JPH11143409A - ディスプレイシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイパネルを備える新規な及び改良
されたディスプレイシステムを提供する。 【解決手段】 ディスプレイシステム１０は、複数の光
源２４，２６とディスプレイパネル２０との間に配置さ
れる複数のカラーフィルタ４２，４４を有する。光源２
４には、赤色でディスプレイパネル２０を照明するため
に、カラーフィルタ４２を通す電圧が加えられる。光源
２６は、緑色で照明するために、カラーフィルタ４４を
通す電圧が加えられる。光源２４，２６は、黄色で照明
するために、両カラーフィルタ４２，４４を通すように
同時に電圧が加えられる。ディスプレイパネル２０は、
光吸収性の色素及び光散乱性微粒子を含む、内部層及び
外部層５４，５６を備える。外部層５４は、多量の光吸
収性の色素を有し、内部層５６は、多量の光散乱性微粒
子を有する。内部層及び外部層は同一の光学密度であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、異なる色で照明可
能なディスプレイシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】ディスプレイシステムは、スイッチ、信
号表示器及び信号装置を作動させるプッシュボタンに関
連して利用される。既知のディスプレイシステムは、ア
メリカ合衆国特許第 5,295,050号に開示されている。こ
の既知のディスプレイシステムは、太陽光の明るさで認
識可能なように構成されている。該ディスプレイシステ
ムは、一対の受光面を有するプリズムを含んでいる。

【０００３】アメリカ合衆国特許第 5,295,050号のディ
スプレイシステムでは、光源にエネルギーが与えられる
と、光線は、プリズムの受光面に進行する。光線は、プ
リズムを透過してプリズムの光放射面に進行する。ディ
スプレイパネルは、プリズムの前に配置される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハウジング
に結合されたディスプレイパネルを備える新規な及び改
良されたディスプレイシステムを提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の発明のディスプレイシステムは、ハ
ウジングと、前記ハウジングに結合されたディスプレイ
パネルと、前記ハウジング内に配置された複数の光源
と、さらに前記光源及び前記ディスプレイパネルとの間
のハウジング内に配置された複数のカラーフィルタとを
備え、前記複数の光源の中の第一の光源は、第一の色で
前記ディスプレイパネルを照明するために、前記複数の
カラーフィルタの中の第一のカラーフィルタを光線が透
過するように電圧が加えられ、前記複数の光源の中の第
二の光源は、第二の色で前記ディスプレイパネルを照明
するために、前記複数のカラーフィルタの中の第二のカ
ラーフィルタを光線が透過するように電圧が加えられ、
前記第一及び第二の光源は、第三の色で前記ディスプレ
イパネルを照明するために、前記第一及び第二のカラー
フィルタを光線が同時に透過するように、同時に電圧が
加えられることを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明では、前記第一のカラ
ーフィルタは、前記ディスプレイパネルから離れ、かつ
前記第二のカラーフィルタの方へ向かうように傾斜する
主表面領域を有し、前記第二のカラーフィルタは、前記
ディスプレイパネルから離れ、かつ前記第一のカラーフ
ィルタの方へ向かうように傾斜する主表面領域を有して
いることを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明では、前記第一の光源
から前記第二のカラーフィルタを通過するような光線の
透過を遮り、さらに前記第二の光源から前記第一のカラ
ーフィルタを通過するような光線の透過を遮る遮光壁機
構を含むことを特徴とする。

【０００８】請求項４記載の発明では、前記ディスプレ
イパネルは、光吸収性の色素及び光散乱性微粒子を有す
る内部層及び外部層を備え、前記ディスプレイパネルの
前記外部層の各単位量において光吸収性の色素の量が、
前記内部層のそれの単位量よりも多く、前記ディスプレ
イパネルの前記内部層の各単位量において光散乱性微粒
子の量が、前記外部層のそれの単位量よりも多いことを
特徴とする。

