JPH11145873A - 帯域通過フィルタ及び携帯無線機 - Google Patents

帯域通過フィルタ及び携帯無線機

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JPH11145873A
JPH11145873A JP30298197A JP30298197A JPH11145873A JP H11145873 A JPH11145873 A JP H11145873A JP 30298197 A JP30298197 A JP 30298197A JP 30298197 A JP30298197 A JP 30298197A JP H11145873 A JPH11145873 A JP H11145873A
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filter
band
signal
converter
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JP30298197A
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Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
Hiroki Shiyouki
裕樹 庄木
Hiroshi Yoshida
弘 吉田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した濾波性能でかつサイズの小型化が可能
な帯域幅可変の帯域通過フィルタ及びこれを搭載した携
帯無線機を提供すること。 【解決手段】第1の周波数変換器102 と、第1のフィル
タ103 と、第2の周波数変換器104 と、第2のフィルタ
105 と、を直列に接続し、第1,第2の周波数変換器10
2 ,104 のいずれか一方又は両方の変換周波数を可変す
ることにより全体として通過帯域幅可変な帯域通過フィ
ルタを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の周波数帯域
幅に対応可能な帯域通過フィルタ及びこれを用いた携帯
無線機に関する。
【0002】
【従来の技術]携帯電話などの現在の移動
体通信では、そのサービスによって通信に使うチャンネ
ルの周波数帯域幅が決まっている。従って、端末や基地
局において特定のチャンネルの信号のみを取り出そうと
する場合には、中間周波数帯などにおいて、チャンネル
の周波数帯域幅に見合ったフィルタ(特に帯域通過フィ
ルタ:BPF)を用いている。 【0003】一般に、フィルタはインダクタを必要とす
るために無線機を構成する部品の中で最も小型化しにく
いものであり、これを小型化して実装することは無線機
技術の中で重要である。
【0004】一方、今後の移動体通信では、世の中のマ
ルチメディア化に対応して、現在使われている音声通信
の他に大きな情報量を必要とする画像情報などの大容量
通信への要求も高まっている。
【0005】無線通信において、伝送する通信の情報量
を大きくする最も直接的な方法は、伝送する信号の周波
数帯域幅を大きくすることである。従って、今後の移動
体通信では、同じサービスであっても、伝送する情報量
に応じてチャンネルの周波数帯域幅を変えていくことが
必須になってくると考えられる。
【0006】例えば、NTTDoCoMoテクニカルジャーナルV
ol.4,No.3で特集されている広帯域コヒーレントDS-CDMA
無線アクセス系では、一つの端末で1.25/5/10/20MHz の
4種類の帯域幅から選択して通信を行うことが求められ
ている。
【0007】従来は、無線機が周波数帯域幅の異なる信
号の送受信に柔軟に対応できるようにするためには、伝
送する信号の周波数帯域幅に応じて各々の信号を取り出
すことができるように通過帯域幅の異なるフィルタを複
数用意する必要があった。
【0008】図29は、フィルタを複数個用意したフィ
ルタバンクの従来例を示している。この従来例では、入
力信号端子501 と出力信号端子504 との間に、入力側ス
イッチ502 と、通過帯域幅の異なる複数の帯域通過フィ
ルタ511,512,513,514,515 と、出力側スイッチ503
を配置しており、フィルタ511,512,513,514,515の
1つを入出力側のスイッチ502 ,503 により切り替えて
選択する構成としている。
【0009】このような構成により、受信もしくは送信
しようとする信号の周波数帯域幅に応じた所定のフィル
タを介し、所望の信号のみを取り出すことが可能にな
る。従って、図29に示したフィルタバンクは全体とし
て、周波数帯域幅を可変するフィルタと見なすことがで
きる。
【0010】しかし、フィルタは一般的にサイズが大き
く、多数のフィルタからなるフィルタバンクを携帯端末
内に備える構成では、携帯端末全体のサイズが大きくな
るため好ましくない。
【0011】そこで、多数のフィルタを用いることなく
帯域幅可変のフィルタを構成すればよいが、1.25MHz か
ら20MHz のような20倍近くもの可変幅を得るのは容易
ではない。また、現在の技術でこのような可変フィルタ
を構成すると、フィルタの周波数特性の形状が崩れてし
まい、安定した濾波特性が得られない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、携帯無線
機で、複数の周波数帯域幅に対応可能とするため、帯域
幅可変のフィルタを構成する場合、従来のフィルタバン
ク構成ではサイズが大きくなり、そこでフィルタバンク
を用いることなく広範囲の可変幅を有するフィルタを構
成しようとすると、安定した濾波性能が得られないとい
う問題があった。
【0013】本発明は、このような問題に鑑み、安定し
た濾波性能でかつサイズの小型化が可能な帯域幅可変の
帯域通過フィルタ及びこれを用いた携帯無線機を提供す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明では、上
記課題を解決するために、入力される信号を周波数変換
するための第1の周波数変換器と、所定の周波数帯域を
有し、前記第1の周波数変換器からの周波数変換信号を
通過させる第1のフィルタと、前記第1のフィルタから
の信号を周波数変換するための第2の周波数変換器と、
所定の周波数帯域を有し、前記第2の周波数変換器から
の周波数変換信号を通過させる第2のフィルタとを具備
し、前記第1,第2の周波数変換器の少なくとも一方の
変換周波数を可変とすることにより通過帯域幅を可変と
することを特徴とする帯域通過フィルタを提供する。
【0015】このような構成では、少なくとも一方の変
換周波数が可変の第1,第2の周波数変換器と、周波数
帯域がそれぞれ固定の第1,第2のフィルタとを組み合
わせることにより、第1のフィルタの通過帯域内で信号
の周波数(中心周波数)を可変することができ、更に第
2のフィルタの通過帯域内で信号の周波数(中心周波
数)を可変することができ、結果として信号の通過帯域
幅を可変とすることができる。これにより、中心的な周
波数領域が同じで周波数帯域幅が異なる複数種類のチャ
ンネルの信号を受信或いは送信する場合に、複数種類の
チャンネルの信号の各チャンネルの周波数帯域幅に合わ
せて通過帯域幅を切り替えることができる。
【0016】また、本願第2の発明では、前記第1,第
2の周波数変換器の少なくとも一方は、周波数可変の局
部発振器を備え該局部発振器の発振周波数と信号周波数
の和または差の周波数を出力する周波数変換器で構成さ
れる帯域通過フィルタを提供する。
【0017】このような構成では、少なくとも一方の局
部発振器の周波数を可変することにより第1,第2の周
波数変換器から出力される変換信号の周波数を可変し、
結果として通過帯域幅を可変することができる。
【0018】また、本願第3の発明では、前記局部発振
器を第1,第2の周波数変換器に共通に用いる構成とし
たものである。
【0019】このような構成では、1つの局部発振器を
用いて第1,第2の周波数変換器の出力周波数を可変す
ることができ、局部発振器が1つで済みかつ濾波性能の
安定した帯域通過フィルタを構成できる利点を有する。
【0020】また、本願第4の発明では、前記第1のフ
ィルタおよび第2のフィルタのどちらか一方を高域通過
フィルタとし、もう一方を低域通過フィルタとする。
【0021】このような構成では、第1および第2のフ
ィルタの一方で所望の信号周波数帯域よりも低域の周波
数成分を遮断し、もう一方で所望の信号周波数帯域より
も高域の周波数成分を遮断することができる。つまり、
所望の通過帯域幅を、低域遮断と高域遮断の組合せで形
成できる。
【0022】また、本願第5の発明では、入力される信
号の周波数に対して前記第1の周波数変換器により可変
される周波数幅と、前記入力信号周波数に対して前記第
2の周波数変換器により可変される周波数幅とを同一と
する手段を有する帯域通過フィルタを提供する。
【0023】このような構成では、第1の周波数変換器
による周波数可変幅と第2の周波数変換器による周波数
可変幅を一致させることができる。第1,第2の周波数
変換器において入力信号の中心周波数f0 より+方向及
び−方向に変換される周波数可変幅を同一とするには、
例えば、1つの局部発振器と周波数逓倍手段を用いて実
現でき、構成を簡単化できる利点を有する。
【0024】また、本願第6の発明では、入力される信
号を周波数変換するための第1の周波数変換器と、所定
の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器からの周
波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、前記第1
のフィルタからの信号を周波数変換するための第2の周
波数変換器と、所定の周波数帯域を有し、前記第2の周
波数変換器からの周波数変換信号を通過させる第2のフ
ィルタとを具備し、前記第1,第2の周波数変換器の変
換周波数を可変とすることにより通過帯域幅を可変とす
る帯域通過フィルタであって、前記第1の周波数変換器
は、周波数可変の第1の局部発振器を備え該局部発振器
の発振周波数と信号周波数の和(又は差)の周波数を出
力する周波数変換器で構成され、前記第2の周波数変換
器は、前記第1の局部発振器からの発振周波数を2倍に
する周波数逓倍手段を備え該周波数逓倍手段からの2倍
の発振周波数と信号周波数の差(又は和)の周波数を出
力する周波数変換器で構成され、前記第1のフィルタの
中心周波数は、前記第1の周波数変換器の入力信号周波
数と前記第1の局部発振器の発振周波数の中心周波数と
の和(又は差)の周波数に設定され、前記第2のフィル
タの中心周波数は、前記第1の周波数変換器の入力信号
周波数と前記第1の局部発振器の発振周波数の中心周波
数との差(又は和)の周波数に設定されることを特徴と
する帯域通過フィルタを提供する。
【0025】このような構成では、1つの局部発振器と
周波数逓倍手段を用いて第1,第2の周波数変換器の出
力周波数を可変することができ、かつ第1の周波数変換
器による周波数可変幅と第2の周波数変換器による周波
数可変幅を一致させることができる。第3の発明と第5
の発明の2つの特徴を有しており、構成が簡単で済み設
計しやすい特徴を有している。
【0026】また、本願第7の発明では、入力される信
号を周波数変換するための第1の周波数変換器と、所定
の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器からの周
波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、前記第1
のフィルタからの信号を周波数変換するための第2の周
波数変換器と、所定の周波数帯域を有し、前記第2の周
波数変換器からの周波数変換信号を通過させる第2のフ
ィルタとを具備し、前記第1の周波数変換器の変換周波
数を可変とすることにより通過帯域幅を可変とする帯域
通過フィルタであって、前記第1の周波数変換器は、周
波数可変の第1の局部発振器を備え該局部発振器の発振
周波数と信号周波数の差の周波数を出力する周波数変換
器で構成され、前記第2の周波数変換器は、第2の局部
発振器を備え該局部発振器の発振周波数と信号周波数の
差の周波数を出力する周波数変換器で構成され、前記第
1の局部発振器の発振周波数は、前記第1の周波数変換
