JPH11156116A - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

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JPH11156116A
JPH11156116A JP9321514A JP32151497A JPH11156116A JP H11156116 A JPH11156116 A JP H11156116A JP 9321514 A JP9321514 A JP 9321514A JP 32151497 A JP32151497 A JP 32151497A JP H11156116 A JPH11156116 A JP H11156116A
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JP
Japan
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barrel
filtered
filter
plunger
discharge port
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JP9321514A
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English (en)
Inventor
Teizo Kumagai
貞三 熊谷
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Seiko Advance Ltd
Original Assignee
Seiko Advance Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンスが容易で細かな異物を除去し得
ると共に、少量の被濾過物であっても略全量を無駄なく
濾過することのできる濾過装置を得る。 【解決手段】 一端に被濾過物を投入する投入口21、
他端に被濾過物が吐出されると共に、該被濾過物を濾過
するフィルタ40が外側より取り付けられた吐出口22
を備えた円筒状のバレル20内に、投入口21より被濾
過物を投入し、その後、プランジャ30を挿入して、前
記投入口21をキャップ50で密閉して、プランジャ3
0の後端とキャップ50の間で仕切られたバレル20内
の空間に圧縮空気を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被濾過物である流動物
中に含まれる異物を除去して清浄な濾液を得るための濾
過装置に関し、例えば、インク、塗料等を被濾過物とし
て前記被濾過物中に混入する固化した皮膜、塵埃、その
他の異物を除去するための濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクや塗料、食品、飲料、化学品、薬
剤、その他各種の流動物である被濾過物中に混入する異
物を除去するために濾過装置が使用されている。
【0003】一例としてインクや塗料等に含まれる主と
して固化した皮膜を始め、希に混入している塵埃、砂等
の異物の除去を例に挙げて説明すると、一般にインクや
塗料は、顔料をワニス等と混合して凝集した2次粒子を
潤湿してペースト状となす前練り工程、前記前練りによ
り得られたペーストに剪断力や衝撃力を加えて顔料粒子
単体(一次粒子)にほぐすための分散工程、前記前練り
工程や分散工程の終了したペーストにさらにワニス等を
添加後かく拌等して溶解する溶解工程、見本板の色彩に
合わせて不足している色の原色エナメル等を加え均一に
かく拌して所望の色彩と成す調色工程の各工程等の種々
の工程を経て製造される。
【0004】そして、前述の各工程においてインクや塗
料中に混入した塵埃や砂、前記工程中に溶剤等が揮発し
てインクや塗料等の液面に形成され固化した被膜、溶け
残った顔料の二次粒子等の異物がインクや塗料中に混入
又は残留すると、該インクや塗料を塗布して得られる塗
膜の美観と性能が著しく損なわれることから、前述の各
工程を経て製造された塗料は濾過された後、容器等に充
填されて出荷されている。
【0005】このようなインクや塗料の濾過を行う濾過
装置の一例を図5に示す。
【0006】図5に示す濾過装置100は、ポンプ11
0等で加圧された被濾過物を導入する導入口102を備
えた耐圧密閉タンク101と、該耐圧密閉タンク101
内に配置され一端を前記耐圧密閉ポンプ101より突出
させて濾過された後の濾液の排出口104とした濾液集
合管103と、ステンレス製の金網等で偏平な袋状(リ
ーフ)に形成され、前記濾液集合管103に垂直に植設
された濾過網105を備えている。そして、この袋状に
