JPH11144531A - 走水防止型電力ケーブル - Google Patents
走水防止型電力ケーブルInfo
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- JPH11144531A JPH11144531A JP9359659A JP35965997A JPH11144531A JP H11144531 A JPH11144531 A JP H11144531A JP 9359659 A JP9359659 A JP 9359659A JP 35965997 A JP35965997 A JP 35965997A JP H11144531 A JPH11144531 A JP H11144531A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/14—Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 充電電流による電圧降下および発熱が吸水テ
ープの金属シース谷部下に集中して起きるのを防止し
て、ケーブルの長期信頼性を向上させた走水防止型電力
ケーブルを提供する。 【解決手段】 ケーブルコア11外周に、基材16の片
面に第1の半導電層17を、他面に吸水性半導電層18
を介して当該吸水性半導電層より体積固有抵抗の小さい
第2の半導電層19を設けてなる吸水テープ20を、第
1の半導電層17側を内側にして巻回し、その外側に波
付き金属シース21を施す。
ープの金属シース谷部下に集中して起きるのを防止し
て、ケーブルの長期信頼性を向上させた走水防止型電力
ケーブルを提供する。 【解決手段】 ケーブルコア11外周に、基材16の片
面に第1の半導電層17を、他面に吸水性半導電層18
を介して当該吸水性半導電層より体積固有抵抗の小さい
第2の半導電層19を設けてなる吸水テープ20を、第
1の半導電層17側を内側にして巻回し、その外側に波
付き金属シース21を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルコアと波
付き金属シースとの間に半導電性吸水テープを巻回する
ことによりケーブル内部に浸入した水のケーブル長手方
向への走水を防止した走水防止型電力ケーブルに関す
る。
付き金属シースとの間に半導電性吸水テープを巻回する
ことによりケーブル内部に浸入した水のケーブル長手方
向への走水を防止した走水防止型電力ケーブルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電力ケーブルとして、ケーブ
ルコア外周に半導電性吸水テープを巻回し、その上にア
ルミやステンレスなどからなる波付き金属シースを施す
ことにより、ケーブル内部への水の浸入を防止するとと
もに、万一水が浸入した場合に水がケーブルシース内を
長手方向に走水してケーブルコアが全長にわたって浸水
するのを防止した、いわゆる走水防止型と称する電力ケ
ーブルが広く使用されている。
ルコア外周に半導電性吸水テープを巻回し、その上にア
ルミやステンレスなどからなる波付き金属シースを施す
ことにより、ケーブル内部への水の浸入を防止するとと
もに、万一水が浸入した場合に水がケーブルシース内を
長手方向に走水してケーブルコアが全長にわたって浸水
するのを防止した、いわゆる走水防止型と称する電力ケ
ーブルが広く使用されている。
【0003】すなわち図5は、このような従来より知ら
れる走水防止型電力ケーブルの一例を示したもので、ケ
ーブルコア1外周に、基材2の片面に半導電性塗料3を
塗布し、他面に吸水性ポリマーを含有する半導電性塗料
4を塗布してなる吸水テープ5を半導電性塗料3塗布側
を内側に向けて巻付け、その外側に波付き金属シース6
を施し、さらにその上にゴム・プラスチックからなる保
護被覆(図示なし)を設けた構成となっている。
れる走水防止型電力ケーブルの一例を示したもので、ケ
ーブルコア1外周に、基材2の片面に半導電性塗料3を
塗布し、他面に吸水性ポリマーを含有する半導電性塗料
4を塗布してなる吸水テープ5を半導電性塗料3塗布側
を内側に向けて巻付け、その外側に波付き金属シース6
を施し、さらにその上にゴム・プラスチックからなる保
護被覆(図示なし)を設けた構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の走水防止型電力ケーブルにおいては、充電電
流による電圧降下および発熱が吸水テープ5の金属シー
ス6谷部下に集中して起こり、ケーブルの特性低下を招
くおそれがあった。これは、吸水テープ5の波付き金属
シース6側の表面の電気抵抗が、ケーブルコア1の最外
層を構成する外部半導電層1aの電気抵抗に比べ大きい
(吸水性ポリマーを含有する半導電性塗料4の体積固有
