JPH11150442A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

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JPH11150442A
JPH11150442A JP24196798A JP24196798A JPH11150442A JP H11150442 A JPH11150442 A JP H11150442A JP 24196798 A JP24196798 A JP 24196798A JP 24196798 A JP24196798 A JP 24196798A JP H11150442 A JPH11150442 A JP H11150442A
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JP
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idt
filter
saw filter
end faces
electrode fingers
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JP24196798A
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Kazuhiko Morozumi
和彦 諸角
Haruo Morii
春雄 森井
Michio Kadota
道雄 門田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型であり、かつ通過帯域外スプリアスが効
果的に抑圧されているフィルタ特性の良好な端面反射型
の縦結合型SAWフィルタを得る。 【解決手段】 圧電基板2上に、IDT3,4を形成し
てなり、対向2端面2a,2b間でSHタイプの表面波
を反射させている端面反射型の縦結合型SAWフィルタ
1において、対向2端面2a,2b間の距離に起因する
スプリアスの現れる位置を、第1,第2のIDT3,4
の周波数特性の減衰極に近接させることにより、対向2
端面間の距離に起因するスプリアスを抑圧してなるSA
Wフィルタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SHタイプの表面
波を利用した弾性表面波フィルタに関し、より詳細に
は、縦結合型の弾性表面波(以下、SAWと略す。)フ
ィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面波を利用した縦結合型の二重
モードSAWフィルタが知られている。この種の縦結合
型のSAWフィルタの一例を、図8に示す。
【0003】SAWフィルタ51は、矩形の圧電基板5
2上に、第1,第2のインターデジタルトランスデュー
サ(以下、IDTと略す。)53,54を配置した構造
を有する。IDT53,54の表面波伝搬方向両側に
は、反射器55,56が形成されている。
【0004】SAWフィルタ51では、IDT53の一
方のくし歯電極53aが入力端、他方のIDT54の一
方のくし歯電極54aが出力端とされている。また、I
DT53,54の他方のくし歯電極53b,54bはア
ース電位に接続される。
【0005】従って、IDT53に入力電圧が印加され
た場合、表面波が励振され、励振された表面波は電極指
の延びる方向と直交する方向に伝搬し、反射器55,5
6間で反射され、定在波となる。この定在波に基づく出
力が、IDT54で取り出される。この場合、表面波と
して、基本モードと、高次モード(反対称モード)とが
発生され、従って、SAWフィルタ51は、縦結合型の
二重モードSAWフィルタとして動作する。
【0006】しかしながら、従来の縦結合型SAWフィ
ルタ51は、反射器55,56を有するため、全体の寸
法が大きくなるという問題があった。また、SAWフィ
ルタ51では、圧電基板2の電気機械結合係数がさほど
大きくないため、狭帯域のフィルタしか構成することが
できなかった。
【0007】上記のような問題を解決するものとして、
特開平9−69751号公報には、SHタイプの表面波
を利用した端面反射型の縦結合型弾性表面波フィルタが
開示されている。この弾性表面波フィルタを、図9に示
す。
【0008】SAWフィルタ61は、矩形の圧電基板6
2を用いて構成されている。圧電基板62は、対向2端
面62a,62bを有する。圧電基板62上には、第
1,第2のIDT63,64が形成されている。IDT
63,64は、それぞれ、一対のくし歯電極63a,6
3b,64a,64bを有し、また、電極指の対数はほ
ぼ同じとされている。
【0009】BGS波などのSHタイプの表面波を励振
し、対向2端面62a,62b間で反射させるために、
くし歯電極63aの最外側の電極指は端面62aと圧電
基板62の上面62cとの端縁に沿うように形成されて
いる。同様に、くし歯電極64bの最も外側の電極指
は、圧電基板62の端面62bと上面62cとの端縁に
沿うように形成されている。第1のIDT63の一方の
くし歯電極63aが入力端、IDT64の一方のくし歯
電極64aが出力端とされ、くし歯電極63b,64b
はアース電位に接続される。
【0010】IDT63に入力電圧を印加すると、表面
波が励振され、励振された表面波は電極指の延びる方向
と直交する方向に伝搬し、すなわち対向2端面62a,
