JPH11137504A - 清掃装置 - Google Patents
清掃装置Info
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- JPH11137504A JPH11137504A JP32529897A JP32529897A JPH11137504A JP H11137504 A JPH11137504 A JP H11137504A JP 32529897 A JP32529897 A JP 32529897A JP 32529897 A JP32529897 A JP 32529897A JP H11137504 A JPH11137504 A JP H11137504A
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- JP
- Japan
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- gel
- moving
- cleaned
- floor
- property
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動的に清掃を行うことができる清掃装置を
提供する。 【解決手段】 高分子ゲルを建物の床上を這わせながら
床上のゴミを付着させて自動的に掃除を行うための装置
である。この高分子ゲルを建物の床上などに自動的に這
わせることにより床上のゴミをこれに付着させて除去
し、ほぼ完全に掃除を行うことができる。このゲルは、
接触したゴミを吸着する性質と、互いの分子が引き合う
ためにいったん分離してもすぐにくっつく性質とを有す
る。このゲルを、清掃対象物の表面に接触させながら移
動させる移動手段を設ける。また、この高分子ゲルとは
別に、ゲルに抗菌剤、消臭剤、芳香剤、ワックス剤など
を含ませて、床の上などを移動させる。
提供する。 【解決手段】 高分子ゲルを建物の床上を這わせながら
床上のゴミを付着させて自動的に掃除を行うための装置
である。この高分子ゲルを建物の床上などに自動的に這
わせることにより床上のゴミをこれに付着させて除去
し、ほぼ完全に掃除を行うことができる。このゲルは、
接触したゴミを吸着する性質と、互いの分子が引き合う
ためにいったん分離してもすぐにくっつく性質とを有す
る。このゲルを、清掃対象物の表面に接触させながら移
動させる移動手段を設ける。また、この高分子ゲルとは
別に、ゲルに抗菌剤、消臭剤、芳香剤、ワックス剤など
を含ませて、床の上などを移動させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般の住宅や事
務所、病院、工場などの床や自動車の表面などの清掃対
象物を自動的に掃除するための清掃装置に関する。
務所、病院、工場などの床や自動車の表面などの清掃対
象物を自動的に掃除するための清掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般の住宅や事務所、病院、
工場などの床の掃除は、電気式掃除機やモップなどを使
用して行っているが、これはかなりの重労働であり、か
なりの時間を費やす作業になっている。また、例えば特
開平4−349984号は、ドーム型球場やテント倉庫
等の膜構造物(天幕又はテントと呼ばれる)の掃除方法
として、「膜材に薄膜形成可能な塗料を塗布し、この塗
料が乾燥して薄膜を形成する過程で膜材の表面の汚れ物
を薄膜に転着させ、そして、この汚れ物が転着した薄膜
を剥がすことにより膜材の表面の汚れ物を除去するよう
にした」掃除方法を提案している。
工場などの床の掃除は、電気式掃除機やモップなどを使
用して行っているが、これはかなりの重労働であり、か
なりの時間を費やす作業になっている。また、例えば特
開平4−349984号は、ドーム型球場やテント倉庫
等の膜構造物(天幕又はテントと呼ばれる)の掃除方法
として、「膜材に薄膜形成可能な塗料を塗布し、この塗
料が乾燥して薄膜を形成する過程で膜材の表面の汚れ物
を薄膜に転着させ、そして、この汚れ物が転着した薄膜
を剥がすことにより膜材の表面の汚れ物を除去するよう
にした」掃除方法を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平4−349984号の掃除方法にしても、基本的に
は人手によらねばならないので、掃除の重労働からの解
放という課題は達せられていない。また、人手が不要な
「掃除ロボット」(金属製又はプラスチック製の筺体
と、ゴミ吸収用のモータと、ゴミ収納部と、移動用のモ
ータとを有するもの)も研究されてはいるが、まで実用
化はされていない。このように、掃除の自動化は人類の
長年の夢とされているが、まだ実用に耐え得る技術は開
発されていない。
開平4−349984号の掃除方法にしても、基本的に
は人手によらねばならないので、掃除の重労働からの解
放という課題は達せられていない。また、人手が不要な
「掃除ロボット」(金属製又はプラスチック製の筺体
と、ゴミ吸収用のモータと、ゴミ収納部と、移動用のモ
ータとを有するもの)も研究されてはいるが、まで実用
化はされていない。このように、掃除の自動化は人類の
長年の夢とされているが、まだ実用に耐え得る技術は開
発されていない。
【0004】本発明はこのような従来技術の課題に着目
してなさたれもので、自動的に掃除ができるために掃除
のための労力と時間を不要にすることができる清掃装置
を提供することを目的とする。
してなさたれもので、自動的に掃除ができるために掃除
のための労力と時間を不要にすることができる清掃装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】1.関連技術 本出願以前に本発明者が知り得た公知の技術の内容を以
下に紹介する。以下は、ゲルに関する最近の研究動向を
紹介した新聞記事からの引用である。 ・寒天やゼリーのようなぶよぶよした高分子「ゲル」が
新素材として注目されている。(中略)ゲルはひも状の
分子が網目のように絡み合った巨大な分子。網目の隙間
に液体を含むことによって膨らんだり縮んだりする。
(中略)樹脂に近いポリアクリルアミドゲルのようなも
のから、アミノ酸が並んだ蛋白質まで様々な高分子がゲ
ルを作り、分子構造の違いによりそれぞれ異なる性質を
持つ。高機能のゲルを開発するには、分子の絡まり方を
コントロールし特殊な網目構造をつくるのがポイント。
(以上、1996年12月18日付け日経産業新聞の記
事「新産業技術 2010年への挑戦 高機能ゲル
上」より) ・ゲルを金属などと組み合わせてシステム化するのに必
要な「金属とポリマーの界面の接着機構が解明される」
のは2002年。(中略)データは科学技術庁科学技術
政策研究所の「第5回技術予測調査」による。(以上、
1996年12月19日付け日経産業新聞の記事「新産
業技術 2010年への挑戦 高機能ゲル下」より) ・ゼリーや寒天のような柔らかい高分子「ゲル」が新素
材として注目されている。(中略)ゲルはアクリルアミ
ドなどの高分子が複雑な網目状に絡み合った寒天状の物
質。(中略)医療分野以外の応用も研究されている。そ
のひとつがゲルを使った人工筋肉。宇都宮大学の高橋不
二雄教授らは、アクリルアミドゲルに磁性体を混ぜ、外
から磁場をかけることで伸び縮みするゲルを開発した。
ゲルは機械的な構造が要らないので超小型の動力装置と
なり、微小ロボットの動力として最適だ。ポリビニルア
ルコールのゲルなども有望視されている。(以上、19
96年7月14日付け日経産業新聞の記事「しなやかな
ゲル 高機能化着々と」より。なお、この記事の図表の
中には、ゲルの利用態様の一つとして「物質の吸着」が
挙げられている。このことから、ゲルが物質を吸着する
性質を有することは公知の事実だと言える。) ・また、1992年7月20日発行の「岩波 理化学辞
典 第4版」の「ゲル」の項目の中には、次のような記
述がある。「ゾル中に分散しているコロイド粒子の間に
は引力が作用していて、多くのゾルは構造粘性を示す
が、濃度がさらに高くなると粒子が互いにつながって3
次元の網状または蜂の巣のような構造をとるようにな
り、分散系は固体状のゲルに変わる。」この記述から、
ゾル又はゲル中のコロイド粒子の間には互いに引力が作
用しており、コロイド粒子は互いに引き合っていること
は公知の事実であると言える。
下に紹介する。以下は、ゲルに関する最近の研究動向を
紹介した新聞記事からの引用である。 ・寒天やゼリーのようなぶよぶよした高分子「ゲル」が
新素材として注目されている。(中略)ゲルはひも状の
分子が網目のように絡み合った巨大な分子。網目の隙間
に液体を含むことによって膨らんだり縮んだりする。
(中略)樹脂に近いポリアクリルアミドゲルのようなも