抵抗が 1×105 〜 1×106 Ω・cm程度であるのに対し、
外部半導電層1aの体積固有抵抗は 1〜 1×103 Ω・cm
程度である)ため、充電電流は、図中、矢印で示すよう
に、外部半導電層1aを長手方向に流れ、金属シース6
谷部下に集中して吸水テープ5内を径方向に流れるから
と考えられる。
うな従来の走水防止型電力ケーブルにおいては、充電電
流による電圧降下および発熱が吸水テープ5の金属シー
ス6谷部下に集中して起こり、ケーブルの特性低下を招
くおそれがあった。これは、吸水テープ5の波付き金属
シース6側の表面の電気抵抗が、ケーブルコア1の最外
層を構成する外部半導電層1aの電気抵抗に比べ大きい
(吸水性ポリマーを含有する半導電性塗料4の体積固有
抵抗が 1×105 〜 1×106 Ω・cm程度であるのに対し、
外部半導電層1aの体積固有抵抗は 1〜 1×103 Ω・cm
程度である)ため、充電電流は、図中、矢印で示すよう
に、外部半導電層1aを長手方向に流れ、金属シース6
谷部下に集中して吸水テープ5内を径方向に流れるから
と考えられる。
【0005】本発明は、このような問題に対処してなさ
れたもので、充電電流による電圧降下および発熱が吸水
テープの金属シース谷部下に集中して起きるのを防止す
ることにより、ケーブルの長期信頼性の向上を図った走
水防止型電力ケーブルを提供することを目的とする。
れたもので、充電電流による電圧降下および発熱が吸水
テープの金属シース谷部下に集中して起きるのを防止す
ることにより、ケーブルの長期信頼性の向上を図った走
水防止型電力ケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明の走水
防止型電力ケーブルは、ケーブルコア外周に吸水テープ
を巻回し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走
水防止型電力ケーブルにおいて、前記吸水テープは、前
記ケーブルコアの外部半導電層と同等もしくはそれ以下
の体積固有抵抗を有する層を具備することを特徴として
いる。
防止型電力ケーブルは、ケーブルコア外周に吸水テープ
を巻回し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走
水防止型電力ケーブルにおいて、前記吸水テープは、前
記ケーブルコアの外部半導電層と同等もしくはそれ以下
の体積固有抵抗を有する層を具備することを特徴として
いる。
【0007】本願の第2の発明の走水防止型電力ケーブ
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に半導電
層を、他面に吸水性半導電層を具備し、かつこれらの基
材、第1の半導電層および吸水性半導電層の体積固有抵
抗が全体として前記ケーブルコアの外部半導電層と同等
もしくはそれ以下であって、前記第1の半導電層側を内
側にしてケーブルコア外周に添装されていることを特徴
としている。
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に半導電
層を、他面に吸水性半導電層を具備し、かつこれらの基
材、第1の半導電層および吸水性半導電層の体積固有抵
抗が全体として前記ケーブルコアの外部半導電層と同等
もしくはそれ以下であって、前記第1の半導電層側を内
側にしてケーブルコア外周に添装されていることを特徴
としている。
【0008】本願の第3の発明の走水防止型電力ケーブ
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に第1の
半導電層を、他面に吸水性半導電層および第2の半導電
層を具備するとともに、前記第1の半導電層側を内側に
してケーブルコア外周に添装されていることを特徴とし
ている。
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に第1の
半導電層を、他面に吸水性半導電層および第2の半導電
層を具備するとともに、前記第1の半導電層側を内側に
してケーブルコア外周に添装されていることを特徴とし
ている。
【0009】本願の第4の発明の走水防止型電力ケーブ
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に第1の
半導電層を、他面に吸水性半導電層を介して当該吸水性
半導電層より電気抵抗の小さい第2の半導電層を具備す
るとともに、前記第1の半導電層側を内側にしてケーブ
ルコア外周に添装されていることを特徴としている。
ルは、ケーブルコア外周に吸水テープを巻回し、その外
側に波付き金属シースを設けてなる走水防止型電力ケー
ブルにおいて、前記吸水テープは、基材の片面に第1の
半導電層を、他面に吸水性半導電層を介して当該吸水性
半導電層より電気抵抗の小さい第2の半導電層を具備す
