JPH11156255A - 塗料リサイクルシステムのスプレーミスト回収機構 - Google Patents

塗料リサイクルシステムのスプレーミスト回収機構

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JPH11156255A
JPH11156255A JP10103531A JP10353198A JPH11156255A JP H11156255 A JPH11156255 A JP H11156255A JP 10103531 A JP10103531 A JP 10103531A JP 10353198 A JP10353198 A JP 10353198A JP H11156255 A JPH11156255 A JP H11156255A
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JP
Japan
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mist
paint
collection tank
blind
baffle
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Application number
JP10103531A
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English (en)
Inventor
Koichi Toikawa
浩一 樋川
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Anest Iwata Corp
Original Assignee
Anest Iwata Corp
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Publication date
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Publication of JPH11156255A publication Critical patent/JPH11156255A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

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  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸引フード開口面にミスト捕捉部材を設置し
て塗料ミストを捕捉・回収して再利用する機構におい
て、夜間、休日当の作業休止時、容易に運転休止ができ
てミスト捕捉部材への塗料の乾燥固着が防止でき、且つ
塗料の色替えが可能な塗料リサイクルシステムを得る。 【解決手段】 上下に伸縮可能なミスト捕捉部材に、バ
ッフル板をブラインド状に連結したブラインド状バッフ
ルを用い、フードのミスト吸引方向に、二連以上の複数
連に配設し、該ブラインド状バッフルの直下に回収槽を
設置し、伸縮可能な複数連のブラインド状バッフルを、
回収槽に交互に浸漬するようにし、且つ回収槽は全没収
納したミスト捕捉部材と共に移動可能として色替えでき
るようにしたスプレーミスト回収機構である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプレー塗装作業のオ
ーバースプレーする塗装ミストを効果的に捕捉・回収し
て再利用する塗装システムに関し、特に水性塗料のスプ
レーミストを捕捉・回収するための塗料ミスト捕捉機構
と、ミスト捕捉部材で捕捉した塗料を回収する回収槽に
係る。
【0002】
【従来の技術】従来から被塗物に付着しなかった塗装ミ
ストを捕捉し回収する方法として、例えば障害物によっ
て流路を変更させることにより粒子を慣性力によって空
気の流れから分離して障害物の表面に接触させることに
より捕捉し、その後強制的に掻き取る方法(特開昭52
ー151339号公報)や、捕捉した後に水等によって
希釈して回収する方法(特開昭51−5338号公報)
等が提案されている。しかし、これらの方法では、捕捉
した塗料ミストの掻き取りや水洗いによって回収しよう
とするため、付着塗料が十分に除去できなかったり、残
った塗料が乾燥し固着して堆積するため、装置の性能を
維持するためには部品の清掃および、交換作業が不可欠
であった。
【0003】出願人は先に、特許出願番号平成8−34
