JPH1115173A - 静電記録フィルム - Google Patents

静電記録フィルム

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JPH1115173A
JPH1115173A JP18048797A JP18048797A JPH1115173A JP H1115173 A JPH1115173 A JP H1115173A JP 18048797 A JP18048797 A JP 18048797A JP 18048797 A JP18048797 A JP 18048797A JP H1115173 A JPH1115173 A JP H1115173A
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JP
Japan
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film
conductive layer
electrostatic recording
conductive
layer
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Application number
JP18048797A
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English (en)
Inventor
Yukimasa Sugiyama
進征 杉山
Tatsuya Nomura
達也 野村
Takeshi Konno
武士 今野
Koichi Suematsu
浩一 末松
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電記録によるかぶりの発生が充分に抑えら
れ、かつ透明性においても高いレベルに維持された静電
記録フィルムを提供する。 【解決手段】 絶縁性透明フィルム上に、導電性物質及
び高分子バインダからなる導電層が設けられた導電層付
きフィルムの該導電層上に、高分子バインダ及び絶縁性
粒子からなり且つ該絶縁性粒子が表面から突き出た誘電
層が設けられた静電記録フィルムにおいて、該導電層の
表面抵抗率が1.0×105 〜8.0×106 Ωの範囲
にあり、且つ該導電層付きフィルムのヘイズが3以下で
あることを特徴とする静電記録フィルム;及び該絶縁性
フィルムと該導電層との間に、イオン性物質を含む下塗
層が形成された上記静電記録フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電記録フィルムに
関する。さらに詳しくは、本発明は、フィルム表面に電
圧印加により直接的に静電潜像を形成させ、その潜像を
トナー現像することにより可視画像とする静電記録方法
に有利に用いることができる静電記録フィルムに関す
る。特に、本発明は、カラーグラフィック用あるいはC
AD(computer aided design) 用の静電記録プリンタあ
るいはプロッタを用いて画像を形成する静電記録方法に
有利に用いることができる静電記録フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】上記の静電記録方法に使用される記録材
料としては、従来から紙の支持体上に、比較的電気抵抗
の低い導電層を設け、その上に厚さ数μmの電気抵抗の
高い誘電層(ポリマーと絶縁性微粒子を主成分とする)
が設けられた静電記録紙が広く知られている。そして静
電記録は、例えば静電記録紙の誘電層表面に記録電圧を
印加して静電潜像を形成させ、次いでこの潜像に、その
潜像の電荷と反対の電荷を持ったトナー(トナー溶剤分
散液)を静電力により付着させ、次いでこのトナー像を
自然乾燥又は風の付与により定着させることによって行
なわれる。誘電層には、電圧印加により一般に負の電荷
の潜像が形成されるが、その時、導電層に反対の電荷の
正の電荷が生じ、これにより誘電層に負の電荷の潜像が
固定される。導電層はこの潜像の固定のために設けられ
ている。このような機能が発現できるように、導電層は
比較的低い電気抵抗を持つように調整されている。
【0003】上記静電記録による可視画像の形成は、高
速記録が可能であること、記録エネルギーが他のシステ
ムに比べて小さいことから、従来から高速ファクシミ
リ、コンピュータ出力の高速記録に利用されている。静
電記録材料としては、従来は、上記のように支持体には
主に紙が使用されてきた。最近、集積回路の高密度化、
プリント基盤の多層化、建築構造物の高層化に伴い、こ
れらの図面の大型化と共にカラー化が求められている。
また、大型ポスター、電飾看板あるいはサインボードな
どの屋外で使用できるような大型のディスプレイを容易
に作成できるようなカラー画像が形成可能な大型システ
ムが求められている。このような要望に応えて、静電記
録の高速性を生かした各種図面、ポスターなどの大型の
精密カラー画像を高速で出力可能な大型の静電カラープ
ロッタが開発され、使用されるようになっている。この
ような大型カラープロッタを用いることにより幅広の大
きい寸法のカラー画像を容易に得ることができる。この
ような大型サイズの記録用の静電記録材料としては、上
記のような支持体に紙を用いた静電記録材料では、耐久
性や寸法安定性が充分とは言えず、支持体として耐久性
や寸法安定性に優れたポリマーフィルムを用いる記録材
料の使用が検討され、実際に使用されるようになってき
ている。
【0004】大型の静電カラープロッタを用いた静電記
録システムの代表的な構成を図3を参照しながら説明す
