JPH11148803A - 摩耗検出軸受 - Google Patents
摩耗検出軸受Info
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- JPH11148803A JPH11148803A JP31321397A JP31321397A JPH11148803A JP H11148803 A JPH11148803 A JP H11148803A JP 31321397 A JP31321397 A JP 31321397A JP 31321397 A JP31321397 A JP 31321397A JP H11148803 A JPH11148803 A JP H11148803A
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Abstract
摩耗状態を検出することを目的とする摩耗検出機能付き
転がり軸受を提供する。 【解決手段】 転がり軸受において、転がり軸受の軌道
輪において軌道に軸方向に接続する部分に電気的絶縁膜
を形成し、該電気的絶縁膜部分に軌道輪の摩耗を検出す
る電極を設けることにより摩耗量が所定値に達したか否
かの検出を可能とした。
Description
に転がり軸受の内輪、外輪が軸方向荷重及び半径方向荷
重により摩耗して初期機能を損なう前に、摩耗状態を検
出することを目的とする摩耗検出機能付き転がり軸受に
関するものである。
受として用いられる円筒ころ軸受は、例えば図5に示す
ように、つば付き内輪1と、つば付き外輪3と、円筒こ
ろ10等から構成されており、つば付き内輪1の内径部
には回転軸11が嵌挿され更につば付き外輪3の外径部
においてハウジング12を軸支している。
向荷重を受ける場合には、内輪つば2、外輪つば4が円
筒ころ10の端面に押圧されて摩耗し易く、それにより
内外輪の軸方向の相対的位置が変化し、初期の機能を損
なう状態を生じうる。その結果、軸を含む機械が作業上
大きな支障を生じる損傷を起こす恐れもある。
ついても基本的に同様である。即ち、玉軸受は、内輪1
01と、外輪103と、保持器109と、玉110等か
ら構成されており、軸方向荷重を受ける場合には、内輪
肩102、外輪肩104が玉110に押圧されて摩耗し
易い。
の場合には、摩耗し易い部分が上述の場合と異なるが、
この場合もハウジング12と軸11との半径方向の相対
距離が変化する。この変化により転がり軸受はやはり初
期機能を損なう状態を生じうる。
ては、第1に転がり軸受が軸受機能を維持する一定の回
転時間を経過した後に転がり軸受を交換する方法、第2
に転がり軸受を潤滑している潤滑油中の摩耗粉を定期的
に採取して摩耗粉量を定量分析してその値から摩耗量を
間接的に推定することで転がり軸受の交換時期を定める
方法等が行われていた。さらには、第3に対象とする機
械に振動計を取り付けて機械の振動を測定し、振動レベ
ルの増加から摩耗状態を検出する方法、第4に内外輪な
どの相対位置の変位量を測定する変位計を用いる方法等
も考えられていた。
は、転がり軸受がまだ使用可能な状態であっても無条件
に交換してしてしまうために軸受が無駄となり、また交
換にかかる費用、時間等、無駄となる部分が多かった。
ず、同一の潤滑油で潤滑している他の機械要素、例え
ば、ギヤあるいはカプリングの摩耗粉も検出してしまう
ために、定量分析の結果出てきた摩耗粉が問題とされて
いる軸受から発生したものであるかどうかを判別するこ
とが困難である。
摩耗量との関係は該軸受を用いる機械によって異なり、
過去に両者の関係が確認されている場合には転がり軸受
の摩耗量の推定は可能であるが、一般的には両者の直接
的な関係はつけにくい。従って、潤滑油中の摩耗粉量か
ら転がり軸受の摩耗が、転がり軸受の軸を含む機械の使
用上問題を生じる段階まで進行しているかどうかの判断
を的確に行うことは困難である。
その部品に吸着されたり、摩耗粉が潤滑油との密度差に
より潤滑油中の下部に沈殿してしまったり、又は摩耗粉
同士が凝集して潤滑油中に遍在したりすること等により
潤滑油中に混入する摩耗粉は常に潤滑油中に均等に混濁
しているとは限らず、その結果採取した潤滑油が発生し
た摩耗粉の全量を正しく反映していない可能性もある。
るため、ある時期の監視とその次回の監視との間の期間
において、何らかの原因により転がり軸受が急激に摩耗
した場合には、これに対応することは困難である。
している場所と異なる場所で分析機器により測定する必
要がある。そのため、潤滑油採取、潤滑油の搬送、分析
機による測定、分析結果入手という手順が必要であり摩
耗状態と得られた監視結果との間に時間的な差が生じる
ことは避けられなかった。
に剥離が生じた場合等のように軸受軌道が幾何学的に真
円から大きくはずれたり、一部に損傷が起きて転動体が