形成された前記濾過網105の内部を前記濾液集合管1
03と連通している。
【0007】以上のように構成された濾過装置100の
耐圧密閉タンク101内に、導入口102を介してポン
プ110等により加圧してインクや塗料等の被濾過物を
導入すると、導入された被濾過物により耐圧密閉タンク
101内の圧力が上昇し、耐圧密閉タンク101内に導
入された被濾過物はこの圧力の上昇により前記袋状に形
成された濾過網105内部に導入される。このとき被濾
過物中に混入した異物が前記濾過網105に捕捉されて
異物の除去された濾液が袋状に形成された濾過網105
内部と連通した濾液集合管103内に集合される。
【0008】そして、前記濾液集合管103内に導入さ
れた濾液は、前記耐圧密閉タンク101内の圧力に押さ
れて耐圧密閉タンク101から突出する前記濾液集合管
103の一端に形成された排出口104より排出され、
被濾過物の濾過が完了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の濾過装置100
にあっては、金網等で形成された濾過網105は、加圧
された被濾過物が通過する際に押し潰されて破れる等し
て破損し易く、従って、該破損箇所を介して被濾過物中
の異物が前記濾過網105を通過して回収された濾液中
に混入するおそれがある。
【0010】また、濾過網105に捕捉された異物は、
加圧された前記被濾過物により濾過網105の表面に押
し付けられ、特に微細な異物等はこのようにして押し付
けられることにより濾過網105の網目を通過して濾液
集合管103を介して回収された濾液中に混入するおそ
れがある。
【0011】そのため、前記従来の濾過装置100を使
用して被濾過物を濾過した場合、被濾過物中の異物が完
全に回収されず濾液中に未だ残存し、この異物により、
被濾過物がインクや塗料である場合には該インクや塗料
を塗布して得られた塗膜の美観、性能が低下すると共
に、印刷の際に使用されるスクリーンの破損や目詰まり
の原因となる等の問題を生ずる。
【0012】また、被濾過物の濾過により、異物が捕捉
されて目詰まりの生じた濾過網105や、破損等の生じ
た濾過網105は、これを洗浄し又は交換する等のメン
テナンスを行って濾過性能を高める必要があるが、前述
のように耐圧密閉タンク101内に配置された濾過網1
05は、交換、洗浄等のメンテナンスが困難である。
【0013】さらに、前記従来の濾過装置100にあっ
ては、耐圧密閉タンク101内に十分な被濾過物が充填
され、濾過網105が被濾過物中に浸漬されている際に
は濾過を行うことができるが、被濾過物の充填量が少な
く、濾過網105が被濾過物の液面上に位置した際には
濾過を行うことができない。そのため、被濾過物を全量
完全に濾過することはできず、非経済的であると共に、
この種の濾過装置は少量の被濾過物の濾過に使用するに
適していない。
【0014】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
欠点を解消するためになされたものであり、より細かな
異物を確実に除去することができると共に、メンテナン
スが容易であり、被濾過物を略全量濾過することがで
き、しかも被濾過物が少量の場合であってもこれを好適
に濾過することができる濾過装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の欠点を解
消するために、本発明の濾過装置10は、一端に被濾過
物を投入する投入口21を備えると共に、他端に被濾過
物が吐出される吐出口22を備えた筒状のバレル20
と、前記バレル20の外側より吐出口22側に取り付け
られ、該吐出口22を介して吐出される被濾過物を濾過
する例えば、焼結金属フィルタで成るフィルタ40と、
組立てに際しては、被濾過物の充填後に、前記投入口2
1より前記バレル20の内壁に圧密状に、好ましくは先
端に可撓性材料から成るスカート部を設けたプランジャ
30を挿入して構成され、且つ、組立てに際しては、前
記プランジャ30の挿入後に、前記バレル20の投入口
21を密閉するキャップ50と、前記キャップ50と前
記プランジャ30の後端間で区切られたバレル20内の
空間に圧縮空気を供給する圧縮空気供給源を備えること
を特徴とする。
【0016】また、前述の濾過装置10において、好適
には前記バレル20の吐出口22側の内壁形状と、前記
プランジャ30の先端形状を同一の形状、好ましくは、
断面半円形状もしくは半球状とする。
【0017】さらに、前記フィルタ40をバレル20の
吐出口22に取り付ける構成としては、前記フィルタ4
0を被濾過物を濾過する濾材41を成す外周に多数の微
細開孔43が形成された、例えば、有底円筒状とし、こ
のフィルタ40の開口端に例えば固着して設けたネジ部
