。
【0016】この間、全反射鏡温度Tml、放電管内圧力
Pn 、放電管内ガス温度Tg 、ベンドミラー温度Tb 、
レーザ作動用各ガスの元圧Pci、Pni、Phi、各ガスの
流量Lc 、Ln 、Lh 、エヤパージ元圧Pai、エヤパー
ジ量La 、アシストガス元圧Pgi、アシストガス流量L
g 、レーザ出力Eln、被加工物載置テーブルのX・Y各
軸方向移動速度(x、y)等が一定時間毎に各センサ2
1、23、20、22、18c、18e、19c、19
e、26a、27a等にて検出され中央処理装置CPU
に各検出時刻データとともに入力される。中央処理装置
CPUにおいては、これらの入力データから各部の動作
状態を演算し(第1の演算)、各センサの出力と共に基
準値と比較し、異常発生の有無を判断する。異常発生時
にはそのときのセンサおよび動作状態演算(第1の演
算)結果を検索キーとしてデータベースDBを検索し、
異常となった原因を推定し(第2の演算)、表示手段D
SPに出力すると共に、警報の発振、装置動作停止など
の必要な処理を実行する。
【0017】次に図1の装置において図2の制御装置の
中央処理装置CPUの行う演算処理の例について説明す
る。
【0018】まず、始めに各部の動作状態を算出する第
1の演算処理と異常時の判断基準について説明する。
【0019】(真空到達度の演算例)装置の起動に際し
て排気ポンプ7を運転して放電管1およびガス配管6
a、6b内の気体を排気し真空にする工程があるが、こ
の真空排気工程において正常であれば一定時間tc の後
に所定の真空度Va に達するはずである。そこで管内圧
力センサ23の検出信号を監視し時刻t=tc 時におけ
る管内圧力Pn を採用し、基準値と比較して、もし管内
圧力Pn が基準値Va よりも高ければ異常と判断する。
【0020】(真空立上り速度の演算例)単位時間Δt
毎に管内圧力センサ23の検出信号Pn をサンプリング
し前回のサンプリング値Pn-1 と比較して変化率 Vs =(Pn-1 −Pn )/Δt を真空立上り速度として単位時間Δt毎に算出し、基準
値Vsoと比較して、もし真空立上り速度Vs が基準値V
soよりも低ければ異常と判断する。
【0021】(真空リーク度の演算例)真空排気完了後
の単位時間Δt毎の管内圧力センサ23の検出信号Pn
をサンプリングし、前回のサンプリング値Pn-1 と比較
してその変化率 Vl =(Pn −Pn-1 )/Δt を真空リーク度として単位時間Δt毎に算出し、基準値
Vloと比較して、もし真空リーク度Vl が基準値Vloよ
りも高ければ異常と判断する。
【0022】(管内圧力安定性の演算例)起動完了、ま
たはレーザ発振出力中に管内圧力センサ23の検出信号
Pn を単位時間Δt毎にサンプリングし、その間の最大
値Pmax と最小値Pmin との差ΔPn =(Pmax −Pmi
n )の管内圧力設定値Po に対する比率 Ps =1−ΔPn /Po を圧力安定性として算出し、基準値Psoと比較して、も
し管内圧力安定性Ps が基準値Psoよりも低く、その差
が許容値よりも大きいければ異常と判断する。
【0023】(ガス混合比の演算例)装置起動完了後
に、炭酸ガス流量センサ15e、チッ素ガス流量センサ
16e、ヘリウムガス流量センサ17eの各検出信号L
c 、Ln 、Lh を単位時間毎にサンプリングし、これら
から各ガスの混合比率を演算する。 炭酸ガス混合比率 αc =Lc /(Lc +Ln +Lh ) チッ素ガス混合比率 αn =Ln /(Lc +Ln +Lh ) ヘリウムガス混合比率 αh =Lh /(Lc +Ln +Lh ) を混合比率として算出し、基準値と比較して、もし混合
比率αc 、αn 、αh と基準値αco、αno、αhoとの差
が許容値よりも大きいときは異常と判断する。
【0024】(ガス流量安定性の演算例)単位時間Δt
毎に各ガスの流量Lc 、Ln 、Lh をサンプリングし、
この間における最大値Lcmax、Lnmax、Lhmaxと最小値
Lcmin、Lnmin、Lhminとの差ΔLsc=Lcmax−Lcmi
n、ΔLsn=Lnmax−Lnmin、ΔLsh=Lhmax−Lhmin
の設定値Lco、Lno、Lhoに対する比率、 炭酸ガス流量安定性 Lsc=1−ΔLsc/Lco チッ素ガス流量安定性 Lsn=1−ΔLsn/Lno ヘリウムガス流量安定性 Lsh=1−ΔLsh/Lho を流量安定性として算出し、基準値Lsoと比較して、も
し流量安定性Lsc、Lsn、Lshが基準値Lsoよりも低
く、かつその差が許容値よりも大きければ異常と判断す
る。
【0025】(放電電力の演算例)レーザ出力中の電圧
センサ93a、93b、電流センサ94a、94bの各
出力Dea、Deb、Dia、Dibを単位時間毎にサンプリン
グし放電電力 Dpa=Dea・Dia Dpb=Deb・Dib を演算し、基準値Dpoと比較して、もし放電電力Dpa、
Dpbと基準値Dpoとの差が許容値よりも大きければ異常
と判断する。
【0026】(放電安定性の演算例)レーザ出力中の放
電電力Dp を単位時間Δt毎にサンプリングし、この間
における最大値Dpmaxと最小値Dpminとの差ΔDp =D
pmax−Dpminの設定値Dpoに対する比率 Ds =1−ΔDp /Dpo を放電安定性のデータとして算出し、もし放電安定性D
s が基準値Dsoよりも低くその差が許容値よりも大きけ
れば異常と判断する。 (被加工物載置テーブル移動速度の演算例)X軸速度セ
