JPH111481A - ピペリジニルフタラジン誘導体 - Google Patents

ピペリジニルフタラジン誘導体

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JPH111481A
JPH111481A JP9169502A JP16950297A JPH111481A JP H111481 A JPH111481 A JP H111481A JP 9169502 A JP9169502 A JP 9169502A JP 16950297 A JP16950297 A JP 16950297A JP H111481 A JPH111481 A JP H111481A
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aryl
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JP9169502A
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English (en)
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Ichiji Fujita
一司 藤田
Shinobu Murata
士乃武 村田
Hajime Kawakami
肇 川上
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】腫瘍壊死因子産生もしくは分泌阻害剤の提供。 【解決手段】式1 〔式中、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基など、Rはアリール基など、Rは水素原子、ア
リール基などを示す〕で表される新規なピペリジニルフ
タラジン誘導体誘導体。化合物の具体的一例を示すと該
化合物になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピペリジニルフタ
ラジン誘導体に関する。具体的には腫瘍壊死因子産生ま
たは分泌阻害作用を有する新規なピペリジニルフタラジ
ン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】腫瘍壊死因子(tumor necrosis facto
r、以下TNFと略す。)はアミノ酸157個からなる
分子量約17,000のペプチドであり、マクロファー
ジをはじめとする各種細胞から産生されるサイトカイン
の1つである。TNFは当初、腫瘍傷害作用を示すサイ
トカインとして見出されたが、その後の研究により、そ
の作用は腫瘍細胞以外の多くの正常細胞におよんでお
り、多彩な活性を示すことが明らかとなっている。例え
ば、脂肪球のリポタンパク質リパーゼ活性の阻害、血管
内皮細胞および線維芽細胞のHLA抗原の発現、線維芽
細胞またはマクロファージのインターロイキン−1産
生、腫瘍傷害性マクロファージの活性化、CFUの抑
制、線維芽細胞、内皮細胞およびある種の腫瘍細胞のコ
ロニー刺激因子の産生、軟骨のプロテオグリカンの合成
抑制と吸収、好中球の活性化とスーパーオキシドの発
生、血管内皮細胞のプロ凝固因子の産生、線維芽細胞の
増殖、骨格筋膜電位の変化、線維芽細胞のインターフェ
ロン−β2の産生、血管内皮細胞の傷害などがそれであ
り、最近では広く炎症免疫反応を通し、生体防御にかか
わっているサイトカインとして理解されている。(Vass
alli, P., Ann. Rev. Immunol., 10, 411(1992))。
【0003】一方、TNFの持続的または過剰産生は、
逆に、正常細胞に作用し、種々の病態を引き起こすこと
も明らかとなってきている。例えば、TNFは癌や感染
症における悪液質(全身の代謝を異化亢進し、極度の消
耗をもたらす)の誘発因子であるカケクチンと同一物質
であることが報告されている(B. Beutler, D. Greenwa
ld, JD. Hulmes et al., Nature, 316, 552 (1985), 川
上正舒, 生化学, 59,1244 (1987))。敗血症について
も、TNFがその原因の1つとなっており、抗TNF抗
体を用いた実験で抑制効果があることが報告されている
(Starnes, H. F. Jr., Pearce, M. K., Tewari, A., Y
im, J. H., Zou, J-C., Abrams, J. S., J. Immunol. 1
45, 4185(1990), Beutler, B., Milsark, I. W., Ceram
i, A. C., Science, 229, 869(1985), Hinshaw, L.
B.,Tekamp-olson, P., Chang, A. C. K. et al, Circ.
Shock, 30, 279(1990))。
【0004】また、慢性関節リウマチについても、患者
関節滑液中や血中でTNFの増加が報告されており(Te
tta, C., Camussi, G., Modena, V., Vittorio, C. D.,
Baglioni, C., Ann. Rheum. Dis., 49, 665(1990))、
抗TNF抗体を用いた臨床実験でその著明な効果が報告
されている(Elliott, M. J. Maini, R. N., Feldman,
M., Kalden, J. R., Antoni, C., Smolen, J. S., Lee
b, B., Breedveld, F.C., Macfarlane, J. D., Biji,
H., Woody, J.N., Lancet, 344, 1105(1994), Elliott,
M. J. Maini, R. N., Feldman, M., Charles, P., Bi
ji, H., Woody,J.N., Lancet, 344, 1125(1994), E. C.
C. Rankin, E. H. S. Choy, D. Kassimos, G. H. Pana
yi, British J. Rheum., 34, 334(1995))。さらに、潰
瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患について
も、TNFの関係が示唆されており(Murch, S., Walke
r-Smith, J. A., Arch. Dis. Child,66, 561(1991), 前
田征洋, 消化器と免疫, 22, 111(1989))、抗TNF抗
体を用いた臨床実験でその効果が報告されている(Hend
rik, M. Van Dullemen, Sander, J. H. Van Deventer,
Daan, W. Hommes, Hannie, A. Bul, Jaap, Jansen, Gui
do, N. J. Tytgat, and James, Woody, GASTROENTEROLO
GY 109, 129(1995))。
【0005】その他、変形性関節症(Venn, G., Nietfe
ld, J. J., Duits, A. J., Brennan, F. M., Arner,
E., Covington, M., Billingham, M. E. J., Hardingha
m, T.E., Arthritis Rheum., 36(6), 819(1993))、川
崎病(Matsubara, T., Furukawa, S., Yubuta, K., Cli
n. Immunol. Immunopathol., 56, 29(1990))、多発性
硬化症(Sharief, M. K., Hentges, R., N. Engl. J. M
ed., 325(7), 467(1991))、ベーチェット病(Akoglu,
T., Direskeneli, H., Yazici, H., Lawrence, R., J.
Rheumatol., 17, 1107(1990))、全身性紅斑性狼瘡(SL
E)(Maury, C. P. J., Teppo, A-M., Arthritis Rheu
m., 32, 146(1989))、骨髄移植時の拒絶反応(GvHD)
(Nestel, F. P., Price, K. S., Seemeyer, T. A., La
pp, W. S., J. Exp. Med., 175, 405(1992))、多臓器
不全(藤原俊文, 川上正舒, 臨床医, 17(10), 2006(199
1))、マラリア(Grau, G. E., Fajardo, L. F., Pigue
t, P. F., et al, Science, 237, 1210(1987))、後天
性免疫不全症候群(AIDS)(川上正舒, 早田邦康, Medic
al Immunology, 20, 615(1990), Dezube, B. J., Pard
ee, A. B., et al, J. Acquir. Immune Defic. Syndr.,
5, 1099(1992))、髄膜炎(Waage, A., Halstensen,
A., Espevik, T., Lancet I, 355(1987))、肝炎(菅野
幸三, 肝臓, 33, 213(1992))II型糖尿病(Hotamisligi
l, G. S., Shargill, N. S., Spiegelman, B. M., Scie
nce, 259, 87(1993))、などの疾患に過剰のTNF産生
が関与することが示唆されている。以上のように過剰の
TNF産生は、生体に悪影響を及ぼすことが明らかとな
り、そうした病態の治療剤となりうるTNF阻害剤(例
えば、産生または/および分泌抑制剤)の研究開発が望
まれている。
【0006】TNF阻害作用を示す化合物として例えば
メチルキサンチン骨格を有するペントキシフィリンが知
られている。この化合物は、エンドトキシンショックモ
デルマウスにおいても致死防御活性をもつこと、重症肺
結核患者において気分の改善、体重減少抑制を示すこ
と、癌患者においても気分の改善、体重減少抑制効果を
示すこと、実験的アレルギー性脳炎モデルでの抑制効
果、あるいはHIV-1の複製の抑制効果などが報告されて
いる(Zabel, P., Schade, F. U., Schlaak, M., Immun
obiol., 187, 447-463(1993), Dezube, B. J., Pardee,
A. B. et al., Cancer Immuno. Immunother., 36, 57-
60(1993), Nataf, S., Louboutin, J. P.,Chabannes,
D., Feve, J. R., Muller, J. Y., Acta Neurol. Scan
d., 38, 97-99(1993), Fazely, F., Dezube, B. J., Al
len-Ryan, J., Pardee, A. B., Ruprecht, R. M., Bloo
d, 77, 1653-1656(1991))。
【0007】その他、TNF阻害作用を示す化合物、因
子としては、従来よりグルココルチコイド、プロテアー
ゼ阻害剤、フォスフォリパーゼA2阻害剤、リポキシゲ
ナーゼ阻害剤、PAF(血小板凝集因子)拮抗剤、ラジ
カルスカベンジャー、プロスタグランジンF2または
2、抗TNF抗体などが知られている。しかし、これ
らの化合物は、多岐にわたる薬理作用による副作用の可
能性があるため、その利用には、問題があり、新しい機
序による安全性の高い薬剤の開発が望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はTNF産生も
しくは分泌阻害作用により、上記のようなTNFの持続
的、または過剰産生が発症に関与すると考えられる疾
患、例えば、悪液質、敗血症ショック、多臓器不全、慢
性関節リウマチ、炎症性腸疾患、多発性硬化症、変形性
関節症、ベーチェット病、全身性紅斑性狼瘡(SL
E)、骨髄移植時の拒絶反応(GvHD)、マラリア、
後天性免疫不全症候群(AIDS)、髄膜炎、肝炎、I
I型糖尿病等の治療薬を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、式(1)
【化2】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコ
キシ基、フェニルオキシ基、アミノ基または置換アミノ
基を表し、R2は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、フェニルオ
キシ基、アリール基、置換アリール基、アシル基、置換
アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換
アミノ基、またはシアノ基を表し、R3は水素原子、水
酸基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、ア
ルコキシ基、フェニルオキシ基、アリール基、置換アリ
ール基、アシル基、置換アシル基、アシルオキシ基、ニ
トロ基、アミノ基、置換アミノ基、またはシアノ基を表
し、R4は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル
基、置換アルキル基、アルコキシ基、フェニルオキシ
基、アリール基、置換アリール基、アシル基、置換アシ
ル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミ
ノ基、またはシアノ基を表し、R5は水素原子、水酸
基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アル
コキシ基、フェニルオキシ基、アリール基、置換アリー
ル基、アシル基、置換アシル基、アシルオキシ基、ニト
