JPH11151575A - 溶接装置 - Google Patents

溶接装置

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JPH11151575A
JPH11151575A JP31924897A JP31924897A JPH11151575A JP H11151575 A JPH11151575 A JP H11151575A JP 31924897 A JP31924897 A JP 31924897A JP 31924897 A JP31924897 A JP 31924897A JP H11151575 A JPH11151575 A JP H11151575A
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JP
Japan
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welding
workpiece
torch
outer peripheral
peripheral surface
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Application number
JP31924897A
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English (en)
Inventor
Shigeo Inoue
繁夫 井上
Masanori Domoto
正憲 堂本
Masanori Yoshimasa
正則 吉政
Masaru Yoshida
優 吉田
Noriaki Murakami
憲明 村上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接装置において、溶接作業の作業能率の向
上を図ると共に溶接品質の向上を図る。 【解決手段】 溶接装置11において、手摺りパイプP
1 の外周辺にその軸心O 1 と平行をなす軸心O2 に沿っ
て支持円筒21を配設し、この支持円筒21を着脱機構
22によって手摺りパイプP1 に着脱自在に保持し、こ
の支持円筒21に手摺りパイプP1 と中子P2 との開先
部Cに対して溶接を行う溶接トーチ23をトーチ旋回機
構24によって手摺りパイプP1 の外周面に沿って旋回
自在とすると共に、トーチ位置調整機構25によって溶
接トーチ23の位置を調整して開先部Cの外周面に沿っ
て倣い移動可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型構造物の昇降
階段や通路に付設される手摺りパイプ継手などに適用さ
れる円形状をなす被溶接物の外周面をセルフシールドア
ーク溶接する溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大型構造物、例えば、高層煙突やコンテ
ナクレーンなどに付設される昇降階段にはパイプ状の手
摺りが取付けられている。図8(a)に手摺りパイプ継手
を溶接する従来の溶接方法を表す概略、図8(b)に従来
の溶接方法による溶接部を表す一部切欠正面視を示す。
【0003】図8(a)に示すように、昇降階段101の側
方に設けられる手摺り102は、パイプ103の端部同士を中
子104によって連結し、その開先105に対して全周溶接を
行って形成している。この場合、従来、図8(b)に示す
ように、作業者はホルダ106に細径の被覆アーク溶接棒1
07を保持し、パイプ103の端部と中子104との開先105を
手動で溶接していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような手摺り102
の溶接作業は、一般に、屋外での施工となるために風の
影響を強く受け、また、溶接部(開先105)は切断した
状態であって、表面には防錆塗装や亜鉛メッキが付着し
ているなどの理由から、ガスシールド溶接が適用できな
い。そのため、上述したように、従来の溶接方法では、
作業者による被覆アーク溶接棒107を用いた手動溶接と
なっていた。従って、作業者によって溶接品質にばらつ
きがあり、一定の溶接品質を維持できないという問題が
ある。また、溶接作業が作業者が高所の傾斜足場上で行
う作業となり、作業能率が良くないという問題があっ
た。