ンサ26a、Y軸速度センサ27aの各出力をx、yを
単位時間毎にサンプリングし、加工速度 v=(x2 +y2 1/2 を演算し、基準値vo と比較して、もし加工速度vと基
準値vo との差が許容値よりも大きければ異常と判断す
る。
【0027】その他炭酸ガス元圧Pci、チッ素ガス元圧
Pni、ヘリウムガス元圧Phi、アシストガス元圧Pgi、
エヤ元圧Pai、アシストガス流量Lg 、エヤパージ流量
La、放電管内ガス温度Tg 、ミラー温度Tm 、Tmb、
発振器レーザ出力El などは各部のセンサからの出力を
単位時間毎にサンプリングして基準値と比較し差が許容
値よりも大きいときは異常と判断する。
【0028】次に各センサおよび第1の演算結果がそれ
ぞれ基準値に対して許容範囲外となって異常と判断され
たときの原因と考えられる不良箇所を推定する第2の演
算処理において検索するデータベースに記憶格納すべき
内容について説明する
【0029】(各ガス元圧異常)各ガスの元圧が許容値
よりも低下したときは異常と判断されるが、この場合は
該当ガスの元圧が本当に不足しているときと、元圧は十
分であるが供給口のバルブが閉じていたり詰まっていた
りすることも考えられるので、データベースDBには
「元圧不足」の異常信号に対して、「元圧不足」と「供
給口詰まり」の両方を推定される原因として格納してお
く。
【0030】(真空到達度異常)排気ポンプの起動から
所定時間経過しても真空度が予定値に達しないときは
「真空到達度異常」が出力されるが、この原因としては
「排気ポンプ異常」、「配管接続部の緩み」、「Oリン
グによるシール不良」、「管の破損」などが考えられる
のでこれらをデータベースDBに格納しておく。
【0031】(真空立上り速度異常)、(真空リーク度
異常) 両方とも上記の真空到達度異常に対する原因と同じもの
が考えられるので、同じデータをデータベースDBに格
納しておく。
【0032】(圧力安定性異常)上記の原因に加えて
「ガス供給量の不足」が考えられるのでこれも同時に格
納しておく。
【0033】(ガス混合比異常)ガス混合比の異常は、
「各ガスの流量」が原因であり、各ガス流量は「各ガス
の元圧」にも影響されるのでこれらを同時に格納してお
く。
【0034】(ガス流量安定性異常)ガス流量安定性の
異常は、「ガス流量」、「ガス元圧」、のほかに「ガス
供給口の狭搾・詰まり」が考えられるのでこれらを同時
に格納しておく。
【0035】(放電電力異常)放電電力の異常の原因と
しては、「放電電圧」、「放電電流」、「高電圧電源装
置」、「ガス流量」、「ガス圧力」、「ガス流量安定
性」、「ブロア性能」、「絶縁不足」などの異常が考え
られるのでこれらを同時に格納しておく。
【0036】上記の各センサ出力と演算内容、1組とし
て出力するデータ、関連するセンサ出力として同時に出
力すべきセンサ出力等の例をまとめたものを図3および
図4に示す。両図において、同時に記憶する関連センサ
出力の欄に示してあるデータ項目を同じサンプリング時
に取り込んで1組のデータとして出力するものを示して
いる。それ故、各データを取り込むサンプリングのタイ
ミングは図3および図4の関連センサ出力に関してのみ
同時であればよく、関連センサ出力の欄に記載された以
外のセンサ出力同志は異なるタイミングでもよい。
【0037】図3および図4から見ても各データは相互
に大きく関連しており、これらの関連データを明確にす
ることにより、万一加工不良や、装置停止などの事故が
発生したときにその原因究明が極めて容易になるもので
ある。
【0038】このようにして故障発生時に得られた推定
不良箇所のデータは表示手段DSPに表示されるので判
断資料として利用することができる。この場合、図3お
よび図4の各左端欄の各センサ単体に関して個別にこれ
らから各演算手段にて得られるデータおよび同時格納し
てあるデータを表示するものでもよいが、関係する部分
のデータをまとめて一覧表にして表示するように中央処
理装置CPUにプログラムしておくと、さらにデータの
活用度が高くなる。
【0039】図5ないし図7はこのように関連するデー
タをまとめて表示するときの例を示したものであり、図
5は炭酸ガス混合比率異常時に他の関連するデータとと
もに一覧表にしたものを示し、図6は放電電力異常時に
他の関連するデータと共に一覧表示した例、図7はガス
温度異常時に他の関連するデータと共に一覧表示した例
をそれぞれ示したものである。
【0040】上記の第2の演算手段によって得られたデ
ータの表示は、陰極線ディスプレイ装置の画面に表示す
るものはもちろん、他の表示手段、例えばプリンタによ
り印刷出力するものでもよい。
【0041】なお、上記においては、レーザ作動用ガス
として炭酸ガス、チッ素ガスおよびヘリウムガスを別々
の供給源から流量調整弁を介して供給し、レーザ加工装
置の内部において混合する方式のものを示したが、これ
らのガスを予め混合したものを単一の供給源から供給す
るようにした装置においては各ガスに関する元圧セン
サ、流量センサは混合ガスに対する単一のものでよいの
はもちろんである。
【0042】さらにまた、本発明は炭酸ガス、チッ素ガ
ス、ヘリウムガスの混合ガスを作動ガスとするものに限
らず、これらに他のガスを追加したものや他のガスと置
換したものにも適用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、上記の通り、レーザ加工装置
の各部にセンサを設け、各センサの出力を一定のサンプ
