JPH11153588A - 信号解析方法とプログラム記録媒体とデータ解析システム - Google Patents
信号解析方法とプログラム記録媒体とデータ解析システムInfo
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- JPH11153588A JPH11153588A JP10258170A JP25817098A JPH11153588A JP H11153588 A JPH11153588 A JP H11153588A JP 10258170 A JP10258170 A JP 10258170A JP 25817098 A JP25817098 A JP 25817098A JP H11153588 A JPH11153588 A JP H11153588A
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Abstract
を得るための信号処理方法。 【解決手段】本発明はひずみのない信号のベースライン
を最適化する。一実施例では、積分によって近似ベース
ラインを求め、ドリフトやノイズをフィルタ除去する。
これらの信号は予め格納されたプログラムに基づいて容
易に処理される。本発明では、近似ベースラインを信号
から差し引き、その差でノイズ領域を画定し、この領域
にかかる信号データをベースラインデータと置換する。
よって、より正確なピークの高さ及び面積を得る。
Description
関し、特に、クロマトグラフ・システム等によって生成
されるノイズ及びドリフトを含むバックグラウンドレベ
ルを越えて立ち上がる1または2以上のピークからなる
時変信号の積分のための方法、装置及び製造物に関す
る。
は、試料がその中に注入されて不活性ガス又は液体と混
合される注入ポートと、試料に溶けている種々の成分が
特定成分の特性に関連した速度でその中を進むカラム
と、各成分がカラムを出るとその濃度を測定し且つその
濃度に対応する時変信号を発生させる検出器とを包含す
る。試料の注入と特定成分の検出との間の時間をその成
分の保持時間と呼ぶ。その時変信号は、コンピュータプ
ログラムを実行することにより信号を積分する計算装置
へ伝送される。該計算装置は、しばしば、クロマトグラ
ムとして当該技術分野で周知の、信号の二次元可視表示
をもたらす。そのクロマトグラムのx軸は時間を表し、
そしてy軸は典型的には信号の振幅に対応する。
時変信号101を図1に示す。信号中のピーク102は、化学
試料の特定成分のクロマトグラフによる検出に対応する
ものである。信号のバックグラウンドレベルより上のピ
ークの高さ及びピークの下側とバックグラウンドレベル
より上の面積量は、試料中に存在するそれぞれの成分の
量に対応する。この情報は、試料中の特定成分の存在を
チェックしたり、又は存在しないことを確認したり、又
は試料中の成分の固有濃度を確かめたりといった、多く
の用途に使うことができる。
出し、それらが生ずる保持時間を決定し、それらの高さ
と面積を決定する積分方法を包含している。ピークの高
さとピークの面積を決定するため、コンピュータは先ず
各ピークについてベースラインを定めなければならな
い。ベースラインは、ピーク群が存在しない時の信号の
バックグラウンドレベルに対応する参照レベルである。
バックグラウンドレベルは、典型的には、(ピーク群よ
り周波数が高い)ノイズと(ピーク群より周波数が低
く;ワンダー(wander)としても知られている)ドリフト
を含むことがある非ゼロ信号である。
引くクロマトグラファー(クロマトグラフユーザ、chro
matographer)は、ドリフトに対応する傾斜をもったピ
ークの両側のノイズの中心から外挿する。しかし、バッ
クグラウンドにノイズとドリフトが存在すると、コンピ
ュータで正確なベースラインを定めることが困難とな
る。結果として、ノイズとドリフトが存在する際の、従
来の積分方法では、クロマトグラファーが信号を目で見
ながら引いたであろうものと同じベースラインを引くこ
とはできない。
領域だけを見てベースラインを設定する。図2に示すよ
うに、この方法では、ピークの両側付近の最低点を見つ
け、これらの点の間にベースライン201を引くために、
ノイズ202がある場合はベースライン201の設定が低すぎ
ることになる。もし、図3に示すように、検出器が2つ
の大きいピークが互いに接近して存在する場合にバック
グラウンド信号の負の外乱302を生ずるなら、この積分
方法は、外乱の最低点を使ってベースライン301を設定
することになる。また、バックグラウンドノイズを信号
群と誤認するのを防ぐために信号検出のしきい値レベル
を控え目に設定しなければならないので、有効ピーク群
の幾つかが検出されないことがある。この問題は、図4
の信号401に対して識別されるピークの欠如で示され
るように、信号/雑音比が小さくなるにつれますます悪
くなる。
て現れる平均バックグラウンドレベルから時間的に後に
ベースラインを延長して溶媒のピークを出現させるとい
う効果を補償する。図5に示すように、この方法では、
バックグラウンドドリフト504が溶媒ピーク502出現
の後で現れる領域でベースライン501の設定が低過ぎ
る。加えて、バックグラウンドが実行中継続してドリフ
トする場合、この方法は、ドリフトのこぶ(hump)を疑似
ピーク505として誤解することがある。
(curve fitting techniques)を使ってベースラインを確
定するものである。しかし、曲線のあてはめの複雑さが
ベースライン形状の複雑さによって増大され、そのた
め、信号がノイズとドリフトを含む時は、上述の方法を
実行するのが困難となり且つ過度の計算力が必要とな
る。複雑さを軽減するために、この方法は、代替案とし
て、より単純な、区分曲線あてはめを可能にするべくベ
ースラインを複数セグメントに分割することがある。し
かし、この変更は、積分結果の精度に影響する曲線セグ
メント間の不連続性をまねく。
してノイズをろ波するものである。しかし、典型的に
は、ピーク群とノイズ間には周波数の重複部分が存在す
るため、ピーク群を歪めることなくノイズを全てフィル
タによって取り除くことは困難である。
クロマトグラムは、熟練したクロマトグラファーには容
易に使うことができる。しかし、クロマトグラムは、時
として、非クロマトグラファーによって分析されること
があり、彼等にとってベースラインのドリフトとノイズ
が混乱を引き起こすことがある。非熟練者に対するより
良き表示は、ひずみのないピーク群と平坦化されたベー
スラインのみを残して、ベースラインのノイズとドリフ
トがそこから既に除去されたクロマトグラムを示すもの
である。フィルター除去されたクロマトグラムは、簡単
な積分方法を使って正確に積分できるであろうし、ま
た、模擬抽出技術(simulated distillation technique
s)を使って分析したばあい、より正確な結果をもたら
す。
その2つの組合せを含むバックグラウンドレベルより上
に立ち上がっている1または2以上のピークから成る信
号の分析では、正確なピークの高さと面積を計算するた
めに、ピーク群を歪めることなくノイズとドリフトを除
去できる正確なベースラインの簡単な決定方法の必要性
が現在においても存在している。また、表示、積分又は
模擬抽出に先立ち、ノイズ、ドリフト又はその両方を除
去できるよう信号にフィルターをかける必要性も関連し
