JPH111466A - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物およびそれに有用なジスルホン化合物 - Google Patents

化学増幅型ポジ型レジスト組成物およびそれに有用なジスルホン化合物

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JPH111466A
JPH111466A JP10093620A JP9362098A JPH111466A JP H111466 A JPH111466 A JP H111466A JP 10093620 A JP10093620 A JP 10093620A JP 9362098 A JP9362098 A JP 9362098A JP H111466 A JPH111466 A JP H111466A
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JP
Japan
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disulfone
alkyl
tert
aromatic ring
formula
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JP10093620A
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English (en)
Inventor
Kazuki Takemoto
一樹 武元
Yasunori Kamiya
保則 上谷
Hiroaki Fujishima
浩晃 藤島
Yoshiko Miya
芳子 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成分と酸発生剤を含有し、感度、解像度
などの諸性能を高い水準に維持しつつ、特に良好なプロ
ファイルを与える化学増幅型のポジ型レジスト組成物を
提供し、併せてその酸発生剤として有用なジスルホン化
合物を提供する。 【解決手段】 それ自体ではアルカリに不溶または難溶
であるが、酸の作用で解裂しうる保護基を有し、解裂後
はアルカリ可溶性となる樹脂、および式(I) Ar1−SO2SO2−Ar2 (I) (Ar1 はアルキルの合計炭素数が3以上のモノ−、ジ−
またはトリ−アルキルフェニルを表し、Ar2 は無置換も
しくは置換のフェニルまたはナフチル基を表す)のジス
ルホン化合物を含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成
物が提供される。また、上記式(I)中の特定の化合
物、およびその中間原料となるN,N′−ジスルホニル
ヒドラジン化合物も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の微細加工
に用いられる化学増幅型のポジ型レジスト組成物に関す
るものである。本発明はまた、このレジスト組成物の酸
発生剤として使用しうる新規なジスルホン化合物および
その中間体に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化に伴
い、クォーターミクロンのパターン形成が要求されるよ
うになっている。特に、フッ化クリプトン(KrF) やフッ
化アルゴン(ArF) からのエキシマレーザーを利用するリ
ソグラフィーは、64MDRAM および256MDRAM の製造
を可能とすることから、注目されている。かかるエキシ
マレーザーリソグラフィープロセスに適したレジストと
して、酸触媒による化学増幅効果を利用した、いわゆる
化学増幅型レジストが提案されている。化学増幅型レジ
ストは、放射線照射部で酸発生剤から発生した酸を触媒
とする反応により、照射部のアルカリ現像液に対する溶
解性を変化させるものであり、これによってポジ型また
はネガ型のレジストが得られる。
【0003】これらのうち化学増幅型ポジ型レジスト
は、放射線照射部で発生した酸が、その後の熱処理(po
st exposure bake:以下、PEBと略すことがある)に
よって拡散し、樹脂等の保護基を脱離させるとともに、
酸を再生成することにより、高感度化を実現している。
このような化学増幅型ポジ型レジストには、放射線照射
からPEBまでの放置の間に、空気中に微量残存するア
ミン類などにより酸が失活する、いわゆるタイム・ディ
レイ(time delay)効果が発生することが知られてお
り、これによって解像度の低下や寸法再現性の低下が起
こりうる。このようなタイム・ディレイ効果は、クェン
チャーとして塩基性化合物を添加することにより、抑制
できることが知られている。
【0004】一方で、特にパターンが微細化するにつれ
て、表面(トップ)が丸みを帯びたり、トップとパター
ン下面(ボトム)との間の傾斜(テーパー)が目立った
りして、放射線照射時の形状が忠実にパターンに反映さ
れにくくなっており、これらを改良して、良好なプロフ
ァイル(パターンの形状)を与えるレジスト組成物が求
められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
成分と酸発生剤を含有し、エキシマレーザーリソグラフ
ィーに適した化学増幅型のポジ型レジスト組成物であっ
て、感度、解像度、耐熱性、残膜率、塗布性などの諸性
能を高い水準に維持しつつ、特に良好なプロファイルを
与えるものを提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は、かかるレジスト組成
物の酸発生剤として使用しうる新規な化合物を提供し、
また、この化合物の中間原料として使用しうる新規な化
合物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行った結果、特定構造のジスルホン化合物を酸発生剤と
して用いることにより、上記の目的が達成されることを
見出し、併せて、かかる酸発生剤として有用な新規なジ
スルホン化合物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、それ自体ではアルカリ
に不溶または難溶であるが、酸の作用により解裂しうる
保護基を有し、解裂後はアルカリ可溶性となる樹脂、お
よび式(I)
【0009】Ar1−SO2SO2−Ar2 (I)
【0010】(式中、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ
−アルキルフェニルを表すが、該アルキルの合計炭素数
は3以上であり、Ar2 は無置換のもしくは置換されたフ
ェニルまたはナフチル基を表す)で示されるジスルホン
化合物を含む酸発生剤を含有してなる化学増幅型ポジ型
レジスト組成物を提供するものである。
【0011】
【0012】式(I)で示されるジスルホン化合物のう
ち、ある種のものは新規である。そこで本発明はまた、
式(I)で示され、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ−
アルキルフェニルであって、そのアルキルの合計炭素数
が3以上であり、Ar2 は、無置換のもしくは置換された
ナフチル、または式
【0013】
【0014】で示される置換フェニルであり、ここにQ
1 はアルキルであり、nは0〜2の整数であり、nが0
のとき、Q2 は炭素数2以上のアルキル、炭素数1以上
のアルコキシまたはハロゲンであり、nが1または2の
とき、Q2 は水素、アルキル、アルコキシまたはハロゲ
ンであるジスルホン化合物をも提供する。
【0015】式(I)で示されるジスルホン化合物は、
次式(II)
【0016】Ar1−SO2NHNHSO2−Ar2 (II)
【0017】(式中、Ar1 およびAr2 は前記の意味を表
す)で示されるジスルホニルヒドラジン化合物を酸化剤
と反応させることにより、製造できる。上記式(II)で
示されるジスルホニルヒドラジン化合物のうち、ある種
のものも新規である。そこで本発明はまた、この式(I
I)で示され、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ−アル