【０００９】請求項５記載の発明では、前記ディスプレ
イパネルの前記内部層と外部層は、同一の光学密度であ
ることを特徴とする。

【００１０】請求項６記載の発明では、前記ディスプレ
イパネルの前記第一と第二の層は、光学的に不連続でな
い状態で接続されていることを特徴とする。

【００１１】請求項７記載の発明では、ディスプレイシ
ステムは、ハウジングと、前記ハウジングに結合された
ディスプレイパネルと、前記ハウジング内に配置された
複数の光源と、さらに前記光源及び前記ディスプレイパ
ネルとの間のハウジング内に配置された複数のカラーフ
ィルタとを備え、前記複数の光源の第一と第二の光源
は、第一の色で前記ディスプレイパネルを照明するため
に、前記複数のカラーフィルタの中の第一のカラーフィ
ルタを光線が透過するように電圧が加えられ、前記複数
の光源の中の第三と第四の光源は、第二の色で前記ディ
スプレイパネルを照明するために、前記複数のカラーフ
ィルタの中の第二のカラーフィルタを光線が透過するよ
うに電圧が加えられ、第三の色で前記ディスプレイパネ
ルを照明するために、前記第一及び第三の光源は、同時
に電圧が印加され、一方、前記第一及び第二のカラーフ
ィルタを前記第一及び第三の光源からのみ光線が同時に
透過するように、第二及び第四の光源には同時に電圧が
印加されないことを特徴とする。

【００１２】請求項８記載の発明では、前記第一のカラ
ーフィルタは、前記ディスプレイパネルから離れ、かつ
前記第二のカラーフィルタの方へ向かうように傾斜する
主表面領域を有し、前記第二のカラーフィルタは、前記
ディスプレイパネルから離れ、かつ前記第一のカラーフ
ィルタの方へ向かうように傾斜する主表面領域を有して
いることを特徴とする。

【００１３】請求項９記載の発明では、前記第一、第
二、第三及び第四の光源は、長方形状に配置され、前記
第一及び第三の光源は、前記長方形状の配置における対
角線上に対向する角に配置されることを特徴とする。

【００１４】上述のように、本発明のディスプレイシス
テムは、複数の光源がハウジング内に配置される。複数
のカラーフィルタが、光源とディスプレイパネルの間に
配置される。複数の光源の中の第一の光源は、第一の
色、例えば赤色でディスプレイパネルを照明するため
に、複数のカラーフィルタの中の第一のカラーフィルタ
を介して光が透過するようにエネルギーを与えられる。
複数の光源の中の第二の光源は、第二の色、例えば緑色
でディスプレイパネルを照明するために、複数のカラー
フィルタの中の第二のカラーフィルタを介して光が透過
するようにエネルギーを与えられる。第一及び第二の光
源は、第三の色、例えば黄色でディスプレイパネルを照
明するために、共にエネルギーを与えられる。ディスプ
レイパネルは、光吸収性の色素及び光散乱性微粒子を含
む、内部及び外部層を備える。ディスプレイパネルの外
部層は、光散乱性微粒子に加え比較的多量の色素を有す
る。ディスプレイパネルの内部層は、比較的多量の光散
乱性微粒子を有し、さらに少量の光吸収性の色素を有す
る。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明に従って構成されたディス
プレイシステム（図１，図２及び図３）は、基部１４及
び包囲部１６を有する長方形のハウジング１２を備え
る。長方形のディスプレイパネル２０は、包囲部１６の
上方（図１−３参照）の端部に接続されている。複数の
光源２４と２６（図２及び図３）は、ハウジング１２内
の基部１４上に配置されている。

【００１６】図示された発明の具体例では、光源２４と
２６（図２及び図３）は、それぞれ光を放射するための
装置である一対のランプを有している。したがって、光
源２４は、ランプ３０と３２を有している。光源２６
は、ランプ３４と３６を有している。ランプ３０−３６
は、基部１４上に長方形状に配列されている。ランプ３
０−３６は、発光ダイオードのような固体デバイスであ
ってもよいし、照明用の白熱光源であってもよい。光源
２４と２６は一対のランプを有するものの、もし必要で
あるならば、各光源は、より多く又は少ない数のランプ
を含むことができることが予期されるであろう。