て存在するのである。
みをまねくことなく、ノイズとドリフトの原因となる信
号のベースラインを最適化する方法として実施してよ
い。この方法は、過度の複雑性もなく、積分中のピーク
の高さとピーク面積の正確な測定を助長するものであ
る。あるいは、本発明は、信号にフィルタをかけてノイ
ズ、ドリフト又はその両方を減衰させる簡便な手段とし
て実施してもよい。本発明に従い、フィルタをかけられ
たクロマトグラムは、非クロマトグラファーに対してよ
り明瞭に情報を伝達し、単純な積分方法で積分させるこ
とができ、且つ模擬抽出分析において正確な結果をもた
らすものである。本発明は、ベースラインの最適化及び
信号のフィルタリングを実行するプログラムコードを含
むコンピュータによって読取り可能なプログラム記憶媒
体に具現化してよい。また、それは、ベースラインの最
適化及び信号のフィルタリングを実行するコンピュータ
を有する計算装置に具現化してよく、ガスクロマトグラ
フ装置を計算装置と任意にインタフェースさせてもよ
い。
スラインから改善されたベースラインを生成する方法で
あり、これは、信号から近似ベースラインを差し引き、
結果得られた差においてノイズバンドを画定し、その差
がノイズバンド内にはいるベースラインのセグメントに
おける近似ベースラインデータの代わりに信号データを
置換する(従って、信号のピーク群に対応する近似ベー
スラインのセグメントを不変のまま残す)ことにより合
成ベースライン(composite baseline)を生成させ、そ
してその合成ベースラインを平滑化して改善されたベー
スラインを生成する。これらのステップは任意に繰り返
すことによってさらにベースラインを改善する。これ
は、先の繰り返し操作からの改善ベースラインを後続の
繰り返し操作の近似ベースラインとして使うことによっ
て実施される。さらに別のオプションは、ピークの高さ
とピークの面積を得ることができるようその改善ベース
ラインを使って信号を積分することである。
ィルタをかけ、ドリフトを減衰させる方法であり、これ
は、信号を平滑化し、近似ベースラインを設定し、その
近似ベースラインを信号から減算し、生ずる差でノイズ
バンドを画定し、その差がノイズバンド内にはいるベー
スラインのセグメントにおける近似ベースラインデータ
の代わりに信号データを置換する(従って、信号のピー
ク群に対応する近似ベースラインのセグメントを不変の
まま残す)ことにより合成ベースラインを形成し、その
合成ベースラインを平滑化し、そしてその平滑化合成ベ
ースラインを初期信号から差し引くことによって、ドリ
フトが減衰されたフィルタをかけられた信号を形成する
方法である。これらのステップは任意に繰り返すことに
よってさらにノイズ及びドリフトをフィルタ除去する。
これは、先の繰り返し操作からの平滑化された合成ベー
スラインを後続の繰り返し操作の近似ベースラインとし
て使うことによって実施される。さらに別のオプション
は、簡単な積分アルゴリズムを使ってベースラインが一
旦改善されてしまえば、ピークの高さとピークの面積を
得るためにフィルタをかけられた信号を積分することで
ある。
ィルタをかけ、ノイズとドリフトの両方を減衰させる方
法であり、これは、信号を平滑化し、近似ベースライン
を設定し、その近似ベースラインを信号から減算し、生
ずる差でノイズバンドを画定し、その差がノイズバンド
内にはいるベースラインのセグメントにおける近似ベー
スラインデータの代わりに信号データを置換する(従っ
て、信号のピーク群に対応する近似ベースラインのセグ
メントを不変のまま残す)ことにより合成ベースライン
を形成し、そしてその合成ベースラインを初期信号から
減算してノイズとドリフトが減衰されたフィルタをかけ
られた信号を形成する方法である。これらのステップは
任意に繰り返すことによってノイズを除去する。これ
は、先の繰り返し操作からの合成ベースラインを平滑化
し且つ次いでそれを後続の繰り返し操作の近似ベースラ
インとして使うことにより実施される。さらに別のオプ
ションは、簡単な積分アルゴリズムを使ってベースライ
ンが一旦改善されてしまえば、ピークの高さとピークの
面積を得るためにフィルタをかけられた信号を積分する
ことである。あるいは、そのフィルタをかけられた信号
について模擬抽出分析を実行してもよい。
減衰させるために信号にフィルタをかける方法であり、
これは、信号を平滑化し、近似ベースラインを設定し、
その近似ベースラインを信号から減算し、生ずる差でノ
イズバンドを画定し、その差がノイズバンド内にはいる
ベースラインのセグメントにおける近似ベースラインデ
ータの代わりに信号データを置換する(従って、信号の
ピーク群に対応する近似ベースラインのセグメントを不
変のまま残す)ことにより平滑化されていない合成ベー
スラインを形成し、その合成ベースラインを平滑化して
平滑化された合成ベースラインを形成し、そして平滑化
された合成ベースラインを初期信号に加算しながら、平
滑化されていない合成ベースラインを初期信号から減算
してノイズが減衰されたフィルタをかけられた信号を形
成する方法である。これらのステップは任意に繰り返す
ことによってさらにノイズのフィルタをかけることがで
きる。これは、先の繰り返し操作からの平滑化されたベ
ースラインを後続の繰り返し操作の近似ベースラインと
して使うことによって実施される。
原理を例証するつもりで図解した添付図面とそれに関連
する以下の詳細説明からさらに明らかとなる。
いて述べるように、本発明の方法、装置及び製造物は、
ピークより周波数が高いノイズ、ピークより周波数が低
いドリフト、又はこれらノイズとドリフトの両方を有す
るバックグラウンドレベルより振幅が大きい1また2以
上のピークから成る電子信号の分析を改善するものであ
る。本発明に従い、これらの信号の積分と模擬抽出(si
mulated distillation)によってさらに正確な測定値が
得られ、解析された信号群のクロマトグラムは、非熟練
者にもより容易に理解され得るものである。これらの信
号群を解析する従来の方法法は、過度に複雑か又はそれ
ほど正確でない測定値をもたらすものであった。
様々な装置で生成することができ、種々の物理的、電気
的又は化学的諸特性を呈することができるものである。
このような装置の例として、ガス及び液体クロマトグラ
フ装置、スペクトルアナライザー、オシロスコープ及び
地震計(seismographs)等がある。幾つかの装置からの信
号群は、バックグラウンドレベルのあたりに中心が置か
れた正弦波形状のピーク群を有する、一般に二極性(bip
olar)のものであってよい。クロマトグラフからの信号
は、バックグラウンドレベルの上に立ち上がっているガ
ウス形状のピーク群を有する、一般に単極性(unipolar)
である(しかし、しばしば負のバックグラウンド外乱と
呼ばれる、バックグラウンドレベルの下に落ちる信号群
も同様に生ずることがある)。ガスクロマトグラフは、
発明の好ましい実施に従って信号群を発生させ、従って
発明の詳細説明は、ガスクロマトグラフの分析システム
へ向けられる。しかし、本願明細書における教示は、上
述の振幅及び周波数特性を有する任意の電子信号群に適
用可能であることは理解されるべきである。
トグラフには、たとえば、ヒューレット・パッカード・
カンパニー製の6890と5890シリーズが含まれ、
一方、液体クロマトグラフには、たとえば、ヒューレッ