【0005】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、溶接作業の作業能率の向上を図ると共に溶接品
質の向上を図った溶接装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め請求項1の発明の溶接装置は、円形状をなす被溶接物
の外周面をセルフシールドアーク溶接する溶接装置にお
いて、装置本体と、該装置本体を前記被溶接物の外周部
に該被溶接物と同心をなして着脱自在に保持する着脱機
構と、被溶接物の外周面を溶接する溶接トーチと、該溶
接トーチを前記被溶接物の外周面に沿って旋回させるト
ーチ旋回機構と、前記被溶接物の外周面に対する前記溶
接トーチの位置を調整して該溶接トーチを該被溶接物の
外周面に沿って倣い移動させるトーチ位置調整機構と、
ワイヤリールに巻き取られた溶接ワイヤを前記溶接トー
チに送給するワイヤ送給機構とを具えたことを特徴とす
るものである。
【0007】また、請求項2の発明の溶接装置は、前記
装置本体は前記被溶接物と平行をなして配設された支持
円筒であって、前記着脱機構は、該支持円筒に回動自在
に支持された一対の開閉体と、該一対の開閉体を開閉操
作する操作機構と、前記一対の開閉体の開閉動作に伴っ
て相対移動することで前記被溶接物の外周面を挾持可能
な一対の挾持体とを有することを特徴とするものであ
る。
【0008】また、請求項3の発明の溶接装置は、前記
トーチ旋回機構は、前記装置本体に前記被溶接物の軸心
と同心上に回転自在に支持された回転体と、該回転体を
支持する複数のガイドローラと、前記回転体を回転駆動
する駆動機構とを有することを特徴とするものである。
【0009】また、請求項4の発明の溶接装置は、前記
回転体には前記被溶接物を挿入する挿入開口部が形成さ
れたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5の発明の溶接装置は、前記
トーチ位置調整機構は、前記装置本体に支持されて前記
被溶接物の外周面に沿って転動自在な倣いローラと、該
倣いローラ及び前記溶接トーチを前記被溶接物の径方向
に移動して該被溶接物の外周面との距離を調整する全体
位置調整機構と、前記倣いローラと前記溶接トーチとを
前記被溶接物の径方向に相対移動して該被溶接物の外周
面との相対距離を調整する相対位置調整機構と、前記溶
接トーチを前記被溶接物の軸方向に移動して該被溶接物
の外周面における溶接位置を調整する溶接位置調整機構
とを有することを特徴とするものである。
【0011】また、請求項6の発明の溶接装置は、前記
溶接トーチを前記被溶接物の軸方向に揺動させるウィー
ビング機構を設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項7の発明の溶接装置は、前記
溶接トーチには溶接電源と制御盤が接続され、該制御盤
には溶接条件を入力する操作盤が接続されたことを特徴
とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0014】図1に本発明の一実施形態に係る溶接装置
の概略構成、図2に本実施形態の溶接装置の断面、図3
に本実施形態の溶接装置の正面視、図4に図3のIV−IV
断面、図5にトーチ位置調整機構の平面視、図6に図2
のVI−VI断面、図7に本実施形態の溶接装置による溶接
作業を表す概略を示す。
【0015】本実施形態の溶接装置は、図1に示すよう
に、円形状をなす被溶接物としての手摺りパイプP1
中子P2 との開先部Cに対してセルフシールドアーク溶
接を施すものである。この溶接装置11は手摺りパイプ
1 に対して着脱自在であって、高所作業車12の昇降
台13に設置された溶接電源14及び制御盤15に接続
され、この制御盤15には溶接条件を入力するために作
業者が携帯して操作可能な操作盤16が接続されてい
る。従って、作業者がこの操作盤16を用いて溶接条件
を入力することで、制御盤15は溶接電源14から溶接
装置11に電力を送って作動制御することで、この溶接
装置11は開先部Cに対してセルフシールドアーク溶接
を行うことができる。
【0016】この溶接装置11は、図2及び図3に示す
ように、装置本体としての支持円筒21は手摺りパイプ
1 の外周辺にこの手摺りパイプP1 の軸心O1 と平行
をなす軸心O2 に沿って配設されている。そして、この
支持円筒21には、この支持円筒21を手摺りパイプP