6573号「水性塗料リサイクルシステム」を発明し
た。詳細は省略するが本発明は、ブース開口面に配設す
る環状連結装置に多数のプレバッフル板を取付け、環状
移動するプレバッフル板の少なくとも一部が環状連結装
置の下部に設置された塗料槽内の塗料中に順次浸漬する
ようにして、プレバッフル板で捕捉した塗料を回収する
と共に、環状に回動することによってプレバッフル板の
湿潤状態が常に維持されるようにした捕捉・回収機構を
主体要旨として発明したものである。しかし、この機構
において、夜間、休日等の作業休止時、プレバッフル板
に付着した塗料が乾燥固着する。この乾燥固着を防止す
るためにプレバッフル板を常に回動運転させておくか、
または運転停止前にプレバッフル板の洗浄処置を行う必
要があった。また、環状駆動のために環状連結装置また
は、プレバッフル板の取外し、収納が容易でなく塗料の
色替えは殆ど困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸引フード
の開口面にバッフル板等のミスト捕捉部材を用いて塗料
のスプレーミストを再利用可能な塗料として、効率的に
捕捉・回収するシステムにおいて、作業中は、ミスト捕
捉部材の湿潤状態が常に維持されると共に、夜間、休日
等の作業休止の際、洗浄等を行なわずに容易に運転休止
ができ、且つ、ミスト捕捉部材に捕捉された塗料の乾燥
固着が防止できると共に、塗料替えが可能な塗料リサイ
クルシステムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗装ブース等
の吸引フードの開口面にオーバースプレーした塗装ミス
トを捕捉・回収するためのミスト捕捉部材を、上下に伸
縮可能に配設し、該伸縮可能なミスト捕捉部材を、吸引
フードの吸引方向に二連以上の複数連で配列し、複数連
で配列したミスト捕捉部材の下部に塗料を貯留した回収
槽を設置して、前記伸縮可能なミスト捕捉部材を収縮し
て回収槽に適時浸漬するようにした塗料リサイクルシス
テムのスプレーミスト回収機構である。
【0006】また本発明は、吸引フード開口面にオーバ
ースプレーミストを回収するためのミスト捕捉部材とし
て、複数枚のバッフル板を上下に伸縮可能に連結してブ
ラインド状に配設し、該ブラインド状に配列したバッフ
ル板を、ブース開口の幅でブース間口の高さに見合った
高さに設け、該ブラインド状バッフルで捕捉されて流下
する塗料を回収して貯留する回収槽を前記ブラインド状
バッフルの直下に設け、該ブラインド状バッフルが、前
記回収槽に各バッフル板を縦や横あるいは斜めに重ね合
せに収縮させて浸漬できるようにしたスプレーミスト回
収機構を、フードのミスト吸引方向に二連以上の複数連
で配設し、複数連のブラインド状バッフルが、作業時、
制御機構によって、交互に収縮して回収槽に浸漬するよ
うにした塗料リサイクルシステムのスプレーミスト回収
機構である。
【0007】塗装ブース等の吸引フードの開口面にオー
バースプレーした塗装ミストを捕捉・回収するためのミ
スト捕捉部材を、上下に伸縮可能に配設し、該伸縮可能
なミスト捕捉部材を、吸引フードの吸引方向に一連で配
設し、一連で配設したミスト捕捉部材の下部に塗料を貯
留した回収槽を設置して、前記伸縮可能なミスト捕捉部
材を収縮して回収槽に適時浸漬するようにした塗料リサ
イクルシステムのスプレーミスト回収機構である。
【0008】また、吸引フード開口面に一連または二連
以上の複数連で配設されるミスト捕捉部材が、夜間・休
日等の長時間休止時、ミスト捕捉部材の直下の塗料回収
槽に収縮させて、一連または複数連を浸漬収納し、該回
収槽が貯留塗料と共にミスト捕捉部材を収納密閉するよ
うになっているスプレーミスト回収機構であり、且つ前
記ミスト捕捉部材が回収槽に浸漬収納し密閉される回収
槽は、吸引フードから分離でき、車輪等が付設されて移
動可能に設置されていて、色替え時、収納されているミ
スト捕捉部材と共に、他色の回収槽と交換可能となって
いる塗料リサイクルシステムのスプレーミスト回収機構
である。
【0009】
【作用】本発明のリサイクルシステムによれば、塗装ミ
ストを捕捉・回収するためのミスト捕捉部材を、上下に
伸縮可能に配設し、該ミスト捕捉部材を二連以上の複数
連で配設し、その下部に捕捉された塗料を回収する回収
槽を設け、該回収槽にミスト捕捉部材を収縮させて全没
浸漬するようにしたことで、複数連のミスト捕捉部材が
二連の場合は前後交互に、また、三連以上の場合は1,
2,3連と順次浸漬するか、またときには、スプレーし
ていないとき等に複数連共に適時浸漬することによっ