る。ローラ31から送り出された静電記録フィルム32
は、記録用の電圧を付与するマルチピン電極ヘッド33
及び対電極34の間を、静電記録フィルム32の誘電層
が電極ヘッド33に対向するように配置されて通過し、
電極ヘッドから誘電層に記録電圧が印加される。これに
より誘電層に静電潜像が形成される。次いで、潜像の電
荷と反対の電荷を有する黒色の液体トナーのトナーヘッ
ド35Bが持ち上げられて誘電層と接触し、黒色の液体
トナーが潜像部分にのみ塗布され、黒色液体トナーは潜
像部分に付着する。その後、潜像部分に付着した黒色液
体トナーを乾燥機37で乾燥させ、黒色のトナー画像を
誘電層上に定着させる。この間に、黒色のトナー画像が
形成された長さ分だけ、フィルムはローラ38に巻き取
られるが、その後、次のシアン色の画像を形成するため
に、ローラ38に巻き取られた長さだけ、ローラ31に
巻き戻される。そして、上記黒色のトナー画像の形成と
同様に、シアン色の液体トナーのトナーヘッド35Cに
よりシアン色のトナー画像を静電記録フィルム32の誘
電層に形成させ、順にマゼンタ色の液体トナーのトナー
ヘッド35Mによりマゼンタ色のトナー画像、そして黄
色の液体トナーのトナーヘッド35Yにより黄色のトナ
ー画像を形成させ、これによりカラー画像を誘電層上に
形成させる。
【0005】上記の静電記録方法では、マルチピン電極
ヘッドで誘電層上に記録電圧を印加した時、電極ヘッド
と静電記録フィルムの誘電層との微小空隙(以下ギャッ
プとも言う)に気中放電を発生させ誘電層表面に静電潜
像を形成し、次いで静電潜像を液体トナーにより現像し
て可視画像とすることにより行なわれる。なお、電圧印
加時に放電をするように、電極ヘッドと静電記録フィル
ムの誘電層の間に適度なギャップ(一般に7μm程度)
を形成する必要がある。このため、誘電層には絶縁性粒
子(絶縁性スペーサ粒子とも言う)を層の表面から突き
出るように備えられ、電極ヘッドはこの粒子表面に接触
しながら上記ギャップを保って電圧の印加が行なわれ
る。そして、この電圧印加により誘電層には、負の電荷
の潜像が形成されるが、この時、前述したように比較的
電気抵抗の低い導電層にもこの負の電荷の潜像と反対の
電荷の正の電荷が生じ、これにより負の電荷の潜像が固
定される。
【0006】導電層は、上記の潜像の固定を行なえるよ
うに、比較的低い電気抵抗を持つように調整されてい
る。このため、導電層は、通常、金属酸化物等の導電性
粒子と高分子バインダからなる層で、導電性粒子の種
類、添加量により比較的低い表面抵抗率を持つように調
整されている。支持体として、紙の代わりに透明フィル
ムを使用した場合、導電層は導電性を有するだけでな
く、フィルムの透明性を損なわないように、導電層自身
も高い透明性を有することが要求される。即ち、フィル
ムの透明性が低下すると、形成されたカラー画像の鮮明
性が低下する。上記導電性の付与と、透明性の維持を可
能にするため、導電性粒子として0.5μm以下の金属
酸化物粒子の使用が提案され(特開昭56−14344
3号公報)、またその後、導電性粒子の使用量を減らし
て透明性を更に向上させるために、導電性粒子として軸
/長径比(即ち、長径/短径)が、10以上である針状
導電性物質を使用した導電層も、提案されている(特開
昭63−60452号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記大型の静電カラー
プロッタを用いた静電記録システムにおいて、上記導電
層(0.5μm以下、あるいは軸/長径比が10以上の
針状金属酸化物粒子を使用した層)を有する静電記録フ
ィルムを用いてカラー画像を形成した場合、フィルムの
幅が大きくなったことから、ゴースト(即ちアース不完
全によるかぶり)が頻発するとの問題、また金属酸化物
粒子によりフィルム全体がグレー色となり、フィルムの
透明性が充分に維持できないことからカラー画像の鮮明
性も低下するとの問題があることが明らかとなった。
【0008】本発明は、静電記録によるかぶりの発生が
充分に抑えられ、かつ透明性においても高いレベルに維
持された静電記録フィルムを提供することを目的とす
る。また本発明は、静電記録によるかぶりの発生が充分
に抑えられ、かつ透明性においても高いレベルに維持さ
れ、更に導電性の湿度依存性の少ない静電記録フィルム
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁性透明フ
ィルム上に、導電性物質及び高分子バインダからなる導
電層が設けられた導電層付きフィルムの該導電層上に、
高分子バインダ及び絶縁性粒子からなり且つ該絶縁性粒
子が表面から部分的に突き出た状態にある誘電層が設け
られた静電記録フィルムにおいて、該導電層の表面抵抗
率が1.0×105 〜8.0×106 Ωの範囲にあり、
且つ該導電層付きフィルムのヘイズが3以下であること
を特徴とする静電記録フィルムにある。なお、上記表面
抵抗率は、JIS−K−6911の抵抗率に記載の方法
に従い、23℃、65%RHの環境下で測定した値であ
る。また、ヘイズは、JIS−K−6714の曇価に記
載の方法に従って測定して得られた値である。
【0010】本発明の静電記録フィルムの好ましい態様
は下記のとおりである。 1)導電層の導電性物質が針状の金属酸化物粒子であ
り、その長径が2μm以下(好ましく0.2〜2μm)
はであり、かつその長径の短径に対する比が3〜30の
範囲(好ましくは20〜30の範囲)にある。 2)上記導電層の金属酸化物粒子が、アンチモンがドー
プされた二酸化錫(好ましくはアンチモンが0.2〜
2.0%ドープされた二酸化錫)である。 3)静電記録フィルムがカラー画像形成用(カラーグラ