キルフェニルであって、そのアルキルの合計炭素数が3
以上であり、Ar2 は、無置換のもしくは置換されたナフ
チル、または式
【0018】
【0019】で示される置換フェニルであり、ここにQ
1 、nおよびQ2 は先に定義したとおりであるジスルホ
ニルヒドラジン化合物をも提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のレジスト組成物を構成す
る樹脂は、酸の作用により解裂しうる保護基を有し、そ
れ自身ではアルカリに不溶または難溶であるが、酸の作
用により保護基が解裂した後はアルカリ可溶性になるも
のである。アルカリ可溶性のベース樹脂は、アルカリ可
溶性基として例えば、フェノール性水酸基および/また
はカルボキシル基を有するものなどであることができ
る。具体的には、ビニルフェノール樹脂;イソプロペニ
ルフェノール樹脂;ビニルフェノールと、(メタ)アク
リル酸もしくはその誘導体、アクリロニトリル、スチレ
ンもしくはその誘導体などとの共重合体;イソプロペニ
ルフェノールと、(メタ)アクリル酸もしくはその誘導
体、アクリロニトリル、スチレンもしくはその誘導体な
どとの共重合体;スチレンもしくはその誘導体と、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸などとの共重合体;カ
ルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体の重合
体もしくはその(メタ)アクリル酸誘導体を一つのモノ
マーとする共重合体;これらのポリマー鎖中にケイ素を
含む化合物が導入された樹脂などを挙げることができ
る。これらのなかでも、ポリビニルフェノール系の樹
脂、すなわち、ビニルフェノールの単独重合体または、
ビニルフェノールを一つのモノマーとする他の重合性ビ
ニルモノマーとの共重合体が好ましく用いられる。
【0021】これらのベース樹脂中の水酸基またはカル
ボキシル基の少なくとも一部を、酸の作用により解裂し
うる保護基で修飾したもの、すなわち、水酸基またはカ
ルボキシル基中の水素原子の少なくとも一部を、こうし
た保護基で置換したものが、本発明のレジスト組成物に
おける樹脂となりうる。また、保護基を有するモノマー
を、ビニルフェノール、イソプロペニルフェノール、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸
のようなフェノール性水酸基および/またはカルボキシ
ル基を有するモノマーと共重合させたものも、本発明の
レジスト組成物における樹脂となりうる。保護基として
は、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
【0022】
【0023】式中、R1 、R2 、R3 、R7 およびR11
は互いに独立に、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、環
状アルキル、アルケニルまたはアラルキルを表し;R
4 、R5 、R6 、R9 、R10およびR12は互いに独立
に、水素、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、環状アル
キル、アルケニルまたはアラルキルを表し;R8 は、
水素、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、環状アルキ
ル、アルケニル、アラルキルまたはアルコキシを表し;
13は、水素、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、環状
アルキル、アルケニルもしくはアラルキルを表し、R14
は、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、環状アルキル、
アルケニルもしくはアラルキルを表すか、またはR13
14が結合して、炭素数3〜6のアルキレン鎖を形成
し;nは4〜6の整数を表す。
【0024】ここで、直鎖状アルキルとしては、例えば
炭素数1〜5のものが挙げられ、分枝状アルキルとして
は、例えば炭素数3〜8のものが挙げられ、環状アルキ
ルとしては、例えば炭素数5〜16のものが挙げられ、
これはシクロアルキルの他、シクロアルキルアルキルで
あってもよく、アルケニルとしては、例えば炭素数2〜
7のものが挙げられ、アラルキルとしては、例えば、ベ
ンジル、モノまたはジメチルベンジル、フェネチルな
ど、炭素数7〜16のものが挙げられ、またアルコキシ
としては、例えば炭素数1〜5のものが挙げられる。こ
れらの基は置換基を有していてもよく、例えば、直鎖状
アルキル、分枝状アルキルまたはアルケニルに置換して
もよい基としては、ハロゲンなどが挙げられ、環状アル
キルを構成するシクロアルカン環に置換してもよい基と
しては、ハロゲンなどが挙げられ、アラルキルを構成す
るベンゼン環などの芳香環に置換してもよい基として
は、ハロゲンやニトロなどが挙げられる。またもちろ
ん、ここでいうシクロアルカン環や芳香環には、上記炭
素数の範囲内でアルキルなどの炭化水素基が結合してい
てもよい。
【0025】これらのうち、好ましい保護基としては、
酸素を一つの環原子とする飽和複素環の2−残基、1−
アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキ
シカルボニルアルキルなどが挙げられる。なかでも、テ
トラヒドロ−2−フリル、テトラヒドロ−2−ピラニ
ル、1−エトキシエチル、tert−ブトキシカルボニル、
tert−ブトキシカルボニルメチルなどが好ましい。
【0026】上記の保護基を樹脂中のフェノール性水酸
基やカルボキシル基のようなアルカリ可溶性基に導入す
るにあたっては、通常の保護基導入反応が利用できる。
例えば、ベース樹脂がポリビニルフェノール系樹脂であ
り、アルコキシアルキルを保護基とする場合は、そのポ
リビニルフェノール系樹脂に、塩基性条件下でアルコキ
シアルケンを反応させることにより、ポリビニルフェノ
ール系樹脂の水酸基の一部または全部をアルコキシアル
キルエーテル化することができる。ベースとなるアルカ
リ可溶性樹脂中にあったアルカリ可溶性基、特に水酸基
およびカルボキシル基のうち、保護基で置換されたもの
の割合(保護基導入率)は、一般に10〜60モル%の
範囲にあるのが好ましい。
【0027】アルカリ可溶性基の少なくとも一部が保護
された樹脂、例えば、フェノール性水酸基の少なくとも
一部が保護されたポリビニルフェノール系樹脂は、ゲル
浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めたポリス
チレン換算の重量平均分子量が 3,000〜35,000の範囲に
あるものが好ましい。より好ましい重量平均分子量は5,
000以上であり、また 32,000 以下、さらに 25,000 以
下、とりわけ 20,000以下である。保護基導入反応によ
り樹脂の重合度自体が変化することはほとんどないの
で、保護基導入前のアルカリ可溶性基を有し、上記範囲
のなかでもやや下側の重量平均分子量、例えば 3,000〜
30,000の範囲の重量平均分子量を有する樹脂を用いるこ
とにより、保護基導入後の重量平均分子量を上記範囲と
することができる。
【0028】フェノール性水酸基やカルボキシル基など
のアルカリ可溶性基の少なくとも一部が保護された樹脂
は、本発明のレジスト組成物におけるアルカリ可溶性と
なりうる樹脂として、それぞれ単独でまたは2種以上混
合して用いることができる。さらには本発明の効果を損
なわない範囲で、他のアルカリ可溶性樹脂を混合するこ
ともできる。混合して用いられうる他の樹脂としては、
例えば、ポリビニルフェノール樹脂、部分アルキルエー
テル化ポリビニルフェノール樹脂、ポリイソプロペニル
フェノール樹脂、ビニルフェノールとスチレンの共重合
体(好ましくはビニルフェノールの割合が50モル%以
上のもの)、イソプロペニルフェノールとスチレンの共
重合体(好ましくはイソプロペニルフェノールの割合が
50モル%以上のもの)、ポリビニルフェノールを部分
的に水素添加した樹脂、部分水添ポリビニルフェノール
樹脂の部分アルキルエーテル化物などが挙げられる。