るとともに、前記第1の半導電層側を内側にしてケーブ
ルコア外周に添装されていることを特徴としている。
【0010】このように構成される本発明の走水防止型
電力ケーブルにおいては、充電電流は、ケーブルコアの
外部半導電層からそのまま集中することなく吸水テープ
内を径方向に流れるため、吸水テープにおける充電電流
による電圧降下および発熱の金属シース谷部下への集中
が抑制され、ケーブルの長期信頼性が向上する。
電力ケーブルにおいては、充電電流は、ケーブルコアの
外部半導電層からそのまま集中することなく吸水テープ
内を径方向に流れるため、吸水テープにおける充電電流
による電圧降下および発熱の金属シース谷部下への集中
が抑制され、ケーブルの長期信頼性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
を用いて説明する。
【0012】図1は、本発明の走水防止型電力ケーブル
の一実施形態を示す縦断面図であり、図2はその要部を
拡大して示す縦断面図である。
の一実施形態を示す縦断面図であり、図2はその要部を
拡大して示す縦断面図である。
【0013】図1において、11は、導体12外周に三
層同時押出により内部半導電層13、絶縁体層14、外
部半導電層15を順に被覆してなるケーブルコアを示し
ている。内部半導電層13および外部半導電層15は、
例えば半導電性架橋ポリエチレンから構成され、1 〜1
×103 Ω・cm程度の体積固有抵抗を有する。また、絶縁
体層14は、例えば架橋ポリエチレンから構成される。
層同時押出により内部半導電層13、絶縁体層14、外
部半導電層15を順に被覆してなるケーブルコアを示し
ている。内部半導電層13および外部半導電層15は、
例えば半導電性架橋ポリエチレンから構成され、1 〜1
×103 Ω・cm程度の体積固有抵抗を有する。また、絶縁
体層14は、例えば架橋ポリエチレンから構成される。
【0014】ケーブルコア11上には、図2に示すよう
に、基材16の片面に第1の半導電層17を有し、他面
に吸水性ポリマーを含有する吸水性半導電層18を介し
てこの吸水性半導電層18より体積固有抵抗の小さい第
2の半導電層19を有する吸水テープ20が、第1の半
導電層17側を内側にして巻回されている。そして、こ
の巻回された吸水テープ20の外周には、アルミあるい
はステンレスなどからなる波付き金属シース21が施さ
れ、さらにその外側には塩化ビニル樹脂などのゴム・プ
ラスチックからなる保護被覆(図示なし)が設けられて
いる。
に、基材16の片面に第1の半導電層17を有し、他面
に吸水性ポリマーを含有する吸水性半導電層18を介し
てこの吸水性半導電層18より体積固有抵抗の小さい第
2の半導電層19を有する吸水テープ20が、第1の半
導電層17側を内側にして巻回されている。そして、こ
の巻回された吸水テープ20の外周には、アルミあるい
はステンレスなどからなる波付き金属シース21が施さ
れ、さらにその外側には塩化ビニル樹脂などのゴム・プ
ラスチックからなる保護被覆(図示なし)が設けられて
いる。
【0015】吸水テープ20を構成する基材16として
は、引張強度が大きくかつ良好な可とう性を有するもの
が適しており、例えば厚さが 0.1〜1.0 mm程度の綿布
や、アセテート、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等
の合成繊維または半合成繊維からなる織布または不織布
等が使用される。
は、引張強度が大きくかつ良好な可とう性を有するもの
が適しており、例えば厚さが 0.1〜1.0 mm程度の綿布
や、アセテート、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等
の合成繊維または半合成繊維からなる織布または不織布
等が使用される。
【0016】また、第1の半導電層17の形成には半導
電性塗料が使用され、吸水性半導電性層18の形成に
は、半導電性塗料に吸水性ポリマーを添加したものが使
用される。吸水性ポリマーとしては、アクリル酸塩系ソ
ーダ架橋物や酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体
ケン化物等、従来よりこの種の用途に一般に用いられて
いるものの中から 1種以上を適宜選択して使用すること
ができる。
電性塗料が使用され、吸水性半導電性層18の形成に
は、半導電性塗料に吸水性ポリマーを添加したものが使
用される。吸水性ポリマーとしては、アクリル酸塩系ソ
ーダ架橋物や酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体
ケン化物等、従来よりこの種の用途に一般に用いられて
いるものの中から 1種以上を適宜選択して使用すること
ができる。
