JPH11141824A - 焼却炉および焼却炉の管理方法および焼却炉の排熱を用いた冷暖房装置 - Google Patents

焼却炉および焼却炉の管理方法および焼却炉の排熱を用いた冷暖房装置

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JPH11141824A
JPH11141824A JP9317646A JP31764697A JPH11141824A JP H11141824 A JPH11141824 A JP H11141824A JP 9317646 A JP9317646 A JP 9317646A JP 31764697 A JP31764697 A JP 31764697A JP H11141824 A JPH11141824 A JP H11141824A
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fuel
air
incinerator
temperature
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  • Air Supply (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塊状等の被燃焼物を完全燃焼させる焼却炉を
提供する。 【解決手段】 下底部22により閉じられ、その中で被
燃焼物Wが燃焼させられる燃焼筒24と、空気を供給す
るためのブロワー14と、燃料を供給するための燃料供
給手段15と、燃焼筒内の下底部の近傍に、燃焼筒の内
壁に沿って燃焼ガスが十分に上昇できるように設けら
れ、ブロワーからの空気または燃料供給手段からの燃料
を燃焼筒の下底部の中央部に向かって噴出して燃焼ガス
を燃焼筒の内壁に沿って上昇させ、燃焼時の最高温度部
を下底部の近傍に閉じこめる噴出手段26とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉に関し、プ
ラスチック、ゴム、廃油、塗料等の廃棄物を完全に燃焼
させることができ、また排煙がほとんどない焼却炉に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年公害防止の観点から廃棄物処理が問
題となってきている。廃棄物処理が問題となるのは、廃
棄物を埋める場合には広い処理場を確保する必要がある
が、そのような場所の確保が難しい点にある。また、廃
油等では、それが一般ゴミ等と同じところに捨てられた
場合、水資源の汚染という問題を引き起こしかねないと
いう問題がある。
【0003】廃棄物を焼却処理すれば、ゴミの量を減ら
すことができ便利であるが、有害な窒素酸化物等の排ガ
スが大気を汚染するという問題を引き起こす。また、排
ガス中に含まれるダイオキシンやジベンゾフラン(ダイ
オキシン類)等を長期間にわたって曝露すると、人体に
悪影響が及ぶことが懸念されている。さらに、プラスチ
ックのような廃棄物を焼却すると、高温での燃焼が必要
なため、焼却炉を傷め、その寿命を縮めるという問題が
ある。
【0004】例えば、廃タイヤの処理では、従来種々の
焼却炉が提供されているが、いずれも小型で発熱量の少
ないものであり、公害を発生させないという条件を満足
するものは少ない。
【0005】廃タイヤを直接燃焼させると、ゴムを主成
分としているので、燃焼温度が非常に高い。この高温の
ため、焼却炉は損傷する。また、ゴム中に含まれるカー
ボンブラック等の炭素分が十分に燃焼しないまま黒煙と
して排出されるため、悪臭をまき散らす原因ともなって
いた。
【0006】焼却炉には直熱式と乾溜式とがある。図1
1は直熱式の焼却炉の一例を示す。直熱式の焼却炉では
廃タイヤのような処理物を投入した後火が付けられ、処
理物が燃焼を開始する。図では示していないが、焼却炉
の下部から空気が供給されてもよい。処理物が燃焼する
につれて炎が焼却炉の下部から上方に立ち昇る。このと
きの焼却炉内の温度分布は下部で約600℃、中央部で
約800℃、上部で約1200℃である。
【0007】これから明らかなように、完全燃焼してい
るのは処理物の最上部だけであり、それ以外の部分では
不完全燃焼の状態にある。このため、不完全燃焼の状態
にある部分から、上記のようにカーボンブラック等の炭
素分が煙と一緒に排出されることになってしまう。ま
た、燃焼温度が低い不完全燃焼の部分からは、ダイオキ
シン類が発生するおそれがある。
【0008】以上のように、従来の直熱式の焼却炉で廃
棄物を焼却処理しようとすると、排ガスによる大気汚染
と悪臭と人体への悪影響という問題を引き起こしてい
た。また、プラスチックのような廃棄物を焼却すると、
高温での燃焼が必要なため、焼却炉を傷め、その寿命を
縮めるという問題があった。
【0009】また、特に、焼却炉内部で処理物の集合体
が塊状になっていると、焼却時に、その塊の表面部の燃
焼温度は高くなって完全燃焼するが、塊の内部は、低い
燃焼温度で不完全燃焼の状態となっている。このため、
不完全燃焼の状態にある部分から、ダイオキシン類を多
く含んだ排ガスが生じていた。
【0010】また別の問題として、焼却炉の運転開始直
後は、炉内温度が十分に上昇しきっておらず、そのた
め、燃焼温度の低い不完全燃焼の状態が生じ易いという
問題があった。また、運転停止直前は、処理物の残量が
少ないことから、高い燃焼温度を確保することができ
ず、不完全燃焼の状態を生じ易いという問題があった。
同様の理由から、処理物を炉に連続供給しながら運転す
る場合にあっては、処理物の量によって炉内温度が変動
することがあり、高い燃焼温度の確保・維持が難しいこ
とがあった。また、処理物の種類等により、高い燃焼温
度を確保・維持しつつ完全燃焼させることが難しい場合
もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ほと
んど煙を出すことなく被燃焼物を燃焼させることができ
る焼却炉を提供することにある。本発明の他の目的は、
有害排ガスの濃度を低く抑えることができる焼却炉を提
供することである。本発明の他の目的は、被燃焼物をほ
ぼ完全燃焼させることによりほとんど煙を出さない焼却
炉を提供することにある。本発明の他の目的は、焼却時
の高温部を焼却炉の底部に閉じこめることにより被燃焼
物をほぼ完全燃焼させることができる焼却炉を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、焼却炉の下方中央部
において底部に向けて流れる対流を起こさせることによ
り被燃焼物をほぼ完全燃焼させることができる焼却炉を
提供することにある。本発明の他の目的は、焼却炉の底
部の近傍において底部に向けて空気を供給することによ
り、底部付近の燃焼温度を他の部分より高温にして被燃
焼物をほぼ完全燃焼させることができる焼却炉を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、被燃焼物が塊状に
堆積されている場合など、被燃焼物の形状・形態又は容
積等によらず、被燃焼物を全体にわたって高い燃焼温度
でほぼ完全燃焼させることができる焼却炉を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、被燃焼物の量・種類等
によらず、容易に被燃焼物を高い燃焼温度でほぼ完全燃
焼させることができる焼却炉を提供することにある。本