リング周期でサンプリングして、各サンプリング時のセ
ンサの各出力からレーザ加工装置の各部の動作状態を演
算により導出し、これらのセンサ出力と演算結果とから
異常発生時に予め定めておいた現象と原因との関係を示
すデータベースを検索して不良原因を推定して異常とな
ったセンサ出力などと共に出力して表示/警報をするも
のであるので故障原因の追求が極めて容易となるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施の形態の例を示す図であ
る。
【図2】図1の装置の制御装置の例を示す図である。
【図3】各センサ出力と演算内容、1組として記憶する
データ、関連するセンサ出力として同時に記憶すべきセ
ンサ出力等の例をまとめ図である。
【図4】各センサ出力と演算内容、1組として記憶する
データ、関連するセンサ出力として同時に記憶すべきセ
ンサ出力等の例をまとめ図である。
【図5】ガス混合比率異常時の表示例を示す図である。
【図6】放電電力異常時の表示例を示す図である。
【図7】ガス温度異常時の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 放電管 2 全反射鏡 3 半透過鏡 4 ブロワ 5a、5b 熱交換器 6a、6b ガス配管 7 排気ポンプ 9a、9b 高電圧電源 91a、91b、92a、92b 電源 93a、93b 電圧センサ 94a、94b 電流センサ 10 レーザ出力センサ 11a、11b 陽極 12a、12b 陰極 13 出力導光系 131〜133 ベンドミラー 134 遮へい筒 14 ヘッド 14a 集光レンズ 14b ノズル 15 炭酸ガス供給系 15a 炭酸ガスボンベ 16 チッ素ガス供給系 16a チッ素ガスボンベ 17 ヘリウムガス供給系 17a ヘリウムガスボンベ 19a アシストガスボンベ 15b、16b、17b、18b、19b 減圧弁 15c、16c、17c、18c、19c 元圧セン
サ 15d、16d、17d、18d、19d 絞り弁 15e、16e、17e、18e、19e 流量計 18 パージ用エヤ供給系 18a エヤ源 19 アシストガス供給系 20 ガス温度センサ 21 全反射ミラー温度センサ 22 ベンドミラー温度センサ 23 放電管内ガス圧力センサ 25 NC装置 26 X軸駆動機構 26a X軸方向速度センサ 27 Y軸駆動機構 27a Y軸方向速度センサ 28 被加工物載置テーブル CPU 中央処理装置(演算手段) DB データベース NC 被加工物載置テーブル位置制御装置 DSP 表示手段 PC 高電圧電源制御装置 VC ガス循環排気系制御装置 GC ガス供給系制御装置 HT 運転指令箱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器、電源装置、ガス循環装
    置、真空排気装置、レーザビーム導光系統およびこれら
    のための各制御装置等を備えたレーザ加工装置におい
    て、前記レーザ加工装置の各部の状態を検出する複数の
    センサと、前記各センサの出力を入力とし前記レーザ加
    工装置の各部の動作状態を導出する第1の演算手段と、
    前記複数のセンサの各出力および前記第1の演算手段の
    各出力に対応する正常値範囲を定める基準値設定手段
    と、前記複数のセンサまたは前記第1の演算手段の出力
    と前記基準値設定手段の設定値とを比較し前記センサの
    出力または前記第1の演算手段の出力が前記基準値設定
    手段によって定められた正常値範囲を越えたときに異常
    と判断して前記センサの出力または前記第1の演算手段
    の出力と異常信号とを出力する比較手段と、前記センサ
    および前記第1の演算手段の各出力が前記正常値範囲を
    越える原因と前記センサおよび前記第1の演算手段の各
    出力とを対のデータとして予め格納しておくデータベー
    スと、前記比較手段が異常と判断したときに前記正常値
    範囲を越えた前記センサまたは前記第1の演算手段の出
    力により前記データベースを検索し異常発生原因を推定
    する第2の演算手段と、前記正常値範囲を越えた前記セ
    ンサまたは前記第1の演算手段の出力と前記比較手段の
    出力と前記第2の演算手段の出力とを入力として入力デ
    ータを表示しかつ/または入力データに応じた警報を発
    する表示/警報手段とを備えたレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の演算手段は、前記複数のセン
    サの出力の時間的変化から前記レーザ加工装置の各部の
    状態を算出する機能を有する演算手段である請求項1に
    記載のレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記データベースは、前記複数のセンサ
    のうちの特定のセンサの出力または前記第1の演算手段
    の特定の出力が他のセンサまたは前記第1の演算手段の
    他の出力のいずれに関連して適否が発生するかを対応づ
    けるデータを含む請求項1または2のいずれかに記載の
    レーザ加工装置。
