JPH11141433A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents
燃料噴射ポンプInfo
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- JPH11141433A JPH11141433A JP9304272A JP30427297A JPH11141433A JP H11141433 A JPH11141433 A JP H11141433A JP 9304272 A JP9304272 A JP 9304272A JP 30427297 A JP30427297 A JP 30427297A JP H11141433 A JPH11141433 A JP H11141433A
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- chamber
- plunger
- pump housing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単かつ安価な構造でポンプハウジングのエ
ロージョンを防止することのできる燃料噴射ポンプを提
供する。 【解決手段】 燃料室３０の内壁には、保護部材６０が
設けられている。保護部材６０はＳＫ材などのポンプハ
ウジング１０の材料に比べて大幅に硬度が高く、エロー
ジョンにより浸食されないばね鋼から形成される平板状
のばね部材である。ポンプハウジング１０にポンプ部や
デリバリバルブ５０を組み付ける前に、保護部材６０を
ペンチ等により燃料室１３の内径よりも径の小さい円筒
状に圧縮して燃料室１３内に挿入し、圧縮を解除するこ
とにより、保護部材６０はばね力により燃料室３０の内
壁に圧接される。したがって、吸排ポート３１から排出
される高圧燃料により、燃料室３０の内壁が浸食される
のを防ぐことができる。
ロージョンを防止することのできる燃料噴射ポンプを提
供する。 【解決手段】 燃料室３０の内壁には、保護部材６０が
設けられている。保護部材６０はＳＫ材などのポンプハ
ウジング１０の材料に比べて大幅に硬度が高く、エロー
ジョンにより浸食されないばね鋼から形成される平板状
のばね部材である。ポンプハウジング１０にポンプ部や
デリバリバルブ５０を組み付ける前に、保護部材６０を
ペンチ等により燃料室１３の内径よりも径の小さい円筒
状に圧縮して燃料室１３内に挿入し、圧縮を解除するこ
とにより、保護部材６０はばね力により燃料室３０の内
壁に圧接される。したがって、吸排ポート３１から排出
される高圧燃料により、燃料室３０の内壁が浸食される
のを防ぐことができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関（以下、
内燃機関をエンジンという。）に用いられる燃料噴射ポ
ンプに関するものである。
内燃機関をエンジンという。）に用いられる燃料噴射ポ
ンプに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ディーゼルエンジン用の燃料噴射ポンプ
として、図５に示すようにシリンダ３内に収容されたプ
ランジャ４の往復移動により、ポンプハウジング１の燃
料室内１ｃの燃料を燃料加圧室５内に吸入、圧送してノ
ズルから噴射するものが知られている。
として、図５に示すようにシリンダ３内に収容されたプ
ランジャ４の往復移動により、ポンプハウジング１の燃
料室内１ｃの燃料を燃料加圧室５内に吸入、圧送してノ
ズルから噴射するものが知られている。
【０００３】プランジャ４の下降工程で燃料室１ｃの燃
料がシリンダ３の吸排ポート３ａから燃料加圧室５へ吸
入される。プランジャ４が上昇して吸排ポート３ａと燃
料加圧室５との連通を遮断すると、燃料の燃料加圧室５
内の燃料が加圧されて、バルブ９１をバルブシート９２
から圧縮コイルスプリング９４に抗して押し上げ、ノズ
ル６から燃料の噴射が始まる。プランジャ４がさらに上
昇してプランジャ４のプランジャリード４ａが吸排ポー
ト３ａと連通すると、燃料加圧室５内の高圧燃料が吸排
ポート３ａから燃料室１ｃへ排出されて、燃料の噴射が
終了する。
料がシリンダ３の吸排ポート３ａから燃料加圧室５へ吸