その損傷を通過するときに大きな振動を発生したりする
場合のこれらの検出手段として有効である。
の場合と異なり、内、外輪等が比較的均一に摩耗してい
くことが多い。そのため、特定の一部分が摩耗が進行し
ても摩耗量に比例して振動レベルが増加することは少な
く、転がり軸受の摩耗が、転がり軸受を用いた機械にと
って損傷を与える段階まで進行しているかどうかの判断
を振動レベルから的確に行うことは困難である。
としては、上記3方法より高い測定精度が得られるが、
軸を含む機械と別個に変位量を測定する装置を設置する
必要があり、変位計から得られる信号の処理回路の設置
を含め、装置コスト及び設置面積の点で問題があった。
ありながら、転がり軸受の摩耗が、転がり軸受を用いた
機械にとって作業上大きな支障を生じる損傷を与える段
階まで進行しているかどうかを事前に検知できる転がり
軸受を提供することを目的としている。
めに、本発明に係る転がり軸受は、軌道輪において軌道
に軸方向に接続する部分に電気的絶縁膜を形成し、該電
気的絶縁膜部分に軌道輪の摩耗を検出する電極を設けた
ことを特徴としている。
用電極は軌道輪に臨んで所定の位置に配置され、さらに
しかるべき回路、例えば該電極と発光ダイオード等の発
光素子と直流電源とを直列回路として接続しておく。
内、外輪の摩耗が進行することによって摩耗検出用電極
は欠損し、電気的導通がなくなり、その結果発光ダイオ
ードが消灯し摩耗量が設定量に達したことを表示させる
ことができる。即ち、摩耗が所定量に達したか否かをリ
アルタイムに検知することが可能となる。
耗の進行の早い部分に形成することが好ましく、例え
ば、円筒ころ軸受又は円錐ころ軸受に軸方向荷重がかか
る使用状態においては、内輪又は外輪のつば部分に、転
がり軸受が玉軸受の場合には内輪又は外輪の肩部に形成
することにより、転がり軸受の摩耗量を的確に把握する
ことができる。しかも、摩耗検出電極を形成しても、従
来の転がり軸受と比較して、ごく僅かの設計変更で済
み、また設計変更による軸受機能の低下が生じる恐れは
ほとんどない。
摩耗量を検出する電極即ちセンサを組み込むことによ
り、軸を含む機械の外部に変位計等のセンサを別個に設
置することなく、軸受とセンサの機能を同時に有しなが
ら占有容積は軸受単体の場合とほとんど同じ転がり軸受
を用いて、また、単純なオンオフのみの接点回路を用い
るだけで、摩耗の進行状況をリアルタイムで検出するこ
とが可能となる。
それらに接続される複数の接点回路を設けることによ
り、摩耗の進行により順次電極が欠損していき、その結
果摩耗の進行状況についての表示を行うことも可能であ
る。
ろ軸受のつば付き内輪1の部分斜視図を示す。なお本実
施例においては、内輪つば外径部2bが保持器を案内し
ている。摩耗検出電極22は、内輪つば外径部2bに設
けられた一定幅且つ一定深さの切欠部20に形成された
電気的絶縁被膜部21上に形成されている。電気的絶縁
被膜部21は、摩耗検出電極が軸受内輪などの金属部分
と電気的に接触することを防止する。
を、円筒ころ平面部分と接するつば面すなわち初期つば
平面2aに対して所定の位置とし、初期つば平面2aを
下方向とする略U字形状に形成されており、該初期つば
平面2aから摩耗が進行し電極が機械的に切断され、従
って電気的にも切断されて内輪つばの摩耗が所定量に達
したことが検知できる。本実施例においては、軸受内輪
上に切欠部を設けた上で摩耗検出電極を形成している
が、電極形成は軸受外輪の内周面上に行ってもよい。
保持器の案内面となっているために、保持器内径面がつ
ば外径面と摺動することによる電極の損耗を防止するた
めに切欠部を設けている。しかし、電極を形成するため
の切欠部は、電極の損耗を防止し且つ電極が形成可能な
最小量を施せば良く、又は損耗の恐れがなければ切欠部
無しとしてもよい。このため、切欠に起因する軸方向荷
重負荷容量の低下はほとんど起こらない。
電極を保護するために電極上に更に形成しても良い。ま
た、摩耗検出電極は、電気的絶縁被膜上に金属箔を接着
してもよいし、メッキ等の成膜法によって形成してもよ
い。本実施例は円筒ころ軸受について述べているが、本
実施例は同一の構成要素を有する円錐ころ軸受に対して
も適用可能である。
軸受の内輪101の正面図を示す。摩耗検出電極22
は、内輪肩の外周面上102に設けられた切欠部20に
形成された電気的絶縁被膜部21上に形成されている。
摩耗検出電極22を形成する軸方向位置を、内輪軌道面
13から所定の位置とすることで、玉軸受の摩耗の進行
に伴う軸受内輪肩部の幅における摩耗が、所定量に達し
たかどうかを知ることが可能となる。切欠部及び摩耗検
出電極については、第一の実施例と同様である。
軸受の外輪103の部分正面図を示す。摩耗検出電極2