【0029】本発明のレジスト組成物は、上記のような
樹脂成分に加えて、前記式(I)で示されるジスルホン
化合物を酸発生剤として含有する。また、式(I)のジ
スルホン化合物は、式(II)のジスルホニルヒドラジン
化合物から製造される。
【0030】式(I)および(II)において、Ar1 は、
モノ−、ジ−またはトリ−アルキルフェニルを表すが、
そのアルキルの合計炭素数は3以上である。すなわち、
Ar1がモノアルキルフェニルの場合、そのアルキルは、
プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど、
炭素数3以上のものとなる。Ar1 がジアルキルフェニル
の場合、2個のアルキルが最低炭素数の場合でもメチル
とエチルの組合せ、すなわち、当該2個のアルキルの合
計炭素数が少なくとも3となるようにする。またAr1
トリアルキルフェニルの場合は、それぞれのアルキルは
メチルであってもよい。Ar1 で表されるモノ−、ジ−ま
たはトリ−アルキルフェニルにおけるアルキルの合計炭
素数の上限は特に制限されないが、一般には10程度ま
でで十分である。Ar1 としては特に、原料の入手の容易
さなどから、イソプロピルフェニル、tert−ブチルフェ
ニルまたはトリメチルフェニル、特にp−イソプロピル
フェニル、p−tert−ブチルフェニルまたはメシチル
が、好ましく採用される。
【0031】式(I)および式(II)中のAr2 は、無置
換のもしくは置換されたフェニルまたは無置換のもしく
は置換されたナフチルである。フェニルおよびナフチル
に置換してもよい基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、 s
ec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、
イソペンチル、tert−ペンチルおよびヘキシルのような
炭素数1〜6程度のアルキル、 メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、 sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ネオペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、tert−
ペンチルオキシおよびヘキシルオキシのような炭素数1
〜6程度のアルコキシ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ
素のようなハロゲンなどを挙げることができ、これらの
1または複数個の基がフェニルまたはナフチルに結合し
うる。具体的な置換フェニルの例としては、トリル、キ
シリル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニ
ル、イソプロピルフェニル、ブチルフェニル、tert−ブ
チルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、
メトキシフェニル、エトキシフェニル、プロポキシフェ
ニル、イソプロポキシフェニル、ブトキシフェニル、ペ
ンチルオキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、ジメ
トキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、
ブロモフェニル、ヨウドフェニルなどが挙げられる。
【0032】式(I)で示されるジスルホン化合物のな
かでも重要なものは、下式(Ia)で示される。
【0033】
【0034】式中、Q3 はメチル、イソプロピルまたは
tert−ブチルを表し、Q3 がメチルのときQ4 はメチル
を表し、Q3 がイソプロピルまたはtert−ブチルのとき
4 は水素を表し、Ar2 は前記の意味を表す。基Ar2
なかでも特に重要なものは、ナフチルおよび下式で示さ
れるフェニルである。
【0035】
【0036】式中、Q1はアルキルを表し、nは0〜2
の整数を表し、Q2は水素、アルキル、アルコキシまた
はハロゲンを表す。
【0037】一方、式(II)で示されるジスルホニルヒ
ドラジン化合物のなかでも重要なものは、上記式(Ia)
に対応して、下式(IIa)で示される。
【0038】
【0039】式中、Q3 、Q4 およびAr2 は前記の意味
を表す。
【0040】また、式(I)または式(Ia)で示される
ジスルホン化合物および式(II)または式(IIa) で示さ
れるジスルホニルヒドラジン化合物のなかでも、Ar2
が、無置換のもしくは置換されたナフチル、または式
【0041】
【0042】で示される置換フェニルを表し、ここにQ
1 はアルキルであり、nは0〜2の整数であり、nが0
のとき、Q2 は炭素数2以上のアルキル、炭素数1以上
のアルコキシまたはハロゲンであり、nが1または2の
とき、Q2 は水素、アルキル、アルコキシまたはハロゲ
ンであるものは、新規化合物として重要である。
【0043】以下に、式(II)で示されるジスルホニル
ヒドラジン化合物の製造、および式(I)で示されるジ
スルホン化合物の製造について、順次説明する。式(I
I)のジスルホニルヒドラジン化合物は、例えば、 E.
A. Bartmann, Synthesis, 490(1993) に記載の方法に準
じて、Ar1−SO2NHNH2に相当する芳香族スルホニ
ルヒドラジドとAr2−SO2Clに相当する芳香族スルホ
ニルクロリドとを反応させることにより、または Ar2
SO2NHNH2に相当する芳香族スルホニルヒドラジド
とAr1−SO2Clに相当する芳香族スルホニルクロリド
とを反応させることにより、合成できる。この反応は、
ピリジンのような脱塩化水素能を有する溶媒中で行うの
が有利である。また、この反応は常温付近で進行し、1
〜48時間程度行われる。反応終了後は、適当な有機溶
媒で抽出し、濃縮、洗浄など、通常の後処理操作を施す
ことにより、式(II)のジスルホニルヒドラジン化合物
を固体または液体として得ることができる。
【0044】こうして得られる式(II)のジスルホニル
ヒドラジン化合物を、例えば、前記Synthesis, 490 (19
93)に記載の方法に準じて酸化剤と反応させることによ
り、式(I)で示されるジスルホン化合物を製造するこ
とができる。この反応に用いる酸化剤としては、例え
ば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、過酸
化水素、過酢酸、過酸化ベンゾイル、硝酸などが挙げら
れるが、好ましくは次亜塩素酸ナトリウムまたは硝酸が
用いられる。反応は、無溶媒または、水、塩化メチレ
ン、クロロホルム、クロロベンゼン、アセトン、メチル
エチルケトンもしくはメチルイソブチルケトンのような
不活性溶媒中で、−70〜+100℃、好ましくは−5
0〜+20℃の温度で行われる。用いる酸化剤の量は、
式(II)のジスルホニルヒドラジン化合物に対して、少
なくとも当量必要であるが、大過剰に用いても差し支え
ない。反応時間は、酸化剤の量や温度によっても変わる
が、一般には1〜24時間程度である。反応終了後は、
濃縮、分離、再結晶など、通常の後処理操作を施すこと
により、式(I)のジスルホン化合物を得ることができ
る。
【0045】かくして得られる式(I)のジスルホン化
合物として、具体的には例えば、以下のようなものが挙
げられる。
【0046】p−tert−ブチルフェニル フェニル ジ
スルホン、p−tert−ブチルフェニル o−、m−また
はp−トリル ジスルホン、p−tert−ブチルフェニル
2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−
または3,5−キシリル ジスルホン、p−tert−ブチ
ルフェニル メシチル ジスルホン、p−tert−ブチル
フェニル o−、m−またはp−エチルフェニル ジス
ルホン、p−tert−ブチルフェニル o−、m−または
p−イソプロピルフェニル ジスルホン、ビス(p−te
rt−ブチルフェニル) ジスルホン、p−tert−ブチル
フェニル o−、m−またはp−メトキシフェニル ジ
スルホン、p−tert−ブチルフェニル o−、m−また