入される。プランジャ４が上昇して吸排ポート３ａと燃
料加圧室５との連通を遮断すると、燃料の燃料加圧室５
内の燃料が加圧されて、バルブ９１をバルブシート９２
から圧縮コイルスプリング９４に抗して押し上げ、ノズ
ル６から燃料の噴射が始まる。プランジャ４がさらに上
昇してプランジャ４のプランジャリード４ａが吸排ポー
ト３ａと連通すると、燃料加圧室５内の高圧燃料が吸排
ポート３ａから燃料室１ｃへ排出されて、燃料の噴射が
終了する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図５に
示すような従来の燃料噴射ポンプにおいては、ポンプハ
ウジング１の燃料室１ｃを形成する内壁の中で、シリン
ダ３の吸排ポート３ａに対向する内壁部分１ｄは、吸排
ポート３ａから排出される高圧のスピル燃料によるエロ
ージョンにより浸食され易い。そのため、削り取られた
ポンプハウジング１の材料が粉末となって燃料と共に噴
射されることにより燃料の通路やエンジンが摩耗した
り、最悪の場合はポンプハウジング１に穴があいて燃料
漏れを起こすという問題があった。エロージョンはポン
プハウジング１がアルミニウムで形成されている場合、
特に著しいが、鋳鉄で形成されている場合でも発生す
る。
示すような従来の燃料噴射ポンプにおいては、ポンプハ
ウジング１の燃料室１ｃを形成する内壁の中で、シリン
ダ３の吸排ポート３ａに対向する内壁部分１ｄは、吸排
ポート３ａから排出される高圧のスピル燃料によるエロ
ージョンにより浸食され易い。そのため、削り取られた
ポンプハウジング１の材料が粉末となって燃料と共に噴
射されることにより燃料の通路やエンジンが摩耗した
り、最悪の場合はポンプハウジング１に穴があいて燃料
漏れを起こすという問題があった。エロージョンはポン
プハウジング１がアルミニウムで形成されている場合、
特に著しいが、鋳鉄で形成されている場合でも発生す
る。
【０００５】エロージョンの発生を防ぐ手段としては、
ポンプハウジング１とシリンダ３との間に、鉄などのポ
ンプハウジングよりも硬質な材質で形成されスリーブ部
とフランジ部とを有するエレメントホルダを形成するこ
とにより燃料室の内壁を保護することが考えられる。し
かし、エレメントホルダがある場合とない場合とで燃料
噴射ポンプの構造を大幅に変更する必要があり、また部
品点数が増加してコストが上がるという欠点がある。更
に、エレメントホルダを追加することにより、燃料室の
体積が狭められ、燃料の供給が不十分となりエンジンの
出力不足をまねくことがある。
ポンプハウジング１とシリンダ３との間に、鉄などのポ
ンプハウジングよりも硬質な材質で形成されスリーブ部
とフランジ部とを有するエレメントホルダを形成するこ
とにより燃料室の内壁を保護することが考えられる。し
かし、エレメントホルダがある場合とない場合とで燃料
噴射ポンプの構造を大幅に変更する必要があり、また部
品点数が増加してコストが上がるという欠点がある。更
に、エレメントホルダを追加することにより、燃料室の
体積が狭められ、燃料の供給が不十分となりエンジンの
出力不足をまねくことがある。
【０００６】また、エンジン内でのレイアウトによって
は燃料噴射ポンプを図５に示すように燃料室１ｃに燃料
を供給する燃料通路１ｂ側を下に向け傾斜させて配置す
る場合がある。この場合、燃料室１ｃの中で燃料通路１
ｂよりも高い位置１ｅに空気が残り、噴射される燃料に
空気が混入して噴射量が不安定になる、または噴射量が
少なくなることがある。そのため、エンジンの始動に長
時間を要したり始動不能であったりするという始動性不
良等の原因となるという問題があった。
は燃料噴射ポンプを図５に示すように燃料室１ｃに燃料
を供給する燃料通路１ｂ側を下に向け傾斜させて配置す
る場合がある。この場合、燃料室１ｃの中で燃料通路１
ｂよりも高い位置１ｅに空気が残り、噴射される燃料に
空気が混入して噴射量が不安定になる、または噴射量が
少なくなることがある。そのため、エンジンの始動に長
時間を要したり始動不能であったりするという始動性不
良等の原因となるという問題があった。
【０００７】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は簡単かつ安価な構造でポン
