JPH11140567A - 黄銅成形体、金属成形体 - Google Patents

黄銅成形体、金属成形体

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JPH11140567A
JPH11140567A JP32699697A JP32699697A JPH11140567A JP H11140567 A JPH11140567 A JP H11140567A JP 32699697 A JP32699697 A JP 32699697A JP 32699697 A JP32699697 A JP 32699697A JP H11140567 A JPH11140567 A JP H11140567A
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Japan
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brass
phase
less
cooling
grain size
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JP32699697A
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Nobuyuki Ashie
伸之 芦江
Katsuaki Nakamura
克昭 中村
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し出し成形以外の結晶粒径微細化方法を提
案するる。 【解決手段】 見掛け上のZn当量が37〜46wt%
の黄銅粉末を準備する第1の工程と、この黄銅粉末を所
定形状に成形し、焼結させる第2の工程と、を経ること
により、平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10
μm以下の黄銅成形体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属成形体、特に黄
銅成形体に関る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、加工時の特性である熱間延
性、切削性に優れた黄銅材料、製品使用時の特性である
耐食性、耐SCC性、強度に優れた黄銅材料について、
PCT/JP97/03152にて先に提案している。
【0003】そして、このような特性を得るための実施
形態としては、結晶粒径の適正化、α、β、γ相の面積
比率、配置の適正化等の緻密な制御を行っており、結晶
粒径の適正化のための実現手段として、押し出し成形時
の断面減少率制御を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押し出し成
形以外の結晶粒径微細化方法を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は、見掛け上のZn含有量が37〜46wt%の黄
銅粉末を準備する第1の工程と、この黄銅粉末を所定形
状に成形し、焼結させる第2の工程と、を経ることによ
り、平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μm
以下の黄銅成形体を得ることができる。
【0006】第1の工程の実施形態としては、単に見掛
け上のZn含有量が37〜46wt%の粉末黄銅を準備
するだけでも良く、黄銅原料を溶解し、その後、アトマ
イズ法、ミル破砕法、MA法の粉末製造工程を含むよう
にしても良い。また、準備する黄銅粉末の平均結晶粒径
は1μm以下であると、成形体の平均結晶粒径を15μ
m以下に容易にすることができる。
【0007】第2の工程の実施形態としては、黄銅粉末
と潤滑剤を混合し、その後混合された黄銅粉末を金型内
に充填し、プレスにより圧縮成形する工程を含むように
しても良い。潤滑剤は、金型内に充填する際に金型壁面
と粉末粒子との摩擦・摩耗を緩和するものであって、
0.5〜1wt%のステアリン酸亜鉛を含むことが好ま
しい。
【0008】また、第2の工程は、所定形状に成形され
た黄銅粉末を溶融点以下で加熱することにより、黄銅粉
末粒子を拡散結合させる焼結工程を含むことが好まし
く、700〜900℃を30分〜2時間維持することが
好適である。
【0009】さらなる実施形態としては、第2の工程
後、冷却速度を制御して冷却後の結晶構造を制御する第
3の工程を有することができるが、具体的な冷却速度と
しては、400℃以下になるまでの冷却速度が、0.4
K/sec以上であることが望ましい。なぜならば、冷
却速度が遅いと冷却中に結晶粒径が粗大化するからであ
る。
【0010】具体的な結晶構造としては、冷却後に熱間
又は温間加工の温度域に再加熱した場合、α+β相、β
相の面積比率が30〜80%、平均結晶粒径が15μm
以下、好ましくは10μm以下であって、α、β相が均
一に分散している結晶構造を実現することができる。こ
の結晶構造によれば、冷却後に、熱間又は温間加工の温
