JPH11137237A - 茶の風味を付加した酒の製造方法 - Google Patents

茶の風味を付加した酒の製造方法

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JPH11137237A
JPH11137237A JP30415297A JP30415297A JPH11137237A JP H11137237 A JPH11137237 A JP H11137237A JP 30415297 A JP30415297 A JP 30415297A JP 30415297 A JP30415297 A JP 30415297A JP H11137237 A JPH11137237 A JP H11137237A
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JP
Japan
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tea
added
sake
malt
yeast
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JP30415297A
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English (en)
Inventor
Masahisa Takeda
田 正 久 竹
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KIKUNOKA SHUZO KK
Original Assignee
KIKUNOKA SHUZO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 茶の香味および緑色の色素を含む酒の製造方
法を提供する。 【解決手段】 蒸した米、麦、麦芽等の穀類のいずれか
またはこれらを混合したものに麹または糖化酵素剤、
茶、及び水を加えたもろみに酵母を加えて発酵させて醸
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、茶の風味を付加し
た酒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】穀類に麹、糖化酵素剤を単独またはこれ
らを混合したものを加えて糖化し、酵母で発酵させて酒
を製造する方法は従来から行われてきた。使用する穀類
の特徴があり多種類の酒が醸造されている。また、これ
に薬草などを加えて更に複雑な香味を有する酒も作る技
術も知られている。
【0003】他方、茶には、制がん作用のあるポリフェ
ノールが含まれているので薬用酒とし茶を添加すること
も考えられるが、これまで茶はタンニンを含み微生物の
増殖に不適と見られて醸造に用いられることはなかっ
た。そこで、本発明者は種々研究の結果、仕込水に対し
て20%(重量)の茶を入れても発酵が可能であること
を見出した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、茶を好む日本人に適応した茶の香味および緑色の色
素を含む酒の製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の茶の風味を付加
した酒の製造方法によれば、蒸した米、麦、麦芽等の穀
類を単独またはこれらを混合したものに麹または糖化酵
素剤と茶と水とを加えてもろみとし、これに酵母を加え
て発酵させて醸造している。
【0006】具体的には、蒸した米、麦、麦芽等の穀類
に麹または糖化酵素剤と茶と65〜75°Cの湯とを加
え、50〜55°Cで10〜24時間糖化させた後に、
25〜35°C前後に冷却してから乳酸と酵母を加えて
発酵させる。
【0007】茶は、緑茶、ウーロン茶、紅茶等のいずれ
でもよい。加える茶の量は種類により異なるが仕込水に
対して1〜6%が適当である。
【0008】使用する酵母は、清酒酵母、ビール酵母、
ワイン酵母等の発酵性のある酵母(サッカロミセス セ
レビシェに属する酵母)であればよい。
【0009】また、蒸した米、麦、麦芽等の穀類のいず
れかまたはこれらを混合したものに麹または糖化酵素剤
と茶と水とを加えてもろみとし、これに酵母を加えて発
酵させ、発酵終了に近くなった時点で荒ごししてアルコ
ール濃度を調節し、密栓して再度ガスが発生してガス圧
が所定値になった時点で熱殺菌し、よって発泡性を有す
る酒を製造する。
【0010】この場合、アルコール濃度は4〜7%に調
節し、ビン詰め密栓して20〜25°Cに放置し、再度
ガスが発生してガス圧が0.5〜4.0kg/cm2
になった時点で60〜65°Cで熱殺菌するとよい。
【0011】本発明の酒の製造方法によれば、もろみが
麹や酵素剤を用いているので、日本酒的な味であるが、
茶の渋味、苦味が加味されてこれまでにない全く新しい
タイプの酒が醸造できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施に際し、米、麦、麦
芽等の穀類を単独または混合したものに、麹または糖化
酵素剤、及び緑茶、紅茶、ウーロン茶等の茶に65〜7
5°Cの湯を加え、50〜55°Cで10〜24時間糖
化させ、このもろみを25〜35°Cに冷却してから乳
酸と酵母を加えて発酵させる。
【0013】また、発泡酒の製造は、発酵終了に近くな
った時点で、ガーゼ様の目の荒い布で荒ごししてアルコ
ールを4〜7%に調節し、ビン詰め密栓して20〜25
°Cに放置すると再度ガスを発生してガスを蓄積するの
で、ガス圧が0.5〜4.0kg/cm2 位になった時
点で60〜65°Cで熱殺菌する。そして、冷却し開栓
してコップに注ぐとガスが発生し、発泡酒ができる。
【0014】なお、本発明者は、茶の中に泡もちをよく
する成分が含まれていることを発見しており、この発泡
酒は市販ビールと同じ位の泡もちで、泡が消えにくい特
徴を有している。