て、ミスト捕捉部材が常時湿潤状態が維持される。そし
て、湿潤状態が維持されることによって、スプレーミス
トの捕捉効率を高め、捕捉された塗料の流下を促進して
回収効果を高める。また、ミスト捕捉部材に付着した塗
料を溶解させるための適当な時間全没することでより効
果的な回収が可能となる。
【0010】また、ミスト捕捉部材の具体的手段に、複
数のバッフル板を上下に連結してブラインド状に配設
し、該ブラインド状プレバッフルをミスト吸引方向に二
連以上の複数連で配列し、その直下に塗料を貯留した回
収槽を設置し、該回収槽に前記ブラインド状バッフルが
重ね合せに収縮して全没されるようにし、複数連のブラ
インド状バッフルは、スプレー作業時、交互に浸漬する
ようにしたことで、スプレーミストは常に一連以上のブ
ラインド状バッフルで捕捉される。また、バッフル板を
重ね合せて収縮させることで、回収槽が小形化でき、バ
ッフル板の全没に必要な塗料の貯溜量も少なくできる効
果を有するものである。
【0011】上記吸引フードの開口面に複数連で配設す
るミスト捕捉部材に対して、塗装ブース等の吸引フード
の開口面にミスト捕捉部材を一連で配設する発明は、塗
装ブース開口面に配設した場合、ミスト捕捉部材を浸漬
して回収槽で回収中にスプレー作業を行う場合は、スプ
レーミストは背後の塗装ブースでミスト処理が行われ
る。従って、ミスト捕捉部材が張られていない時にスプ
レーした分の塗料の捕捉は行われないので、全体の塗料
捕捉・回収効率は落ちるが、ミスト捕捉部材を一連とす
ることで、設備コストが大幅に削減される効果が得られ
る。具体的には、捕捉塗料の浸漬回収時間が塗料の種類
によって異なるが、一般的に多く使用される塗料の場
合、ミスト捕捉部材によってスプレーミストを捕捉して
いる時間に対して、浸漬して回収している時間が、約1
/5でよいことが判明した。従って、一連で常時スプレ
ー塗装を行う場合においても、約80%スプレーミスト
の回収が可能であり、ミスト捕捉部材を一連とした場合
でもスプレーミスト回収効果が十分得られることが判明
したものである。また、比較的小規模塗装の場合には、
スプレー塗装の中断時にミスト捕捉部材を浸漬して回収
することも可能なことが判明したため、必ずしも背後に
塗装ブースが無くても、ミスト捕捉部材が一連で使用可
能である。
【0012】夜間・休日等の長時間休止時、複数連のミ
スト捕捉部材を共に回収槽に全没収納できるようにし
て、密閉蓋等で収納密閉したことで、バッフル板に付着
した塗料の乾燥固着の危惧が解消されることから、塗装
ブースの運転休止時もミスト捕捉部材の洗浄または、常
時運転等のメンテナンスを行なわずに、容易に運転休止
ができる。また、作業再開時も循環ポンプによる短時間
の循環運転後に再開できる。また、回収槽に収納密閉し
たことで回収槽中の塗料溶剤の蒸発を防ぎ、塗料の粘度
増加を最小限に抑えて保管することができる。
【0013】また、一連または複数連のミスト捕捉部材
を一緒に回収槽に収納できるようにしたことから、上下
伸縮の駆動機構からミスト捕捉部材を切り離すことによ
って、回収槽に塗料とミスト捕捉部材を収納したまま車
輪等によって移動が可能となる。ミスト捕捉部材と回収
槽を必要な色数分準備し、移動後に新しい塗色の回収槽
を設置することによって、色替え可能な塗料リサイクル
システムとなる。従来リサイクルシステムにおける色替
えは非常に困難な場合が多いが、本発明のシステムは比
較的容易に色替えが可能となる大きな利点を有するもの
である。勿論この色替えシステムは色替えに限定される
ものではなく他の種類の塗料に交換することも可能であ
る。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。図1はミスト捕捉部材にブラインド状バッフル
を用いた鳥瞰模式図で、図2はブラインド状バッフルが
二連で吊り下げられている状態を示す鳥瞰模式図であ
る。また、図3は後部のブラインド状バッフルが吊り下
げられている状態を示し、図4は作業休止時、回収槽に
二連のブラインド状バッフルが共に収納した状態を示す
鳥瞰模式図である。また、図面は本発明の一実施例で、
構成される部品の形状、寸法および、詳細配置は本発明
を限定するものでなく、特許請求の範囲を逸脱しない範
囲で種々設計変更可能な要素を含むものである。
【0015】図において、塗装ブース等の吸引フードの
天井面に、二連のブラインド状バッフル3,4を伸縮す
る駆動装置2が、アングルで構成される枠体に囲まれて
取付けられている。駆動装置2からブラインド状バッフ