【００１７】本発明の特徴に関連して、カラーフィルタ
４２と４４が光源２４と２６及びディスプレイパネル２
０の間に配置されている。カラーフィルタ４２と４４
は、同質の光学媒体であり、この媒体は可視スペクトル
の特定領域を吸収する。したがって、カラーフィルタ４
２と４４は、可視スペクトルの異なる領域を分離するた
めに使用され、さらに、全ての他の可視光線を吸収する
間に、全く自由に選択された領域の光線を透過するため
に使用される。図示された発明の具体例において、カラ
ーフィルタ４２は、赤色に対応する波長を有する可視光
線を透過する赤色フィルタである。カラーフィルタ４４
は、緑色に対応する波長の光線を透過する緑色フィルタ
である。もちろん、必要であれば異なるカラーフィルタ
を使用することができる。

【００１８】光源２４に電圧が加えられ、ランプ３０と
３２が照明されると、赤色光線は、カラーフィルタ４２
を透過してディスプレイパネル２０に送られる。この結
果、ディスプレイパネルは赤色光線で照明される。光源
２６に電圧が加えられ、ランプ３４と３６が照明される
と、緑色光線は、カラーフィルタ４４を透過してディス
プレイパネル２０に送られる。この結果、ディスプレイ
パネルは緑色光線で照明される。

【００１９】もし両方の光源２４と２６に同時に電圧が
加えられるならば、光線は両カラーフィルタ４２と４４
を透過する。これにより、初期状態で赤色と緑色の光が
混ぜ合わされて、黄色の光でディスプレイパネル２０が
照射される。もし望まれるのであれば、赤色、緑色及び
黄色以外の色でのディスプレイパネル２０の照射に利用
できることが予期されるであろう。

【００２０】黄色光のカラー彩度及び純度の大きさは、
カラーフィルタ４２によって送られる赤色光及びカラー
フィルタ４４によって送られる緑色光のスペクトルの伝
搬特性次第であることが理解されるであろう。このよう
な黄色光の生成は、最終出力色（黄色）の色優位性の傾
向を減少させ、色純度を高めるために、赤色のカラーフ
ィルタ４２と緑色のカラーフィルタ４４の一対のスペク
トル伝搬特性を組とすることを要求する。

【００２１】ディスプレイパネル２０が黄色光で照明さ
れるとき、赤色フィルタ４２の下方にあるランプ３０ま
たは３２のうちのひとつ、及び、緑色フィルタ４４の下
方にあるランプ３４または３６のうちのひとつに電圧を
加えることが望ましい。各光源２４と２６において、一
つのランプにのみ電圧を加えることによって、ディスプ
レイパネル２０が照射される黄色光の輝度は、光源２４
または２６の一方において両方のランプに電圧が加えら
れる際に、ディスプレイパネルが照射される赤色光また
は緑色光の輝度に等しい。ディスプレイパネル２０が黄
色光で照明されるとき、照明の均一性は、ランプの長方
形上の配置において、対角線的に対向するランプ３０及
び３４、または、３２及び３６（図２）に電圧を加える
ことによって向上する。

【００２２】ハウジング１２の基部１４は、二つの光源
２４及び２６の間に配置される不透明な分割パネル２０
（図２及び図３）を備える。それゆえ、光源２４には電
圧が加えられ、そして光源２６には電圧が加えられない
場合、光線は赤色のカラーフィルタ４２のみを通してデ
ィスプレイパネル２０へ伝わる。このとき、緑色のカラ
ーフィルタ４４を通して、ディスプレイパネル２０へ伝
わる光線はない。

【００２３】同様に、光源２６に電圧が加えられ、そし
て光源２４には電圧が加えられない場合、光線は緑色の
カラーフィルタ４４を通してディスプレイパネル２０へ
伝わる。このとき、赤色のカラーフィルタ４２を通し
て、ディスプレイパネル２０へ伝わる光線はない。勿
論、両光源２４及び２６が照明されると、赤色光及び緑
色光の混合、すなわち、黄色光は、カラーフィルタ４２
と４４からディスプレイパネル２０へ伝わる。