プハウジングのエロージョンを防止することのできる燃
料噴射ポンプを提供することにある。本発明の別の目的
はポンプハウジングを傾斜させて配置した場合でも燃料
室内の空気が抜けやすい燃料噴射ポンプを提供すること
にある。
れたものであり、その目的は簡単かつ安価な構造でポン
プハウジングのエロージョンを防止することのできる燃
料噴射ポンプを提供することにある。本発明の別の目的
はポンプハウジングを傾斜させて配置した場合でも燃料
室内の空気が抜けやすい燃料噴射ポンプを提供すること
にある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
燃料噴射ポンプによれば、ポンプハウジングよりも硬質
な材料により形成された平板状の板バネを円筒状に形成
した保護部材が燃料室の内壁に圧入されているため、簡
単な構造で安価にポンプハウジングがエロージョンによ
り浸食されるのを防止することができる。また、保護部
材を使用する場合と使用しない場合とで燃料噴射ポンプ
の構造を変更する必要がないため、製造コストを低減す
ることができる。
燃料噴射ポンプによれば、ポンプハウジングよりも硬質
な材料により形成された平板状の板バネを円筒状に形成
した保護部材が燃料室の内壁に圧入されているため、簡
単な構造で安価にポンプハウジングがエロージョンによ
り浸食されるのを防止することができる。また、保護部
材を使用する場合と使用しない場合とで燃料噴射ポンプ
の構造を変更する必要がないため、製造コストを低減す
ることができる。
【０００９】本発明の請求項２記載の燃料噴射ポンプに
よれば、保護部材は周方向両端部で重なり合っているた
め、ホンプハウジングの燃料室の内壁に保護部材を組付
ける時に回転方向を考慮する必要がなく、組み付けが容
易となる。本発明の請求項３記載の燃料噴射ポンプによ
れば、保護部材は軸方向に突起を有するため、ホンプハ
ウジングの燃料室の内壁に保護部材を組付ける時に軸方
向に位置ずれして燃料通路と燃料室との連通を妨げるの
を防ぐことができる。
よれば、保護部材は周方向両端部で重なり合っているた
め、ホンプハウジングの燃料室の内壁に保護部材を組付
ける時に回転方向を考慮する必要がなく、組み付けが容
易となる。本発明の請求項３記載の燃料噴射ポンプによ
れば、保護部材は軸方向に突起を有するため、ホンプハ
ウジングの燃料室の内壁に保護部材を組付ける時に軸方
向に位置ずれして燃料通路と燃料室との連通を妨げるの
を防ぐことができる。
【００１０】本発明の請求項４記載の燃料噴射ポンプに
よれば、燃料室に燃料を供給する第１の燃料通路を下側
に向けてポンプハウジングを傾斜させたときに燃料室の
最上部となる位置に連通する第２の燃料通路と、第２の
燃料通路と連通する空気抜き手段とを備えるため、燃料
室内の空気が抜けやすい。したがって、噴射される燃料
に空気が混入して噴射量が少なくなる、または噴射量が
不安定になることによりエンジンが始動しなかったり始
動に時間がかかったりする始動性不良を防ぐことができ
る。
よれば、燃料室に燃料を供給する第１の燃料通路を下側
に向けてポンプハウジングを傾斜させたときに燃料室の
最上部となる位置に連通する第２の燃料通路と、第２の
燃料通路と連通する空気抜き手段とを備えるため、燃料
室内の空気が抜けやすい。したがって、噴射される燃料
に空気が混入して噴射量が少なくなる、または噴射量が
不安定になることによりエンジンが始動しなかったり始
動に時間がかかったりする始動性不良を防ぐことができ
る。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
実施例を図面に基づいて説明する。本発明の一実施例に
よる燃料噴射ポンプを図１、図３、図４に示す。本実施
例は、４つのポンプ部を有する４気筒の列型燃料噴射ポ
ンプであり、エンジンのレイアウトの関係で図１に示す
ように傾斜して配置されている。
実施例を図面に基づいて説明する。本発明の一実施例に
よる燃料噴射ポンプを図１、図３、図４に示す。本実施
例は、４つのポンプ部を有する４気筒の列型燃料噴射ポ
ンプであり、エンジンのレイアウトの関係で図１に示す