1 に着脱自在に保持する着脱機構22と、手摺りパイプ
1 と中子P2 との開先部Cに対して溶接を行う溶接ト
ーチ23と、この溶接トーチ23を手摺りパイプP1
外周面に沿って旋回させるトーチ旋回機構24と、手摺
りパイプP1 の外周面に対する溶接トーチ23の位置を
調整して溶接トーチ23を開先部Cの外周面に沿って倣
い移動させるトーチ位置調整機構25と、ワイヤリール
26(図1参照)に巻き取られた溶接ワイヤWを溶接ト
ーチ23に送給するワイヤ送給機構27(図1参照)と
が装着されている。
【0017】まず、着脱機構22において、図2乃至図
4に示すように、支持円筒21には左右一対の開閉板3
1,32が前後に二組回動自在に支持されており、それ
ぞれ上部に第1係合孔31a,32aが形成される一
方、下部に第2係合孔31b,32bが形成されてい
る。また、支持円筒21の上部にはこの支持円筒21と
直交する水平方向に沿って開閉板操作機構としての操作
ねじ33が配設され、この操作ねじ33の一端部には操
作ノブ34が取付けられている。この操作ねじ33は互
いに逆方向にねじ切りされたねじ部33a,33bの中
央部がカップリング35によって連結されてなり、各ね
じ部33a,33bが左右の開閉板31,32の第1係
合孔31a,32aに係合する受台36,37に螺合し
ている。
【0018】一方、支持円筒21の軸端部には手摺りパ
イプP1 の軸心O1 と同心上に中心を有する固定円盤3
8が固結されており、この固定円盤38には手摺りパイ
プP 1 との干渉を避ける切欠部38aが形成されてい
る。この固定円盤38の一方の面には支持円筒21の下
方に位置して上下一対のガイド39,40が左右両側に
固定されており、各ガイド39,40には左右一対の挾
持体41,42が移動自在に支持されている。そして、
各挾持体41,42に嵌合した連結棒43,44が左右
の開閉板31,32の第2係合孔31b,32bに係合
しており、この挾持体41,42の対向面は楔状の凹部
となっており、この挾持体41,42によって手摺りパ
イプP1 を挾持することができる。なお、45,46は
固定円盤38に固定された取手である。
【0019】従って、操作ねじ33を所定の方向に回転
することで、ねじ部33a,33bが螺合する受台3
6,37を互いに離間させ、開閉板31を図3にて反時
計回り方向に、開閉板32を時計回り方向にそれぞれ回
動すると、連結棒43,44を介して挾持体41,42
が接近し、手摺りパイプP1 を挾持することとなり、こ
れによって支持円筒21を手摺りパイプP1 に保持する
ことができる。
【0020】次に、トーチ旋回機構24において、固定
円盤38に対向して手摺りパイプP 1 の軸心O1 と同心
上を回転自在な回転体47が配設されており、この回転
体47にトーチ位置調整機構25等を介して溶接トーチ
23が支持されている。この固定円盤38の外周部には
周方向に沿って複数のガイドローラ48が枢着される一
方、回転体47の外周フランジの内側には周方向に沿っ
て複数の支持ローラ49が枢着されており、複数のガイ
ドローラ48と支持ローラ49とが係合することで、回
転体47は固定円盤38に対して手摺りパイプP1 の軸
心O1 と同心をなして回転自在となっている。また、支
持円筒21内には駆動機構としての駆動モータ50が搭
載され、駆動軸の先端部に駆動ギヤ51が固結される一
方、回転体47内にはリングギヤ52が固結されてお
り、駆動ギヤ51がリングギヤ52に噛み合っている。
なお、回転体47には手摺りパイプP1 に溶接装置11
を装着するときに両者の干渉を避ける挿入開口部53が
形成されると共に、この挿入開口部53は扇形状の分割
部54によって閉塞可能であり、分割部54は係止フッ
ク54aによって係止可能となっている。
【0021】従って、駆動モータ50を駆動して駆動ギ
ヤ51を回転駆動すると、この駆動ギヤ51が噛み合う
リングギヤ52を介して回転体47を手摺りパイプP1
の軸心O1 を中心として回転することとなり、溶接トー
チ23を手摺りパイプP1 の外周面に沿って移動するこ
とができる。
【0022】また、トーチ位置調整機構25において、
図2、図5、図6に示すように、回転体47の外端面に
は連結台55が固定され、この連結台55には一対のス
ライドロッド56を介して移動台57が手摺りパイプP
1 の軸心O1 方向に沿って移動自在となっている。そし
て、この連結台55と移動台57との間には溶接位置調