はp−クロロフェニル ジスルホン、p−tert−ブチル
フェニル 1−または2−ナフチル ジスルホン、メシ
チル フェニル ジスルホン、メシチル o−、m−ま
たはp−トリル ジスルホン、メシチル 2,3−、
2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5
−キシリル ジスルホン、メシチル o−、m−または
p−エチルフェニル ジスルホン、メシチル o−、m
−またはp−イソプロピルフェニル ジスルホン、ジメ
シチル ジスルホン、メシチル o−、m−またはp−
メトキシフェニル ジスルホン、メシチル o−、m−
またはp−クロロフェニル ジスルホン、メシチル 1
−または2−ナフチル ジスルホン、p−イソプロピル
フェニル フェニル ジスルホン、p−イソプロピルフ
ェニル o−、m−またはp−トリル ジスルホン、p
−イソプロピルフェニル 2,3−、2,4−、2,5
−、2,6−、3,4−または3,5−キシリル ジス
ルホン、p−イソプロピルフェニル o−、m−または
p−エチルフェニル ジスルホン、ビス(p−イソプロ
ペニルフェニル) ジスルホン、p−イソプロピルフェ
ニル o−、m−またはp−メトキシフェニル ジスル
ホン、p−イソプロピルフェニル o−、m−またはp
−クロロフェニル ジスルホン、p−イソプロピルフェ
ニル 1−または2−ナフチル ジスルホンなど。
【0047】本発明のレジスト組成物において、式
(I)で示されるジスルホン化合物は、酸発生剤とし
て、それぞれ単独でまたは2種以上混合して用いること
ができる。もちろん、式(I)のジスルホン化合物を、
他の酸発生剤と組み合わせて用いることもできる。
【0048】また、一般に化学増幅型のポジ型レジスト
組成物においては、塩基性化合物、特に塩基性含窒素有
機化合物、例えばアミン類を、クェンチャーとして添加
することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活によ
る性能劣化を改良できることが知られており、本発明に
おいても、このような塩基性化合物を配合するのが好ま
しい。クェンチャーに用いられる塩基性化合物の具体的
な例としては、以下の各式で示されるようなものが挙げ
られる。
【0049】
【0050】式中、R21、R22、R23、R24およびR25
は互いに独立に、水素、水酸基で置換されてもよいアル
キル、シクロアルキル、アリールまたはアルコキシを表
し、Aはアルキレン、カルボニルまたはイミノを表す。
ここで、R21ないしR25で表されるアルキルおよびアル
コキシは、炭素数1〜6程度であることができ、シクロ
アルキルは、炭素数5〜10程度であることができ、そ
してアリールは、炭素数6〜10程度であることができ
る。また、Aで表されるアルキレンは、炭素数1〜6程
度であることができ、直鎖でも分岐していてもよい。
【0051】本発明のレジスト組成物は、以上説明した
アルカリ可溶性となりうる樹脂、および酸発生剤を含有
し、任意にさらにクェンチャーとしての塩基性化合物を
含有することができるが、その他必要に応じて、電子供
与体、溶解阻止剤、増感剤、染料、接着性向上剤など、
この分野で通常使用されている各種の添加物を含有する
こともできる。
【0052】本発明のレジスト組成物において、樹脂成
分は、レジスト組成物の全固形分重量を基準に50重量
%以上存在するのが好ましく、また酸発生剤は、上記樹
脂成分100重量部あたり、0.1〜20重量部の範囲
で含有させるのが好ましい。クェンチャーとしての塩基
性化合物を配合する場合は、同じくレジスト組成物の樹
脂成分100重量部あたり、0.001〜10重量部の
範囲で含有させるのが好ましい。
【0053】このレジスト組成物は通常、全固形分濃度
が10〜50重量%となるよう、上記各成分を溶剤に混
合してレジスト溶液が調製され、シリコンウェハーなど
の基体上に塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を
溶解するものであればよく、この分野で通常用いられて
いるものであることができる。例えば、エチルセロソル
ブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびプロ
ピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのよう
なグリコールエーテルエステル類、エチルセロソルブ、
メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルおよ
びジエチレングリコールジメチルエーテルのようなグリ
コールモノまたはジエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチ
ルおよびピルビン酸エチルのようなエステル類、2−ヘ
プタノン、シクロヘキサノンおよびメチルイソブチルケ
トンのようなケトン類、キシレンのような芳香族炭化水
素類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独
で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0054】基体上に塗布されたレジスト膜からは、そ
の後通常、プリベーク、パターニングのための放射線照
射、放射線照射により発生した酸を拡散させ、脱保護基
反応を促進するための加熱処理(PEB)、アルカリ現
像液による現像の各工程を経て、ポジ型レジストパター
ンが形成される。
【0055】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らによって限定されるものではない。例中、含有量ない
し使用量を表す%および部は、特にことわらないかぎり
重量基準である。
【0056】合成例1(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−1−ナフチルスルホニルヒドラジン
の合成) 1−ナフタレンスルホニルヒドラジド11.1gおよび
p−tert−ブチルベンゼンスルホニルクロリド11.6
gをピリジン50gに溶解し、室温で一晩反応させた。
反応液を10%塩酸で希釈し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を5%重炭酸ナトリウム水溶液で、次にイオン交
換水で洗浄した後、溶媒を留去した。得られた粗結晶を
エーテルで洗浄濾過して、N−p−tert−ブチルフェニ
ルスルホニル−N′−1−ナフチルスルホニルヒドラジ
ンを11.5g得た。収率55.0%。この例の反応式は
次のとおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0057】
【0058】融点: 170〜173℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.28 (9H, s, t-B
u), 6.9-7.1 (2H, NH),7.15-7.16 (2H, m, 芳香環),7.3
4-7.46 (3H, m, 芳香環),7.59-7.67 (2H, m, 芳香環),
7.86-7.89 (1H, m, 芳香環),7.98-8.01 (1H, m, 芳香
環),8.16-8.20 (1H, m, 芳香環),8.52-8.55 (1H, m, 芳
香環). FD−MS: 418(M+
【0059】合成例2(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−メシチルスルホニルヒドラジンの合
成) p−tert−ブチルベンゼンスルホニルヒドラジド6.3
gおよび2−メシチレンスルホニルクロリド6.1gを
ピリジン50gに溶解し、合成例1と同様に反応させ
て、N−p−tert−ブチルフェニルスルホニル−N′−
メシチルスルホニルヒドラジンを油状物質として10.
4g得た。収率91.8%。この例の反応式は次のとお
りであり、生成物の物性をその後に示す。
【0060】
【0061】1H−NMR δppm(CDCl3/DMS
O−d6):1.33 (9H, s, t-Bu), 2.28 (3H, s, Me),2.