【００２４】本発明の他の特徴に従って、ディスプレイ
パネル２０は、外部層５４と内部層５６（図３及び図
４）を備えている。ディスプレイパネル２０の外部及び
内部層５４と５６は、それぞれ光吸収性の色素及び光散
乱性微粒子を有している。外部層５４は、内部層５６よ
りも多くの量の光吸収性の色素を含んでいる。内部層５
６は、外部層５４よりも多くの量の光散乱性微粒子を含
んでいる。

【００２５】外部層５４において、比較的、多量の光吸
収性の色素量なので、高角度の周囲の入射光が、ディス
プレイパネルへの垂線に関して比較的小さい角度で向け
られるとき、ディスプレイパネル１０の暗さを維持する
ように、直射する太陽光の減衰を助ける。これは、両光
源２４及び／又は２６のいずれか一方への間違った電圧
印加を、観察者に気づかせるような、いかなる反射光も
実質的に除去する。

【００２６】内部層５６は、外部層５４と比較して、よ
り多くの量の光散乱性微粒子、および、少ない量の光吸
収性の色素を有している。ディスプレイパネル２０の視
野角度を増すために、内部層５６の多くの量の光散乱性
微粒子は、内部層が光源２４及び／又は光源２６からの
光線を散乱させることを可能とする。内部層５６におい
て光吸収性の色素が少ないことによって、光源２４及び
／又は２６からの光線の減衰を減少させ、これにより、
両光源のいずれかに電圧が加えられたとき、ディスプレ
イパネル２８の輝度を高める。

【００２７】ディスプレイパネル２０の外部層５４及び
内部層５６は、同一の光学密度を有している。これによ
り、ディスプレイパネル２０の二つの層５４及び５６
は、光学的に連続的であることを可能にする。同一の光
学密度を有する材料の外部層５４及び内部層５６により
ディスプレイ２０を作成することによって、観測者の目
は、二つの層の間の不連続性を発見することができな
い。前述の構成を有するディスプレイパネル２０を使用
することが望ましいが、もし望むのであれば、異なる構
成のディスプレイパネルを使用することもできる。

【００２８】カラーフィルタ 光源２４及び／又は２６からディスプレイパネル２０の
内部層５６を横切って光の散乱を助長するように、カラ
ーフィルタ４２及び４４は、ディスプレイパネル２０に
対して向けられる。赤色のカラーフィルタ４２は、平ら
な長方形である上側主表面６２を有している。カラーフ
ィルタ４２は、平らな長方形である下側主表面６４も有
している。赤色のカラーフィルタ４２の平行な上面と下
面６２及び６４は、下方へ傾斜し、すなわち、ディスプ
レイパネル２０から離れて緑色のカラーフィルタ４４へ
向かうように方向付けられている。この結果、赤色のカ
ラーフィルタ４２の上面と下面６２及び６４は、ランプ
３０及び３２の中央軸に平行に、鋭角で傾斜している。

【００２９】ランプ３０及び３２に電圧が加えられる
と、ランプ３０及び３２からの光線は、カラーフィルタ
４２によって屈折される。カラーフィルタの上面と下面
６２及び６４の傾斜された配置によって、光源２４から
の白色光の屈折は、ディスプレイパネル２０の内部層５
６上の比較的大きく占有する領域に配置される赤色のカ
ラーフィルタを通して伝わることで、赤色の波長域の光
線となる。

【００３０】同様に、緑色のカラーフィルタ４４は、平
らな長方形である上側主表面６８と、上側主表面６８に
平行に延びる平らな長方形である下側主表面７０を有し
ている。緑色カラーフィルタ４４の上側主表面６８は下
方へ傾斜し、これにより、ディスプレイパネル２０から
離れて赤色のカラーフィルタ４２の方へ向かっている。
緑色のカラーフィルタ４４の平行な上側表面と下側表面
６８及び７０は、ランプ３４と３６の中央軸に対して鋭
角で傾斜している。それゆえに、ランプ３４及び３６へ
電圧が加えられると、内部層５６上で緑色光の均一な分
布を助長するような方法で、ランプからの光を屈折す
る。もし両光源２４及び２６のランプが照明されるな
ら、ランプ３０−３６の中央軸に関して、カラーフィル
タ４２及び４４の角度の向きによって、ディスプレイパ
ネル２０の内部層５６上で、黄色光の均一な分布を助長
するであろう。