【0017】さらに、第2の半導電層19は、吸水性半
導電性層18上に半導電性ゴム・プラスチックテープを
貼着することにより形成される。なお、この第2の半導
電層19には、水を透過可能な透孔が多数散点状に設け
られていることが望ましい。万一金属シース21内に浸
水した場合に、これらの透孔より水が内部に浸入して吸
水性半導電性層18を膨潤させるため、長さ方向の走水
が防止される。
導電性層18上に半導電性ゴム・プラスチックテープを
貼着することにより形成される。なお、この第2の半導
電層19には、水を透過可能な透孔が多数散点状に設け
られていることが望ましい。万一金属シース21内に浸
水した場合に、これらの透孔より水が内部に浸入して吸
水性半導電性層18を膨潤させるため、長さ方向の走水
が防止される。
【0018】これらの各層の体積固有抵抗は、全体とし
て 1×103 Ω・cm以下とするか、または第2の半導電層
19を1 ×103 Ω・cm以下とすることが望ましい。ま
た、厚さは、第2の半導電層19が 0.1〜1.0 mm程度、
基材16と吸水性半導電性層18で 0.5〜 1.0mm程度、
その他の層が全体として 0.6〜2.0mm 程度となるように
することが望ましい。
て 1×103 Ω・cm以下とするか、または第2の半導電層
19を1 ×103 Ω・cm以下とすることが望ましい。ま
た、厚さは、第2の半導電層19が 0.1〜1.0 mm程度、
基材16と吸水性半導電性層18で 0.5〜 1.0mm程度、
その他の層が全体として 0.6〜2.0mm 程度となるように
することが望ましい。
【0019】なお、上記のような体積固有抵抗を得るた
めには、導電性付与剤として、通常使用されている導電
性カーボンブラックと、銅、アルミニウム、鉛などの金
属粉を併用することが好ましい。これは、導電性カーボ
ンブラックのみでは、体積固有抵抗を小さくするために
多量に配合しなければならず、機械的強度が不十分とな
り、使用時の温度変化による絶縁体の膨張、収縮で層に
亀裂乃至破断が生ずるおそれがあり、また、半導電性ゴ
ム・プラスチックテープの場合、巻回時に強度不足によ
り破断するおそれがあるからである。
めには、導電性付与剤として、通常使用されている導電
性カーボンブラックと、銅、アルミニウム、鉛などの金
属粉を併用することが好ましい。これは、導電性カーボ
ンブラックのみでは、体積固有抵抗を小さくするために
多量に配合しなければならず、機械的強度が不十分とな
り、使用時の温度変化による絶縁体の膨張、収縮で層に
亀裂乃至破断が生ずるおそれがあり、また、半導電性ゴ
ム・プラスチックテープの場合、巻回時に強度不足によ
り破断するおそれがあるからである。
【0020】このような吸水テープ20の外周に施され
る波付き金属シース21は、図3(a)に示すような谷
部(山部)が長さ方向に連続するスパイラル状の波付加
工が施されたもの、あるいは図3(b)に示すように、
環状の谷部と山部がケーブルの長さ方向に交互に繰り返
すいわゆる環状の波付き加工が施されたもののいずれで
あってもよいが、走水防止効果の点からは、後者の環状
波付き金属シースとすることが望ましい。すなわち、環
状の波付き金属シースでは、金属シースの山部にできる
空隙が長さ方向に連続していないため、万一浸水して
も、水はその浸入した部分の空隙に留まる可能性が大き
いのに対し、スパイラル状の波付き金属シースでは、空
隙が長さ方向に連続しているため、浸入した水は空隙内
を長さ方向に容易に走水するおそれがある。
る波付き金属シース21は、図3(a)に示すような谷
部(山部)が長さ方向に連続するスパイラル状の波付加
工が施されたもの、あるいは図3(b)に示すように、
環状の谷部と山部がケーブルの長さ方向に交互に繰り返
すいわゆる環状の波付き加工が施されたもののいずれで
あってもよいが、走水防止効果の点からは、後者の環状
波付き金属シースとすることが望ましい。すなわち、環
状の波付き金属シースでは、金属シースの山部にできる
空隙が長さ方向に連続していないため、万一浸水して
も、水はその浸入した部分の空隙に留まる可能性が大き
いのに対し、スパイラル状の波付き金属シースでは、空
隙が長さ方向に連続しているため、浸入した水は空隙内
を長さ方向に容易に走水するおそれがある。
【0021】このように構成される走水防止型電力ケー
ブルにおいては、充電電流は、図2の矢印で示すよう
に、外部半導電層15から吸水テープ20内を一様に径
方向に流れた後、すなわち、電流が集中することなく流
れた後、金属シースの谷部に向けて第2の半導電層内を
長さ方向に流れるため、従来の走水防止型電力ケーブル
のように、充電電流による電圧降下や発熱が金属シース
21の谷部下に集中して起こることがなく、ケーブルは
長期信頼性に優れたものとなる。
ブルにおいては、充電電流は、図2の矢印で示すよう