ト・パッカード・カンパニー製の1100シリーズと1
050シリーズが含まれる。
は、ガスクロマトグラフ610と、信号入力621、プロセッ
サ622、メモリ623、インタフェース624、入力装置627及
び出力装置628を有するコンピュータシステム620とを包
含する。試料601のクロマトグラフ分離を実行するに
は、キャリヤガス流613が供給される注入ポート611を介
して、好ましくは加圧キャリヤガスの状態で、試料601
を流体の流れの中に注入する。注入ポート611は、試料
/キャリヤガスの混合物612の一部分を分離カラム614へ
供給する。カラム614は、温度制御された加熱チャン
バ、即ちオーブン615の内部に配置する。カラム614中を
通過するキャリヤガス/試料の混合612は、オーブン615
内のヒータ616の作用で生ずる温度プロファイルに晒さ
れることになる。
スがカラム614を出る際、試料の1また2以上の構成成
分の存在を検出器617によって検出する。検出器617は、
それが、カラム614を出るキャリヤガスの少なくとも1
つの物理化学的特性を決定できる限り、当該技術分野で
周知のGC(ガスクロマトグラフ)検出器の何れかであ
ってよい。
出器(FID)、光イオン化検出器(PID)、窒素リン検出器(N
PD)、炎光光度検出器(FPD)、熱伝導度検出器(TCD)、原
子発光検出器(AED)、電解質伝導度検出器(ELCD)、電子
捕獲検出器(ECD)等が含まれる。質量スペクトル検出器
及び赤外スペクトル検出器も周知である。
ジタルの電子形態の何れかであってよい。次いで、検出
器出力信号は、プロセッサ622と通信するため信号入力6
21によって受信される。信号がアナログ形なら、信号入
力は、その信号をコンピュータ読取り可能な形態に変換
できるようアナログ−デジタル変換器(図示せず)を包
含してよい。変換された検出器出力信号は、典型的に
は、メモリ623に記憶される。好ましくは、検出器出力
信号は、それぞれが試料の構成成分の検出に対応した1
また2以上のピーク群であって、ノイズ、ドリフト、又
はノイズとドリフトの両方を含むバックグラウンド信号
レベルの上に立ち上がるピーク(群)を表すデータの形
で与えられる。本願発明に従いその信号データに対して
コンピュータシステムにより実行される動作を次に説明
する。
計算装置、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッ
サ、マイクロコントローラ、スイッチ、論理ゲート又は
以下に述べる計算を実行できる同等の任意の論理デバイ
スのような1また2以上の計算装置を包含してよい。プ
ロセッサ622は、好ましくは、インタフェース624、入力
装置627及び出力装置628と連結する。入力装置は、好ま
しくは、動作条件パラメータ、システム校正データ等を
入力するための1または2以上のキーボード、キーパッ
ド、ポインティングデバイス又はリモートコンピュータ
(図示せず)を含む。出力装置は、好ましくは、英数字
又はビデオディスプレイ、プリンタ又はリモートコンピ
ュータ(図示せず)を含む。
に、コンピュータグログラム626、入出力情報、動作条
件パラメータ及びシステム情報を記憶や検索可能な、揮
発性及び不揮発性デバイスの形態のメモリ623を包含す
る。意図されるコンピュータプログラム626は、本願発
明に係る方法の一実施例を包含するものである。意図さ
れるメモリデバイスは、ROM、RAM、フロッピーデ
ィスク、ハードディスク、CD−ROM等を含む。動作
命令、検出器応答属性、カラム温度プログラム、及びク
ロマトグラフ分析を実行するのに必要なその他の情報
は、入力装置627を経由してプロセッサ622に入力するか
又はメモリ623から検索してよい。
クロマトグラム、ピークの高さ及びピークの面積は、出
力装置628へ伝送しそして表示又はプリントしてよい。
インタフェース624は、さらに、制御、処理及びここに
記述されたもの以外の通信タスクを実行するためのネッ
トワーク及びバスシステム(入出力即ちI/O)コント
ローラ、アイソレーションデバイス、クロック及びその
他の関連電子部品を包含してもよい。遠隔計算装置(図
示せず)は、インタフェース624に接続し、コンピュー
タシステム620と協働して、クライアント/サーバ・ア
プリケーションとして本発明を実施することができる。
ム600に使用でき、メモリ623に格納させることも可能で
ある。
元データ用のフォーマットでメモり623に記憶される。
従属変数s(x)は、クロマトグラムにおける信号を表し、
独立変数xは、時間を表す。xの値が固定時間間隔を表す
第1の実施例では、s(x)は、信号データ点の一次元アレ
イから成るデータ構造で記憶させることができる。xの
値が可変時間間隔を表すの第2の実施例では、順序付き
対(ordered pairs)(x,s(x))のアレイから成るデータ構
造を用いてよい。対応するタイプのデータ構造を用い
て、ベースラインb(x)及びベースライン調節信号a(x)等
の、詳細説明の残りの部分で開示されるその他の従属変
数データを格納してもよい。
滑化するための方法ステップを包含する。このステップ
の目的は、低周波(ドリフト)にはほとんどもしくは全
く影響させないで、高周波(ノイズとピーク群)を減衰
させることである。平滑化は面積を保存する。ピークが
平滑化されると、その面積は、より広い範囲にわたって
再分布される。視覚的には、ピークは振幅が低くなる
が、より広い時間にわたって拡張する。
して平滑化処理を実行してよい。平滑化に適合する一般
的なアプローチは、元のデータ点の各々をそれとそれの
最も近い点群(nearest neighbors)との加重平均で置き
換えることである。平均された点の数及び各点に適用さ
れる加重係数が周波数応答曲線を定める。平滑化アルゴ
リズムのどれにも1つの厄介な問題がある。データの開
始及び終端近くのデータ点は、一方の側に要求される数
の最も近い点群を含まず、そのため、それらの平滑化値
は通常の方法では計算できない。しばしば、この問題に
対する解は、元のデータにあったよりも平滑化データで
は少ない点を含むことになる。最初と最後(n-1)/2の点
(ここで、nは平均された点の数)は、簡単に見失われ
る。マルチパス(multi-pass)平滑化が適用される場合、
より多くのデータが各後続パスで失われるであろう。
の全てが同一で且つ変数のみが平均された点の数である
ところの単純な「ボックスカー(boxcar)」フィルタを使
用する。ボックスカーフィルタリングで生じたデータの
歪みを緩和するには、比較的少ない点を平均化して第2
のパスを実行する。これは、小さい歪み状態で高周波阻
止を達成し、且つ等しくない加重係数を用いた平滑化と
機能的に等価である。信号又はベースラインの開始及び
端部でのデータ損失を避けるため、アルゴリズムは、平
滑化に先立ちフィルタリングに含まれる付加データ点を
推定する。
の実施例では、Savitzky-Golay(最小2乗)フィルタで
使用する。最小2乗平滑化における変数は、平均化され
た点の数であり、データが適合されることになる方程式
の次数である。最小2乗平滑化は、ボックスカー平滑化
より複雑であるとはいえ、シングルパスにおける高周波
減衰とデータ歪みの間でより良好な妥協点を得ることが
できる。信号又はベースラインの開始及び端部でのデー
タ損失は、データの端部に近い各データ点に関して中央
の点以外の点における最小2乗値を計算する加重因子を