58 (6H, s, Me), 6.88 (2H, s, 芳香環),7.41 (2H, d,
J = 8.6 Hz, 芳香環),7.65 (2H, d, J = 8.6 Hz, 芳香
環),8.28 (1H, NH), 8.96 (1H, NH). FD−MS: 410(M+
【0062】合成例3(N−メシチルスルホニル−N′
−フェニルスルホニルヒドラジンの合成) ベンゼンスルホニルヒドラジド14.9gおよび2−メ
シチレンスルホニルクロリド18.9gをピリジン50
gに溶解し、 合成例1と同様に反応させて、N−メシ
チルスルホニル−N′−フェニルスルホニルヒドラジン
を26.2g得た。収率85.4%。この例の反応式は次
のとおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0063】
【0064】融点: 177〜179℃1 H−NMR δppm(CDCl3/DMSO−d6):2.
28 (3H, s, Me), 2.56 (6H, s, Me),6.86 (2H, s, 芳香
環),7.38-7.44 (2H, m, 芳香環),7.51-7.55 (1H, m, 芳
香環),7.69-7.72 (2H, m, 芳香環), 9.31 (1H, NH),9.6
7 (1H, NH). FD−MS: 354(M+
【0065】合成例4(N,N′−ビス(p−イソプロ
ピルフェニルスルホニル)ヒドラジンの合成) p−イソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジド8.0
gおよびp−イソプロピルベンゼンスルホニルクロリド
8.2gをピリジン50gに溶解し、合成例1と同様に
反応させて、N,N′−ビス(p−イソプロピルフェニ
ルスルホニル)ヒドラジンを13.9g得た。収率93.
9%。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物
性をその後に示す。
【0066】
【0067】融点: 182〜184℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):1.27 (12H,
d, J = 6.9Hz, Me),2.94-3.05 (2H, m),7.34-7.39 (4H,
m, 芳香環),7.78-7.81 (4H, m, 芳香環), 9.25 (2H,
s, NH). FD−MS: 396(M+
【0068】合成例5(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−p−クロロフェニルスルホニルヒド
ラジンの合成) p−tert−ブチルベンゼンスルホニルヒドラジド8.0
gおよびp−クロロベンゼンスルホニルクロリド7.4
gを用い、合成例1と同様に操作して、N−p−tert−
ブチルフェニルスルホニル−N′−p−クロロフェニル
スルホニルヒドラジンを14.1g得た。この例の反応
式は次のとおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0069】
【0070】融点: 230〜232℃(分解)1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):1.37 (9H, s,
t-Bu), 7.52-7.58 (4H, m, 芳香環),7.73-7.87 (4H,
m, 芳香環), 9.54 (1H, s, NH),9.61 (1H, s, NH). FD−MS: 402(M+
【0071】合成例6(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−p−メトキシフェニルスルホニルヒ
ドラジンの合成) p−tert−ブチルフェニルスルホニルヒドラジド6.0
gおよびp−メトキシフェニルスルホニルクロリド5.
5gを用い、合成例1と同様に操作して、N−p−tert
−ブチルフェニルスルホニル−N′−p−メトキシフェ
ニルスルホニルヒドラジンを10.4g得た。この例の
反応式は次のとおりであり、生成物の物性をその後に示
す。
【0072】
【0073】融点: 187〜190℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.34 (9H, s, t-B
u), 3.87 (3H, Me),6.95-6.98 (2H, m, 芳香環),7.33-
7.38 (2H, m, 芳香環),7.48-7.52 (2H, m, 芳香環),7.7
3-7.81 (2H, m, 芳香環),9.18 (1H, s, NH), 9.30 (1H,
s, NH). FD−MS: 398(M+
【0074】合成例7(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−p−イソプロピルフェニルスルホニ
ルヒドラジンの合成) p−tert−ブチルベンゼンスルホニルヒドラジド8.0
gおよびp−イソプロピルベンゼンスルホニルクロリド
8.2gを用い、合成例1と同様に操作して、N−p−t
ert−ブチルフェニルスルホニル−N′−p−イソプロ
ピルフェニルスルホニルヒドラジンを14.3g得た。
この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物性をそ
の後に示す。
【0075】
【0076】融点: 216〜219℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):1.27 (6H, d,
J=6.9Hz,Me), 1.35 (9H, t-Bu),2.58-2.99 (1H, m,),
7.33-7.36 (2H, m, 芳香環),7.49-7.52 (2H, m, 芳香
環),7.78-7.83 (4H, m, 芳香環), 8.62 (1H, s, NH),8.
68 (1H, s, NH). FD−MS: 410(M+
【0077】合成例8(N−p−tert−ブチルフェニル
スルホニル−N′−2,5−キシリルスルホニルヒドラ
ジンの合成) p−tert−ブチルベンゼンスルホニルヒドラジド6.0
gおよび2,5−キシレンスルホニルクロリド5.4g
を用い、 合成例1と同様に操作して、N−p−tert−
ブチルフェニルスルホニル−N′−2,5−キシリルス
ルホニルヒドラジンを8.9g得た。収率85.4%。こ
の例の反応式は次のとおりであり、生成物の物性をその
後に示す。
【0078】
【0079】融点: 196〜198℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):1.34 (9H, s,
t-Bu), 2.36 (3H, s, Me),2.56 (3H, s, Me), 7.15-7.
16 (1H, m, 芳香環),7.21-7.26 (1H, m, 芳香環),7.45-
7.48 (2H, m, 芳香環),7.68-7.72 (3H, m, 芳香環), 9.
29 (1H, s, NH),9.50 (1H, s, NH). FD−MS: 396(M+
【0080】合成例9(N−メシチルスルホニル−N′
−2−ナフチルスルホニルヒドラジンの合成) 2−メシチレンスルホニルヒドラジド7.0gおよび2
−ナフタレンスルホニルクロリド7.4gを用い、合成
例1と同様に操作して、N−メシチルスルホニル−N′
−2−ナフチルスルホニルヒドラジンを10.4g得
た。 収率78.7%。この例の反応式は次のとおりであ
り、生成物の物性をその後に示す。
【0081】
【0082】融点: 202〜205℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):2.13 (3H, s,
Me), 2.49 (6H, s, Me),6.78 (2H, s, 芳香環),7.62-
7.74 (3H, m, 芳香環),7.98-8.10 (2H, m, 芳香環),8.1
0-8.13 (1H, m, 芳香環),8.29 (1H, s, 芳香環), 9.61
(1H, s, NH),9.97 (1H, s, NH). FD−MS: 404(M+
【0083】合成例10(N,N′−ビス(メシチルス
ルホニル)ヒドラジンの合成) 2−メシチレンスルホニルヒドラジド10.7gおよび
2−メシチレンスルホニルクロリド11.0gを用い、
合成例1と同様に操作して、N,N′−ビス(メシチ
ルスルホニル)ヒドラジンを12.9g得た。収率65.