JP9337944A 1997-11-21 1997-11-21 レーザ加工装置 Pending JPH11156570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9337944A JPH11156570A (ja) 1997-11-21 1997-11-21 レーザ加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9337944A JPH11156570A (ja) 1997-11-21 1997-11-21 レーザ加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11156570A true JPH11156570A (ja) 1999-06-15

Family

ID=18313479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9337944A Pending JPH11156570A (ja) 1997-11-21 1997-11-21 レーザ加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11156570A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003034555A1 (fr) * 2001-10-16 2003-04-24 Kataoka Corporation Appareil laser solide a oscillations d'impulsions et appareil d'usinage a laser
KR20190092258A (ko) 2018-01-29 2019-08-07 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 평가장치, 평가방법, 및 표시장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003034555A1 (fr) * 2001-10-16 2003-04-24 Kataoka Corporation Appareil laser solide a oscillations d'impulsions et appareil d'usinage a laser
US7215689B2 (en) 2001-10-16 2007-05-08 Kataoka Corporation Pulse oscillation solid-sate laser apparatus and laser machining apparatus
US7653103B2 (en) 2001-10-16 2010-01-26 Kataoka Corporation Pulse oscillating type solid laser unit and laser process unit
KR20190092258A (ko) 2018-01-29 2019-08-07 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 평가장치, 평가방법, 및 표시장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4620524B2 (ja) プラズマ処理装置
EP2317309B1 (en) Gas chromatograph apparatus
CN102214893A (zh) 具有判定放电开始的功能的气体激光振荡器
EP2388870B1 (en) Laser oscillator and laser material processing machine
US20160226213A1 (en) Gas laser apparatus for determining composition ratio of laser gas
JPH11156570A (ja) レーザ加工装置
JPH11156571A (ja) レーザ加工装置
US20050206918A1 (en) Laser unit
JPH11138279A (ja) レーザ加工装置
JP3297108B2 (ja) エキシマレーザ装置の制御方法
EP0310670B1 (en) Abnormal condition detector in a laser oscillator conduit system
JP2007157837A (ja) レーザ装置
JP2002319724A (ja) ガスレーザ発振器
US7580439B2 (en) Gas laser oscillator
JP2000036283A (ja) 質量分析装置
JP2010212550A (ja) レーザ発振装置およびレーザ加工機
JPH08145341A (ja) 燃焼制御装置
JP2821764B2 (ja) 気体レーザ発振装置
JPH0714090B2 (ja) エキシマレーザ装置
KR20010019335A (ko) 반도체용 오존 발생기의 냉각 장치
JP2006012876A (ja) ガスレーザ発振装置およびガスレーザ加工機
KR200205407Y1 (ko) 반도체 제조장비의 고온로 에스티씨
KR100195866B1 (ko) 반도체 제조 장치의 개스배기시스템
JP2002319723A (ja) ガスレーザ発振器
CN114778527A (zh) 电感耦合等离子体发射光谱仪的气路监测及控制方法与装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070116