42を、前記バレル20の吐出口22内周に形成された
ネジ部と螺合し、前記フィルタを交換可能に装着する。
【0018】さらに、前記バレル20を収容する例えば
箱状のキャビネット80を備えてなる濾過装置10にあ
っては、前記キャビネット80の上壁面に、前記バレル
20を挿入可能な開口89を形成すると共に、前記バレ
ル20の投入口21側の端部外周に前記開口の周縁に係
止可能なフランジ23を設け、前記バレル20を吐出口
22側の端部から前記キャビネット80の開口89内に
挿入して前記キャビネット80内に収容する。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につき
添付図面を参照して以下説明する。
【0020】図1中、10は本発明の一実施形態による
濾過装置であり、この濾過装置10はバレル20、プラ
ンジャ30、フィルタ40、キャップ50より成る濾過
装置本体12の他に、前記濾過装置本体12のプランジ
ャ30を押圧するための例えば圧縮空気を供給する圧縮
空気供給源、前記濾過装置本体12により濾過された濾
液を回収する回収容器60、前記回収容器60を載置す
る載置台70、及び前記濾過装置本体12、回収容器6
0、回収容器60の載置台70を収容するキャビネット
を80備えている。
【0021】前記キャビネット80は、内部を仕切板8
1により上室84と下室85の2室に区画されており、
前記濾過装置本体12を上壁面に形成された開口89よ
りキャビネット80内に挿入すると共に、該濾過装置本
体12の下端を前記仕切板81に形成された開口82を
介して下室85に突出させた状態で前記濾過装置本体1
2を前記キャビネット80の上室84内に収容してい
る。
【0022】前記キャビネット80の下室85であっ
て、前記濾過装置本体12の下方には、前記濾過装置本
体12により濾過された濾液を回収するための回収容器
60及び該回収容器60の載置台70が収容されてお
り、前記下室85の一壁面を形成するキャビネット80
の外板には、前記キャビネット80内に配置された前記
回収容器60等を出し入れするための搬出入口86が形
成されている。
【0023】この搬出入口86は、前記搬出入口86を
開閉可能な扉87で被蓋されており、該扉87には、キ
ャビネット80内を透視可能な塩化ビニル、アクリル、
ガラス等の透明な板を嵌め込んで覗き窓88を設けるこ
ともできる。
【0024】また、前記キャビネット80の上室84を
被覆する前面板83には、後述するようにバレル20内
に導入される圧縮空気の導入、停止を行うための弁の開
閉スイッチや、該導入される圧縮空気の圧力を調整する
ための圧力調整弁を調整するためのスイッチ類、圧力
計、その他のスイッチ類や計器類を取り付けた計器盤と
することもできる。
【0025】本実施形態にあっては、前記キャビネット
80のサイズは一例として幅400×奥行き400×高
さ850mm、下室55の高さ510mm、上室54の高さ
340mmである。
【0026】図2は、図1の矢示A方向において前記濾
過装置10のキャビネット80の外板を取り外した状態
の要部断面を示す図であり、前記キャビネット80内に
は、前述のように濾過装置本体12、該濾過装置本体1
2により濾過された濾液を回収する回収容器60、及び
前記回収容器60の載置台70が配置されている。
【0027】前記濾過装置本体12は、内部に被濾過物
が充填されるバレル20と、前記バレル20の内壁に圧
密状に前記バレル20内に圧入される外形形状を備え、
被濾過物が充填された後の前記バレル20内に挿入し
て、バレル20内に充填された被濾過物に向かって押圧
されて被濾過物を加圧するプランジャ30と、該プラン
ジャ30により加圧されバレル20外へ吐出された被濾
過物を濾過するためのフィルタ40を備える。
【0028】前記バレル20は、その上端に内部に被濾
過物を投入するための投入口21を備えると共に、下端
に後述のプランジャ30により加圧された被濾過物が吐
出される吐出口22を備えており、本実施形態にあって
は、円筒状に形成された上部と、半球状に形成された下
端部を備えてなる容量約5リットルの略砲弾型に形成し
ている。そして、前記半球状に形成された前記バレル2
0の下端部の中心に開孔を形成して該開孔をバレル20
内で加圧された被濾過物を吐出する吐出口22とすると
共に、上端開口を被濾過物を内部に投入するための投入
口21としている。
【0029】また、前記バレル20の上端外壁には、そ
の円周方向にフランジ23が形成されており、該バレル
20が前記キャビネット80の上壁面に形成された開口
89内に上方より挿入された際、前記フランジ23が前
記開口89の縁に係止されて、前記バレル20は該キャ
ビネット80の上壁面より上端を突出させた状態でキャ
