JPH11136329A - 折り畳み型電子機器 - Google Patents

折り畳み型電子機器

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JPH11136329A
JPH11136329A JP9293826A JP29382697A JPH11136329A JP H11136329 A JPH11136329 A JP H11136329A JP 9293826 A JP9293826 A JP 9293826A JP 29382697 A JP29382697 A JP 29382697A JP H11136329 A JPH11136329 A JP H11136329A
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antenna
engagement position
main body
lid
engagement
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JP9293826A
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Inventor
Isamu Haneda
勇 羽田
Toshio Isoe
俊雄 磯江
Toshitaka Kaneda
敏孝 金田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンテナの引き出し操作と蓋体の開放操作とを
容易かつ便利にするとともにデザイン的に改善し携帯性
を向上させる。 【解決手段】互いの方向に折り畳み可能に接続され、ヒ
ンジのバネで開放方向に付勢され、かつその折り畳み状
態がロック機構でロック可能とされる機器本体4と蓋体
6を有しており、機器本体4にはこれに対しアンテナ1
8をバネ38で引き出し方向に付勢して引き出しおよび
収納可能に装着し、アンテナ18を押し込み操作するこ
とで前記ロックが解除され、この解除によって蓋体6が
ヒンジのバネで自動的に開放されるとともに、アンテナ
18がバネ38の付勢で自動的に引き出され得る構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳み型携帯電
話機などのように互いに対して折り畳み可能に接続され
た一対の折り畳み体からなる折り畳み型電子機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような折り畳み型電子機器としては
例えば互いの方向に折り畳み可能にヒンジで接続されか
つその折り畳み状態がロック機構でロック可能とされる
一対の第1および第2の折り畳み体としてそれぞれ機器
本体と蓋体とを備え、かつ、第1の折り畳み体である機
器本体側にアンテナを引き出しおよび収納可能に構成さ
れた携帯電話機がある。このような携帯電話ではその機
器本体に対して蓋体を折り畳んだり開放したりする操作
性と、アンテナの引き出したり収納したりする操作性が
その取り扱いやすさを向上させるうえではたいへんに重
要な要素となっている。
【0003】そのための従来技術として以下にいくつか
紹介して説明する。
【0004】(1)特開平5―95300号公報にはア
ンテナを伸ばしてはじめて通話のための電源がオンされ
るようにした技術が開示されている。
【0005】(2)特開平6―132712号公報には
アンテナをバネ力に抗して機器本体内に押し込んでロッ
クしておき、蓋体を開くとそのロックが解除されてアン
テナがバネ力で自動的に引き出されるようにした技術が
開示されている。
【0006】(3)特開平6―284035号公報には
アンテナの収納と引き出し操作に連動させて所定回路の
駆動状態を制御すると共に、蓋体で液晶表示手段の前面
をカバーで覆ってその表示面を保護するようした技術が
開示されている。
【0007】(4)特開平8―9004号公報にはヒン
ジ連結される2つの機器本体と蓋体とを磁石でもって折
り畳み状態を保持させ、レバーの移動で磁石の位置を変
えてその折り畳み状態から展開状態へとし、同時にバネ
力でアンテナを伸ばすとともに、電源をオンにするよう
にした技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の特開平5
―95300号公報技術によれば、ユーザーが機器本体
側に蓋体が折り畳まれて、かつアンテナも機器本体内に
収納されている状態から携帯電話機を使用するに際して
は、まず、蓋体を開放操作し、それからアンテナを機器
本体から引き出すという操作になる。このような操作で
はユーザーとしては2つの操作を個別に行う必要があ
り、不便さがある。また、側面に前記アンテナの伸縮操
作のためのつまみがあり、このつまみが側面から突出て
いるのでデザイン的に好ましくなく、また、携帯されて
例えばポケットに収納された際にはこのつまみがポケッ
ト内でひっかかるなどして携帯に不便であり、さらには
スライドされるので小型のものではスペース的にその設
置に制約がある。
【0009】前記(2)の特開平6―132712号公
報技術によれば、蓋体の開放操作だけでアンテナが自動
的に引き出されるので、前記(1)のように2つの操作
を個別に行う必要がないものの、蓋体を開放操作させて
アンテナを引き出すのでは、ユーザーにとっては例えば
片方側の指で機器本体を支えながら、もう片方側の指で
蓋体を開放させることになるから、操作としては両手が
必要となり、不便さがある。
【0010】前記(3)の特開平6―284035号公
報技術によれば、アンテナの収納と引き出し操作は単に