使うことによって避けることができる。
含む信号を平滑化して初期又は近似ベースラインを形成
することが要求される場合、比較的正確な初期ベースラ
インは、その信号がほぼバックグラウンドを表す場合の
xの各値での平滑化信号と、信号がほぼピークを表す場
合のギャップを埋める平滑化信号の終点間の直線区分と
から成る合成体を形成する平滑化後に作図することがで
きる。信号がピークを表すかどうかを決定するため、図
7に示し且つ次に説明するように、ベースライン調整信
号702を形成してしきい値703を設定し、ノイズを測定す
るステップを実行してよい。
おけるノイズを測定して正と負のしきい値、tPとtNを定
める方法ステップが含まれる。ノイズ測定に対する一般
的アプローチは、信号をデータ点の小さい連続したグル
ープに残らず分割することと各セグメントでノイズを測
定することに関連している。各セグメントにおいては、
ノイズは、ピーク対ピーク又はRMSの何れかのノイズ
として測定することができる。ピーク対ピークノイズ
は、そのセグメント内の最大値と最小値の間の差であ
る。RMSは、グループ内のデータ値全てからの標準偏
差である。ピーク対ピークは、測定が比較的速く且つ容
易であるが、RMSは比較的正確である。ピーク対ピー
クノイズは、同一データに関してRMSノイズよりおお
よそ6倍大きい。好ましい実施例ではRMSノイズを測
定する。しきい値、tPとtNは、それぞれ、RMSノイズ
のプラスマイナス係数倍に設定される。好ましい実施例
では、係数2.0を使う。
れがピーク群又はドリフトをノイズと混乱しないことを
保証しなければならない。ノイズ測定の好適な一実施例
では、入力信号のドリフトはどれもノイズが測定される
ベースライン調整信号から予め差し引かれている。ピー
ク群を除外するために、好適な実施例では、最小の非ゼ
ロノイズを有するようなセグメントが見付け出される
(バックグラウンドノイズは、ピーク群よりずっと低い
と仮定)。全セグメントについてノイズ測定が実施され
れば、その最小値をベースラインノイズとして選択する
ことができる。特定の検出器は、一定の信号レベル以上
で飽和し、誤って低いノイズを示すことがあるので、好
適な実施例では、ゼロの測定ノイズ値はどれも拒絶し、
最小の非ゼロ値をノイズとして選択する。
は、測定を実行するのにどの点グループを使うかが関連
する。グループ分けは、データ点を幾つかのほぼ等しい
グループ数(例えば、n/100ずつの100のグループ、ここ
でnは信号における点群の数)に残らず分割しそして各
グループのノイズを計算するのと同様に簡単になること
が可能である。より高性能のアプローチでは、100を越
えるグループについて但しそれでも各グループのデータ
点の1/100を含むグループ、例えば、第1グループが点
群1〜100、第2グループが点群51〜150等のグループに
ついてノイズを測定する。好適な一実施例では、開始デ
ータ点の1データ点増しの(例えば、点群1〜100、2〜1
01、3〜102等)データのグループを用いる。
れるベースラインを最適化する新規な方法である。一般
的アプローチは、近似的にバックグラウンドドリフトに
追従するがエラー成分を有する最初の近似ベースライン
を使って開始し、信号のノイズに追従する合成ベースラ
インを形成してその後ノイズの範囲内にベースラインの
中心を合わせるため、合成ベースラインを平滑化するこ
とによってこのベースラインの精度を改善することであ
る。この改善ベースラインのエラー成分は、最初のベー
スラインのそれより小さい。
適用することで説明されるように、第1の実施例は、近
似ベースラインb(x)105がそこで生成される最初のステ
ップ701で開始する。近似ベースラインは、信号s(x)を
平滑化するか、又は信号のバックグラウンドドリフトに
全体的にトラックするベースラインをつくるなど種々の
方法によって生成することができる。近似ベースライン
は、平滑化アルゴリズムの面積保存に起因して、特に、
信号ピーク群と負のバックグラウンドの外乱領域におい
て、不正確さを含む。
テップを1回また2回以上実行してベースラインを最適
化することができる。最適化における第1ステップ702
は、信号からベースラインを差し引き、図8に示すよう
に、その差がゼロカウントの辺りに中心を置いたベース
ライン調整信号a(x)801を生成する。ベースライン調整
信号は、その信号のベースラインからの偏差(ずれ)を
示す。例えば、ベースラインb(x)が信号s(x)と等しくな
るxの値では、ベースライン調整信号a(x)がゼロカウン
トに等しい。前のステップにより平滑化されたベースラ
インはドリフトにトラックしたので、ドリフトはベース
ライン調整信号では減衰されることになる。
ン調整信号a(x)801におけるノイズを計算して、正(tP)8
02及び負(tN)803のしきい値をノイズの範囲外及びその
周りに設定することである。ベースライン調整信号がし
きい値で定められたノイズバンド内に入るxのそれぞれ
の値での信号データs(x)は、ほぼ、信号バックグラウン
ドを表す。ベースライン調整信号がこのバンドの外にあ
るxのそれぞれの値での信号データはほぼ信号ピーク群
又は負のバックグラウンド外乱を表す。
タを、ベースライン調整信号a(x)がしきい値で定められ
たノイズバンド内に入るxのそれぞれの値でのベースラ
インb(x)に置換する。このステップの実行後、図9のベ
ースライン901は、信号がほぼバックグラウンドから成
るxのそれぞれの値での信号データ902と、信号がほぼピ
ーク群又は負のバックグラウンド外乱から成るxのそれ
ぞれの値での先のベースライン903との合成となる。図
9を図1と比較すれば明らかになるように、合成ベース
ライン901が信号101のデータを近似し、ノイズバンド外
のピーク群102と外乱106はクリップされる。ベースライ
ンデータb(x)を信号データs(x)に置き換えることは、平
滑化701の後でベースライン105に含まれるピーク面積の
多くを合成ベースライン901から除去する効果がある。
平滑化して、エラー成分が低減された改善ベースライン
1001を生成させることである。しきい値外のピーク群と
外乱を表す信号データが合成ベースライン901から既に
除去されているので、それらは平滑化ステップ705から
生ずる図10の第一パス改善ベースライン1001を歪める
ことはない。第一パス改善ベースライン1001は、最初の
ベースライン1002よりノイズとドリフトによって中心調
整されたベースラインに近く、且つクロマトグラムを観
察しているクロマトグラファーが引いたであろうベース
ラインにより近いものである。
は、ベースラインをさらに改善し、先の繰り返し操作で
作られた改善ベースラインを次の繰り返し操作の近似ベ
ースラインとして置き換えて、繰り返し実行してよい70
6。第一パス改善ベースライン1001は最初のベースライ
ン1002より正確であるため、図11の第2パスベースラ
イン調整信号1101におけるゼロからのズレはさらに低減
され、第2パスしきい値tP 1102及びtN 1103を第1パス
しきい値tP 802及びtN 803に関してより厳密に設定させ
ることができる。第2の反復は、図10の第2パス改善
ベースライン1003を生ずる。小さいピーク群と外乱群を
有するかなり単純な信号に対しては、1または2回の繰
り返し操作のあと、良好な結果が可能だが、より一般的