のから、アミノ酸が並んだ蛋白質まで様々な高分子がゲ
ルを作り、分子構造の違いによりそれぞれ異なる性質を
持つ。高機能のゲルを開発するには、分子の絡まり方を
コントロールし特殊な網目構造をつくるのがポイント。
(以上、1996年12月18日付け日経産業新聞の記
事「新産業技術 2010年への挑戦 高機能ゲル
上」より) ・ゲルを金属などと組み合わせてシステム化するのに必
要な「金属とポリマーの界面の接着機構が解明される」
のは2002年。(中略)データは科学技術庁科学技術
政策研究所の「第5回技術予測調査」による。(以上、
1996年12月19日付け日経産業新聞の記事「新産
業技術 2010年への挑戦 高機能ゲル下」より) ・ゼリーや寒天のような柔らかい高分子「ゲル」が新素
材として注目されている。(中略)ゲルはアクリルアミ
ドなどの高分子が複雑な網目状に絡み合った寒天状の物
質。(中略)医療分野以外の応用も研究されている。そ
のひとつがゲルを使った人工筋肉。宇都宮大学の高橋不
二雄教授らは、アクリルアミドゲルに磁性体を混ぜ、外
から磁場をかけることで伸び縮みするゲルを開発した。
ゲルは機械的な構造が要らないので超小型の動力装置と
なり、微小ロボットの動力として最適だ。ポリビニルア
ルコールのゲルなども有望視されている。(以上、19
96年7月14日付け日経産業新聞の記事「しなやかな
ゲル 高機能化着々と」より。なお、この記事の図表の
中には、ゲルの利用態様の一つとして「物質の吸着」が
挙げられている。このことから、ゲルが物質を吸着する
性質を有することは公知の事実だと言える。) ・また、1992年7月20日発行の「岩波 理化学辞
典 第4版」の「ゲル」の項目の中には、次のような記
述がある。「ゾル中に分散しているコロイド粒子の間に
は引力が作用していて、多くのゾルは構造粘性を示す
が、濃度がさらに高くなると粒子が互いにつながって3
次元の網状または蜂の巣のような構造をとるようにな
り、分散系は固体状のゲルに変わる。」この記述から、
ゾル又はゲル中のコロイド粒子の間には互いに引力が作
用しており、コロイド粒子は互いに引き合っていること
は公知の事実であると言える。
【0006】2.本発明は以上のような関連技術の知見
の上に発明されたものであり、具体的には次のようなも
のである。 (1)接触したゴミを吸着し又は付着させる性質と、互い
の分子が引き合うためにいったん部分的に分離してもそ
れらが接触すると容易にすぐにくっついて一体化する性
質とを有する高分子ゲルと、このゲルを、清掃対象物の
表面に接触させながら所定の経路に沿って移動させる移
動手段と、を含む清掃装置。 (2)上記(1)において、さらに、前記ゲルの移動の過程
で、前記ゲルの清掃対象物に接触する部分を更新させる
ために、前記ゲルを回流させる回流手段を含むことを特
徴とする清掃装置、 (3)上記(1)(2)において、 前記移動手段は、高分子ゲル内に混入された磁性粉体
と、この磁性粉体に対して外部から磁場をかける磁場形
成部とを含むものである、清掃装置。 (4)上記(1)(2)(3)において、さらに、抗菌剤が含有され
ており、清掃対象物に対してこの抗菌剤を放出する性質
を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に接触さ
せながら所定の経路に沿って移動させる移動手段と、を
含んでいる清掃装置。 (5)上記(1)(2)(3)(4)において、さらに、消臭剤が含有
されており、清掃対象物に対してこの消臭剤を放出する
性質を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に接
触させながら所定の経路に沿って移動させる移動手段
と、を含んでいる清掃装置。 (6)上記(1)(2)(3)(4)(5)において、さらに、芳香剤が含
有されており、清掃対象物に対してこの芳香剤を放出す
る性質を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に
接触させながら所定の経路に沿って移動させる移動手段
と、を含んでいる清掃装置。 (7)上記(1)(2)(3)(4)(5)(6)において、さらに、ワック
ス剤が含有されており、清掃対象物に対してこのワック
ス剤を放出する性質を有するゲルと、このゲルを清掃対
象物の表面に接触させながら所定の経路に沿って移動さ
せる移動手段と、を含んでいる清掃装置。
の上に発明されたものであり、具体的には次のようなも
のである。 (1)接触したゴミを吸着し又は付着させる性質と、互い
の分子が引き合うためにいったん部分的に分離してもそ
れらが接触すると容易にすぐにくっついて一体化する性
質とを有する高分子ゲルと、このゲルを、清掃対象物の
表面に接触させながら所定の経路に沿って移動させる移
動手段と、を含む清掃装置。 (2)上記(1)において、さらに、前記ゲルの移動の過程
で、前記ゲルの清掃対象物に接触する部分を更新させる
ために、前記ゲルを回流させる回流手段を含むことを特
徴とする清掃装置、 (3)上記(1)(2)において、 前記移動手段は、高分子ゲル内に混入された磁性粉体
と、この磁性粉体に対して外部から磁場をかける磁場形
成部とを含むものである、清掃装置。 (4)上記(1)(2)(3)において、さらに、抗菌剤が含有され
ており、清掃対象物に対してこの抗菌剤を放出する性質
を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に接触さ
せながら所定の経路に沿って移動させる移動手段と、を
含んでいる清掃装置。 (5)上記(1)(2)(3)(4)において、さらに、消臭剤が含有
されており、清掃対象物に対してこの消臭剤を放出する
性質を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に接
触させながら所定の経路に沿って移動させる移動手段
と、を含んでいる清掃装置。 (6)上記(1)(2)(3)(4)(5)において、さらに、芳香剤が含
有されており、清掃対象物に対してこの芳香剤を放出す
る性質を有するゲルと、このゲルを清掃対象物の表面に
接触させながら所定の経路に沿って移動させる移動手段
と、を含んでいる清掃装置。 (7)上記(1)(2)(3)(4)(5)(6)において、さらに、ワック
ス剤が含有されており、清掃対象物に対してこのワック
ス剤を放出する性質を有するゲルと、このゲルを清掃対
象物の表面に接触させながら所定の経路に沿って移動さ
せる移動手段と、を含んでいる清掃装置。
【0007】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の実
施形態1を図1を参照して説明する。この実施形態1
は、図1(c)に示すように、ゲル1(図1(a)参
照)と、このゲルを移動させるための移動手段である複
数の小さい移動部2(図1(b)参照)と、から構成さ
れている。まず、この実施形態1に使用されるゲル1
は、例えば、ポリアクリルアミドゲルやアミノ酸が並ん
だ蛋白質などの高分子から構成されている。またこのゲ
ル1は、その中の各分子又はコロイド粒子が互いに引力
を及ぼし合って互いに引き合っている性質を有してい
る。そのため、このゲルは全体としてまとまって(一体
化して)存在し、たとえ外力でその一部が分離されて
も、その一部と残りの部分が互いに接触することにより
容易にくっついて再び一体化するような性質を有してい
る。またこのゲル1は、従来の多くのゲルと同様に、外
部の物質を付着させる性質又は吸着する性質を有してい
る。そのため、例えば建物の床の上にこのゲルを接触さ
せると、その床上のゴミなどがこのゲルに吸着されて付
着することになる。また、この実施形態1では、このゲ
ル1に、鉄粉などの磁性粉体(図示せず)がほぼ均一に
混入されている。この磁性粉体は、後述の移動部2に備
えられた磁石に吸引されてゲル1を移動させるためのも
ので、本発明の移動手段の一構成要素としての意味を有
するものである。
施形態1を図1を参照して説明する。この実施形態1
は、図1(c)に示すように、ゲル1(図1(a)参
照)と、このゲルを移動させるための移動手段である複
数の小さい移動部2(図1(b)参照)と、から構成さ
れている。まず、この実施形態1に使用されるゲル1
は、例えば、ポリアクリルアミドゲルやアミノ酸が並ん
だ蛋白質などの高分子から構成されている。またこのゲ
ル1は、その中の各分子又はコロイド粒子が互いに引力
を及ぼし合って互いに引き合っている性質を有してい
る。そのため、このゲルは全体としてまとまって(一体
化して)存在し、たとえ外力でその一部が分離されて
も、その一部と残りの部分が互いに接触することにより
容易にくっついて再び一体化するような性質を有してい
る。またこのゲル1は、従来の多くのゲルと同様に、外