発明の他の目的は、運転開始直後又は運転停止直前など
を問わず、運転中はいつでも被燃焼物を高い燃焼温度で
ほぼ完全燃焼させることができる焼却炉を提供すること
にある。本発明の他の目的は、被燃焼物の燃焼により発
生する排ガスの温度が高くなり過ぎるのを抑え、有害ガ
スの発生を防止することができる焼却炉を提供すること
にある。本発明の他の目的は、炉内の被燃焼物の残量に
応じて、被燃焼物を定量的に搬送することのできる焼却
炉を提供することにある。本発明の他の目的は、炉の排
熱を有効活用した冷暖房装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による焼却炉は、
下底部により閉じられ、その中で被燃焼物が燃焼させら
れる燃焼筒と、空気を供給するためのブロワーと、燃料
を供給するための燃料供給手段と、及び前記燃焼筒内の
前記下底部の近傍に、前記燃焼筒の内壁に沿って燃焼ガ
スが十分に上昇できるように設けられ、前記ブロワーか
らの空気または前記燃料供給手段からの燃料を前記燃焼
筒の前記下底部の中央部に向かって噴出して燃焼ガスを
前記燃焼筒の内壁に沿って上昇させ、燃焼時の最高温度
部を前記下底部の近傍に閉じこめる噴出手段とを具備す
る。
【0013】前記噴出手段は、前記下底部の近くの温度
が前記燃焼筒の中央部の温度より高く、前記中央部の温
度が前記燃焼筒の上部の近くの温度より高くなるように
被燃焼物を燃焼させるように、前記ブロワーからの空気
または前記燃料供給手段からの燃料を前記下底部に向か
って噴出して前記燃焼筒の下部の水平断面の中央部を通
って前記下底部に向かう空気流または燃料流を発生させ
て、燃焼ガスを前記燃焼筒の内壁に沿って上昇させる。
【0014】前記噴出手段は、前記ブロワーからの空気
を流すための空気通路と、前記燃料供給手段からの燃料
を流すための燃料通路と、前記下底部の中央部の上方に
設けられ、前記空気通路に接続され前記下底部に向かっ
て前記ブロワーからの空気を噴出するための複数の空気
用開口部および前記燃料通路に接続され前記下底部に向
かって前記燃料供給手段からの燃料を噴出するための複
数の燃料用開口部とをそれぞれ下面に有する環状の二重
管からなる空気燃料供給部とを具備する。
【0015】前記噴出手段は、前記ブロワーからの空気
を流すための空気通路と、前記燃料供給手段からの燃料
を流すための燃料通路と、前記空気通路又は前記燃料通
路にそれぞれ接続されて前記燃焼筒の内壁に取り付けら
れ、前記下底部に向かって前記ブロワーからの空気又は
前記燃料供給手段からの燃料をそれぞれ噴出するための
複数の空気用開口部および燃料用開口部をそれぞれ下面
に有する複数の突出部からなる空気燃料供給部とを具備
する。
【0016】前記ブロワーから供給される空気を冷却さ
せるための冷却手段を更に具備していてもよい。前記下
底部の水平断面形状は、略N角形(Nは3以上の整数)
であってもよい。前記空気燃料供給部は、着脱可能とし
てもよい。
【0017】前記燃焼筒の前記下底部の近傍の温度を検
出する温度検出手段を更に具備してもよい。
【0018】前記燃焼筒の少なくとも下部を間隙をもっ
て覆い、その間隙に注入される冷却水により前記燃焼筒
を冷却するための冷却部を更に具備してもよい。
【0019】前記燃焼筒に設けられた少なくとも1つの
燃焼温度検出器と、前記燃焼温度検出器の検出結果に従
って前記ブロワーを制御して空気供給量を制御するため
の制御手段とを更に具備してもよいし、あるいは、前記
燃焼温度検出器の検出結果に従って前記燃料供給手段を
制御して燃料供給量を制御するための制御手段とを更に
具備していてもよい。
【0020】前記燃焼筒の外気と略遮断された状態で、
前記被燃焼物を連続的かつ定量的に前記燃焼筒に搬入す
るための搬入手段を更に具備していてもよい。
【0021】前記噴出手段のうちの少なくとも一部は、
その表面にアルミニウムが熔射されているか、その表面
にセラミックが塗布されている。
【0022】前記噴出手段は、冷却水により冷却されて
いる。
【0023】本発明による吸収式冷暖房装置は、水供給
部と、前記水供給部により供給される水が焼却炉により
発生する熱と熱交換して生じる熱湯又は水蒸気を加熱源
とする加熱部と、冷媒と、前記冷媒を蒸発させるための
蒸発部と、前記加熱部にて加熱され、前記蒸発部にて蒸
発した前記冷媒の水蒸気を吸収するための吸収液と、前
記冷媒の水蒸気を吸収した前記吸収液が前記加熱部にて
加熱されて蒸発した冷媒の水蒸気を冷却して前記冷媒を
得るための凝縮部とを備えてなる。ここで、前記水供給
部により供給される水は、前記焼却炉に用いられる冷却
水でもよい。
【0024】本発明による焼却炉の管理方法は、焼却炉
での被燃焼物の燃焼中又は燃焼の前後に、前記焼却炉内
の前記被燃焼物の燃焼ガス温度が所定温度を下回らない
ように、前記燃焼炉に高熱を発生させるための燃料を入
れ、前記被燃焼物と共に又は前記被燃焼物とは別に単独
で燃焼させる。
【0025】または、焼却炉での被燃焼物または燃料の
燃焼により生じた前記焼却炉からの排出ガスの温度が所
定温度を上回らないように、前記燃焼炉に入れる前記被
燃焼物又は燃料の量を制御する。
【0026】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して、本発明によ
る焼却炉を以下に説明する。
【0027】図1は本発明の一実施の形態による焼却炉
を示す図である。焼却炉の一部は任意の断面で示されて
いる。焼却炉1は主として燃焼室部2と、この燃焼室部
2に空気および燃料を供給するための空気燃料供給室部
6、被燃焼物を燃焼室部2に搬入するための被燃焼物搬
入室部5及び集塵室部4とからなる。空気燃料供給室部
6と燃焼室部2とは、空気および燃料をそれぞれ導入す
るための二重管からなる空気燃料導入管74で接続され
ている。また、燃焼室部2と集塵室部4とは排煙管72
で接続されている。
【0028】ベース10の上におかれた空気燃料供給室
部6の前面には、この燃焼炉1の動作を制御するための
制御装置12が設けられている。制御装置12の後方の
空気燃料供給室部6内には、空気燃料導入管74の外管
に接続されたブロワ14と、空気燃料導入管74の内管
に接続された燃料ポンプ15が設けられている。ブロワ
14および燃料ポンプ15は、制御装置12により制御
され、空気燃料導入管74を介して燃焼室部2に空気お
よび燃料を供給する。この例において、燃料ポンプ15
から供給される前記燃料は、都市ガスである。但し、こ
れに限定されない。前記燃料は、気体であるか、液体で
あるかをも問わない。例えば、酸素やアセチレンガス系
のものでもよい。
【0029】燃焼室部2はベース10の上に形成された
下底部22を有している。下底部22は、例えばコンク
リート製である。しかし、他の材料で形成されてもよ
い。下底部22の上面部は、半球状に中心部が凹んだ構
造をしている。これにより、被燃焼物の燃焼時に上方か
ら落下した被燃焼物片、液化物等は中心部に流れ込むこ
とになる。また、下底部22の近傍、その例では下底部
22の中心から僅かに離れた位置に温度検出器16が設
けられている。温度検出器16は制御装置12に接続さ
れている。また、下底部22の近傍、この例ではやや上
部に点火装置17も設けられている。点火装置17も制
御装置12により制御される。
【0030】下底部22に接続され、上方に延びた内側
の燃焼筒24が提供される。筒24の上底部は上板25
