JPH11150847A - 分線金物の取付補助具 - Google Patents

分線金物の取付補助具

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JPH11150847A
JPH11150847A JP33492197A JP33492197A JPH11150847A JP H11150847 A JPH11150847 A JP H11150847A JP 33492197 A JP33492197 A JP 33492197A JP 33492197 A JP33492197 A JP 33492197A JP H11150847 A JPH11150847 A JP H11150847A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着状態を操作時の感触や音で確認できると
ともに、支持板に外力が加わっても分線金物を支持線に
確実に装着できる取付補助具を提供する。 【解決手段】 折り曲げ根元の近傍には貫通穴を設ける
とともに、V字状板ばね10の先端側には凹部24に嵌
合する支持線包着部36を形成し、この支持線包着部3
6からは支持線26の外径より幅狭に設定された支持線
導入口38が連続形成されている。このようにV字状板
ばね10を構成すれば、支持線26が支持線導入口38
を通過する際、抵抗力が増減するので感触によって装着
状態を確認することができる。また支持線26と支持線
包着部36との接触による装着音の発生からも確認をす
ることができる。そして支持線包着部36が凹部24同
士を連結しているので、支持板18間の相対位置が変化
せず、確実に分線金物12を支持線26に装着すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分線金物の取付補助
具に係り、特に地上側から支持線への確実な取り付けが
できる分線金物の補助取付具に関する。
【0002】
【従来の技術】電柱に架設されている通信ケーブル等を
建屋などに引き込む場合、支持線から引込支持線を分岐
させるために分線金物が用いられる。図5は従来の分線
金物の形態を示す説明図であり、同図(1)は上側面
図、同図(2)は正面図を示す。これらの図に示すよう
に分線金物1は、図示しない屋外線引留具を係止可能と
するフック金具2と、当該フック金具2の根元側端部に
挿通され支持線への挟持をなす一対の支持板3(3L、
3R)とから構成されている。
【0003】フック金具2の根元側端部には、ナット4
との螺合を可能とするオネジ部と、支持板3がフック金
具2の先端側に移動するのを防止するための支持板スト
ッパ5とが設けられている。そしてナット4の締め付け
により、支持板3の対面部分に設けた凹部6にて支持線
の挟持を可能にしている。
【0004】こうした分線金物1を支持線に固定する場
合、まず一対の支持板3の間に取付補助具となる発泡材
切片7を挟み込むとともに、ナット4を若干締め付け、
支持板3の間に支持線が容易に入る間隔を作り出す。そ
して分線金物1を分線金物取付具(図示せず)に装着
し、地上からの目視操作にて支持線を凹部6に収め、そ
の後、分線金物取付具に装備されているラチェットレン
チにてナット4を締め上げ、分線金物1を支持線に固定
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし支持線は高所に
存在することから、従来の取付方法では、支持線に対す
る分線金物の装着状態を目視で確認することが難しかっ
た。このためナット4の締付などにより凹部6に回転モ
ーメント等が加わると、支持線が凹部6に正しく収まら
ず把持が不十分となり、分線金物1が落下する恐れがあ
った。
【0006】またナット4に接する側の支持板3Rは、
支持線の挿入時には案内溝8がフック金具2の先端側に
入り込んでおらず、発泡材切片7の圧縮力のみで保持さ
れている。このため支持線が接触したり、ナット4を締
め付けると摩擦により支持板3Rがフック金具2を中心
に回転し、支持線に分線金物1を確実に固定できなくな
るという問題点があった。
【0007】本発明は上記従来の問題点に着目し、支持
線に対する分線金物の装着状態を操作時の感触や装着音
で確認でき、また支持板に外力が加わっても当該支持板
間の相対位置が変化せず、確実に分線金物を支持線に装
着することができる分線金物の補助取付具を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は分線金物の補助
取付具に、支持線からの押し付け力で拡開が可能な支持
線導入口を設ければ、この支持線導入口を通過する際の
押し付け反力(抵抗力)の変化と、支持線導入口の通過
により発生する音とで支持線に対する分線金物の装着状
態を確認することができるという知見にもとづいてなさ
れたものである。
【0009】すなわち本発明に係る分線金物の取付補助
具は、一対の支持板を有し、この支持板にて支持線の挟
持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介在さ
せることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付補助
具であって、補助具本体を弾性体にて形成するととも
に、前記補助具本体には前記支持線の径より幅狭に設定
された支持線導入口と、この支持線導入口より大径に設
定された支持線包着部とを形成するよう構成した。
【0010】また支持板に外力が加わっても当該支持板
間の相対位置が変化せず、確実に分線金物を支持線に装
着するために、1本のガイドシャフトに挿通される一対
の支持板を有し、この支持板に設けた凹部にて支持線の
挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介在
されることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付補
助具であって、補助具本体には前記凹部との嵌合をなす
支持線包着部を形成するよう構成した。
【0011】また1本のガイドシャフトに挿通される一
対の支持板を有し、この支持板に設けた凹部にて支持線
の挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介
在されることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付
補助具であって、補助具本体には前記支持線の径より幅
狭に設定された支持線導入口と、この支持線導入口より
大径に設定されるとともに前記凹部との嵌合をなす支持
線包着部とを形成するよう構成した。
【0012】
【作用】上記構成によれば、支持線を支持線導入口に押
し当てると弾性作用により支持線導入口が拡開し、支持
線は支持線包着部へと移動する。この支持線導入口を支
持線が通過する際、支持線に加わる押し付け反力(抵抗
力)が増減するので、支持線に対する分線金物の装着状
態を感触で確認することができる。また支持線導入口を
支持線が通過した後は、支持線導入口を拡開させている
押し付け力が解放されるので、支持線包着部が支持線に
接触する。この接触により装着音(衝突音)が発生する
ので、聴覚によっても支持線に対する分線金物の取付状
況を確認することができる。
【0013】また凹部と支持線包着部との嵌合により補
助具本体を介して支持板同士が接続されていることか
ら、片側の支持板に回転力が加わっても補助具本体がこ
れを受け、前記回転力を他方の支持板側へと伝達する。
このため支持板間の相対位置が変動するのを防止するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る分線金物の取
付補助具の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。
【0015】図1は分線金物を分線金物取付具に装着し
た際の要部拡大図であり、図3は分線金物を分線金物取
付具の装着する手順を示す状態説明図である。これらの
図に示すように補助具本体となるV字状板ばね10が装
着される分線金物12は、屋外線引留具14を係止可能
とするフック金具16と、当該フック金具16の根元側
端部16Aに挿通され支持線への挟持をなす一対の支持
板18とから構成されている。
【0016】フック金具16は、金属丸棒を略U字状に
屈曲させた形態となっており、ガイドシャフトとなる根
元側端部16Aにはナット20との螺合を可能にするオ
ネジ部が設けられている。また根元側端部16Aにおけ
るオネジ部より内側には、支持板18が先端部16側に
移動するのを防止するためのつば状の支持線ストッパ2
2が設けられている。
【0017】根元側端部16Aに挿通される一対の支持
板18(18L、18R)には、その対面部分に半円状
の凹部24が設けられており、当該凹部24同士を突き
合わせることで支持線26の挟み込みを可能にしてい
る。なお当該支持線26の下方には、通信ケーブル27
が懸吊されている。また支持板16の対面部分における
凹部24と、根元側端部16Aが挿通する貫通穴25と
の間には減肉による空隙が存在し、V字状板ばね10の
取付スペースを形成するようにしている。さらに支持板
18の上部、すなわち根元側端部16Aを挟んだ凹部2
4の反対側には案内溝28が形成され、当該案内溝28
にフック金具の先端部16Bを取り込むことで、根元側
端部16Aを中心とした支持板18の回転を防止するこ
とができる。
【0018】このような分線金物12に用いられるV字
状板ばね10の形態を以下に説明する。図2は本実施の
形態に係る分線金物の取付補助具の構造説明図を示す。
同図に示すようにV字状板ばね10は、平板からなるば
ね材を左右対称となるようV字状に折り曲げ形成した形
態となっている。そして折り曲げ根元30からV字状に
延長された脚部32には、折り曲げ根元30側から先端
側に向かって順に、貫通穴34、支持線包着部36、支
持線導入口38が形成されている。ここで貫通穴34は
その径がフック金具16の外径より若干大きく設定さ
れ、根元側端部16Aに沿ってV字状板ばね10を移動
させることが可能となっている。また脚部32における
貫通穴34の先端側、すなわち脚部32の中央部分に
は、支持線包着部36が設けられている。当該支持線包
着部36は、支持板18における凹部24の形状に倣う
ように屈曲形成されたものであり、このため左右の脚部
32の間隔を狭めた際、支持線26への密着を可能にし
ている。そして支持線包着部36からは支持線26の導
入をなすための支持線導入口38が連続形成されてい
る。これは支持線包着部36を形成する円弧と逆方向に
屈曲形成された円弧部38Aにて構成されており、左右
の脚部32における円弧部38Aの突合せ間隔(図中寸
法A)を支持線26の外径より幅狭に設定することで、
支持線26の通過の際に抵抗力が発生するようにしてい
る。
【0019】このようなV字状板ばね10を用いて分線
金物12を支持線26に固定する手順を説明する。分線
金物12を支持線26に固定する場合には、まず一対の
支持板18の間にV字状板ばね10を挿入する。この取
り付けは、ナット20と支持板18Rとを根元側端部1
6Aより取り外し、根元側端部16Aを貫通穴34に挿
通させればよい。そしてV字状板ばね10を両側の支持
板18にて挟み込むとともに、支持線包着部36を左右
の凹部24に倣うよう密着させ、支持板18に対するV
字状板ばね10の相対位置を決定する。
【0020】このように分線金物12にV字状板ばね1
0を装着した後は、地表面側にて分線金物12を分線金
物取付具40に取り付ける。当該分線金物取付具40に
は、分線金物12のナット20に対応するレンチ42が
設けられており、このレンチ42にナット20を装着す
るとともに、反対側端部より分線金物12を押圧するこ
とで分線金物12を分線金物取付具40に取付可能とし
ている。なお分線金物取付具40から引き出された解放
用チェーン44を引っ張れば、分線金物12の押圧力を
解放することができ、分線金物12と分線金物取付具4
0とを分離できるようになっている。また分線金物取付
具40には、レンチ42を所定の方向のみに回転させる
ハンドル46と、これに連結される延長チェーン48と
が設けられ、ナット20の螺合を可能にしている。そし
てこのような分線金物取付具40には、支持線26の高
さまで伸張可能な操作棒50が取付可能になっており、
当該操作棒50を動かすことで、分線金物取付具40に
取り付けられた分線金物12を支持線26付近まで移動
可能にしている。
【0021】操作棒50を動かし、分線金物取付具40
を支持線26の上部まで移動させた後は、操作棒50を
地上側に引き、支持線26を支持線導入口38に押し当
てる。支持線導入口38に支持線26を押し当てると、
その押し付け力の大きさに応じて脚部32が拡開し(変
形し)、左右の円弧部38Aの間隔(図中寸法A)が広
がっていく。そしてこの間隔が支持線26の外径に達す
ると、当該支持線26は支持線導入口38を通り抜け
て、支持線包着部36側へと移動する。ここで支持線2
6が支持線導入口38を通り抜ける際には、脚部32の
復原による押し付け反力が加わる。すなわち支持線26
が円弧部38Aに当接してから、当該円弧部38Aの頂
上部(最幅狭部)にいたるまでは、脚部32が拡開して
いくため、支持線26に加わる押し付け反力が増大す
る。そして支持線26が円弧部38Aの頂上部(最狭幅
部)を越えると、分線金物12を引き下げる力と、脚部
32の復原力とが支持線26に加わり、当該支持線26
は一気に支持線包着部36側へと移動する。このように
支持線26が支持線導入口38を通過する際には、当該
支持線26に加わる押し付け反力が増減することから、
操作棒50を操る作業者は操作棒50から伝わる感触
で、支持線26に対する分線金物12の取付状況を確認
することができる。
【0022】なお支持線26は前述の通り、円弧部38
Aの頂上部(最狭幅部)を越えると、分線金物12を引
き下げる力と、脚部32の復原力とが支持線26に加わ
り、当該支持線26は一気に支持線包着部へと移動す
る。このため支持線26の表面に支持線包着部36が接
触し、この接触により装着音(衝突音)が発生する。こ
の装着音からも作業者は、支持線26に対する分線金物
12の取付状況を確認することができる。
【0023】また分線金物取付具40に装着された分線
金物12の状態では、支持板18Rの案内溝28に先端
部16Bが取り込まれていない。しかし左右の凹部24
に倣う支持線包着部36を有した脚部32が、折り曲げ
根元30を介して左右の支持板18を連結していること
から、たとえ支持板18Rに回転力が加わっても、ばね
復原力が作用し支持板18Rが回転することはない。こ
のため作業中に発生する支持線26の支持板18Rへの
接触や、ナット20の締付量などにより、支持板18R
が根元側端部16Aまわりに回転するのを防止すること
ができる。
【0024】このように支持線26を支持線包着部36