部の物質を付着させる性質又は吸着する性質を有してい
る。そのため、例えば建物の床の上にこのゲルを接触さ
せると、その床上のゴミなどがこのゲルに吸着されて付
着することになる。また、この実施形態1では、このゲ
ル1に、鉄粉などの磁性粉体(図示せず)がほぼ均一に
混入されている。この磁性粉体は、後述の移動部2に備
えられた磁石に吸引されてゲル1を移動させるためのも
ので、本発明の移動手段の一構成要素としての意味を有
するものである。
【0008】次に、前記複数の移動部2を説明する。こ
れらの各移動部2は、それぞれ、全体の最長が例えば1
0cm以下であるような小さなサイズのものが望ましい
(できれば、全長が1cm以下の「マイクロマシン」が
望ましい)。この各移動部2には、外形的には、図1
(b)に示すように、4個の車輪4と、この車輪に接続
された円盤状の磁石3と、この磁石3の上方に備えら
れ、ゲル1を回流させるための回流部5が備えられてい
る。また、この移動部2には、図1(d)に示すような
装置が内蔵されている。
れらの各移動部2は、それぞれ、全体の最長が例えば1
0cm以下であるような小さなサイズのものが望ましい
(できれば、全長が1cm以下の「マイクロマシン」が
望ましい)。この各移動部2には、外形的には、図1
(b)に示すように、4個の車輪4と、この車輪に接続
された円盤状の磁石3と、この磁石3の上方に備えら
れ、ゲル1を回流させるための回流部5が備えられてい
る。また、この移動部2には、図1(d)に示すような
装置が内蔵されている。
【0009】すなわち、移動部2には、図1(d)に示
すように、車輪4を所定の回転速度で回転させるための
電動モータ11と、回流部5を所定の回転速度で回転さ
せるための電動モータ19(この電動モータ19は前記
電動モータ11と兼用させてもよい)と、車輪の向きを
制御するための操舵部12と、地磁気などからこの移動
部2が実際に移動している方向を検出するための方向セ
ンサ13と、前記移動部2の実際の移動距離を計測する
ために前記車輪4の回転数を検出する回転数センサ14
と、ユーザーが掃除をしようとする部屋などの清掃対象
物の形状や面積などを入力して前記移動部2に赤外線で
無線送信するためのリモートコントローラ15と、この
リモートコントローラ15からの信号を受信すると共に
外部に信号を送信するためのアンテナ16と、前記リモ
ートコントローラ15から送信された清掃対象物の形状
や面積や移動部2が移動すべき移動経路を記憶するメモ
リ17と、移動部の進行方向の前方に障害物があるかど
うかを検出するための障害物センサ20と、マイクロコ
ンピュータ18と、前記マイクロコンピュータ18、モ
ータ11,19、操舵部12などを駆動するための電源
を供給する電池(図示せず)と、を内蔵している。この
マイクロコンピュータ18は、前記リモートコントロー
ラ15からの清掃対象物に関するデータ(部屋の面積や
形状など)に基づいて前記移動部2が移動すべき移動経
路と移動速度を計算すると共に、この決められた移動経
路と移動速度に従って前記移動部が移動するように、前
記操舵部12とモータ11を制御する。また、マイクロ
コンピュータ18は、ゲル1が適正な回転速度で回流し
て常に新しい面が清掃対象物に接触するように、前記モ
ータ19を制御する。また、マイクロコンピュータ18
は、前記障害物センサ20からの信号に基づいて、移動
部2が障害物に衝突しないように障害物を避けて移動す
るように、前記操舵部12及びモータ11を制御する。
すように、車輪4を所定の回転速度で回転させるための
電動モータ11と、回流部5を所定の回転速度で回転さ
せるための電動モータ19(この電動モータ19は前記
電動モータ11と兼用させてもよい)と、車輪の向きを
制御するための操舵部12と、地磁気などからこの移動
部2が実際に移動している方向を検出するための方向セ
ンサ13と、前記移動部2の実際の移動距離を計測する
ために前記車輪4の回転数を検出する回転数センサ14
と、ユーザーが掃除をしようとする部屋などの清掃対象
物の形状や面積などを入力して前記移動部2に赤外線で
無線送信するためのリモートコントローラ15と、この
リモートコントローラ15からの信号を受信すると共に
外部に信号を送信するためのアンテナ16と、前記リモ
ートコントローラ15から送信された清掃対象物の形状
や面積や移動部2が移動すべき移動経路を記憶するメモ
リ17と、移動部の進行方向の前方に障害物があるかど
うかを検出するための障害物センサ20と、マイクロコ
ンピュータ18と、前記マイクロコンピュータ18、モ
ータ11,19、操舵部12などを駆動するための電源
を供給する電池(図示せず)と、を内蔵している。この
マイクロコンピュータ18は、前記リモートコントロー
ラ15からの清掃対象物に関するデータ(部屋の面積や
形状など)に基づいて前記移動部2が移動すべき移動経
路と移動速度を計算すると共に、この決められた移動経
路と移動速度に従って前記移動部が移動するように、前
記操舵部12とモータ11を制御する。また、マイクロ
コンピュータ18は、ゲル1が適正な回転速度で回流し
て常に新しい面が清掃対象物に接触するように、前記モ
ータ19を制御する。また、マイクロコンピュータ18
は、前記障害物センサ20からの信号に基づいて、移動
部2が障害物に衝突しないように障害物を避けて移動す
るように、前記操舵部12及びモータ11を制御する。
【0010】さらに、マイクロコンピュータ18は、前
記メモリ17に記録された清掃対象物の形状及び面積と
前記方向センサ13及び回転数センサ14からのデータ
とに基づいて移動部2の実際の現在位置を計測し、この
計測した実際の現在位置と前記移動すべき経路との差
(ズレ)を算出して、差(ズレ)がある場合は前記経路
へ戻るために必要な移動を行うよう前記操舵部12及び
モータ11を制御する。つまり、前記のように、移動部
2が障害物を避けて移動するときは、必然的に移動経路
から一時的に外れてしまうことになるが、そのときに、
マイクロコンピュータ18は、実際の現在位置と移動経
路とから、ズレた距離とズレた方向を算出して、元の移
動経路に戻るように、前記操舵部12とモータ11を制
御する。すなわち、部屋内にテーブルや置物などの障害
物がある場合には、移動部2はそれらを避けながら移動
しなければならないが、その結果、移動部は所定の経路
から外れてしまう。そのときに、移動部2がその外れた
位置から再び所定の経路に戻るためには、前述のように
移動部2が現在位置を把握しておく必要があるのであ
る。
記メモリ17に記録された清掃対象物の形状及び面積と
前記方向センサ13及び回転数センサ14からのデータ
とに基づいて移動部2の実際の現在位置を計測し、この
計測した実際の現在位置と前記移動すべき経路との差
(ズレ)を算出して、差(ズレ)がある場合は前記経路
へ戻るために必要な移動を行うよう前記操舵部12及び
モータ11を制御する。つまり、前記のように、移動部
2が障害物を避けて移動するときは、必然的に移動経路
から一時的に外れてしまうことになるが、そのときに、
マイクロコンピュータ18は、実際の現在位置と移動経
路とから、ズレた距離とズレた方向を算出して、元の移
動経路に戻るように、前記操舵部12とモータ11を制
御する。すなわち、部屋内にテーブルや置物などの障害
物がある場合には、移動部2はそれらを避けながら移動
しなければならないが、その結果、移動部は所定の経路
から外れてしまう。そのときに、移動部2がその外れた
位置から再び所定の経路に戻るためには、前述のように
移動部2が現在位置を把握しておく必要があるのであ
る。
【0011】前記マイクロコンピュータ18が移動部2
の現在位置を計測するための技術は、従来より公知の技
術であるが、例えば、前記方向センサ13と、移動距離
を計測するための回転数センサ14とからのデータに基
づいて、現在位置を計測することができる。また、マイ
クロコンピュータ18は、例えば、複数の発信機(図示
せず)を清掃対象物である部屋内の複数の(例えば4つ
の)所定の位置に予め備えて置き、これらの各発信機か
らの信号とその信号が移動部に反射して戻ってくるまで
の時間などに基づいて部屋内における現在位置を計測す
るようにしてもよい(カーナビゲーションシステムに使
用されるGPSシステムが人工衛生からの信号に基づい
て現在位置を測定するのと同様の原理である)。前記の
ゲル1と移動部2とは、図1(c)に示すように互いに
組み合わせられている。すなわち、各移動部2は、ゲル
1の中に埋設されているような形態になっている。各移
動部2は、例えば部屋の床の上に置かれて、その上から
ゲル1が覆いかぶさり、その結果、各移動部2がゲル1
の中に埋設された形になっている。
の現在位置を計測するための技術は、従来より公知の技