ビネット80内に収納されている。
【0030】そして、キャビネット80内を2室に仕切
る前記仕切板81に形成された開口82内に前記バレル
20の下端部が挿入され、該バレル20の半球状に形成
された下端部がキャビネット80内に形成された下室8
5内に上方より突出されている。
【0031】このキャビネット80内の下室85に突出
されたバレル20の下端に形成された吐出口22には、
該吐出口22を介してバレル20外に吐出された被濾過
物を濾過するためのフィルタ40が取り付けられてお
り、該吐出口22を介してバレル20外に吐出された被
濾過物がこのフィルタ40を通過して濾過される。
【0032】この吐出口22に取り付けられる前述のフ
ィルタ40は、異物を捕捉する濾材41を成す例えば焼
結金属フィルタから成り、濾過された濾液を通過させて
外部に流出させるための多数の微細開孔43が形成され
ている。本実施形態にあっては、円筒状に形成され例え
ばナット状のネジ部42を備えておりバレル20の吐出
口22の先端のネジ部に螺合してバレル20の吐出口2
2に前記フィルタ40が取り付けられている。このよう
に、フィルタ40をバレル20の外部に配置すると共
に、螺合等により容易に吐出口22に着脱可能とするこ
とで、被濾過物の種類に応じて、例えば、600〜12
0メッシュの数種のフィルタ40の交換、洗浄等の作業
が極めて容易となる。
【0033】前記フィルタ40としては、各種の濾材を
使用することが可能であるが、例えば、120メッシュ
〜600メッシュのセラミック、岩石、焼結金属等の多
孔性物質、本実施形態にあっては、円筒状焼結金属を使
用し、該濾材の円筒内部に導入された被濾過物を円筒外
周側に通過させることにより濾過している。このよう
に、本発明の濾過装置10にあっては、従来の金網等に
代えて多孔性物質より成る濾材41を使用することで、
従来の濾過装置では不可能であって細かな異物を略完全
に除去することができ、また、円筒状に形成された濾材
を使用することで濾過面積を広くとることができ好適で
ある。
【0034】一方、前記バレル20の上端に形成された
投入口21からは、前記バレル20内に被濾過物が投入
されて充填され、その後さらにプランジャ30が前記バ
レル20内に挿入される。そして、このプランジャ30
はバレル20内に充填された被濾過物に向かって押圧さ
れ、該プランジャ30による加圧によりバレル20内に
充填された被濾過物が加圧されている。
【0035】このプランジャ30は前記バレル20の内
壁に密接する外形形状を備え、このバレル20を被濾過
物に向かって押圧することにより被濾過物を加圧可能に
形成すると共に、その移動方向先端を前記バレル20の
内部下端形状と同形状としてバレル20内に充填された
被濾過物をバレル20の下端に形成された吐出口22を
介して略全量押し出し得るよう構成している。
【0036】本実施形態にあっては、このプランジャ3
0を前記バレル20の下端内部形状と一致するよう先端
を前記バレル20の下端内部形状と同一形状の半球状に
形成している。
【0037】より具体的には、本実施形態のプランジャ
30は中央に形成された支柱32の下端を中心として上
方に向かって開口する断面略U字状に形成され、該プラ
ンジャ30とバレル20の内壁面との接触部分は肉薄に
形成されたスカート部33を備えている。
【0038】また、前記プランジャ30は濾過対象とな
る被濾過物の特性にあわせてステンレスなど金属材料を
始め各種材料により形成することができるが、本実施形
態にあっては、前記プランジャ30の可撓性を確保する
と共に軽量化等を目的としてポリプロピレン(PP)や
ナイロン(NY)等の合成樹脂を使用して形成してい
る。また、塗料等の有機溶剤を含む被濾過物の濾過を行
う場合を考慮してその表面にテフロンコーティングを施
している。
【0039】前述のようにプランジャをスカート部33
を備える形状とするとともに、このプランジャを可撓性
材料により形成することにより、キャップ50とプラン
ジャ30間で区画されたバレル20内の空間に圧縮空気
を導入すると、この圧縮空気の導入により可撓性材料に
より形成されたプランジャ30のスカート部33は、外
方に広がるように膨出変形してバレル20の内壁により
密な状態で密接する。従って、プランジャ30とバレル
20の内壁間で隙間が生ずることがなく、被濾過物が該
隙間を介して漏出することなどが防止できる。
【0040】一方、濾過作業が終了し、バレル20内か
らプランジャ30を取り出す際には、圧縮空気供給源に
連通する図示せざるレリーフバルブを開放して、前記空
間から圧縮空気を除去した後、プランジャ30の後方か
らの圧縮空気の導入がないために、前記スカート部33
はバレル20の内壁に向かって広っておらず、従って容