2は、外輪肩の外周面上104に設けられた切欠部20
に形成された電気的絶縁被膜部21上に形成されてい
る。切欠部及び摩耗検出電極については第二の実施例と
同様である。
中央の円筒ころ軸受の内輪1の周囲には、内輪つば2の
外周上に形成された三つの摩耗検出電極22が配置され
ている。本実施例においては、三つの摩耗検出電極22
はその軸方向位置が、円筒ころ平面部分と接するつば面
すなわち初期つば平面2aからの距離がa<b<cの関
係で3段階の異なる距離となるように配置、形成されて
いる。
受においては、軸方向摩耗が進行していくと、最初に第
1の電極(初期つば平面2aと電極との距離=a)が導
通切れとなり、次に第2の電極(初期つば平面2aと電
極との距離=b)が導通切れとなり、さらに摩耗が進む
と最後の第3の電極(初期つば平面2aと電極との距離
=c)が導通切れとなる。すなわち、転がり軸受の摩耗
の進行状態が、3箇所の電極の導通を監視することによ
り検出できる構造となっている。
目的のためには、電極の数は3箇所3通りに限定される
ものではなく、2箇所2通り以上であれば複数箇所あっ
てもよい。
は肩部に摩耗検出電極を形成することにより、摩耗検出
のために軸を含む機械の外部に新しくセンサを設置する
ことなく、軸受とセンサの機能を同時に有しながら占有
容積は軸受単体の場合とほとんど同じ軸受により摩耗の
進行状況をリアルタイムで検査することが可能となる。
また、摩耗状況の表示についても接点信号を受けられる
だけの接点回路を設置するだけの簡易な回路により摩耗
の進行状況の表示が可能となる。
ば付き内輪の部分斜視図である。
の正面図である。
の部分正面図である。
ば付き内輪の側面図及び部分正面図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 軌道輪において軌道に軸方向に接続する
部分に電気的絶縁膜を形成し、該電気的絶縁膜部分に軌
道輪の摩耗を検出する電極を設けたことを特徴とする転
がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31321397A JP3959730B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31321397A JP3959730B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 転がり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11148803A true JPH11148803A (ja) | 1999-06-02 |
JP3959730B2 JP3959730B2 (ja) | 2007-08-15 |
Family
ID=18038477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31321397A Expired - Fee Related JP3959730B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3959730B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113982864A (zh) * | 2021-12-03 | 2022-01-28 | 大连三环复合材料技术开发股份有限公司 | 一种风电机组主轴滑动轴承磨损量监测传感器 |
CN114603407A (zh) * | 2022-04-08 | 2022-06-10 | 山东农业大学 | 一种滚筒式切碎辊动刀刃磨在线检测装置及方法 |
CN117182677A (zh) * | 2023-09-23 | 2023-12-08 | 江苏保捷精锻有限公司 | 一种用于汽车轮毂外圈轴承的磨削机床 |
-
1997
- 1997-11-14 JP JP31321397A patent/JP3959730B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113982864A (zh) * | 2021-12-03 | 2022-01-28 | 大连三环复合材料技术开发股份有限公司 | 一种风电机组主轴滑动轴承磨损量监测传感器 |
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---|---|
JP3959730B2 (ja) | 2007-08-15 |
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Legal Events
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