術であるが、例えば、前記方向センサ13と、移動距離
を計測するための回転数センサ14とからのデータに基
づいて、現在位置を計測することができる。また、マイ
クロコンピュータ18は、例えば、複数の発信機(図示
せず)を清掃対象物である部屋内の複数の(例えば4つ
の)所定の位置に予め備えて置き、これらの各発信機か
らの信号とその信号が移動部に反射して戻ってくるまで
の時間などに基づいて部屋内における現在位置を計測す
るようにしてもよい(カーナビゲーションシステムに使
用されるGPSシステムが人工衛生からの信号に基づい
て現在位置を測定するのと同様の原理である)。前記の
ゲル1と移動部2とは、図1(c)に示すように互いに
組み合わせられている。すなわち、各移動部2は、ゲル
1の中に埋設されているような形態になっている。各移
動部2は、例えば部屋の床の上に置かれて、その上から
ゲル1が覆いかぶさり、その結果、各移動部2がゲル1
の中に埋設された形になっている。
【0012】また、ゲル1は、その中に混入された磁性
粉体(図示せず)が各移動部2の円盤状の磁石3に引き
付けられることにより、ゲル1の全体が移動部2に引き
付けられる。その結果、移動部2が移動すると、これら
に引きずられて、ゲル1もその全体が一体として移動す
るようになっている。また、複数(図1(c)の例では
9個)の移動部2は、それぞれに内蔵されたマイクロコ
ンピュータ18により、互いに無線で交信し合って互い
の位置関係を確認し合いながら、それぞれ独立に移動で
きるようになっている。すなわち、前記9個の移動部2
は、所定の移動経路に沿って、互いにほぼ同じペース
(スピード及び動作)でゆっくりと(例えば、10cm
/分〜3m/分の速度で)、ほぼ同じ方向に向かって、
移動する(但し、後述のように、前記9個の移動部2
は、互いに交信し合いながら、その移動速度を互いに異
ならせて互いの位置関係を変更させることがある)。ま
た、各移動部2のマイクロコンピュータは、公知の技術
により、前記センサが進行方向の前方に障害物があるこ
とを検出したときは、それを避けて移動するように、予
めプログラムされている。またこの実施形態1に使用さ
れるゲル1は、その中の各高分子(又は各コロイド粒
子)が互いに引力を作用させて引き合うような性質を有
している(ゲルの一般的な性質でもある)。また、この
ゲル1は、その周囲に接触した物を自己の表面に吸着し
又は付着させる性質をも有している。その結果、このゲ
ル1が例えば建物の部屋の床の上などに接触させられる
と、その床上のゴミなどがこのゲル1に付着させられる
ので、その部分がきれいに清掃されたのと同じ状態にな
る。
粉体(図示せず)が各移動部2の円盤状の磁石3に引き
付けられることにより、ゲル1の全体が移動部2に引き
付けられる。その結果、移動部2が移動すると、これら
に引きずられて、ゲル1もその全体が一体として移動す
るようになっている。また、複数(図1(c)の例では
9個)の移動部2は、それぞれに内蔵されたマイクロコ
ンピュータ18により、互いに無線で交信し合って互い
の位置関係を確認し合いながら、それぞれ独立に移動で
きるようになっている。すなわち、前記9個の移動部2
は、所定の移動経路に沿って、互いにほぼ同じペース
(スピード及び動作)でゆっくりと(例えば、10cm
/分〜3m/分の速度で)、ほぼ同じ方向に向かって、
移動する(但し、後述のように、前記9個の移動部2
は、互いに交信し合いながら、その移動速度を互いに異
ならせて互いの位置関係を変更させることがある)。ま
た、各移動部2のマイクロコンピュータは、公知の技術
により、前記センサが進行方向の前方に障害物があるこ
とを検出したときは、それを避けて移動するように、予
めプログラムされている。またこの実施形態1に使用さ
れるゲル1は、その中の各高分子(又は各コロイド粒
子)が互いに引力を作用させて引き合うような性質を有
している(ゲルの一般的な性質でもある)。また、この
ゲル1は、その周囲に接触した物を自己の表面に吸着し
又は付着させる性質をも有している。その結果、このゲ
ル1が例えば建物の部屋の床の上などに接触させられる
と、その床上のゴミなどがこのゲル1に付着させられる
ので、その部分がきれいに清掃されたのと同じ状態にな
る。
【0013】次に、図2に基づいて本実施形態1のゲル
1の内部を回流させるための機構及び動作について説明
する。図2(a)に示すように、各移動部2に備えられ
た歯車状の回流部5は、図2(a)の矢印Cの方向に所
定速度で回転する(なお、図2(a)の中央の移動部2
のみは、その回流部5の回転方向が、矢印Cの方向とそ
の逆の矢印C’の方向とに、所定時間ごとに交互に切り
替わるようになっている)。すると、これらの回流部5
の回転により、ゲル1の内部が図2(a)の矢印Dのよ
うに回流することになる。よって、部屋の床10aをゲ
ル1が移動する場合、ゲル1の内部が常に回流するた
め、床10aには、常に、ゲル1の中の新しい部分が接
触して行く(接触する部分が更新される)ようになる。
もしこの回流がなければ、ゲル1の一定の部分がそのま
ま床10aに接触するだけなので、その部分にゴミが付
着していくと徐々に吸着力が減少してしまうことにな
る。これに対して、本実施形態1では、ゲル1を回流さ
せることにより、常に、ゲル1の新しい部分が床に接触
して行くようになっているので、ゴミが付着しても吸着
力が減少することが防止されている。
1の内部を回流させるための機構及び動作について説明
する。図2(a)に示すように、各移動部2に備えられ
た歯車状の回流部5は、図2(a)の矢印Cの方向に所
定速度で回転する(なお、図2(a)の中央の移動部2
のみは、その回流部5の回転方向が、矢印Cの方向とそ
の逆の矢印C’の方向とに、所定時間ごとに交互に切り
替わるようになっている)。すると、これらの回流部5
の回転により、ゲル1の内部が図2(a)の矢印Dのよ
うに回流することになる。よって、部屋の床10aをゲ
ル1が移動する場合、ゲル1の内部が常に回流するた
め、床10aには、常に、ゲル1の中の新しい部分が接
触して行く(接触する部分が更新される)ようになる。
もしこの回流がなければ、ゲル1の一定の部分がそのま
ま床10aに接触するだけなので、その部分にゴミが付
着していくと徐々に吸着力が減少してしまうことにな
る。これに対して、本実施形態1では、ゲル1を回流さ
せることにより、常に、ゲル1の新しい部分が床に接触
して行くようになっているので、ゴミが付着しても吸着
力が減少することが防止されている。
【0014】また、本実施形態1では、図2(a)に示
す方法だけではなく、図2(b)に示す方法によって
も、ゲル1の全体を回流させている。すなわち、図2
(b)に示すように、計9個の移動部2a,2b,2
c,2d,2e,2f,2g,2h,2iは、互いの位
置を交信し合いながら移動するが、定期的にお互いの位
置関係を変更するようにしている。すなわち、図2
(b)に示すように、移動の途中で、最初に先頭を移動
していた移動部2a,2b,2cが最後列に移動すると
共に、中間にいた移動部2d,2e,2fが最前列に移
動し、さらに、最後列にいた移動部2g,2h,2iが
中間に移動する。これにより、図2(b)の平面図に示
すように、ゲル1の全体が図2(b)の矢印で示すよう
に回流することになる。これによっても、清掃対象物で
ある床10a(図2(a)参照)に対して、常に、新鮮
な(ゴミが付着していないために吸着力が減少していな
い)部分が接触しながら、移動を続けて行くようになっ
ている。なお、前記各移動部2が互いにその位置関係情
報などを交信する技術は、現時点でも実用可能である
(例えば、埼玉県和光市の理化学研究所では、アリが協
力してえさを運ぶようにロボット同士が“会話”して作
業する「協調ロボット」を試作している。1997年1
月1日付け日本経済新聞元旦第2部1面参照)。
す方法だけではなく、図2(b)に示す方法によって
も、ゲル1の全体を回流させている。すなわち、図2
(b)に示すように、計9個の移動部2a,2b,2
c,2d,2e,2f,2g,2h,2iは、互いの位
置を交信し合いながら移動するが、定期的にお互いの位
置関係を変更するようにしている。すなわち、図2
(b)に示すように、移動の途中で、最初に先頭を移動
していた移動部2a,2b,2cが最後列に移動すると
共に、中間にいた移動部2d,2e,2fが最前列に移
動し、さらに、最後列にいた移動部2g,2h,2iが
中間に移動する。これにより、図2(b)の平面図に示
すように、ゲル1の全体が図2(b)の矢印で示すよう
に回流することになる。これによっても、清掃対象物で
ある床10a(図2(a)参照)に対して、常に、新鮮
な(ゴミが付着していないために吸着力が減少していな