整機構しての溶接位置調整ねじ58が介装され、互いに
逆方向にねじ切りされたねじ部58a,58bが連結台
55と移動台57にそれぞれ螺合している。また、連結
台55にはスライドロッド56に係止して移動台57の
移動を阻止する係止ねじ59が設けられている。
【0023】そして、移動台57には上下方向に沿って
リニアガイド60が固定されており、このリニアガイド
60にはスライドガイド61を介してトーチヘッド62
が移動自在に支持されている。また、移動台57には上
フランジ部57aが延設されると共にトーチヘッド62
には上フランジ部57aの下方に下フランジ部62aが
延設され、この上フランジ部57a及び下フランジ部6
2aに全体位置調整機構としての調整ねじ63が上方か
ら螺合している。そして、調整ねじ63にはガイド用ス
プリング64が装着されると共に、相対位置調整機構と
しての調整ノブ65が螺合し、下端部に手摺りパイプP
1 の外周面に沿って転動自在な倣いローラ66が装着さ
れている。
【0024】そして、図2に示すように、トーチヘッド
62に溶接トーチ23が取付けられ、この溶接トーチ2
3には溶接ワイヤWをガイドするワイヤガイド67の一
端部が連結されている。このワイヤガイド67の他端部
は、図1に示すように、支持円筒21に装着されたワイ
ヤリール26まで延設されており、ワイヤ送給機構27
がこのワイヤリール26に巻き取られた溶接ワイヤWを
送り出すことで、この溶接ワイヤWを溶接トーチ23に
送給することができる。また、トーチヘッド62には溶
接トーチ23を支点Sを中心に手摺りパイプP1 の軸心
1 方向に揺動させるウィービング機構(ウィービング
モータ)68が設けられている。
【0025】従って、溶接位置調整ねじ58を回動し、
ねじ部58aが螺合する連結台55に対してねじ部58
bが螺合する移動台57を接近離反させることで、溶接
トーチ23を手摺りパイプP1 の軸心O1 方向に沿って
移動し、その溶接位置を調整することができる。また、
図6に示すように、調整ねじ63を回動することで、倣
いローラ66及び調整ノブ65を介してトーチヘッド6
2が上下動し、倣いローラ66及び溶接トーチ23を手
摺りパイプP1 の径方向に移動して外周面との距離を調
整することができる。更に、調整ノブ65を回動するこ
とで、トーチヘッド62のみが上下動し、倣いローラ6
6と溶接トーチ23とを手摺りパイプP 1 の径方向に相
対移動して両者の相対距離を調整することができる。そ
して、ウィービング機構68を作動することで、溶接ト
ーチ23を開先部Cの幅方向に沿って揺動することがで
きる。
【0026】ここで、上述した溶接装置11による手摺
りパイプ継手を溶接作業について説明する。
【0027】図1、図2、図3に示すように、作業者
は、まず、溶接装置11の取手45,46を持って係止
フック54aを外して回転体47から分割部54を開放
し、この回転体47の挿入開口部53及び固定円盤38
の切欠部38aを通して、溶接装置11を手摺りパイプ
1 に引っかける。この状態で、操作ねじ33を所定の
方向に回転してねじ部33a,33bが螺合する受台3
6,37を互いに離間する方向に移動させることで、開
閉板31を図3にて反時計回り方向に、開閉板32を時
計回り方向にそれぞれ回動する。すると、開閉板31,
32に連結棒43,44を介して連結された挾持体4
1,42は互いに接近し、この挾持体41,42が手摺
りパイプP1 を挾持することとなり、これによって支持
円筒21を手摺りパイプP1 に保持する。このとき、挾
持体41,42の対向面が楔状の凹部となっているた
め、手摺りパイプP1 への支持円筒21の保持と同時
に、手摺りパイプP1 の軸心O1 と回転体47の回転中
心との芯合せが自動的になされる。
【0028】次に、図2、図5、図6に示すように、溶
接位置調整ねじ58を回動し、支持円筒21と一体の連
結台55に対して、移動台57を手摺りパイプP1 の軸
心O 1 方向に沿って移動して位置調整することで、溶接
トーチ23を開先部Cの端部に位置させる。また、調整
ねじ63を回動し、手摺りパイプP1 の径寸法に応じて
倣いローラ66及びトーチヘッド62を手摺りパイプP
1 の径方向に移動すると共に、調整ノブ65を回動し、
トーチヘッド62のみを手摺りパイプP1 の径方向に移
動することで、手摺りパイプP1 の外周面に対する倣い
ローラ66及び溶接トーチ23の位置、並びに両者の相