【００３１】カラーフィルタ４２及び４４は、ディスプ
レイパネルの内部層５６上の平らな内側の表面７４に関
して、種々の異なる角度で傾斜するように位置付けられ
る。しかしながら、発明の図示された実施例において
は、赤色カラーフィルタ４２の上側表面と下側表面６２
及び６４は、ディスプレイパネル２０の内側表面７４に
関してほぼ１５°の鋭角で傾斜している。同様に、緑色
カラーフィルタ４４上の上側表面と下側表面の表面６８
及び７０は、ディスプレイパネル２０の内側表面７４を
含む平面にほぼ１５°の鋭角で傾斜している。赤色のカ
ラーフィルタは、図３において右側が下方になるように
傾斜しており、さらに、緑色のカラーフィルタは、図３
において左側が下方になるように傾斜しているので、赤
色カラーフィルタ４２の上側表面６２と緑色カラーフィ
ルタ４４の上側表面６８との間の角は、ほぼ１５０°で
ある。

【００３２】透明な赤及び緑の色素からなるカラーフィ
ルタ４２及び４４は、シート状にメタクリル酸メチルの
色素を含有する溶液を注ぎ、さらに、該溶液を重合させ
ることによって構成されている。重合されたメタクリル
酸メチルのカラー伝達特性は、赤色のカラーフィルタ４
２及び緑色のカラーフィルタ４４のための、所望のスペ
クトル伝達分布特性に正確に相当するようにした。した
がって、赤い色素の重合されたメタクリル酸メチルのス
ペクトル伝達特性は、ランプ３０及び３２に電圧が加え
られたときに、所望の赤色光を提供するために必要なス
ペクトル伝達分布特性に正確に相当するようにした。同
様に、緑の色素の重合されたメタクリル酸メチルの色伝
達特性は、ランプ３４及び３６に電圧が加えられたとき
に、所望の緑色光を提供するために必要なスペクトル伝
達分布特性に正確に相当するようにした。緑色及び赤色
のカラーフィルタ４２及び４４のスペクトル分布特性
は、カラーフィルタ４２及び４４が、対角線状に位置す
る一対のランプ３０及び３４、または３２及び３６に対
して、対で電圧が加えられるとき、第三の色（黄色）を
最適に活用できるように提供するために選択される。

【００３３】ディスプレイパネル ディスプレイパネル２０の外部層５４及び内部層５６の
両方は、光吸収性の色素及び光散乱性微粒子を有してい
る。外部層５４又は内部層５６のいずれか一方におい
て、懸濁された無色（灰色）の光吸収性色素の光学密度
が増加すると、その層は、光エネルギーの吸収が増加す
る傾向がある。外部層５４又は内部層５６のいずれか一
方において、懸濁された光散乱性微粒子の光学密度が増
加すると、その層は、光の散乱を増加する傾向がある。
外部層５４又は内部層５６の全体的な光学密度に関わら
ず、二つの層の光学密度は、内部層５６の全体的な光学
密度のプラス又はマイナス６％の範囲内で等しいことが
好ましい。

【００３４】本発明の特定の実施例の一つとして、外部
層５４は、重合されたメタクリル酸メチルで形成され
る。光散乱性微粒子はスチレンで形成される。光吸収性
の色素は、何色ともつかない無色（non-color)の色素で
ある。内部層５６も、重合されたメタクリル酸メチルで
形成される。内部層における光散乱性微粒子はスチレン
で形成される。内部層５６における光吸収性の色素は、
くすんだ灰色である。

【００３５】図３に図示された本発明の特定の実施例に
おいて、外部層５４は、２５％ないし３０％の透過性を
有する無色（灰色）の光吸収性の色素を含む。これは、
７５％ないし７０％の強度の損失に相当する。外部層５
４は、７０％ないし８５％の透過性を有する光散乱性微
粒子（スチレン）を含む。これは、３０％ないし１５％
の強度の損失に相当する。光散乱性微粒子の未調整のも
のの透過性は、１７．５％ないし２５．５％である。