62b間を結ぶ方向に伝搬する。この表面波が、端面6
2a,62bで反射され、定在波となり、この定在波に
基づく出力がIDT64から取り出される。
【0011】従って、SHタイプの表面波を利用した端
面反射型のSAWフィルタ61では、反射器を必要とし
ないため、縦結合型二重モードSAWフィルタの小型化
を図ることができ、かつ反射器による損失が生じないの
で、広い帯域特性を有する弾性表面波フィルタを構成す
ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SAW
フィルタ61では、対向2端面62a,62b間の距離
に依存するスプリアスが、フィルタ特性上フィルタ通過
帯域外全般にわたり現れ、特に、通過帯域外の通過帯域
近傍の周波数領域に比較的大きなスプリアスが現れると
いう問題があった。上記SAWフィルタ51では、基板
材料やIDT・反射器の材料、膜厚、IDTや反射器の
電極幅、IDTや反射器の電極本数により使用している
反射器の反射率周波数特性が決定されるため、SAWフ
ィルタの通過帯域外では低く設定することができるた
め、フィルタ通過帯域のごく近傍以外では実用上問題と
なるレベルのスプリアスは発生しない。すなわち、この
ようなスプリアスから生じる問題はSAWフィルタ61
のような端面反射型のSAWフィルタ特有の問題であ
る。
【0013】本発明の目的は、基板材料や、電極の材
料、膜厚、電極幅、電極の本数を考慮することなく、対
向2端面間の距離に依存するスプリアスを効果的に抑制
することができ、従って良好なフィルタ特性を得ること
ができ、かつ小型に構成し得る、SHタイプの表面波を
利用した端面反射型のSAWフィルタを提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、端面反射型のSHタイプの表面波を利用した縦結合
型の弾性表面波フィルタであって、対向2端面を有する
圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、かつ電
極指が前記端面と平行な方向へ延ばされた第1,第2の
IDTとを備え、前記対向2端面間でSHタイプの表面
波が反射されるように構成されており、第1,第2のI
DTの周波数特性の減衰極が、対向2端面間の距離によ
り表されるスプリアスの周波数位置と近接されているこ
とを特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の発明では、第1,
第2のIDTの電極指の対数の比が1.2:1.0〜
1.7:1.0の範囲とされていることを特徴とする。
本発明の弾性表面波フィルタでは、第1,第2のIDT
は、それぞれ請求項2に記載のように、少なくとも一方
が複数設けられていてもよい。
【0016】また、本発明に係る弾性表面波フィルタ
は、複数段接続されるものであってもよく、その場合、
請求項3に記載のように、前記第1,第2のIDTのう
ち、電極指の対数の大きい側のIDTが入力側もしくは
出力側とされており、相対的に電極指の対数が少ない側
のIDTが段間接続に用いられることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施例に
係るBGS波を利用した縦結合型の二重モードSAWフ
ィルタを示す平面図である。SAWフィルタ1は、矩形
の圧電基板2を有する。圧電基板2は、LiNbO3
LiTaO3 、水晶などの圧電単結晶もしくはチタン酸
ジルコン酸鉛系セラミックスのような圧電セラミックス
により構成することができる。本実施例では、圧電基板
2は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)により構成され
ている。
【0018】圧電基板2は、対向2端面2a,2bを有
する。端面2aと端面2bとは、互いに平行となるよう
に形成されている。圧電基板2の上面2c上には、第1
のIDT3及び第2のIDT4が形成されている。ID
T3は、くし歯電極3a,3bを、互いに電極指が間挿
し合うように配置した構造を有する。同様に、IDT4
は、くし歯電極4a,4bを互いの電極指が間挿し合う
ように配置した構造を有する。IDT3,4の電極指
は、端面2a,2bと平行に延ばされている。
【0019】IDT3の最も外側の電極指は、端面2a
と上面2cとの端縁に沿うように形成されている。同様
に、IDT4の最も外側に位置する電極指も、上面2c
と端面2bとのなす端縁に沿うように形成されている。
【0020】くし歯電極3aには、入力電極5aが連ね
られて形成されており、くし歯電極3bには、アース電
極5bが連ねられて形成されている。同様に、IDT4
側においては、くし歯電極4aに連ねられて出力電極6
aが、くし歯電極4bに連ねられてアース電極6bが形
成されている。
【0021】上記IDT3,4及び電極5a,5b,6
a,6bは、例えばアルミニウムなどの金属材料により
構成されている。これらの電極の形成については、フォ
トリソグラフィ技術などの公知の方法により行うことが
できる。
【0022】本実施例のSAWフィルタ1の特徴は、第
1のIDT3の電極指の対数と第2のIDT4の電極指
の対数との比が、1.3:1とされていることにある。
すなわち、IDT3の電極指の対数は30対、IDT4
の電極指の対数は23対とされている。このように、第
1,第2のIDTの電極指の対数の比を1.3:1とす
ることにより、対向2端面2a,2b間の距離に起因す