【0015】
【実施例1】白米、米麹、緑茶使用の無発泡酒の場合、
下記の仕込み配合で酒を造った。なお、白米は精米歩合
90%で1日浸漬、水切り後1時間蒸したものである。
【0016】 酵母はYM液体培地(酵母エキス0.3%、マルトエキ
ス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1%)に7
〜10日間培養した酵母懸濁液を用いた。
【0017】発酵終了後の分析値は、日本酒度−5.
0、酸度3.3ミリリットル、アミノ酸度2.5ミリリ
ットル、糖分3.5%、アルコール17.5%であり、
利き酒では、緑茶の香気があって、渋味、苦味、甘味が
あってよいという結果が得られた。
【0018】
【実施例2】精麦、米麹、紅茶使用の無発泡酒の場合、
下記の仕込み配合で酒を造った。なお、精麦は粉砕精麦
に対して水35%の割合で撒水して1時間蒸したもので
ある。
【0019】 発酵終了後の分析値は、日本酒度−2.5、酸度3.5
ミリリットル、アミノ酸度2.5ミリリットル、糖分
3.0%、アルコール16.5%であり、利き酒では、
紅茶の香りがほのかにあって、味は渋味、苦味が感じら
れるが、上記緑茶程ではなかった。
【0020】
【実施例3】白米、米麹、酵素剤、緑茶使用の発泡酒の
場合、下記の仕込み配合で酒を造った。
【0021】 二段仕込み後18〜20°Cで発酵させ、ガスが微弱に
なった時点で荒ごしした。この状態で、アルコール1
5.2%、日本酒度−15.5、酸度3.5ミリリット
ル、アミノ酸度1.5ミリリットルであり、これに水を
加えてアルコール濃度5.0%に調整し、300ミリリ
ットルのビンに入れて密栓し、20〜25°Cの室内に
放置した。2日後にガス圧が2.0kg/cm2 になっ
たので、60°Cで熱殺菌した。これを冷蔵庫に1週間
入れておき、開栓しコップに注いで利き酒の結果、泡立
ち、泡持ちとも良好で、茶の香気、甘味、渋味、苦味の
バランスが取れており、ガスの刺激があって良好であっ
た。
【0022】
【実施例4】白米、酵素剤、緑茶使用の淡緑色発泡酒の
場合、緑色酒の製造は、白米に酵素剤と水(湯)を加え
55°Cで10時間糖化して濾過する。そして、その濾
液に緑茶4%(緑茶40g/濾液1リットル)を加え、
30分間煮沸して茶を取り除き濾過すると緑色の糖化液
が得られ、これに酵母を加えて発酵させ、濾過すると淡
緑色の酒となる。
【0023】緑色の発泡酒は、もろみのアルコールに加
水して4〜6%の濃度に調節し、溶解しているガスが放
出しないように2〜5°Cに冷却して濾過または上澄み
液を取り、ビン詰め密栓してガス圧0.5〜3.0kg
/cm2 で60〜65°Cの熱殺菌を行う。なお、麹を
用いると麹からの淡黄褐色によって茶の緑色がさえない
ので好ましくない。
【0024】
【実施例5】麦芽、白米、酵素剤、緑茶使用の緑色発泡
酒の場合、下記の仕込み配合で酒を造った。麦芽は粉砕
した原料に水35%を撒水して1時間蒸したものであ
る。
【0025】 前記実施例4と同様に米麹を使用せず酵素剤のみで糖化
を行い、麦芽は殺菌の目的で蒸して使用し、酵素剤使用
によるアミノ酸の生産を少なくした。
【0026】発酵が終了近くなった時点で荒ごしを行
い、水を加えてアルコール濃度5.0%に調整して5°
Cの部屋に放置し、再発酵を開始して2〜3日後に冷却
して上澄み液を取り、ガスが放出しないようにビン詰め
密栓してガス圧1.8kg/cm2 、60〜65°Cで
熱殺菌を行った。蒸した麦芽が少量、酵素剤のみ、かつ
茶の使用量が6%であったので、澄明で緑色の端麗な味
のなかにも麦芽使用のせいか若干味に重味を感じた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、日
本人の好む、これまでにみられない茶の香味および緑色
の色素を含む酒を製造することができる。しかも、製造
装置は従来例と同様なものが使用でき、製造も容易であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸した米、麦、麦芽等の穀類のいずれか
    またはこれらを混合したものに麹または糖化酵素剤と茶
    と水とを加えてもろみとし、これに酵母を加えて発酵さ
    せて醸造することを特徴とした茶の風味を付加した酒の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 蒸した米、麦、麦芽等の穀類のいずれか
    またはこれらを混合したものに麹または糖化酵素剤と茶
    と水とを加えてもろみとし、これに酵母を加えて発酵さ
    せ、発酵終了に近くなった時点で荒ごししてアルコール
    濃度を調節し、密栓して再度ガスが発生してガス圧が所
    定値になった時点で熱殺菌し、よって発泡性を有する酒
    を製造することを特徴とした茶の風味を付加した酒の製
    造方法。
JP30415297A 1997-11-06 1997-11-06 茶の風味を付加した酒の製造方法 Pending JPH11137237A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005095109A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Kirin Brewery Co Ltd 発酵麦芽飲料の製造法
CN110577869A (zh) * 2019-08-22 2019-12-17 安徽涂中酿酒有限公司 一种浓香型大曲酒的酿造方法
CN112063477A (zh) * 2020-09-28 2020-12-11 湖南沅陵大曲酒业有限公司 一种绿茶酒的酿造方法
CN113234557A (zh) * 2021-06-15 2021-08-10 河南信阳南湖生态酒业有限公司 一种茶叶酿造的白酒的酿造工艺

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