易にプランジャ30を抜き取ることができる。
【0041】なお、図2に示す実施形態にあっては、前
記プランジャ30のスカート部33の外周に溝31を形
成し、スカート部33を肉薄にして変形容易とすると共
にこの溝31の形成によりバレル20内壁との接触抵抗
を減らしてプランジャ30がバレル20内をスムーズに
移動することができるよう構成している。
【0042】前述のバレル20は、図2に示すように被
濾過物が充填され、プランジャ30が挿入された状態で
その上端に形成された投入口21がキャップ50により
被蓋されて密閉されており、このキャップ50とプラン
ジャ30の後端により仕切られたバレル内に圧縮空気を
導入するための圧縮空気の導入孔51が前記キャップ5
0に形成されている。
【0043】本実施形態にあっては、前記キャップ50
の中央にバレル20内と連通する前記圧縮空気の導入孔
51を形成すると共に、該圧縮空気の導入口51に圧縮
空気供給源と連通する配管等と接続するための継手52
を取り付け、図示せざる圧縮空気供給源より供給された
圧縮空気がプランジャ30とキャップ50により仕切ら
れたバレル20内の空間に導入されてプランジャ30を
後端から被濾過物に向かって押圧し得るように構成され
ている。
【0044】バレル20の投入口21を密閉する構成と
して、本実施形態にあっては、前記キャップ50の前記
バレル20の投入口21を被蓋する面に、前記バレル2
0の投入口21に嵌合する形状に突出された凸部53を
形成し、この凸部53の外周にOにリング54を取り付
けて、前記凸部53とバレル20内壁間の隙間を前記O
リング54により密閉して、前記キャップ50とプラン
ジャ30後端間に形成された空間内に導入された圧縮空
気が漏出することを防止している。
【0045】また、前記圧縮空気の導入孔51と圧縮空
気供給源からの配管と接続される継手52間にも同様に
Oリング55が設けられ、該箇所からの圧縮空気の漏出
が防止されている。
【0046】以上のように構成された濾過装置本体12
の下方であって、キャビネット80の下室85内には前
記濾過装置本体12により濾過された濾液を回収するた
めの回収容器60が配置されている。
【0047】この回収容器60は、図2に示すように回
収容器60の載置台70上に載置されている。この載置
台70は、本実施形態にあっては既知のジャッキであ
り、ハンドル71を回転させて外周に雄ねじの形成され
たシャフト72を回転させると左右のアーム連結部73
a,73b間の間隔が狭まり又は広がって、載置された
回収容器60が昇降する。
【0048】なお、この回収容器60の載置台70は、
これにモータ等の駆動源を取り付けて自動で昇降するよ
う構成しても良く、また、回収容器60内に回収された
濾液量に従って自動又は手動により徐々に下降するよう
構成することもでき、バレル20の下端部に取り付けら
れたフィルタ40が、常に回収容器60内に回収された
濾液の液面上の近接した位置で、濾液中に没することの
ない位置となるよう回収容器を配置することで、フィル
タ40を介して流出された濾液が回収容器中に落下した
際に飛散等してキャビネット80内を汚すことを防止で
きる。
【0049】以上のように構成された濾過装置10の使
用方法について図3(A)〜(C)及び図4(A)〜
(C)に基づいて説明すると、キャビネット80の上壁
面に形成された開口89上方より、バレル20をキャビ
ネット80内に挿入し、該バレル20の上端外周に形成
されたフランジ23を前記開口89の周縁に係止する。
そして、前記開口89の周縁に配置されたラッチ90に
より前記バレル20の上端フランジ23に形成されたラ
ッチ孔24内に前記ラッチ90の係止棒91を挿入して
バレル20をキャビネット80に固定する。
【0050】一方、キャビネット80の扉87を開いて
前記キャビネット80内の下室85に突出したバレル2
0の下端に形成された吐出口22にフィルタ40を螺合
等により取り付ける〔図3(A)および図3(B)〕。
【0051】その後、バレル20の下方に配置された回
収容器の載置台70上に回収容器60を載置すると共に
回収容器60のサイズ等に合わせて載置台70に設けら
れハンドル71により載置台70上に載置された回収容
器60の位置を、フィルタ40を通過して落下した濾液
を飛び散らさずに回収可能な位置に調整する。そして回
収容器の位置調整の完了後、前記キャビネットの扉を閉
じてキャビネット80内に塵埃、砂等の異物が入り込む
ことを防止すると共に、バレル20の上端に形成された
投入口21より塗料等の被濾過物を投入する〔図3
(C)〕。
【0052】被濾過物の投入後、前記バレル20の上端
に形成された投入口21よりプランジャ30をバレル2
0内に挿入すると共に、該投入口21をキャップ50で
被蓋・密閉し、このキャップ50を前記投入口21に固