器の入力信号周波数と前記第1のフィルタの中心周波数
との差又は和の周波数を中心として可変され、前記第2
の局部発振器の発振周波数は、前記第1のフィルタの中
心周波数と前記第2のフィルタの中心周波数との和に固
定されることを特徴とする帯域通過フィルタを提供す
る。
【0027】このような構成では、第1の周波数変換器
の第1の局部発振器は周波数可変の局部発振器である
が、第2の周波数変換器に使用する第2の局部発振器は
周波数固定の局部発振器とすることができるので、発振
周波数の制御が一系統で済み、ハードウェア規模を削減
できる利点を有する。
【0028】また、本願第8の発明では、入力される信
号を周波数変換するための第1の周波数変換器と、所定
の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器からの周
波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、前記第1
のフィルタからの信号を周波数変換するための第2の周
波数変換器と、所定の周波数帯域を有し、前記第2の周
波数変換器からの周波数変換信号を通過させる第2のフ
ィルタとを具備し、前記第1,第2の周波数変換器の変
換周波数を可変とすることにより通過帯域幅を可変とす
る帯域通過フィルタであって、前記第1の周波数変換器
は、周波数固定の第1の局部発振器と、該局部発振器に
対して周波数変化分を与えるための周波数可変の第2の
局部発振器と、前記第1の局部発振器の発振周波数と前
記第2の局部発振器の発振周波数との和の周波数を出力
する第1の変換手段と、該第1の変換手段からの変換周
波数と前記入力信号周波数との差の周波数を出力する第
2の変換手段とで構成され、前記第2の周波数変換器
は、前記第1の周波数変換器の第2の局部発振器の発振
周波数を2倍にする周波数逓倍手段と、前記第1の局部
発振器からの発振周波数と前記周波数逓倍手段からの発
振周波数との差の周波数を出力する第3の変換手段と、
該第3の変換手段からの変換周波数と信号周波数との差
の周波数を出力する第4の変換手段とで構成され、前記
第1のフィルタの中心周波数は、前記第1の周波数変換
器の入力信号周波数と前記第1の局部発振器の発振周波
数との差の周波数に設定され、前記第2のフィルタの中
心周波数は、前記第1の周波数変換器の入力信号周波数
と前記第1の局部発振器の発振周波数の2倍の周波数と
の差の周波数に設定されることを特徴とする帯域通過フ
ィルタを提供する。
【0029】このような構成では、変換周波数が可変の
第1,第2の周波数変換器と、周波数帯域が固定の第
1,第2のフィルタとを用いて、全体として帯域幅可変
の帯域通過フィルタを実現できる一方、第1,第2の周
波数変換器では変換周波数をダウンコンバートしていく
ので、ダブルコンバージョン方式受信装置の周波数変換
装置としての機能も実現することができる。しかも、第
1,第2の周波数変換器で、局部発振器を共用するの
で、濾波性能の安定した帯域通過フィルタを構成するこ
とができる。
【0030】また、本願第9の発明では、第1〜8の発
明のいずれか1つに記載の帯域通過フィルタを携帯無線
機内に有する。
【0031】このような構成では、携帯無線機で送受信
する周波数帯域幅の異なる信号を、第1,第2の周波数
変換器と第1,第2のフィルタを用いた帯域幅可変の帯
域通過フィルタで帯域選択して取り出すことができる。
この帯域通過フィルタは比較的小型に構成できるため、
小型化が要求される携帯無線機に用いて好適である。
【0032】さらに、本願第10の発明では、中心周波
数可変アンテナと、前記中心周波数可変アンテナに縦続
して接続された中心周波数可変の帯域通過フィルタと、
前記アンテナに入射した信号のうち主に受信所望波のみ
が前記アンテナと前記フィルタを通過するように前記ア
ンテナと前記帯域通過フィルタとの少なくとも一方の中
心周波数を制御する手段とを具備したことを特徴とする
携帯無線機を提供する。
【0033】このような構成では、中心周波数可変アン
テナと中心周波数可変の帯域通過フィルタを直列に接続
し、それらの透過帯域の共通する部分が、所望波の周波
数および周波数帯域に適合するように、各々の中心周波
数を制御する。このようにすると、所望波以外の周波数
の信号および雑音の大部分を除去することができる。
【0034】さらに、本願第11の発明では、中心周波
数可変アンテナと、前記中心周波数可変アンテナに縦続
して接続された遮断周波数可変の低域通過フィルタまた
は遮断周波数可変の高域通過フィルタと、前記アンテナ
に入射した信号のうち主に受信所望波のみが前記アンテ
ナと前記低域通過フィルタ又は高域通過フィルタを通過
するように前記アンテナの中心周波数と前記低域通過フ
ィルタ又は高域通過フィルタの遮断周波数との少なくと
も一方を制御する手段とを具備したことを特徴とする携
帯無線機を提供する。
【0035】第11の発明は、第10の発明の変形であ
って、フィルタの帯域の端を用いて帯域の限定を行うの
であれば、フィルタは帯域透過フィルタである必要はな
く、低域通過フィルタあるいは高域通過フィルタの遮断
周波数を変化させれば良いことになる。ただし、帯域通
過フィルタの中心周波数を制御する方が、低域あるいは
高域通過フィルタの遮断周波数を制御するより、安定し
たフィルタ特性が得られる。
【0036】さらに、本願第12の発明では、n種類の
周波数帯域幅を切り替えて通信を行うことが可能な携帯
無線機であって、無線機本体内に設けられ、m種類(1
≦m<n)の周波数帯域幅にそれぞれ対応する少なくと
も1つの中間周波数フィルタと、少なくとも1つの中間
周波数フィルタを外部接続するための外部接続端子と、
前記無線機本体内に設けられた中間周波数フィルタと前
記外部接続端子に外部接続された中間周波数フィルタと
を切り替えるための切替えスイッチとを具備したことを
特徴とする携帯無線機を提供する。
【0037】この構成では、無線機本体内に少なくとも
1つの中間周波数フィルタを配し、これと外部接続の中
間周波数フィルタとを切替えスイッチで切り替える構成
として、複数の異なった周波数帯域幅の信号に対応可能
な携帯端末を実現する。
【0038】この発明がなされた背景は、複数種類の異
なった周波数帯域幅の信号を受信可能とするマルチバン
ドの携帯無線機を構成する場合であっても、携帯端末単
体で使用される場合は通常、音声の通信(電話)が主で
あると考えられ、携帯端末本体内には音声通信用として
使用するときの周波数帯域幅に対応するフィルタのみ携
帯端末本体内に備わっていればよい、あるいは、よく使
用する周波数帯域幅の種類は限定可能であるので、それ
らに対応するフィルタのみ備わっていればよい、との考
えに基因している。
【0039】それらのよく使用する主たるフィルタでは
対応できない帯域幅の通信を行う場合のために、携帯端
末にフィルタを外部接続できる端子を設けておく。この
ようにすることによって、携帯端末本体に備えるフィル
タの数を減らすことが可能となり、携帯無線機の小型化
が達成される。
【0040】無線機の黎明期には、受信バンドを切り替
えるために、無線機内のフィルタを固定ではなく抜き差
しの可能なプラグ・イン方式にしてフィルタを取り替え
ていた時代もあった。ただし、受信バンド切替えは、V
HF帯,UHF帯といったバンド切替えからも分かるよ
うに入力信号の周波数領域が重ならない、つまり異なっ
た周波数帯を切り替えるものであるが、本願の帯域幅切
替えは、入力信号の周波数領域がたとえ同じ場合であっ
ても、つまり周波数帯が重なっている場合であっても、
信号の帯域幅が異なっている場合にその入力信号の帯域
幅の大小に応じてフィルタの周波数帯域幅を切り替える
ものを指している。従って、本願の第12の発明では、
(1) 携帯無線端末内に頻繁に用いる帯域幅の通信用とし
て最低一種類の固定的に設置された中間周波数フィルタ
を備えている点、(2) 携帯端末内に設けられたフィルタ
と携帯端末外部に接続されたフィルタとを切り替えるた
めのスイッチが備えられている点、また、(3) 受信バン
ドを切り替えるためではなく、無線機の携帯性を保ちつ
つ複数種類の異なった帯域幅に対応可能とするためであ
る点、などから、目的、効果、形態の点において、明ら
かに前述の受信バンドを差し替えるプラグ・イン方式の
フィルタを持つ無線機とは異なるものである。
【0041】さらに、本願第13の発明では、前記外部
接続端子に外部接続される中間周波数フィルタは、前記
無線機本体に対して着脱可能なオプション装置であるこ
とを特徴とする携帯無線機を提供する。
【0042】この構成では、通常使用しない帯域に対応
するフィルタは外付けのオプション装置としておくこと
によって、必要と思われるときに携帯端末とともに携帯
し使用することができる。
【0043】さらに、本願第14の発明では、前記着脱
可能なオプション装置は、中間周波数フィルタとそれ以
外の帯域依存部品の一部または全部を含むことを特徴と
する携帯無線機を提供する。
【0044】この構成では、外部接続される中間周波数
フィルタ及び帯域依存部品の一部又は全部をオプション
装置とするものである。
【0045】この発明がなされた背景は、従来の技術で
述べたように、中間周波数フィルタは各帯域幅に対応す
るものがそれぞれ必要であり、にもかかわらず1つのサ
イズが大きいため、全種類のフィルタを携帯端末内に備
えておくと、携帯端末が大きくなってしまう。しかも、
フィルタの他にも各帯域幅に対応して帯域幅切替えが必
要な部品(例えば、アンテナ、復調器などで、これらを
帯域依存部品という)がある。それらは、その都度、帯
域幅を調整して合わせることができるものもあり、その
ような構成も可能であるが、各帯域幅に対応した固定の
ものを用いることによって、性能的により高性能にでき
る可能性がある。したがって、帯域幅ごとに必要なフィ
ルタ以外の帯域依存部品についても、携帯端末本体内に
備えるのは限られた種類の帯域幅に対応するもののみに
し、それ以外の帯域幅に対応するものについては外付け
にして用いるとよい。フィルタを外付け側にした場合、
外付けフィルタに対応する帯域幅での通信は、外付けの
フィルタオプションがなければできないので、外付けフ
ィルタに対応した帯域幅での通信に必要なフィルタ以外
の帯域依存部品もオプション装置の中に含めておくよう
にする。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0047】図1は本発明の第1の実施形態に係る帯域
通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0048】図1において、帯域通過フィルタ100 は、
第1の周波数変換器102 と、第1のフィルタ103 と、第
2の周波数変換器104 と、第2のフィルタ105 と、を直
列的に接続して構成され、第1,第2のフィルタ103 ,
105 はそれぞれ所定の周波数帯域を備え、第1,第2の
周波数変換器102 ,104 の少なくとも一方の変換周波数
を可変とすることにより、全体として通過帯域幅が可変
のフィルタを構成している。いま、入力端子101 に供給
される入力信号の周波数をf0とする。この入力周波数f0
は、実際の無線での電波周波数(RF周波数)でも、低
周波数へ変換した後の中間周波数(IF周波数)であっ
てもよい。この周波数f0の入力信号は第1の周波数変換
器102 により周波数がf0+fd1に変換された後、所定の通
過帯域の第1のフィルタ103 に入力され、ここで前記変
換周波数f0+fd1の信号の高域側が第1のフィルタ103 の
高域側遮断周波数fup によって帯域制限を受ける。第1
のフィルタ103 を通過した信号は第2の周波数変換器10
4 により周波数がf0-fd2に変換された後、所定の通過帯
域の第2のフィルタ105 に入力され、ここで前記変換周
波数f0-fd2の信号の低域側が第2のフィルタ105 の低域
側遮断周波数fdownによって帯域制限を受ける。結果と
して、第2のフィルタ105 の出力端子106 からは、入力
端子101 に供給された入力信号の内、帯域幅が所定の幅
に限定された信号のみが出力されることになる。第2の
フィルタ105 の出力信号は、受信の場合にはベースバン
ド信号に変換された後に復調などにより所定の信号成分
が取り出され、送信の場合にはRF周波数に変換されて
アンテナから放射される。ここでは説明のために、模擬
的に信号の中心周波数=第1及び第2のフィルタの中心