1%。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物
性をその後に示す。
【0084】
【0085】融点: 191〜195℃(分解)1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):2.23 (6H, s,
Me), 2.39 (12H, s, Me),6.79 (4H, s, 芳香環), 9.71
(2H, s, NH). FD−MS: 396(M+
【0086】合成例11(N−メシチルスルホニル−
N′−p−クロロフェニルスルホニルヒドラジンの合
成) 2−メシチレンスルホニルヒドラジド7.0gおよびp
−クロロベンゼンスルホニルクロリド6.9gを用い、
合成例1と同様に操作して、N−メシチルスルホニル−
N′−p−クロロフェニルスルホニルヒドラジンを1
0.2g得た。収率80.3%。この例の反応式は次のと
おりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0087】
【0088】融点: 181〜183℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):2.27 (3H, s,
Me), 2.49 (6H, s, Me),6.95 (2H, s, 芳香環),7.55-
7.65 (4H, m, 芳香環), 9.62 (1H, s, NH),9.99 (1H,
s, NH). FD−MS: 388(M+
【0089】合成例12(N−メシチルスルホニル−
N′−p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジンの合
成) 2−メシチレンスルホニルヒドラジド7.0gおよびp
−メトキシベンゼンスルホニルクロリド6.8gを用
い、合成例1と同様に操作して、N−メシチルスルホニ
ル−N′−p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジン
を9.7g得た。収率77.2%。この例の反応式は次の
とおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0090】
【0091】融点: 157〜160℃1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):2.26 (3H, s,
Me), 2.50 (6H, s, Me),3.83 (3H, s, Me), 6.94 (2H,
s, 芳香環),6.98-7.02 (2H, m, 芳香環),7.55-7.58 (2
H, m, 芳香環),9.51 (1H, s, NH), 9.67 (1H, s, NH). FD−MS: 384(M+
【0092】合成例13(p−tert−ブチルフェニル
1−ナフチル ジスルホンの合成) 合成例1で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−1−ナフチルスルホニルヒドラジン11.0
gをクロロホルム150gに溶解し、冷却下、−50〜
−40℃に保って、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効
塩素5〜12%)100gを30分間で滴下した。さらに
−40〜−10℃で1.5時間攪拌した後、イオン交換
水で希釈し、分液した。 有機層を5%亜硫酸ナトリウ
ム水溶液で、次にイオン交換水で洗浄した後、溶媒を留
去した。得られた粗結晶をエーテル/ヘキサンの容量比
1/1混合溶媒で洗浄し、濾過して、6.6gのp−ter
t−ブチルフェニル 1−ナフチル ジスルホンを得
た。収率64.6%。これを化合物Aとする。この例の
反応式は次のとおりであり、生成物の物性をその後に示
す。
【0093】
【0094】融点:178〜180℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.35 (9H, s, t-B
u), 7.54-7.68 (5H, m, 芳香環),7.80-7.84 (2H, m, 芳
香環),7.94-7.97 (1H, m, 芳香環),8.23-8.32 (2H, m,
芳香環),8.77-8.81 (1H, m, 芳香環). FD−MS: 388(M+
【0095】合成例14(p−tert−ブチルフェニル
メシチル ジスルホンの合成) 合成例2で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−メシチルスルホニルヒドラジン10.0gを
クロロホルム200gに溶解し、これに次亜塩素酸ナト
リウム水溶液(有効塩素5〜12%)75gを合成例1
3と同様に反応させて、6.3gのp−tert−ブチルフ
ェニル メシチル ジスルホンを得た。収率68.0
%。これを化合物Bとする。この例の反応式は次のとお
りであり、生成物の物性をその後に示す。
【0096】
【0097】融点:168〜170℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.37 (9H, s, t-B
u), 2.36 (3H, s, Me),2.66 (6H, s, Me), 7.04 (2H,
s, 芳香環),7.62-7.66 (2H, m, 芳香環),7.89-7.93 (2
H, m, 芳香環). FD−MS: 380(M+
【0098】合成例15(メシチル フェニル ジスル
ホンの合成) 合成例3で得たN−メシチルスルホニル−N′−フェニ
ルスルホニルヒドラジン26.0gをクロロホルム30
0gに溶解し、これに次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有
効塩素5〜12%)200gを合成例13と同様に反応
させて、8.1gのメシチル フェニル ジスルホンを
得た。収率34.0%。これを化合物Cとする。この例
の反応式は次のとおりであり、生成物の物性をその後に
示す。
【0099】
【0100】融点:163〜165℃(分解)1 H−NMR δppm(CDCl3 ):2.36 (3H, s, M
e), 2.65 (6H, s, Me),7.04 (2H, s, 芳香環),7.61-7.6
6 (2H, m, 芳香環),7.77-7.80 (1H, m, 芳香環),7.97-
8.01 (2H, m, 芳香環). FD−MS: 324(M+
【0101】合成例16(p−tert−ブチルフェニル
フェニル ジスルホンの合成) 原料を変える以外は合成例1の操作に準じて合成された
N−p−tert−ブチルフェニルスルホニル−N′−フェ
ニルスルホニルヒドラジンを用い、合成例13に準じた
反応を行って、次式の構造を有するp−tert−ブチルフ
ェニル フェニル ジスルホンを得た。これを化合物D
とする。
【0102】
【0103】合成例17(ビス(p−イソプロピルフェ
ニル) ジスルホンの合成) 合成例4で得たN,N′−ビス(p−イソプロピルフェ
ニルスルホニル)ヒドラジン13.0gをクロロホルム
200gに溶解し、冷却下、−30〜0℃に保って、次
亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素5〜12%)10
0gを30分間で滴下した。さらに−10〜0℃で4時
間攪拌した後、イオン交換水で希釈し、分液した。有機
層を5%亜硫酸ナトリウム水溶液で、次にイオン交換水
で洗浄した後、溶媒を留去した。得られた粗結晶をエー
テル/ヘキサンの容量比1/1混合溶媒で洗浄し、濾過
して、4.9gのビス(p−イソプロピルフェニル)
ジスルホンを得た。収率40.8%。これを化合物Eと
する。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物
性をその後に示す。
【0104】
【0105】融点:128〜130℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.30 (12H, d, J
= 6.9Hz, Me),3.02-3.10 (2H, m), 7.46-7.49 (4H, m,
芳香環),7.87-7.90 (4H, m, 芳香環). FD−MS: 366(M+
【0106】合成例18(p−tert−ブチルフェニル
p−クロロフェニル ジスルホンの合成) 合成例5で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−p−クロロフェニルスルホニルヒドラジン1
4.0gを用い、 合成例17と同様に操作して、3.5
gの p−tert−ブチルフェニル p−クロロフェニル
ジスルホンを得た。収率27.0%。これを化合物F
とする。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の
物性をその後に示す。
【0107】
【0108】融点:164〜167℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.37 (9H, s, t-B
u), 7.60-7.64 (4H, m, 芳香環),7.87-7.98 (4H, m, 芳
香環). FD−MS: 372(M+
【0109】合成例19(p−tert−ブチルフェニル
p−メトキシフェニル ジスルホンの合成) 合成例6で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジン
10.0gを用い、合成例17と同様に操作して、3.0
gのp−tert−ブチルフェニル p−メトキシフェニル
ジスルホンを得た。収率32.4%。これを化合物Gと
する。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物
性をその後に示す。
【0110】
【0111】融点:155〜158℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.37 (9H, s, t-B
u), 3.93 (3H, s, Me),7.05-7.09 (2H, m, 芳香環),7.6
2-7.65 (2H, m, 芳香環),7.86-7.90 (4H, m, 芳香環). FD−MS: 368(M+
【0112】合成例20(p−tert−ブチルフェニル
p−イソプロピルフェニル ジスルホンの合成) 合成例7で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−p−イソプロピルフェニルスルホニルヒドラ
ジン14.0gを用い、合成例17と同様に操作して、
7.7gのp−tert−ブチルフェニル p−イソプロピ
ルフェニル ジスルホンを得た。収率59.3%。これ
を化合物Hする。この例の反応式は次のとおりであり、
生成物の物性をその後に示す。
【0113】
【0114】融点:209〜210℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.30 (6H, d, J=
6.9Hz, Me), 1.37 (9H, s, t-Bu),2.95-3.04 (1H, m),
7.45-7.48 (2H, m, 芳香環),7.61-7.65 (2H, m, 芳香
環),7.87-7.91 (4H, m, 芳香環). FD−MS: 380(M+
【0115】合成例21(p−tert−ブチルフェニル
2,5−キシリル ジスルホンの合成) 合成例8で得たN−p−tert−ブチルフェニルスルホニ
ル−N′−2,5−キシリルスルホニルヒドラジン8.