対位置を調整する。即ち、倣いローラ66及びトーチヘ
ッド62を同時に、あるいはトーチヘッド62のみを移
動することで、倣いローラ66が手摺りパイプP1 の外
周面に当接させたときの、開先部Cへの溶接トーチ23
の差し込み深さを調整する。
【0029】このようにして手摺りパイプP1 への溶接
装置11の保持及び溶接トーチ23の位置調整作業が完
了すると、図1に示すように、作業者は操作盤16によ
って制御盤15の各種の溶接条件(溶接電流、溶接電
圧、溶接速度ウィービング幅など)を入力する。する
と、制御盤は入力された溶接条件に基づいて溶接装置1
1を制御し、開先部Cの溶接作業を行う。
【0030】即ち、図2に示すように、駆動モータ50
を駆動して駆動ギヤ51を回転駆動し、この駆動ギヤ5
1が噛み合うリングギヤ52を介して回転体47を手摺
りパイプP1 の軸心O1 を中心として回転する。する
と、回転体47と一体のトーチヘッド62に取付けられ
た溶接トーチ23が手摺りパイプP1 の外周面に沿って
移動することとなり、この溶接トーチ23の旋回動作時
にワイヤ送給機構27が溶接ワイヤWを送給すること
で、開先部Cの全周溶接が行われる。そして、ウィービ
ング機構68を作動することで、溶接トーチ23を支点
Sを中心に開先部Cの幅方向に揺動させ、再び、溶接ト
ーチ23を手摺りパイプP1 の外周面に沿って移動する
ことで、開先部Cの全周溶接が行われる。
【0031】この開先部Cの溶接作業時、図7に示すよ
うに、溶接トーチ23は手摺りパイプP1 の外周面に沿
って周方向に1回転して開先部Cの全周溶接を行うが、
周方向に360°以上移動してラップ長αだけ重ね溶接
を行う。このように開先部Cの1周溶接が完了すると、
溶接トーチ23を開先部Cの幅方向に沿って揺動した
後、再び、手摺りパイプP1 の開先部Cに対して1周重
ね溶接を行う。そして、開先部Cに対して溶接トーチ2
3を周方向移動と幅方向揺動を繰り返し行って開先部C
の全幅βの溶接を行う。
【0032】このように本実施形態の溶接装置11にあ
っては、手摺りパイプP1 の外周辺にその軸心O1 と平
行をなす軸心O2 に沿って支持円筒21を配設し、この
支持円筒21を着脱機構22によって手摺りパイプP1
に着脱自在に保持し、この支持円筒21に手摺りパイプ
1 と中子P2 との開先部Cに対して溶接を行う溶接ト
ーチ23をトーチ旋回機構24によって手摺りパイプP
1 の外周面に沿って旋回自在とすると共に、トーチ位置
調整機構25によって溶接トーチ23の位置を調整して
開先部Cの外周面に沿って倣い移動可能としてある。従
って、作業者はこの溶接装置11を手摺りパイプP1
簡単に装着することができ、同時に自動調芯されること
となり、装着作業を短時間で容易に行うことができる。
また、溶接装置11を手摺りパイプP1 に装着後、溶接
トーチ23の位置を調整し、手摺りパイプP1 の外周面
に沿って旋回して開先部Cの外周面に沿って倣い移動す
ることで、開先部Cの全周溶接を自動的に高精度で実施
することができる。
【0033】なお、上述した実施形態では、溶接装置1
1を手摺りパイプP1 と中子P2 との開先部Cに対して
溶接を施すものとして適用したが、適用範囲はこれに限
定されるものではない。
【0034】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の溶接装置によれば、装置本体を
着脱機構によって被溶接物の外周部に同心をなして着脱
自在に保持可能とし、この装置本体に、被溶接物の外周
面を溶接する溶接トーチと、この溶接トーチを被溶接物
の外周面に沿って旋回させるトーチ旋回機構と、被溶接
物の外周面に対する溶接トーチの位置を調整して被溶接
物の外周面に沿って倣い移動させるトーチ位置調整機構
と、ワイヤリールに巻き取られた溶接ワイヤを溶接トー
チに送給するワイヤ送給機構とを設けたので、作業者は
この溶接装置を被溶接物に簡単に装着することができ、
同時に自動調芯されることとなり、装着作業を短時間で
容易に行うことができ、また、溶接装置を被溶接物に装
着後、溶接トーチの位置を調整し、被溶接物の外周面に
沿って旋回して被溶接物の外周面に沿って倣い移動する
ことで、被溶接物の全周溶接を自動的に高精度で実施す
ることができ、その結果、溶接作業の作業能率の向上を
図ると共に溶接品質の向上を図ることができる。
【0035】また、請求項2の発明の溶接装置によれ