ロ基、アミノ基、置換アミノ基、またはシアノ基を表
し、R6はアリール基、置換アリール基、複素環基また
は置換複素環基を表し、R7は水素原子、アリール基、
置換アリール基、複素環基または置換複素環基を表
す。)で表されるピペリジニルフタラジン誘導体または
その塩がTNF産生または分泌阻害作用を有することを
見いだし本発明を完成するに至った。
【0010】具体的には式1のピペリジニルフタラジン
誘導体または、その塩を有効成分とする医薬組成物に関
する。より具体的には式1のピペリジニルフタラジン誘
導体または、その塩を有効成分とする腫瘍壊死因子産生
または分泌阻害剤に関する。更に具体的には式1のピペ
リジニルフタラジン誘導体または、その塩を有効成分と
する悪液質、敗血症ショック、多臓器不全、慢性関節リ
ウマチ、炎症性腸疾患、多発性硬化症、変形性関節症、
ベーチェット病、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、骨髄移
植時の拒絶反応(GvHD)、マラリア、後天性免疫不
全症候群(AIDS)、髄膜炎、肝炎、II型糖尿病等
の治療薬に関する。
【0011】
【発明の実施形態】本発明における置換基を具体的に以
下に説明する。ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等が挙げられる。
【0012】アルキル基としては例えば、炭素原子数1
〜6の直鎖または分枝鎖の低級アルキル基が挙げられ、
具体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロ
ピル、ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、
2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチ
ルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメ
チルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メ
チルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチ
ル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチ
ル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチ
ル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチ
ル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2
−メチルプロピル等が挙げられる。
【0013】置換アルキル基における置換基としては例
えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、カルボキ
シル基、アミノ基、置換アミノ基、フェニル基、置換フ
ェニル基、アシル基、アシルオキシ基、置換カルバモイ
ル基、低級アルコキシカルボニル基、複素環基、置換複
素環基等が挙げられる。置換アルキル基の具体例として
は例えば、ヒドロキシメチル、クロロメチル、ブロモメ
チル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2−ヒ
ドロキシエチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3
−ヒドロキシプロピル、ベンジル、カルボキシメチル、
メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチ
ル、4−メトキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェ
ニルメチル、2−チエニルメチル、3−チエニルメチ
ル、2−フリルメチル、3−フリルメチル、ヒドロキシ
−2−チエニルメチル等が挙げられる。
【0014】アルコキシ基としては例えば、炭素数1〜
6の低級アルコキシ基が挙げられ、具体的には例えば、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メチルエトキシ、ブ
トキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキ
シ、ペンチロキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブ
トキシ、3−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポ
キシ、1,2−ジメチルプロポキシ、2,2−ジメチル
プロポキシ、ヘキシロキシ、1−メチルペンチロキシ、
2−メチルペンチロキシ、3−メチルペンチロキシ、4
−メチルペンチロキシ、1,1−ジメチルブトキシ、
1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキ
シ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブト
キシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチル−1−メ
チルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプロポキシ等
が挙げられる。
【0015】アリール基としては例えば炭素数10以下
の基等が挙げられ、具体的には例えば、フェニル基、ナ
フチル基等が挙げられる。
【0016】置換アリール基における置換基としては例
えば、アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ
基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、フェニ
ル基、置換フェニル基、アシル基、アシルオキシ基、置
換カルバモイル基、低級アルコキシカルボニル基等が挙
げられる。置換アリール基の具体例としては例えば、4
−ヒドロキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−メ
トキシフェニル、4−クロロフェニル、4−(ジメチル
エチル)フェニル、3−エチルフェニル、2,3−ジメ
トキシフェニル、3,5−ジクロロフェニル、4−ヒド
ロキシ−3,5−ビス(ジメチルエチル)フェニル、1
−ヒドロキシナフチル、2−クロロナフチル等が挙げら
れる。
【0017】置換フェニル基における置換基としては例
えば、アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ
基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル
基、アシルオキシ基、置換カルバモイル基、低級アルコ
キシカルボニル基等が挙げられる。置換フェニル基の具
体例としては例えば、4−ヒドロキシフェニル、2−メ
トキシフェニル、4−メトキシフェニル、4−クロロフ
ェニル、4−(ジメチルエチル)フェニル、3−エチル
フェニル、2,3−ジメトキシフェニル、3,5−ジク
ロロフェニルまたは4−ヒドロキシ−3,5−ビス(ジ
メチルエチル)フェニル等が挙げられる。
【0018】アシル基としては例えば炭素原子数1〜6
の低級アルカノイル基、炭素数7〜15のアロイル基等
が挙げられる。低級アルカノイル基の具体例としては例
えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
イソブチリル、バレリル、イソバレリル、およびピバロ
イル等が挙げられる。アロイル基の具体例としては例え
ば、ベンゾイル、テノイル、フロイル、1−ナフチルカ
ルボニル、2−ナフチルカルボニル等が挙げられる。
【0019】置換アシル基における置換基はアルキル部
分への置換基であり、具体的には例えば、水酸基、ハロ
ゲン原子、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、
置換アミノ基、フェニル基、置換フェニル基、アシル
基、アシルオキシ基、置換カルバモイル基、低級アルコ
キシカルボニル基等が挙げられる。置換アシル基の具体
例としては、クロロアセチル、フェニルアセチル、トリ
フルオロアセチル、3−ヒロドキシプロピオニル、4−
メトキシ−ブチリル、12−ヒドロキシラウロイル、4
−クロロフェニルカルボニル、3−メトキシフェニルカ
ルボニル等が挙げられる。
【0020】置換アミノ基における置換基としては例え
ば、アルキル基、アシル基、フェニル基、置換フェニル
基、低級アルコキシカルボニル基等、置換基がお互いに
一緒になって環を形成した環状アミノ基等が挙げられ
る。置換アミノ基の具体例としてはN−メチルアミノ、
N,N−ジメチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−
ジエチルアミノ、N−(ジメチルエチル)アミノ、N−
フェニルアミノ等が挙げられ、さらに環状アミノ基とし
てはモルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノ等の5〜8員
ヘテロ環が挙げられる。
【0021】アシルオキシ基としては例えば、炭素原子
数1〜6の低級アルカノイルオキシ基、および炭素原子
数10以下のアロイルオキシ基が挙げられる。低級アル
カノイルオキシ基の具体例としては例えば、ホルミルオ
キシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリル
オキシ、イソブチリルオキシ、バレリルオキシ、イソバ
レリルオキシ、ピバロイルオキシ等が挙げられる。アロ
イルオキシ基の具体例としては例えば、ベンゾイルオキ
シ等が挙げられる。
【0022】複素環基としては例えば、1〜2個の同一
または異なる硫黄原子、窒素原子、酸素原子を含む5員
環、6員環、1〜2個の同一または異なる硫黄原子、窒
素原子、酸素原子を含む5員環または6員環とフェニル
環と縮合した基等が挙げられる。複素環の具体例として
は例えば、チオフェン、フラン、ピラン、ピロール、ピ
ラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジ
ン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾフラ
ン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、
インダゾール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、
フタラジン、キノキサリン等が挙げられる。
【0023】置換複素環における置換基としては例え
ば、アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ
基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、フェニ
ル基、置換フェニル基、アシル基、アシルオキシ基、置
換カルバモイル基、および低級アルコキシカルボニル基
等が挙げられる。置換複素環の具体例としては例えば、
3−アミノチオフェン、2−クロロチオフェン、2−ジ
メチルアミノフラン、3−メトキシフラン、3−メチル
ピラン、4−アミノピロール、4−エチルピラゾール、
5−メチルアミノイソチアゾール、4−ヒドロキシイソ
オキサゾール、2−フェニルピリジン、2−ヒドロキシ
ピラジン、4−アミノピリミジン、4−クロロピリダジ
ン、5−アセチルベンゾフラン、6−フルオロベンゾチ
オフェン、4−エトキシインドール、6−アミノイソイ
ンドール、6−フェニルインダゾール、5−メチルキノ
リン、6−メトキシイソキノリン、5−ジメチルアミノ
キナゾリン、6−アミノフタラジン、7−メトキシキノ
キサリン等が挙げられる。
【0024】低級アルコキシカルボニル基としては例え
ば、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基等が挙げら
れ、具体的には例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、メチルエトキシカ
ルボニル、ブトキシカルボニル、1−メチルプロポキシ
カルボニル、2−メチルプロポキシカルボニル、ペンチ
ルオキシカルボニル、1−メチルブトキシカルボニル、
2−メチルブトキシカルボニル、3−メチルブトキシカ
ルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、
1,2−ジメチルプロポキシカルボニル、2,2−ジメ
チルプロポキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニ
ル、1−メチルペンチルオキシカルボニル、2−メチル
ペンチルオキシカルボニル、3−メチルペンチルオキシ
カルボニル、4−メチルペンチルオキシカルボニル、
1,1−ジメチルブトキシカルボニル、1,2−ジメチ
ルブトキシカルボニル、1,3−ジメチルブトキシカル
ボニル、2,2−ジメチルブトキシカルボニル、2,3
−ジメチルブトキシカルボニル、3,3−ジメチルブト
キシカルボニル、1−エチル−1−メチルプロポキシカ
ルボニル、1−エチル−2−メチルプロポキシカルボニ
ル等が挙げられる。
【0025】置換カルバモイル基の置換基としては、例
えば炭素原子数1〜6の直鎖または分枝鎖のアルキル基
等が挙げられる。具体的には例えば、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ブチ
ルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカル
バモイル、メチルエチルカルバモイル等が挙げられるア
ルキル基が挙げられる。当該置換基のカルバモイル基へ
の置換数は1〜2である。
【0026】本発明化合物は酸または塩基との塩を形成
してもよく、そのような塩としては、たとえば塩酸、臭
化水素酸、硫酸、リン酸等の鉱酸との塩、ギ酸、酢酸、
フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、アスパラギ
ン酸、グルタミン酸等の有機カルボン酸との塩、メタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ジヒドロキシベ
ンゼンスルホン酸等のスルホン酸との塩、ナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネ
シウム等のアルカリ土類金属との塩、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基との塩、
アンモニウム塩等が挙げられる。本発明化合物は、立体
異性体及び幾何異性体を含むものであり、さらにすべて
の水和物および結晶形を含むものである。
【0027】本発明に具体的に含まれる化合物としては
例えば、以下の化合物等が挙げられる。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【0028】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【0029】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【0030】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【表37】
【表38】
【表39】
【表40】
【0031】
【表41】
【表42】
【表43】
【表44】
【表45】
【表46】
【表47】
【表48】
【表49】
【表50】
【0032】
【表51】
【表52】
【表53】
【表54】
【表55】
【表56】
【表57】
【表58】
【表59】
【表60】
【0033】
【表61】
【表62】
【表63】
【表64】
【表65】
【表66】
【表67】
【表68】
【表69】
【表70】
【0034】
【表71】
【表72】
【表73】
【表74】
【表75】
【表76】
【表77】
【表78】
【表79】
【表80】
【0035】
【表81】
【表82】
【表83】
【表84】
【表85】
【表86】
【表87】
【0036】本発明の化合物は、例えば以下に示す製法
によって合成することができる。 工程 A
【化3】 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は前
記と同じ意味を表し、Xはハロゲン原子を表す。
【0037】フタラジン誘導体(2)とピペリジン誘導
体(3)を、不活性有機溶媒中、約0℃から約200℃
の範囲で反応を制御しながら、反応させ、ハロゲン化ピ
ペリジニルフタラジン誘導体(4)を得ることができ
る。またこの反応は、塩基(例えば、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチ
ルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の三
級アミン)の存在下反応を行ってもよい。ピペリジン誘
導体(3)の量は、フタラジン誘導体(2)に対し、約
0.5倍モルから約1.5倍モルの範囲から選択され、
約等モルの範囲が好ましい。不活性有機溶媒としては、
例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系
溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメ
チルホスホロトリアミド等の非プロトン性極性溶媒が挙
げられる。
【0038】式(1)においてR1がハロゲン原子の場
合、式(4)で表されるハロゲン化ピペリジニルフタラ
ジン誘導体が、式(1)に含まれる化合物となる。
【0039】式(1)においてR1が水素原子の化合物
は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)を
不活性有機溶媒中、約室温から約100℃の範囲で、ま
た約大気圧から約100気圧の範囲で反応を制御しなが
ら、金属触媒(ニッケル、パラジウム、白金、ロジウ
ム、ルテニウム、コバルト、銅、亜鉛化合物等)または
担体として活性炭上に上記金属触媒を付加した触媒の存
在下、水素添加することで得られる。あるいはハロゲン
化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)をギ酸アンモニ
ウムと不活性有機溶媒中、約室温から約100℃の範囲
で、金属触媒(ニッケル、パラジウム、白金、ロジウ
ム、ルテニウム、コバルト、銅、亜鉛化合物等)または
担体として活性炭上に上記金属触媒を付加した触媒の存
在下、還元することにより得られる。不活性有機溶媒と
しては例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノ
ール、ブタノール等のアルコール系溶媒、酢酸等が挙げ
られる。
【0040】式(1)においてR1がアルキル基の化合
物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)
と相当するアルキルリチウム化合物、またはアルキルグ
リニャール試薬を、不活性有機溶媒中、約−78℃〜約
溶媒の沸点までの範囲から反応温度を選択し、反応させ
ることにより得ることができる。不活性有機溶媒として
は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン
等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の非
プロトン性極性溶媒等が挙げられる。アルキルリチウム
化合物、またはアルキルグリニャール試薬の量として
は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)に
対し、約等モルから約2倍モルの範囲から選択される。
【0041】式(1)においてR1が置換アルキル基の
化合物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)と相当する置換アルキルリチウム化合物、または
置換アルキルグリニャール試薬を、不活性有機溶媒中、
約−78℃〜約溶媒の沸点までの範囲から反応温度を選
択し、反応させることにより得ることができる。不活性
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロト
リアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。置
換アルキルリチウム化合物、または置換アルキルグリニ
ャール試薬の量としては、ハロゲン化ピペリジニルフタ
ラジン誘導体(4)に対し、約等モルから約2倍モルの
範囲から選択される。アルキルリチウム化合物および置
換アルキルリチウム化合物は相当するハロゲン化アルキ
ル化合物またはハロゲン化置換アルキル化合物と金属リ
チウムと反応させることにより得ることができる。アル
キルグリニャール化合物および置換アルキルグリニャー
ル化合物は相当するハロゲン化アルキル化合物またはハ
ロゲン化置換アルキル化合物と金属マグネシウムと反応
させることにより得ることができる。
【0042】式(1)においてR1がアリール基の化合
物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)
と相当するアリールリチウム化合物、またはアリールグ
リニャール試薬を、不活性有機溶媒中、約−78℃〜約
溶媒の沸点までの範囲から反応温度を選択し、反応させ
ることにより得ることができる。不活性有機溶媒として
は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン
等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の非
プロトン性極性溶媒等が挙げられる。アリールリチウム
化合物、またはアリールグリニャール試薬の量として
は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)に
対し、約等モルから約2倍モルの範囲から選択される。
【0043】式(1)においてR1が置換アリール基の
化合物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)と相当する置換アリールリチウム化合物、または
置換アリールグリニャール試薬を、不活性有機溶媒中、
約−78℃〜約溶媒の沸点までの範囲から反応温度を選
択し、反応させることにより得ることができる。不活性
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロト
リアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。置
換アリールリチウム化合物、または置換アリールグリニ
ャール試薬の量としては、ハロゲン化ピペリジニルフタ
ラジン誘導体(4)に対し、約等モルから約2倍モルの
範囲から選択される。アリールリチウム化合物および置
換アリールリチウム化合物は該当するハロゲン化アリー
ル化合物またはハロゲン化置換アリール化合物と金属リ
チウムと反応させることにより得ることができる。アリ
ールグリニャール化合物および置換アリールグリニャー
ル化合物は該当するハロゲン化アリール化合物またはハ
ロゲン化置換アリール化合物と金属マグネシウムと反応
させることにより得ることができる。
【0044】式(1)においてR1がアルコキシ基の化
合物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)と相当するナトリウムアルコキシド、カリウムア
ルコキシド等のアルカリ金属アルコキシドを、無溶媒ま
たは不活性有機溶媒中、約0℃〜溶媒の沸点までの範囲
から反応温度を選択し、反応させることにより得ること
ができる。不活性有機溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホロトリアミド等の非プロトン性極性溶
媒等が挙げられる。アルカリ金属アルコキシドの量とし
ては、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)
に対し、約等モルから大過剰の範囲から選択される。
【0045】式(1)においてR1がフェニルオキシ基
の化合物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)とフェノールを、無溶媒または不活性有機溶媒
中、塩基存在下、約0℃〜約溶媒の沸点までの範囲から
反応温度を選択し、反応させることにより得ることがで
きる。不活性有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベ
ンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルホスホロトリアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙
げられる。フェノールの量としては、ハロゲン化ピペリ
ジニルフタラジン誘導体(4)に対し、約等モルから大
過剰の範囲から選択される。塩基としては、例えば、K
2CO3、Na2CO3等のアルカリ金属炭酸塩、トリエチ
ルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N−
ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン
等の三級アミン類、NaOH、KOH等の水酸化アルカ
リ金属、NaH等の水素化アルカリ金属等が挙げられ
る。
【0046】式(1)においてR1がアミノ基の化合物
は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体(4)と
アンモニア水を、無溶媒または不活性有機溶媒中、約0
℃〜溶媒の沸点までの範囲から反応温度を選択し、反応
させることにより得ることができる。反応中、塩基を存
在させても良い。不活性有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶
媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン
等の炭化水素系溶媒等、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の
非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。アンモニア水の
量としては、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)に対し、約等モルから大過剰の範囲から選択され
る。塩基としては、例えば、K2CO3、Na2CO3等の
アルカリ金属炭酸塩、トリエチルアミン、ピリジン、N
−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジ
ン、ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン類、N
aOH、KOH等の水酸化アルカリ金属等が挙げられ
る。
【0047】式(1)においてR1が置換アミノ基の化
合物は、ハロゲン化ピペリジニルフタラジン誘導体
(4)と相当する置換アミンを、無溶媒または不活性有