ように傾斜して配置されている。
【００１２】本実施例の燃料噴射ポンプ１００は、鋳鉄
またはアルミニウム等によって形成されたポンプハウジ
ング１０の内部に、ポンプハウジング１０に固定される
シリンダ３０と、このシリンダ３０内に摺接し、上下に
往復移動する円筒形のプランジャ４０とから構成される
ポンプ部が設けられている。このポンプ部は、燃料供給
口９５から燃料を吸入し、ノズル９から燃料を噴射す
る。プランジャ４０の下端はタペット７０に接続されて
いる。エンジンによって駆動される図示しないカムシャ
フトがタペットローラ７１と当接して回転することによ
ってタペット７０が往復移動し、プランジャ４０が往復
移動する。シリンダ３０の上部にはバルブ９１とバルブ
シート９２とから構成されるデリバリバルブ９０と、デ
リバリバルブ９０を保持するデリバリバルブホルダ９３
が設けられている。バルブ９１は圧縮コイルスプリング
９４によりバルブシート９２に着座する方向に付勢され
ている。デリバリバルブホルダ９３には燃料を吐出する
ノズル６が形成されている。
またはアルミニウム等によって形成されたポンプハウジ
ング１０の内部に、ポンプハウジング１０に固定される
シリンダ３０と、このシリンダ３０内に摺接し、上下に
往復移動する円筒形のプランジャ４０とから構成される
ポンプ部が設けられている。このポンプ部は、燃料供給
口９５から燃料を吸入し、ノズル９から燃料を噴射す
る。プランジャ４０の下端はタペット７０に接続されて
いる。エンジンによって駆動される図示しないカムシャ
フトがタペットローラ７１と当接して回転することによ
ってタペット７０が往復移動し、プランジャ４０が往復
移動する。シリンダ３０の上部にはバルブ９１とバルブ
シート９２とから構成されるデリバリバルブ９０と、デ
リバリバルブ９０を保持するデリバリバルブホルダ９３
が設けられている。バルブ９１は圧縮コイルスプリング
９４によりバルブシート９２に着座する方向に付勢され
ている。デリバリバルブホルダ９３には燃料を吐出する
ノズル６が形成されている。
【００１３】シリンダ３０とポンプハウジング１０との
間には、燃料通路１２から燃料の供給を受ける燃料室１
３が形成され、プランジャ４０の上端面とシリンダ３０
内壁との間には、燃料を加圧する燃料加圧室５０が形成
されている。燃料室１３と燃料加圧室５０とは、シリン
ダ３０に形成された吸排通路としての吸排ポート３１に
より連通可能である。
間には、燃料通路１２から燃料の供給を受ける燃料室１
３が形成され、プランジャ４０の上端面とシリンダ３０
内壁との間には、燃料を加圧する燃料加圧室５０が形成
されている。燃料室１３と燃料加圧室５０とは、シリン
ダ３０に形成された吸排通路としての吸排ポート３１に
より連通可能である。
【００１４】プランジャ４０の外周面にはプランジャリ
ード４１として斜めに切り込みが形成されており、プラ
ンジャ４０の上端面には燃料加圧室５０とプランジャリ
ード４１とを連通させる連通孔が形成されている。燃料
室１３は、燃料室１３に燃料を供給する第１の燃料通路
１２、および燃料噴射ポンプを傾斜させたときに燃料室
１３の最上部となる位置に連通する第２の燃料通路１６
と連通している。第２の燃料通路１６の末端は、図３、
図４に示すように空気抜き部としての空気抜きコック取
付け部１７に連通している。
ード４１として斜めに切り込みが形成されており、プラ
ンジャ４０の上端面には燃料加圧室５０とプランジャリ
ード４１とを連通させる連通孔が形成されている。燃料
室１３は、燃料室１３に燃料を供給する第１の燃料通路
１２、および燃料噴射ポンプを傾斜させたときに燃料室
１３の最上部となる位置に連通する第２の燃料通路１６
と連通している。第２の燃料通路１６の末端は、図３、
図４に示すように空気抜き部としての空気抜きコック取
付け部１７に連通している。
【００１５】燃料室３０の内壁には、保護部材６０が設
けられている。保護部材６０はＳＫ材などのポンプハウ
ジング１０の材料に比べて大幅に硬度が高く、エロージ
ョンにより浸食されないばね鋼から形成される。保護部
材６０は、ポンプハウジング１０にポンプ部やデリバリ
バルブ５０を組み付ける前に、図２のＡに示すような平
板状のばね部材をペンチ等により燃料室１３の内径より