フィック用)である。 4)導電層が、導電性物質(一般に金属酸化物粒子)を
0.05〜1.0g/m2 の範囲(好ましくは0.6〜
0.9g/m2 の範囲)で含む。 5)導電層の高分子バインダが、ポリエステル、アクリ
ル樹脂及び/又はゼラチンである。 6)誘電層が更に導電性微粒子を含む。 7)静電記録フィルムが長尺状フィルムであり、その幅
が、24〜54インチの範囲にある。
【0011】また、絶縁性透明フィルム上に、導電性物
質及び高分子バインダからなる導電層が設けられた導電
層付きフィルムの該導電層上に、高分子バインダ及び絶
縁性粒子からなり且つ該絶縁性粒子が表面から部分的に
突き出た状態にある誘電層が設けられた静電記録フィル
ムにおいて、該絶縁性フィルムと該導電層との間に、イ
オン性物質を含む下塗層が形成されており、そして該下
塗層を有する導電層付きフィルムの導電層の表面抵抗率
が1.0×105 〜8.0×106 Ωの範囲にあり、且
つ該下塗層を有する導電層付きフィルムのヘイズが3以
下であることを特徴とする静電記録フィルムにもある。
【0012】上記本発明の静電記録フィルムの好ましい
態様は下記のとおりである。 1)下塗層のイオン性の物質が、塩化シアヌル酸のナト
リウム塩;アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の炭
酸塩または硫酸塩;アニオン界面活性剤あるいはカチオ
ン界面活性剤などの界面活性剤である。 2)下塗層が、更にポリマーラテックスを含む。 3)下塗層の層厚が、0.1〜1.0μmの範囲にあ
る。 4)導電層の導電性物質が金属酸化物粒子であり、その
長径が2μm以下(好ましく0.2〜2μm)はであ
り、かつその長径の短径に対する比が3〜30の範囲
(好ましくは20〜30の範囲)にある。 5)上記導電層の金属酸化物粒子が、アンチモンドープ
二酸化錫(好ましくはアンチモンが0.2〜2%ドーピ
ングされた二酸化錫)である。 6)静電記録フィルムがカラー画像形成用(カラーグラ
フィック用)である。 7)導電層が、導電性物質(一般に金属酸化物粒子)を
0.05〜1.0g/m2 の範囲(好ましくは0.6〜
0.9g/m2 の範囲)で含む。 8)導電層の高分子バインダが、ポリエステル、アクリ
ル樹脂及び/又はゼラチンである。 9)誘電層が更に導電性微粒子を含む。 10)静電記録フィルムが長尺状フィルムであり、その
幅が、24〜54インの範囲にある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の静電記録フィルムは、絶
縁性透明フィルム上に導電層、及び誘電層が設けられた
基本構成(1)、あるいは絶縁性透明フィルム上に、下
塗層、導電層、及び誘電層が順に設けられた基本構成
(2)を有する。図1に、本発明の静電記録フィルムの
基本構成(1)の断面図を示す。絶縁性透明フィルム1
1、その表面に設けられた導電層12、そして導電層上
に設けられた誘電層13から静電記録フィルムは構成さ
れる。誘電層13には、電圧印加により負の電荷の潜像
が形成される層である。この電圧印加の際、導電層12
にもこの負の電荷の潜像と反対の電荷の正の電荷が生
じ、これにより誘電層の負の電荷の潜像が固定される。
従って、導電層12は、電圧印加時の余剰の負の電荷を
アースにより除去する機能も有するが、この潜像の固定
する機能が大きい。本発明では、上記導電層を有する絶
縁性透明フィルムの該導電層の表面抵抗が1.0×10
5 〜8.0×106 Ωの範囲にあり、このため大型の静
電カラープロッタを用いて、即ち幅広の静電記録フィル
ムに、静電記録を行なっても、かぶりの発生がほとんど
ない。また導電層の透明性が高いため、導電層を有する
絶縁性透明フィルムのヘイズが3以下と低く、得られる
静電記録フィルムに静電記録した場合、鮮明なカラー画
像が得られる。
【0014】図2に、本発明の静電記録フィルムの基本
構成(2)の断面図を示す。絶縁性フィルム21、その
表面に設けられた下塗層24、下塗層の表面に設けられ
た導電層22、そして導電層上に設けられた誘電層23
から静電記録フィルムは構成される。下塗層24はイオ
ン性物質を含有する層で、この層の設置により導電層の
導電性の湿度依存性が減少する。
【0015】本発明の静電記録フィルムは、例えば、下
記のようにして製造することができる。絶縁性透明フィ
ルムとして使用できる材料としては、透明で、自己支持
性があればどのような材料でも使用することができる
が、一般に体積固有抵抗が1×1012Ω・cm以上の材料
が使用される。目的よっては不透明な材料でも使用する
ことができる。このような材料としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエ
ステル類;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン;ポリアミド;ポリエステルアミド;ポリエーテ
ル;ポリイミド;ポリアミドイミド;ポリスチレン:ポ
リカーボネート;ポリ−p−フェニレンスルフィド;ポ
リエーテルエステル;ポリ塩化ビニル;及びポリ(メ
タ)アクリル酸エステル等のアクリル樹脂等を挙げるこ
とができる。これらの中で、ポリエステル類が好まし
く、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。絶縁
性フィルムの厚さは、特に制限はないが、10〜250
μm(特に20〜200μm)のものが取り扱い易く好
ましい。
【0016】本発明の導電層(絶縁性透明フィルム上に
導電層が設けられた状態で)は、1.0×105 〜8.