機溶媒中、約0℃〜溶媒の沸点までの範囲から反応温度
を選択し、反応させることにより得ることができる。反
応中、塩基を存在させても良い。不活性有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のア
ルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロト
リアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。置
換アミンの量としては、ハロゲン化ピペリジニルフタラ
ジン誘導体(4)に対し、約等モルから大過剰の範囲か
ら選択される。塩基としては、例えば、K2CO3、Na
2CO3等のアルカリ金属炭酸塩、トリエチルアミン、ピ
リジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミ
ン類、NaOH、KOH等の水酸化アルカリ金属等が挙
げられる。
【0048】工程 B
【化4】 式中、R2、R3、R4、R5およびXは前記と同じ意味を
表す。ジハロゲン化フタラジン誘導体(2)は、ジヒド
ロキシフタラジン誘導体(5)にハロゲン化剤(例え
ば、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、チオニルクロリ
ド、チオニルブロミド等)を不活性有機溶媒中、0℃か
ら溶媒の沸点の範囲で反応させ得ることができる。不活
性有機溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキ
サン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等の
エーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。ジヒドロキシフタラジン
誘導体(5)は市販されているもの、公知化合物とし
て、それに準じた方法で得ることができる。ハロゲン化
剤の量としては、ジヒドロキシフタラジン誘導体(5)
に対し、約2倍モルから約10倍モルの範囲から選択さ
れる。
【0049】工程 C
【化5】 式中、R6は前記と同じ意味を表す。R7'はアリール
基、置換アリール基、複素環基または置換複素環基を表
す。Bnはベンジル基を表す。化合物(3a)は化合物
(3)におけるR7が水素原子である化合物に相当す
る。化合物(3b)は化合物(3)におけるR7が水素
原子でない化合物に相当する。化合物(6)とメチルク
ロロフォルメート、エチルクロロフォルメート等のアル
キルクロロフォルメート、あるいはクロロエチルクロロ
フォルメートのようなハロゲン置換アルキルクロロフォ
ルメート等を、不活性溶媒中、約室温〜溶媒の沸点の範
囲で、反応させ、アルキルフォルメート体、ハロゲン置
換アルキルフォルメート体等を得ることができる。不活
性溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒が挙
げられる。アルキルクロロフォルメートまたはハロゲン
置換アルキルクロロフォルメートの量としては化合物
(6)に対し、約2〜約3倍モルの範囲から選択され
る。得られたアルキルフォルメート体を、アルカリ性水
溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム
水溶液、水酸化バリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液
等)、還流下反応させることによりピペリジン誘導体
(3a)が得られる。また、反応液にアルコール系溶媒
(例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、ブタノール等)を加えてもよい。アルカリの量とし
ては、アルキルクロロフォルメート体に対し、例えば約
5〜約10倍モルの範囲から選択される。ハロゲン置換
アルキルクロロフォルメート体を、アルコール系溶媒
(例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、ブタノール等)中、還流することでピペリジン誘導
体(3a)が得られる。
【0050】化合物(6)は、化合物(7)を、不活性
溶媒中、酸(無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化
水素酸、リン酸、ホウ酸等)、有機酸(例えば、メタン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸、シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等))存在下、
約0℃〜溶媒の沸点の範囲で脱水反応を行うことにより
得られる。不活性有機溶媒としては例えば、ベンゼン、
トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリ
アミド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。化合物
(6)は、化合物(7)を通常の脱水試薬を用い、脱水
反応を行うことでも得られる。
【0051】化合物(7)は、化合物(8)と、不活性
有機溶媒中、約−78℃〜溶媒の沸点の範囲で、還元剤
(例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ア
ルミニウムリチウム、水素化トリt−ブトキシアルミニ
ウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化
トリエトキシアルミニウムナトリウム、水素化ビス(2
−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化
ジエチルアルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化ホウ素リチウム等の水素化金属化合物)を
用いて還元することにより、得ることができる。不活性
有機溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサ
ン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等の
エーテル系溶媒が挙げられる。還元剤の量としては、化
合物(8)に対し、約等倍モル〜約3倍モルの範囲から
選択される。
【0052】化合物(8)は、市販されている、公知
の、または公知の方法に準じて得られる化合物(9)
と、ハロゲン化ベンジルとを、塩基存在下、不活性溶媒
中、約−20℃から約溶媒の沸点の範囲で反応させるこ
とにより得られる。塩基としては例えば、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等の無機塩基や、ブチルリチウム、メチルリチウ
ム、ジムシルアニオン、リチウムジイソプロピルアミ
ド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド等の有機金
属塩基が挙げられる。不活性有機溶媒としては例えば、
ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等の
エーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の非プロ
トン性極性溶媒等が挙げられる。塩基の量としては、化
合物(9)に対し、約等倍モル〜約3倍モルの範囲から
選択される。ハロゲン化ベンジルの量としては、化合物
(9)に対し、約等倍モル〜約3倍モルの範囲から選択
される。
【0053】化合物(10)とメチルクロロフォルメー
ト、エチルクロロフォルメート等のアルキルクロロフォ
ルメート、あるいはクロロエチルクロロフォルメートの
ようなハロゲン置換アルキルクロロフォルメート等を、
不活性溶媒中、約室温〜約溶媒の沸点の範囲で、反応さ
せ、アルキルフォルメート体、ハロゲン置換アルキルフ
ォルメート体等を得ることができる。不活性溶媒として
は、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。ア
ルキルクロロフォルメートまたはハロゲン置換アルキル
クロロフォルメートの量としては化合物(10)に対
し、約2〜約3倍モルの範囲から選択される。得られた
アルキルフォルメート体を、アルカリ性水溶液(例えば
水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸
化バリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等)、還流下
反応させることによりピペリジン誘導体(3b)が得ら
れる。また、反応液にアルコール系溶媒(例えば、メタ
ノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール
等)を加えてもよい。アルカリの量としては、アルキル
クロロフォルメート体に対し、例えば約5〜約10倍モ
ルの範囲から選択される。ハロゲン置換アルキルクロロ
フォルメート体を、アルコール系溶媒(例えば、メタノ
ール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等)
中、還流することでピペリジン誘導体(3b)が得られ
る。
【0054】化合物(10)は、化合物(11)を、不
活性溶媒中、酸(無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
臭化水素酸、リン酸、ホウ酸等)、有機酸(例えば、メ
タンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等))存在
下、約0℃〜溶媒の沸点の範囲で脱水反応を行うことに
より得られる。不活性有機溶媒としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロ
メタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロト
リアミド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。化合
物(10)は、化合物(11)を通常の脱水試薬を用
い、脱水反応を行うことでも得られる。
【0055】化合物(11)は、化合物(8)を不活性
有機溶媒中、−78℃から室温の範囲で、アリール、置
換アリール、複素環または置換複素の有機リチウム化合
物(例えば、フェニルリチウム、チエニルリチウム、フ
リルリチウム等)や、アリール、置換アリール、複素環
または置換複素のグリニャール試薬(例えば、フェニル
マグネシウムブロミド、ベンジルマグネシウムクロリ
ド、チエニルマグネシウムブロミド、フリルマグネシウ
ムブロミド等)と反応させ、得ることができる。不活性
有機溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられ
る。有機リチウム化合物およびグリニャール試薬の量と
しては、化合物(8)に対し、約等倍モル〜約3倍モル
の範囲から選択される。
【0056】工程 D
【化6】 式中、R2、R3、R4、R5およびXは前記と同じ意味を
表す。ハロゲン化フタラジン誘導体(12)は、フタラ
ゾン誘導体(13)にハロゲン化剤(例えば、オキシ塩
化リン、オキシ臭化リン、チオニルクロリド、チオニル
ブロミド等)を不活性有機溶媒中、0℃から溶媒の沸点
の範囲で反応させ得ることができる。不活性有機溶媒と
しては例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化
水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホロトリアミド等の非プロトン性極性溶
媒が挙げられる。フタラゾン誘導体(13)は市販され
ているもの、公知化合物として、それに準じた方法で得
ることができる。ハロゲン化剤の量としては、フタラゾ
ン誘導体(13)に対し、約等モルから約5倍モルの範
囲から選択される。
【0057】工程 E
【化7】 式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびXは前記と
同じ意味を表す。
【0058】ハロゲン化フタラジン誘導体(12)と、
不活性有機溶媒中、約0℃から約200℃の範囲で反応
を制御しながら、ピペリジン誘導体(3)を反応させ、
ピペリジニルフタラジン誘導体(14)を得ることがで
きる。またこの反応は、塩基(例えば、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチ
ルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の三
級アミン)の存在下反応を行ってもよい。ピペリジン誘
導体(3)の量は、フタラジン誘導体(12)に対し、
約0.5倍モルから約1.5倍モルの範囲から選択さ
れ、約等モルの範囲が好ましい。不活性有機溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水
素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホロトリアミド等の非プロトン性極性溶
媒が挙げられる。
【0059】工程 F
【化8】 式中、R6およびBnは前記と同じ意味を表す。化合物
(17)とメチルクロロフォルメート、エチルクロロフ
ォルメート等のアルキルクロロフォルメート、あるいは
クロロエチルクロロフォルメートのようなハロゲン置換
アルキルクロロフォルメート等を、不活性溶媒中、約室
温〜約溶媒の沸点の範囲で、反応させ、アルキルフォル
メート体、ハロゲン置換アルキルフォルメート体等を得