周波数=f0 としているが、実施にあたって信号は適宜
アップコンバート或いはダウンコンバートされながら本
発明のフィルタを通過する。それに伴って第1及び第2
のフィルタの周波数も変化するものである。
【0049】次に、上記帯域通過フィルタ100 の動作
を、図2〜図4を参照しながら説明する。図2〜図4は
各々周波数帯域幅の異なる特定の信号を取り出すための
動作を示すものである。図2は、入力信号の伝送帯域を
Wとした場合、この伝送帯域W内に、帯域幅Wのチャン
ネル信号が入力した場合であり、図3は同帯域W内に帯
域幅W/3のチャンネル信号が入力した場合、図4は同
帯域W内に帯域幅W/5のチャンネル信号が入力した場
合を示している。ここで、第1,第2のフィルタ103 ,
105 は通過帯域幅Wの帯域通過フィルタ(BPF)であ
り、所望とする目的信号の中心周波数f0は各フィルタ10
3 ,105 の通過帯域の中心周波数f0 と予め同じになる
ように設定されているものとする。
【0050】図2は、帯域幅Wの最も広帯域な信号(符
号ch-1で示す1チャンネル分の信号)が入力した場合を
示している。(a) には入力信号、(b) には第1のフィル
タ通過後の出力信号、(c) には第2のフィルタ通過後の
出力信号、を各々横軸を周波数fとして表している。こ
の場合には、入力信号の帯域幅Wと第1,第2のフィル
タ103 ,105 の各通過帯域幅Wとは一致しかつ入力信号
の中心周波数f0 も第1,第2のフィルタ103 ,105 の
中心周波数f0 と一致しているので、第1の周波数変換
器102 および第2の周波数変換器104 で周波数変換は行
わない(fd1=fd2=0 とする)ことにより、出力信号とし
て入力信号と同じ中心周波数f0 で帯域幅Wの信号を取
り出すことができる。
【0051】図3は、帯域幅W/3の信号(符号ch-2,
ch-3,ch-4で示す3チャンネル分の信号)が入力した場
合を示している。(a) には入力信号、(b) には第1のフ
ィルタ通過後の出力信号、(c) には第2のフィルタ通過
後の出力信号、を各々示している。ここで、中心周波数
f0の信号ch-3のみを取り出し、隣接する信号(ch-2,ch
-4)を遮断する場合について考える。第1の周波数変換
器102 により周波数をf0+fd1と変換することにより、信
号ch-3よりも高域側にある信号成分ch-4を第1のフィル
タ103 の高域側遮断周波数fup によって遮断することが
できる。ここで第1のフィルタ103 において高い周波数
帯を遮断する境界の周波数である高域遮断周波数fup
と、各チャンネルの信号帯域fw(=W/3)との間には、 fup −(f0+fd1)= fw/2 の関係が成り立つので、 fd1 = fup − f0 − fw/2 (1) となる。第1の周波数変換分fd1を式(1)となるように設
定すれば、所望のチャンネル信号ch-3よりも高域の周波
数成分を遮断できる。次に、第2の周波数変換器104 に
より周波数をf0-fd2と変換することにより、信号ch-3よ
り低域側にある信号成分ch-2を第2のフィルタ105 の低
域側遮断周波数fdown によって遮断できる。ここで第2
のフィルタ105 において低い周波数帯を遮断する境界の
周波数である低域遮断周波数fdown と、各チャンネルの
信号帯域fw(=W/3)との間には、 (f0−fd2)− fdown = fw/2 の関係が成り立つので、 fd2 = f0 − fdown − fw/2 (2) となる。第2の周波数変換分fd2を式(2)となるように設
定すれば、所望のチャンネル信号ch-3よりも低域の周波
数成分を遮断できる。
【0052】更に、図4は、帯域幅W/5の信号(符号
ch-5,ch-6,ch-7,ch-8,ch-9で示す5チャンネル分の
信号)が入力した場合を示している。(a) には入力信
号、(b) には第1のフィルタ通過後の出力信号、(c) に
は第2のフィルタ通過後の出力信号、を各々示してい
る。ここで、中心周波数f0の信号ch-7のみを取り出し、
隣接する信号(ch-5,ch-6,ch-8,ch-9)を遮断する場
合について考える。第1の周波数変換器102 により周波
数をf0+fd1と変換することにより、信号ch-7よりも高域
側にある信号成分ch-8,ch-9を第1のフィルタ103 の高
域側遮断周波数fupによって遮断できる。ここで第1の
フィルタ103 において高い周波数帯を遮断する境界の周
波数である高域遮断周波数fup と、各チャンネルの信号
帯域fw(=W/5)との間には、前述の例と同様に、fup −
(f0+fd1)= fw/2 が成り立つので、第1の周波数変
換分fd1 を式(1) のように設定すれば、所望の信号ch-7
よりも高域の周波数成分を遮断できる。次に、第2の周
波数変換器104 により周波数をf0-fd2と変換することに
より、信号ch-7より低域側にある信号成分ch-5,ch-6を
第2のフィルタ105 の低域側遮断周波数fdown によって
遮断できる。ここで第1のフィルタ103 において低い周
波数帯を遮断する境界の周波数である低域遮断周波数fd
own と、各チャンネルの信号帯域fw(=W/5)との間に
は、前述の例と同様に、(f0−fd2)− fdown = fw/2
が成り立つので、第2の周波数変換分fd2を式(2) の
ように設定すれば、所望の信号ch-7よりも低域の周波数
成分を遮断できる。
【0053】以上の第1の実施の形態において、図3
(b) 及び(c) から、第1のフィルタ103 (通過帯域幅
W)を通過する目的チャンネル信号ch-3の帯域幅は、2
×(W/2−fd1)=W−2fd1 であり、第2のフィルタ10
5 (通過帯域幅W)を通過する目的チャンネル信号ch-3
の帯域幅は、2×(W/2−fd2)=W−2fd2 であり、第
1,第2のフィルタ103 ,105 の帯域幅がともにWであ
るから、W−2fd1 =W−2fd2 、それ故、fd1=fd2
(=fd )となる。図4(b) 及び(c) についても全く同
様なことが言える。従って、第2のフィルタ105 から
は、変換周波数f0 −fd を中心にして帯域幅W−2f
d の目的信号周波数成分を出力することができる。
【0054】図5は本発明の第2の実施形態に係る帯域
通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0055】図5において、帯域通過フィルタ100 は、
第1の周波数変換器102 と、第1のフィルタ103 と、第
2の周波数変換器104 と、第2のフィルタ105 と、を直
列的に接続して構成され、第1,第2のフィルタ103 ,
105 はそれぞれ所定の周波数帯域を有しており、第1,
第2の周波数変換器102 ,104 の少なくとも一方の変換
周波数を可変とすることにより、全体として通過帯域幅
が可変のフィルタを構成している。図1の構成と異なる
点は、第1の周波数変換器102 では入力信号の周波数f0
が周波数f0-fd1に変換され、第2の周波数変換器104 で
はf0+fd2に変換されることであり、その他の構成は図1
と同様である。即ち、入力端子101 に供給される周波数
f0の入力信号は第1の周波数変換器102 により周波数が
f0-fd1に変換された後、所定の通過帯域の第1のフィル
タ103 に入力され、ここで前記変換周波数f0-fd1の信号
の低域側が第1のフィルタ103 の低域側遮断周波数によ
って帯域制限を受ける。第1のフィルタ103 を通過した
信号は第2の周波数変換器104 により周波数がf0+fd2に
変換された後、所定の通過帯域の第2のフィルタ105 に
入力され、ここで前記変換周波数f0+fd2の信号の高域側
が第2のフィルタ105 の高域側遮断周波数によって帯域
制限を受ける。結果として、第2のフィルタ105 の出力
端子106 からは、入力端子101 に供給された入力信号の
内、帯域幅が所定の幅に限定された信号のみが出力され
ることになる。図5におけるfd1 ,fd2 の設定について
は、図3及び図4で説明した式(1),(2)における文字fd
1 ,fd2 を互いに入れ替えれば、図5におけるfd1 ,fd
2 を決定する式とすることができる。第2の実施の形態
においても、第1,第2のフィルタ103 ,105 の中心周
波数がf0 で通過帯域幅がWであるとすると、fd1=fd2
(=fd )となり、第2のフィルタ105 からは、変換周
波数f0+fdを中心にして帯域幅W−2fd の目的信号
周波数成分を出力することができる。
【0056】以上のような本発明の第1,第2の実施の
形態により、以下のような効果が得られる。 (1)周波数変換器により周波数を式(1),(2)に従って
変換することにより、任意の周波数帯域幅をもつ信号の
みを抽出するように、所望の周波数成分のみを通過さ
せ、それ以外の周波数成分を遮断する通過帯域幅可変の
帯域通過フィルタを構成することができる。
【0057】(2)フィルタバンクを用いる従来例で
は、信号の異なる周波数帯域幅に合わせたフィルタの数
が必要であり、それだけ構成が大きく複雑になるが、本
発明実施の形態の構成では固定の周波数特性をもつフィ
ルタを2個のみ用いるだけで任意の通過帯域幅を実現で
き、小型で簡単な構成になる利点がある。
【0058】(3)従って、伝送速度や帯域幅の異なる
信号に対して柔軟に送受信できる無線機(例えば広帯域
コヒーレントDS-CDMA 無線機)に適用した場合に、小型
実装する上で有効である。特に携帯移動通信に用いる小
型端末用として利用価値が高い。
【0059】なお、以上述べた実施の形態で、第1,第
2の周波数変換器はそれぞれ、局部発振器とミクサを用
いて構成することもできるし、或いは、無限位相変調器
又は疑似的に無限位相変調器として動作可能なデバイス
で構成することも可能である。
【0060】図6は上記周波数変換器の構成例を示すも
のである。ここでは、第1の周波数変換器102 又は第2
の周波数変換器104 を、周波数可変の局部発振器108 を
備えかつこの局部発振器108 の発振周波数と信号周波数
の和及び差の周波数をミクサ(乗算器)107 を用いて生
成し、さらにミクサ107 の和及び差の周波数の一方の周
波数信号をフィルタ109 で取り出して出力する構成とし
ている。入力信号はミクサ107 において発振周波数を可
変できる発振器108 からの信号と乗算され、周波数変換
された信号がフィルタ109 を経て出力されることにな
る。局部発振器108 は、外部からの制御信号により発振
周波数を変化させることが可能な発振器であり、例えば
制御電圧により発振周波数を可変する電圧制御発振器
(以下VCO)或いは周波数シンセサイザが用いられ
る。従って、発振器108 の制御端子110に対して、伝送
チャンネルの信号帯域幅に応じた制御電圧が印加される
と、出力として信号帯域幅に応じた周波数の発振信号が
得られるようになっている。
【0061】上記の構成において、いま、入力信号の中
心周波数をf0、発振器108 の周波数をfc+△f(fc:
発振器の中心周波数、△f:発振器の周波数可変分)と
すると、ミクサ107 からの出力としては、入力した信号
周波数の和であるf0+(fc+△f)の周波数成分と、
差であるf0−(fc+△f)の周波数成分が作成される
ので、このうちの一方を取り出すためにミクサ107 の出
力信号をフィルタ109へ入力する。ミクサ107 から出力
される和と差の周波数成分は離れているので、これらを
分離するためのフィルタ109 は急峻なカットオフ特性は
必要とせず、前述の第1,第2の実施の形態で示した第
1及び第2のフィルタ103 ,105 と比較して格段に簡単
な構成のもので実現できる。ここで、例えば差の成分を
取り出すものとすると周波数変換器102 又は104 からの
出力信号の周波数はf0 −fc −△fとなり、周波数f
0−fc を中心に周波数を△f分可変することができ
る。或いは、和の成分を取り出すものとすると出力信号
の周波数はf0 +fc +△fとなり、周波数f0+fc
を中心に周波数を△f分可変することができる。
【0062】以上のように図6の構成によれば、周波数
変換器を簡単かつコンパクトに実現できる。また、VC
Oを用いた場合には、電圧の制御により周波数可変幅を
任意かつ容易に設定できる。更に、この周波数変換器
は、信号の周波数を電波(RF)周波数帯から、中間
(IF)周波数帯やベースバンド周波数帯へ周波数帯変
換(ダウンコンバート)するための周波数変換器(ダウ