定する〔図4(A)〕。
【0053】その後、図示せざる圧縮空気供給源からの
圧縮空気を前記キャップ50に形成された圧縮空気の導
入孔51より導入し、プランジャ30の後端とキャップ
50により区切られたバレル20内の空間に圧縮空気を
導入する。本実施形態にあっては被濾過物の種類に応じ
て導入される圧縮空気の圧力は約0.3〜0.5Mpaの
圧縮空気を導入している。
【0054】この圧縮空気の導入によりプランジャ30
の後端とキャップ50により区切られたバレル20内の
空間の圧力が上昇し、この圧力上昇に従ってプランジャ
30が図4(B)中下方に押圧され、バレル20内に充
填された被濾過物が圧縮される。この圧縮によりバレル
20内の被濾過物がバレル20の下端に形成された吐出
口22より吐出され、この吐出口22より吐出された被
濾過物が該吐出口22に取り付けられたフィルタ40を
通過して濾過されて該フィルタ40の下方に設けられた
回収容器60内に回収される〔図4(B)〕。
【0055】さらに、圧縮空気の導入孔51からプラン
ジャ30の後端とキャップ50により区切られたバレル
20内の空間に圧縮空気の供給を継続すると、吐出口2
2からの被濾過物の吐出と共にプランジャ30が下方に
移動する。このときプランジャ30の先端形状とバレル
20の下端の内部形状が同一形状に形成されているため
にプランジャ30が最下端近傍に移動した状態において
バレル20内に残留異物以外の被濾過物が残りる空間は
殆どなく、従ってバレル20内の被濾過物は略全量吐出
口22より吐出される。この状態において圧縮空気の導
入孔51からの圧縮空気の導入を停止して1回の濾過作
業が完了する〔図4(C)〕。
【0056】このようにして濾過の完了後、同種の被濾
過物を濾過する場合にはバレル20の投入口21を被蓋
しているキャップ50を取り外すと共にバレル20内に
挿入されているプランジャ30を取り外し、再度バレル
20内に被濾過物を充填して図3(C)以降の作業を繰
り返して濾過を行う。このとき、フィルタはその目詰ま
りの状況等に応じて適宜交換するが、バレル20の下端
に形成された吐出口22に螺合等することにより取り付
けられているフィルタ40はキャビネット80に形成さ
れた扉87を開放することにより容易に交換することが
できる。
【0057】また、濾過される被濾過物の種類を変更す
る場合には、バレル20を洗浄すると共に、該バレルの
下端に取り付けられたフィルタ40を新しいものと交換
する。この際、バレル20はキャビネット80の上壁面
に形成された開口89より抜き取ることにより、キャビ
ネット80より取り外し可能に構成されているので、バ
レル20の洗浄等が容易であり便利である。
【0058】以下に、本発明の濾過装置の性能について
示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】以上説明した本発明の構成により、本発
明の濾過装置は、以下に示す顕著な効果を有する。
【0061】被濾過物を濾過するフィルタがバレルの外
側より吐出口に取り付けられているので、フィルタの交
換、洗浄等のメンテナンスが容易であり、特に前記吐出
口に螺合等することにより容易に取り付け可能なケース
を備えたフィルタにあっては、フィルタを旋回等させる
ことにより容易にフィルタを吐出口に着脱でき、その交
換、洗浄等が極めて容易に行える。
【0062】バレル内に充填された被濾過物を押圧する
プランジャは、該プランジャの後端と、バレルの投入口
を被蓋するキャップにより区画されたバレル内の空間に
導入された圧縮空気により押圧される構造なので、メン
テナンスが容易であると共に、被濾過物の種類に応じて
導入する圧縮空気の圧力を調整することにより容易プラ
ンジャにかかる力を調整することができる。
【0063】バレルの吐出口側の内部形状と、プランジ
ャの先端形状を同一の形状とすることにより、プランジ
ャが吐出口側に完全に押し込まれた際、バレル内には異
物以外の被濾過物の残留する空間が存在し得ないので、
被濾過物を略全量吐出口より吐出させて濾過することが
でき、また、少量の被濾過物の濾過をも好適に行うこと
ができる。
【0064】さらに、前記バレルを箱状のキャビネット
の上壁面に、形成された開口より挿入してキャビネット
内に収容しているので、濾過作業の完了後にバレルの洗
浄等を行う際には、該開口よりバレルを抜き取るのみで
容易にキャビネットより取り外すことができ、好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の濾過装置の一実施形態を示す全体斜
視図。
【図2】 図1の矢指A方向から見た要部断面図。
【図3】 本発明の濾過装置の使用方法を示す図であ
り、(A)はキャビネットにバレルを取り付ける前の状