ることができる。不活性溶媒としては、例えば、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒が挙げられる。アルキルクロロフォル
メートまたはハロゲン置換アルキルクロロフォルメート
の量としては化合物(17)に対し、約2〜約3倍モル
の範囲から選択される。得られたアルキルフォルメート
体を、アルカリ性水溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム水溶液、水酸化バリウム水溶液、水
酸化リチウム水溶液等)、還流下反応させることにより
ピペリジン誘導体(16)が得られる。また、反応液に
アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、
2−プロパノール、ブタノール等)を加えてもよい。ア
ルカリの量としては、アルキルクロロフォルメート体に
対し、例えば約5〜約10倍モルの範囲から選択され
る。ハロゲン置換アルキルクロロフォルメート体を、ア
ルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、2
−プロパノール、ブタノール等)中、還流することでピ
ペリジン誘導体(16)が得られる。
【0060】化合物(17)は、化合物(18)を、不
活性溶媒中、酸(無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
臭化水素酸、リン酸、ホウ酸等)、有機酸(例えば、メ
タンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等))存在
下、約0℃〜溶媒の沸点の範囲で脱水反応を行うことに
より得られる。不活性有機溶媒としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロ
メタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロト
リアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。化
合物(17)は、化合物(18)を通常の脱水試薬を用
い、脱水反応を行うことでも得られる。
【0061】化合物(18)は、化合物(19)を不活
性有機溶媒中、約−78℃から約室温の範囲で、アリー
ル、置換アリール、複素環または置換複素環の有機リチ
ウム化合物(例えば、、フェニルリチウム、チエニルリ
チウム、フリルリチウム等)や、アリール、置換アリー
ル、複素環または置換複素環のグリニャール試薬(例え
ば、フェニルマグネシウムブロミド、ベンジルマグネシ
ウムクロリド、チエニルマグネシウムブロミド、フリル
マグネシウムブロミド等)と反応させ、得ることができ
る。不活性有機溶媒としては例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒
が挙げられる。有機リチウム化合物およびグリニャール
試薬の量としては、化合物(19)に対し、約2倍モル
〜約5倍モルの範囲から選択される。
【0062】化合物(19)は、市販されている、公知
の、または公知の方法に準じて得られる化合物(20)
と、ハロゲン化ベンジルとを、塩基存在下、不活性溶媒
中、−20℃から溶媒の沸点の範囲で反応させることに
より得られる。塩基としては例えば、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム等の無機塩基や、ブチルリチウム、メチルリチウム、
ジムシルアニオン、リチウムジイソプロピルアミド、ナ
トリウムビストリメチルシリルアミド等の有機金属塩基
が挙げられる。不活性有機溶媒としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホロトリアミド等の非プロトン性
極性溶媒等が挙げられる。塩基の量としては、化合物
(20)に対し、約等倍モル〜約3倍モルの範囲から選
択される。ハロゲン化ベンジルの量としては、化合物
(20)に対し、約等倍モル〜約3倍モルの範囲から選
択される。
【0063】式(1)で表される本発明に含まれる化合
物またはそれを製造するための中間体は通常の方法で精
製することができる。例えばカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等で精製することができる。再結晶溶媒とし
ては例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール
等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル
系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の
芳香族炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、ヘ
キサン等の炭化水素系溶媒等またはこれらの混合溶媒等
が挙げられる。
【0064】また上述の反応を実行する際、必要なら
ば、保護、脱保護の技術を用いることができる。保護、
脱保護の技術については、(T. W. Greene and P. G.
M. Wuts, "Protecting Groups in Organic Synthesis",
1990)に詳しく記されている。
【0065】本発明化合物は、立体異性体及び幾何異性
体を含むものであり、さらにすべての水和物および結晶
形を含むものである。本発明に含まれる化合物で不斉炭
素を有する場合、光学異性体が存在する。本発明化合物
には光学異性体の混合物や単離されたものを含む。その
ような光学異性体を純粋に得る方法としては、例えば、
発明化合物の光学分割が挙げられる。
【0066】光学分割法としては例えば式1に含まれる
化合物を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノー
ル、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチル
エーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル
系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニ
トリル等)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−
ベンジルオキシアラニン、乳酸などのモノカルボン酸
類、酒石酸、O−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸
などのジカルボン酸類、カンファースルフォン酸、ブロ
モカンファースルフォン酸などのスルフォン酸類)と塩
を形成させる。
【0067】塩を形成させる温度としては、室温から溶
媒の沸点の範囲が挙げられる。光学純度を向上させるた
めには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが
望ましい。析出した塩を濾取するまえに必要に応じて冷
却し、収率を向上させることができる。光学活性な酸の
使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、
好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ
結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、
2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエー
テル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶
媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリ
ル等)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることも
できる。必要に応じ、得られた塩を通常の方法で塩基と
処理しフリー体を得ることもできる。
【0068】本発明のピペリジニルフタラジン誘導体
(1)は経口的または非経口的に投与することができ
る。経口的に投与する場合、通常用いられる投与形態、
例えば錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等で投与
することができる。非経口的投与する場合は例えば、溶
液、乳剤、懸濁液等の液剤を注射剤として投与するこ
と、坐剤の型で直腸投与すること等ができる。このよう
な投与剤型は通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤など
と有効成分を配合することにより一般的方法に従って製
造することができる。注射剤型で用いる場合には緩衝
剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもできる。投
与量、投与回数は症状、年齢、体重、投与形態等によっ
て異なるが、経口投与する場合には、通常は成人に対し
1日あたり約1〜約1000mgの範囲、好ましくは約1
0〜約500mgの範囲を1回または数回に分けて投与す
ることができる。注射剤として投与する場合には約0.
1〜約500mgの範囲、好ましくは約3〜約100mgの
範囲を1回または数回に分けて投与することができる。
【0069】
【実施例】以下、実施例、参考例により本発明を詳述す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0070】実施例1 1−[4−(2−ジチエニルメ
チレン)ピペリジノ]フタラジン1−(1) 1-クロロ
フタラジン
【化9】 フタラゾン(30.0g)にオキシ塩化リン(90.0
ml)を滴下し、滴下後、約100℃で約1時間加熱し
た。反応液を放冷し、氷水(400ml)に反応液を加
え、飽和炭酸カリウム水溶液で中和し、沈殿を濾取し
た。沈殿を減圧乾燥し、1−クロロフタラジン(31.
1g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 8.04 (3H, m), 8.33 (1H, m), 9.45
(1H, s)
【0071】1−(2) エチル−1−ベンジルイソニ
ペコタート エチル−イソニペコタート(10.0ml)を塩化メチ
レン(40ml)に溶解し、トリエチルアミン(18.
0ml)とベンジルブロミド(7.7ml)を加え、室
温下、一晩撹拌した。反応液に水を加え、塩化メチレン
で抽出した。有機層をまとめて、水、食塩水で順に洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒、ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、エチ
ル−1−ベンジルイソニペコタート(15.1g)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ 1.24 (3H, t, J=7.1Hz), 1.70-1.95
(4H, m), 1.98-2.10 (2H, m), 2.20-2.35 (1H, m), 2.
80-2.95 (2H, m), 3.48 (2H, s), 4.12 (2H, q,J=7.1H
z), 7.20-7.30 (5H, m)
【0072】1−(3) 1−ベンジル−4−(ヒドロ
キシ−2−ジチエニルメチル)ピペリジン 2−ブロモチオフェン(2.00ml)を無水テトラヒ
ドロフラン(THF)(25ml)に溶解し、窒素雰囲
気下、−78℃でn−ブチルリチウム(12.6ml、
ヘキサン溶液)を滴下し、約40分攪拌した。実施例1
−(2)で得られたエチル−1−ベンジルイソニペコタ
ート(2.00g)の無水THF(20ml)溶液を同
温度で滴下し、約90分撹拌した。反応液に水を加え、
クロロホルムで抽出した。有機層をまとめて水、食塩水
で順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ
液の溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
3:1)で精製し、1−ベンジル−4−(ヒドロキシ−
ジ−2−チエニルメチル)ピペリジン(2.12g)を
得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 1.35-1.58 (2H, m), 1.60-1.70 (2
H, m), 1.90-2.05 (2H, m), 2.10-2.22 (1H, m), 2.84-
2.94 (2H, m), 2.98 (1H, bs), 3.46 (2H, s), 6.93 (2
H, dd, J=4.9, 3.6Hz), 7.00 (2H, dd, J=3.6, 1.0Hz),
7.18 (2H, dd, J=4.9, 1.0Hz), 7.20-7.26 (5H, m)
【0073】1−(4) 1−ベンジル−4−(2−ジ
チエニルメチレン)ピペリジン 実施例1−(3)で得られた1−ベンジル−4−(ヒド
ロキシ−2−ジチエニルメチル)ピペリジン(2.00
g)とp−トルエンスルホン酸(0.56g)をトルエ
ン(50ml)に加え、約7.5時間加熱環流させた。
反応液を放冷し、水を加え、塩化メチレンで抽出した。
有機層をまとめて水、食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネ
シウム乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒
ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、1−ベンジ
ル−4−(2−ジチエニルメチレン)ピペリジン(0.