ンコンバータ)と共用することが可能であり、無線機に
適用した場合に小型化する上で都合が良い。
【0063】次に、上記周波数変換器102 ,104 を図6
のように局部発振器とミクサで構成した場合の実施の形
態について説明する。
【0064】図7は、本発明の第3の実施の形態の帯域
通過フィルタの構成を示すブロック図である。本実施の
形態は、図1の実施の形態における周波数変換器に、図
6の構成の周波数変換器を用いた場合の構成を示してい
る。
【0065】図7において、帯域通過フィルタ100 は、
図1の場合と同様に、第1の周波数変換器102 と、第1
のフィルタ103 と、第2の周波数変換器104 と、第2の
フィルタ105 と、を直列的に接続して構成されている。
第1の周波数変換器102 は、ミクサ107Aと、周波数可変
の局部発振器108Aと、フィルタ109Aとで構成され、フィ
ルタ109Aはミクサ107Aの和の周波数成分を取り出すもの
であり、制御端子110Aには局部発振器108Aの発振周波数
を可変するための制御電圧が供給される。第2の周波数
変換器104 は、ミクサ107Bと、周波数可変の局部発振器
108Bと、フィルタ109Bと、周波数変換器111 (この周波
数変換器111 はミクサ112 とフィルタ113 で構成され
る)とで構成され、フィルタ109Bはミクサ107Bの差の周
波数成分を取り出して出力するものであり、またミクサ
112 は局部発振器108Aの発振信号と局部発振器108Bの発
振信号とを乗算するもので、フィルタ113 はミクサ112
の和の周波数成分を取り出してミクサ107Bの一方の入力
とするものであり、制御端子110Bには局部発振器108Bの
発振周波数を可変するための制御電圧が供給される。第
1,第2の各フィルタ103 ,105 は、所定の周波数帯域
を有する帯域通過フィルタ(BPF)で構成されてい
る。
【0066】上記の構成において、入力端子101 に入力
する信号の周波数をf0とし、局部発振器108Aの発振周波
数をfc1+Δf1(fc1 :発振器の中心周波数、△f1
:発振器の周波数可変分)、局部発振器108Bの発振周
波数をfc2+Δf2(fc2 :発振器の中心周波数、△f
2 :発振器の周波数可変分)とし、さらに第1のフィル
タ103 を中心周波数がf0+fc1の所定の周波数帯域を
有するフィルタとし、第2のフィルタ105 を中心周波数
がf0−fc2の所定の周波数帯域を有するフィルタとす
ると、入力周波数f0 は第1の周波数変換器102 で周波
数f0 +fc1+Δf1 に変換され、第1のフィルタ103
を通過する際には周波数f0 +fc1+Δf1 の高域側が
フィルタ103 の高域側遮断周波数によって帯域制限され
て出力され、さらに第2の周波数変換器104 で周波数f
0 −fc2−Δf2 に変換され、第2のフィルタ105 を通
過する際には周波数f0 −fc2−Δf2 の低域側がフィ
ルタ105 の低域側遮断周波数によって帯域制限されて出
力される。結果として、第2のフィルタ105 の出力端子
106 からは、入力端子101 に供給された入力信号の内、
帯域幅が所定の幅に限定された信号(これは周波数f0
−fc2−Δf2 に変換されている)のみが出力されるこ
とになる。
【0067】図8は、本発明の第4の実施の形態の帯域
通過フィルタの構成を示すブロック図である。本実施の
形態は、図7の実施の形態における局部発振器108A,10
8Bのうち、1つの局部発振器108Bを省略した構成を示す
ものである。即ち、1つの局部発振器108 と周波数逓倍
手段としてのダブラ115 を用いて帯域幅可変の帯域通過
フィルタの構成を簡単化したものである。
【0068】帯域通過フィルタ100 は、第1の周波数変
換器102 と、第1のフィルタ103 と、第2の周波数変換
器104Aと、第2のフィルタ105 と、を直列的に接続して
構成されている。第1の周波数変換器102 は、ミクサ10
7Aと、周波数可変の局部発振器108Aと、フィルタ109Aと
で構成され、フィルタ109Aはミクサ107Aの和の周波数成
分を取り出すものであり、制御端子110Aには局部発振器
108Aの発振周波数を可変するための制御電圧が供給され
る。第2の周波数変換器104Aは、ミクサ107Bと、前記局
部発振器108Aの発振周波数を2逓倍するダブラ115 と、
フィルタ109Bとで構成され、フィルタ109Bはミクサ107B
の差の周波数成分を取り出して出力するものである。第
1,第2の各フィルタ103 ,105 は、第3の実施の形態
と同様、所定の周波数帯域を有する帯域通過フィルタ
(BPF)で構成されている。
【0069】上記の構成において、入力端子101 に入力
する信号の周波数をf0とし、局部発振器108Aの発振周波
数をfc+Δf(fc :発振器の中心周波数、△f :発
振器の周波数可変分)とし、さらに第1のフィルタ103
を中心周波数f0+fc の所定の周波数帯域を有するフ
ィルタとし、第2のフィルタ105 を中心周波数f0−fc
の所定の周波数帯域を有するフィルタとすると、入力
周波数f0 は第1の周波数変換器102 で周波数f0 +f
c +Δf に変換され、第1のフィルタ103 を通過する
際には周波数f0 +fc +Δf の高域側がフィルタ103
の高域側遮断周波数によって帯域制限されて出力さ
れ、さらに第2の周波数変換器104Aのミクサ107Bでこの
周波数f0 +fc +Δfがダブラ115 からの周波数 2
(fc +Δf)と乗算される。第2の周波数変換器104A
からは周波数f0 −fc −Δfが出力され、第2のフィ
ルタ105 を通過する際には周波数f0 −fc −Δfの低
域側がフィルタ105 の低域側遮断周波数によって帯域制
限されて出力される。結果として、第2のフィルタ105
の出力端子106 からは、入力端子101 に供給された入力
信号の内、帯域幅が所定の幅に限定された信号(これは
周波数f0 −fc −Δfに変換されている)のみが出力
されることになる。
【0070】図9(a) 〜(c) には、中心周波数f0 の入
力信号の帯域幅fwと第1,第2のフィルタ103 ,105 の
通過帯域及びその出力信号の関係を示す。図9(a) は入
力信号を示す。ここで、第1のフィルタ103 は通過帯域
幅Wで中心周波数f0 +fc、の帯域通過フィルタであ
り、また、第2のフィルタ105 は通過帯域幅Wで中心周
波数f0 -fcの帯域通過フィルタである。図9(b) 及び
(c) より明らかなように、局部発振器としてのVCOの
周波数をfc+△fとした場合、第2のフィルタ105 の
出力信号の中心周波数f0 -fc -Δfを中心にして帯域
幅2×(W/2-Δf)=W‐2△fの周波数成分を抽出す
ることになる。従って、VCOの周波数fc+△fを調
整することにより、任意の帯域幅fwの信号成分のみを通
過させるフィルタを構成できる。
【0071】なお、第1,第2のフィルタ103 ,105 の
通過帯域幅W及び通過帯域の中心周波数f0 +fc,f0
-fcが予め設定されているので、図示状態(中心周波数
f0)の信号以外の中心周波数の信号(例えば隣接する
中心周波数f01,f02の信号)を取り出したい場合に
は、その信号を図8の入力端子101 に入力する前にその
信号の中心周波数がf0 の位置にくるように前もって周
波数変換しておく必要がある。これは本発明のフィルタ
の前段に適当な周波数変換器を設けることで容易に実現
できる。従って、図9(a) に示した所望の信号の左隣の
信号(中心周波数f01)を取り出したい場合にはその左
隣の信号をアップコンバートして中心周波数f01が周波
数f0 にくるように変換してから図8の入力端子101 に
供給すればよく、同様に、右隣の信号(中心周波数f0
2)を取り出したい場合はその右隣の信号をダウンコン
バートして中心周波数f02が周波数f0 にくるように変
換してから図8の入力端子101 に供給すればよい。
【0072】図10は、本発明の第5の実施の形態の帯
域通過フィルタの構成を示すブロック図である。本実施
の形態は、図8の実施の形態の構成と同様であるが、図
8と異なる点は、第1の周波数変換器102 におけるフィ
ルタ109Aはミクサ107Aの差の周波数成分を取り出すもの
であり、第2の周波数変換器104Aにおけるフィルタ109B
はミクサ107Bの和の周波数成分を取り出すものである、
ことである。従って、第1のフィルタ103 は中心周波数
f0 −fc のフィルタであり、第2のフィルタ105 は中
心周波数f0 +fc のフィルタである。
【0073】上記の構成において、入力端子101 に入力
する信号の周波数をf0とし、局部発振器108Aの発振周波
数をfc+Δf(fc :発振器の中心周波数、△f :発
振器の周波数可変分)とし、さらに第1のフィルタ103
を中心周波数f0 −fc の所定の周波数帯域を有するも
のとし、第2のフィルタ105 を中心周波数f0 +fcの
所定の周波数帯域を有するものとすると、入力周波数f
0 は第1の周波数変換器102 で周波数f0 −fc −Δf
に変換され、第1のフィルタ103 を通過する際には周
波数f0 −fc −Δf の低域側がフィルタ103 の低域
側遮断周波数によって帯域制限されて出力され、さらに
第2の周波数変換器104Aのミクサ107Bでこの周波数f0
−fc −Δfがダブラ115 からの周波数2(fc +Δ
f)と乗算される。第2の周波数変換器104Aからは周波
数f0 +fc +Δfが出力され、第2のフィルタ105 を
通過する際には周波数f0 +fc +Δf の高域側がフ
ィルタ105 の高域側遮断周波数によって帯域制限されて
出力される。結果として、第2のフィルタ105 の出力端
子106 からは、入力端子101 に供給された入力信号の
内、帯域幅が所定の幅に限定された信号(これは周波数
f0 +fc +Δfに変換されている)のみが出力される
ことになる。
【0074】図11(a) 〜(c) には、中心周波数f0 の
入力信号の帯域幅fwと第1,第2のフィルタ103 ,105
の通過帯域及びその出力信号の関係を示す。図11(a)
は入力信号を示す。ここで、第1のフィルタ103 は通過
帯域幅Wで中心周波数f0 ‐fc の帯域通過フィルタで
あり、また、第2のフィルタ105 は通過帯域幅Wで中心
周波数f0 +fc の帯域通過フィルタである。図11
(b) および(c) より明らかなように、局部発振器として
のVCOの周波数をfc+△fとした場合、第2のフィ
ルタ105 の出力信号の中心周波数f0 +fc +Δfを中心
にして帯域幅W‐2△fの周波数成分を抽出することに
なる。従って、VCOの周波数fc +△fを調整するこ
とにより、任意の帯域幅fwの信号成分のみを通過させる
フィルタを構成できる。
【0075】なお、この第5の実施の形態でも、第1,
第2のフィルタ103 ,105 の通過帯域幅W及び通過帯域
の中心周波数f0 −fc ,f0 +fc が予め設定されて
いるので、図示状態(中心周波数f0 )の信号以外の中
心周波数の信号(例えば隣接する中心周波数f01,f02
の信号)を取り出したい場合には、その信号を図10の
入力端子101 に入力する前にその信号の中心周波数がf
0 の位置にくるように前もって周波数変換しておく必要
がある。これは本発明のフィルタの前段に適当な周波数
変換器を設けることで容易に実現できる。
【0076】以上のように、本発明の第4,第5の実施
の形態の構成によれば、前述の第1,第2の実施の形態
と同様な効果が得られる他に、以下のような利点があ
る。
【0077】(1)2つの周波数変換器102 ,104Aの制
御をただ一つの周波数可変発振器108Aにより行えるの
で、フィルタの構成および制御を著しく簡単化できる。
【0078】(2)従って、伝送速度や帯域幅の異なる
信号に対して柔軟に送受信できる無線機(例えば広帯域
コヒーレントDS-CDMA 無線機)に適用した場合に、小型
実装する上で有効であるばかりでなく、高価な発振器の
部品点数を少なくでき低コスト化にも有効である。
【0079】以上、第1〜第5の実施の形態について、
以下のような変更を行っても本発明の効果は同様であ
る。
【0080】(1)本発明の実施の形態として、第1お
よび第2のフィルタ103 ,105 として、帯域通過フィル
タ(BPF)を用いた例を示したが、BPFを用いる換
わりに、低域通過フィルタ(LPF)や高域通過フィル