0×106 Ωの範囲の低い表面抵抗率を示し、かつ高い
透明性を有する。表面抵抗率は、4.0×105 〜8.
0×106 Ωの範囲が好ましい。このような透明で、低
表面抵抗率の導電層は、例えば、長径が2μm以下(好
ましく0.2〜2μm)で、かつその長径の短径(軸
径)に対する比が3〜30の範囲(好ましくは20〜3
0の範囲)針状の金属酸化物粒子が高分子バインダ中に
分散された層である。上記針状の金属酸化物粒子として
は、アンチモンドープ二酸化錫(好ましくはアンチモン
が0.2〜2%ドーピングされた二酸化錫)を挙げるこ
とができる。上記にような極めて微粒子の針状金属酸化
物を用いることにより、微粒子であること共に、金属酸
化物粒子の均一な分散状態が得られ、高い透明性が得ら
れ易いと考えられる。上記導電層は、一般に、上記のよ
うに針状の金属酸化物粒子が高分子バインダ中に分散さ
れた層であるが、針状の金属酸化物粒子に共に、必要に
応じて、Fe、Cu、Ni、Ag等の金属粉末、Ni−
Cr等の合金粉末、ZnO、SiO2、TiO2 、Al2
3 、In23 、MgO、BaO及びMoO3 等の
金属酸化物;あるいは四級アンモニウム塩、スルホン酸
塩を有するポリマー等のなど高分子電解質を、使用する
ことができる。
【0017】導電層の形成に使用される高分子バインダ
としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、
スチレン、メチルスチレン、ブタジエン、アクリル酸、
アクリル酸アルキルエステル(炭素原子数2〜4のアル
キル基)、メタクリル酸アルキルエステル(炭素原子数
2〜4のアルキル基)、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、無水マレイン酸あるいはアクリロニトリルの各単独
重合体、及びこれらのモノマーから選ばれる少なくとも
二種からなる共重合体(例、アクリル樹脂、スチレン・
ブタジエン共重合体);ポリエステル、ゼラチン及びポ
リアミド(例、ナイロン)を挙げることができる。アク
リル樹脂、ポリエステル、ゼラチンが好ましい。本発明
の導電層は、例えば、上記針状の金属酸化物粒子を上記
ポリマー溶液(好ましくは水溶液)に分散させた塗布液
を、絶縁性透明フィルム(又はその上に設けられた下塗
層)の表面に塗布、乾燥することにより形成することが
できる。導電層は、導電性物質(一般に金属酸化物粒
子)を0.05〜1.0g/m2の範囲で含むことが好
ましく、特には0.6〜0.9g/m2 の範囲で含むこ
とが好ましい。
【0018】本発明の導電層は、高い透明性を有してい
るので、この絶縁性透明フィルム上に導電層を設けて得
られるフィルムのヘイズは3以下(好ましくは2以下)
と低くなっている。下記の下塗層を有する場合も、同じ
値を示す。
【0019】本発明の基本構成(2)の静電記録フィル
ムを得るためには、上記導電層を絶縁性透明フィルム上
に直接設けるのではなく、絶縁性透明フィルム上に下塗
層を形成した後、この下塗層上に上記導電層を形成する
必要がある。上記下塗層はイオン性物質を含む層であ
る。イオン性物質の例としては、塩化シアヌル酸のナト
リウム塩(例、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−
1,3,5−トリアジンナトリウム塩);アルカリ金属
あるいはアルカリ土類金属の炭酸塩または硫酸塩(例、
硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム);アニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤、両性界面活性剤などの界面活性剤を挙げることがで
きる。塩化シアヌル酸のナトリウム塩などのように、下
塗層のバインダとして使用されるポリマーを硬化させる
ことができるものが好ましい。
【0020】上記下塗層は、一般に高分子バインダを含
んでいる。高分子バインダの例としては、スチレン・ブ
タジエン系共重合体、塩化ビニリデン系重合体、スチレ
ン・ブタジエン・アクリル酸共重合体、スチレン・ブタ
ジエン・アクリル酸・2−ヒドキシエチルアクリレート
共重合体、スチレン・ブタジエン・2−ヒドキシエチル
アクリレート・ジビニルベンゼン共重合体等のジオレフ
ィン単量体とビニル単量体との共重合体、塩化ビニル系
重合体、酢酸ビニル系重合体、ポリビニルホルマール、
ポリビニルブチラール、弗化ビニリデン系重合体、弗化
ビニリデン系重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。更に、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピ
ロリドン、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、