ル3,4を、上下に伸縮可能に吊り下げるための、フッ
ク等の吊り下げ具6が取付けられる。吊り下げ具6は、
ワイヤー、チエーン等の吊り下げ部材7で接続されて駆
動装置2によって上下に伸縮する。そして、駆動装置2
には複数連で配設されるブラインド状バッフルを交互に
伸縮するために複数連に相応する駆動機構が前記枠体中
に収納される。
【0016】図1で、ブラインド状バッフル3は吊り下
げ具6に接続されるバッフル板3a、ブラインド状に一
部が重ね合わさって連結される複数枚のバッフル板3
b,および最終端で下端が常に回収槽5の塗料に接触し
ているバッフル板3cで構成されている。バッフル板3
a,3b,3cにはルーバー状に開口する吸気孔8と、
各バッフル板の下端が鋸刃状に切り欠いた先端が、下段
のバッフル板に接して開口する吸気孔8aが穿設されて
いる。吸気孔8は空気流路を曲折するように下側が開口
していて、空気流に乗った塗料ミストは、吸気孔8,8
aで空気流が曲げられることで、直進慣性力の大きい塗
料ミストは、濡れ面が維持されているバッフル板3a,
3b,3cの表面で捕捉される。表面で捕捉されないで
吸気孔8,8aを通り抜けた塗料ミストは、重ね合せに
連結された背後のバッフル板で捕捉される。吸気孔8を
通過した空気流は背後のバッフル板に衝突して、重ね合
わさった上部の開口隙間9よりフード内に吸引される。
【0017】ブラインド状バッフル3,4の直下に回収
槽5が設置され、回収槽5には、バッフル板を全没浸漬
するための塗料があらかじめ貯留されている。回収槽5
にブラインド状バッフル3,4が交互に浸漬するよう
に、図示しない制御機構によって、駆動装置2が作動す
る。図1は、前部の一連目のブラインド状バッフル3が
張られて、後部の二連目のブラインド状バッフル4が浸
漬された状態を示したものである。バッフル板4a,4
b,4cの浸漬は吊り下げ部材7が伸長して下端のバッ
フル板4cから4aに、リンク等の連結機構を介して、
順次スライドしながら重ね合せに浸漬して行く、重ね合
せに浸漬することで回収槽5の深さも比較的浅くでき塗
料の貯溜量も少なくすることができる。そして、バッフ
ル板に付着した塗料の溶解、湿潤状態を維持するための
濡れ面の形成に必要な適当な時間浸漬後、駆動装置2に
接続される吊り下げ部材7によって引き上げられる。そ
して、後部のブラインド状バッフル4が完全に引き上げ
られた後、直ちにまたは、適当な時間経過後、図3に示
すように、前部のブラインド状バッフル3が、前記後部
と同じ作動で浸漬する。
【0018】図2はブラインド状バッフル3,4が二連
共に張られている状態を示すが、本発明は二連に限定さ
れるものではなく、ミスト捕捉を、より高効率にするた
めに、ブラインド状バッフルを3連以上として、常に二
連が張られていて、残りの一連が順次浸漬するようにす
れば、より効果的にミスト捕捉が可能となるものであ
る。また、図の二連システムにおいても、常に一連のみ
が張られているわけではなく、前記したように適当な時
間の浸漬であるので、二連張られている時間が比較的多
い場合もあるものである。これは塗料の性状や、温度等
の環境条件によって、バッフル板が常に湿潤状態を維持
する範囲で、適宜選択されるものである。
【0019】図1によって、ミスト捕捉部材としてのブ
ラインド状プレバッフルが一連の場合を説明する。ブラ
インド状プレバッフル3が一連の場合は、背後に浸漬中
のプレバッフル4および、それを伸縮させるための吊り
下げ部材はなく、前部に張られているブラインド状プレ
バッフル3のみとなる。従って回収槽5の容積は約半減
される。また伸縮のための駆動機構2も一機構のみでよ
く制御機構も大幅に簡素化される。そして一連の場合は
必要最小限の回収時間の設定と、プレバッフル板の濡れ
面が維持されている最長時間で、プレバッフルが収縮す
る時間間隔が設定される。そして、任意な時間に適時プ
レバッフル板3を収縮できる操作ボタンがスプレー作業
者の近傍に配設される。
【0020】上記ブラインド状プレバッフル3が一連の
場合は、二連以上の場合と異なり、プレバッフル3を浸
漬回収している間は、スプレーミストの捕捉・回収は行
われないが、塗装ブース開口面での作業とすれば、スプ
レーミストは通常の塗装作業のように、塗装ブースでミ
スト処理が行われる。従って、ミストの大気排出による
大気汚染の問題はない。そして、浸漬回収時間は、塗料
の性質によっても異なるが、多く使用される一般的塗料
の場合は、数分の浸漬で付着塗料は溶解し、僅かな時間
で浸漬回収することが可能である。また、小規模塗装の
場合は、被塗物搬送等でスプレー作業を行なわない時間