タ(HPF)を用いても良い。例えば、第1の実施形態
において説明した図1の構成例では、第1のフィルタ10
3 をLPF、第2のフィルタ105 をHPFとしても動
作、機能は同じになり、同様に第2の実施形態において
説明した図5の構成例では、第1のフィルタ103 をHP
F、第2のフィルタ105 をLPFとしてもよい。また、
第4の実施の形態において説明した図8の構成例におい
ては、第1のフィルタ103 をLPF、第2のフィルタ10
5 をHPFとしても構わない。同様に、第5の実施の形
態において説明した図10の構成例においては、第1の
フィルタ103 をHPF、第2のフィルタ105 をLPFと
しても構わない。どちらにHPFを使い、どちらにLP
Fを使うかは、ミクサにより乗算された信号の中で和の
周波数成分を利用するか、差の周波数成分を利用するか
によって異なる。以上のようにBPFの換わりにHPF
もしくはLPFを用いることにより、第1および第2の
フィルタの構成そのものを更に簡単化できるので、帯域
幅可変の帯域通過フィルタを小型化でき、更にそれを塔
載する無線機も小型化できる。
【0081】(2)第4,第5の実施形態において示し
た構成のように、周波数可変発振器108Aを第1の周波数
変換器102 と第2の周波数変換器104Aに対して共通に用
いることにより、無線機の構成を簡単化し、低コスト化
するのに有効である。ここで周波数可変発振器を共通化
する構成としては、本発明の第4,第5の実施形態に限
定されるものではない。
【0082】(3)第4,第5の実施形態において示し
た構成のように、周波数可変発振器108Aを第1の周波数
変換器102 と第2の周波数変換器104Aに対して共通に用
い、各周波数変換器の出力において入力信号周波数f0
に対する周波数可変幅を同じにすることにより、第1の
フルタ103 および第2のフィルタ105 として用いられる
BPFの構成を単純化し、無線機の構成を更に簡単化
し、低コスト化することができる。ここで周波数可変幅
を同一とする手段としては、本発明の第4,第5の実施
形態に限定されるものではない。
【0083】図12は、本発明の第6の実施の形態の帯
域通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0084】図12に示す実施の形態では、第1の周波
数変換器102 における局部発振器108Aは発振周波数を可
変できるもので構成され、制御端子110Aには局部発振器
108Aの発振周波数を可変するための制御電圧が供給され
るが、第2の周波数変換器104 における局部発振器108B
は固定した周波数を発振するもので構成される。第1の
周波数変換器102 におけるフィルタ109Aはミクサ107Aの
差の周波数成分を取り出すものであり、第2の周波数変
換器104 におけるフィルタ109Bもミクサ107Bの差の周波
数成分を取り出すものである。
【0085】上記の構成において、入力端子101 に入力
する信号の中心周波数をf0 、第1のフィルタ103 の通
過帯域の中心周波数をf1 、第2のフィルタ105 の通過
帯域の中心周波数をf2 とすると、第1の局部発振器10
8Aの発振周波数fL1を fL1=f0 −(f1 +Δf) と設
定する。これによって、第1の周波数変換器102 の出力
における所望信号の中心周波数はf1 +Δfに変換され
る。この周波数f1+Δfの信号は中心周波数f1 の第
1のフィルタ103 で帯域限定されて第2の周波数変換器
104 に供給される。第2の局部発振器108Bの発振周波数
fL2をfL2=f1 +f2 に設定される。これによって、
第2の周波数変換器104 の出力における所望信号の中心
周波数はf2 −Δfに変換される。この周波数f2 −Δ
fの信号は中心周波数f2 の第2のフィルタ105 で帯域
限定されて出力される。第2の周波数変換器104 の出力
には、所望信号のみが切り出されて出力される。上記Δ
fの値は局部発振器108Aの周波数可変分であり、所望信
号の帯域幅と第1及び第2のフィルタ103 ,105 の帯域
幅で決まる。第2の局部発振器108Bの発振周波数fL2は
上述の如くfL2=f1 +f2 であって、第1のフィルタ
103 の中心周波数f1 と第2のフィルタ105 の中心周波
数f2 の和であり一定しているため、第2の局部発振器
108Bは固定発振器で構成することができ、ハードウェア
規模を大幅に削減できる。
【0086】図13(a) 〜(c) は、中心周波数f0 の入
力信号の帯域幅fwと第1,第2のフィルタ103 ,105 の
通過帯域及びその出力信号の関係を示す。図13(a) は
入力信号を示す。ここで、第1のフィルタ103 は通過帯
域幅Wで中心周波数f1 の帯域通過フィルタであり、ま
た、第2のフィルタ105 は通過帯域幅Wで中心周波数f
2 の帯域通過フィルタである。図13(b) および(c) よ
り明らかなように、局部発振器としてのVCOの周波数
fL1をf0 −f1 −△fとした場合、第2のフィルタ10
5 の出力信号の中心周波数f2 −Δfを中心にして帯域
幅W‐2△fの周波数成分を抽出することになる。従っ
て、VCOの周波数f0 −f1 −△fを調整することに
より、任意の帯域幅fwの信号成分のみを通過させるフィ
ルタを構成できる。
【0087】なお、第1の局部発振器108Aの発振周波数
fL1をfL1=f0 +(f1 +Δf)と設定しても、第1の
周波数変換器102 の出力における所望信号の中心周波数
はf1 +Δfに変換されるので、上記と同様の効果を得
ることができる。
【0088】以上のように、第6の実施の形態によれ
ば、第2の局部発振器108Bの発振周波数を可変とする必
要がないため、ハードウェアを大幅に簡略化できる点に
あり、コストの削減及び小型化に極めて有利である。
【0089】図14は、本発明の第7の実施の形態の帯
域通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0090】図14に示す実施の形態は、第1,第2の
周波数変換器102 ,104 とも変換周波数が可変とされる
場合で、かつ第1,第2の周波数変換器102 ,104 とも
ダウンコンバートしていく場合の例であり、このダウン
コンバートに対応するように第1,第2のフィルタ103
,105 の通過帯域の中心周波数(固定値)もそれぞ
れ、f0 −fc1,f0 −fc1−fc2 に設定される。
【0091】入力端子101 に入力する信号(周波数f0
)は第1の局部発振器108Aの発振信号(周波数fc1+
Δf1 )とミクサ107Aで乗算され、フィルタ109Aでミク
サ107Aの差の周波数成分f0 −fc1−Δf1が取り出さ
れた後、中心周波数f0 −fc1の第1のフィルタ103 を
通過する際に低域側がフィルタ103 の低域側遮断周波数
によって帯域限定され、第2の周波数変換器104 に入力
される。第2の周波数変換器104 では、第2の局部発振
器108Bの発振信号(周波数fc2−Δf1 −Δf2)と前
記第1のフィルタ103 からの信号(周波数f0 −fc1−
Δf1 )がミクサ107Bで乗算され、フィルタ109Bでミク
サ107Bの差の周波数成分f0 −fc1−fc2+Δf2 が取
り出された後、中心周波数f0 −fc1−fc2の第2のフ
ィルタ105を通過する際に高域側がフィルタ105 の高域
側遮断周波数によって帯域限定され、出力端子106 より
所望信号(これは中心周波数f0 −fc1−fc2+Δf2
にダウンコンバートされている)が取り出される。
【0092】次に、第7の実施の形態における動作を説
明する。図15(a) 〜(c) は、図14における、入力信
号の伝送帯域と、第1,第2の周波数変換器102 ,104
でのダウンコンバートの様子と、第1,第2のフィルタ
103 ,105 の通過帯域、の関係を示している。入力信号
の伝送帯域の中心周波数はf0 であり、入力伝送帯域内
で伝送される各チャンネルの周波数帯域幅が広い場合
(ア) と、チャンネルの周波数帯域幅が狭い場合(イ) とに
ついて示している。各場合(ア) ,(イ) で、クロスハッチ
にて示すチャンネルが所望のチャンネルであるとする
と、各場合で、第1の局部発振器108Aでの周波数変化分
Δf1 の設定により、中心周波数f0−fc1の第1のフ
ィルタ103 の通過帯域の低域側遮断周波数によって所望
のチャンネルの帯域に隣接する不要帯域(低域側)をカ
ットして取り出し、さらに第2の局部発振器108Bでの周
波数変化分Δf1 +Δf2 の設定により、中心周波数f
0 −fc1−fc2の第2のフィルタ105 の通過帯域の高域
側遮断周波数によって所望のチャンネルの帯域に隣接す
る不要帯域(高域側)をカットし、結果として所望のチ
ャンネル信号のみを取り出すことができる。チャンネル
の周波数帯域幅が広い場合(ア) と狭い場合(イ) との各場
合に対応して第1,第2の局部発振器108A,108Bの各周
波数変化分を適宜に設定することにより、帯域幅の異な
るチャンネル信号であっても帯域幅を限定して取り出す
ことができると共に、第1,第2の局部発振器108A,10
8Bの各周波数変化分を適宜に設定することにより、同じ
帯域幅であるが互いに隣接する異なった周波数のチャン
ネルの信号を取り出すこともできる。
【0093】図16は、本発明の第8の実施の形態の帯
域通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0094】図16に示す実施の形態は、第1,第2の
周波数変換器102 ,104 とも変換周波数が可変とされる
場合で、かつ第1,第2の周波数変換器102 ,104 とも
アップコンバートしていく場合の例であり、このアップ
コンバートに対応するように第1,第2のフィルタ103
,105 の通過帯域の中心周波数(固定値)もそれぞ
れ、f0 +fc1,f0 +fc1+fc2 に設定される。
【0095】入力端子101 に入力する信号(周波数f0
)は第1の局部発振器108Aの発振信号(周波数fc1+
Δf1 )とミクサ107Aで乗算され、フィルタ109Aでミク
サ107Aの和の周波数成分f0 +fc1+Δf1 が取り出さ
れた後、中心周波数f0 +fc1の第1のフィルタ103 を
通過する際に高域側が高域側遮断周波数によって帯域限
定され、第2の周波数変換器104 に入力される。第2の
周波数変換器104 では、第2の局部発振器108Bの発振信
号(周波数fc2−Δf1−Δf2)と前記第1のフィルタ
103 からの信号(周波数f0 +fc1+Δf1)がミクサ1
07Bで乗算され、フィルタ109Bでミクサ107Bの和の周波
数成分f0 +fc1+fc2−Δf2が取り出された後、中
心周波数f0 +fc1+fc2の第2のフィルタ105 を通過
する際に低域側が低域側遮断周波数によって帯域限定さ
れ、出力端子106 より所望の信号(これは中心周波数f
0 +fc1+fc2−Δf2 にアップコンバートされてい
る)が取り出される。
【0096】図16の第8の実施の形態の場合も、図1
4の第7の実施の形態の場合と同様に、入力伝送帯域内
で伝送されるチャンネルの周波数帯域幅が広い場合(ア)
と、チャンネルの周波数帯域幅が狭い場合(イ) とで、第
1の局部発振器108Aでの周波数変化分Δf1 の設定によ
り、中心周波数f0 +fc1の第1のフィルタ103 の通過
帯域の高域側遮断周波数によって所望のチャンネルの帯
域に隣接する不要帯域(高域側)をカットして取り出
し、さらに第2の局部発振器108Bでの周波数変化分Δf
1 +Δf2 の設定により、中心周波数f0 +fc1+fc2
の第2のフィルタ105 の通過帯域の低域側遮断周波数に
よって所望のチャンネルの帯域に隣接する不要帯域(低
域側)をカットし、結果として所望のチャンネルのみを
取り出すことができる。チャンネルの周波数帯域幅が広
い場合(ア) と狭い場合(イ) との各場合に対応して第1,
第2の局部発振器108A,108Bの各周波数変化分を適宜に
設定することにより、帯域幅の異なるチャンネル信号で
あっても帯域幅を限定して取り出すことができると共
に、第1,第2の局部発振器108A,108Bの各周波数変化
分を適宜に設定することにより、同じ帯域幅であるが互
いに隣接する異なった周波数のチャンネルの信号を取り
出すこともできる。
【0097】図17は、本発明の第9の実施の形態の帯
域通過フィルタの構成を示すブロック図である。