水溶性ナイロン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチン、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース及びこれらの誘導体等
の水溶性ポリマーも挙げることができる。スチレン・ブ
タジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル酸
共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル酸・2−ヒ
ドキシエチルアクリレート共重合体、スチレン・ブタジ
エン・2−ヒドキシエチルアクリレート・ジビニルベン
ゼン共重合体等のジオレフィン単量体とビニル単量体と
の共重合体が好ましい。これらの共重合体はラテックス
として一般に使用される。上記イオン性物質の添加量
は、高分子バインダに対して、0.1〜20重量%が好
ましく、特に0.2〜10重量%が好ましい。下塗層の
層厚は、一般に0.1〜1.0μmの範囲で、0.1〜
0.8μmの範囲が好ましい。下塗層は、例えば、上記
イオン性物質、高分子バインダを含む塗布液を絶縁性透
明フィルム上に塗布、乾燥することにより形成される。
【0021】誘電層は、高分子バインダ及び絶縁性粒子
(絶縁性スペーサ粒子)からなる層であるが、さらに導
電性微粒子を含むことが、かぶりの発生防止の点から好
ましい。上記高分子バインダとしては、体積固有抵抗が
1×1012Ω・cm以上(好ましくは1×1012〜1×1
15Ω・cm)の樹脂を使用することが好ましい。そのよ
うな樹脂例としては、酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂/
塩化ビニリデン共重合体、アクリル樹脂((メタ)アク
リル酸エステルの重合体又は共重合体)、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステレル樹脂、フッ化ビニリ
デン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチ
レン/アクリル系モノマー共重合体(例、スチレン/ア
クリロニトリル共重合体)、ウレタン樹脂、塩素化ポリ
エチレン樹脂、ロジン及びロジン誘導体を挙げることが
できる。これらは単独で使用しても、二種以上混合して
使用してもよい。
【0022】上記絶縁性粒子としては、一般に体積固有
抵抗が1×108 Ω・cm以上(好ましくは1×1010
1×1015Ω・cm)の無機粒子又は有機ポリマー粒子が
使用される。無機微粒子の材料しては、酸化ケイ素、酸
化チタン、アルミナ、酸化鉛、酸化ジルコニウム等の金
属酸化物;炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、硫酸バ
リウム等の塩類;を挙げることができる。有機ポリマー
粒子の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン;でんぷん;スチレン/ジビニルベン
ゼン共重合体;メラミン樹脂;エポキシ樹脂;フェノー
ル樹脂;フッ素樹脂;を挙げることができる。これらの
絶縁性粒子は、単独でも、2種以上混合して用いても良
い。上記絶縁性粒子の平均粒径は、安定した放電を得る
ために誘電層の表面から突出していることが必要であ
り、通常誘電層の膜厚より大きい。一般に、1〜20μ
mの範囲である。絶縁性スペーサ粒子と高分子バインダ
ーとの重量比は、0.5/100〜100/100の範
囲にあることが好ましい。絶縁性スペーサ粒子の量がこ
の範囲より少ない場合は、放電の安定性が低下し、この
範囲より多いと透明性が損なわれる。
【0023】上記導電性微粒子としては、体積固有抵抗
が1×10-6〜1×104 Ω・cmを有する材料が一般に
使用される。その材料の例としては、Al、Cr、C
d、Ti、Fe、Cu、In、Ni、Pd、Pt、R
h、Ag、Au、Ru、W、Sn、Zr及びIn等の金
属、ステンレス、真鍮及びNi−Crなどの合金;酸化
インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バ
ナジウム、酸化ルテニウム及び酸化タンタルなどの金属
酸化物;ヨウ化銅などのハロゲン化金属を挙げることが
できる。
【0024】好ましい導電性微粒子として、表面が導電
性物質で被覆された中空構造を有する無機微粒子又有機
ポリマー微粒子、表面が導電性物質で被覆された有機ポ
リマー微粒子を挙げることができる。これら分散安定性
が良好で、好ましい。特に、表面が導電性物質で被覆さ
れた中空構造を有する微粒子は、高分子バインダー溶液
に近い比重を有するので、導電性微粒子は高分子バイン
ダー溶液中で、沈降することなく、安定して存在するこ
とができる。従って、このような導電性微粒子を含む高
分子バインダー溶液は、その粘度を高速塗布が可能な程
度まで低下させても、導電性微粒子が形成される誘電層