度域、好ましくは480〜750℃の温度域に再加熱し
た場合、0.00083/secの歪み速度で160%
の歪みを与えて破損の無いこと、0.0083/sec
の歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無いこと、
0.083/secの歪み速度で30%の歪みを与えて
破損の無いこと、の少なくとも一つの特性を満たすこと
ができる。
【0011】具体的な結晶構造の他の実施形態として
は、冷却後に、α+β相、β相の面積比率が15%以
上、好ましくは20%以上であるとともに、α、β相の
平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μm以下
の結晶構造を実現することができる。この結晶構造によ
れば、冷却後に、円筒形試料を14%アンモニア水溶液
上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間暴
露したとき、前記試料が割れない最大応力が180N/
mm2以上の特性、日本工業規格JIS C−3604
に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵抗指数が80以
上、かつ0.2%耐力又は降伏応力が250N/mm2
以上の特性、の2つの特性のうち少なくとも1つの特性
を満たすことができる。
【0012】また、第1の工程で準備した黄銅粉末がS
nを0.9〜7wt%含有する場合には、冷却後に、熱
間又は温間加工の温度域、又は300〜500℃、好ま
しくは400〜500℃の温度域に再加熱した場合、α
+β+γ相、α相の面積比率が44〜65%、β相の面
積比率が10〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、
α、β、γ相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましく
は10μm以下であって、α、β、γ相が分散して存在
する結晶構造を実現することができる。この結晶構造に
よれば、冷却後に450℃に再加熱した場合、0.00
083/secの歪み速度で50%の歪みを与えて破損
の無いこと、0.0083/secの歪み速度で25%
の歪みを与えて破損の無いこと、0.083/secの
歪み速度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少
なくとも一つの特性を満たすことができる。
【0013】特に、第3の工程において、400℃以下
になるまでの冷却速度が5〜1000K/secである
場合には、冷却後に、α+β相、β相の面積比率が15
%以上、好ましくは20%以上であるとともに、α、β
相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μm
以下であって、β相中のSn濃度が1.5wt%以上の
結晶構造を実現できる。
【0014】また、第3の工程において、400℃以下
になるまでの冷却速度が0.4〜5K/secの場合に
は、冷却後に、α+γ相、γ相の面積比率が3〜30
%、好ましくは5〜30%であるとともに、α相の平均
結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μm以下、γ
相の平均結晶粒径(短径)が8μm以下、好ましくは5
μm以下であって、さらにはγ相中のSn濃度が8wt
%以上であって、α相の粒界にγ相が散在している結晶
構造を実現できる。
【0015】さらに、第3の工程において、400℃以
下になるまでの冷却速度が0.4〜10K/secであ
る場合には、冷却後に、α+β+γ相、α相の面積比率
が40〜94%、β、γ相の面積比率が共に3〜30%
であるとともに、α、β相の平均結晶粒径が15μm以
下、好ましくは10μm以下、γ相の平均結晶粒径(短
径)が8μm以下、好ましくは5μm以下であって、さ
らにはγ相中のSn濃度が8wt%以上であって、γ相
がβ相を包囲している結晶構造を実現できる。
【0016】以上の結晶構造によれば、冷却後に、円筒
形試料を14%アンモニア水溶液上のアンモニア雰囲気
中に荷重を加えながら24時間暴露したとき、前記試料
が割れない最大応力が180N/mm2以上の特性を満
たすことができる。
【0017】また、冷却後に、0.2%耐力又は降伏応
力が250N/mm2以上の特性、日本工業規格JIS
C−3604に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵抗
指数が80以上の特性、日本伸銅協会技術標準JBMA
T−303に従う脱亜鉛腐食試験を行なったとき、最
大脱亜鉛深さ70μm以下の耐食性を満たす特性、の3
つの特性のうち少なくとも2つの特性を満たすこともで
きる。
【0018】以上の第2の工程を経た黄銅成形体として
は、棒材、板材、管材の他、最終製品形状を実施形態と
して採ることができる。
【0019】また、本発明は、金属粉末を準備する第1
の工程と、この金属粉末を所定形状に成形し、焼結させ