【0098】図17に示す実施の形態は、第1,第2の
周波数変換器102 ,104 とも変換周波数が可変とされる
場合で、かつ第1,第2の周波数変換器102 ,104 とも
ダウンコンバートしていく場合の例であり、このダウン
コンバートに対応するように第1,第2のフィルタ103
,105 の通過帯域の中心周波数(固定値)もそれぞ
れ、図17に示すようにf0 −fc ,f0 −2fc に設
定される。
【0099】図17において、第1の周波数変換器102A
は、一定周波数fc の発振信号を出力する固定発振器12
0 と、この固定発振器の周波数に対して可変分Δfを与
えるための周波数可変発振器121 と、前記固定発振器12
0 からの発振信号と前記周波数可変発振器121 からの発
振信号とをミクサ117 で乗算した後フィルタ118 を通し
てミクサ117 の和の周波数成分を取り出して出力する第
1の変換手段としての周波数変換器116 と、この周波数
変換器116 からの周波数成分fc +Δfと入力信号周波
数f0とを乗算するミクサ107Aと、ミクサ107Aの差の周
波数成分f0 −fc −Δfを取り出すためのフィルタ10
9Aとから構成されている。ミクサ107Aとフィルタ109Aは
第2の変換手段を構成している。第1のフィルタ103 は
中心周波数がf0 −fc の所定の周波数帯域を有する帯
域通過フィルタであり、その低域側遮断周波数によって
帯域限定して周波数成分f0 −fc −Δfを通過させ
る。第2の周波数変換器104Aは、可変分Δfを与えるた
めの周波数可変発振器121 からの発振信号を2倍にして
出力する周波数逓倍手段としてのダブラ115 と、このダ
ブラ115 からの発振信号と一定周波数fc の固定発振器
120 からの発振信号とをミクサ112 で乗算した後フィル
タ113 を通してミクサ112 の差の周波数成分を取り出し
て出力する第3の変換手段としての周波数変換器111
と、この周波数変換器111 からの周波数成分fc −2Δ
fと信号周波数f0 −fc −Δfとを乗算するミクサ10
7Bと、ミクサ107Bの差の周波数成分f0 −2fc +Δf
を取り出すためのフィルタ109Bとから構成されている。
ミクサ107Bとフィルタ109Bは第4の変換手段を構成して
いる。第2のフィルタ105 は中心周波数がf0 −2fc
の所定の周波数帯域を有する帯域通過フィルタであり、
その高域側遮断周波数によって帯域限定して周波数成分
f0 −2fc +Δfを通過させる。
【0100】図17の場合にも、第1のフィルタ103 を
通過帯域幅Wで中心周波数f0 −fc とし、第2のフィ
ルタ105 を通過帯域幅Wで中心周波数f0 −2fc とす
ると、局部発振器121 の周波数変化分Δfを適宜に設定
し第1の変換手段の周波数をfc +Δfとした場合、第
2のフィルタ105 の出力信号の周波数f0 −2fc +Δ
fを中心にして帯域幅W−2Δfの周波数成分を取り出
すことができる。従って、局部発振器121 の周波数変化
分Δfを調整することにより、任意の帯域幅の信号成分
のみを通過させるフィルタを構成できる。
【0101】なお、第3〜第9の実施の形態では、第
1,第2の周波数変換器内にミクサからの和及び差の周
波数成分のいずれか一方を取り出すためのフィルタ109
A,109Bを配設しているが、これらのフィルタ109A,109
Bの機能は、第1,第2のフィルタ103 ,105 に含めた
構成とすることも可能である。つまり、フィルタ109A,
109Bの機能を、第1,第2のフィルタ103 ,105 で代用
することにより、フィルタ109A,109Bを省いた構成とす
ることも可能である。
【0102】次に、アンテナと帯域通過フィルタと通過
帯域幅可変の携帯無線機を構成する場合について説明す
る。
【0103】図18は本発明の第10の実施の形態に係
る携帯無線機の要部を示すブロック図である。図18で
は本発明に関連する部分のみを図示し、直接関連しない
部分は省略している。したがって、実際の動作時に必要
となる増幅器などの部品は適宜挿入されるものとする。
【0104】図18に示す実施の形態において、アンテ
ナ201 及び帯域通過フィルタ202 は中心周波数が可変で
ある。即ち、携帯無線機200 は、中心周波数可変アンテ
ナ201 と、これに縦続して接続された中心周波数可変の
帯域通過フィルタ202 とを具備し、制御回路203 は前記
アンテナ201 の中心周波数f1 と前記帯域通過フィルタ
202 の中心周波数f2 を制御することにより、アンテナ
201 と帯域通過フィルタ202 の各周波数帯域で形成され
るトータルの通過帯域を受信所望波の通過域に一致さ
せ、アンテナ201 に入射した信号のうち受信所望波のみ
をフィルタ202 の後段に伝送するようにする。帯域通過
フィルタ202 の後段には、図示しない周波数変換器や復
調器などが配設されている。
【0105】次に動作について説明する。図19(a) 〜
(d) は、図18における通過帯域可変動作を説明する図
である。図19(a) の様に中心周波数可変のアンテナ20
1 と中心周波数可変の帯域通過フィルタ202 各々の中心
周波数f1 ,f2 を、制御回路203 からの制御信号によ
って各々の通過帯域の一部が重なるように制御する。20
4 はアンテナ201 の通過帯域、205 は帯域通過フィルタ
202 の通過帯域を示している。アンテナ201 と帯域通過
フィルタ202 のトータルの通過帯域は各々の通過帯域の
積となり図18(b) のようになる。206 はトータルの通
過帯域を示している。アンテナ201 と帯域通過フィルタ
202 の中心周波数の差を変えることによって、トータル
の通過帯域の帯域幅を変更することができる。図19
(a) ,(b)の場合よりも図19(c) ,(d) の場合の方が
中心周波数f1 ,f2 の差が小さく、したがって、トー
タルの透過帯域幅は広い。ここで、帯域通過フィルタ20
2 としては、その中心周波数f2 を変えることにより、
アンテナ201 の透過周波数特性と合成された透過帯域幅
が変化するような、透過周波数特性を有していることが
望ましい。帯域通過フィルタ202 としては、透過帯域の
裾が無限遠まで広がっているガウス分布型の透過周波数
特性を有するものは適さず、例えば、ローレンツ型のフ
ィルタ、バターワースフィルタなどが最適である。
【0106】図20(a) 〜(e) は、図18における通過
帯域可変に伴う所望波選択動作を説明する図である。図
20(a) の様な周波数配置の信号(207-1〜207-6)の
内、信号207-3が所望波であるとする。このとき、アン
テナ201 および帯域通過フィルタ202 の中心周波数をほ
ぼ重ねて、トータルの通過帯域を図20(b) の様にする
と、フィルタ202 の出力としては図20(c) の様になり
ほぼ所望波207-3のみを取り出すことができる。あるい
は、図20(a) で、例えば信号207-4が所望波であった
とすると、アンテナ201 および帯域通過フィルタ202 の
中心周波数を図20(d) の様にすると、フィルタ202 の
出力は図20(e) のようになり、ほぼ所望波207-4のみ
が取り出される。
【0107】このとき、フィルタの不完全性のため、所
望波の隣接波も若干残る。現在一般的に用いられる同期
検波では、これらの残った隣接波のパワーが大きすぎる
と、復調器に入力されるパワーが大きくなり、その非線
形性によって混変調が起こることがあるが、そのような
混変調が起こらない程度に隣接波のパワーが小さくなっ
ていれぱ良く、完全に除去されている必要はない。
【0108】以上の第10の実施の形態によれば、種々
の信号帯域に一つの端末で対応し、かつ、そのために内
部に備える帯域可変フィルタが少なくて済み、端末の小
型化が可能となる。特に携帯無線機に用いて小型化に有
効である。
【0109】図21は本発明の第11の実施の形態に係
る携帯無線機の要部を示すブロック図である。本実施の
形態は、図18の中心周波数可変の帯域通過フィルタ20
2 に代えて、遮断周波数可変の低域通過フィルタ208 を
用いた構成とするものである。
【0110】図21において、アンテナ201 は中心周波
数が可変であり、フィルタ208 は遮断周波数可変の低域
通過フィルタである。アンテナ201 と低域通過フィルタ
208を縦続して接続し、制御回路203 でアンテナ201 の
中心周波数f1 及び低域通過フィルタ208 の遮断周波数
f3 を可変することによって、それらの通過周波数特性
の積がトータルの周波数特性となる。
【0111】次に動作を説明する。図22(a) ,(b)
は、図20における通過帯域可変動作を説明する図であ
る。図22(a) の様に中心周波数可変のアンテナ201 の
中心周波数f1 と遮断周波数可変の低域通過フィルタ20
8 の遮断周波数f3 を、制御回路203 からの制御信号に
よって各々の通過帯域の一部が重なるように制御する。
204 はアンテナ201 の通過帯域、209 は低域通過フィル
タ208 の通過帯域を示している。アンテナ201 と低域通
過フィルタ208 のトータルの通過帯域210 は各々の通過
帯域の積となり図22(b) のようになる。アンテナ201
の中心周波数f1と低域通過フィルタ208 の遮断周波数
f3 の差を変えることによって、トータルの通過帯域21
0 の帯域幅を変更することができる。
【0112】なお、第11の実施の形態は、遮断周波数
可変の低域通過フィルタを用いた場合であるが、遮断周
波数可変の高域通過フィルタでも同様の動作が可能であ
る。この場合、中心周波数可変のアンテナと遮断周波数
可変の高域通過フィルタの通過帯域の周波数関係は図2
2(a) の場合と高低が逆になる。
【0113】また、第11,第12の実施の形態では、
アンテナの直後にフィルタが挿入されている構成につい
て記述したが、フィルタの位置はアンテナから復調器の
間であればどこでも良い。
【0114】図23は、本発明の第12の実施の形態に
係る携帯無線機の要部を示すブロック図である。
【0115】図23に示す実施の形態では、中心周波数
可変アンテナ201 からの信号を、周波数変換器211 で中
間周波数帯にダウンコンバートし、復調器213 に供給す
る構成で、周波数変換器211 と復調器213 の間に中心周
波数可変フィルタ212 を挿入し、制御回路203 でアンテ
ナ201 とフィルタ212 の各中心周波数を制御している。
【0116】次に動作について説明する。図24(a) 〜
(f) に、図23の動作を示している。まず、アンテナ20
1 に入射してきた信号が図24(a) の符号214-1〜214-7
に示す様であり、このうち214-5が所望波であるとす
る。アンテナ201 の中心周波数を制御回路203 からの制
御信号によってシフトすることにより、アンテナの受信
周波数特性を図24(b) の様に制御すると、アンテナ20
1 の受信出力としては図24(c) のようになる。これを
周波数変換器211 によってダウンコンバートすると図2
4(d) のようになり、フィルタ212 の中心周波数を制御
回路203 からの制御信号によってシフトすることによ
り、フィルタ212 の通過周波数特性216 を図24(e) の
様に制御すると、その出力は図24(f) の様になる。
【0117】この実施の形態によれば、第10及び第1
1の実施の形態のようにアンテナ201 とフィルタ212 の
通過帯域に直接の共通部分は無いが、途中周波数変換が
入るだけで、結果としては、同様の効果が得られてい
る。
【0118】次に、少なくとも1つの中心周波数フィル
タと少なくとも1つの外部接続端子を用いて、複数の通
過帯域幅を切り替えて通信を行う携帯無線機を構成する
場合について説明する。
【0119】図25は、本発明の第13の実施の形態に
係る携帯無線機の要部を示すブロック図である。図25
において、(a) は携帯端末本体側の構成を示し、(b) は
外部接続用フィルタを示している。
【0120】図25(a) において、アンテナ301 で受信
された信号は適宜増幅などの処理をされた後、周波数変
換器302 で中間周波数帯にダウンコンバートされる。そ
の後、中間周波数フィルタ305-1によって所望波が選択
され、復調器306 によって復調される。中間周波数フィ
ルタ305-1の前後には切替えスイッチ303 ,304 が配さ
れており、ダウンコンバートされた主信号はフィルタ30
5-1を通る経路、または、外部接続端子307 ,308 を通