るスプリアスを抑制することができ、良好なフィルタ特
性が得られる。これを、具体的な実験例に基づき説明す
る。
【0023】SAWフィルタ1として、対向2端面2
a,2b間の距離が2.75mmであるPZTよりなる
圧電基板2上に、電極指の幅を12.94μm、電極指
間ピッチを25.88μmとし、それぞれ、電極指の対
数が30対の第1のIDT3及び23対の第2のIDT
4を形成したものを用意した。このSAWフィルタ1の
フィルタ特性を図3に実線で示す。なお、図3における
破線は、実線の特性を、縦軸のスケールを10倍、横軸
のスケールを5倍に拡大したものである。
【0024】比較のために、図9に示したSAWフィル
タ61をIDTの対数を除いては、上記と同様の仕様で
作製した。なお、SAWフィルタ61においては、第1
のIDT63の電極指の対数を26.5対、第2のID
T64の対数を26.5対とし、第1,第2のIDT6
3,64の電極指の対数の比は1:1とした。このSA
Wフィルタ61のフィルタ特性を図10に実線で示す。
なお、図10の破線は、実線の特性を、縦軸のスケール
を10倍、横軸のスケールを5倍に拡大したものであ
る。
【0025】図3と図10に示した特性を比較すれば明
らかなように、図10に示したフィルタ特性では、通過
帯域外に、特に、通過帯域よりも低周波数側において、
矢印A1〜矢印A5で示す比較的大きなスプリアスが現
れている。これに対して、図3に示すフィルタ特性で
は、上記スプリアスに対応する位置におけるスプリアス
レベルがかなり小さくなっていることがわかる。すなわ
ち、上記スプリアスのうち、図10における最も大きな
スプリアスA1のレベル(以下、スプリアスピークレベ
ルとする。)は、12.1dBであるのに対し、図3に
示す本実施例のSAWフィルタ1の特性では、スプリア
スピークレベルは24.6dBとされ、SAWフィルタ
61に比べて、スプリアスピークレベルを14.5dB
抑圧し得ることがわかる。
【0026】上記のように、本実施例のSAWフィルタ
1においてスプリアスを抑制し得るのは、以下の利用に
よると考えられる。端面反射型の縦結合型SAWフィル
タでは、対向2端面間の距離は、SHタイプの表面波の
波長をλ、第1,第2のIDTの電極指の対数を、それ
ぞれ、N1,N2 、IDT間の距離をrとしたときに、
対向2端面間の距離Rは、 R=λ×(N1 +N2 )+r で表される。
【0027】従って、対向2端面間の距離Rに依存する
スプリアスの応答は、(N1 +N2)に依存することが
わかる。その結果、従来のSAWフィルタ61では、フ
ィルタ特性で使用するメインレスポンスを2N次とした
場合、図4に示すように、破線Aで示す2N±(4n−
2)(n=1,2,・・・)次のレスポンスは電極の極
性の対称性から発生しないが、それ以外の次数ではスプ
リアスが発生する。そのうち、実線Bで示す周波数スペ
クトラムの減衰極あるいはスペクトラムの減衰量の大き
い点に相当するスプリアスは抑制されるが、実線Cで示
す上記2端面間の距離Rで決定される2N±(2n+
1)(n=1,2,・・・)次のレスポンスが、IDT
スペクトラムの減衰が少ないところに生じるため、この
レスポンスがフィルタ特性のスプリアスとして現れるこ
とになる。
【0028】これに対して、本実施例のSAWフィルタ
1では、図5に示すように、端面間の距離で決定される
スプリアスが、実線Bで示すように減衰極に一致する
か、実線B´で示すように減衰量が大きい点に相当する
ので、ごくわずかなスプリアスレスポンスしかフィルタ
特性に現れない。
【0029】図5から明らかなように、本実施例では、
端面間の距離Rで決定されるスプリアスの現れる位置
に、入力側IDT3または出力側IDT4の周波数特性
上の減衰極が近接されている。従って、IDT3または
4の減衰極に端面間の距離Rで決定されるスプリアスが
近接するため、端面間の距離Rで決定されるスプリアス
のレベルを抑圧することが可能とされている。
【0030】このように、入力側IDT3または出力側
IDT4の減衰極と、端面間の距離Rで決定されるスプ
リアスの現れる位置とを近接させるには、図5に示すよ
うに、入力側IDT3の周波数特性と出力側IDT4の
周波数特性とをずらせることが必要であり、本実施例で
は、IDT3とIDT4の電極指の対数の比を上記のよ
うに1.3:1とすることにより果たされている。
【0031】言い換えれば、第1,第2のIDT3,4
を有する構成において、第1,第2のIDT3,4の電
極指の対数を異ならせ、それぞれの周波数特性を異なら
せれば、第1,第2のIDT3,4の周波数特性上に現
れる減衰極をずらせることが可能となる。従って、これ
らの減衰極を、端面間の距離Rで決定されるスプリアス
の現れる位置に近接させるように、好ましくは、一致さ
せるように、第1,第2のIDT3,4の電極指の対数
を設定することにより、端面間の距離Rで決定されるス
プリアスを効果的に抑圧することができる。
【0032】上記の結果を基に、第1,第2のIDT
3,4の電極指の対数の比N1 /N2を種々異ならせ、
帯域外スプリアスレベルがどの程度抑圧されるかを測定
した。結果を図6に示す。図6の横軸は、第1,第2の
IDT3,4の電極指の対数の比N1 /N2 を示し、縦
軸は帯域外スプリアスのスプリアスピークレベルを示
す。
【0033】図6から明らかなように、第1,第2のI
DT3,4の電極指の対数の比を、1.2:1〜1.