により閉じられている。これによりほぼ密閉された燃焼
室30が形成されている。この例では燃焼筒24の断面
は円形であるが、これに限らない。燃焼筒24の上部に
は温度検出器18が設けられていて、それにより検出さ
れた温度は制御装置12に出力される。
【0031】燃焼筒24の外側には外筒32が、下底部
22に接続して上方に延びるように設けられている。こ
のようにして内筒24と外筒32の間には、底が下底部
22により塞がれた隙間42が形成される。外筒32は
燃焼室30の上部34において絞られている。その絞ら
れた上部34の上には水蒸気排出筒36が設けられてい
る。
【0032】外筒32の上部34の内側の隙間42内に
は水位検出器19が設けられていて、隙間42内の冷却
水の水位を検出している。検出結果は制御装置12に知
らされる。この隙間42には外筒32の上部に設けられ
た給水口21から冷却水が注入される。この給水口21
はバルブ20を介して水道に接続されている。バルブ2
0は、検出器19の検出結果に従って制御装置12によ
りその開閉が制御される。この冷却水が燃焼中に加熱さ
れることにより生成される水蒸気は、排出筒36から排
出される。外筒32の上部34と水蒸気排出筒36の間
には、図示せぬバルブが設けられている。このバルブ
は、隙間42において前記水蒸気の蒸気圧が一定値を超
えたときのみ開いて該水蒸気を水蒸気排出筒36に逃が
し、前記一定値を超えないときには閉じて、熱の放出を
防いでいる。
【0033】前記給水口21から隙間42に注入された
冷却水は、燃焼中に加熱されて沸騰水(熱湯ないし水蒸
気)となる。この沸騰水は、前記隙間42の下部に設け
られた配管42aを通じて外部に取り出され、後述する
吸収式冷暖房装置の一部を構成する加熱源として利用さ
れる。尚、燃焼室30内の温度は、後述するように、上
部よりも下部の方が高いため、前記隙間42の下部に設
けられた配管42aからは、高温の沸騰水を取り出し易
い。
【0034】図2に示されるように、内筒24の外周面
に沿って垂直方向に延びた複数の空気燃料供給路44が
隙間42内に形成されている。空気燃料供給路44は、
二重管からなり、その外管が空気燃料導入管74の前記
外管に接続されてブロワ14から空気が供給され、その
内管が空気燃料導入管74の前記内管に接続されて燃料
ポンプ15から燃料が供給されている。各供給路44に
は内筒24に接した部分に内筒24を貫通する多数の孔
が設けられていて、空気および燃料を燃焼室30の中心
部に向けて噴出している。
【0035】燃焼室30の下方に、この例では下底部2
2に接して空気および燃料を噴出する噴出部26が形成
されている。噴出部26は、図4(a)と(b)と図6
(a)に示す構造を有している。図4(a)は上方か
ら、図4(b)は下底部12側から見た噴出部26を示
す。図6(a)は、噴出部26の要部を拡大して示す縦
断面図である。図4(a)および(b)から明らかなよ
うに、噴出部26は、環状の管26aと、管26aに接
続された3つの連絡管26bからなる。管26aと管2
6bとは接続され、それらは空気燃料導入管74に接続
されている。管26aと管26bは、それぞれ、外管と
内管からなる二重管構造とされている。管26aの外管
と管26bの外管とが接続され、管26aの内管と管2
6bの内管とが接続されている。管26bの外管は、空
気燃料導入管74の外管に接続されて空気が導入され、
管26bの内管は、空気燃料導入管74の内管に接続さ
れて燃料が導入される。連絡管の本数はこれに限られな
い。管26aを有効に保持し、空気および燃料を十分に
供給できればよい。
【0036】環状の管26aの環の直径は、内筒24の
半径程度である。図4(a)から明らかなように、噴出
部26の上側には孔は設けられていない。一方、図4
(b)に示されるように、下底部22から見た側には多
数の空気燃料噴出口26cが設けられている。これは、
上方から液状化した被燃焼物が落下してきたときそれに
より噴出口が塞がれるのを防ぐためである。しかし、よ
り本質的な理由は後で説明する。図6(a)に示される
ように、空気燃料噴出口26cは、管26aおよび管2
6bのそれぞれの、外管の外面に斜め内側に向けて形成
された外口部26eと、内管の外面に同様に形成された
内口部26fとからなっている。外口部26eと内口部
26fとは、外口部26eの開口面の延長面上に、内口
部26fの開口面が位置するような関係とされている。
これにより、空気燃料噴出口26cからは、外管からの
空気と内管からの燃料とが混合された形で供給され、し
かも、その混合物が供給される際の勢いは、空気、燃料
各々の勢いが加わり互いに助長し合うことにより加速さ
れる。尚、噴出部26は他の形状でもよいことは当業者
には明らかであろう。例えば、図4に点線で示すように
環状の管26aの中央部を横切る管26dを追加するこ
ともできる。
【0037】環状の管26aと連絡管26bの表面には
アルミニウムが熔射されている。管26aと26bが鉄
製のとき、燃焼熱により酸化が進み、損傷が著しい。そ
こで、酸化を防止するため、アルミニウムが熔射されて
いる。しかしながら、熔射に代わって、セラミック層が
それらの表面に形成されてもよい。尚、噴出部26ばか
りでなく、燃焼室30の内壁もアルミニウムが熔射さ
れ、あるいはセラミック層が塗装されていてもよい。
【0038】燃焼室30の中央部には内筒24と外筒3
2を貫通して被燃焼物の投入口38が設けられている。
但し、本実施例では、通常の運転時には、被燃焼物Wは
前記被燃焼物搬入室部5から供給される。被燃焼物搬入
室部5については、後述する。燃焼室30の上部には排
煙管72が設けられ、それは内筒24から外筒32と集
塵室部4の壁を貫通して集塵室部4内に延びている。
尚、排煙管72には、必要に応じて、集塵室部4に流入
する排ガスの温度を200℃以下に冷却するための冷却
手段が設けられる。
【0039】集塵室部4は空気燃料供給室部6の上に設
けられていて、それとは隔離されている。煙突54の下
部52は集塵機室部4の奥深くまで挿入されている。こ
れにより、排煙管72から排出された排煙に含まれる煤
煙のうち重いものは集塵機室部4内に沈下し、熱気のみ
が煙突54を介して排出される。煙突54の途中位置に
は、排ガスの成分等を検出する際に用いられる検出口5
8が設けられている。また、検出口58の近傍には、温
度検出器18aが設けられており、この温度検出器18
aの検出結果は、制御装置12に出力されるようになっ
ている。
【0040】被燃焼物搬入室部5は、被燃焼物Wを一時
的に貯留しておくためのホッパー51と、このホッパー
51に接続され被燃焼物Wを燃焼室30に導くための被
燃焼物供給管52と、この被燃焼物供給管52内に設け
られたスクリューコンベア53と、このスクリューコン
ベア53の駆動源となるモータ54とを備えている。前
記スクリューコンベア53は、軸に羽根がつる巻状に巻
き付けられた構成とされている。被燃焼物Wの供給量
は、スクリューコンベア53の回転数に略比例するよう
になっている。このため、温度検出器16,18,18
aを通じて検出される、燃焼室30内の被燃焼物Wの残
量や燃焼状況等に応じて、スクリューコンベア53の回
転数を制御することにより、被燃焼物Wを定量的に供給
することができる。尚、被燃焼物供給管52と燃焼室3
0との連通部は、略密閉状態とされ、外気とは遮断状態
とされている。
【0041】次に、配管42aから取り出された沸騰水