る経路に切り替えられる。切替えスイッチ303,304 が
端子b側に切り替えられているときは、切替えスイッチ
303 の共通端子aに入力するダウンコンバートされた信
号は、切替えスイッチ303 ,304 の端子b,b間に接続
した中間周波数フィルタ305-1を通して、切替えスイッ
チ304 の共通端子aに出力し復調器306 に至る。また、
切替えスイッチ303 ,304 が端子c側に切り替えられて
いるときは、切替えスイッチ303 の共通端子aに入力す
るダウンコンバートされた信号は、切替えスイッチ303
,304 の端子c,cにそれぞれ接続した外部接続端子3
07 ,308 間に配設される外部フィルタ305-2(図25
(b) 参照)を通して、切替えスイッチ304 の共通端子a
に出力し復調器306 に至る。切替えスイッチ303 ,304
の切替えは同時に行われるが、これらのスイッチの切替
えは携帯端末の操作手段の操作に基づいて図示しないコ
ントローラからの切替え信号によって行ってもよいし、
或いは切替えスイッチ303 ,304 を連動する手動スイッ
チを介して使用者が手動で切り替えても良い。
【0121】上記の構成において、図25(a) の携帯端
末は複数種類の周波数帯域幅の通信を行うものである
が、中間周波数フィルタ305-1はその中の一種類の帯域
幅に対応するものであり、この帯域幅を使う場合は切替
えスイッチ303 ,304 を端子b側に切り替えて通信を行
う。この端末内部に配設する中間周波数フィルタ305-1
としては、例えばよく使う周波数帯域幅のフィルタとす
ればよい。それ以外の帯域幅の通信を行う場合は切替え
スイッチ303 ,304 を外部接続端子c側に切り替え、そ
の帯域に対応した中間周波数フィルタ(或いは該フィル
タを含む装置)を外部接続端子307 ,308 に接続して使
用する。
【0122】図25(b) に、上記外部接続端子307 ,30
8 に外部接続されるフィルタを示す。図25(b) は一種
類のフィルタ305-2から構成される例であり、その両端
から導出された端子309 ,310 を、携帯本体と接続する
ために前記外部接続端子307,308 に接続する。この場
合は通信帯域を変更するごとに外部接続するフィルタ30
5-2或いはこれを含む装置を取り替える必要がある。
【0123】図26は、本発明の第14の実施の形態に
係る携帯無線機の要部を示すブロック図である。図26
において、(a) は携帯端末本体側の構成を示し、(b) は
外部接続用フィルタバンクを示している。
【0124】図26(a) において、携帯端末側の主要部
の構成は図24(a) と同様であり、中間周波数フィルタ
305-1と外部接続端子307 ,308 間に接続したフィルタ
バンク(図26(b) 参照)とは第1,第2の切替えスイ
ッチ303 ,304 の切替えによって切り替えられるように
なっている。図25(a) と異なる点は、外部接続用フィ
ルタバンクを構成する複数のフィルタ(図26(b) に示
す305-2,305-3,305-4)を切り替えるための第3,第
4の切替え用スイッチ(図26(b) に示す312,313 )
を切り替えるための信号が携帯端末本体からフィルタバ
ンク側に送られるように端末本体側に切替え信号出力端
子311 が設けられている点である。
【0125】図26(b) に、上記外部接続端子307 ,30
8 に外部接続されるフィルタバンクの構成を示す。該フ
ィルタバンクには、前記外部接続端子307 ,308 と接続
するための端子309 ,310 及び前記切替え信号出力端子
311 と接続するための端子314 があり、前記端子309 ,
310 は切替えスイッチ312 ,313 の各共通端子d,dに
接続しており、切替えスイッチ312 ,313 の複数の切替
え端子e−e,f−f,g−g間に複数の外部フィルタ
305-2,305-3,305-4が接続され、前記切替えスイッチ3
12 ,313 は端子314 からのスイッチ切替え信号にて、
通信帯域に応じた中間周波数フィルタに切り替えられる
ようになっている。
【0126】なお、第14の実施の形態では、切替えス
イッチ312 ,313 を制御する信号が携帯端末本体から送
られてくるように構成しているが、この構成に代えて、
外部接続されるフィルタ305-2,305-3,305-4を含む装
置にフィルタを切り替えるための手動スイッチを設け、
使用者が手動スイッチを切り替えてフィルタの切り替え
を行う構成にしても良い。
【0127】図27は、本発明の第15の実施の形態に
係る携帯無線機の要部を示すブロック図である。図27
において、(a) は携帯端末本体側の構成を示し、(b) は
外部接続用フィルタバンクを示している。
【0128】図27に示す本実施の形態は、第14の実
施の形態における外部接続用フィルタバンク内の切替え
スイッチ(312 ,313 )を削除し、図27(a) に示すよ
うに携帯端末内の第1,第2の切替えスイッチ303 ,30
4 にそれぞれ外部接続フィルタ(305-2,305-3,305-
4)の数だけの切替え端子(c,d,e),(c,d,e)を
増設した構成とするものである。従って、図27(b) に
示すように、外部接続用フィルタバンクとしては切替え
スイッチを含まず、外部接続フィルタ305-2,305-3,30
5-4の数だけ端子(309-1,309-2,309-3),(310-1,3
10-2,310-3)が出ている形態となっている。この場
合、携帯端末側の外部接続端子は、それに対応して、複
数の外部フィルタ305-2,305-3,305-4にそれぞれ対応
した端子(307-1,307-2,307-3),(308-1,308-2,3
08-3)を有した構成となっている。
【0129】なお、図25〜図27に示した第13〜第
15の実施の形態では、携帯端末本体内に備えられてい
る中間周波数フィルタは1つのみであるが、良く使用す
る周波数帯域が2種類あるような場合には、端末本体内
に2つ備えられていてもよい。このとき、それらのフィ
ルタとそれ以外の周波数帯域に対応するための外付けの
フィルタを接続するための外部接続端子につながる端子
とを切替えスイッチを用いて切り替えるようにする。
【0130】図28は、本発明の第16の実施の形態に
係る携帯無線機を示す平面図である。
【0131】図25(b) ,図26(b) 又は,図27(b)
に示されるような外部接続されるフィルタ或いはフィル
タバンクの形態としては、図28の様に携帯端末本体32
0 に対して着脱できるオプション装置321 の形態が考え
られる。音声電話のみを使用すると考えられるときは携
帯端末本体320 のみを携帯し、それ以外の用途で使用す
る可能性がある場合はオプション装置321 も同時に携帯
すればよい。
【0132】なお、音声電話以外の用途例えばデータ通
信などで携帯端末を用いる場合は、パソコンなどの卓上
端末に接続して用いることが多い。そこで、外部接続用
のフィルタ或いはフィルタバンクは、卓上端末、或い
は、卓上端末と携帯端末間のインターフェース装置に含
まれる様にしても良い。このようにすれば、オプション
装置の持ち忘れを防ぐことができる。
【0133】以上の第13〜第15の実施の形態では、
通常あまり使用しない周波数帯域に対応した中間周波数
フィルタを外付けにして使用する形態であった。このよ
うな形態にした場合、当然のことながら、外付けフィル
タを使用しなければならない周波数帯域の通信は、携帯
端末本体に内蔵されたもののみではできない。たとえ、
外付け中間周波数フィルタと同様に、通信帯域が変わる
ときにはその周波数帯域に対応するものに切り替えて使
用するデバイスのバンクが携帯端末本体内に備えられて
いても、それらの大部分は外付けのフィルタが付けられ
はじめて機能するものであり、携帯端末のみでは意味を
なさない。このようなデバイス(帯域依存部品という)
として、たとえば、データ復調用のクロック発振器やベ
ースバンドフィルタ、さらに、データ復調後の信号処理
部などがあげられる。
【0134】従って、そのような帯域依存部品に関して
も、通常良く使用する周波数帯域に対応するもののみ携
帯端末本体内に備えるようにして、あまり使用しない周
波数帯域に対応するものに関しては外付けにするように
すると良い。
【0135】このとき、外付けのデバイスは、例えば、
フィルタやその他のデバイスを帯域ごとに一まとめにし
たオプション装置の形態にして、通信帯域を変更すると
きにオプション装置を取り替える様にしても良い。ある
いは、一つのオプション装置内に外付け対応のすべての
帯域のデバイスを備えるようにしても良い。また、前述
の様に、外付けデバイスはパソコンなどの卓上端末や卓
上端末と携帯端末間のインターフェース装置内に備えら
れるようにしてもよい。
【0136】なお、以上の図面では発明の要旨に関連す
る部分のみを図示しており、直接関連しない部分(増幅
器など)に付いては省略している。それらの部品は必要
に応じて適宜用いられるものである。
【0137】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、安定
した濾波性能が得られ、かつサイズの小型化が可能な帯
域幅可変の帯域通過フィルタ及びこれを用いた携帯無線
機を実現供することが可能となる。
【0138】本願第1から第9の発明では、少なくとも
1つの変換周波数が可変の2つの周波数変換器と、周波
数帯域固定の2つのフィルタを組み合わせることによ
り、任意の周波数帯域幅をもつ信号のみを抽出し、所望
の周波数成分のみを通過させ、それ以外の周波数成分を
遮断する通過帯域幅可変の帯域通過フィルタを構成する
ことができる。従来例に比較して、構成が簡単であり、
小型化に有効であり、柔軟な制御が可能になる点で効果
が大きい。従って、伝送速度や帯域幅の異なる信号に対
して柔軟に送受信できる無線機(例えば広帯域コヒーレ
ントDS-CDMA 無線機)に適用した場合に、小型実装する
上で有効であり、無線機自体も小型化することができる
利点がある。
【0139】本願第10および第11の発明では、一端
末で種々の帯域幅の通信を行う携帯無線機において、所
望波以外の周波数の信号や雑音を除去する手段として、
中心周波数可変アンテナと、中心周波数可変或いは遮断
周波数可変のフィルタとをその通過帯域の一部が重なる
ように中心周波数或いは遮断周波数を制御する。このよ
うにすることによって、種々の信号帯域に対応すること
が可能となり、かつ、多数のフィルタを用いることなく
少ない数のフィルタで済むため、携帯端末の小型化を実
現できる。
【0140】本願第12から第14の発明によれば、携
帯無線機において、頻繁に使用する周波数帯域に対応す
る中間周波数フィルタのみ携帯端末本体内に備え、それ
以外の帯域に対応する中間周波数フィルタは外部接続端
子を介して外付けして用いるようにすることによって、
携帯端末本体の小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図2】図1の帯域通過フィルタの動作を説明する図。
【図3】図1の帯域通過フィルタの動作を説明する図。
【図4】図1の帯域通過フィルタの動作を説明する図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィル
タの構成を示すブロック図。
【図6】本発明に係る帯域通過フィルタに用いられる周
波数変換器の構成例を示すブロック図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る帯域通過フィル
タの構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る帯域通過フィル
タの構成を示すブロック図。
【図9】図8の帯域通過フィルタの動作を説明する図。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図11】図10の帯域通過フィルタの動作を説明する
図。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図13】図12の帯域通過フィルタの動作を説明する
図。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図15】図14の帯域通過フィルタの動作を説明する
図。
【図16】本発明の第8の実施形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図17】本発明の第9の実施形態に係る帯域通過フィ