る第2の工程と、焼結後の冷却速度を制御することによ
って、冷却後の結晶構造を制御する第3の工程と、を経
ることにより金属成形体を得ることができる。
【0020】第2の工程後には、平均結晶粒径が15μ
m以下、好ましくは10μm以下であることが好まし
く、第3の工程では、結晶構造制御として結晶粒径制
御、結晶相比率制御を行うことが好ましい。
【0021】また、このような金属成形体としては、銅
合金成形体、特に黄銅成形体が望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下詳説す
る。図1は、本実施形態に係る黄銅成形体の製造工程を
示しており、まずステップ1にて、見掛け上のZn含有
量が37〜46wt%で、Snを0.9〜7wt%含有
し、平均結晶粒径が1μm以下の黄銅粉末を準備する。
【0023】ここで、「見掛け上のZn含有量」という
用語は、AをCu含有量〔wt%〕、BをZn含有量
〔wt%〕、tを添加した第3元素(例えばSn)のZ
n当量、Qをその第3元素の含有量〔wt%〕としたと
き、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×10
0」の意味で用いる。
【0024】また、ステップ1の前工程として、黄銅原
料を溶解し、その後、アトマイズ法、ミル破砕法、MA
法の粉末製造工程を入れても良い。このような粉末製造
工程を用いると、平均結晶粒径は1μm以下の黄銅粉末
が容易に得ることができる。
【0025】次に、ステップ2では、準備した黄銅粉末
を0.5〜1wt%のステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤
と混合し、ステップ3で混合された粉末を金型内に充填
し、プレスにより圧縮成形する。ここで、潤滑剤は金型
内に充填する際に金型壁面と粉末粒子との摩擦・摩耗を
緩和するものである。また、金型形状は棒材、板材、管
材の他、塑性加工及び400度以上の加熱がされない最
終製品形状であっても良い。
【0026】続いて、ステップ4では、所定形状に成形
された黄銅粉末を溶融点以下で加熱することにより、黄
銅粉末粒子を拡散結合させるが、温度条件としては、7
00〜900℃を30分〜2時間維持することが好適で
ある。これによって平均結晶粒径10μm以下の黄銅焼
結体を得るのであるが、この平均結晶粒径は黄銅粉末の
初期粒径や、焼結時の温度条件によって制御することが
できる。
【0027】そしてステップ5では、焼結後の冷却速度
を制御することによって任意の結晶構造を得るが、ステ
ップ4で得た結晶粒径を粗大化させないために、400
℃以下になるまでの冷却速度を0.4K/sec以上に
している。
【0028】最後のステップ6では、後処理として切削
や研磨等の機械加工や、焼結体を押型に入れて再圧縮し
て寸法矯正するサイジング等を行う。
【0029】以上示した本実施形態は、鋳造により成形
体を製造する方法に比べて、圧縮成形を用いることや、
700〜900℃の温度条件からして、棒材、板材、管
材等の形状を精密に成形できるとともに、後処理での切
削加工等が少なくて済む利点を有する。
【0030】本実施形態はまた、本出願人がPCT/J
P97/03152にて先に提案した、加工時の特性で
ある熱間延性、切削性に優れ、かつ製品使用時の特性で
ある耐食性、耐SCC性、強度に優れた黄銅成形体を容
易に得ることができる利点も有する。
【0031】すなわち、先の出願にて提案した特性を得
るための実施形態としては、結晶粒径の適正化(微細
化)、α、β、γ相の面積比率、配置の適正化等の緻密
な制御があるが、本実施形態は、このうち結晶粒径の微
細化に大きく寄与しているのである。具体的な結晶構造
のいくつかの例を以下に示す。
【0032】[結晶構造1] 冷却後に、熱間又は温間
加工の温度域まで再加熱した場合、α+β相、β相の面
積比率が30〜80%、平均結晶粒径が15μm以下、
好ましくは10μm以下であって、α、β相が均一に分
散している結晶構造を得た。この結晶構造によれば、熱
間又は温間加工の温度域、好ましくは480〜750℃
の温度域で、0.00083/secの歪み速度で16
0%の歪みを与えて破損の無いこと、0.0083/s
ecの歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無いこ
と、0.083/secの歪み速度で30%の歪みを与
えて破損の無いこと、の少なくとも一つの特性を満たす
ことができる。尚、この特性についての試験片の形状、
寸法(標点間距離12mm、外径φ2.5mm)を図2
に、試験条件を図3に示す。使用した引っ張り試験機は
機械式を用い、加熱は電気ヒータで、雰囲気は大気中と
した。
【0033】[結晶構造2] 冷却後に、α+β相、β
相の面積比率が15%以上、好ましくは20%以上であ
るとともに、α、β相の平均結晶粒径が15μm以下、
好ましくは10μm以下の結晶構造を得た。この結晶構
造によれば、(1)円筒形試料を14%アンモニア水溶