中に均一に導入することができる。従って、高速塗布が
可能である。そして、得られる誘電層は、上記のように
導電性粒子として表面のみ導電性物質(例、金属)で被
覆された中空粒子を用いているため、導電性粒子が表面
で比較的多く接触していることから、少ない導電性物質
の量で導電効果が大きく、画線の肥大化及び掻き傷状の
画像抜けと、アース不完全によるかぶりの発生が大幅に
減少した画像を形成することができる。
【0025】導電性物質を被覆する前の中空構造を有す
る微粒子は、無機微粒子でも、有機ポリマー微粒子でも
良い。無機微粒子の材料としては、SiO2 −Na2
−B23 、SiO2 −Na2 O、SiO2 −B23
を挙げることができ、SiO2 −Na2 O−B23
好ましい。有機ポリマー微粒子としては、アクリル樹脂
(例、ポリメチルメタクリレート);ポリスチレン;エ
ポキシ樹脂等を挙げることができ、アクリル樹脂が好ま
しく、特にポリメチルメタクリレートが好ましい。上記
微粒子の表面を被覆する導電性物質としては、前記導電
性微粒子の材料を挙げることができる。上記無機又は有
機微粒子と金属等の導電性物質の重量比は、10/1〜
10/50の範囲が好ましい。
【0026】上記導電性微粒子の平均粒径は、一般に1
〜20μmの範囲であり、1〜10μmが好ましい。導
電性微粒子と高分子バインダの重量比が、0.0002
/100〜0.02/100の範囲にあることが好まし
い。導電性粒子が上記範囲より少ないと、かぶりの発生
を充分に抑えることができず、この範囲より多い場合
は、画線の肥大化及び掻き傷状の画像抜けが多発する。
【0027】上記誘電層は、例えば、高分子バインダー
を適当な有機溶剤に溶解し、この溶液に絶縁性粒子と導
電性微粒子、あるいはこれらの分散物を加え、ボールミ
ル等の分散機を用いて分散させた後、絶縁性フィルム上
に設けられた導電層上に塗布、乾燥することによって得
られる。誘電層の層厚は、一般に1〜20μmの範囲で
ある。
【0028】誘電層は、例えば、高分子バインダーを適
当な有機溶剤に溶解し、この溶液に絶縁性スペーサ粒子
と導電性微粒子、あるいはこれらの分散物を加え、ボー
ルミル等の分散機を用いて分散させることにより誘電層
形成用塗布液を得、そしてこの塗布液を絶縁性フィルム
上に設けられた導電層上に塗布、乾燥することによって
得られる。有機溶剤の例としては、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類を挙げる
ことができる。また塗布液の固形分は、一般に5〜25
重量%であり、10〜20重量%が好ましい。誘電層の
層厚は、一般に0.5〜20μmの範囲である。
【0029】このようにして得られる本発明の静電記録
フィルムは、前記図3で示した大型の静電記録カラープ
ロッタのみならず、大型の種々のプロッタあるいはプリ
ンタに、有利に使用することができる。
【0030】
【実施例】
【0031】 [実施例1] (導電層形成用塗布液) ポリエステル樹脂(固形分として) 5 重量部 (ペスレジンA515GB、高松油脂(株)製) 針状酸化スズ(Sbドープされたもの、Sb:0.95 wt %) 100 重量部 (FS−10D、長径:0.2〜2.0μm、 短径(軸径):0.01〜0.2μm、 長径/短径:20〜30、固形分20wt%、石原産業(株)製) 界面活性剤 5 重量部 (EMALEX W160、日本エマルジョン(株)製) 水 890 重量部 この塗布液を、表面がコロナ放電処理された75μmの
厚みの二軸延伸した紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(絶縁性フィルム;商品名:テトロ
ンHB−3、(株)帝人製;幅54インチ、長さ:6
m)の表面に、塗布し、140℃で1分間乾燥して、針
状酸化スズ量が240mg/m2 の導電層を形成した。
【0032】 (誘電層形成用塗布液) ポリエステル樹脂(固形分として) 105 重量部 (バイロン300、東洋紡(株)製) ロジンエステルガム(固形分として) 5 重量部 (AA−L、荒川化学工業(株)製) 絶縁性粒子(平均粒径:8.6μm、 10 重量部 ユニストロールR100K、三井石油化学(株)製) 塩化リチウム 1 重量部 導電性微粒子(オーロパールNISK90、 0.03 重量部 奥野製薬工業(株)製) 導電性微粒子(デントールWK、大塚化学(株)製) 1 重量部 トルエン 640 重量部 メチルエチルケトン 125 重量部 シクロヘキサノン 70 重量部
【0033】この塗布液を、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム上の上記導電層の表面に塗布した後、120
℃で10分間乾燥して、乾燥膜厚が3μm(3g/m
2 )の誘電層を形成した。こうしてポリエチレンテレフ
タレート上に、導電層及び誘電層が設けられた静電記録
フィルムを得た。
【0034】[実施例2]導電層形成用塗布液として下