い)部分が接触しながら、移動を続けて行くようになっ
ている。なお、前記各移動部2が互いにその位置関係情
報などを交信する技術は、現時点でも実用可能である
(例えば、埼玉県和光市の理化学研究所では、アリが協
力してえさを運ぶようにロボット同士が“会話”して作
業する「協調ロボット」を試作している。1997年1
月1日付け日本経済新聞元旦第2部1面参照)。
【0015】次に、図3に基づいて本実施形態の動作を
説明する。図3において、10はユーザーがこれから掃
除をしようとする部屋を示す平面図である(なお、図3
においては、ゲル1を移動させるための移動部2は、ゲ
ル1内に埋没しているので、図示を省略している。また
図4においても同様に移動部2は図示を省略してい
る)。ユーザーがこの部屋10を掃除しようとするとき
は、まず、本実施形態の移動部2とゲル1を図1(c)
のように組み合わせて、図3のaで示すスタート地点に
設置する。そして、前記9個の移動部2の移動経路と移
動速度を決定し(これらの移動経路と移動速度は、部屋
10の面積と形状に基づいて予めコンピュータなどで計
算しておいてもよい)、その移動経路と移動速度をリモ
ート・コントローラを使用して、各移動部2に無線送信
する。この図3の例では、図3の矢印Aで示す経路
(a,b,c,d,e,f,g,h,i,と続いて行く
経路)に分速1mの速度で進行するように、命令信号を
送信する。すると、計9個の移動部2は、互いに所定の
距離を保ちながら(移動中に、各移動部2は互いの位置
を示す信号を交信して互いの距離が一定になるように保
つ)、前記矢印Aの経路に従って移動していく。すなわ
ち、移動部2は、図3のaで示す場所からスタートし
て、図3の矢印Aで示す経路に従って、bの場所へ、さ
らにcの場所へと、順次、連続的に移動していき、最後
のuで示す場所で停止する。
説明する。図3において、10はユーザーがこれから掃
除をしようとする部屋を示す平面図である(なお、図3
においては、ゲル1を移動させるための移動部2は、ゲ
ル1内に埋没しているので、図示を省略している。また
図4においても同様に移動部2は図示を省略してい
る)。ユーザーがこの部屋10を掃除しようとするとき
は、まず、本実施形態の移動部2とゲル1を図1(c)
のように組み合わせて、図3のaで示すスタート地点に
設置する。そして、前記9個の移動部2の移動経路と移
動速度を決定し(これらの移動経路と移動速度は、部屋
10の面積と形状に基づいて予めコンピュータなどで計
算しておいてもよい)、その移動経路と移動速度をリモ
ート・コントローラを使用して、各移動部2に無線送信
する。この図3の例では、図3の矢印Aで示す経路
(a,b,c,d,e,f,g,h,i,と続いて行く
経路)に分速1mの速度で進行するように、命令信号を
送信する。すると、計9個の移動部2は、互いに所定の
距離を保ちながら(移動中に、各移動部2は互いの位置
を示す信号を交信して互いの距離が一定になるように保
つ)、前記矢印Aの経路に従って移動していく。すなわ
ち、移動部2は、図3のaで示す場所からスタートし
て、図3の矢印Aで示す経路に従って、bの場所へ、さ
らにcの場所へと、順次、連続的に移動していき、最後
のuで示す場所で停止する。
【0016】このように、前記矢印Aの経路を移動部2
が移動していくと、それらと共に、ゲル1も床k上を、
床と接触しながら、移動していく。その過程で、ゲル1
は床上に存在するゴミを自らの表面に付着(又は吸着)
させていく。その結果、ゲル1が矢印Aの経路を移動し
終わったときには、前記部屋10の床全体がきれいに清
掃されている。なお、ゲル1は、なるべくゆっくり移動
させた方が、より確実に床上のゴミを付着させることが
できる。したがって、部屋10を使用しない夜間に、分
速1m以下のゆっくりしたスピードでゲル1を移動させ
ることが望ましい。また、従来の人手で行っている部屋
の掃除では、部屋の中に備えられたテーブルの脚などが
障害となって、それらの脚の周囲は十分な清掃ができな
いという問題がある。しかしながら、この実施形態1で
は、前述のように、ゲル1は、その中の各高分子(又は
各コロイド粒子)が互いに引力を作用して引き合うよう
な性質を有している(ゲルの一般的な性質でもある)。
したがって、例えば、部屋の中にテーブルがあり、その
テーブルの脚が床に置かれている場合でも、その脚の周
囲をきれいに清掃することが可能になる。すなわち、図
4(a),(b),(c)に示すように、本実施形態の
ゲル1は、テーブル12の脚12aが障害となって(前
述のように、各移動部2は、この脚12aを障害物と検
出してこの脚12aを避けて移動する)、いったんは、
その前方の一部の1aと1bが互いに枝分かれしてしま
う(図4(a)及び図4(b)参照。しかし、その後、
前記移動部2が元の経路(矢印A)に戻るように移動す
ると、前記ゲル1の前記の枝分かれしていた部分の1a
と1bが互いに接触し、その結果互いに引き合って再び
一体化するようになる。
が移動していくと、それらと共に、ゲル1も床k上を、
床と接触しながら、移動していく。その過程で、ゲル1
は床上に存在するゴミを自らの表面に付着(又は吸着)
させていく。その結果、ゲル1が矢印Aの経路を移動し
終わったときには、前記部屋10の床全体がきれいに清
掃されている。なお、ゲル1は、なるべくゆっくり移動
させた方が、より確実に床上のゴミを付着させることが
できる。したがって、部屋10を使用しない夜間に、分
速1m以下のゆっくりしたスピードでゲル1を移動させ
ることが望ましい。また、従来の人手で行っている部屋
の掃除では、部屋の中に備えられたテーブルの脚などが
障害となって、それらの脚の周囲は十分な清掃ができな
いという問題がある。しかしながら、この実施形態1で
は、前述のように、ゲル1は、その中の各高分子(又は
各コロイド粒子)が互いに引力を作用して引き合うよう
な性質を有している(ゲルの一般的な性質でもある)。
したがって、例えば、部屋の中にテーブルがあり、その
テーブルの脚が床に置かれている場合でも、その脚の周
囲をきれいに清掃することが可能になる。すなわち、図
4(a),(b),(c)に示すように、本実施形態の
ゲル1は、テーブル12の脚12aが障害となって(前
述のように、各移動部2は、この脚12aを障害物と検
出してこの脚12aを避けて移動する)、いったんは、
その前方の一部の1aと1bが互いに枝分かれしてしま
う(図4(a)及び図4(b)参照。しかし、その後、
前記移動部2が元の経路(矢印A)に戻るように移動す
ると、前記ゲル1の前記の枝分かれしていた部分の1a
と1bが互いに接触し、その結果互いに引き合って再び
一体化するようになる。
【0017】実施形態2.次に、本発明の実施形態2を
図5に基づいて説明する。この実施形態2では、ゲル2
1(図5(a)参照)は、実施形態1におけると異なっ
て、磁性粉体を含有していない。また、移動部22(図
5(b)参照)は、実施形態1におけると異なって、磁
石3を備えていない。その代わり、移動部22は、ゲル
21と親和性が強く、その結果、ゲル21と互いに引き
合う関係になる樹脂製の接続部23を備えている。な
お、この移動部22は、実施形態1と同様に、図1
(d)に示すような装置を内蔵している。この実施形態
2では、ゲル21は、前記樹脂製の接続部23に引き付
けられながら、複数の移動部22の移動に従って、それ
らと共に、床上などを移動していく。なお、前記接続部
23は、ゲル21を引張りやすいように、その4隅23
a,23b,23c及び23dは、図示のように鉤状に
形成されている。以上のように、この実施形態2では、
ゲル21を移動部22の移動に従って移動させるため
に、移動部22にゲル21との親和性が強い樹脂製の接
続部を備えるようにしている。しかし、もし将来、「金
属とゲル又はポリマーの界面の接着機構」が解明され
て、前記界面の接着が可能になれば、前記のような樹脂
製の接続部を備えることなく、直接に、モータなどの金
属部品とゲル1とを接着させて、移動部22の移動経路
に従ってゲル1を移動させることも可能になるであろ
う。
図5に基づいて説明する。この実施形態2では、ゲル2
1(図5(a)参照)は、実施形態1におけると異なっ
て、磁性粉体を含有していない。また、移動部22(図
5(b)参照)は、実施形態1におけると異なって、磁
石3を備えていない。その代わり、移動部22は、ゲル
21と親和性が強く、その結果、ゲル21と互いに引き
合う関係になる樹脂製の接続部23を備えている。な
お、この移動部22は、実施形態1と同様に、図1
(d)に示すような装置を内蔵している。この実施形態
2では、ゲル21は、前記樹脂製の接続部23に引き付
けられながら、複数の移動部22の移動に従って、それ
らと共に、床上などを移動していく。なお、前記接続部