液上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間
暴露したとき、前記試料が割れない最大応力が180N
/mm2以上の特性、(2)日本工業規格JIS C−
3604に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵抗指数が
80以上、かつ0.2%耐力又は降伏応力が250N/
mm2以上の特性、の2つの特性のうち少なくとも1つ
の特性を満たすことができる。
【0034】このうち切削抵抗指数について図4を用い
て詳説すると、切削試験では、旋盤で丸棒状の試料1の
周面を100〔m/min〕と400〔m/min〕の
2つの異なる速度で切削しつつ、主分力Fvを測定し
た。切削抵抗指数は、主分力に対する切削性が最も良い
といわれる快削黄銅棒(日本工業規格JIS C−36
04)の主分力の百分率である。(切削速度毎の切削抵
抗指数を平均した。)尚、以上の結晶構造1、2は、S
nを0.9〜7wt%含有しなくても得ることができ
る。
【0035】[結晶構造3] 冷却後に、熱間又は温間
加工の温度域、又は300〜500℃、好ましくは40
0〜500℃の温度域まで加熱した場合、α+β+γ
相、α相の面積比率が44〜65%、β相の面積比率が
10〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、α、β、
γ相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μ
m以下であって、α、β、γ相が分散して存在する結晶
構造が得られる。この結晶構造によれば、450℃にお
いて、0.00083/secの歪み速度で50%の歪
みを与えて破損の無いこと、0.0083/secの歪
み速度で25%の歪みを与えて破損の無いこと、0.0
83/secの歪み速度で30%の歪みを与えて破損の
無いこと、の少なくとも一つの特性を満たすことができ
る。尚、この特性についての試験方法は、図2、図3に
示したものと同じである。
【0036】[結晶構造4] 400℃以下になるまで
の冷却速度が5〜1000K/secである場合には、
冷却後に、α+β相、β相の面積比率が15%以上、好
ましくは20%以上であるとともに、α、β相の平均結
晶粒径が15μm以下、好ましくは10μm以下であっ
て、β相中のSn濃度が1.5wt%以上の結晶構造を
得た。
【0037】[結晶構造5] 400℃以下になるまで
の冷却速度が0.4〜5K/secの場合には、冷却後
に、α+γ相、γ相の面積比率が3〜30%、好ましく
は5〜30%であるとともに、α相の平均結晶粒径が1
5μm以下、好ましくは10μm以下、γ相の平均結晶
粒径(短径)が8μm以下、好ましくは5μm以下であ
って、さらにはγ相中のSn濃度が8wt%以上であっ
て、α相の粒界にγ相が散在している結晶構造を得た。
【0038】[結晶構造6] 400℃以下になるまで
の冷却速度が0.4〜10K/secである場合には、
冷却後に、α+β+γ相、α相の面積比率が40〜94
%、β、γ相の面積比率が共に3〜30%であるととも
に、α、β相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましく
は10μm以下、γ相の平均結晶粒径(短径)が8μm
以下、好ましくは5μm以下であって、さらにはγ相中
のSn濃度が8wt%以上であって、γ相がβ相を包囲
している結晶構造を得た。
【0039】以上の結晶構造4〜6によれば、円筒形試
料を14%アンモニア水溶液上のアンモニア雰囲気中に
荷重を加えながら24時間暴露したとき、前記試料が割
れない最大応力が180N/mm2以上の耐SCC性に
優れた特性を満たすことができる。この耐SCC性試験
は、図5に示すように、ガラスデジケータ2内で円筒状
の試料3に垂直に荷重を加えた状態で、NH3蒸気雰囲
気中に24時間暴露した後、割れの発生を調査した。
【0040】また、(1)0.2%耐力又は降伏応力が
250N/mm2以上の特性、(2)日本工業規格JI
S C−3604に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵
抗指数が80以上の特性、(3)日本伸銅協会技術標準
JBMA T−303に従う脱亜鉛腐食試験を行なった
とき、最大脱亜鉛深さ70μm以下の耐食性を満たす特
性、の3つの特性のうち、少なくとも2つの特性を満た
すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る黄銅成形体の製造工程
【図2】同実施形態の高温引張り試験片形状
【図3】同実施形態の高温引張り試験条件
【図4】同実施形態の切削試験の説明図
【図5】同実施形態の耐応力腐食割れ性試験の説明図
【符号の説明】
1…切削性試験用の試料 2…ガラスデジケータ 3…耐応力腐食割れ性試験用の試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 630 C22F 1/00 630K 640 640A 683 683 684 684A 685 685A 687 687 692 692A 694 694A 694B