も径の小さい円筒状に圧縮してポンプハウジング１０の
上部から燃料室１３内に挿入し、圧縮を解除することに
より、保護部材６０のばね力で燃料室３０の内壁に圧接
される。
けられている。保護部材６０はＳＫ材などのポンプハウ
ジング１０の材料に比べて大幅に硬度が高く、エロージ
ョンにより浸食されないばね鋼から形成される。保護部
材６０は、ポンプハウジング１０にポンプ部やデリバリ
バルブ５０を組み付ける前に、図２のＡに示すような平
板状のばね部材をペンチ等により燃料室１３の内径より
も径の小さい円筒状に圧縮してポンプハウジング１０の
上部から燃料室１３内に挿入し、圧縮を解除することに
より、保護部材６０のばね力で燃料室３０の内壁に圧接
される。
【００１６】保護部材６０は、燃料室３０の内壁に圧接
された状態で図２のＢ、Ｃに示すように周方向の両端で
重なり合っているため、燃料室３０の内壁が全周にわた
って覆われている。したがって、保護部材６０を組み付
けるときに回転方向を考慮しなくても確実に燃料室１３
内壁の吸排ポート３１に対向する部分を保護することが
できるため、組み付け工程を容易にすることができる。
また、図２のＢに示すように保護部材６０の上端には突
起６１が設けられている。保護部材６０の突起６１が設
けられている部分の高さを燃料室３０の高さとほぼ同等
にすることにより、保護部材６０が組み付け時に位置ず
れすることがなく、かつ突起６１が第１の燃料通路１
２、第２の燃料通路１６と重ならない位置に組み付ける
ことにより、保護部材６０が燃料室５０と燃料通路１
２、１６との連通を妨げるのを防ぐことができる。
された状態で図２のＢ、Ｃに示すように周方向の両端で
重なり合っているため、燃料室３０の内壁が全周にわた
って覆われている。したがって、保護部材６０を組み付
けるときに回転方向を考慮しなくても確実に燃料室１３
内壁の吸排ポート３１に対向する部分を保護することが
できるため、組み付け工程を容易にすることができる。
また、図２のＢに示すように保護部材６０の上端には突
起６１が設けられている。保護部材６０の突起６１が設
けられている部分の高さを燃料室３０の高さとほぼ同等
にすることにより、保護部材６０が組み付け時に位置ず
れすることがなく、かつ突起６１が第１の燃料通路１
２、第２の燃料通路１６と重ならない位置に組み付ける
ことにより、保護部材６０が燃料室５０と燃料通路１
２、１６との連通を妨げるのを防ぐことができる。
【００１７】本実施例では、保護部材６０は周方向の両
端で重なりあっているが、組み付けるときに保護部材６
０が燃料室１３内壁の吸排ポート３１に対向する部分を
覆うように配置することができれば、３６０°より小さ
い角度の円弧状であってもよい。しかし、燃料室１３の
内壁に圧接するためには１８０°より大きい円弧である
ことが必要である。
端で重なりあっているが、組み付けるときに保護部材６
０が燃料室１３内壁の吸排ポート３１に対向する部分を
覆うように配置することができれば、３６０°より小さ
い角度の円弧状であってもよい。しかし、燃料室１３の
内壁に圧接するためには１８０°より大きい円弧である
ことが必要である。
【００１８】また、本実施例では、突起６１は保護部材
６０の周方向の一端に設けられているが、本発明として
はどの位置にあっても同様の効果を有する。次に、本実
施例の燃料噴射ポンプ１００の動作を説明する。図示し
ないフィードポンプによって汲み上げられた燃料は、燃
料供給路９５から第１の燃料通路１２を経て燃料室１３
へ供給される。
６０の周方向の一端に設けられているが、本発明として
はどの位置にあっても同様の効果を有する。次に、本実
施例の燃料噴射ポンプ１００の動作を説明する。図示し
ないフィードポンプによって汲み上げられた燃料は、燃
料供給路９５から第１の燃料通路１２を経て燃料室１３
へ供給される。
【００１９】プランジャ４０が下降するとき、燃料室１
３内の燃料がシリンダ３０の吸排ポート３１から燃料加
圧室５へ吸入される。プランジャ４０が上昇して吸排ポ
ート３１と燃料加圧室５０との連通が遮断されると、燃
料加圧室５０内の燃料が加圧されてデリバリバルブ９０
へ送られ、燃料の噴射が始まる。プランジャ４０がさら
に上昇してプランジャ４０のプランジャリード４１が吸