96g)を得、また未反応物である1−ベンジル−4−
(ヒドロキシ−2−ジチエニルメチル)ピペリジン
(1.0g)を回収した。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.47-2.56 (8H, m), 3.52 (2H, s),
6.83 (2H, dd, J=3.5,1.2Hz), 6.93 (2H, dd, J=5.3,
3.6Hz), 7.21 (2H, dd, J=5.1, 1.2Hz), 7.21-7.32 (5
H, m)
【0074】1−(5) 4−(2−ジチエニルメチレ
ン)ピペリジン 実施例1−(4)で得られた1−ベンジル−4−(2−
ジチエニルメチレン)ピペリジン(960mg)を塩化
メチレン(10ml)に溶かし、窒素雰囲気下、氷冷し
た。1−クロロエチルクロロホルマート(0.38m
l)を滴下した後、2時間加熱環流した。溶媒を減圧留
去した。残渣にメタノール(10ml)を加え、3時間
加熱環流した。反応液を放冷し、飽和重曹水を加え、ク
ロロホルムで抽出した。有機層をまとめて水、食塩水で
洗浄後、乾燥(MgSO4)した。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=9
3:5:2)で精製し、4−(2−ジチエニルメチレ
ン)ピペリジン(358mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.46-2.51(4H, m), 2.83 (1H, s),
2.89-2.94 (4H, m), 6.83 (2H, dd, J=3.5, 1.2Hz), 6.
94 (2H, dd, J=5.1, 3.5Hz), 7.22 (2H, dd, J=5.1, 1.
2Hz)
【0075】1−(6) 1−[4−(2−ジチエニル
メチレン)ピペリジノ]フタラジン 実施例1−(1)で得られた1−クロロフタラジン(2
25mg)をDMF(10ml)に溶かし、トリエチル
アミン(0.50ml)と実施例1−(5)で得られた
4−(2−ジチエニルメチレン)ピペリジン(358m
g)を加え、約16時間還流した。反応液を放冷し、水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、食塩水
で順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ
液の溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、目的の1−[4−(ジチエニ
ルメチレン)ピペリジノ]フタラジン(3.5mg)を
得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.82-2.87 (4H, m), 3.66-3.71(4H,
m), 6.91 (2H, dd, J=3.5, 1.2Hz), 7.00 (2H, dd, J=
5.1, 3.5Hz), 7.29 (2H, dd, J=5.1, 1.2Hz), 7.83-7.9
2 (3H, m), 8.05-8.18(1H, m), 9.18 (1H, s)
【0076】実施例2 1−[4−(ジフェニルメチレ
ン)ピペリジノ]フタラジン
【化10】 2−(1) 1−ベンジル−4−(ヒドロキシジフェニ
ルメチル)ピペリジン ブロモベンゼン(7.94g)を出発原料とし、n−ブ
チルリチウムと1−ベンジルイソニペコタート(5.0
0g)を用い、実施例1−(3)と同様の操作を行い、
1−ベンジル−4−(ヒドロキシジフェニルメチル)ピ
ペリジンを定量的に得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 1.45-1.55(4H, m), 1.90-2.10 (2H,
m), 2.29 (1H, bs), 2.30-2.45 (1H, m), 2.85-2.95
(2H,m), 3.47 (2H, s), 7.10-7.17 (2H, m), 7.19-7.28
(9H, m), 7.43-7.47 (4H, m)
【0077】2−(2) 1−ベンジル−4−(ジフェ
ニルメチレン)ピペリジン 実施例2−(1)で得られた1−ベンジル−4−(ヒド
ロキシジフェニルメチル)ピペリジン(3.00g)を
用い、実施例1−(4)と同様の操作を行い、1−ベン
ジル−4−(ジフェニルメチレン)ピペリジン(2.5
5g)を得た。 1 H-NMR (CDCl3):δ 2.36-2.41 (4H, m), 2.47-2.51 (4
H, m), 3.53 (2H, s), 7.09-7.15 (5H, m), 7.15-7.32
(10H, m)
【0078】2−(3) 4−(ジフェニルメチレン)
ピペリジン 実施例2−(2)で得られた1−ベンジル−4−(ジフ
ェニルメチレン)ピペリジン(1.00g)を用い、実
施例1−(5)と同様の操作を行い、4−(ジフェニル
メチレン)ピペリジン(590mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.53-2.58 (4H, m), 3.06-3.11 (4
H, m), 7.07-7.12 (4H, m), 7.17-7.31 (6H, m)
【0079】2−(4) 1−[4−(ジフェニルメチ
レン)ピペリジノ]フタラジン 実施例1−(1)で得られた1−クロロフタラジン(2
25mg)をエタノール(10ml)に溶かし、トリエ
チルアミン(0.70ml)と実施例2−(3)で得ら
れた4−(ジフェニルメチレン)ピペリジン(419m
g)を加え、実施例1−(6)と同様の操作を行い、1
−[4−(ジフェニルメチレン)ピペリジノ]フタラジ
ン(203mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.64-2.69 (4H, m), 3.57-3.62 (4
H, m), 7.09-7.33 (10H,m), 7.76-7.89 (3H, m), 8.04-
8.09 (1H, m), 9.14 (1H, s)
【0080】実施例3 1−[4−(2−チエニルメチ
レン)ピペリジノ]フタラジン 3−(1) 1-(4-テノイルピペリジノ)フタラジン
【化11】 実施例1−(1)で得られた1−クロロフタラジン
(2.52g)をDMF(150ml)に溶かし、トリ
エチルアミン(10.6ml)とテノイルピペリジン塩
酸塩(4.26g)を加え、実施例1−(6)と同様の
操作を行い、1−(4−テノイルピペリジノ)フタラジ
ン(3.00g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.09-2.31 (4H, m), 3.23 (2H, dt,
J=12.5, 2.6 Hz), 3.36-3.48 (1H, m), 4.00-4.06 (2
H, m), 7.19 (1H, dd, J=5.0, 3.6Hz), 7.69 (1H,dd, J
=5.0, 3.6Hz), 7.79-7.92 (4H, m), 8.05-8.12 (1H,
m), 9.18 (1H, s)
【0081】3−(2) 1−[4−(ヒドロキシ−2
−チエニルメチル)ピペリジノ]フタラジン 実施例3−(1)で得られた1−(4−テノイルピペリ
ジノ)フタラジン(1.00g)をエタノール(100
ml)及び塩化メチレン(20ml)に溶解し、水素化
ホウ素ナトリウム(300mg)を加え、室温で一時間
撹拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、クロロホルムと
水を加え、分液した。有機層を水、食塩水で順に洗浄
し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減
圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノール=97:5
3)で精製し、1−[4−(ヒドロキシ−2−チエニル
メチル)ピペリジノ]フタラジン(0.97g)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ 1.60-1.82 (3H, m), 2.00 (1H, m),
2.25 (1H, m), 2.84 (1H, bs), 3.06 (2H, m), 3.92
(2H, m), 4.82 (1H, d, J=7.6Hz), 7.00 (2H, m),7.29
(1H, t, J=1.7Hz), 7.81 (3H, m), 8.01 (1H, t, J=4.0
Hz), 9.10 (1H, s)
【0082】3−(3) 1−[4−(2−チエニルメ
チレン)ピペリジノ]フタラジン 実施例3−(2)で得られた1−[4−(ヒドロキシ−
2−チエニルメチル)ピペリジノ]フタラジン(800
mg)をベンゼン(80ml)に溶解し、p−トルエン
スルホン酸(250mg)を加え、5時間加熱環流し
た。反応液を放冷し、重曹水を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を水、食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシ
ウム乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、酢
酸エチル)で精製し、1−[4−(チエニルメチレン)
ピペリジノ]フタラジン(147mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.62-2.70 (2H, m), 2.93-2.97 (2
H, m), 3.54-3.68 (4H, m), 6.49 (1H, s), 6.91-7.02
(2H, m), 7.22 (1H, dd, J=5.1, 1.2Hz), 7.77-7.90 (3
H, m), 8.07-8.11 (1H, m), 9.15 (1H, s)
【0083】実施例4 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]フタラジン
【化12】 4−(1) 1−ベンジル−4−(フェニルメチレン)
ピペリジン トリフェニルスルホニウムベンジルブロミド(16.5
g)を無水THF(90ml)に懸濁し、窒素雰囲気
下、氷冷した。n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(6
2.5ml、1.64M)をゆっくり滴下し、一時間、
その温度で撹拌した。1−ベンジルピペリドン(6.5
4g)の無水THF溶液(30ml)を15分かけて滴
下し、室温まで自然昇温し、3日間撹拌した。反応液に
水を加えてエーテルで抽出した。有機層をまとめて、
水、食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ
過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー((溶出溶媒、ヘキサン:酢酸
エチル=5:1)で精製し、1−ベンジル−4−(フェ
ニルメチレン)ピペリジン(6.21g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.41 (4H, m), 2.53 (4H, m), 3.52
(2H, s), 6.27(1H, s),7.17-7.32 (10H, m)
【0084】4−(2) 4−(フェニルメチレン)ピ
ペリジン 実施例4―(1)で得られた1−ベンジル−4−(フェ
ニルメチレン)ピペリジン(6.21g)を塩化メチレ
ン(50ml)に溶解し、窒素雰囲気下氷冷した。2−
クロロエチルクロロホルメート(10.1g)を加え、
5時間加熱環流した。反応液を放冷した後、溶媒を減圧
留去し、メタノール(50ml)を加え、1時間加熱環
流した。反応液を放冷した後、溶媒を減圧留去し、残渣
に飽和重曹水とクロロホルムを加えて撹拌し、分液し
た。水層をさらにクロロホルムで抽出し、有機層をまと
めて、水、飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウム
乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロ
ホルム:メタノール:トリエチルアミン=93:5:
2)で精製し、4−(フェニルメチレン)ピペリジン
(3.49g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 1.85 (1H, s), 2.33 (2H, t, J=5.1
Hz), 2.46 (2H, t, J=5.1Hz), 2.84 (2H, t, J=5.9Hz),
2.95 (2H, t, J=5.9Hz), 6.28 (1H, s), 7.21 (3H,
m), 7.31 (2H, m)
【0085】4−(3) 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]フタラジン 実施例1−(1)で得られた1−クロロフタラジン
(2.33g)をエタノール(30ml)に溶解し、ト
リエチルアミン(7.16g)と実施例4−(2)で得
られた1−(フェニルメチレン)ピペリジン(2.97
g)を加え、実施例1−(6)と同様の操作を行い、1
−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]フタラジン
(2.82g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.66 (2H, t, J=4.6Hz), 2.80 (2H,
t, J=4.6Hz), 3.54 (2H, t, J=5.9Hz), 3.66 (2H, t,
J=5.9Hz), 6.44 (1H, s), 7.32 ( 5H, m), 7.83(4H,
m), 9.15 (1H, s)
【0086】実施例5 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−4−クロロ−6−ニトロフタラジン