に、外部半導電層15から吸水テープ20内を一様に径
方向に流れた後、すなわち、電流が集中することなく流
れた後、金属シースの谷部に向けて第2の半導電層内を
長さ方向に流れるため、従来の走水防止型電力ケーブル
のように、充電電流による電圧降下や発熱が金属シース
21の谷部下に集中して起こることがなく、ケーブルは
長期信頼性に優れたものとなる。
【0022】ちなみに、金属シース21の谷部下の電圧
降下は、図4に例示した従来構造の走水防止型電力ケー
ブルの場合に比べ約1/10〜1/20に低減されることが実験
により確認された。
降下は、図4に例示した従来構造の走水防止型電力ケー
ブルの場合に比べ約1/10〜1/20に低減されることが実験
により確認された。
【0023】なお、本発明は以上説明したような実施形
態に限定されるものではなく、例えば上記の実施形態で
は、基材16上に吸水性半導電層18を介して第2の半
導電層19を設けた吸水テープ20を使用しているが、
本発明においては、このような吸水テープ20に代え
て、波付き金属シース21と第2の半導電層19の間の
走水防止性を高める目的で第2の半導電層19上にさら
に他の吸水性半導電層を設けた構造のものを用いるよう
にしてもよい。
態に限定されるものではなく、例えば上記の実施形態で
は、基材16上に吸水性半導電層18を介して第2の半
導電層19を設けた吸水テープ20を使用しているが、
本発明においては、このような吸水テープ20に代え
て、波付き金属シース21と第2の半導電層19の間の
走水防止性を高める目的で第2の半導電層19上にさら
に他の吸水性半導電層を設けた構造のものを用いるよう
にしてもよい。
【0024】また、図4に示すように、基材16上にま
ず第2の半導電層19を設け、その上に吸水性半導電層
18を設けた構造のものを用いるようにしてもよい。こ
の場合、充電電流は、図4の矢印で示すように、外部半
導電層15から吸水テープ20内を一様に径方向に流れ
た後、金属シースの谷部に向けて第2の半導電層19内
を長さ方向に流れ、そこで集中して吸水性半導電層18
を径方向に流れることになるが、この集中による電圧降
下や発熱は、第2の半導電層19を有さない従来の走水
防止型電力ケーブルに比べて小さいため、かかる充電電
流の集中によるケーブルの特性低下を抑制することがで
きる。この例においては、体積固有抵抗は、全体として
1×103 Ω・cm以下とするか、第2の半導電層19を1
×103 Ω・cm以下とするか、または、基材16、第1の
半導電層17および第2の半導電層19全体として 1×
103 Ω・cm以下となるようにすることが望ましい。ま
た、吸水性半導電層18の体積固有抵抗も、1 ×106 Ω
・cm程度以下の範囲でできるだけ小さくすることが望ま
しい。
ず第2の半導電層19を設け、その上に吸水性半導電層
18を設けた構造のものを用いるようにしてもよい。こ
の場合、充電電流は、図4の矢印で示すように、外部半
導電層15から吸水テープ20内を一様に径方向に流れ
た後、金属シースの谷部に向けて第2の半導電層19内
を長さ方向に流れ、そこで集中して吸水性半導電層18
を径方向に流れることになるが、この集中による電圧降
下や発熱は、第2の半導電層19を有さない従来の走水
防止型電力ケーブルに比べて小さいため、かかる充電電
流の集中によるケーブルの特性低下を抑制することがで
きる。この例においては、体積固有抵抗は、全体として
1×103 Ω・cm以下とするか、第2の半導電層19を1
×103 Ω・cm以下とするか、または、基材16、第1の
半導電層17および第2の半導電層19全体として 1×
103 Ω・cm以下となるようにすることが望ましい。ま
た、吸水性半導電層18の体積固有抵抗も、1 ×106 Ω
・cm程度以下の範囲でできるだけ小さくすることが望ま
しい。
【0025】さらに、図5に示したような、第2の半導
電層19を有さない従来構造の吸水テープ5を用いても
よいが、この場合には、体積固有抵抗が全体として 1×
103Ω・cm以下であることが必要で、この条件を満足し
た場合に、充電電流による電圧降下や発熱を低減し、そ
の集中によるケーブルの特性低下を抑制することができ
る。
電層19を有さない従来構造の吸水テープ5を用いても
よいが、この場合には、体積固有抵抗が全体として 1×
103Ω・cm以下であることが必要で、この条件を満足し
た場合に、充電電流による電圧降下や発熱を低減し、そ
の集中によるケーブルの特性低下を抑制することができ
る。
【0026】なお、第2の半導電層19上に設けられた
吸水性半導電層18や、前述した他の吸水性半導電層な
どの上には、吸水時の吸水性ポリマーの脱落を防止する
ため、薄手のポリエステル不織布などからなるカバー層
を設けるようにしてもよい。
吸水性半導電層18や、前述した他の吸水性半導電層な