へと案内した後は、延長チェーン48を引っ張り、ハン
ドル46を回転させレンチ42にてナット20を締め付
ける。そしてナット20の締め付け後は、解放用チェー
ン44を引っ張り、分線金物12に加わる分線金物取付
具40からの押圧力を解放させ、分線金物12から分線
金物取付具40を取り外す。図4は支持線に分線金物を
取り付けた後の状態図を示す。ところでこの状態ではナ
ット20の締め付けにより、左右の脚部32の間隔が狭
まっている。このため脚部32の復元力が支持板18の
減肉部分に作用し、ナット20の緩みを防止することが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
対の支持板を有し、この支持板にて支持線の挟持をなす
分線金物に用いられ、前記支持板の間に介在させること
で前記支持板の保持をなす分線金物の取付補助具であっ
て、補助具本体を弾性体にて形成するとともに、前記補
助具本体には前記支持線の径より幅狭に設定された支持
線導入口と、この支持線導入口より大径に設定された支
持線包着部とを形成したことから、支持線に対する分線
金物の装着状態を操作時の感触や装着音で確認すること
ができる。
【0026】また1本のガイドシャフトに挿通される一
対の支持板を有し、この支持板に設けた凹部にて支持線
の挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介
在されることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付
補助具であって、補助具本体には前記凹部との嵌合をな
す支持線包着部を形成したことから、片側の支持板に外
力が加わっても当該支持板間の相対位置が変化せず、確
実に分線金物を支持線に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分線金物を分線金物取付具に装着した際の要部
拡大図である。
【図2】本実施の形態に係る分線金物の取付補助具の構
造説明図を示す。
【図3】分線金物を分線金物取付具の装着する手順を示
す状態説明図である。
【図4】支持線に分線金物を取り付けた後の状態図を示
す。
【図5】従来の分線金物の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 分線金物 2 フック金具 3(3L,3R) 支持板 4 ナット 5 支持板ストッパ 6 凹部 7 発泡材切片 8 案内溝 10 V字状板ばね 12 分線金物 14 屋外線引留具 16 フック金具 16A 根元側端部 16B 先端部 18(18L、18R) 支持板 20 ナット 22 支持線ストッパ 24 凹部 25 貫通穴 26 支持線 27 通信ケーブル 28 案内溝 30 折り曲げ根元 32 脚部 34 貫通穴 36 支持線包着部 38 支持線導入口 38A 円弧部 40 分線金物取付具 42 レンチ 44 解放用チェーン 46 ハンドル 48 延長チェーン 50 操作棒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の支持板を有し、この支持板にて支
    持線の挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間
    に介在させることで前記支持板の保持をなす分線金物の
    取付補助具であって、補助具本体を弾性体にて形成する
    とともに、前記補助具本体には前記支持線の径より幅狭
    に設定された支持線導入口と、この支持線導入口より大
    径に設定された支持線包着部とを形成したことを特徴と
    する分線金物の取付補助具。
  2. 【請求項2】 1本のガイドシャフトに挿通される一対
    の支持板を有し、この支持板に設けた凹部にて支持線の
    挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介在
    されることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付補
    助具であって、補助具本体には前記凹部との嵌合をなす
    支持線包着部を形成したことを特徴とする分線金物の取
    付補助具。
  3. 【請求項3】 1本のガイドシャフトに挿通される一対
    の支持板を有し、この支持板に設けた凹部にて支持線の
    挟持をなす分線金物に用いられ、前記支持板の間に介在
    されることで前記支持板の保持をなす分線金物の取付補
    助具であって、補助具本体には前記支持線の径より幅狭
    に設定された支持線導入口と、この支持線導入口より大
    径に設定されるとともに前記凹部との嵌合をなす支持線
    包着部とを形成したことを特徴とする分線金物の取付補
    助具。
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