なケースを扱うには、好ましい実施例では8回の繰り返
し操作を繰り返す。最適化ステップの付加的反復操作に
よって、処理時間の増大を犠牲にして、さらなる改善が
もたらされる。
の開始及び終点ベースライン点として使えるように時間
と信号レベルを定めるのにこの最適化ベースラインを使
用する従来の積分アルゴリズムを介してその信号を積分
してピークの高さと面積をより正確に計算できるように
してもよい。
方法 例として図5の信号データに図12の方法を適用するこ
とで説明されるように、本願発明の好ましい第2の実施
例は、信号503をろ波してバックグラウンドドリフト504
を減衰させるという新規な方法である。第2実施例に用
いられる一般的アプローチは、信号ドリフトにトラック
する平滑化合成ベースラインを作り、次いで、信号から
ベースラインを引いてドリフトを減衰させるものであ
る。この方法とベースライン最適化法との類似性は、熟
練した当業者には明らかである。
により最初のベースラインb(x)が生成されるステップ12
01で開始する。平滑化操作によって、バックグラウンド
ドリフトのような低周波現象にはほぼトラックするがバ
ックグラウンドノイズ及びピーク群のような比較的高い
高周波現象にはトラックしないベースラインが生成され
る。
ースラインb(x)を差し引き、その差がゼロカウントの辺
りに中心を置いたベースライン調整信号a(x)を生成する
ようにすることである。平滑化ベースラインb(x)は、信
号におけるドリフトにはトラックするがピーク群又はノ
イズにはトラックしないので、ベースライン調整信号a
(x)におけるドリフトは減衰され、一方、ピーク群とノ
イズはそのまま残ることは、理解される。
号a(x)におけるノイズを計算して、正(tP)及び負(tN)の
しきい値をノイズの範囲外及びその周りに設定すること
である。ベースライン調整信号がしきい値で定められた
ノイズバンド内に入るxのそれぞれの値での信号データ
はほぼ信号バックグラウンドを表す。ベースライン調整
信号がこのバンドの外にあるxのそれぞれの値での信号
データはほぼ信号ピーク群を表す。
タを、ベースライン調整信号a(x)がしきい値で定められ
たノイズバンド内に入るxの値でのベースラインb(x)へ
置換することである。このステップを実行した後、ベー
スラインは、信号がほぼバックグラウンドから成るxの
それぞれの値での信号データと、信号がほぼピーク群か
ら成るxのそれぞれの値での先のベースラインとの合成
となる。合成ベースラインが信号データを近似し、ノイ
ズバンド外のピーク群はどれもクリップされる。信号デ
ータをベースラインに代入することで、合成ベースライ
ンが信号におけるドリフトとノイズにほぼトラックする
ことが理解される。
(x)を平滑化することである。平滑化操作によって、依
然としてバックグラウンドドリフトにほぼトラックする
ベースラインb(x)となるが、ノイズの影響は完全に平滑
化され且つ減衰されることになる。
02、1203、1204、1205は、先の繰り返し操作で生じた平
滑化合成ベースラインを次の繰り返し操作の近似ベース
ラインとして使うことにより、ベースラインb(x)が如何
にうまくバックグラウンドドリフトにトラックするかを
改善できるよう、繰り返し実行してよい(繰り返し操作
1207)。小さいピーク群と外乱群を有するかなり単純な
信号に対しては、1または2回の繰り返し操作後、良好
な結果が可能だが、より一般的なケースを扱うには、好
ましい実施例は、8回の繰り返し操作を繰り返す。この
ような付加的繰り返し操作により、処理時間の増大を犠
牲にするが、ドリフトをさらに減衰させる。
ステップ1206は、信号s(x)からベースラインb(x)を差し
引き、図13に示すようにろ波済み信号1301を生成させ
ることである。これによりバックグラウンドドリフトは
減衰されるがバックグラウンドドリフトは未だされてい
ないゼロカウントの辺りに中心を置いた信号1301とな
る。ピーク1302の高さは、ピーク群506との比較で分か
るように、ドリフトを補償するように調整されている。
ピーク面積は保存される。
号)はさらにクロマトグラムとして表示させるか、もし
くは、ピークの高さ及び面積を計算するために従来の積
分アルゴリズムを介して積分してもよい。ドリフトは信
号から既にろ波されているので、積分は全てのピーク群
に対する開始及び終点ベースライン点としてゼロカウン
トの信号レベルを使うことができるので、単純化され
る。加えて、疑似ピーク505に関して図13における欠
如で分かるように、ドリフトによる疑似ピークは排除さ
れる。
タリング方法 一例として図5の信号データに図14の方法を適用する
ことで説明されるように、本願発明の好ましい第3の実
施例は、信号503をろ波してノイズ507とドリフト504を
減衰させるという新規な方法である。一般的アプローチ
は、信号ドリフトにトラックする平滑化ベースラインを
作り、次いで、信号ノイズにトラックする合成ベースラ
インを作りだし、そして最後に信号からその複合ベース
ラインを引いてドリフトとノイズを減衰させるものであ
る。この方法と前述のドリフトを減衰させるための信号
フィルタリング方法との類似性は、熟練した当業者には
明らかになろう。
ことにより最初の近似ベースラインb(x)が生成されるス
テップ1401で開始する。平滑化操作によって、ドリフト
のような低周波現象にはほぼトラックするがノイズ及び
ピーク群のような比較的高い高周波現象にはトラックし
ないベースラインが生成される。
ースラインb(x)を差し引き、その差がゼロカウントの辺
りに中心を置いたベースライン調整信号a(x)を生成する
ようにすることである。平滑化ベースラインb(x)は、信
号におけるドリフトにはトラックするがピーク群又はノ
イズにはトラックしないので、ベースライン調整信号a
(x)におけるドリフトは減衰され、一方、ピーク群とノ
イズはそのまま残ることは、理解される。
号a(x)におけるノイズを計算して、正(tP)及び負(tN)の
しきい値をノイズの範囲外及びその周りに設定すること
である。ベースライン調整信号がしきい値で定められた
ノイズバンド内に入るxのそれぞれの値での信号データ
はほぼバックグラウンドを表す。ベースライン調整信号
がこのバンドの外にあるxのそれぞれの値での信号デー
タはほぼピーク群を表す。
タを、ベースライン調整信号a(x)がしきい値によって画
定されたノイズバンド内に入るxの値でのベースラインb
(x)に置換する。このステップを実行した後、ベースラ
インは、信号がほぼバックグラウンドから成るxのそれ
ぞれの値での信号データと、信号がほぼピーク群から成
るxのそれぞれの値での先のベースラインとの合成とな
る。合成ベースラインが信号データを近似し、ノイズバ
ンド外のピーク群はどれもクリップされる。信号データ
をベースラインに代入することで、合成ベースラインが
信号におけるドリフトとノイズにほぼトラックすること
が理解されるであろう。
合成ベースラインが如何にうまくバックグラウンドのド
リフトとノイズにトラックするかをさらに改善するた
め、繰り返し実行してよい(繰り返し操作1407)。その
方法が繰り返し実行されると、先の繰り返し操作の第4
ステップ1404で作られた合成ベースラインb(x)は、平滑
化され1405、次いで次の繰り返し操作の引き算ステップ
1402を実行するのに使われる近似ベースラインに置き換
わることになる。小さいピーク群と外乱群を有するかな