と1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]−4−
クロロ−7−ニトロフタラジン
【化13】 5−(1) 1,4−ジヒドロキシ−6−ニトロフタラ
ジン 3−ニトロフタル酸無水物(10.0g)をエタノール
(50ml)に溶解し、窒素雰囲気下、氷冷した。ヒド
ラジン(5.18g)をゆっくり加え、4時間加熱環流
した。反応液を放冷し、析出物を濾取し、エタノールで
洗浄し、減圧乾燥して、1,4−ジヒドロキシ−6−ニ
トロフタラジン(12.04g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 7.1 (2H, bs), 7.40 (1H, t, J=8.1
Hz), 7.75 (1H, dd, J=8.1Hz, 1.1Hz), 7.90 (1H, dd,
J=8.1, 1.1Hz)
【0087】5−(2) 1,4−ジクロロ−6−ニト
ロフタラジン 実施例5−(1)で得た1,4−ジヒドロキシ−6−ニ
トロフタラジン(1.82g)をオキシ塩化リン(10
ml)に溶解し、窒素雰囲気下氷冷して、ピリジン
(1.8ml)をゆっくりと滴下した。発煙がおさまっ
てから、4時間加熱環流した。反応液を放冷し、氷水に
あけて撹拌し、沈殿物を濾取し、水で中性になるまで洗
浄し、減圧乾燥して、1,4−ジクロロ−6−ニトロフ
タラジン(1.08g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 8.57 (1H, d, J=9.2Hz), 8.83 (1H,
dd, J=9.2, 1.9 Hz), 9.19 (1H, dd, J=1.9, 0.5Hz)
【0088】5−(3) 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−4−クロロ−6−ニトロフタラジ
ン、と1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]−
4−クロロ−7−ニトロフタラジン 実施例5−(2)で得られた1,4−ジクロロ−6−ニ
トロフタラジン(356mg)をエタノール(10m
l)に溶解し、トリエチルアミン(443mg)と実施
例4−(2)で得られた1−(フェニルメチレン)ピペ
リジン(252mg)を加え、実施例1−(6)と同様
の操作を行い、1−[4−(フェニルメチレン)ピペリ
ジノ]−4−クロロ−6−ニトロ−フタラジン(165
mg)と1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]
−4−クロロ−7−ニトロ−フタラジン(228mg)
を得た。 (1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]−4−
クロロ−6−ニトロ−フタラジン)1 H-NMR (CDCl3):δ 2.68 (2H, m), 2.81 (2H, m), 3.57
(2H, m), 3.69 (2H, m), 6.45 (1H, s), 7.29 (5H,
m), 8.28 ( 1H, d, J=8.9Hz), 8.64 (1H, dd, J=8.9Hz,
2.4Hz), 9.02 (1H, d, J=2.4Hz) (1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]−4−
クロロ−7−ニトロ−フタラジン)1 H-NMR (CDCl3):δ 2.70 (2H, m), 2.84 (2H, m), 3.61
(2H, m), 3.74 (2H, m), 6.47 (1H, s), 7.32 (5H,
m), 8.39 (1H, d, J=8.9Hz), 8.64 (1H, dd, J=8.9, 2.
7Hz), 8.94 (1H, d, J=2.7Hz)
【0089】実施例6 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−6−アミノフタラジン
【化14】 実施例5−(3)で得られた1−[4−(フェニルメチ
レン)ピペリジノ]−4−クロロ−6−ニトロフタラジ
ン(42mg)を酢酸(5ml)、水(0.5ml)に
溶解し、窒素雰囲気下10% Pd−C(40mg)、
ギ酸アンモニウム(35mg)を加え、室温で終夜撹拌
した。触媒をろ別し、クロロホルムで洗浄、ろ液の溶媒
を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノール:=9
9:1)で精製し、1−[4−(フェニルメチレン)ピ
ペリジノ]−7−アミノフタラジン(28mg)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.63 (2H, t, J=5.7Hz), 2.75 (2H,
t, J=5.7Hz), 3.16 (2H, t, J=5.7Hz), 3.28 (2H, t,
J= 5.7Hz), 6.44 (1H, s), 7.25 (3H, m), 7.35(2H,
m), 8.13 (1H, d, J=8.9Hz), 8.62 (1H, dd, J=8.9, 2.
2Hz), 9.26 (1H, d, J=2.2Hz), 9.63 (1H, s)
【0090】実施例7 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−7−アミノフタラジン
【化15】 実施例5−(3)で得られた1−[4−(フェニルメチ
レン)ピペリジノ]−4−クロロ−7−ニトロフタラジ
ン(45mg)を酢酸(5ml)、水(0.5ml)に
溶解し、窒素雰囲気下10% Pd−C(45mg)、
ギ酸アンモニウム(38mg)を加え、室温で終夜撹拌
した。触媒をろ別し、クロロホルムで洗浄、ろ液の溶媒
を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノール:=9
9:1)で精製し、1−[4−(フェニルメチレン)ピ
ペリジノ]−6−アミノフタラジン(29mg)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.66 (2H, t, J=5.7Hz), 2.78 (2H,
t, J=5.7Hz), 3.18 (2H, t, J=5.9Hz), 3.31 (2H, t,
J=5.9Hz), 6.45 (1H, s), 7.25 (3H, m), 7.36,(2H,
m), 8.53 (1H, dd, J=8.9, 1.9Hz), 8.62 (1H, d, J=8.
9Hz), 8.79 (1H, d, J=1.9Hz), 9.83 (1H, s)
【0091】実施例8 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−4,6,7−トリクロロフタラジン
【化16】 8−(1) 6,7−ジクロロ−1,4−ジヒドロキシ
フタラジン 4,5−ジクロロフタル酸無水物(5.00g)をエタ
ノール(50ml)に溶解し、窒素雰囲気下、氷冷し、
ヒドラジン(2.30g)をゆっくり加え、4時間加熱
環流した。反応液を放冷し、析出物を濾取し、エタノー
ルで洗浄、減圧乾燥させて、6,7−ジクロロ−1,4
−ジヒドロキシフタラジン(5.00g)を得た。 融点:320℃以上(分解)
【0092】8−(2) 1,4,6,7−テトラクロ
ロフタラジン 実施例8−(1)で得た6,7−ジクロロ−1,4−ジ
ヒドロキシフタラジン(120mg)をオキシ塩化リン
(3ml)に溶解し、窒素雰囲気下、4時間加熱環流し
た。反応液を放冷し、オキシ塩化リンを減圧留去した。
残渣を飽和重曹水で中和し、クロロホルムで抽出した。
有機層をまとめて飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ム乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、クロ
ロホルム)で精製し、1,4,6,7−テトラクロロフ
タラジン(100mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 8.42 (2H, s)
【0093】8−(3) 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−4,6,7−トリクロロフタラジン 実施例8−(2)で得られた1,4,6,7−テトラク
ロロフタラジン(134mg)をエタノール(20m
l)に溶解し、トリエチルアミン(253mg)と実施
例4−(2)で得られた1−(フェニルメチレン)ピペ
リジン(87mg)を加え、実施例1−(6)と同様の
操作を行い、1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジ
ノ]−4,6,7−トリクロロフタラジン(120m
g)を得た。 1 H-NMR (CDCl3):δ 2.65 (2H, t, 5.7Hz), 2.79 (2H,
t, 5.7Hz), 3.50 (2H, t,5.9Hz), 3.62 (2H, t, J=5.9H
z), 6.45 (1H, s), 7.23 (3H, m), 7.35 (2H, m), 8.15
(1H, s), 8.31 (1H, s)
【0094】実施例9 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−6,7−ジクロロフタラジン
【化17】 実施例8−(2)で得られた1−[4−(フェニルメチ
レン)ピペリジノ]−4,6,7−トリクロロフタラジ
ン(120mg)をメタノール(3ml)に溶解し、窒
素雰囲気下10% Pd−C(60mg)、ギ酸アンモ
ニウム(96mg)を加え、50℃で2時間撹拌した。
触媒をろ別し、クロロホルムで洗浄し、ろ液を減圧留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒、クロロホルム)で精製し、1−[4−(フェニ
ルメチレン)ピペリジノ]−6,7−ジクロロフタラジ
ン(110mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.65 (2H, m), 2.79 (2H, m), 3.49
(2H, m), 3.62 (2H, m), 6.45 (1H, s), 7.25 (3H,
m), 7.33 (2H, m), 8.15 (1H, s), 8.32 (1H, s),8.40
(1H, s)
【0095】実施例10 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−4,5,8−トリクロロフタラジン
【化18】 10−(1) 5,8−ジクロロ−1,4−ジヒドロキ
シフタラジン 3,6−ジクロロフタル酸無水物(5.00g)をエタ
ノール(50ml)に溶解し、窒素雰囲気下、氷冷し
た。ヒドラジン(2.30g)をゆっくり加え、4時間
加熱環流した。反応液を放冷し、析出物をろ取し、エタ
ノールで洗浄、減圧乾燥して、5,8−ジクロロ−1,
4−ジヒドロキシフタラジン(5.12g)を得た。 融点:202〜204℃(分解)
【0096】10−(2) 1,4,5,8−テトラク
ロロフタラジン 実施例10−(1)で得た5,8−ジクロロ−1,4−
ジヒドロキシフタラジン(118mg)をオキシ塩化リ
ン(3ml)に懸濁し、窒素雰囲気下、4時間加熱環流
した。反応液を放冷し、オキシ塩化リンを減圧留去し
た。残渣を飽和重曹水で中和し、クロロホルムで抽出し
た。有機層をまとめて飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウム乾燥し、ろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、
クロロホルム)で精製し、1,4,5,8−テトラクロ
ロフタラジン(105mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 8.43 (2H, s)
【0097】10−(3) 1−[4−(フェニルメチ
レン)ピペリジノ]−4,5,8−トリクロロフタラジ
ン 実施例10−(2)で得られた1,4,5,8−テトラ
クロロフタラジン(143mg)をエタノール(30m
l)に溶解し、トリエチルアミン(273mg)と参考
例16で得られた1−(フェニルメチレン)ピペリジン
(93mg)を加え、実施例1−(6)と同様の操作を
行い、1−[4−(フェニルメチレン)ピペリジノ]−
4,5,8−トリクロロフタラジン(116mg)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.65 (2H, t, J=4.9Hz), 2.79 (2H,
t, J=4.9Hz), 3.50 (2H, t, J=5.9Hz), 3.62 (2H, t,
J=5.9Hz), 6.45 (1H, s), 7.24 (3H, m), 7.36 (2H,
m), 8.15 (1H, s), 8.31 (1H, s)
【0098】実施例11 1−[4−(フェニルメチレ
ン)ピペリジノ]−5,8−ジクロロフタラジン
【化19】 実施例10−(3)で得られた1−[4−(フェニルメ
チレン)ピペリジノ]−4,5,8−トリクロロフタラ
ジン(112mg)をメタノール(30ml)に溶か
し、窒素雰囲気下10% Pd−C(100mg)、ギ
酸アンモニウム(88mg)を加え、50℃で1時間撹
拌した。触媒をろ別し、クロロホルムで洗浄し、ろ液を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒、クロロホルム)で精製し、1−[4−
(フェニルメチレン)ピペリジノ]−5,8−ジクロロ
フタラジン(96mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.66 (2H, m), 2.79 (2H, m), 3.50
(2H, t, J=5.9Hz), 3.63 (2H, t, J=5.9Hz), 6.46 (1
H, s), 7.24 (3H, m), 7.36 (2H, m), 8.15 (1H,s), 8.