の利用方法について図9を参照して説明する。図9は前
記吸収式冷暖房装置の原理を説明するための模式図であ
る。密閉容器101の中には、水の通る伝熱管101a
が設けられている。密閉容器101の中は、6.5mm
Hg程度の真空状態とされる。伝熱管101aの上に、
水滴(冷媒)101bが落とされると、水滴101b
は、伝熱管101a内の水から気化熱を奪いながら蒸発
し、このとき、伝熱管101a内の水は冷やされる。こ
れにより、伝熱管101a内の水は、冷房用の冷水に供
される。一方、密閉容器101内に、濃縮された臭化リ
チウム水溶液(吸収液)104を滴下すると、前記水滴
101bが蒸発して生じた水蒸気101dは、前記濃縮
された臭化リチウム水溶液104に吸収される。前記水
蒸気101dを吸収して希釈化された前記臭化リチウム
水溶液104aは、ポンプ101cにより送られて再生
室102で加熱されて、水蒸気104bと濃縮された臭
化リチウム水溶液104とに分離される。前記水蒸気1
04bは、凝縮室103で冷却されて冷媒液103aと
なり、この凝縮室103から落下される水滴が前記冷媒
101bである。前記濃縮された臭化リチウム水溶液1
04は、前述したように、前記密閉容器101に供給さ
れて前記吸収液として再び機能する。以上のことから、
1サイクルが完成する。本実施例では、前記再生室10
2での加熱源として、前記配管42aから取り出された
沸騰水が利用される。なお、前記配管42aから取り出
された沸騰水は、その他に、単独で暖房用の温水として
利用することもできるのはいうまでもない。
【0042】次に、焼却炉1の制御について説明する。
図3に示すように、制御装置12には前面に空気制御ス
イッチ12aと点火スイッチ12bと燃料制御スイッチ
12cが設けられている。燃焼されるべき被燃焼物に基
づきユーザーは空気制御スイッチ12aおよび燃料制御
スイッチ12cを操作して被燃焼物に対する初期の空気
量および燃料量を選択することができる。また、点火ス
イッチ12bにより点火装置17を動作させて燃焼を開
始させることができる。
【0043】隙間42内の上部の適当な位置に設けられ
た水位検出器19により検出された隙間42内の水位は
制御装置12に知らされる。水位が下がると、制御装置
12は検出器19の検出結果に従ってバルブ20を開
け、給水口21を介して隙間42内に給水する。これに
より、燃焼中に隙間42内の冷却水が減っても燃焼室3
0が過熱することが無くなり、燃焼炉1の寿命を長くす
ることができる。
【0044】また、燃焼室の下底部12の近傍に設けら
れた温度検出器16と燃焼室30の上部に設けられた温
度検出器18と煙突54の検出口58の近傍に設けられ
た温度検出器18aにより検出された温度も制御装置1
2に知らされる。制御装置12は、検出された温度に従
ってブロワ14および燃料ポンプ15を制御し、空気燃
料導入管74を介して噴出部26に供給される空気量お
よび燃料量が最適になるように調整する。尚、温度検出
器の数はこれに限られず、より多くの温度検出器を接続
してもよい。
【0045】次に、本発明による焼却炉の動作を説明す
る。燃焼の方法は被燃焼物により異なる。廃プラスチッ
クのような燃焼させやすいものの場合には、先ず新聞紙
等が投入口38から投入され、続いて被燃焼物が被燃焼
物搬入室部5から搬入され、点火スイッチ12bにより
点火される。廃タイヤや汚泥のような燃焼させにくいも
のの場合には、新聞紙等の点火しやすいものを投入した
後、廃プラスチックのような熱量の高い助燃剤が投入さ
れ、点火スイッチ12bにより点火される。助燃剤の燃
焼が始まったところでブロワ14のための空気制御スイ
ッチ12aおよび燃料ポンプ15のための燃料制御スイ
ッチ12cがオンされ、燃焼室30内に空気および燃料
が供給され始める。続いて、被燃焼物搬入室部5から廃
タイヤや汚泥のような被燃焼物を搬入する。このように
して燃焼が行われる。
【0046】ここで、被燃焼物の燃焼前に新聞紙等又は
助燃剤を燃焼させる上記の方法によれば、被燃焼物が本
格的に燃焼する前の燃焼開始時点では、必ずしも高い燃
焼温度を確保することができず、このため、燃焼開始時
に一部不完全燃焼の状態となることがあった。また、運
転停止直前に被燃焼物の残量が少ないときにも、熱量不
足から同様の現象が生じることがあった。これらを回避
するには、上記動作に代えて以下のように作動させれば
よい。すなわち、被燃焼物の種類に関わらず、先ず新聞
紙等又は助燃剤を投入する代わりに、燃料制御スイッチ
12cをオンさせ、燃焼室30内に燃料を供給すると共
に点火スイッチ12をオンさせて該燃料に点火させる。
すると、燃料の燃焼により燃焼室30内の温度が上昇し
始める。このとき、温度検出器16,18で温度を検出
し、双方の温度検出器16,18の検出値が所定温度
(例えば、900℃)を超えたときに、被燃焼物搬入室
部5からの被燃焼物Wの搬入を開始する。これにより、
被燃焼物Wは、その燃焼開始直後から高い燃焼温度で燃
焼し、不完全燃焼状態の発生が防止される。この方法に
よれば、助燃剤等が不要となる。尚、被燃焼物Wが搬入
されると、一時的に燃焼室30内の温度が下がる結果、
該被燃焼物Wの燃焼開始時に900℃以上の燃焼温度を
確保できないことを考慮して、被燃焼物Wの搬入開始温
度を900℃丁度ではなく、900℃に一定値を加えた
温度としてもよい。
【0047】燃焼中に制御装置12は、水位検出器19
からの出力により水位を監視する。また、制御装置12
は、温度検出器16と18の出力を監視して、被燃焼物
に基づいて設定された空気供給量から予定される燃焼温
度より実際の燃焼温度が低いときには空気供給量を増や
すようにブロワ14を制御する。この動作と並行して、
あるいは、この動作の代わりに単独で、被燃焼物に基づ
いて設定された燃料供給量から予定される燃焼温度より
実際の燃焼温度が低いときには燃料供給量を増やすよう
に燃料ポンプ15を制御する。これにより、被燃焼物は
最適な温度で完全燃焼させることができる。同時に、不
要に燃焼温度を高めることが無くなるので、燃焼室30
の損傷を軽減でき、また後述のように煙、有害排ガスの
発生を抑えることができる。
【0048】また、制御装置12は、温度検出器18a
の出力を監視して、被燃焼物に基づいて設定された空気
供給量または燃料供給量から予定される排出ガスの排気
管(煙突54)近傍の温度より実際の排出ガスの温度が
高いときには、空気供給量または燃料供給量を減らして
ガスの温度を下げるようにブロワ14または燃料ポンプ
15を制御する。これにより、有害なガス(ダイオキシ
ン類など)の発生を抑えることができる。
【0049】このとき、燃焼室内の燃焼状態を図5に示
す。噴出部26より上方にある廃プラスチック等の被燃
焼物は燃焼熱により液状化して下底部22に落下し、中
心部に流れ、そこの溜まる。また、廃タイヤ等の被燃焼
物の破片等も下底部22に落ちる。この場合、噴出部2
6の環状の管26aと連絡管26bでは上部に孔が無い
ので、それにより孔が塞がれることはない。
【0050】このとき、噴出部26から多量の空気また
は燃料が下底部22に向かって噴出されるので、下底部
22の中心部付近では上方から下底部22に向かって空
気の流れまたは燃料の流れが発生する。このようにし
て、下底部12では空気または燃料が十分であり、完全
燃焼が行われ、燃焼温度も1200℃から1400℃と
高くなる。