5gを用い、 合成例17と同様に操作して、4.9g
のp−tert−ブチルフェニル 2,5−キシリル ジス
ルホンを得た。収率62.4%。これを化合物Iとす
る。この例の反応式は次のとおりであり、生成物の物性
をその後に示す。
【0116】
【0117】融点:110〜112℃1 H−NMR δppm(CDCl3 ):1.37 (9H, s, t-B
u), 2.34(3H, s, Me),2.69 (3H, s, Me), 7.26-7.31 (1
H, m, 芳香環),7.41-7.42 (1H, m, 芳香環),7.61-7.67
(3H, m, 芳香環),7.84-7.88 (2H, m, 芳香環). FD−MS: 366(M+
【0118】合成例22(メシチル 2−ナフチル ジ
スルホンの合成) 合成例9で得たN−メシチル−N′−2−ナフチルヒド
ラジン10.0gを用い、合成例17と同様に操作し
て、3.3gのメシチル 2−ナフチル ジスルホンを
得た。収率35.6%。これを化合物Jとする。この例
の反応式は次のとおりであり、生成物の物性をその後に
示す。
【0119】
【0120】融点:171〜173℃(分解)1 H−NMR δppm(DMSO−d6 ):2.37 (3H, s,
Me), 2.48 (6H, s, Me),7.10 (2H, s, 芳香環),7.74-
7.86 (3H, m, 芳香環),8.08-8.19 (3H, m, 芳香環),8.5
4 (1H, s, 芳香環). FD−MS: 374(M+
【0121】合成例23(ジメシチル ジスルホンの合
成) 合成例10で得たN,N′−ビス(メシチルスルホニ
ル)ヒドラジン8.3gを用い、合成例17と同様に操
作して、2.5gのジメシチル ジスルホンを得た。収
率32.6%。これを化合物Kとする。この例の反応式
は次のとおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0122】
【0123】融点:167〜170℃(分解)1 H−NMR δppm(CDCl3 ):2.35 (6H, s, M
e), 2.73 (12H, s, Me),7.03 (4H, s, 芳香環). FD−MS: 366(M+
【0124】合成例24(メシチル p−クロロフェニ
ル ジスルホンの合成) 合成例11で得たN−メシチルスルホニル−N′−p−
クロロフェニルスルホニルヒドラジン10.0gを用
い、合成例17と同様に操作して、4.0gのメシチル
p−クロロフェニル ジスルホンを得た。収率43.
3%。これを化合物Lとする。この例の反応式は次のと
おりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0125】
【0126】融点:141〜143℃(分解)1 H−NMR δppm(CDCl3 ):2.36 (3H, s, M
e), 2.68 (6H, s, Me),7.06 (2H, s, 芳香環),7.60-7.6
3 (2H, m, 芳香環),7.92-7.95 (2H, m, 芳香環). FD−MS: 358(M+
【0127】合成例25(メシチル p−メトキシフェ
ニル ジスルホンの合成) 合成例12で得たN−メシチルスルホニル−N′−p−
メトキシフェニルスルホニルヒドラジン9.0gを用
い、合成例17と同様に操作して、3.8gのメシチル
p−メトキシフェニル ジスルホンを得た。収率4
5.8%。これを化合物Mとする。 この例の反応式は次
のとおりであり、生成物の物性をその後に示す。
【0128】
【0129】融点:163〜165℃(分解)1 H−NMR δppm(CDCl3 ):2.37 (3H, s, M
e), 2.67 (6H, s, Me),3.92 (3H, s, Me), 7.04 (2H,
s, 芳香環),7.04-7.07 (2H, m, 芳香環),7.90-7.95 (2
H, m, 芳香環). FD−MS: 354(M+
【0130】以上の操作に準じて、前記式(I)に含ま
れる各種のジスルホン化合物を製造することができる。
【0131】参考例(樹脂の合成) 1リットル容量のナス型フラスコに、重量平均分子量
(Mw)23,900 、多分散度(Mw/Mn)1.12のポリ
(p−ビニルフェノール)〔日本曹達(株)製の“VP-1
5000”〕40g(p−ビニルフェノール単位として33
3ミリモル)およびp−トルエンスルホン酸0.047
g(0.5ミリモル)を入れ、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート720gに溶解した。この
溶液を、60℃、10Torr以下の条件で減圧蒸留し、共
沸脱水した。蒸留後の溶液は337gであった。窒素置
換された500mlの四つ口フラスコにこの溶液を移し、
エチルビニルエーテル12.0g(166ミリモル)を
滴下し、その後25℃で5時間反応させた。
【0132】この反応溶液にプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート62.3gとメチルイソブチ
ルケトン320gを加え、さらにイオン交換水240ml
を加えて攪拌混合し、その後静置して、有機層部分を取
り出した。この有機層に再度240mlのイオン交換水を
加えて洗浄し、分液した。この洗浄分液を2回繰り返し
た後、有機層を取り出して減圧蒸留を行い、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテートで共沸させ
て、水およびメチルイソブチルケトンを除去し、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液とし
た。得られた溶液は、ポリ(p−ビニルフェノール)の
水酸基が部分的に1−エトキシエチルエーテル化された
樹脂を含んでいる。この樹脂を 1H−NMRで分析した
ところ、水酸基の40%が1−エトキシエチル基で保護
されていた。この樹脂の重量平均分子量は 31,200、多
分散度は1.23であった。
【0133】適用例および比較例 次の化合物を酸発生剤に用いてレジスト組成物を調製
し、評価した例を示す。
【0134】 A: p−tert−ブチルフェニル 1−ナフチル ジス
ルホン、 B: p−tert−ブチルフェニル メシチル ジスルホ
ン、 C: メシチル フェニル ジスルホン、 D: p−tert−ブチルフェニル フェニル ジスルホ
ン、 E: ビス(p−イソプロピルフェニル) ジスルホ
ン、 F: p−tert−ブチルフェニル p−クロロフェニル
ジスルホン、 G: p−tert−ブチルフェニル p−メトキシフェニ
ル ジスルホン、 H: p−tert−ブチルフェニル p−イソプロピルフ
ェニル ジスルホン、 I: p−tert−ブチルフェニル 2,5−キシリル
ジスルホン、 J: メシチル 2−ナフチル ジスルホン、 K: ジメシチル ジスルホン、 L: メシチル p−クロロフェニル ジスルホン、 M: メシチル p−メトキシフェニル ジスルホン、 X: ジフェニル ジスルホン。
【0135】各例毎に、参考例で得られた樹脂を固形分
換算で14部、表1に示す酸発生剤を0.25部、クェ
ンチャーとして2,2′−ジピリジルアミンを0.02