【００３６】内部層５６は、５０％ないし６０％の透過
性を有する無色（灰色）の光吸収性の色素を含む。内部
層５４は、４０％ないし４５％の透過性を有する光散乱
性微粒子（スチレン）を含む。内部層の調整されていな
いものの透過性は、２０％ないし２５％である。

【００３７】外部層５４及び内部層５６が拡散性の接着
によって接合した後、内部及び外部層の未調整の透過性
は１０ないし１１％増加した。これは、光の反射角度の
減少及び偏向効果によるためである。

【００３８】内部層５６における光吸収性の色素の光学
密度は、外部層５４における光吸収性の色素の光学密度
より小さい。したがって、内部層５６における光吸収性
の色素の光学密度は、２ないし１．６６の割合で変化す
る。内部層５６における光散乱性微粒子の光学密度は、
外部層５４における光散乱性微粒子の光学密度より大き
い。内部層５６における光散乱性微粒子の光学密度は、
２．５ないし２．２２の割合で変化する。内部層の未調
整のものの光学密度は、５ないし３．７の割合の範囲で
変化する。

【００３９】外部層５４に関しては、光吸収性の色素の
光学密度は、４ないし３．３であり、光散乱性微粒子の
光学密度は、１．４３ないし１．１８である。外部層５
４の未調整のものの光学密度は、５．７ないし３．９で
ある。

【００４０】このような方法でディスプレイパネル２０
の外部層と内部層５４及び５６を構成することによっ
て、光源２４及び／又は光源２６が照明されたとき、デ
ィスプレイパネル２０の均一照明が達成される。したが
って、光源２４が照明されると、ディスプレイパネル２
０は、均一な赤色照明になる。光源２６が照明される
と、ディスプレイパネル２０は、均一な緑色照明にな
る。両光源２４及び２６が照明されると、ディスプレイ
パネル２０は、均一な黄色照明となる。

【００４１】印（しるし） 本発明の図示された実施例において、印８２は、ディス
プレイパネル２０と関連して備えられる。印８２は、デ
ィスプレイパネル２０の機能のために付される要素とし
て備えられ、自らは発光しない印である。発光しない印
８２は、十分な周囲光のある環境下でのみ、読める。印
８２を読むことができることは、光源２４及び／又は光
源２６に対する電圧の有無にかかわらず変わらない。し
かしながら、ディスプレイシステム１０は、例えば夜間
に見るとき、反射手段だけで印に到達するように、十分
な照明が視者のために提供されないような明るさの周囲
光のとき、印８２の認識のために照明が提供されるよう
に構成されている。もしこのような状況下では、光は、
ファイバーオプティクス及び／又は他の既知の装置の使
用により、光源２４及び／又は２６から印へ導かれる。

【００４２】印８２は、狭い通路又は凹部８６（図４）
の中に、予め混合されたメタクリル酸メチル溶液を沈着
することによって提供される。凹部８６内に沈着された
溶液の光学密度は、沈着前における溶液の処理に基づ
く、又は、重合させた後材料の厚さを減らすための機械
的手段に基づく、何れか一方の手段によって決定され
る。完全に非透過性の材料の処理は、白色の印を作るた
めに凹部８６に沈殿され、その白色印は、日中において
読視可能な程度に、高度な反射率及び十分なコントラス
トを有する。もちろん所望であれば、印８２の透過特性
は、ランプへの電圧印加の間、いくらか光を透過させる
ように調節してもよい。

【００４３】所望であれば、ディスプレイパネル２０に
付加的な印を提供することが可能である。例えば、半透
明の印層を、ディスプレイパネル２０の外部層と内部層
５４及び５６の間に形成することができる。この印層に
は、比較的高い光学密度を有する部分と比較的低い光学
密度を有する部分が含まれる。光学密度の高い及び低い
エリアによって、印が明らかになる。外部層５４におい
て、光吸収性の色素の量が比較的多い場合には、光源２
４及び２６へ電圧が印加されないとき、印の不明瞭さを
持続するように、直射太陽光線の減衰を助長するであろ
う。