【0051】下底部22に向かっての空気または燃料の
流れのため、下底部22での燃焼ガスは燃焼筒24の内
壁に沿って上方に立ち上る。このとき、立ち上る空気流
は、隙間42内の冷却水により冷却される。噴出部26
から続けて空気または燃料を噴出することにより、立ち
上る流れのうち一部は再び下底部12に向かうことにな
る。このようにして、噴出部26の回りには空気(燃焼
ガス)の対流が起きることになる。特に、噴出部26の
空気燃料噴出口26cは、前述したように、斜め内側に
向けて形成されているため、空気または燃料は、斜め下
方に噴出され、空気の対流をより起き易くすることがで
きる。また、立ち上がる空気流の残りの一部は排煙管7
2を介して集塵室部4に排出される。
【0052】従来の焼却炉では燃焼室の中心部から上方
に空気(燃焼ガス)が上昇している。このように、従来
の焼却炉では対流が発生していないか、あるいは発生し
ていても、対流の方向が本発明とは全く逆である。
【0053】上記の意味において、ブロワ14と、燃料
ポンプ15と、空気燃料導入管74と、噴出部26は対
流生成手段(あるいは部材)として機能している。
【0054】従来の焼却炉では、前述のように、燃焼室
30の下部で約600℃、中央部で約800℃、上部で
約1000℃であるのに対し、本発明では下部で約12
00から1400℃、中央部で約1000℃、上部で約
850℃であり、全体的に温度が高まったばかりでな
く、それらの温度分布が逆転している。この意味では、
ブロワ14と、燃料ポンプ15と、空気燃料導入管74
と、噴出部26は燃焼温度逆転手段(あるいは部材)あ
るいは燃焼温度制御手段もしくは燃焼温度上昇手段とし
て機能している。
【0055】これは、噴出部26から十分な空気または
燃料が供給され、完全燃焼部が下底部22の近傍に閉じ
こめられているからであり、これは従来の燃焼とは全く
異なる。この意味においては、ブロワ14と、燃料ポン
プ15と、空気燃料導入管74と、噴出部26は、燃焼
時の最高温度部を下底部22の近傍に閉じこめるための
閉じこめ手段(あるいは部材)として機能している。
【0056】次に、本発明による焼却炉を用いて、廃プ
ラスチック類を17Kgを投入して燃焼させたときの排
ガス等の試験結果を示す。試験の結果は以下の通りであ
った。
【0057】 ダイオキシン(PCDDS) 0.07 ng/m3N ジベンゾフラン(PCDFS) 0.28 ng/m3N ダイオキシン類合計 0.35 ng/m3N ダスト濃度 9.4 mg/m3N 一酸化炭素濃度 20 ppm
【0058】また、合成ゴムと生ゴム約30Kgを燃焼
させたときの排ガス等の試験結果を示す。試験の結果は
以下の通りであった。
【0059】 窒素酸化物 180 V/Vppm 硫黄酸化物 0.36 m3N/h 塩化水素 120 mg/m3
【0060】以上から明らかなように、1997年8月
29日に公布された廃棄物処理法施行令および大気汚染
防止法施行令に定められた、排ガス中の一酸化炭素濃度
およびダイオキシン濃度に関する基準を大幅にクリアし
ている。また、上述したように、噴出部26や制御装置
12等が設けられていることにより、同施行令に定めら
れている燃焼室内での燃焼ガスの温度および集塵器に流
入される燃焼ガスの温度に関する基準もクリアしてい
る。
【0061】また、窒素酸化物、硫黄酸化物の排出量も
非常に少ない。窒素酸化物は燃焼を行うと発生するもの
であり、燃焼温度が高くなればなるほど発生しやすい。
しかし、焼却物を完全燃焼させるためには、高温燃焼を
行うことが望まれる。このように、窒素酸化物と完全燃
焼とは相反する。
【0062】しかしながら、本発明では、下底部22の
近傍に閉じこめられた高温部において焼却物は完全燃焼
させられている。燃焼室30の上部ほど温度が低いの
で、高温部で発生された窒素酸化物は燃焼途中の焼却物
に付着あるいは吸収されて排出量も減っているものと思
われる。また、高温部で完全燃焼が行われるので、残沙
が少なく、排煙中に含まれる煤煙も少なくなる。
【0063】次に本発明による焼却炉の変形例について
図6(b)を参照して説明する。また、管26aと26
bの、それぞれ、内管のさらに内側に、第3の管を設け
て三重管構造とし、該第3の管に冷却水を流してもよ
い。これにより管26a、26bは冷却され、高温燃焼
による劣化、損傷を軽減でき、また、内管内の燃料が過
度に加熱されることによる事故の発生を防止することが
できる。
【0064】また、図7(a)および(b)に示すよう
に、噴出部は、管26aと26bに代わりに、燃焼筒2
4の下部の側壁に設けられた複数の突出部82であって
もよい。これらの図に示される例では4つの突出部が設
けられている。突出部82は空気燃料導入管74に接続
されている。突出部82の先端は、半径方向と逆方向に
燃焼筒24の半径の約半分の位置にまで達している。各
突出部82の下底部22に面した部分には多数の空気燃
料噴出口82cが設けられていて、下底部22に向かっ
て空気または燃料が噴出する。この結果、先の例と同様
の効果を達成することができる。突出部82の上部は隙
間42に接続され、冷却水により冷却されている。尚、
図7(a)中の矢印に示すように、前記空気燃料噴出口
82cを同図中左斜め向きに形成することにより、空気
流および燃料流を渦巻き状に回転させることができる。
【0065】次に、図8(a)および(b)を参照し
て、噴出部26の他の変形例を説明する。この例では、
水平方向に延びた3つの連絡管96bと環状の管96a
からなる。連絡管96bは空気燃料導入管74に接続さ
れる。各連絡管96bの先端部には石綿96gが巻き付
けられている。また、燃焼筒24の内壁には、空気燃料
導入管74に繋がる開口部92が設けられている。開口
部92を約半分囲むように受け部94が形成されてい
て、各連絡管96bを受ける構造となっている。
【0066】管96aと96bには、前述の管26aと
26bと同様に、空気燃料噴出口(図示せず)が多数設
けられている。各連絡管96bの先端は受け部94によ
り受けられ、ブロワ14または燃料ポンプ15から供給
される空気または燃料は開口部92を介してそれらの噴
出口から噴出する。開口部92と連絡管96bとの接続
が問題となるが、管96aと96bにも噴出口が設けら
れているので、この接続にそれほどの厳密さは要らな
い。そこで、連絡管96bの先端部に石綿96gを巻き
付けることにより、接続の問題は解決できる。また、石
綿96gを巻き付けることにより、連絡管96bが受け
部94に固着されるのを防ぐことができる。このように
して、噴出部は着脱可能となり、必要により交換するこ
とができる。
【0067】噴出部の環状の管は、前述のように、この
例では燃焼筒の半径ほどの直径を持つことが望ましい。
環状の管の直径があまり小さいと下底部に向かう空気流
が局所的になり、望ましくない。反対に、直径が大きす
ぎると燃焼炉の中心部で上方への気流が生じやすくな
る。そこで、燃焼筒の半径が大きい場合には、環状の管
を同心円的に複数設けることにより、上記の対流を効率
よく生じさせることができる。
【0068】上記実施形態においては、被燃焼物搬入室
部5として、スクリューコンベア式を用いたが、被燃焼
物供給手段は、この形式に限定されるものではないこと
は勿論である。例えば、ロータリーキルンの長所を用い
た形式にして、被燃焼物を燃焼室部に供給する前に回転
筒内で加熱(予熱)し、被燃焼物(特に、汚泥や生ゴミ