記の塗布液を使用して、下記のように導電層を形成した
後、実施例1と同様にして誘電層を形成して静電記録フ
ィルムを得た。 (導電層形成用塗布液) ポリエステル樹脂(固形分として) 5 重量部 (ペスレジンA515GB、高松油脂(株)製) 針状酸化スズ(Sbドープされたもの) 300 重量部 (FS−10D、石原産業(株)製) 界面活性剤 5 重量部 (EMALEX W160、日本エマルジョン(株)製) 水 690 重量部 この塗布液を、表面がコロナ放電処理された75μmの
厚みの二軸延伸した紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(絶縁性フィルム;商品名:テトロ
ンHB−3、(株)帝人製;幅54インチ、長さ:6
m)の表面に、塗布し、140℃で1分間乾燥して、針
状酸化スズ量が720mg/m2 の導電層を形成した。
【0035】 [実施例3] (下塗層形成用塗布液) スチレン・ブタジエンゴムラテックス(固形分として) 158 重量部 (ニッポールラテックスLX407C5、 日本ゼオン(株)製) 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5 21 重量部 −トリアジンナトリウム塩 (H232、三共化学(株)製) 水 821 重量部 この塗布液を、表面がコロナ放電処理された75μmの
厚みの二軸延伸した紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(絶縁性フィルム;商品名:テトロ
ンHB−3、(株)帝人製;幅54インチ、長さ:6
m)の表面に、塗布し、140℃で1分間乾燥して、乾
燥膜厚0.3μmの下塗層を形成した。この下塗層上に
実施例1と同様にして導電層を形成した後、実施例1と
同様にして誘電層を形成して静電記録フィルムを得た。
【0036】[比較例1]導電層形成用塗布液として下
記の塗布液を使用して、下記のように導電層を形成した
後、実施例1と同様にして誘電層を形成して静電記録フ
ィルムを得た。 (導電層形成用塗布液) ポリエステル樹脂(固形分として) 5 重量部 (ペスレジンA515GB、高松油脂(株)製) 導電性微粒子(T−1、球状SnO2 、 300 重量部 平均粒径:0.1μm、三菱マテリアル(株)製) 界面活性剤 5 重量部 (EMALEX W160、日本エマルジョン(株)製) 水 690 重量部 この塗布液を、表面がコロナ放電処理された75μmの
厚みの二軸延伸した紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(絶縁性フィルム;商品名:テトロ
ンHB−3、(株)帝人製;幅54インチ、長さ:6
m)の表面に、塗布し、140℃で1分間乾燥して、酸
化スズ量が720mg/m2 の導電層を形成した。
【0037】[比較例2]導電層形成用塗布液として下
記の塗布液を使用して、下記のように導電層を形成した
後、実施例1と同様にして誘電層を形成して静電記録フ
ィルムを得た。 (導電層形成用塗布液) ポリエステル樹脂(固形分として) 5 重量部 (ペスレジンA515GB、高松油脂(株)製) 導電性微粒子(デントールWK、針状のSnO2 粒子) 300 重量部 長径:20μm、大塚化学(株)製) 界面活性剤 5 重量部 (EMALEX W160、日本エマルジョン(株)製) 水 690 重量部 この塗布液を、表面がコロナ放電処理された75μmの
厚みの二軸延伸した紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(絶縁性フィルム;商品名:テトロ
ンHB−3、(株)帝人製;幅54インチ、長さ:6
m)の表面に、塗布し、140℃で1分間乾燥して、針
状酸化スズ量が720mg/m2 の導電層を形成した。
【0038】[静電記録フィルムの評価] (1)ヘイズ ヘイズは、静電記録フィルムの誘電層を形成する前の、
導電層まで形成したものについて測定した。測定はJI
S−K−6714の曇価に記載の方法に従って行なっ
た。上記測定には、ヘイズメータ(SZ−Σ90、日本
電色工業(株)製)を用いた。 (2)表面抵抗率(Ω) なお、上記表面抵抗は、静電記録フィルムの誘電層を形
成する前の、導電層まで形成したものについて測定し
た。測定は、JIS−K−6911の抵抗率に記載の方
法で、温度湿度の条件のみ23℃、65%RHに変更し
て行なった。上記測定には、表面抵抗機[TR42(Sa
mple Chamber)、TR8651(Electrometer)及びTR
300C(High Voltage Power Supply) から構成され
る;タケダ理研(株)製]を用いた。 (3)得られた静電記録フィルムの色相(透明性) 得られたフィルムを、静電記録フィルムの裏面用ラミネ
ートフィルムとして使用されている白いフィルム(BF
1−W(ユポ80μm)、FBS社販売)の上に置き、