ルタの構成を示すブロック図。
【図18】本発明の第10の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図19】図18の携帯無線機の動作を説明する図。
【図20】図18の携帯無線機の動作を説明する図。
【図21】本発明の第11の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図22】図21の携帯無線機の動作を説明する図。
【図23】本発明の第12の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図24】図23の携帯無線機の動作を説明する図。
【図25】本発明の第13の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図26】本発明の第14の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図27】本発明の第15の実施形態に係る携帯無線機
の要部構成を示すブロック図。
【図28】本発明の第16の実施形態に係る携帯無線機
の構成を示す平面図。
【図29】従来例の帯域幅可変の帯域通過フィルタの構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
100…帯域通過フィルタ 101…入力信号端子 102,102A…第1の周波数変換器、 103…第1のフィルタ 104,104A…第2の周波数変換器 105…第2のフィルタ 106…出力信号端子 107A,107B…ミクサ 108A…周波数可変発振器 110A…制御電圧入力端子 115…ダブラ 201,212…中心周波数可変アンテナ 202…中心周波数可変帯域通過フィルタ 203…制御回路 208…遮断周波数可変低域通過フィルタ 303,304,310…切替えスイッチ 305−1…中間周波数フィルタ 305−2…外部フィルタ 307…外部接続端子 320…携帯端末本体 321…オプション装置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される信号を周波数変換するための第
    1の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、 前記第1のフィルタからの信号を周波数変換するための
    第2の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第2の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第2のフィルタとを具備
    し、 前記第1,第2の周波数変換器の少なくとも一方の変換
    周波数を可変とすることにより通過帯域幅を可変とする
    ことを特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 【請求項2】前記第1,第2の周波数変換器の少なくと
    も一方は、周波数可変の局部発振器を備え該局部発振器
    の発振周波数と信号周波数の和または差の周波数を出力
    する周波数変換器で構成されることを特徴とする請求項
    1記載の帯域通過フィルタ。
  3. 【請求項3】前記局部発振器を第1,第2の周波数変換
    器に共通に用いることを特徴とする請求項2記載の帯域
    通過フィルタ。
  4. 【請求項4】前記第1のフィルタおよび第2のフィルタ
    のどちらか一方を高域通過フィルタとし、もう一方を低
    域通過フィルタとすることを特徴とする請求項1記載の
    帯域通過フィルタ。
  5. 【請求項5】入力される信号の周波数に対して前記第1
    の周波数変換器により可変される周波数幅と、前記入力
    信号周波数に対して前記第2の周波数変換器により可変
    される周波数幅とを同一とする手段を有することを特徴
    とする請求項1記載の帯域通過フィルタ。
  6. 【請求項6】入力される信号を周波数変換するための第
    1の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、 前記第1のフィルタからの信号を周波数変換するための
    第2の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第2の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第2のフィルタとを具備
    し、 前記第1,第2の周波数変換器の変換周波数を可変とす
    ることにより通過帯域幅を可変とする帯域通過フィルタ
    であって、 前記第1の周波数変換器は、周波数可変の第1の局部発
    振器を備え該局部発振器の発振周波数と信号周波数の和
    (又は差)の周波数を出力する周波数変換器で構成さ
    れ、 前記第2の周波数変換器は、前記第1の局部発振器から
    の発振周波数を2倍にする周波数逓倍手段を備え該周波
    数逓倍手段からの2倍の発振周波数と信号周波数の差
    (又は和)の周波数を出力する周波数変換器で構成さ
    れ、 前記第1のフィルタの中心周波数は、前記第1の周波数
    変換器の入力信号周波数と前記第1の局部発振器の発振
    周波数の中心周波数との和(又は差)の周波数に設定さ
    れ、 前記第2のフィルタの中心周波数は、前記第1の周波数
    変換器の入力信号周波数と前記第1の局部発振器の発振
    周波数の中心周波数との差(又は和)の周波数に設定さ
    れることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  7. 【請求項7】入力される信号を周波数変換するための第
    1の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、 前記第1のフィルタからの信号を周波数変換するための
    第2の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第2の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第2のフィルタとを具備
    し、 前記第1の周波数変換器の変換周波数を可変とすること
    により通過帯域幅を可変とする帯域通過フィルタであっ
    て、 前記第1の周波数変換器は、周波数可変の第1の局部発
    振器を備え該局部発振器の発振周波数と信号周波数の差
    の周波数を出力する周波数変換器で構成され、 前記第2の周波数変換器は、第2の局部発振器を備え該
    局部発振器の発振周波数と信号周波数の差の周波数を出
    力する周波数変換器で構成され、 前記第1の局部発振器の発振周波数は、前記第1の周波
    数変換器の入力信号周波数と前記第1のフィルタの中心
    周波数との差又は和の周波数を中心として可変され、 前記第2の局部発振器の発振周波数は、前記第1のフィ
    ルタの中心周波数と前記第2のフィルタの中心周波数と
    の和に固定されることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  8. 【請求項8】入力される信号を周波数変換するための第
    1の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第1の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第1のフィルタと、 前記第1のフィルタからの信号を周波数変換するための
    第2の周波数変換器と、 所定の周波数帯域を有し、前記第2の周波数変換器から
    の周波数変換信号を通過させる第2のフィルタとを具備
    し、 前記第1,第2の周波数変換器の変換周波数を可変とす
    ることにより通過帯域幅を可変とする帯域通過フィルタ
    であって、 前記第1の周波数変換器は、周波数固定の第1の局部発
    振器と、該局部発振器に対して周波数変化分を与えるた
    めの周波数可変の第2の局部発振器と、前記第1の局部
    発振器の発振周波数と前記第2の局部発振器の発振周波
    数との和の周波数を出力する第1の変換手段と、該第1
    の変換手段からの変換周波数と前記入力信号周波数との
    差の周波数を出力する第2の変換手段とで構成され、 前記第2の周波数変換器は、前記第1の周波数変換器の
    第2の局部発振器の発振周波数を2倍にする周波数逓倍
    手段と、前記第1の局部発振器からの発振周波数と前記
    周波数逓倍手段からの発振周波数との差の周波数を出力
    する第3の変換手段と、該第3の変換手段からの変換周
    波数と信号周波数との差の周波数を出力する第4の変換
    手段とで構成され、 前記第1のフィルタの中心周波数は、前記第1の周波数
    変換器の入力信号周波数と前記第1の局部発振器の発振
    周波数との差の周波数に設定され、 前記第2のフィルタの中心周波数は、前記第1の周波数
    変換器の入力信号周波数と前記第1の局部発振器の発振
    周波数の2倍の周波数との差の周波数に設定されること
    を特徴とする帯域通過フィルタ。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1つに記載の帯域
    通過フィルタを有することを特徴とする携帯無線機。
  10. 【請求項10】中心周波数可変アンテナと、 前記中心周波数可変アンテナに縦続して接続された中心
    周波数可変の帯域通過フィルタと、 前記アンテナに入射した信号のうち主に受信所望波のみ
    が前記アンテナと前記フィルタを通過するように前記ア
    ンテナと前記帯域通過フィルタとの少なくとも一方の中
    心周波数を制御する手段とを具備したことを特徴とする
    携帯無線機。
  11. 【請求項11】中心周波数可変アンテナと、 前記中心周波数可変アンテナに縦続して接続された遮断
    周波数可変の低域通過フィルタまたは遮断周波数可変の
    高域通過フィルタと、 前記アンテナに入射した信号のうち主に受信所望波のみ
    が前記アンテナと前記高域通過フィルタ又は低域通過フ
    ィルタを通過するように前記アンテナの中心周波数と前
    記低域通過フィルタ又は高域域通過フィルタの遮断周波
    数との少なくとも一方を制御する手段とを具備したこと
    を特徴とする携帯無線機。
  12. 【請求項12】n種類の周波数帯域幅を切り替えて通信
    を行うことが可能な携帯無線機であって、 無線機本体内に設けられ、m種類(1≦m<n)の周波
    数帯域幅にそれぞれ対応する少なくとも1つの中間周波
    数フィルタと、 少なくとも1つの中間周波数フィルタを外部接続するた
    めの外部接続端子と、 前記無線機本体内に設けられた中間周波数フィルタと前
    記外部接続端子に外部接続された中間周波数フィルタと
    を切り替えるための切替えスイッチとを具備したことを
    特徴とする携帯無線機。
  13. 【請求項13】前記外部接続端子に外部接続される中間
    周波数フィルタは、前記無線機本体に対して着脱可能な
    オプション装置であることを特徴とする請求項12記載
    の携帯無線機。
  14. 【請求項14】前記着脱可能なオプション装置は、中間
    周波数フィルタとそれ以外の帯域依存部品の一部または
    全部を含むことを特徴とする請求項13記載の携帯無線
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009171238A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 National Institute Of Information & Communication Technology 通信装置および通信方法
JP3175481U (ja) * 2012-02-06 2012-05-17 正志 佐藤 Fm変調回路を使う音質補正型アンプ

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