り単純な信号に対しては、1回または2回のの繰り返し
操作の後、良好な結果が可能だが、より一般的なケース
を扱うには、好ましい実施例は、8回の繰り返し操作を
繰り返す。この付加的繰り返し操作によって、処理時間
の増大を犠牲にして、ドリフトとノイズがさらに減衰さ
れる。図15は、最終の繰り返し操作で生成された合成
ベースライン1501を、信号1502に貼り付けた状態で示す
(簡略化のため、ベースラインは、多少下方に離して示
す)。そのベースラインは、ピーク群が存在する部分を
除くあらゆるところで信号に密接してトラックしている
のは明らかである。
インb(x)が得られると、その合成ベースラインが信号s
(x)から差し引かれる(ステップ1407)。図16に示す
ように、バックグラウンドのドリフトとノイズは減衰さ
れる。実際、十分な繰り返し操作の後、得られる信号s
(x)1601は、ピーク群1602が存在する部分を除くあらゆ
るところでゼロカウントになる。ベースラインの上のピ
ーク群1602の高さは、ピーク群506との比較から分かる
ように、変化せず、ピーク面積が保存される。加えて、
ドリフトに起因する疑似ピーク群は、疑似ピーク505に
関して図16における欠如で分かるように、排除され
る。
クロマトグラムとして表示させるか、もしくは、ピーク
の高さ及び面積を計算するために従来の積分アルゴリズ
ムを介して積分してもよい。ドリフトとノイズは信号か
ら既にフィルタをかけられているので、積分は単純化さ
れる。全てのピーク群に対する開始及び終点ベースライ
ン点としてゼロカウントの信号レベルが使われ、ゼロカ
ウントからの正の偏差はどれもピークを表すため、簡単
なピーク検出器で十分である。加えて、疑似ピーク505
に関して図16における欠如で分かるように、ドリフト
による疑似ピークは排除される。
分を伴わない、模擬抽出(simulateddistillation)であ
る。模擬抽出では、信号は、面積スライス(area slice
s)と呼ばれる小さいセグメントに残らず分割される。各
面積スライスは、炭化水素混合物の一定の沸点範囲に対
応する。スライスにおけるピーク群は全てほぼ同一の沸
点を有するため、どのピーク群がスライス内の面積を満
たすかは重要ではなく、むしろ、測定されるのは、各ス
ライスのピーク下の全面積である。ノイズとドリフトが
その信号に関して著しい時は、顕著なエラーが模擬抽出
から生ずる。しかし、このフィルタリング方法を使って
模擬抽出操作の前に信号からドリフトとノイズを除去す
ることで、その面積スライスは、ピーク群の面積を含む
に過ぎない。この技術は、より低い沸点の混合物におけ
るように、離散ピーク群が存在する場合に適用できるだ
けである。より高い沸点範囲は、強度に合併されたピー
ク群の"こぶ"を作る傾向があり、従ってフィルタリング
方法は、そのこぶをドリフトとして扱い、それらの面積
の多くが完全に差し引かれる。
とで説明されるように、本発明の好ましい第4の実施例
は、信号503にフィルタをかけてノイズ507を減衰させる
という新規な方法である。その一般的アプローチは、ノ
イズとドリフトにトラックする合成ベースラインを作
り、次いで、その合成ベースラインを平滑化してドリフ
トだけにトラックする中間ベースラインを生成させ、信
号から合成ベースラインを引いてノイズとドリフトの両
方を減衰させ、最後に、ドリフトを再構成させるように
中間ベースラインを再び加える。この方法は、上述の2
つの信号フィルタリング方法の要素を結合するものであ
ることは、熟練した当業者には理解される。
により最初のベースラインb(x)が生成されるステップ17
01で開始する。平滑化操作によって、ドリフトのような
低周波現象にはトラックするがノイズ及びピーク群のよ
うな比較的高い高周波現象にはトラックしないベースラ
インが生成される。
ラインb(x)を差し引き、その差がゼロカウントの辺りに
中心を置いたベースライン調整信号a(x)を生成する。平
滑化ベースラインb(x)は、信号におけるドリフトにはト
ラックするがピーク群又はノイズにはトラックしないの
で、ベースライン調整信号a(x)におけるドリフトは減衰
され、一方、ピーク群とノイズはそのまま残ることは、
理解される。
号a(x)におけるノイズを計算して、正(tP)及び負(tN)の
しきい値をノイズの範囲外及びその周りに設定すること
である。ベースライン調整信号がしきい値で定められた
ノイズバンド内に入るxのそれぞれの値での信号データ
はほぼバックグラウンドを表す。ベースライン調整信号
がこのバンドの外にあるxのそれぞれの値での信号デー
タはほぼ信号ピーク群を表す。
タを、ベースライン調整信号a(x)がしきい値で定められ
たノイズバンド内に入るxの値でのベースラインb(x)に
置換する。このステップを実行した後、ベースライン
は、信号がほぼバックグラウンドから成るxのそれぞれ
の値での信号データと、信号がほぼピーク群から成るx
のそれぞれの値での先のベースラインとの合成となる。
合成ベースラインが信号データを近似し、ノイズバンド
外のピーク群はどれもクリップされる。信号データをベ
ースラインに代入することで、合成ベースラインが信号
におけるバックグラウンドのドリフトとノイズにほぼト
ラックすることが理解される。
(x)を平滑化して、バックグラウンドドリフトには依然
としてほぼトラックするが、平滑操作の影響に起因する
バックグラウンドノイズにもはやトラックしない中間ベ
ースラインb2(x)を生成させることである。
合成ベースラインb(x)と中間ベースラインb2(x)が如何
にうまくバックグラウンドにトラックするかをさらに改
善できるように、繰り返し実行してよい(繰り返し操作
1706)。その方法が繰り返し実行されると、先の繰り返
し操作の第4ステップ1705で作られた中間ベースライン
b2(x)は、次の繰り返し操作の引き算ステップ1702を実
行するのに使われるベースラインに置き換わることにな
る。小さいピーク群と外乱群を有するかなり単純な信号
に対しては、1回または2回の繰り返し操作後良好な結
果が可能だが、より一般的なケースを扱うには、好まし
い実施例は、8回の繰り返し操作を繰り返す。この付加
的繰り返し操作により、処理時間の増大を犠牲にして、
ノイズがさらに減衰される。
(x)と中間ベースラインb2(x)が得られると、その複合ベ
ースラインが信号s(x)から差し引かれ(ステップ170
8)、バックグラウンドのドリフトとノイズを減衰さ
せ、そして中間ベースラインb2(x)が信号s(x)に加えら
れて(ステップ1708)、バックグラウンドドリフトを再
び加える。図18に示すように、バックグラウンドノイ
ズは減衰され、一方、ドリフト1803は、全体的に影響さ
れない。結果として、ピーク群1802の振幅は実質的に元
の信号503におけるピーク506と同じになる。バックグラ
ウンドドリフトが追加されるため、生ずる信号s(x)1801
は、ゼロカウントの辺りに中心が置かれず、バックグラ
ウンドドリフト1803のレベルの辺りに置かれることにな
る。
効果を遮蔽しない状態での信号のドリフトを示すところ
のクロマトグラムとして表示させてよい。信号は、ピー
クの高さ及び面積を計算するために従来の積分アルゴリ
ズムを介して積分してもよい。
果、及び後続の処理操作を実施する以前に信号からドリ
フト、ノイズ、又はその両方に対してフィルタをかける
ことの効果に適切に対処するように、信号のベースライ