ば、装置本体を被溶接物と平行をなして配設された支持
円筒とし、着脱機構を、この支持円筒に回動自在に支持
された一対の開閉体と、この開閉体を開閉操作する操作
機構と、開閉体の開閉動作に伴って相対移動することで
被溶接物の外周面を挾持可能な一対の挾持体とで構成し
たので、作業者は操作機構を操作して一対の挾持体が被
溶接物を挾持することで溶接装置を被溶接物に簡単に装
着することができ、装着作業を短時間で容易に行うこと
ができる。
【0036】また、請求項3の発明の溶接装置によれ
ば、トーチ旋回機構を、装置本体に被溶接物の軸心と同
心上に回転自在に支持された回転体と、この回転体を支
持する複数のガイドローラと、回転体を回転駆動する駆
動機構とで構成したので、簡単な構成で、溶接トーチを
被溶接物の外周面に周方向に沿って高精度に旋回させる
ことができ、溶接品質の向上を図ることができる。
【0037】また、請求項4の発明の溶接装置によれ
ば、回転体に被溶接物を挿入する挿入開口部を形成した
ので、この挿入開口部を用いて装置本体を被溶接物に容
易に装着することができ、装置本体と被溶接物との相互
干渉を防止して作業性の向上を図ることができる。
【0038】また、請求項5の発明の溶接装置によれ
ば、トーチ位置調整機構を、被溶接物の外周面に沿って
転動自在な倣いローラと、この倣いローラ及び溶接トー
チを被溶接物の径方向に移動して被溶接物の外周面との
距離を調整する全体位置調整機構と、倣いローラと溶接
トーチとを被溶接物の径方向に相対移動して被溶接物の
外周面との相対距離を調整する相対位置調整機構と、溶
接トーチを被溶接物の軸方向に移動して被溶接物の外周
面における溶接位置を調整する溶接位置調整機構とで構
成したので、被溶接物の外周面に対して、倣いローラ及
び溶接トーチの径方向位置と、両者の相対位置と、軸方
向位置を容易に調整することができ、溶接品質の向上を
図ることができる。
【0039】また、請求項6の発明の溶接装置によれ
ば、溶接トーチを被溶接物の軸方向に揺動させるウィー
ビング機構を設けたので、溶接トーチを被溶接物の周方
向に沿って移動することで全周溶接した後、ウィービン
グ機構によって被溶接物の溶接幅に揺動させることで、
溶接箇所を確実に溶接することができ、溶接作業の作業
能率の向上を図ると共に溶接品質の向上を図ることがで
きる。することができる。
【0040】また、請求項7の発明の溶接装置によれ
ば、溶接トーチに溶接電源と制御盤とを接続し、この制
御盤に溶接条件を入力する操作盤を接続したので、溶接
装置を被溶接物に装着後、作業者は操作盤に溶接電流や
溶接電圧や溶接速度などの溶接条件を入力するだけで、
被溶接物の溶接作業を自動的に行うことができ、溶接作
業の作業能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る溶接装置の概略構成
図である。
【図2】本実施形態の溶接装置の断面図である。
【図3】本実施形態の溶接装置の正面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】トーチ位置調整機構の平面図である。
【図6】図2のVI−VI断面図である。
【図7】本実施形態の溶接装置による溶接作業を表す概
略図である。
【図8】手摺りパイプ継手を溶接する従来の溶接方法を
表す概略図である。
【符号の説明】
11 溶接装置 14 溶接電源 15 制御盤 16 操作盤 21 支持円筒(装置本体) 22 着脱機構 23 溶接トーチ 24 トーチ旋回機構 25 トーチ位置調整機構 26 ワイヤリール 27 ワイヤ送給機構 31,32 開閉板(開閉体) 33 調整ねじ(操作機構) 38 固定円盤 41,42 挾持体 47 回転体 48 ガイドローラ 49 支持ローラ 50 駆動モータ(駆動機構) 53 挿入開口部 54 分割部 55 連結台 57 移動台 58 溶接位置調整ねじ(溶接位置調整機構) 62 トーチヘッド 63 調整ねじ(全体位置調整機構) 65 調整ノブ(相対位置調整機構) 66 倣いローラ 68 ウィービング機構 P1 手摺りパイプ P2 中子 C 開先部(被溶接物) W 溶接ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 9/127 503 B23K 9/127 503D 37/02 301 37/02 301A // B23K 101:06 (72)発明者 吉田 優 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 村上 憲明 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形状をなす被溶接物の外周面をセルフ