23は、ゲル21を引張りやすいように、その4隅23
a,23b,23c及び23dは、図示のように鉤状に
形成されている。以上のように、この実施形態2では、
ゲル21を移動部22の移動に従って移動させるため
に、移動部22にゲル21との親和性が強い樹脂製の接
続部を備えるようにしている。しかし、もし将来、「金
属とゲル又はポリマーの界面の接着機構」が解明され
て、前記界面の接着が可能になれば、前記のような樹脂
製の接続部を備えることなく、直接に、モータなどの金
属部品とゲル1とを接着させて、移動部22の移動経路
に従ってゲル1を移動させることも可能になるであろ
う。
【0018】実施形態3.次に、図6を参照して本発明
の実施形態3を説明する。この実施形態3では、ゲル3
1は実施形態1(図1)のゲル1と同様に、磁性粉体が
ほぼ均一に混入された構成になっている。図6(a)
(b)は清掃対象物である建物の一つの部屋の構成を示
すものである。この実施形態3では、移動部は、図6
(a)に示すように、部屋の床の表面を構成する樹脂シ
ート33とコンクリート層34との間に形成された電磁
石層32とその制御部(図示せず)により、構成されて
いる。この電磁石層32は、図6(b)に示すように、
前記ゲル31の平面とほぼ同じ面積を有するエリアだけ
が磁力を発揮するように構成されている。そして、この
実施形態3では、前記の磁力が発揮されるエリアは、図
6(b)の矢印Bで示す移動経路に沿って、a1,a
2,a3,a4というように、徐々に連続的に、移動し
て行くようになっている。したがって、ゲル31も、こ
の磁力を発揮するエリアの移動に沿って、前記矢印Bの
移動経路に従って、徐々に連続的に、床の表面を擦りな
がら移動していくようになっている。ユーザーは、この
実施形態3を使用して清掃を行うするときは、まず、図
6(b)のa1に示すエリアにゲル1を置く。そして、
この部屋の面積や形状に基づいて、最も適した移動経路
と移動速度を決定(コンピュータで自動的に計算でき
る)する。そして、その決定した移動経路と移動速度の
データをリモート・コントローラ(図示せず)を介して
前記の移動部(電磁石層32の制御部)に送信する。こ
のデータ送信を受けた移動部(電磁石層32の制御部)
は、そのデータに従って磁気を発揮するエリアを移動さ
せて行く。これにより、前記の磁気を発揮するエリアが
矢印Bの移動経路に沿って移動して最後まで行ったとき
は(すなわち、前記の磁気を発揮するエリアが部屋の全
てのスペースを通ったときは)、ゲル31による部屋の
清掃が終了していることになる。
の実施形態3を説明する。この実施形態3では、ゲル3
1は実施形態1(図1)のゲル1と同様に、磁性粉体が
ほぼ均一に混入された構成になっている。図6(a)
(b)は清掃対象物である建物の一つの部屋の構成を示
すものである。この実施形態3では、移動部は、図6
(a)に示すように、部屋の床の表面を構成する樹脂シ
ート33とコンクリート層34との間に形成された電磁
石層32とその制御部(図示せず)により、構成されて
いる。この電磁石層32は、図6(b)に示すように、
前記ゲル31の平面とほぼ同じ面積を有するエリアだけ
が磁力を発揮するように構成されている。そして、この
実施形態3では、前記の磁力が発揮されるエリアは、図
6(b)の矢印Bで示す移動経路に沿って、a1,a
2,a3,a4というように、徐々に連続的に、移動し
て行くようになっている。したがって、ゲル31も、こ
の磁力を発揮するエリアの移動に沿って、前記矢印Bの
移動経路に従って、徐々に連続的に、床の表面を擦りな
がら移動していくようになっている。ユーザーは、この
実施形態3を使用して清掃を行うするときは、まず、図
6(b)のa1に示すエリアにゲル1を置く。そして、
この部屋の面積や形状に基づいて、最も適した移動経路
と移動速度を決定(コンピュータで自動的に計算でき
る)する。そして、その決定した移動経路と移動速度の
データをリモート・コントローラ(図示せず)を介して
前記の移動部(電磁石層32の制御部)に送信する。こ
のデータ送信を受けた移動部(電磁石層32の制御部)
は、そのデータに従って磁気を発揮するエリアを移動さ
せて行く。これにより、前記の磁気を発揮するエリアが
矢印Bの移動経路に沿って移動して最後まで行ったとき
は(すなわち、前記の磁気を発揮するエリアが部屋の全
てのスペースを通ったときは)、ゲル31による部屋の
清掃が終了していることになる。
【0019】実施形態4.次に、図7に基づいて本発明
の実施形態4を説明する。この実施形態4では、ゲルと
して図7の41及び42の2種類のゲルを使用すること
により、本発明による清掃装置を構成している。この2
種類のゲル41,42には、それぞれ、例えば図1
(b)に示すような移動部が埋設されている。この実施
形態4では、ゲル41は、外部のゴミなどの物質を吸着
する性質を有するように構成されている。また、ゲル4
2は、抗菌剤(殺菌剤をも含む)を含有し、その抗菌剤
を外部に所定量ずつ放出する性質を有するように構成さ
れている。そして、これらの2種類のゲル41及び42
は、まずゲル41が、図示を省略した移動部により、例
えば図3の矢印Aの移動経路に沿って移動していき、そ
の少し後から、ゲル42が、図示を省略した移動部によ
り、ゲル41の後を正確にトレースして追って行くよう
になっている。したがって、この実施形態4を使用して
建物の床などを清掃するときは、まずゲル41が移動し
て床の表面にあるゴミなどを吸着(付着)して除去して
きれいにし、このきれいになった表面の上を今度はゲル
42が移動して抗菌剤をほぼ均等に放出して抗菌剤をコ
ーティングして行くようにする。その結果、この実施形
態4を使用して清掃を行ったときは、単にゴミの除去だ
けでなく、抗菌剤のコーティングも同時にできているこ
とになるので、部屋の中をより人体の健康に良好な状態
にできるようになる。
の実施形態4を説明する。この実施形態4では、ゲルと
して図7の41及び42の2種類のゲルを使用すること
により、本発明による清掃装置を構成している。この2
種類のゲル41,42には、それぞれ、例えば図1
(b)に示すような移動部が埋設されている。この実施
形態4では、ゲル41は、外部のゴミなどの物質を吸着
する性質を有するように構成されている。また、ゲル4
2は、抗菌剤(殺菌剤をも含む)を含有し、その抗菌剤
を外部に所定量ずつ放出する性質を有するように構成さ
れている。そして、これらの2種類のゲル41及び42
は、まずゲル41が、図示を省略した移動部により、例
えば図3の矢印Aの移動経路に沿って移動していき、そ
の少し後から、ゲル42が、図示を省略した移動部によ
り、ゲル41の後を正確にトレースして追って行くよう
になっている。したがって、この実施形態4を使用して
建物の床などを清掃するときは、まずゲル41が移動し
て床の表面にあるゴミなどを吸着(付着)して除去して
きれいにし、このきれいになった表面の上を今度はゲル
42が移動して抗菌剤をほぼ均等に放出して抗菌剤をコ
ーティングして行くようにする。その結果、この実施形
態4を使用して清掃を行ったときは、単にゴミの除去だ
けでなく、抗菌剤のコーティングも同時にできているこ
とになるので、部屋の中をより人体の健康に良好な状態
にできるようになる。
【0020】なお、この実施形態4では、ゲル42に抗
菌剤を含有させて放出する例を示したが、本発明はこれ
に限られるものではない。本発明では、例えば、前記ゲ
ル42に消臭剤を含有させておき、部屋の床の上を移動
させながらほぼ均一に消臭剤を放出させて消臭剤をコー
ティングさせるようにしてもよい。また、本発明では、
例えば、前記ゲル42に芳香剤を含有させておき、部屋
の床の上を移動させながらほぼ均一に芳香剤を放出させ
て芳香剤をコーティングさせるようにしてもよい。ま
た、本発明では、例えば、前記ゲル42にワックス剤を
含有させておき、部屋の床の上を移動させながらほぼ均
一にワックス剤を放出させてワックス剤をコーティング
させるようにしてもよい。
菌剤を含有させて放出する例を示したが、本発明はこれ
に限られるものではない。本発明では、例えば、前記ゲ
ル42に消臭剤を含有させておき、部屋の床の上を移動
させながらほぼ均一に消臭剤を放出させて消臭剤をコー
ティングさせるようにしてもよい。また、本発明では、
例えば、前記ゲル42に芳香剤を含有させておき、部屋
の床の上を移動させながらほぼ均一に芳香剤を放出させ
て芳香剤をコーティングさせるようにしてもよい。ま
た、本発明では、例えば、前記ゲル42にワックス剤を
含有させておき、部屋の床の上を移動させながらほぼ均
一にワックス剤を放出させてワックス剤をコーティング
させるようにしてもよい。
【0021】実施形態5.次に、図8に基づいて本発明