態、(B)はキャビネットにバレルを取り付けると共
に、バレルにフィルタを取り付ける状態、(C)は、バ
レルに被濾過物を投入している状態を示す。
【図4】 本発明の濾過装置の使用方法を示す図であ
り、(A)はバレルにプランジャを挿入すると共に、バ
レルの投入口を密封する状態、(B)は圧縮空気を導入
して濾過を開始した状態、(C)は濾過の完了した状態
を示す。
【図5】 従来の濾過装置を示す要部断面概略図。
【符号の説明】
10 濾過装置 12 濾過装置本体 20 バレル 21 投入口 22 吐出口 23 フランジ 24 ラッチ孔 30 プランジャ 31 溝 32 支柱 33 スカート部 40 フィルタ 41 濾材 42 ネジ部(フィルタの) 43 微細開孔 50 キャップ 51 圧縮空気の導入孔 52 継手 53 凸部 54,55 Oリング 60 回収容器 70 載置台 71 ハンドル 72 シャフト 73a,73b アーム連結部 80 キャビネット 81 仕切板 82 開口(仕切板の) 83 前面板 84 上室 85 下室 86 搬出入口 87 扉 88 覗き窓 89 開口(上壁面の) 90 ラッチ 91 係止棒 100 濾過装置 101 耐圧密閉タンク 102 導入口 103 濾液集合管 104 排出口 105 濾過網 110 ポンプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記バレルを収容するキャビネットを備
え、前記キャビネットの上壁面に、前記バレルを挿入可
能な開口を形成すると共に、前記バレルの投入口側の端
部外周に前記開口の周縁に係止可能なフランジを設け、
前記バレルを吐出口側の端部から前記キャビネットの開
口内に挿入してキャビネット内に収容したことを特徴と
する請求項1記載の濾過装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に被濾過物を投入する投入口を備え
    ると共に、他端に被濾過物が吐出される吐出口を備えた
    筒状のバレルと、 前記バレルの外側より吐出口に取り付けられ、該吐出口
    を介して吐出された被濾過物を濾過するフィルタと、 前記バレル内に該バレル内壁に圧密状態に挿入されるプ
    ランジャと、 前記バレルの投入口を密閉するキャップと、 前記キャップと前記プランジャの後端間で区切られたバ
    レル内の空間に圧縮空気を供給する圧縮空気供給源を備
    えることを特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】 前記バレルの吐出口側の内部形状と、前
    記プランジャの先端形状を同一の形状とした請求項1記
    載の濾過装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタは、被濾過物を濾過する外
    周に多数の微細開孔が形成され、前記フィルタのケース
    先端を前記バレルに形成された吐出口に交換可能に装着
    した請求項1又は2記載の濾過装置。
  4. 【請求項4】 前記バレルの吐出口内周にネジ部を形成
    すると共に、前記フィルタ先端に形成したネジ部を前記
    ネジ部に螺合して前記バレルの吐出口にフィルタを装着
    した請求項3記載の濾過装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタは、焼結金属フィルタであ
    る請求項3又は4記載の濾過装置。
  6. 【請求項6】 前記プランジャ先端に可撓性材料から成
    るスカート部を設けた請求項1,2,3,4又は5記載
    の濾過装置。 【請求項6】 前記バレルを収容するキャビネットを備
    え、前記キャビネットの上壁面に、前記バレルを挿入可
    能な開口を形成すると共に、前記バレルの投入口側の端
    部外周に前記開口の周縁に係止可能なフランジを設け、
    前記バレルを吐出口側の端部から前記キャビネットの開
    口内に挿入してキャビネット内に収容したことを特徴と
    する請求項1記載の濾過装置。
JP9321514A 1997-11-21 1997-11-21 濾過装置 Pending JPH11156116A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013532468A (ja) * 2010-07-16 2013-08-19 マックギル テクノロジー リミテッド 小出し装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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