等)に含まれる水分を乾燥させ蒸発させてもよい。ま
た、被燃焼物を予熱できるため、燃焼室部に供給したと
きに一時的に炉内の温度が下がることを抑えることがで
きる。
【0069】また、ブロワー14から空気燃料導入管7
4の前記外管および管26bの前記外管を通じて燃焼室
30の下方に供給される空気に関し、空気の密度を高め
る(空気の膨張を防いで空気の供給効率を高める)手段
を施すことにより、燃焼効率を更に高めることができ
る。すなわち、一般に内燃機関に用いられるインターク
ーラーと同等の機能を実現させる。具体的構成として
は、特に限定されないが、例えば、ブロワー14の背部
(空気の取入れ側)に、図示せぬ放熱部を設ければよ
い。前記放熱部は、ブロワー14の背部と同程度の大き
さの面積内に蛇行させた金属管を配設したもので、この
金属管は、前記バルブ20と給水口21との間に直列に
接続される。前記放熱部の金属管にバルブ20を介して
水道水が導かれることにより、該金属管の外表面が冷却
される。ブロワー14が運転されると、金属管の外表面
から放出された冷気が取り込まれた空気(密度が高めら
れた空気)が、空気燃料導入管74側に向けて供給さ
れ、燃焼室30での燃焼効率が高まる。また、冷却され
た空気が噴出部26に供給されることにより、高熱によ
る噴出部26の損傷を抑制することができる。なお、前
記金属管を通過した後の水道水は、上記実施例と同様に
給水口21から隙間42に供給されて冷却水として用い
られる。また、上記例では、前記金属管に導入される水
として水道水を導入したが、これに代えて、前記伝熱管
101a(図9参照)内の冷房用水を用いれば、更に空
気の冷却効果を高めることができる。
【0070】次に、図10(a)および図10(b)を
参照して、図2に示した燃焼筒24および外筒32など
の変形例について説明する。本変形例においては、図1
0(a)に示すように、燃焼筒24Hおよび外筒32H
の水平断面形状は略正方形に形成され、燃焼室30Hの
水平断面形状も同様に略正方形に形成されている。この
理由は以下の通りである。すなわち、燃焼室に被燃焼物
Wが供給されると、該被燃焼物Wは、通常、燃焼室の下
底部中央近傍から漸次、周辺部に向けて塊状に堆積し、
その堆積した状態の被燃焼物Wの外形輪郭は、二点鎖線
WMで示したように円形に近いものになり易い。したが
って、特に被燃焼物Wの量が多い場合に、燃焼室の水平
断面形状が略円形である場合には、燃焼室の下底部が全
域に亘って被燃焼物Wで埋まることがある。そして、そ
の場合には、燃焼室の下部全域が被燃焼物Wで覆われ、
燃焼ガスの逃げ場が確保できずに燃焼室内の(特に燃焼
中の被燃焼物Wの塊内部の)内圧が高まり、バックファ
イヤが生じることがある。そして、その勢いで、例えば
投入口38が不意に開いて火炎が出たり、投入口38が
損傷するおそれがあった。そこで、本変形例では、上述
したように、燃焼室30Hの下底部の平面形状を略正方
形にすることで、その四隅部に被燃焼物Wで埋まり難い
領域(空間)Sを残して、燃焼ガスの通路を確保するこ
ととしている。なお、上記理由から、正方形に代えて矩
形状その他のN角形状(Nは3以上の整数)でもよいこ
とは勿論である。
【0071】それと同時に、本変形例では、上記の点と
関連して、燃焼室30H内の燃焼ガスが排煙管72から
円滑に排出されないことを理由として燃焼室30H内部
の圧力が一定以上に高まったときのために、燃焼筒24
Hから外筒32Hを貫通する開口部(図示せぬ)と、そ
の開口部を開閉させる開閉扉(図示せぬ)が設けられて
いる。前記開閉扉は、一定値以上の圧力が作用したとき
のみ開くようになっており、また、開いたときには排出
される燃焼ガスを上方に導いて作業者の安全を確保する
ための縦断面U字形の燃焼ガス案内部が形成されてい
る。なお、燃焼筒24Hの内壁部の四隅部には、燃焼室
30Hの中央部に対向する対向面24Mが形成されてお
り、その背部に配設された空気補助燃料供給管44から
空気および燃料を燃焼室30Hの中央部に向けて集中的
に供給し易くなっている。
【0072】図10(b)は、前述した空気補助燃料供
給管44を拡大した図である。同図に示すように、燃焼
筒24Hの外壁部に接触した位置に設けられる空気補助
燃料供給管44には、それぞれ、隙間42に収容される
冷却水との接触面積を広げる目的で放熱フィン24Fが
設けられている。この放熱フィン24Fにより、空気補
助燃料供給管44内に供給される空気は、冷却水によっ
て効果的に冷却され、前記放熱部によるインタークーラ
ー効果(空気の膨張を防いで供給効率が高める効果)が
補完される。また、空気補助燃料供給管44内に供給さ
れる補助燃料についても同様に冷却が促進され、燃焼筒
24Hからの熱を受けて発火する等の事故を抑えること
ができる。さらに、燃焼筒24Hの放熱も促進され、燃
焼筒24Hが過熱されて損傷することが防止される。
【0073】以上に開示した本発明によれば、以下の作
用を奏する。前記噴出手段は、前記ブロワーからの空気
または前記燃料供給手段からの燃料を前記下底部の中央
部に向かって噴出する。この空気流または燃料流によ
り、前記燃焼筒の下部では、前記燃焼筒の中心部から前
記下底部の中心部に向かい、その後、前記燃焼筒の側壁
に沿って上昇する対流が発生する。この対流により、燃
焼時の最高温度部を前記下底部の近傍に閉じこめること
が可能となる。また、前記燃焼筒の前記下底部の近くの
温度が前記燃焼筒の中央部の温度より高く、前記中央部
の温度が前記上底部の近くの温度より高くなるように被
燃焼物を燃焼させることが可能となる。また、前記燃料
流は、被燃焼物に向かう途中で、該燃料自体が燃焼しつ
つ、被燃焼物をその表面から局部的に燃焼させ、漸次そ
の内部を燃焼させる。したがって、被燃焼物が塊状等で
あっても、塊の内部まで高い燃焼温度でほぼ完全燃焼さ
せることが可能となる。
【0074】前記環状の管は、前記対流を起こさせるた
めの構造を有している。即ち、環状の管には空気供給口
および燃料供給口が設けられている。しかしながら、供
給口は、被燃焼物により塞がれるのを防ぐため、上底部
に面する面には設けられていない。
【0075】前記環状の管を複数の重なる管として冷却
水を流すようにすれば、燃焼時の高熱による環状の管の
劣化を軽減することができ、また、管内の燃料の過熱に
よる事故を防止することができる。更に、その表面にア
ルミニウムを熔射し、あるいはその表面にセラミックを
塗布すれば、高熱による劣化と共に、例えば塩素ガス等
による腐食を軽減することができる。
【0076】前記空気通路および燃料通路を第1部分と
第2部分とに分け、前記第1部分を前記燃焼筒の内壁に
設けられた1以上の開口部につなげ、前記第2部分を前
記環状の管に接続して前記燃焼筒の内壁の前記開口部に
設けられた受け部により前記第2部分を受けることによ
り、前記環状の管を着脱可能に保持することができる。
これにより、環状の管部が、劣化あるいは腐食したとし
ても環状の管部だけを交換することが可能となる。
【0077】焼却炉が、前記燃焼筒および集塵室部に設
けられた少なくとも1つの燃焼温度(燃焼ガス温度)検
出器と、前記燃焼温度検出器の検出結果に従って前記ブ
ロワーまたは燃料供給手段を制御して空気供給量または
燃料供給量を制御するための制御手段とを更に具備する
ことにより、前記燃焼筒内および集塵室部の各部の温度
が予め決められた範囲内になるように前記ブロワーまた
は前記燃料供給手段を制御することが可能となり、前記