の実施形態5を説明する。この実施形態5では、ゲルと
して図8の符号51で示すゲルを使用することにより、
本発明による清掃装置を構成している。このゲル51に
は、例えば図1(b)に示すような複数の移動部が埋設
されている。この実施形態5では、ゲル51の中の、そ
の移動方向(図8の矢印Aの方向)の前方にある前半部
分51aは、ゴミなどの物質を吸着する性質を有するよ
うに構成されている。また、ゲル51の中の、その移動
方向(図8の矢印Aの方向)の後方にある後半部分51
bは、抗菌剤(殺菌剤をも含む)を含有し、その抗菌剤
を外部に所定量ずつ放出する性質を有するように構成さ
れている。つまり、ゲル51は、一つの一体化されたゲ
ルの形状でありながら、その前半部分51aと後半部分
51bとでそれぞれ互いに異なる種類の性質を有するよ
うに、形成されている。このゲル51は、例えば実施形
態1と同様に、図3の矢印Aの移動経路に沿って、埋設
された複数の移動部(図示せず)に引きずられて、床の
上を接触しながら移動していくようになっている。した
がって、この実施形態5を使用して建物の床などを清掃
するときは、まずゲル51の前半部分51aが移動して
床の表面にあるゴミなどを吸着(付着)して除去してき
れいにし、このきれいになった表面の上を今度は後半部
分51bが移動して抗菌剤をほぼ均等に放出して抗菌剤
をコーティングして行くようにする。その結果、この実
施形態5を使用して清掃を行ったときは、単にゴミの除
去だけでなく、抗菌剤のコーティングも同時にできるの
で、部屋の中をより人体に健康に良好な状態にできるよ
うになる。
の実施形態5を説明する。この実施形態5では、ゲルと
して図8の符号51で示すゲルを使用することにより、
本発明による清掃装置を構成している。このゲル51に
は、例えば図1(b)に示すような複数の移動部が埋設
されている。この実施形態5では、ゲル51の中の、そ
の移動方向(図8の矢印Aの方向)の前方にある前半部
分51aは、ゴミなどの物質を吸着する性質を有するよ
うに構成されている。また、ゲル51の中の、その移動
方向(図8の矢印Aの方向)の後方にある後半部分51
bは、抗菌剤(殺菌剤をも含む)を含有し、その抗菌剤
を外部に所定量ずつ放出する性質を有するように構成さ
れている。つまり、ゲル51は、一つの一体化されたゲ
ルの形状でありながら、その前半部分51aと後半部分
51bとでそれぞれ互いに異なる種類の性質を有するよ
うに、形成されている。このゲル51は、例えば実施形
態1と同様に、図3の矢印Aの移動経路に沿って、埋設
された複数の移動部(図示せず)に引きずられて、床の
上を接触しながら移動していくようになっている。した
がって、この実施形態5を使用して建物の床などを清掃
するときは、まずゲル51の前半部分51aが移動して
床の表面にあるゴミなどを吸着(付着)して除去してき
れいにし、このきれいになった表面の上を今度は後半部
分51bが移動して抗菌剤をほぼ均等に放出して抗菌剤
をコーティングして行くようにする。その結果、この実
施形態5を使用して清掃を行ったときは、単にゴミの除
去だけでなく、抗菌剤のコーティングも同時にできるの
で、部屋の中をより人体に健康に良好な状態にできるよ
うになる。
【0022】なお、この実施形態5では、ゲル51の後
半部分51bに抗菌剤を含有させて放出する例を示した
が、本発明はこれに限られるものではない。本発明で
は、例えば、前記ゲル51の後半部分51bに消臭剤を
含有させておき、部屋の床の上を移動させながらほぼ均
一に消臭剤を放出させて消臭剤をコーティングさせるよ
うにしてもよい。また、本発明では、例えば、前記ゲル
51の後半部分51bに芳香剤を含有させておき、部屋
の床の上を移動させながらほぼ均一に芳香剤を放出させ
て芳香剤をコーティングさせるようにしてもよい。ま
た、本発明では、例えば、前記ゲル51の後半部分51
bにワックス剤を含有させておき、部屋の床の上を移動
させながらほぼ均一にワックス剤を放出させてワックス
剤をコーティングさせるようにしてもよい。なお、以上
では、各実施形態を住宅の室内の平坦な床の掃除に使用
する場合について説明したが、本発明は自動車の外表面
などの凹凸がある表面の清掃にも使用できることはもち
ろんである。
半部分51bに抗菌剤を含有させて放出する例を示した
が、本発明はこれに限られるものではない。本発明で
は、例えば、前記ゲル51の後半部分51bに消臭剤を
含有させておき、部屋の床の上を移動させながらほぼ均
一に消臭剤を放出させて消臭剤をコーティングさせるよ
うにしてもよい。また、本発明では、例えば、前記ゲル
51の後半部分51bに芳香剤を含有させておき、部屋
の床の上を移動させながらほぼ均一に芳香剤を放出させ
て芳香剤をコーティングさせるようにしてもよい。ま
た、本発明では、例えば、前記ゲル51の後半部分51
bにワックス剤を含有させておき、部屋の床の上を移動
させながらほぼ均一にワックス剤を放出させてワックス
剤をコーティングさせるようにしてもよい。なお、以上
では、各実施形態を住宅の室内の平坦な床の掃除に使用
する場合について説明したが、本発明は自動車の外表面
などの凹凸がある表面の清掃にも使用できることはもち
ろんである。
【0023】
【発明の効果】(1)以上のように、本発明によれば、ゴ
ミなどを付着する性質を有するゲルを清掃対象物の表面
に接触させながら移動させるようにしたので、このゲル
が移動した後の清掃対象物の表面はゴミが除去された大
変きれいなものとなる。特に、ゲルは微小なゴミでも吸
着するので、従来の手作業で清掃した場合に比べて清掃
がより完全になる。また、本発明で使用するゲルは、そ
れを構成する各高分子又は各コロイド粒子が互いに引き
合う性質を有するように構成されているので、清掃対象
物である床などにテーブルの脚などの移動の障害物があ
る場合でも、前記ゲルは、その障害物の周囲を清掃しな
がら全体としては一体として移動していく(障害物わ通
過するときは障害物によりゲルが部分的に分離される
が、障害物を通過した後は直ちに一体化するので)こと
ができるようになっている。よって、テーブルの脚など
の障害物がある場合でも、その周囲をきれいに掃除する
ことができる。また、本発明では、前記ゲルを移動させ
るための移動部を含むようにしているので、人手を介さ
ないで、自動的に部屋などの清掃対象物の全体を清掃す
ることが可能になる。
ミなどを付着する性質を有するゲルを清掃対象物の表面
に接触させながら移動させるようにしたので、このゲル
が移動した後の清掃対象物の表面はゴミが除去された大
変きれいなものとなる。特に、ゲルは微小なゴミでも吸
着するので、従来の手作業で清掃した場合に比べて清掃
がより完全になる。また、本発明で使用するゲルは、そ
れを構成する各高分子又は各コロイド粒子が互いに引き
合う性質を有するように構成されているので、清掃対象
物である床などにテーブルの脚などの移動の障害物があ
る場合でも、前記ゲルは、その障害物の周囲を清掃しな
がら全体としては一体として移動していく(障害物わ通
過するときは障害物によりゲルが部分的に分離される
が、障害物を通過した後は直ちに一体化するので)こと
ができるようになっている。よって、テーブルの脚など
の障害物がある場合でも、その周囲をきれいに掃除する
ことができる。また、本発明では、前記ゲルを移動させ
るための移動部を含むようにしているので、人手を介さ
ないで、自動的に部屋などの清掃対象物の全体を清掃す
ることが可能になる。
【0024】(2)また、本発明では、前記ゲルを回流さ
せることにより、清掃対象物に対してゲルの新しい面が
接触するようにしている。したがって、ゲルの表面に多
数のゴミが付着して吸着力が減少した場合でも、ゲルの
ゴミが付着していない部分が新たに清掃対象物に接触す
ることになるので、常にゴミを有効に付着させることが
可能になる。
せることにより、清掃対象物に対してゲルの新しい面が
接触するようにしている。したがって、ゲルの表面に多
数のゴミが付着して吸着力が減少した場合でも、ゲルの
ゴミが付着していない部分が新たに清掃対象物に接触す
ることになるので、常にゴミを有効に付着させることが
可能になる。
【0025】(3)また、本発明では、特に、ゲルに磁性
粉体を混入させて、磁石(電磁石でもよい)の作用によ
りゲルを移動させるようにしているので、ゲルを移動経
路に沿って確実にまた低コストで移動させられるように
なる。
粉体を混入させて、磁石(電磁石でもよい)の作用によ
りゲルを移動させるようにしているので、ゲルを移動経
路に沿って確実にまた低コストで移動させられるように
なる。
【0026】(4)また、ゲルに抗菌剤(殺菌剤をも含
む)を含有させて移動させることにより、清掃が終わっ
た部分に対して抗菌剤を放出させて抗菌剤をコーティン