排ポート３１と連通すると、燃料加圧室５０内の高圧燃
料が吸排ポート３１から燃料室１３へ排出されて、燃料
の噴射が終了する。
３内の燃料がシリンダ３０の吸排ポート３１から燃料加
圧室５へ吸入される。プランジャ４０が上昇して吸排ポ
ート３１と燃料加圧室５０との連通が遮断されると、燃
料加圧室５０内の燃料が加圧されてデリバリバルブ９０
へ送られ、燃料の噴射が始まる。プランジャ４０がさら
に上昇してプランジャ４０のプランジャリード４１が吸
排ポート３１と連通すると、燃料加圧室５０内の高圧燃
料が吸排ポート３１から燃料室１３へ排出されて、燃料
の噴射が終了する。
【００２０】高圧の燃料が燃料室１３の内壁に向かって
吸排ポート３１から排出されても、燃料室１３の内壁は
保護部材６０により覆われているため、ポンプハウジン
グ１０がエロージョンにより浸食されることがない。し
たがって、ポンプハウジング１０の材料が削り取られて
粉末が燃料と共に噴射されて燃料の通路やエンジンを摩
耗させたり、ポンプハウジング１０を貫通する穴が空い
て燃料漏れを起こすという問題が起こるのを防ぐことが
できる。
吸排ポート３１から排出されても、燃料室１３の内壁は
保護部材６０により覆われているため、ポンプハウジン
グ１０がエロージョンにより浸食されることがない。し
たがって、ポンプハウジング１０の材料が削り取られて
粉末が燃料と共に噴射されて燃料の通路やエンジンを摩
耗させたり、ポンプハウジング１０を貫通する穴が空い
て燃料漏れを起こすという問題が起こるのを防ぐことが
できる。
【００２１】コントロールラック８０を移動させること
により、コントロールスリーブ８１が回転し、それに伴
ってプランジャ４０を回転させることができる。プラン
ジャ４０を回転させることにより、吸排ポート３１が閉
じてからプランジャリード４１と連通するまでのプラン
ジャ４０の移動距離が変更され、燃料の噴射量を調整す
ることができる。
により、コントロールスリーブ８１が回転し、それに伴
ってプランジャ４０を回転させることができる。プラン
ジャ４０を回転させることにより、吸排ポート３１が閉
じてからプランジャリード４１と連通するまでのプラン
ジャ４０の移動距離が変更され、燃料の噴射量を調整す
ることができる。
【００２２】本実施例によれば、燃料噴射ポンプ１００
が第１の燃料通路１２を下側に向けて配置されている場
合に、燃料室１２の最上部となる位置にエアー抜きコッ
ク取付け部１７と連通した第２の燃料通路１６が設けら
れているため、燃料室１３内の空気を速やかに排出する
ことができる。したがって、特にエンジンの始動時に噴
射される燃料内に空気が混入して噴射量が不安定になっ
たり噴射量が不足して、始動しない、あるいは始動が遅
れるのを防ぐことができる。
が第１の燃料通路１２を下側に向けて配置されている場
合に、燃料室１２の最上部となる位置にエアー抜きコッ
ク取付け部１７と連通した第２の燃料通路１６が設けら
れているため、燃料室１３内の空気を速やかに排出する
ことができる。したがって、特にエンジンの始動時に噴
射される燃料内に空気が混入して噴射量が不安定になっ
たり噴射量が不足して、始動しない、あるいは始動が遅
れるのを防ぐことができる。
【００２３】また、燃料室１３に燃料を供給する第１の
燃料通路１２に加えて第２の燃料通路１６が燃料室１３
と連通していることにより、燃料室１３の体積が十分に
確保され、燃料の噴射量が多い場合でも安定した燃料供
給が可能になるという効果もある。
燃料通路１２に加えて第２の燃料通路１６が燃料室１３
と連通していることにより、燃料室１３の体積が十分に
確保され、燃料の噴射量が多い場合でも安定した燃料供
給が可能になるという効果もある。
【図１】本発明の一実施例による燃料噴射ポンプを示す
断面図である。
断面図である。
【図２】本発明の一実施例による保護部材を示す図であ
って、Ａは展開図、Ｂは平面図、Ｃは正面図である。
って、Ａは展開図、Ｂは平面図、Ｃは正面図である。
【図３】本発明の一実施例による燃料噴射ポンプを示す
平面図である。
平面図である。
【図４】本発明の一実施例による燃料噴射ポンプを示す
正面図である。
正面図である。
【図５】従来の燃料噴射ポンプを示す断面図である。