燃焼筒内で、被燃焼物に最適な逆温度分布を実現するこ
とができ、また、集塵室部に流入する排ガス中のダイオ
キシン類の濃度を低くすることができる。
【0078】上記開示に関連して以下の事項を開示す
る。 (項1) 下底部により閉じられ、その中で被燃焼物が燃
焼させられる燃焼筒と、空気を供給するためのブロワー
と、燃料を供給するための燃料供給手段と、及び前記燃
焼筒内の前記下底部の近傍に、前記燃焼筒の内壁に沿っ
て燃焼ガスが十分に上昇できるように設けられ、前記ブ
ロワーからの空気または前記燃料供給手段からの燃料を
前記燃焼筒の前記下底部の中央部に向かって噴出して燃
焼ガスを前記燃焼筒の内壁に沿って上昇させ、燃焼時の
最高温度部を前記下底部の近傍に閉じこめる噴出手段と
を具備する焼却炉。 (項2) 下底部により閉じられ、その内部で被燃焼物が
燃焼させられる燃焼筒と、空気を供給するためのブロワ
ーと、燃料を供給するための燃料供給手段と、及び前記
燃焼筒内の前記下底部の近傍に、前記燃焼筒の内壁に沿
って燃焼ガスが十分に上昇できるように設けられ、前記
下底部の近くの温度が前記燃焼筒の中央部の温度より高
く、前記中央部の温度が前記燃焼筒の上部の近くの温度
より高くなるように被燃焼物を燃焼させるように、前記
ブロワーからの空気または前記燃料供給手段からの燃料
を前記下底部に向かって噴出して前記燃焼筒の下部の水
平断面の中央部を通って前記下底部に向かう空気流また
は燃料流を発生させて、燃焼ガスを前記燃焼筒の内壁に
沿って上昇させる噴出手段とを具備する焼却炉。 (項3) 前記噴出手段は、前記ブロワーからの空気を流
すための空気通路と、前記燃料供給手段からの燃料を流
すための燃料通路と、前記下底部の中央部の上方に設け
られ、前記空気通路に接続され前記下底部に向かって前
記ブロワーからの空気を噴出するための複数の空気用開
口部および前記燃料通路に接続され前記下底部に向かっ
て前記燃料供給手段からの燃料を噴出するための複数の
燃料用開口部とをそれぞれ下面に有する環状の二重管か
らなる空気燃料供給部とを具備する項1又は2に記載の
焼却炉。 (項4) 前記噴出手段は、前記ブロワーからの空気を流
すための空気通路と、前記燃料供給手段からの燃料を流
すための燃料通路と、前記空気通路又は前記燃料通路に
それぞれ接続されて前記燃焼筒の内壁に取り付けられ、
前記下底部に向かって前記ブロワーからの空気又は前記
燃料供給手段からの燃料をそれぞれ噴出するための複数
の空気用開口部および燃料用開口部をそれぞれ下面に有
する複数の突出部からなる空気燃料供給部とを具備する
項1又は2に記載の焼却炉。 (項5) 前記ブロワーから供給される空気を冷却させる
ための冷却手段を更に具備する項1乃至4のいずれかに
記載の焼却炉。 (項6) 前記下底部の水平断面形状は、略N角形(Nは
3以上の整数)である項1乃至5のいずれかに記載の焼
却炉。 (項7) 前記空気燃料供給部は、着脱可能である項3乃
至6のいずれかに記載の焼却炉。 (項8) 前記燃焼筒の前記下底部の近傍の温度を検出す
る温度検出手段を更に具備する項1乃至7のいずれかに
記載の焼却炉。 (項9) 前記燃焼筒の少なくとも下部を間隙をもって覆
い、その間隙に注入される冷却水により前記燃焼筒を冷
却するための冷却部を更に具備する項1乃至8のいずれ
かに記載の焼却炉。 (項10) 前記燃焼筒に設けられた少なくとも1つの燃
焼温度検出器と、前記燃焼温度検出器の検出結果に従っ
て前記ブロワーを制御して空気供給量を制御するための
制御手段とを更に具備する項1乃至9のいずれかに記載
の焼却炉。 (項11) 前記燃焼筒に設けられた少なくとも1つの燃
焼温度検出器と、前記燃焼温度検出器の検出結果に従っ
て前記燃料供給手段を制御して燃料供給量を制御するた
めの制御手段とを更に具備する項1乃至10のいずれか
に記載の焼却炉。 (項12) 前記燃焼筒の外気と略遮断された状態で、前
記被燃焼物を連続的かつ定量的に前記燃焼筒に搬入する
ための搬入手段を更に具備する項1乃至11のいずれか
に記載の焼却炉。 (項13) 前記噴出手段のうちの少なくとも一部は、そ
の表面にアルミニウムが熔射されている項1乃至12の
いずれかに記載の焼却炉。 (項14) 前記噴出手段のうちの少なくとも一部は、そ
の表面にセラミックが塗布されている項1乃至13のい
ずれかに記載の焼却炉。 (項15) 前記噴出手段は、冷却水により冷却されてい
る項1乃至14のいずれかに記載の焼却炉。 (項16) 水供給部と、前記水供給部により供給される
水が焼却炉により発生する熱と熱交換して生じる熱湯又
は水蒸気を加熱源とする加熱部と、冷媒と、前記冷媒を
蒸発させるための蒸発部と、前記加熱部にて加熱され、
前記蒸発部にて蒸発した前記冷媒の水蒸気を吸収するた
めの吸収液と、前記冷媒の水蒸気を吸収した前記吸収液
が前記加熱部にて加熱されて蒸発した冷媒の水蒸気を冷
却して前記冷媒を得るための凝縮部とを備えてなる吸収
式冷暖房装置。 (項17) 焼却炉での被燃焼物の燃焼中又は燃焼の前後
に、前記焼却炉内の前記被燃焼物の燃焼ガス温度が所定
温度を下回らないように、前記燃焼炉に高熱を発生させ
るための燃料を入れ、前記被燃焼物と共に又は前記被燃
焼物とは別に単独で燃焼させる焼却炉の管理方法。 (項18) 焼却炉での被燃焼物または燃料の燃焼により
生じた前記焼却炉からの排出ガスの温度が所定温度を上
回らないように、前記燃焼炉に入れる前記被燃焼物又は
燃料の量を制御する焼却炉の管理方法。
【0079】
【発明の効果】このように、本発明によれば、空気が燃
焼筒の下底部に向かって噴出することにより、従来の焼
却炉と逆の対流を発生させることができる。これによ
り、燃焼の高温部を下底部近傍に閉じこめることが可能
となり、下底部近傍で被燃焼物をほぼ完全燃焼させるこ
とが可能となった。完全燃焼のため、排ガス中のダイオ
キシン類等の濃度を低くすることができる。また、残沙
が非常に少なく、さらに、排煙中の煤煙が少ない。ま
た、被燃焼物が塊状等の形態であっても、また、被燃焼
物の量、種類によらずに完全燃焼させることができる。
従って、ゴミ処理場の確保という問題が少なく、焼却炉
の設置場所を選ばない。また、運転開始直後や停止直前
等であっても、完全燃焼させることができる。更に、高
温部を下底部付近に閉じこめているという理由からであ
ろうが、窒素酸化物、塩素酸化物等の有害物質の排出量
が非常に少なく、環境に優しい焼却炉である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による焼却炉を示す正面図
である。
【図2】 図1に示される焼却炉の燃焼室部断面を示す
平面図である。
【図3】 図1に示される焼却炉の制御系を示す図であ
る。
【図4】 図1に示される噴出部を示す図であり、
(a)は上底部から見た図であり、(b)は下底部から
見た図である。
【図5】 図1に示される焼却炉で被燃焼物を燃やした
ときの状態を示す図である。
【図6】 (a)は、図1に示される噴出部の要部を拡
大して示す縦断面図であり、(b)はその変形例を示す
図である。
【図7】 図1に示される噴出部の変形例として環状管
の代わりに突出部を持つ焼却炉を示し、(a)はその要
部を示す縦断面図、(b)はその要部を示す平断面図で
ある。
【図8】 図1に示される噴出部の変形例として環状管
が着脱可能に構成された焼却炉を示し、(a)は、環状
管が取り付けられる炉の内壁の特徴部分を示す正面図で