グすることが可能になる。 (5)また、ゲルに消臭剤を含有させて移動させることに
より、清掃が終わった部分に対して消臭剤を放出させて
消臭剤をコーティングすることが可能になる。 (6)また、ゲルに芳香剤を含有させて移動させることに
より、清掃が終わった部分に対して芳香剤を放出させて
芳香剤をコーティングすることが可能になる。 (7)また、ゲルにワックス剤を含有させて移動させるこ
とにより、清掃が終わった部分に対してワックス剤を放
出させてワックス剤をコーティングすることが可能にな
る。
む)を含有させて移動させることにより、清掃が終わっ
た部分に対して抗菌剤を放出させて抗菌剤をコーティン
グすることが可能になる。 (5)また、ゲルに消臭剤を含有させて移動させることに
より、清掃が終わった部分に対して消臭剤を放出させて
消臭剤をコーティングすることが可能になる。 (6)また、ゲルに芳香剤を含有させて移動させることに
より、清掃が終わった部分に対して芳香剤を放出させて
芳香剤をコーティングすることが可能になる。 (7)また、ゲルにワックス剤を含有させて移動させるこ
とにより、清掃が終わった部分に対してワックス剤を放
出させてワックス剤をコーティングすることが可能にな
る。
【図1】 本発明の実施形態1の構成を示す図で、
(a)はゲルを示す図、(b)は移動部を示す図、
(b)はゲルの中に複数の移動部を埋設させた状態を示
す図である。
(a)はゲルを示す図、(b)は移動部を示す図、
(b)はゲルの中に複数の移動部を埋設させた状態を示
す図である。
【図2】 本発明の実施形態1において、ゲルを移動部
により回動させるための機構とその動作を示す図であ
る。
により回動させるための機構とその動作を示す図であ
る。
【図3】 本発明の実施形態1を使用した掃除の方法を
示す図である。
示す図である。
【図4】 本発明の実施形態1の動作を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態2の移動部の構成を説明す
るための図である。
るための図である。
【図6】 本発明の実施形態3の移動部の構成及び動作
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図7】 本発明の実施形態4のゲルの構成を説明する
ための図である。
ための図である。
【図8】 本発明の実施形態5のゲルの構成を説明する
ための図である。
ための図である。
1,31,41,42,51 ゲル 2,22 移動部 3 磁石 4,24 車輪 18 マイクロコンピュータ 23 接続部 32 移動部(電磁石層) 33 樹脂シート 34 コンクリート層 51a ゲルの前半部分 51b ゲルの後半部分
Claims (7)
- 【請求項1】 接触したゴミなどの小さい物体を吸着し
又は付着させる性質と、構成分子又は構成粒子が互いに
引き合うために、いったん部分的に分離されてもその一
部が互いに接触することにより容易にくっついて再び一
体化する性質とを有するゲルと、 このゲルを、清掃対象物の表面に接触させながら所定の
経路に沿って移動させる移動手段と、を含む清掃装置。 - 【請求項2】 請求項1において、さらに、 前記ゲルの移動の過程で、前記ゲルの清掃対象物に接触
する部分を更新させるために、前記ゲルを回流させる回
流手段を含むことを特徴とする清掃装置、 - 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記移動手段は、高分子ゲル内に混入された磁性粉体
と、この磁性粉体に対して外部から磁場をかける磁場形
成部と、から構成されるものである清掃装置。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3において、さらに、 抗菌剤が含有されており、清掃対象物に対してこの抗菌
剤を放出する性質を有するゲルと、 このゲルを清掃対象物の表面に接触させながら所定の経
路に沿って移動させる移動手段と、を含んでいる清掃装
置。 - 【請求項5】 請求項1,2,3又は4において、さら
に、 消臭剤が含有されており、清掃対象物に対してこの消臭
剤を放出する性質を有するゲルと、 このゲルを清掃対象物の表面に接触させながら所定の経
路に沿って移動させる移動手段と、を含んでいる清掃装
置。 - 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、
さらに、 芳香剤が含有されており、清掃対象物に対してこの芳香
剤を放出する性質を有するゲルと、 このゲルを清掃対象物の表面に接触させながら所定の経
路に沿って移動させる移動手段と、を含んでいる清掃装
置。 - 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
て、さらに、 ワックス剤が含有されており、清掃対象物に対してこの
ワックス剤を放出する性質を有するゲルと、 このゲルを清掃対象物の表面に接触させながら所定の経
路に沿って移動させる移動手段と、を含んでいる清掃装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32529897A JPH11137504A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 清掃装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32529897A JPH11137504A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 清掃装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11137504A true JPH11137504A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18175263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32529897A Pending JPH11137504A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 清掃装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11137504A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009256434A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-05 | Shimizu Corp | 建物外壁の洗浄方法 |
JP2011507279A (ja) * | 2007-12-14 | 2011-03-03 | ラム リサーチ コーポレーション | 基板から汚染物質を除去するための方法及び装置 |
JP2011161384A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Kanto Auto Works Ltd | エアーブロー装置 |
JP2017189315A (ja) * | 2016-04-12 | 2017-10-19 | シャープ株式会社 | 清掃器具および清掃ロボット |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP32529897A patent/JPH11137504A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011507279A (ja) * | 2007-12-14 | 2011-03-03 | ラム リサーチ コーポレーション | 基板から汚染物質を除去するための方法及び装置 |
JP2009256434A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-05 | Shimizu Corp | 建物外壁の洗浄方法 |
JP2011161384A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Kanto Auto Works Ltd | エアーブロー装置 |
JP2017189315A (ja) * | 2016-04-12 | 2017-10-19 | シャープ株式会社 | 清掃器具および清掃ロボット |
CN107280603A (zh) * | 2016-04-12 | 2017-10-24 | 夏普株式会社 | 清扫工具及清扫机器人 |
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