ンを最適化する新規で有益な方法を提供するものであ
る。正確なベースラインによって適切なピーク認識が保
証され、ピークの高さ及びピーク面積に対する正確な積
分結果がもたらされる。ドリフトとノイズを取り除くた
めの信号の事前フィルタリングは、目で見てより綺麗な
表示を実現し、比較的簡単で且つ高速のアルゴリズムに
よって積分を実施させ、そして正確な模擬抽出を実行さ
せ得るものである。
が、以下、本発明の各実施態様の例を示す。 (実施態様1)次の(イ)から(ニ)のステップを含む
バックグラウンドレベルを有する入力信号を解析するた
めの信号解析方法。 (イ)入力信号を取得し、(ロ)前記入力信号から第1
エラー成分を有する近似ベースラインを減算して、ベー
スライン調整ノイズを有するベースライン調整信号を生
成し、(ハ)前記ベースライン調整ノイズの範囲を囲む
第1及び第2のしきい値を計算し、前記第1及び第2し
きい値の間でノイズバンドを画定し、(ニ)前記ベース
ライン調整信号が前記ノイズバンドの範囲内に入る部分
を近似ベースラインの代わりに入力信号を置き換え、合
成ベースラインを生成する。 (実施態様2)さらに、入力信号を平滑化し、近似ベー
スラインを生成するステップを含む前項(1)記載の信号
解析方法。 (実施態様3)バックグラウンドレベルが第1ドリフト
成分を含むばあい、合成ベースラインを平滑化し、改善
ベースラインを生成するステップと、改善ベースライン
を入力信号から減算して、第2ドリフト成分が第1ドリ
フト成分に比較して減衰されているフィルタをかけられ
た信号を生成するステップと含む前項(1)記載の信号解
析方法。 (実施態様4)さらに、近似ベースラインを改善ベース
ラインに置き換える方法ステップを含み、近似ベースラ
インを減算し、第1及び第2しきい値を計算し、入力信
号を近似ベースラインに代入し、合成ベースラインを平
滑化し、そして近似ベースラインを置き換える方法ステ
ップを繰り返し実行し、よって、第2ドリフト成分を各
反復操作でさらに減衰させることを特徴とする前項(3)
記載の信号解析方法。 (実施態様5)バックグラウンドレベルが第1ドリフト
成分と第1ノイズ成分を含み、さらに、入力信号から合
成ベースラインを減算し、第2ドリフト成分が第1ドリ
フト成分に比較して減衰され、第2ノイズ成分が第1ノ
イズ成分に比較して減衰されているフィルタをかけられ
た信号を生成する方法ステップを含むことを特徴とする
前項(1)記載の信号解析方法。 (実施態様6)さらに、合成ベースラインを平滑化し、
改善ベースラインを生成するステップと近似ベースライ
ンを改善ベースラインで置き換えるステップとを含み、
近似ベースラインを減算し、第1及び第2しきい値を計
算し、入力信号を近似ベースラインに代入し、合成ベー
スラインを平滑化し、そして近似ベースラインを置き換
える方法ステップを繰り返し実行して、よって、第2ド
リフト成分と第2ノイズ成分を各反復操作でさらに減衰
させることを特徴とする前項(5)記載の信号解析方法。 (実施態様7)入力信号がクロマトグラフデータである
場合であって、さらに、フィルタをかけられた信号に対
して模擬抽出計算を実行するステップを含む前項(5)記
載の信号解析方法。 (実施態様8)バックグラウンドレベルが第1ノイズ成
分を含んでいるばあいであって、さらに、合成ベースラ
インを平滑化して中間ベースラインを生成するステップ
と、入力信号から合成ベースラインを減算し、中間ベー
スラインを入力信号に加えることによって、第2ノイズ
成分が第1ノイズ成分に比較して減衰されているフィル
タをかけられた信号を生成するステップとを含むことを
特徴とする前項(1)記載の信号解析方法。 (実施態様9)さらに、近似ベースラインを中間ベース
ラインに置き換える方法ステップを包含し、近似ベース
ラインを減算し、第1及び第2しきい値を計算し、入力
信号を近似ベースラインに代入し、合成ベースラインを
平滑化し、そして近似ベースラインを置き換える方法ス
テップを繰り返し実行して、よって、第2ノイズ成分を
各反復操作でさらに減衰させることを特徴とする前項
(8)記載の信号解析方法。 (実施態様10)さらに、合成ベースラインを平滑化し
て、第1エラー成分より小さい第2エラー成分を有する
改善ベースラインを生成するステップを含む前項(1)記
載の信号解析方法。 (実施態様11)さらに、近似ベースラインを改善ベー
スラインに置き換える方法ステップを包含し、近似ベー
スラインを減算し、第1及び第2しきい値を計算し、入
力信号を近似ベースラインに代入し、合成ベースライン
を平滑化し、そして近似ベースラインを置き換える方法
ステップを繰り返し実行して、よって、第2エラー成分
を各反復操作でさらに減衰させることを特徴とする前項
(10)記載の信号解析方法。 (実施態様12)入力信号がクロマトグラフのデータで
ある前項(1)記載の信号解析方法。 (実施態様13)さらに、改善ベースラインを使って入
力信号を積分する方法ステップを含むことを特徴とする
前項(10)記載の信号解析方法。 (実施態様14)近似ベースラインがさらにデータ構造
b(x)を含み、入力信号がさらにデータ構造s(x)を含み、
ベースライン調整信号がさらにデータ構造a(x)を含み、
近似ベースラインの代わりに入力信号を置き換える方法
ステップが、さらに、a(x)がノイズバンドの範囲に入る
xの全ての値でのs(x)の値をb(x)に代入するステップを
含むことを特徴とする前項(10)記載の信号解析方法。 (実施態様15)バックグラウンドレベルを有する入力
信号に関して第1エラー成分を有する近似ベースライン
の精度を改善する方法ステップを実施するコンピュータ
で実行可能な命令のプログラムを実質的に具現化され、
コンピュータによって読取り可能なプログラム記憶媒体
において、前記方法ステップは、入力信号から近似ベー
スラインを減算し、ベースライン調整ノイズを有するベ
ースライン調整信号を生成するステップと、前記ベース
ライン調整ノイズの範囲を囲む第1及び第2しきい値を
計算し、第1及び第2しきい値の間でノイズバンドを画
定するステップと、前記ベースライン調整信号が前記ノ
イズバンドの範囲内に入る部分は近似ベースラインの代
わりに前記入力信号を置き換えて、合成ベースラインを
生成するステップと、合成ベースラインを平滑化して、
第1エラー成分より小さい第2エラー成分を有する改善
ベースラインを生成するステップとを包含することを特
徴とするプログラム記憶媒体。 (実施態様16)バックグラウンドレベルを有する入力
信号にフィルタをかける方法ステップを実施するため、
コンピュータで実行可能な命令のプログラムを実質的に
具現化する、コンピュータによって読取り可能なプログ
ラム記憶媒体において、方法ステップは、入力信号を平
滑化して近似ベースラインを生成するステップと、入力
信号から近似ベースラインを減算して、ベースライン調
整ノイズを有するベースライン調整信号を生成するステ
ップと、ベースライン調整ノイズの範囲を囲む第1及び
第2しきい値を計算し、第1及び第2しきい値の間でノ
イズバンドを画定するステップと、ベースライン調整信
号がノイズバンドの範囲内に入る部分を近似ベースライ
ンの代わりに入力信号を置き換えて、合成ベースライン
を生成するステップとを含むことを特徴とするコンピュ
ータによって読取り可能なプログラム記憶媒体。 (実施態様17)バックグラウンドレベルが第1ドリフ