どの上には、吸水時の吸水性ポリマーの脱落を防止する
ため、薄手のポリエステル不織布などからなるカバー層
を設けるようにしてもよい。
【0027】本発明においては、また、第1の半導電層
17とその下層の間の走水防止性を高めるために、第1
の半導電層17を吸水性半導電層としてもよく、また、
外部半導電層15上に吸水テープ20を直接巻回せず、
通常の半導電性テープを巻回した上に巻回するようにし
てもよい。さらに、吸水テープ20は、巻回によらず、
縦添え被覆するようにしてもよい。
17とその下層の間の走水防止性を高めるために、第1
の半導電層17を吸水性半導電層としてもよく、また、
外部半導電層15上に吸水テープ20を直接巻回せず、
通常の半導電性テープを巻回した上に巻回するようにし
てもよい。さらに、吸水テープ20は、巻回によらず、
縦添え被覆するようにしてもよい。
【0028】以上、いずれの場合も、先に説明したもの
と同様、充電電流の集中が抑制され、ケーブルの特性低
下を抑えることができる。
と同様、充電電流の集中が抑制され、ケーブルの特性低
下を抑えることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の走水防止
型電力ケーブルによれば、充電電流が吸水テープ内を分
散して径方向に流れた後、波付き金属シースの谷部へ向
けて長さ方向に流れるため、波付き金属シース谷部下で
大きな電圧降下や発熱が生ずることがなくなり、ケーブ
ルの長期信頼性を向上させることができる。
型電力ケーブルによれば、充電電流が吸水テープ内を分
散して径方向に流れた後、波付き金属シースの谷部へ向
けて長さ方向に流れるため、波付き金属シース谷部下で
大きな電圧降下や発熱が生ずることがなくなり、ケーブ
ルの長期信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走水防止型電力ケーブルの一実施形態
を示す縦断面図。
を示す縦断面図。
【図2】図1に示す実施形態の要部を拡大して示す縦断
面図。
面図。
【図3】本発明の波付き金属シースの形状例を示す側面
図。
図。
【図4】本発明の走水防止型電力ケーブルの他の実施形
態の要部を示す縦断面図。
態の要部を示す縦断面図。
【図5】従来の走水防止型電力ケーブルの一例を示す縦
断面図。
断面図。
11………ケーブルコア 16………基材 17………第1の半導電層 18………吸水性半導電層 19………第2の半導電層 20………吸水テープ 21………波付き金属シース
Claims (15)
- 【請求項1】 ケーブルコア外周に吸水テープを巻回
し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記吸水テープは、前記ケーブルコアの外部半導電層と
同等もしくはそれ以下の体積固有抵抗を有する層を具備
することを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項2】 請求項1記載の走水防止型電力ケーブル
において、 前記ケーブルコアの外部半導電層と同等もしくはそれ以
下の体積固有抵抗を有する層の体積固有抵抗が 1×103
Ω・cm以下であることを特徴とする走水防止型電力ケー
ブル。 - 【請求項3】 ケーブルコア外周に吸水テープを巻回
し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記吸水テープは、基材の片面に半導電層を、他面に吸
水性半導電層を具備し、かつこれらの基材、半導電層お
よび吸水性半導電層の体積固有抵抗が全体として、前記
ケーブルコアの外部半導電層と同等もしくはそれ以下で
あって、前記半導電層側を内側にしてケーブルコア外周
に添装されていることを特徴とする走水防止型電力ケー
ブル。 - 【請求項4】 請求項3記載の走水防止型電力ケーブル
において、 前記吸水テープの基材、半導電層および吸水性半導電層
の体積固有抵抗が全体として 1×103 Ω・cm以下である
ことを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか 1項記載の走
水防止型電力ケーブルにおいて、 前記半導電層および吸水性半導電層は、導電性付与剤と
して導電性カーボンブラックおよび金属粉を含有してな
ることを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項6】 ケーブルコア外周に吸水テープを巻回
し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記吸水テープは、基材の片面に第1の半導電層を、他
面に吸水性半導電層および第2の半導電層を具備すると
ともに、前記第1の半導電層側を内側にしてケーブルコ