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 見掛け上のZn含有量が37〜46wt
    %の黄銅粉末を準備する第1の工程と、 この黄銅粉末を所定形状に成形し、焼結させる第2の工
    程と、を経て製造された黄銅成形体であって、平均結晶
    粒径が15μm以下、好ましくは10μm以下である黄
    銅成形体。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程が、黄銅原料を溶解し、
    黄銅粉末を製造する粉末製造工程を含む請求項1記載の
    黄銅成形体。
  3. 【請求項3】 前記粉末製造工程が、アトマイズ法、ミ
    ル破砕法、MA法の何れかである請求項2記載の黄銅成
    形体。
  4. 【請求項4】 前記黄銅粉末の平均結晶粒径が1μm以
    下である請求項1〜3の何れか記載の黄銅成形体。
  5. 【請求項5】 前記第2の工程が、前記黄銅粉末と潤滑
    剤を混合し、その後混合された前記黄銅粉末を金型内に
    充填し、プレスにより圧縮成形する工程を含む請求項1
    〜4の何れか記載の黄銅成形体。
  6. 【請求項6】 前記潤滑剤が、0.5〜1wt%のステ
    アリン酸亜鉛を含む請求項1〜5の何れか記載の黄銅成
    形体。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程が、所定形状に成形され
    た前記黄銅粉末を溶融点以下で加熱することにより、前
    記黄銅粉末粒子を拡散結合させる焼結工程を含む請求項
    1〜5の何れか記載の黄銅成形体。
  8. 【請求項8】 前記焼結工程が、700〜900℃を3
    0分〜2時間維持するものである請求項7記載の黄銅成
    形体。
  9. 【請求項9】 前記第2の工程後、冷却速度を制御して
    冷却後の結晶構造を制御する第3の工程を有する請求項
    8記載の黄銅成形体。
  10. 【請求項10】 前記第3の工程が、400℃以下にな
    るまで0.4K/sec以上で冷却してなる請求項9記
    載の黄銅成形体。
  11. 【請求項11】 冷却後に熱間又は温間加工の温度域に
    再加熱した場合、α+β相、β相の面積比率が30〜8
    0%、平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μ
    m以下であって、α、β相が均一に分散している結晶構
    造を有する請求項10記載の黄銅成形体。
  12. 【請求項12】 冷却後に、熱間又は温間加工の温度
    域、好ましくは480〜750℃の温度域に再加熱した
    場合、 0.00083/secの歪み速度で160%の歪みを
    与えて破損の無いこと、 0.0083/secの歪み速度で50%の歪みを与え
    て破損の無いこと、 0.083/secの歪み速度で30%の歪みを与えて
    破損の無いこと、 の少なくとも一つの特性を満たす請求項10記載の黄銅
    成形体。
  13. 【請求項13】 冷却後に、α+β相、β相の面積比率
    が15%以上、好ましくは20%以上であるとともに、
    α、β相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは1
    0μm以下の結晶構造を有する請求項10記載の黄銅成
    形体。
  14. 【請求項14】 冷却後に、円筒形試料を14%アンモ
    ニア水溶液上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら
    24時間暴露したとき、前記試料が割れない最大応力が
    180N/mm2以上の特性、 日本工業規格JIS C−3604に従う快削黄銅棒を
    基準とした切削抵抗指数が80以上、かつ0.2%耐力
    又は降伏応力が250N/mm2以上の特性、 の2つの特性のうち、少なくとも1つの特性を満たす請
    求項10記載の黄銅成形体。
  15. 【請求項15】 前記第1の工程で準備した黄銅粉末
    が、Snを0.9〜7wt%含有してなる請求項1〜1
    0の何れか記載の黄銅成形体。
  16. 【請求項16】 冷却後に、熱間又は温間加工の温度
    域、又は300〜500℃、好ましくは400〜500
    ℃の温度域に再加熱した場合、 α+β+γ相、α相の面積比率が44〜65%、β相の
    面積比率が10〜55%、γ相の面積比率が1〜25
    %、α、β、γ相の平均結晶粒径が15μm以下、好ま
    しくは10μm以下であって、α、β、γ相が分散して
    存在する結晶構造を有する請求項10かつ15記載の黄
    銅成形体。
  17. 【請求項17】 冷却後に450℃に再加熱した場合、 0.00083/secの歪み速度で50%の歪みを与