ト成分を含むばあいであって、さらに、合成ベースライ
ンを平滑化して、改善ベースラインを生成するステップ
と、入力信号から改善ベースラインを減算して、第2ド
リフト成分が第1ドリフト成分に比較して減衰されてい
るフィルタをかけられた信号を生成するステップとを包
含することを特徴とする前項(16)記載のプログラム記憶
媒体。 (実施態様18)バックグラウンドレベルが第1ドリフ
ト成分と第1ノイズ成分を含むばあいであって、さら
に、入力信号から合成ベースラインを減算し、第2ドリ
フト成分が第1ドリフト成分に比較して減衰されてい
て、第2ノイズ成分が第1ノイズ成分に比較して減衰さ
れているフィルタをかけられた信号を生成する方法ステ
ップを含むことを特徴とする前項(16)記載のプログラム
記憶媒体。 (実施態様19)バックグラウンドレベルが第1ノイズ
成分を含む場合であって、さらに、合成ベースラインを
平滑化して、中間ベースラインを生成するステップと、
入力信号から合成ベースラインを減算し、入力信号に中
間ベースラインを加えることにより、第2ノイズ成分が
第1ノイズ成分に比較して減衰されているフィルタをか
けられた信号を生成するステップとを含むことを特徴と
する前項(16)記載のプログラム記憶媒体。 (実施態様20)少なくとも1つのピークとバックグラ
ウンドノイズを含むバックグラウンドレベルとをさらに
有する入力信号を受信する入力装置と、前記入力装置と
通信するプロセッサとを含み、前記プロセッサは、入力
信号から近似ベースラインを減算して、ベースライン調
整ノイズを有するベースライン調整信号を生成し、前記
ベースライン調整ノイズの範囲を囲む第1及び第2しき
い値を計算し、よって前記第1及び第2しきい値間にノ
イズバンドを画定し、前記ベースライン調整信号がノイ
ズバンド内に入る部分に近似ベースラインの代わりに入
力信号を置き換えて、合成ベースラインを生成すること
を特徴とするデータ解析システム。 (実施態様21)さらに、入力装置に接続されたクロマ
トグラフと、1または2以上の成分を含む化学試料を取
り扱うクロマトグラフと、化学試料をその成分群に分離
するためのカラムと入力信号を発生するようにその成分
群に応答する検出器をさらに備えたクロマトグラフとを
包含することを特徴とする前項(20)記載のデータ解析シ
ステム。 (実施態様22)さらに出力装置を含み、プロセッサは
さらに合成ベースラインを平滑化して、改善ベースライ
ンを生成し、改善ベースラインを使って入力信号を積分
し、その積分信号を出力装置に伝送することを特徴とす
る前項(20)記載のデータ解析システム。
クロマトグラフィーの領域において記述し、そして、図
解したが、本発明は、そのように記述且つ図解された部
品の特定の形、方法又は配置に限定されるものではな
い。例えば、本願明細書で説明された諸実施例は、スペ
クトルアナライザ及び地震計等のその他の電子測定器で
生成される信号にも効力を発揮し得るものである。した
がって、本発明は、特許請求の範囲の記述のとおりであ
る。
近似ベースラインを示す典型的なクロマトグラムを示す
図。
フ信号と、従来の積分方法を使って得られた不正確なベ
ースラインを示す典型的なクロマトグラムを示す図。
ラフ信号と、従来の積分方法を使って得られた不正確な
ベースラインを示す典型的なクロマトグラムを示す図。
合の低い信号対雑音比を有するクロマトグラフ信号を示
す典型的なクロマトグラムを示す図。
グラフ信号を示す典型的なクロマトグラムを示す図。こ
こで、従来の積分方法を使って得られた不正確なベース
ラインと疑似ピークが示される。
計測システムのブロック図。
るためのアルゴリズムを示す図。
より生成されたベースライン調整信号を示す典型的なク
ロマトグラムであって、その信号のノイズバンドを定め
るしきい値を示す図。
ゴリズムの第1の繰り返し操作によって生成された(平
滑化前の)合成ベースラインを示す典型的なクロマトグ
ラムを示す図。
1の信号に作用するベースライン最適化アルゴリズムに
よって生成された第1パスの改善ベースライン及び第2
パス改善ベースラインを示す典型的なクロマトグラムを
示す図。
り返し操作の後の、ベースライン調整信号と図1の信号
に対するノイズバンドを定めるしきい値とを示す典型的
なクロマトグラムを示す図。
号のフィルタリングを実行するためのアルゴリズムを示
す図。
法を適用することで得られるフィルタを掛けられた信号
を示す典型的なクロマトグラムを示す図。
るべく信号のフィルタリングを実行するためのアルゴリ
ズムを示す図。
を適用することで得た合成ベースラインを示す典型的な
クロマトグラムを示す図。
を適用することで得られるフィルタをかけられた信号を
示す典型的なクロマトグラムを示す図。
のフィルタリングを実行するためのアルゴリズムを示す
図。
を適用することで得られるフィルタをかけられた信号を
示す典型的なクロマトグラムを示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】次の(イ)から(ニ)のステップを含むバ
ックグラウンドレベルを有する入力信号を解析するため
の信号解析方法。 (イ)入力信号を取得し、(ロ)前記入力信号から第1
エラー成分を有する近似ベースラインを減算して、ベー
スライン調整ノイズを有するベースライン調整信号を生
成し、(ハ)前記ベースライン調整ノイズの範囲を囲む
第1及び第2のしきい値を計算し、前記第1及び第2し
きい値の間でノイズバンドを画定し、(ニ)前記ベース
ライン調整信号が前記ノイズバンドの範囲内に入る部分
を近似ベースラインの代わりに入力信号を置き換えて合
成ベースラインを生成する。 - 【請求項2】バックグラウンドレベルを有する入力信号
に関して第1エラー成分を有する近似ベースラインの精
度を改善する方法ステップを実施するコンピュータで実
行可能な命令のプログラムを実質的に具現化され、コン
ピュータによって読取り可能なプログラム記憶媒体にお
いて、前記方法ステップは、 入力信号から近似ベースラインを減算し、ベースライン
調整ノイズを有するベースライン調整信号を生成するス
テップと、前記ベースライン調整ノイズの範囲を囲む第
1及び第2しきい値を計算し、第1及び第2しきい値の
間でノイズバンドを画定するステップと、前記ベースラ
イン調整信号が前記ノイズバンドの範囲内に入る部分は
近似ベースラインの代わりに前記入力信号を置き換え
て、合成ベースラインを生成するステップと、合成ベー
スラインを平滑化して、第1エラー成分より小さい第2
エラー成分を有する改善ベースラインを生成するステッ
プとを包含することを特徴とするプログラム記憶媒体。 - 【請求項3】少なくとも1つのピークとバックグラウン
ドノイズを含むバックグラウンドレベルとをさらに有す
る入力信号を受信する入力装置と、前記入力装置と通信
するプロセッサとを含み、前記プロセッサは、入力信号
から近似ベースラインを減算して、ベースライン調整ノ
イズを有するベースライン調整信号を生成し、前記ベー
スライン調整ノイズの範囲を囲む第1及び第2しきい値
を計算し、よって前記第1及び第2しきい値間にノイズ
バンドを画定し、前記ベースライン調整信号がノイズバ
ンド内に入る部分に近似ベースラインの代わりに入力信
号を置き換えて、合成ベースラインを生成することを特
徴とするデータ解析システム。
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