【００４４】結論 上述の説明のように、本発明は、ハウジング１２に接続
されたディスプレイパネル２０を有する新規及び改良さ
れたディスプレイシステム１０を提供することが明らか
であろう。複数の光源２４及び２６は、ハウジング１２
内に配置される。複数のカラーフィルタ４２及び４４
は、光源２４及び２６と、ディスプレイパネル２０との
間に配置される。

【００４５】複数の光源の中の第一の光源２４は、第一
の色、例えば赤色でディスプレイパネル２０を照明する
ために、複数のカラーフィルタの中の第一のカラーフィ
ルタ４２を光が透過するように電圧が加えられる。複数
の光源の中の第二の光源２６は、第二の色、例えば緑色
でディスプレイパネル２０を照明するために、複数のカ
ラーフィルタの中の第二のカラーフィルタ４４を光が透
過するように電圧が加えられる。第一及び第二の光源２
４及び２６は、第三の色、例えば黄色でディスプレイパ
ネル２０を照明するために、共に電圧が加えられる。

【００４６】ディスプレイパネル２０は、光吸収性の色
素及び光散乱性微粒子を含む、内部層及び外部層５４及
び５６を備える。ディスプレイパネル２０の外部層５４
は、光散乱性微粒子に加え比較的多量の色素を有する。
ディスプレイパネル２０の内部層５６は、比較的多量の
光散乱性微粒子を有し、さらに少量の光吸収性の色素を
有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に従って構成されるディスプレイシステ
ムの図である。

【図２】図１のディスプレイシステムの構成部材を示す
分解組立図である。

【図３】図１の直線３−３の概略断面図であり、さらに
ディスプレイシステムの構成を図示している。

【図４】図１−３のディスプレイシステムで使用される
ディスプレイパネルの部分断面図である。

【符号の説明】

１０ ディスプレイシステム ２０ ディスプレイパネル ２４ 第一の光源 ２６ 第二の光源 ４２ 第一のカラーフィルタ ４４ 第二のカラーフィルタ ５４ 内部層 ５６ 外部層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390033020 Ｅａｔｏｎ Ｃｅｎｔｅｒ，Ｃｌｅｖｅｌ ａｎｄ，Ｏｈｉｏ 44114，Ｕ．Ｓ．Ａ.

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング（１２）と、前記ハウジング
   （１２）に結合されたディスプレイパネル（２０）と、
   前記ハウジング（１２）内に配置された複数の光源（２
   ４，２６）と、さらに前記光源（２４，２６）及び前記
   ディスプレイパネル（２０）との間のハウジング（１
   ２）内に配置された複数のカラーフィルタ（４２，４
   ４）とを備え、 前記複数の光源（２４，２６）の中の第一の光源（２
   ４）は、第一の色で前記ディスプレイパネル（２０）を
   照明するために、前記複数のカラーフィルタ（４２，４
   ４）の中の第一のカラーフィルタ（４２）を光線が透過
   するように電圧が加えられ、 前記複数の光源（２４，２６）の中の第二の光源（２
   ６）は、第二の色で前記ディスプレイパネル（２０）を
   照明するために、前記複数のカラーフィルタ（４２，４
   ４）の中の第二のカラーフィルタ（４４）を光線が透過
   するように電圧が加えられ、 前記第一及び第二の光源（２４，２６）は、第三の色で
   前記ディスプレイパネル（２０）を照明するために、前
   記第一及び第二のカラーフィルタ（４２，４４）を光線
   が同時に透過するように、同時に電圧が加えられること
   を特徴とするディスプレイシステム（１０）。
2. 【請求項２】 前記第一のカラーフィルタ（４２）は、
   前記ディスプレイパネル（２０）から離れ、かつ前記第
   二のカラーフィルタ（４４）の方へ向かうように傾斜す
   る主表面領域（６２）を有し、前記第二のカラーフィル
   タ（４４）は、前記ディスプレイパネル（２０）から離
   れ、かつ前記第一のカラーフィルタ（４２）の方へ向か
   うように傾斜する主表面領域（６８）を有していること
   を特徴とする請求項１に記載のディスプレイシステム。
3. 【請求項３】 前記第一の光源（２４）から前記第二の
   カラーフィルタ（４４）を通過するような光線の透過を
   遮り、さらに前記第二の光源（２６）から前記第一のカ
   ラーフィルタ（４２）を通過するような光線の透過を遮
   る遮光壁機構（５０）を含む請求項１記載のディスプレ
   イシステム。
4. 【請求項４】 前記ディスプレイパネル（２０）は、光
   吸収性の色素及び光散乱性微粒子を有する内部層及び外
   部層（５４，５６）を備え、前記ディスプレイパネル
   （２０）の前記外部層（５４）の各単位量において光吸
   収性の色素の量が、前記内部層（５６）のそれの単位量
   よりも多く、前記ディスプレイパネル（２０）の前記内
   部層（５６）の各単位量において光散乱性微粒子の量
   が、前記外部層（５４）のそれの単位量よりも多いこと
   を特徴とする請求項１記載のディスプレイパネル。
5. 【請求項５】 前記ディスプレイパネル（２０）の前記
   内部層と外部層（５４，５６）は、同一の光学密度であ
   ることを特徴とする請求項４記載のディスプレイパネ
   ル。
6. 【請求項６】 前記ディスプレイパネル（２０）の前記
   第一と第二の層（５４，５６）は、光学的に不連続でな
   い状態で接続されていることを特徴とする請求項４記載
   のディスプレイシステム。
7. 【請求項７】 ディスプレイシステム（１０）は、ハウ
   ジング（１２）と、前記ハウジングに結合されたディス
   プレイパネル（２０）と、前記ハウジング（１２）内に
   配置された複数の光源（３０，３２，３４，３６）と、
   さらに前記光源（３０，３２，３４，３６）及び前記デ
   ィスプレイパネル（２０）との間のハウジング（１２）
   内に配置された複数のカラーフィルタ（４２，４４）と
   を備え、 前記複数の光源（３０，３２，３４，３６）の第一と第
   二の光源（３０，３２）は、第一の色で前記ディスプレ
   イパネルを照明するために、前記複数のカラーフィルタ
   （４２，４４）の中の第一のカラーフィルタ（４２）を
   光線が透過するように電圧が加えられ、 前記複数の光源（３０，３２，３４，３６）の中の第三
   と第四の光源（３４，３６）は、第二の色で前記ディス
   プレイパネル（２０）を照明するために、前記複数のカ
   ラーフィルタ（４２，４４）の中の第二のカラーフィル
   タ（４４）を光線が透過するように電圧が加えられ、 第三の色で前記ディスプレイパネル（２０）を照明する
   ために、前記第一及び第三の光源（３０，３４）は同時
   に電圧が印加され、一方、前記第一及び第二のカラーフ
   ィルタ（４２，４４）を前記第一及び第三の光源（３
   ０，３４）からのみ光線が同時に透過するように、第二
   及び第四の光源（３２，３６）には同時に電圧が印加さ
   れないことを特徴とするディスプレイシステム。
8. 【請求項８】 前記第一のカラーフィルタ（４２）は、
   前記ディスプレイパネル（２０）から離れ、かつ前記第
   二のカラーフィルタ（４４）の方へ向かうように傾斜す
   る主表面領域（６２）を有し、前記第二のカラーフィル
   タ（４４）は、前記ディスプレイパネル（２０）から離
   れ、かつ前記第一のカラーフィルタ（４２）の方へ向か
   うように傾斜する主表面領域（６８）を有していること
   を特徴とする請求項７に記載のディスプレイシステム。
9. 【請求項９】 前記第一、第二、第三及び第四の光源
   （３０，３２，３４，３６）は、長方形状に配置され、
   前記第一及び第三の光源（３０，３４）は、前記長方形
   状の配置における対角線上に対向する角に配置されるこ
   とを特徴とする請求項８記載のディスプレイシステム。