あり、(b)は、環状管を示す斜視図である。
【図9】 吸収式冷温水機の原理を説明するための模式
図である。
【図10】 (a)は、焼却炉の燃焼室部の変形例を示
す平断面図、(b)は、(a)で示した空気補助燃料供
給管を拡大して示す図である。
【図11】 従来の焼却炉を示す図である。
【符号の説明】
5 被燃焼物搬入室部(搬入手段) 12 制御装置(制御手段) 14 ブロワー 15 燃料ポンプ(燃料供給手段) 16 温度検出器(温度検出手段) 18 温度検出器(温度検出手段) 18a 温度検出器(温度検出手段) 22 下底部 24 燃焼筒 26 噴出部(噴出手段) 30 燃焼室 72 排煙管 74 空気燃料供給管 82 突出部(噴出手段) W 被燃焼物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23N 1/00 101 F23N 1/00 101 F25B 27/02 F25B 27/02 K

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下底部により閉じられ、その中で被燃焼
    物が燃焼させられる燃焼筒と、 空気を供給するためのブロワーと、 燃料を供給するための燃料供給手段と、 及び前記燃焼筒内の前記下底部の近傍に、前記燃焼筒の
    内壁に沿って燃焼ガスが十分に上昇できるように設けら
    れ、前記ブロワーからの空気または前記燃料供給手段か
    らの燃料を前記燃焼筒の前記下底部の中央部に向かって
    噴出して燃焼ガスを前記燃焼筒の内壁に沿って上昇さ
    せ、燃焼時の最高温度部を前記下底部の近傍に閉じこめ
    る噴出手段とを具備する焼却炉。
  2. 【請求項2】 下底部により閉じられ、その内部で被燃
    焼物が燃焼させられる燃焼筒と、 空気を供給するためのブロワーと、 燃料を供給するための燃料供給手段と、 及び前記燃焼筒内の前記下底部の近傍に、前記燃焼筒の
    内壁に沿って燃焼ガスが十分に上昇できるように設けら
    れ、前記下底部の近くの温度が前記燃焼筒の中央部の温
    度より高く、前記中央部の温度が前記燃焼筒の上部の近
    くの温度より高くなるように被燃焼物を燃焼させるよう
    に、前記ブロワーからの空気または前記燃料供給手段か
    らの燃料を前記下底部に向かって噴出して前記燃焼筒の
    下部の水平断面の中央部を通って前記下底部に向かう空
    気流または燃料流を発生させて、燃焼ガスを前記燃焼筒
    の内壁に沿って上昇させる噴出手段とを具備する焼却
    炉。
  3. 【請求項3】 前記噴出手段は、前記ブロワーからの空
    気を流すための空気通路と、 前記燃料供給手段からの燃料を流すための燃料通路と、 前記下底部の中央部の上方に設けられ、前記空気通路に
    接続され前記下底部に向かって前記ブロワーからの空気
    を噴出するための複数の空気用開口部および前記燃料通
    路に接続され前記下底部に向かって前記燃料供給手段か
    らの燃料を噴出するための複数の燃料用開口部とをそれ
    ぞれ下面に有する環状の二重管からなる空気燃料供給部
    とを具備する請求項1又は2に記載の焼却炉。
  4. 【請求項4】 前記噴出手段は、前記ブロワーからの空
    気を流すための空気通路と、 前記燃料供給手段からの燃料を流すための燃料通路と、 前記空気通路又は前記燃料通路にそれぞれ接続されて前
    記燃焼筒の内壁に取り付けられ、前記下底部に向かって
    前記ブロワーからの空気又は前記燃料供給手段からの燃
    料をそれぞれ噴出するための複数の空気用開口部および
    燃料用開口部をそれぞれ下面に有する複数の突出部から
    なる空気燃料供給部とを具備する請求項1又は2に記載
    の焼却炉。
  5. 【請求項5】 前記ブロワーから供給される空気を冷却
    させるための冷却手段を更に具備する請求項1乃至4の
    いずれかに記載の焼却炉。
  6. 【請求項6】 前記下底部の水平断面形状は、略N角形
    (Nは3以上の整数)である請求項1乃至5のいずれか
    に記載の焼却炉。
  7. 【請求項7】 前記空気燃料供給部は、着脱可能である
    請求項3乃至6のいずれかに記載の焼却炉。
  8. 【請求項8】 前記燃焼筒の前記下底部の近傍の温度を
    検出する温度検出手段を更に具備する請求項1乃至7の
    いずれかに記載の焼却炉。
  9. 【請求項9】 前記燃焼筒の少なくとも下部を間隙をも
    って覆い、その間隙に注入される冷却水により前記燃焼
    筒を冷却するための冷却部を更に具備する請求項1乃至
    8のいずれかに記載の焼却炉。
  10. 【請求項10】 前記燃焼筒に設けられた少なくとも1
    つの燃焼温度検出器と、 前記燃焼温度検出器の検出結果に従って前記ブロワーを
    制御して空気供給量を制御するための制御手段とを更に
    具備する請求項1乃至9のいずれかに記載の焼却炉。
  11. 【請求項11】 前記燃焼筒に設けられた少なくとも1
    つの燃焼温度検出器と、 前記燃焼温度検出器の検出結果に従って前記燃料供給手
    段を制御して燃料供給量を制御するための制御手段とを
    更に具備する請求項1乃至10のいずれかに記載の焼却
    炉。
  12. 【請求項12】 前記燃焼筒の外気と略遮断された状態
    で、前記被燃焼物を連続的かつ定量的に前記燃焼筒に搬
    入するための搬入手段を更に具備する請求項1乃至11
    のいずれかに記載の焼却炉。
  13. 【請求項13】 前記噴出手段のうちの少なくとも一部
    は、その表面にアルミニウムが熔射されている請求項1
    乃至12のいずれかに記載の焼却炉。
  14. 【請求項14】 前記噴出手段のうちの少なくとも一部
    は、その表面にセラミックが塗布されている請求項1乃
    至13のいずれかに記載の焼却炉。
  15. 【請求項15】 前記噴出手段は、冷却水により冷却さ
    れている請求項1乃至14のいずれかに記載の焼却炉。
  16. 【請求項16】 水供給部と、 前記水供給部により供給される水が焼却炉により発生す
    る熱と熱交換して生じる熱湯又は水蒸気を加熱源とする
    加熱部と、 冷媒と、 前記冷媒を蒸発させるための蒸発部と、 前記加熱部にて加熱され、前記蒸発部にて蒸発した前記
    冷媒の水蒸気を吸収するための吸収液と、 前記冷媒の水蒸気を吸収した前記吸収液が前記加熱部に
    て加熱されて蒸発した冷媒の水蒸気を冷却して前記冷媒
    を得るための凝縮部とを備えてなる吸収式冷暖房装置。
  17. 【請求項17】 焼却炉での被燃焼物の燃焼中又は燃焼
    の前後に、前記焼却炉内の前記被燃焼物の燃焼ガス温度
    が所定温度を下回らないように、前記燃焼炉に高熱を発
    生させるための燃料を入れ、前記被燃焼物と共に又は前
    記被燃焼物とは別に単独で燃焼させる焼却炉の管理方
    法。
  18. 【請求項18】 焼却炉での被燃焼物または燃料の燃焼
    により生じた前記焼却炉からの排出ガスの温度が所定温
    度を上回らないように、前記燃焼炉に入れる前記被燃焼
    物又は燃料の量を制御する焼却炉の管理方法。
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