7:1とすれば、第1,第2のIDTの電極指の対数を
等しくした場合に比べてスプリアスピークレベルを10
dB以上抑圧し得ることがわかる。従って、SAWフィ
ルタ1においては、第1,第2のIDT3,4の電極指
の対数の比を、上記のように1.2:1〜1.7:1の
範囲とすることにより、帯域外スプリアス、特に通過帯
域よりも低域側に現れる端面間の距離Rに起因するスプ
リアスを効果的に抑圧し得ることがわかる。
【0034】また、SAWフィルタ1においては、第1
のIDT3及び第2のIDT4の一方を入力側IDT、
他方のIDTを出力側IDT4としたが、IDT3,4
は、何れを入力側及び出力側としてもよい。さらに、本
願発明者の実験によれば、SAWフィルタ1を他のSA
Wフィルタと接続し複数段構成とする場合には、電極指
の対数が多いIDT3側を入力側または出力側IDTと
し、電極指の対数の少ない第2のIDT4側を段間接続
に用いることにより、良好なフィルタ特性の得られるこ
とが確かめられた。これは、インピーダンスマッチング
が良好となることによると考えられる。
【0035】本発明に係るSAWフィルタは、SAWフ
ィルタ1のように、それぞれ、1個の第1のIDT3及
び1個の第2のIDT4を有するものに限定されず、第
1,第2のIDT3,4は、少なくとも一方が複数配置
されていてもよい。図2は、第1のIDTが1個、第2
のIDTが2個設けられている実施例を示す平面図であ
る。
【0036】図2に示すSAWフィルタ11では、圧電
基板2と同様に構成された圧電基板12の上面12c上
に、第1のIDT13が形成されている。IDT13の
両側には、第2のIDT14,15が形成されている。
【0037】IDT13は、互いの電極指が間挿し合う
ように配置されたくし歯電極13a,13bを有する。
くし歯電極13aに連ねられて入力電極16aが形成さ
れており、くし歯電極13bに連ねられてアース電極1
6bが形成されている。IDT14,15は、それぞ
れ、くし歯電極14a,14b,15a,15bを有す
る。くし歯電極14a,15aに連ねられて、それぞ
れ、出力電極17a,18aが形成されている。また、
くし歯電極14b,15bに連ねられて、それぞれ、ア
ース電極17b,18bが形成されている。
【0038】なお、IDT14,15の最も外側の電極
指、すなわち端面12a,12bに最も近い電極指は、
端面12aまたは12bと上面12cとのなす端縁に沿
うように形成されている。
【0039】SAWフィルタ11は、BGS波を利用し
た端面反射型の縦結合二重モードSAWフィルタとして
動作するように構成されている。また、本実施例のSA
Wフィルタ11では、第1のIDT13の電極指の対数
1 が7、出力側IDTである第2のIDT14,15
の電極指の対数N2 が、何れも5とされている。すなわ
ち、第1,第2のIDTの電極指の対数の比は、7:5
とされている。
【0040】上記SAWフィルタ11のフィルタ特性
を、図7に実線で示す。図7の破線は、実線の特性を縦
軸のスケールを10倍、横軸のスケールを5倍に拡大し
たものである。
【0041】図7の実線で示すように、SAWフィルタ
11においても、通過帯域よりも低域側のスプリアスが
抑制され、スプリアスピークレベルは、18dBとされ
ていることがわかる。なお、特に図示はしないが、SA
Wフィルタ11において、中央のIDT15,16の電
極指の対数をIDT14と等しく7対とした場合には、
スプリアスピークレベルは10dBであった。従って、
SAWフィルタ11において、電極指の対数の比を上記
のように7:5とすることにより、3個のIDTの電極
指の対数が全て等しい相当のSAWフィルタに比べてス
プリアスピークレベルを8dB抑圧し得ることがわか
る。
【0042】なお、上述した第1,第2の実施例のSA
Wフィルタ1,11では、SHタイプの表面波として、
BGS波を利用したものを説明したが、BGS波以外
に、ラブ波、漏洩弾性表面波などの他のSHタイプの表
面波を用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、対向2
端面間の距離で決定されるスプリアスの現れる位置に、
第1または第2のIDTの周波数特性の減衰極が近接さ
れているので、対向2端面間の距離で決定されるスプリ
アスレベルを効果的に抑制することができ、それによっ
て良好なフィルタ特性を得ることができる。また、本発
明に係るSAWフィルタは、SHタイプの表面波を利用
した端面反射型のSAWフィルタであるため反射器を必
要としない。従って、小型であり、かつ良好なフィルタ
特性を有する帯域フィルタを提供することが可能とな
る。
【0044】請求項2に記載の発明によれば、第1,第
2のIDTの電極指の対数の比が、1.2:1〜1.