32 (2H, s)
【0099】実施例12 マウス腹腔マクロファージに
対するTNF産生もしくは分泌阻害試験 ここで使用された被検化合物は実施例のフリーアミノ化
合物をジクロロメタンあるいはクロロホルム溶液中で、
塩酸/ジエチルエーテル溶液(約7%)を加え酸性と
し、生ずる塩をジエチルエーテルでよく洗い塩酸塩とし
たものを使用している。 ・マウスマクロファージの調製 BALB/c マウス(雌、5-7 週齢、チャールスリバー)に
チオグリコレート培地(2.4%w/v、ニッスイ、94年1月調
製)1mlを腹腔内投与した。4日間飼育後 4mlの冷最小
栄養培地( MEM )(阪大微研)にて腹腔内を洗浄し、
腹腔内浸潤細胞を回収した。細胞を MEM にて3回洗浄
後、10% ウシ胎児血清(FBS) 添加 MEM(FBS : Filtro
n, 以下 cMEM とする)に懸濁した。次にトリパンブル
ー染色にて細胞数を計測し、2×106 cells/ml に調製
した後、96-well plate(Corstar)に100μl/well で播
種した。細胞を37℃、1時間培養後、温 MEM で2回洗
浄し浮遊細胞を除去した後、cMEM を 50μl/well 添加
したものをマウス腹腔内マクロファージとして実験に使
用した。
【0100】・LPS刺激によるTNFα産生誘導 LPS(E.coli o111 : B4 LPS、DIFCO、lot 767-427)を1
mg/ml に cMEM で調製し、-20℃保存したものを cMEM
で 20μg/ml に希釈した後、上記マウス腹腔内マクロフ
ァージに 100μl/well で添加した。37℃、18時間培養
後、各ウェルより上清を 25μl 回収し、上清中の TNF
α活性を測定した。被験化合物は、ランダムスクリーニ
ング時にDMSO で 10mM 又は 5mg/ml の濃度に溶解し 4
℃にて保存していたものを 10 倍希釈系列で使用し、LP
S と同時に 50μl/well で細胞に添加した。
【0101】・TNFα活性の測定(ELISA法) 96-well plate に抗TNF抗体(PharMingen、lot 8026-04
coating buffer* で2μg/ml に調製)を 50μl/well
となるように添加し、4℃にて overnight 静置した。wa
sh buffer(20×、200μl/well)で2回洗浄した後、bl
ock buffer** (200μl/well)を添加し、室温にて2時
間静置した。培養上清を plate 中で4倍希釈(上清 25
μl を diluent buffer** 75μl に添加)した。同時
に、検量線用にリコンビナントマウス TNFα(Genzym
e)の希釈列も作成し、4℃にて overnight 静置した。
4回洗浄した後、ビオチン化抗 TNF 抗体(PharMinge
n、lot 7098-04、diluent buffer で 1μg/ml に調製)
を 100μl/well となるように添加し、室温にて 45 分
間静置した。6回洗浄した後、peroxidase-strept-avid
in(KPL、diluent buffer で 1 : 1000 に調製)を 100
μl/well となるように添加し、室温にて 30 分間静置
した。8回洗浄した後、TMB microwell peroxidasesubs
trate(KPL)を 100μl/well となるように添加し、室
温にて 10 分間静置した。Stop solution*** を 100μl
/well となるように添加し、各ウェルの吸光度(A450n
m)をマイクロプレートリーダーで測定後、soft-max を
用いてデータ処理を行った。TNFα活性は r-m-TNFαに
よる検量線により定量した。被験化合物の TNFα産生阻
害活性は次の式より求めた。
【0102】TNF産生もしくは分泌阻害活性(%)=
(1−化合物添加群の培養上清中のTNF活性/化合物
非添加群の培養上清中のTNF活性)×100 * coating buffer:0.5 M bicarbonate buf
fer(pH 8.5) ** block/diluent buffer :10% FB
S-PBS(-)(FBS:GIBCO、lot 32P3237、PBS:宝酒造株式
会社) *** stop solution :1 M phosphoric acid
【表88】
【0103】製剤例1 錠剤は例えば以下の方法により製造できる。
【表89】 量(mg/錠剤) 成分1 実施例2−(4)の化合物の塩酸塩 10 成分2 乳糖 72.5 成分3 コーンスターチ 30 成分4 カルボキシメチルセルロースカルシウム 5 成分5 ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 2 成分6 ステアリン酸マグネシウム 0.5 合計 120mg 成分1〜4を混合し、成分5の水溶液を用いて造粒し、
成分6を加えて混合し、打錠して120mgの錠剤に成
形することができる。
【0104】製剤例2 注射剤は例えば次のようにして製造できる。
【表90】 実施例実施例2−(4)の化合物の塩酸塩 10mg/バイアル 生理食塩液 10ml/バイアル 上記成分の溶液を濾過滅菌し、洗浄、滅菌したバイアル
瓶に充填し、洗浄、滅菌したゴム栓で密封し、フリップ
オフキャップで巻締して注射剤を製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/505 AGZ A61K 31/505 AGZ C07D 401/14 233 C07D 401/14 233 237 237 239 239 405/14 211 405/14 211 409/14 211 409/14 211 413/14 211 413/14 211 417/14 211 417/14 211

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
    置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコ
    キシ基、フェニルオキシ基、アミノ基または置換アミノ
    基を表し、R2は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、フェニルオ
    キシ基、アリール基、置換アリール基、アシル基、置換
    アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換
    アミノ基、またはシアノ基を表し、R3は水素原子、水
    酸基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、ア
    ルコキシ基、フェニルオキシ基、アリール基、置換アリ
    ール基、アシル基、置換アシル基、アシルオキシ基、ニ
    トロ基、アミノ基、置換アミノ基、またはシアノ基を表
    し、R4は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル
    基、置換アルキル基、アルコキシ基、フェニルオキシ
    基、アリール基、置換アリール基、アシル基、置換アシ
    ル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミ
    ノ基、またはシアノ基を表し、R5は水素原子、水酸
    基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アル
    コキシ基、フェニルオキシ基、アリール基、置換アリー
    ル基、アシル基、置換アシル基、アシルオキシ基、ニト
    ロ基、アミノ基、置換アミノ基、またはシアノ基を表
    し、R6はアリール基、置換アリール基、複素環基また
    は置換複素環基を表し、R7は水素原子、アリール基、
    置換アリール基、複素環基または置換複素環基を表
    す。)で表されるピペリジニルフタラジン誘導体また
    は、その塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載のピペリジニルフタラジン誘
    導体または、その塩を有効成分とする医薬組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のピペリジニルフタラジン誘
    導体または、その塩を有効成分とする腫瘍壊死因子産生
    または分泌阻害剤。
JP9169502A 1997-06-10 1997-06-10 ピペリジニルフタラジン誘導体 Pending JPH111481A (ja)

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