ア外周に添装されていることを特徴とする走水防止型電
力ケーブル。 - 【請求項7】 請求項6記載の走水防止型電力ケーブル
において、 前記第2の半導電層は、前記吸水性半導電層より小さい
体積固有抵抗を有することを特徴とする走水防止型電力
ケーブル。 - 【請求項8】 請求項6または7のいずれか 1項記載の
走水防止型電力ケーブルにおいて、 前記第2の半導電層の体積固有抵抗が 1×103 Ω・cm以
下であることを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項9】 請求項6または7のいずれか 1項記載の
走水防止型電力ケーブルにおいて、 前記第1の半導電層、基材および第2の半導電層の体積
固有抵抗が全体として1×103 Ω・cm以下であることを
特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項10】 ケーブルコア外周に吸水テープを巻回
し、その外側に波付き金属シースを設けてなる走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記吸水テープは、基材の片面に第1の半導電層を、他
面に吸水性半導電層を介して当該吸水性半導電層より電
気抵抗の小さい第2の半導電層を具備するとともに、前
記第1の半導電層側を内側にしてケーブルコア外周に添
装されていることを特徴とする走水防止型電力ケーブ
ル。 - 【請求項11】 請求項10記載の走水防止型電力ケー
ブルにおいて、 前記第2の半導電層には多数の透孔が設けられているこ
とを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項12】 請求項10または11記載の走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記第2の半導電層の体積固有抵抗が 1×103 Ω・cm以
下であることを特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項13】 請求項10または11記載の走水防止
型電力ケーブルにおいて、 前記第1の半導電層、基材および吸水性半導電層の体積
固有抵抗が全体として1×103 Ω・cm以下であることを
特徴とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項14】 請求項6乃至13のいずれか 1項記載
の走水防止型電力ケーブルにおいて、 前記第1の半導電層、第2の半導電層および吸水性半導
電層の少なくとも 1層は、導電性付与剤として導電性カ
ーボンブラックおよび金属粉を含有してなることを特徴
とする走水防止型電力ケーブル。 - 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれか 1項記載
の走水防止型電力ケーブルにおいて、 波付き金属シースが、環状波付き金属シースであること
を特徴とする走水防止型電力ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9359659A JPH11144531A (ja) | 1997-05-01 | 1997-12-26 | 走水防止型電力ケーブル |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11406397 | 1997-05-01 | ||
JP9-114063 | 1997-05-01 | ||
JP9-241575 | 1997-05-01 | ||
JP24157597 | 1997-09-05 | ||
JP9359659A JPH11144531A (ja) | 1997-05-01 | 1997-12-26 | 走水防止型電力ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11144531A true JPH11144531A (ja) | 1999-05-28 |
Family
ID=27312641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9359659A Withdrawn JPH11144531A (ja) | 1997-05-01 | 1997-12-26 | 走水防止型電力ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11144531A (ja) |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP9359659A patent/JPH11144531A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |