JPH11142394A - 水質異常検知装置 - Google Patents

水質異常検知装置

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JPH11142394A
JPH11142394A JP30681097A JP30681097A JPH11142394A JP H11142394 A JPH11142394 A JP H11142394A JP 30681097 A JP30681097 A JP 30681097A JP 30681097 A JP30681097 A JP 30681097A JP H11142394 A JPH11142394 A JP H11142394A
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JP
Japan
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fish
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JP30681097A
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Masakazu Nakanishi
正和 中西
Naoki Hara
直樹 原
Mikio Yoda
幹雄 依田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、魚の行動パターンの変化に応
じて、前記設定値を自動的に変更することによって、異
常水質を高精度で判定することができる実用的な水質異
常検知装置を提供することにある。 【解決手段】本発明では、前期設定値に対するデータに
基づいて統計処理することによって、魚の行動パターン
に順応した設定値を自動的に設定できるようにした水質
異常検知装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水場や下水処理
場の流入水及び処理水を用いて飼育している複数の水棲
動物を画像処理して、前記水棲動物の行動パターンか
ら、被検水中の毒物の有無を検出する水質異常検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水場などでは原水中に毒物が混入した
か否かを判定するために、原水や浄水の一部を水槽に導
きこの水槽でフナ,コイ,ウグイ,タナゴ,オイカワ及
び金魚等の魚類を飼育している。同様に下水処理場の処
理水や放流水及び河川水並びに湖沼について水中の毒物
の有無を監視するために、魚類を監視する場合がある。
水中に毒物が混入した場合には、これらの飼育魚類が異
常行動を示したり死んだりすることから毒物混入の検出
を行うが、この異常行動の監視は以前は目視で行われて
きた。
【0003】しかしこれでは、人が監視していないとき
には監視できないから、自動監視装置が開発された。そ
の従来例としては、水槽中の魚を水槽上部から工業用テ
レビカメラ (ITV) で検出し、画像処理する方法(文
献:第36回全国水道研究発表会、講演集P464−4
66)が考案されている。この方法では、水槽の上部か
ら魚を照明し、同じように上部から撮像する方法が示さ
れている。しかし、この方法では魚が水上面に浮上しな
いと、検出できないので、魚の行動異常を早期に検出す
る事は困難である。
【0004】特開昭62−45300 号公報では水質を監視す
るために、複数生物の行動パターンを監視する方法が開
示されている。この開示技術では飼育水槽の水深方向
に、ある設定値を設け、該値より越えて浮上する魚類の
頻度及び差分面積頻度に、ある設定値を設け、該値より
越えて浮上する魚類の頻度及び差分面積頻度をその2値
画像に基づいて統計処理することにより異常水質を判定
するようにしたものである。しかし、この方法では上記
設定値が固定値のため季節によって変化する魚の行動パ
ターンに応じた設定値の変更ができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、毒
物を検知するにあたって、前期設定値が魚の行動パター
ンの変化を考慮していないため、精度が低下する場合が
あり、時には誤認識を生じる場合がある。
【0006】本発明の目的は、魚の行動パターンの変化
に応じて、前記設定値を自動的に変更することによっ
て、異常水質を高精度で判定することができる実用的な
水質異常検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、前期設定値
に対するデータに基づいて統計処理することによって、
魚の行動パターンに順応した設定値を自動的に設定でき
るようにした水質異常検知装置である。
【0008】即ち、本発明の水質異常検知装置によれ
ば、設定値に対するデータに基づいて統計処理すること
によって、魚の行動パターンに順応した設定値を自動的
に設定できるので水質異常検出を精度良く行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面を用いて本発明の実施
例を説明する。
【0010】図1を用いて実施例の構成と動作を簡単に
説明する。環境調節槽1へは、配管2Aとポンプ2Bに
よって被検水を供給する。余分な水は配水管2Cによっ
て排水する。攪拌機3は被検水を攪拌翼3Aで攪拌す
る。サーミスタなどの温度計4は被検水の温度を検出す
る。検出した温度は、温度調節装置5に入力され放熱器
出力装置6を調節し放熱器6Aからの放熱量を制御する
ことによって温度を一定に制御する。温度調節方法は、
オン/オフ調節法やPID調節法などの公知の技術が容
易に利用できる。調節する温度の目標値は、水槽10で
飼育する魚が活動するのに適した温度に設定する。エア
ーポンプ7は散気装置7Aから空気砲を供給して溶存酸
素濃度を調節する。エアーポンプ7は空気を供給する。
もし、被検水の溶存酸素を過飽和である場合には、空気
の供給によって濃度を低下させる。温度及び溶存酸素濃
度が魚類の飼育に適切になった被検水は給水管11と給
水ポンプ12によって水槽10に供給される。水槽10
に導かれた水は配水管13によって排水される。水槽1
0には金網や多孔板などの仕切り板18A及び18Bによ
って仕切られた飼育空間19がありここで魚14A,1
4B,14Cを飼育する。なお、ここでは本実施例につ
いて魚が3尾の場合を説明するが、魚がさらに多数の場
合にも本実施例が同様に適用できることは言うまでもな
い。
【0011】照明装置15A,15B,15Cは水槽1
0内の魚14を照らす。照明装置15A,15B,15
Cと水槽装置10との間にはスリガラスや紙などの半透
明物質を材質とする半透明板16を設ける。照明装置1
5A,15B,15Cの光を受けて半透明板16は光を
散乱させて、半透明板16全体から発する光は水槽10
を照らす。照明装置15A,15B,15Cからみて水
槽10の反対側に工業用テレビカメラ(ITV)などの
撮像装置20を配置する。すなわち、撮像装置20は照
明装置15A,15B,15Cから発して半透明板16
を通った光を撮像する。ここで、撮像装置20は飼育空
間19を撮像する。
【0012】撮像装置20の信号は画像監視装置30に
導かれる。画像監視装置30の構成と動作の詳細につい
ては後述するが、画像監視装置30の機能を簡単に説明
すると画像監視装置30では、まず、予め設定された時
間間隔h毎に撮影画像を取り込んで魚体を画像認識し、
魚体の重心や速度を計算する。時間間隔h毎に魚の重心
と速度が順次計算されてこの結果がメモリに記憶され
る。このメモリ情報に基づいて、予め設定した計測時間
Tにおける魚の位置(重心)や速度の統計的なパターン
を計算して魚14の行動を監視し、この監視結果に基づ
いて異常の場合には警報を発する。
【0013】モニターテレビ50は撮像した画像を表示
する。画像モニター60は画像監視装置30の信号を受
けて、撮像認識結果並びに魚の位置分布や速度分布など
の監視結果を表示する。キーボード70は、画像監視装
置30の監視条件やCRT80 の表示を制御する情報を入力
する。
【0014】次に画像監視装置30の構成を詳細に説明
する。タイマ31Sは初期設定された時間間隔h毎にA
/D変換器32にトリガ信号を出力する。A/D変換器
32はトリガ信号に同期して撮像装置20から出力され
た画像信号を受けて、これをアナログ値からデジタル値
に変換して多値画像メモリ32Mに記録する。輝度頻度
分布計算回路33は多値画像メモリ32Mの信号を受け
て多値画像の輝度頻度分布(ヒストグラム)を計算す
る。ここで、輝度頻度分布は、多値画像の各値(輝度)
の頻度を表す。しきい値決定回路34は輝度頻度分布の
計算結果を受ける一方で、魚体面積設定回路34Sの信
号を受け、両信号に基づいて2値化のしきい値を決定す
る。
【0015】2値化回路35は多値画像メモリ32Mの
信号としきい値決定回路34の信号を受け、多値画像を
2値化してこの2値画像を2値メモリ35M1に記録す
る。ただし2値メモリ35M1への記録は計測開始の初
回だけ行い、以後は2値メモリ35M2へ記録する。ま
ず、時間h後には同様にして得られた2値画像を2値メ
モリ35M2に記録する。2値化回路35では魚14
A,14B,14Cの画像を抽出する。以下では、魚1
4A,14B,14C全体を表す時には魚群14と表す
ことにする。なお魚の種類は異なっても良い。2値メモ
リ35M1及び記録された魚群14の2値画像は画像モ
ニター60に表示される。
【0016】位置分布計算回路36は2値メモリ35M
2の信号を受けて、魚群14の水深方向の位置分布を計
算する。位置分布加算回路37は位置分布計算回路36
の結果を受けて位置分布を加算していく。タイマ31S
の指令の基づいてこれまでの一連の処理を一定の時間間
隔と決められた回数繰り返す。位置分布比較回路38に
は正常分布設定回路38Sから入力された正常時の位置
分布と、位置分布計算回路37から入力された位置分布
とが比較される。異常と判定されたら警報信号を警報装
置38Aに入力する。比較されたそれぞれの位置分布の
データはデータメモリ38Mに格納される。格納された
データは統計データ解析装置46で解析され、タイマ4
5Mで初期設定された周期Hごとに正常分布設定回路3
8Sの設定値を自動的に変更する。
【0017】差分計算回路40は、2値メモリ35M1
及び2値メモリ35M2に記憶された魚群14の2値画
像を受けて2値画像の差分画像を計算して差分画像メモ
リ40Mに記録する。差分面積計算回路41は差分画像
の面積を計算する。差分画像とは画像の減算を行うが、
画像の移動速度が大きければ差分画像の面積も大きくな
り、逆に移動速度が小さければ面積は小さくなることか
ら、魚群の移動速度に関する情報を得る事が出来る。差
分面積分布加算回路42は差分面積計算回路41の結果
を受けて面積分布を加算し、加算した結果を差分面積分
布比較回路43に入力する。
【0018】差分面積分布比較回路43には正常分布設
定回路43Sから正常時の分布が入力され、この正常分
布と、差分面積分布計算回路42から入力された分布と
が比較される。異常と判断されたら警報信号を警報装置
43Aに入力する。比較されたそれぞれの差分面積分布
のデータはデータメモリ43Mに格納される。格納され
たデータは統計データ解析装置46で解析され、タイマ
45Mで初期設定された周期Hごとに正常分布設定回路
43Sの設定値を自動的に変更する。警報装置44Aは
警報装置38と43とにおける信号がON(異常と判定)
であれば、さらに警報を出力する。なおキーボード70
からは、タイマ31S,魚体面積設定回路34S,正常
分布設定回路38S及び正常分布設定回路43S,タイ
マ45Sに設定値を入力する。
【0019】次に、画像監視装置30の動作を詳細に説
明する。タイマ30Sはキーボード70によって入力さ
れた初期設定された時間間隔h毎に、ffにA/D変換
のトリガ信号を出力する。このhは0.2 秒ないし2秒
程度であり、この時間間隔で以下の画像処理を実行す
る。またタイマ31Sでは1回の画像処理時間hとこの
画像処理の繰り返し回数nを設定して、計測時間T(1
回の画像処理時間がhであるからn回の画像処理を繰り
返すとT=nhとなる。)を設定して、この間の魚群の
統計的な行動パターンを計算できるようにする。計測時
間Tは10秒ないし1時間程度である。
【0020】A/D変換器32はタイマ30Sから出力
されたトリガ信号に同期して撮像装置20から多値画像
信号をアナログ値からデジタル値に変換し、デジタルの
多値画像信号を多値画像メモリ32Mに記録する。多値
画像メモリ32Mには縦が256個、横が256個の記
憶場所があり、各々の記憶場所に対応する画素の輝度信
号がデジタル値で格納される。この記憶場所のi行j列
(i=1〜256,j=1〜256)目の信号(輝度)
をG(i,j)と表すものとする。A/D変換器32が
アナログ値を7ビットのデジタル値に変換する物であれ
ば、G(i,j)は128段階のデジタル値を持つ。
【0021】多値画像メモリ32Mに格納された多値画
像の例を図2に示す。図2は多値の輝度を持つ画像を表
す。輝度頻度分布計算回路33は多値画像の輝度頻度分
布を計算する。図2の緯度頻度分布を図3に示す。しき
い値決定回路34は輝度頻度分布の計算結果を受けてし
きい値Iを決定する。次にしきい値Iの設定法について
説明する。
【0022】図3は輝度頻度分布を表す。本発明の照明
法では魚群14は必ず暗い物体として撮像できるので、
図3に示すように輝度が低いところから魚群14の面積
(ハッチングで示し、この面積をfをする)だけいった
ところに第1のしきい値I1を設定値を設定する。面積
fは状態によって異なるので、最小の面積を設定する。
このしきい値設定法は水が濁った時に特に有効である。
しかし、水が濁っていない場合には第2のしきい値を使
用する方が良い。
【0023】図4においてピークPfは魚体を、ピーク
Pbは背景を、Peで表す部分は魚のえらと輪郭を表
す。魚体のみを抽出するにはPfとPeとの境界に第2
のしきい値I2を設定する。図3に示すように、予めし
きい値を少なくとも輝度I1としておき、輝度が高くな
る方向に各頻度を検索しながらさらにPfとPeとの境
界(最小値)があればこの輝度にI2を選ぶ。
【0024】次に、2値化回路35は多値画像メモリ3
2Mの信号としきい値決定回路34の信号I(I1また
はI2)を受け、多値画面を2値化して2値メモリ35
M1に記録する。ただし、2値メモリ35M1への記録
は計測開始の初回だけ行い、以後2値メモリ35M2へ
記録する。まず、時間h後には同様にして得られた2値
画像を2値メモリ35M2に記録する。ただし2値メモ
リ35M1の2値画像と2値メモリ35M2の2値画像
が差分計算回路40に出力されて差分演算が行われた
ら、2値メモリ35M1の2値画像は2値メモリ35M
2の2値画像に置き換えられる。以後、時間間隔h毎に
新しい2値画像が2値メモリ35M2に記録される。
【0025】次に、2値化回路35の具体的動作につい
て説明する。2値化回路35では多値画像メモリ35M
の輝G(i,j)を受けて、しきい値よりも明るい画素
を全て0レベルとし、逆にしきい値よりも暗い画素を全
て1レベルとして、この信号を初回を除けば必ず2値化
メモリ35M2に格納する。この2値化された信号の集
合をB(i,j)とする2値化の計算は次式で表され
る。
【0026】
【数1】 G(i,j)≧Iならば、B(i,j)=0 (1)
【0027】
【数2】 G(i,j)<Iならば、B(i,j)=1 (2) (1),(2)式を各画素について全て計算することによ
って、背景を0レベル、魚群14を1レベルとする事が
出来る。図2を2値化した結果を図4に示す。図4の画
像は初回に計測ならば2値メモリ35M1に記録され、
2回目以降なら2値メモリ35M2に記録される。
【0028】位置分布計算回路35は2値メモリ35M
2の信号を受けて魚群14の位置分布を計算する。図4
の位置分布は図6に示すように、図4の画像を水平方向
に投影した分布で定義する。すなわち、図5の位置分布
は魚群が水深方向についてどの水深にいたかを表す。つ
まり、得られた位置分布は魚群の位置を代表する分布で
ある。
【0029】位置分布加算回路37は位置分布計算回路
36の結果を受けて時間h毎に計測して位置分布を加算
していき、平均的な位置分布を計算できるようにする。
この繰り返しタイマ31Sの指令に基づいて前述した一
連の処理を決められた回数nだけ行う。このようにして
得られた位置分布は、正常時には図6(a)に示すよう
に水槽の底部にピークを持つ分布となる。異常時の位置
分布は図6(b)に示すように水面付近にピークを持つ
分布となる。この分布は、いわゆる鼻上げ行動を表す。
【0030】位置分布比較回路38には予め得られた正
常時の位置分布が正常分布設定回路38Sに入力され、
位置分布加速回路37から入力された位置分布と比較さ
れる。異常と判定されたら警報信号を38Aに入力す
る。比較されたそれぞれの位置分布のデータはデータメ