部、および溶剤としてプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートを用い、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートが合計70部となるように混
合溶解した。この溶液を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フ
ィルターで濾過して、レジスト液を調製した。これを、
ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で処理したシリコンウ
ェハーに、プリベーク後の膜厚が0.72μmとなるよう
に塗布した。レジスト液塗付後のプリベークは、90
℃、60秒の条件で、ダイレクトホットプレート上にて
行った。
【0136】こうしてレジスト膜を形成したウェハー
に、KrFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR-
1755 EX8A”、NA=0.45〕を用いて、ラインアンドスペー
スパターンを露光した。次にホットプレート上にて、1
00℃、60秒の条件でポストエキスポジャーベーク
(PEB)を行い、さらに、2.38%テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液でパドル現像を行った。
現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、以下の
方法で、感度、解像度およびプロファイルを調べ、その
結果を表1に示した。
【0137】感度: 0.3μmのラインアンドスペース
パターンが1:1となる露光量(実効感度)で表示し
た。
【0138】解像度: 実効感度の露光量で分離するラ
インアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
【0139】プロファイル: 実効感度における0.3
μmラインアンドスペースパターンの断面写真におい
て、トップ部の平らな部分の幅(T)とボトム部分の幅
(B)の比率(T/B)で表示した。T/Bが1に近い
ほど、矩形に近く、プロファイルが良好であることを意
味する。
【0140】
【表1】
【0141】表1に示すとおり、本発明により特定のジ
スルホン化合物を酸発生剤として用いたレジスト組成物
は、感度および解像度を良好に保ちながら、特にプロフ
ァイルの改良効果に優れており、矩形に近いプロファイ
ルを与える。
【0142】
【発明の効果】本発明の化学増幅型レジスト組成物は、
感度や解像度などのレジスト諸性能を良好に保ちなが
ら、特にプロファイルを大きく改良する。したがって、
この組成物は、エキシマレーザー露光による微細なパタ
ーン形成に適しており、それによって高い性能のレジス
トパターンが得られる。また本発明によれば、かかるレ
ジスト組成物の酸発生剤として好適なジスルホン化合
物、およびその中間原料として有用なジスルホニルヒド
ラジン化合物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮 芳子 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それ自体ではアルカリに不溶または難溶で
    あるが、酸の作用により解裂しうる保護基を有し、解裂
    後はアルカリ可溶性となる樹脂、および式(I) Ar1−SO2SO2−Ar2 (I) (式中、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ−アルキルフ
    ェニルを表すが、該アルキルの合計炭素数は3以上であ
    り、Ar2 は無置換のもしくは置換されたフェニルまたは
    ナフチル基を表す)で示されるジスルホン化合物を含む
    酸発生剤を含有することを特徴とする、化学増幅型ポジ
    型レジスト組成物。
  2. 【請求項2】該樹脂がポリビニルフェノール系樹脂であ
    って、そのフェノール性水酸基が酸の作用により解裂し
    うる基で部分的に保護されている請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】Ar1 が、イソプロピル、tert−ブチルフェ
    ニルまたはトリメチルフェニルである請求項1または2
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】さらに、塩基性含窒素有機化合物をクェン
    チャーとして含有する請求項1〜3のいずれかに記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】式(I) Ar1−SO2SO2−Ar2 (I) (式中、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ−アルキルフ
    ェニルを表すが、該アルキルの合計炭素数は3以上であ
    り、Ar2 は、無置換のもしくは置換されたナフチル、ま
    たは式 で示される置換フェニルを表し、ここにQ1 はアルキル
    を表し、nは0〜2の整数を表し、nが0のとき、Q2
    は炭素数2以上のアルキル、炭素数1以上のアルコキシ
    またはハロゲンを表し、nが1または2のとき、Q2
    水素、アルキル、アルコキシまたはハロゲンを表す)で
    示されるジスルホン化合物。
  6. 【請求項6】Ar1 が、p−イソプロピルフェニル、p−
    tert−ブチルフェニルまたはメシチルである請求項5記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】式(II) Ar1−SO2NHNHSO2−Ar2 (II) (式中、Ar1 は、モノ−、ジ−またはトリ−アルキルフ
    ェニルを表すが、該アルキルの合計炭素数は3以上であ
    り、Ar2 は、無置換のもしくは置換されたナフチル、ま
    たは式 で示される置換フェニルを表し、ここにQ1 はアルキル
    を表し、nは0〜2の整数を表し、nが0のとき、Q2
    は炭素数2以上のアルキル、炭素数1以上のアルコキシ
    またはハロゲンを表し、nが1または2のとき、Q2
    水素、アルキル、アルコキシまたはハロゲンを表す)で
    示されるジスルホニルヒドラジン化合物。
JP10093620A 1997-04-14 1998-04-06 化学増幅型ポジ型レジスト組成物およびそれに有用なジスルホン化合物 Pending JPH111466A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002073316A1 (fr) * 2001-03-09 2002-09-19 Semiconductor Leading Edge Technologies, Inc. Procédé de formation de motif fin

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WO2002073316A1 (fr) * 2001-03-09 2002-09-19 Semiconductor Leading Edge Technologies, Inc. Procédé de formation de motif fin

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