7:1の範囲とされているため、第1,第2のIDTの
周波数特性の減衰極と、対向2端面間の距離に起因する
スプリアスの位置とが近接され、請求項1に記載の発明
のように、対向2端面間の距離に起因するスプリアスを
効果的に抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るSAWフィルタを
示す平面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係るSAWフィルタを
示す平面図。
【図3】第1の実施例のSAWフィルタのフィルタ特性
を示す図。
【図4】従来の端面反射型の縦結合型SAWフィルタに
おけるIDTの周波数特性と、端面間の距離に起因する
スプリアスの現れる位置との関係を説明するための図。
【図5】第1の実施例のSAWフィルタにおける第1,
第2のIDTの周波数特性と、端面間の距離に起因する
スプリアスの現れる位置との関係を説明するための図。
【図6】第1の実施例のSAWフィルタにおける第1,
第2のIDTの電極指の対数の比と、スプリアスピーク
レベルとの関係を示す図。
【図7】第2のSAWフィルタのフィルタ特性を示す
図。
【図8】従来の縦結合型SAWフィルタの一例を示す斜
視図。
【図9】従来の端面反射型の縦結合型SAWフィルタを
示す斜視図。
【図10】図9に示した縦結合型SAWフィルタのフィ
ルタ特性を示す図。
【符号の説明】
1…SAWフィルタ 2…圧電基板 2a,2b…端面 2c…上面 3…第1のIDT 4…第2のIDT 11…SAWフィルタ 12…圧電基板 12a,12b…端面 13…第1のIDT 14…第2のIDT

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端面反射型のSHタイプの表面波を利用
    した縦結合型の弾性表面波フィルタであって、 対向2端面を有する圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、かつ電極指が前記端
    面と平行な方向へ延ばされた第1,第2のインターデジ
    タルトランスデューサとを備え、 前記対向2端面間でSHタイプの表面波が反射されるよ
    うに構成されており、 第1,第2のインターデジタルトランスデューサの周波
    数特性の減衰極が、対向2端面間の距離により表される
    スプリアスの周波数位置と近接されていることを特徴と
    する、弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2のインターデジタルトラ
    ンスデューサの電極指の対数の比が1.2:1.0〜
    1.7:1.0の範囲とされていることを特徴とする、
    請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記第1,第2のインターデジタルトラ
    ンスデューサのうち少なくとも一方が複数設けられてい
    ることを特徴とする、請求項1または2に記載の弾性表
    面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2のインターデジタルトラ
    ンスデューサのうち、電極指の対数の大きい側のインタ
    ーデジタルトランスデューサが入力側もしくは出力側と
    されており、相対的に電極指の対数が少ない側のインタ
    ーデジタルトランスデューサが段間接続に用いられる、
    請求項1〜3の何れかに記載の弾性表面波フィルタ。
JP24196798A 1997-08-29 1998-08-27 弾性表面波フィルタ Pending JPH11150442A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6310524B1 (en) * 1999-02-16 2001-10-30 Murata Manufacturing Co., Ltd. Edge reflection type longitudinally coupled saw resonator filter
US6373167B1 (en) 1999-11-09 2002-04-16 Nec Corporation Surface acoustic wave filter

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