モリ38Mに格納される。格納されたデータは統計デー
タ解析装置46で解析され、タイマ45Sで初期設定さ
れた周期Hごとに正常分布設定回路38Sの設定値を自
動的に変更する。格納されたデータの例は図7に示すよ
うな3次元グラフで表現できる。また周期Hは1週間〜
1カ月程度である。
【0031】位置分布比較回路38における位置分布の
比較方法について次に説明する。水面近くに魚がいる頻
度を評価するために、図6において、分布の全面積Lt
に対する水面近くの面積Ls(ハッチングで示す)の比
Ls/Ltを計算する。位置分布比較回路38では比L
t/Lsが所定値より大きくなったら、魚14が水面近
くに鼻上げ行動をとっていることを表すので、行動異常
と判定する。すなわち水質が異常であると判定する。例
えば、Ls/Ltが0.2 以上になれば異常とみなす。
異常と判定されたら信号を警報装置38Aに入力する。
【0032】差分計算回路40は、2値化メモリ35M
1の画像B1(i,j)と2値化メモリ35M2の画像
B2(i,j)との差分を次式で計算し、結果S(i,
j)を差分画像メモリ40Mに記録する。
【0033】
【数3】 S(i,j)=B1(i,j)−B2(i,j) (3) この計算はタイマ31Sで設定された時間間隔h毎に繰
り返される。図8は2値画像B1(i,j)の輪郭を実
線で、2値画像B2(i,j)の輪郭を破線で示す。差
分画像メモリ40Mに記憶された差分画像は図9のよう
になる。このように、動いた部分だけが抽出される。差
分面積計算回路41は、差分画像メモリ40Mの差分画
像を受けて各々の面積の総和を計算する。
【0034】総和を計算するのは魚群全体の動きを検出
するためであるが、各々の面積を計算してもよい。この
ときには1尾毎の動きを検出することになるが、複数尾
の魚が重なった場合にはかならずしも1尾の動きを検出
できるわけではない。いずれにせよ、差分面積計算回路
41で計算された差分面積は、魚群14が速い速度で移
動する場合にはこの面積は大きくなり、逆に、緩やかな
速度で移動する場合には面積は小さくなる。正常時には
この面積は小さく、異常時には大きくなる。つまり、狂
奔行動を表す。
【0035】差分面積分布加算回路42は、差分面積計
算回路41の結果を受けて時間間隔h毎に差分面積を加
算しながら差分面積分布を計算していく。差分面積分布
とは、図10に示すように横軸に差分面積をとり、縦軸
にその頻度をとった図である。正常時の差分面積分布
は、図11(a)に示すように差分面積が小さいところ
にピークを持つ分布となる。異常時の差分面積分布は、
図11(b)に示すように差分面積が大きいところの頻
度が正常時と比較して高くなる分布となる。
【0036】差分面積分布比較回路43には正常分布設
定回路43Sから正常時の差分面積分布が入力され、こ
の正常分布と、差分面積分布加算回路42から入力され
た差分面積分布とが比較される。比較されたそれぞれの
差分面積分布のデータはデータメモリ43Mに格納され
る。格納されたデータは統計データ解析装置46で解析
され、タイマ45Sで初期設定された周期Hごとに正常
分布設定回路43Sの設定値を自動的に変更する。格納
されたデータの例は図12に示すような3次元グラフで
表現できる。また周期Hは1週間〜1カ月程度である。
【0037】差分面積分布比較回路43の動作、すなわ
ち比較の方法について説明する。魚群の動きを検出する
ために、図11(a)および(b)において、分布の全
面積Vtに対する水面近くの面積Vs(ハッチングで示
す)との比Vs/Vtを計算する。差分面積分布比較回
路43では比Vs/Vtが所定値より大きくなったら、
魚群14が速い速度で泳ぐ狂奔行動をとっていることを
表すので、異常行動と判定する。すなわち、水質が異常
と判定する。例えば、Vs/Vtが0.2 以上になれば
異常とみなす。異常と判定されたら信号を警報装置43
Aに入力する。なお、Ls/Ltの値とVs/Vtの値
は魚の種類によって異なる。
【0038】警報装置44Aは、警報装置43Aと警報
装置38Aとの信号を受けて、これらの信号がON(異
状)である場合には魚群の行動が異常であると判定す
る。位置分布と差分面積分布とが同時に異常となる場合
は水質異常の程度が大きいことを表す。警報装置44