１０ ポンプハウジング １２ 第１の燃料通路 １３ 燃料室 １６ 第２の燃料通路 １７ 空気抜きコック取付け部（空気抜き手段） ３０ シリンダ ３１ 吸排ポート（吸排通路） ４０ プランジャ ４１ プランジャリード ５０ 燃料加圧室 ６０ 保護部材 ６１ 突起
Claims (4)
- 【請求項１】 往復移動可能なプランジャと、 前記プランジャを収容し前記プランジャとの間に形成さ
れた燃料加圧室と連通可能な吸排通路を有するシリンダ
と、 前記シリンダを収容し前記シリンダの外側に前記吸排通
路と連通する燃料室が形成されるポンプハウジングと、 前記ポンプハウジングよりも硬質な材料により形成され
た平板状の板バネを前記燃料室の内壁に円筒状に圧入し
てなる保護部材と、を備えることを特徴とする燃料噴射
ポンプ。 - 【請求項２】 前記保護部材は周方向両端部で重なり合
っていることを特徴とする請求項１に記載の燃料噴射ポ
ンプ。 - 【請求項３】 前記保護部材は軸方向に突起を有するこ
とを特徴とする請求項１または２のいずれかに記載の燃
料噴射ポンプ。 - 【請求項４】 往復移動可能なプランジャと、 前記プランジャを収容し前記プランジャとの間に形成さ
れた燃料加圧室と連通可能な吸排通路を有するシリンダ
と、 前記シリンダを収容し、前記シリンダの外側に形成され
る前記吸排通路と連通する燃料室および前記燃料室に燃
料を供給する第１の燃料通路を有するポンプハウジング
とを備え、 前記第１の燃料通路を下側に向けて前記ポンプハウジン
グを傾斜させたときに前記燃料室の最上部となる位置に
連通する第２の燃料通路と、前記第２の燃料通路と連通
する空気抜き手段とを備えることを特徴とする燃料噴射
ポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9304272A JPH11141433A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9304272A JPH11141433A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 燃料噴射ポンプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11141433A true JPH11141433A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17931058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9304272A Pending JPH11141433A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11141433A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100971590B1 (ko) * | 2005-11-18 | 2010-07-20 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | 연료 공급 시스템 부품 보호 구조 |
-
1997
- 1997-11-06 JP JP9304272A patent/JPH11141433A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100971590B1 (ko) * | 2005-11-18 | 2010-07-20 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | 연료 공급 시스템 부품 보호 구조 |
| US7784580B2 (en) | 2005-11-18 | 2010-08-31 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel supply system component protective construction |
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