のある場合が多く、スプレー作業を行なわない間にブラ
インド状プレバッフル3を浸漬して回収することも可能
である。この場合は、必ずしも塗装ブースが背後になく
ても、二連以上の場合と同様100%の回収も可能であ
る。
【0021】回収槽5は、スプレー時ブラインド状バッ
フル3,4から流下する塗料と浸漬によって溶解する塗
料の回収によって、回収槽5に貯留される塗料は、増粘
等があり性状は常に変化する。この回収槽5に回収され
た塗料を再利用するために、回収槽5には循環口10が
設けられ、図示しない塗料管理槽との間に循環回路が設
けられている。回収槽5と塗料管理槽は常に循環して塗
料が管理されている。そして、塗料管理槽で管理された
塗料が、スプレー機器等に供給されて再利用が行われ
る。
【0022】また、回収槽5には槽を密閉するための密
閉蓋ができるようになっていて、夜間、休日等の作業休
止時、ブラインド状バッフルを収縮収納した後、槽の上
面を密閉することによって、バッフル板に付着する塗料
の乾燥固着を防止すると共に塗料溶剤の蒸発を防止し
て、塗料の粘度等の変化を最小限にして作業再開時のメ
ンテナンスを容易化する。
【0023】また、回収槽5は、図4に示すように、移
動可能に設置されていて、車輪11等が付設されて移動
可能となっている。色替え時等における回収槽の交換
は、図示しない塗料管理槽、循環ポンプおよび、循環回
路に残留する塗料を全て回収槽5に戻した後、槽に取付
けられている循環パイプのジョイントを取外し、吊り下
げ部材7で吊り下げられているバッフル板3aを切り離
すことで回収槽が移動できる。そして塗料管理槽、循環
ポンプおよび、循環回路に残留付着している塗料を洗浄
した後、別途に準備される新たな塗色の塗料を貯留した
回収槽を設置して色替えすることができる。
【0024】また、本発明は、塗装ブース等の吸引フー
ドの開口面にブラインド状プレバッフルのミスト捕捉部
材を配設するものであるが、塗装ブース等の吸引フード
の構造を言及するものではない。例えば、吸引フードの
機構が一般的塗装ブースのようにスプレーミスト処理を
行う装置の吸引フードであってもよく、またはミスト処
理装置が無くて単に塗装ミストを吸引して排気する排気
装置の吸引フードのいずれであっても適応が可能なもの
である。従ってミスト処理装置のない吸引フードに本発
明のミスト捕捉部材を配設する場合は、スプレーミスト
の捕捉・回収と共にスプレーミストの処理装置を兼ねる
効果を有するものである。尚、ミスト捕捉部材として請
求項2のブラインド状プレバッフルを用いたミスト捕集
機構で主体説明したが、ミスト捕捉部材として伸縮する
他のミスト捕捉機構、具体的説明は省略するが、例えば
巻き取り方式、蛇腹方式等で伸縮するミスト捕捉部材を
用いても請求項1で示す本発明が実施できるものであ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0026】吸引フード開口面に設置するミスト捕捉部
材を上下に伸縮可能にして、スプレーミスト吸引方向に
複数連に配設して、その下部に回収槽を設置し、前記ミ
スト捕捉部材を交互に収縮させて回収槽に浸漬するよう
にしたことから、ミスト捕捉部材の湿潤状態が常に維持
され、スプレーミストの捕捉効率を高めると共に、捕捉
された塗料の流下を促進させ、且つ、付着した塗料を溶
解させる適当な時間が設定できてシステムの捕捉・回収
効果を高める。
【0027】吸引フード開口面に設置するミスト捕捉部
材を上下に伸縮可能にして、スプレーミストの吸引方向
に一連で配設したことによって、複数連で配設する場合
に比較して、設備コストが大幅に削減され、ミスト捕捉
部材の設置スペースも縮小されると共に、制御装置も簡
素化され、色替え時等を含めた取扱性も向上する。
【0028】ミスト捕捉部材に複数のバッフル板を連結
したブラインド状バッフルを一連または複数連で配設
し、その直下に回収槽を設置し、回収槽にバッフル板を
重ね合せに収縮して全没収納するようにしたことで、回
収槽が小形化でき、塗料の貯溜量も少なくできる。
【0029】ミスト捕捉部材を収縮して回収槽に全没収
納できるようにしたことで、夜間・休日等の作業休止時
においても、一連または複数連のミスト捕捉部材を共に
回収槽に全没させておくことで、従来問題であった休止
時の乾燥固着が解消されると共に、特別のメンテナンス
なしで運転休止ができ、作業再開時も容易にできる。
【0030】作業休止時回収槽に密閉蓋等で回収槽を密
閉したことで、回収槽の塗料溶剤の蒸発による塗料粘度
の変化を抑えられる。