A,警報装置43Aまたは警報装置38Aが異常と判定
した時には、CRT80上に警報を知らせたり、音声メ
ッセージを出力する。また、キーボード70からの命令
に基づいて、画像モニタ60は2値化メモリ35Mの画
像を時間h毎に表示したり、図6に示す位置分布や図1
1の差分面積分布などを時間T毎に表示する。
【0039】以上、図1の実施例を詳細に説明したが、
この実施例では複数尾の魚群の行動を、位置分布と差分
面積分布で検出することができるので、魚群の異常行動
を効果的に検出することができる。このように、複数尾
の魚群の行動を連続的に画像処理できるので、毒物が被
検水に流入した時の魚の異常行動を制度良く検知して警
報を出すことができる。
【0040】図1の実施例では、差分計算回路40にお
いて2値メモリ35M1と35M2との2値画像を差分
したが、本発明は、動きについては画像の差分で検出す
ることを特徴としているので、多値画像を差分すること
ができる。この場合の図1の実施例と異なるところだけ
を以下に簡単に説明する。
【0041】多値画像を差分する場合には、2値メモリ
の場合と同様に多値メモリ35M1の他に、異なった時
間に多値画像を記憶する多値画像メモリ35M1を設定
(図示せず)して、これらを差分する。この場合には差
分画像は多値画像であるので、得られた差分多値画像を
2値化して、この結果を差分面積計算回路41で差分面
積を計算する。この他の手順は図1の実施例と同様であ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、生物の行動パターンの
変化を考慮した毒物検出を高精度で行う事が出来る。浄
水場の実施例のように、魚群の行動を画像監視すること
により、警報を出したり異状時に取水停止することなど
緊急措置を速やかにとることが可能で、水質安全性を高
度に確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である水質異常検知装置を説明
する構成図。
【図2】複数尾の魚群を撮像した図。
【図3】輝度頻度分布を表す特性図。
【図4】2値画像を示す図。
【図5】水深方向の魚の位置分布を表す特性図。
【図6】水深方向の魚の位置分布を表す特性図。
【図7】データメモリに格納されるデータ例を表す図。
【図8】差分計算を説明する図。
【図9】差分計算を説明する図。
【図10】差分面積分布を表す特性図。
【図11】差分面積分布を表す特性図。
【図12】データメモリに格納されるデータ例を表す
図。
【符号の説明】
1…環境調節槽、10…水槽、14…魚、20…撮像装
置、30…画像処理装置、32…A/D変換器、35…
2値化回路、36…位置分布計算回路、38…位置分布
比較回路、40…差分計算回路、43…差分面積分布比
較回路、38A,43A,44A…警報装置、46…統
計データ解析装置、50…モニタテレビ、60…画像モ
ニタ、70…キーボード、80…CRT。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中の毒物流入検知のための複数匹に魚類
    を飼育する水槽と、該魚類の画像情報を一定の時間間隔
    で電気信号に変換する撮像装置と、前記水槽内の魚類を
    照明する照明装置と、前記撮像装置で撮像した多値画像
    から前記魚類を2値画像として抽出する魚類2値化手段
    と、前記多値画像または前記2値画像を記憶する第1の
    画像記憶手段と、これと異なる時間において前記多値画
    像または2値画像を記憶する第2の画像記憶手段と、前
    記2値画像の水深方向の頻度分布を計算する位置分布計
    算手段と、第1の画像記憶手段と第2の画像記憶手段と
    の差分画像を得る画像差分手段と、前記差分画像面積の
    頻度分布を計算する面積分布計算手段と、前記位置分布
    計算手段と、前記面積分布計算手段との計算結果を季節
    によって変化する魚の行動パターンによって自動的に設
    定される値と対比して、その差が所定の値以上になった
    時、所要の信号を発する手段を具備することを特徴とす
    る水質異常検知装置。
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