    えて破損の無いこと、 0.0083/secの歪み速度で25%の歪みを与え
    て破損の無いこと、 0.083/secの歪み速度で30%の歪みを与えて
    破損の無いこと、 の少なくとも一つの特性を満たす請求項10かつ15記
    載の黄銅成形体。
  18. 【請求項18】 前記第3の工程が、400℃以下にな
    るまで5〜1000K/secで冷却してなる請求項1
    0かつ15記載の黄銅成形体。
  19. 【請求項19】 冷却後に、α+β相、β相の面積比率
    が15%以上、好ましくは20%以上であるとともに、
    α、β相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは1
    0μm以下であって、β相中のSn濃度が1.5wt%
    以上の結晶構造を有する請求項18記載の黄銅成形体。
  20. 【請求項20】 前記第3の工程が、400℃以下にな
    るまで0.4〜5K/secで冷却してなる請求項10
    かつ15記載の黄銅成形体。
  21. 【請求項21】 冷却後に、α+γ相、γ相の面積比率
    が3〜30%、好ましくは5〜30%であるとともに、
    α相の平均結晶粒径が15μm以下、好ましくは10μ
    m以下、γ相の平均結晶粒径(短径)が8μm以下、好
    ましくは5μm以下であって、さらにはγ相中のSn濃
    度が8wt%以上であって、α相の粒界にγ相が散在し
    ている結晶構造を有する請求項20記載の黄銅成形体。
  22. 【請求項22】 前記第3の工程が、400℃以下にな
    るまで0.4〜10K/secで冷却してなる請求項1
    0かつ15記載の黄銅成形体。
  23. 【請求項23】 冷却後に、α+β+γ相、α相の面積
    比率が40〜94%、β、γ相の面積比率が共に3〜3
    0%であるとともに、α、β相の平均結晶粒径が15μ
    m以下、好ましくは10μm以下、γ相の平均結晶粒径
    (短径)が8μm以下、好ましくは5μm以下であっ
    て、さらにはγ相中のSn濃度が8wt%以上であっ
    て、γ相がβ相を包囲している結晶構造を有する請求項
    22記載の黄銅成形体。
  24. 【請求項24】 冷却後に、円筒形試料を14%アンモ
    ニア水溶液上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら
    24時間暴露したとき、前記試料が割れない最大応力が
    180N/mm2以上の特性を満たす請求項18〜23
    の何れか記載の黄銅成形体。
  25. 【請求項25】 冷却後に、0.2%耐力又は降伏応力
    が250N/mm2以上の特性、 日本工業規格JIS C−3604に従う快削黄銅棒を
    基準とした切削抵抗指数が80以上の特性、 日本伸銅協会技術標準JBMA T−303に従う脱亜
    鉛腐食試験を行なったとき、最大脱亜鉛深さ70μm以
    下の耐食性を満たす特性、 の3つの特性のうち、少なくとも2つの特性を満たす請
    求項18〜23の何れか記載の黄銅成形体。
  26. 【請求項26】 前記第2の工程を経た黄銅成形体は、
    棒材、板材、管材の何れか1つである請求項1〜25の
    何れか記載の黄銅成形体。
  27. 【請求項27】 前記第2の工程を経た黄銅成形体は、
    その後塑性加工及び400度以上の加熱がされない最終
    製品形状である請求項1〜25の何れか記載の黄銅成形
    体。
  28. 【請求項28】 金属粉末を準備する第1の工程と、 この金属粉末を所定形状に成形し、焼結させる第2の工
    程と、 焼結後の冷却速度を制御することによって、冷却後の結
    晶構造を制御する第3の工程と、を経て製造された金属
    成形体。
  29. 【請求項29】 前記第2の工程後に、平均結晶粒径が
    15μm以下、好ましくは10μm以下の結晶構造を得
    てなる請求項28記載の金属成形体。
  30. 【請求項30】 前記第3の工程では、焼結後の冷却速
    度を制御することによって、冷却後の結晶粒径を制御し
    てなる請求項28又は29記載の金属成形体。
  31. 【請求項31】 前記第3の工程では、 焼結後の冷却速度を制御することによって、冷却後の結
    晶相比率を制御してなる請求項28〜30の何れか記載
    の金属成形体。
  32. 【請求項32】 前記金属成形体が、銅合金成形体であ
    る請求項28〜31の何れか記載の金属成形体。
  33. 【請求項33】 前記金属成形体が、黄銅成形体である
    請求項32記載の金属成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111961887A (zh) * 2020-08-07 2020-11-20 黑龙江北鸥卫浴用品有限公司 一种黄铜的熔炼方法

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