    シールドアーク溶接する溶接装置において、装置本体
    と、該装置本体を前記被溶接物の外周部に該被溶接物と
    同心をなして着脱自在に保持する着脱機構と、被溶接物
    の外周面を溶接する溶接トーチと、該溶接トーチを前記
    被溶接物の外周面に沿って旋回させるトーチ旋回機構
    と、前記被溶接物の外周面に対する前記溶接トーチの位
    置を調整して該溶接トーチを該被溶接物の外周面に沿っ
    て倣い移動させるトーチ位置調整機構と、ワイヤリール
    に巻き取られた溶接ワイヤを前記溶接トーチに送給する
    ワイヤ送給機構とを具えたことを特徴とする溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶接装置において、前記
    装置本体は前記被溶接物と平行をなして配設された支持
    円筒であって、前記着脱機構は、該支持円筒に回動自在
    に支持された一対の開閉体と、該一対の開閉体を開閉操
    作する操作機構と、前記一対の開閉体の開閉動作に伴っ
    て相対移動することで前記被溶接物の外周面を挾持可能
    な一対の挾持体とを有することを特徴とする溶接装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の溶接装置において、前記
    トーチ旋回機構は、前記装置本体に前記被溶接物の軸心
    と同心上に回転自在に支持された回転体と、該回転体を
    支持する複数のガイドローラと、前記回転体を回転駆動
    する駆動機構とを有することを特徴とする溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の溶接装置において、前記
    回転体には前記被溶接物を挿入する挿入開口部が形成さ
    れたことを特徴とする溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の溶接装置において、前記
    トーチ位置調整機構は、前記装置本体に支持されて前記
    被溶接物の外周面に沿って転動自在な倣いローラと、該
    倣いローラ及び前記溶接トーチを前記被溶接物の径方向
    に移動して該被溶接物の外周面との距離を調整する全体
    位置調整機構と、前記倣いローラと前記溶接トーチとを
    前記被溶接物の径方向に相対移動して該被溶接物の外周
    面との相対距離を調整する相対位置調整機構と、前記溶
    接トーチを前記被溶接物の軸方向に移動して該被溶接物
    の外周面における溶接位置を調整する溶接位置調整機構
    とを有することを特徴とする溶接装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の溶接装置において、前記
    溶接トーチを前記被溶接物の軸方向に揺動させるウィー
    ビング機構を設けたことを特徴とする溶接装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の溶接装置において、前記
    溶接トーチには溶接電源と制御盤が接続され、該制御盤
    には溶接条件を入力する操作盤が接続されたことを特徴
    とする溶接装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101272537B1 (ko) * 2011-09-27 2013-06-10 신영식 원주 용접기
CN103406641A (zh) * 2013-08-21 2013-11-27 大连迪施船机有限公司 一种船用柴油机活塞外顶镍基材料摆动焊接装置
CN113895038A (zh) * 2020-07-06 2022-01-07 Gdm股份公司 旋转焊接装置及相关方法
CN116275666A (zh) * 2023-05-18 2023-06-23 中工建总建筑集团有限公司 一种建筑钢结构焊接装置

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