【0031】ミスト捕捉部材を収納したまま、回収槽を
移動可能としたことで塗料の色替えが比較的容易に行な
えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、吸引フード開口面に、ブ
ラインド状バッフルを配設した鳥瞰模式図である。
【図2】ブラインド状バッフルが、二連で張られている
状態を示す鳥瞰模式図である。
【図3】ブラインド状バッフルの前部の一連目が、浸漬
し後部の二連目が張られている状態を示す鳥瞰模式図で
ある。
【図4】二連のブラインド状バッフルが、共に回収槽に
収納された鳥瞰模式図である。
【符号の説明】
1 吸引フード 2 駆動装置 3,4 ブラインド状バッフル 3a,3b,3c バッフル板 4a,4b,4c バッフル板 5 回収槽 6 吊り下げ具 7 吊り下げ部材 8,8a 吸気孔 9 開口隙間 10 循環口 11 車輪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装ブース等の吸引フードの開口面にオ
    ーバースプレーした塗装ミストを捕捉・回収するための
    ミスト捕捉部材を、上下に伸縮可能に配設し、該伸縮可
    能なミスト捕捉部材を、吸引フードの吸引方向に二連以
    上の複数連で配列し、複数連で配列したミスト捕捉部材
    の下部に塗料を貯留した回収槽を設置して、前記伸縮可
    能なミスト捕捉部材を収縮して回収槽に適時浸漬するよ
    うにした塗料リサイクルシステムのスプレーミスト回収
    機構。
  2. 【請求項2】 吸引フード開口面にオーバースプレーし
    た塗料ミストを捕捉・回収するためのミスト捕捉部材と
    して、複数枚のバッフル板を上下に伸縮可能に連結して
    ブラインド状に配設し、該ブラインド状バッフルを、ブ
    ース開口の幅でブース開口の高さに見合った高さに設
    け、該ブラインド状バッフルで捕捉されて流下する塗料
    を回収して貯留する回収槽を前記ブラインド状バッフル
    の直下に設置し、該ブラインド状バッフルが、前記回収
    槽に重ね合せに収縮させて浸漬できるようにしたスプレ
    ーミスト回収機構を、フードのミスト吸引方向に二連以
    上の複数連で配設し、該複数連のブラインド状バッフル
    が、作業時、制御機構によって、交互に収縮して回収槽
    に浸漬するようにした、請求項1記載の塗料リサイクル
    システムのスプレーミスト回収機構。
  3. 【請求項3】 塗装ブース等の吸引フードの開口面にオ
    ーバースプレーした塗装ミストを捕捉・回収するための
    ミスト捕捉部材を、上下に伸縮可能に配設し、該伸縮可
    能なミスト捕捉部材を、吸引フードの吸引方向に一連で
    配設し、一連で配設したミスト捕捉部材の下部に塗料を
    貯留した回収槽を設置して、前記伸縮可能なミスト捕捉
    部材を収縮して回収槽に適時浸漬するようにした塗料リ
    サイクルシステムのスプレーミスト回収機構。
  4. 【請求項4】 吸引フード開口面に一連または、二連以
    上の複数連で配設されるミスト捕捉部材を、夜間・休日
    等の長時間休止時、ミスト捕捉部材の直下の塗料回収槽
    に収縮させて、一連または複数連のミスト捕捉部材を共
    に浸漬収納し、該回収槽が貯留塗料と共にミスト捕捉部
    材を収納密閉するようにした請求項1、3記載の塗料リ
    サイクルシステムのスプレーミスト回収機構。
  5. 【請求項5】 前記ミスト捕捉部材が回収槽に浸漬収納
    し、密閉される回収槽は吸引フードから分離移動可能に
    設置されていて、他の回収槽と交換可能となっている請
    求項1,3、4記載の塗料リサイクルシステムのスプレ
    ーミスト回収機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002153810A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Kansai Paint Co Ltd スラリー塗料の回収方法
CN1325172C (zh) * 2001-12-17 2007-07-11 阿耐思特岩田株式会社 采用2级水流的水洗式喷涂室
CN102921586A (zh) * 2011-12-02 2013-02-13 王斌 一种超喷漆雾回收系统及方法

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