目視でその着色の程度を下記のように判定した。 AA:白いフィルムの白色に変化はなかった。 BB:白いフィルムの白色がややグレー色を示した。 CC:白いフィルムの白色がグレー色を示した。 (4)かぶり 静電カラープロッター(8954SeriesIII 、ゼ
ロックスC.G.S.(株)製)を用いて、得られた静
電記録フィルムの誘電層上に、カラー画像を形成した。
かぶりの発生の有無を目視で判定した。 AA:かぶりの発生が見られない。 CC:かぶりの発生が見られる。
【0039】上記評価結果を表1に示す。
【0040】 表1 ──────────────────────────────────── ヘイズ(%) 表面抵抗率(Ω) 色相 かぶり 23℃65%RH 10℃30%RH ──────────────────────────────────── 実施例1 1.6 6.0 ×106 -- AA AA 実施例2 1.2 7.0 ×105 -- AA AA 実施例3 1.2 2.0 ×106 7.0 ×106 AA AA ──────────────────────────────────── 比較例1 9.0 1.5 ×107 -- CC CC 比較例2 4.2 1.0 ×107 -- BB CC ────────────────────────────────────
【0041】
【発明の効果】本発明の静電記録フィルムでは、上記導
電層の表面抵抗率が1.0×105 〜8.0×106 Ω
の範囲と低く、このため大型の静電カラープロッタを用
いて、即ち幅広の静電記録フィルムに、静電記録を行な
っても、かぶりの発生がほとんどない。また導電層の透
明性が高いため、誘電層を設ける前のフィルムのヘイズ
が3以下と低く、得られる静電記録フィルムに透明性が
高いので、静電記録により鮮明なカラー画像が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電記録フィルムの基本構成を示す断
面図である。
【図2】本発明の静電記録フィルムの別の基本構成を示
す断面図である。
【図3】本発明に使用することができる大型の静電カラ
ープロッタを用いた静電記録システムの代表的な構成を
説明するための図である。
【符号の説明】
11、21 絶縁性フィルム 12、22 導電層 13、23 誘電層 24 下塗層 21 球状の空間 22 球状粒子 23 導電性物質の層 31、38 ローラ 32 静電記録フィルム 33 マルチピン電極ヘッド 34 対電極 35B 黒色の液体トナーのトナーヘッド 35C シアン色の液体トナーのトナーヘッド 35M マゼンタ色の液体トナーのトナーヘッド 35Y 黄色の液体トナーのトナーヘッド 37 乾燥機
フロントページの続き (72)発明者 末松 浩一 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性透明フィルム上に、導電性物質及
    び高分子バインダからなる導電層が設けられた導電層付
    きフィルムの該導電層上に、高分子バインダ及び絶縁性
    粒子からなり且つ該絶縁性粒子が表面から部分的に突き
    出た状態にある誘電層が設けられた静電記録フィルムに
    おいて、該導電層の表面抵抗率が1.0×105 〜8.
    0×106 Ωの範囲にあり、且つ該導電層付きフィルム
    のヘイズが3以下であることを特徴とする静電記録フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 該導電層の導電性物質が、長径が2μm
    以下であり、かつその長径の短径に対する比が3〜30
    の範囲にある針状の金属酸化物粒子である請求項1に記
    載の静電記録フィルム。
  3. 【請求項3】 該金属酸化物粒子が、アンチモンがドー
    プされた二酸化錫である請求項2に記載の静電記録フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 該静電記録フィルムがカラー画像形成用
    である請求項1〜3のいずれかに記載の静電記録フィル
    ム。
  5. 【請求項5】 絶縁性透明フィルム上に、導電性物質及
    び高分子バインダからなる導電層が設けられた導電層付
    きフィルムの該導電層上に、高分子バインダ及び絶縁性
    粒子からなり且つ該絶縁性粒子が表面から部分的に突き
    出た状態にある誘電層が設けられた静電記録フィルムに
    おいて、該絶縁性透明フィルムと該導電層との間に、イ
    オン性物質を含む下塗層が形成されており、そして該下
    塗層を有する導電層付きフィルムの導電層の表面抵抗率
    が1.0×105 〜8.0×106 Ωの範囲にあり、且
    つ該下塗層を有する導電層付きフィルムのヘイズが3以
    下であることを特徴とする静電記録フィルム。
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