これに連動して回路の制御を行うだけであり、蓋体の折
り畳み開放操作とは別であり前記(1)と同様の不便さ
がある。
【0011】前記(4)の特開平8―9004号公報技
術によれば、前記(2)と同様にして、蓋体の開放操作
だけでアンテナが自動的に引き出されるので、前記
(1)のように2つの操作を個別に行う必要がないが、
前記(1)と同様にして側面に蓋体の開閉と共に前記ア
ンテナの伸張操作のためのレバーがあり、このレバーが
側面から突出ているのでデザイン的に好ましくなく、ま
た、携帯されて例えばポケットに収納された際にはこの
レバーがポケット内でひっかかるなどして携帯に不便で
あり、さらにはスライドされるので小型のものではスペ
ース的にその設置に制約がある。
【0012】なお、本発明が解決しようとする課題は、
上述のように構成の携帯電話機のアンテナに限らず、一
対の折り畳み体で構成されかつこれから引き出し収納さ
れる付設体を備えた折り畳み型電子機器のすべてに対し
て適用される。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いの方向に
折り畳み可能に接続され、第1の付勢機構で開放方向に
付勢され、かつその折り畳み状態がロック機構でロック
可能とされる一対の第1および第2の折り畳み体を有し
ており、前記第1の折り畳み体には該第1の折り畳み体
に対し棒状の付設体を第2の付勢機構で引き出し方向に
付勢して引き出しおよび収納可能に装着し、前記付設体
を押し込み操作することで前記ロック機構によるロック
が解除され、この解除によって前記両折り畳み体が前記
第1の付勢機構によって自動的に開放されるとともに、
前記付設体が前記第2の付勢機構の付勢で自動的に引き
出され得る構造を備えていることを特徴とする折り畳み
型電子機器としたことによって上述の課題を解決してい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
折り畳み型電子機器を図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態の電子機器は折り畳み型携帯電話機に適用
して説明されるが、これに限定されるものではない。
【0015】図1を参照して、本実施の形態に係る折り
畳み型携帯電話機について説明すると、この携帯電話機
は、ヒンジ2によって互いの方向に向けて回動して折り
畳み可能および互いの方向から離隔する方向に回動して
開放可能に接続された機器本体4と蓋体6とを有してい
る。この機器本体4と蓋体6とが請求項に言う第1およ
び第2の折り畳み体の一例を構成している。ヒンジ2に
は図示していないコイルバネが第1の付勢機構として装
着されている。これによって、蓋体4と機器本体6とに
はその折り畳み状態から図1で示されるような開放する
方向の力が作用されている。機器本体4内には、電話回
路、インターフェース等を制御する制御回路、これらの
必要箇所に電源を供給する電源等が内蔵されている。
【0016】機器本体4は、第1平坦部8と第2平坦部
10とを有している。第1平坦部8はヒンジ2に近い側
であり、第2平坦部10はヒンジ2より遠い側であって
第1平坦部8より所定高さこの場合は蓋体6の厚さだけ
高くされている。両平坦部8,10間には段差22が構
成されている。第1平坦部8のヒンジ2側一端からの長
さは蓋体6のヒンジ2側一端からの長さに合わせられ、
これによって蓋体6は機器本体4上から上部に突出する
ことなく機器本体4の第1平坦部8の上に折り畳むこと
ができるようになっている。この蓋体6の折り畳みによ
って機器本体4の第1平坦部8上の液晶表示部12とか
操作キー14は蓋体6でカバーされて保護されることに
なる。なお、図解の明瞭化のため装置として必要な他の
部品などの図示は省略され、単に液晶表示部12と操作
キー14とが図示されている。液晶表示部12は使用者
がダイアルした電話番号であるとか、内蔵されている電
話帳機能で記憶しているデータなど、必要なデータを表
示できるようになっている。操作キー14は、相手先電
話番号にダイアル操作するためのキーとかその他のキー
などで構成されている。第2平坦部10には、受信音声
を出力するスピーカ16が配備されている。この第2平
坦部10の端面には、この携帯電話機に付設される棒状
の付設体の一例として送受信アンテナ18が収納、引き
出し可能に装着されている。この棒状の付設体としては
アンテナ18に限定されるものではなく例えばおおりた
たみされる一対の折り畳み体として機器本体と蓋体とか
らなる電子手帳のタッチパネルの操作入力のためのペン
にも適用可能である。
【0017】一方、蓋体6には送信用音声入力マイクロ
ホン20が装着されている。
【0018】機器本体4と蓋体6とはコイルバネが装着
されたヒンジ2で接続されているので、それらが折り畳
まれた状態を保持つまりロックできるようにするため
に、機器本体4の第2平坦部10の側面22に係止板2
4を設ける一方、蓋体6には前記係止板24に係合可能
な係合溝26を設けており、前記折り畳みによって係止
板24が係合溝26に係合することによりその折り畳み
状態がコイルバネの付勢力に抗してロック保持されるよ
うになっている。この係止板24と係合溝26とでロッ
ク機構が構成されている。
【0019】図2および図3を参照してアンテナ取付ユ
ニットの構造について説明する。図2は機器本体4の一
部を内部から見た状態と、これに取り付けられるアンテ
ナ18と、そのアンテナ取付ユニット28との分解斜視
図を示し、図3はアンテナ取付ユニット28が組みつけ
られた機器本体4に対して蓋体6が折り畳まれてある状
態での側面断面図を示している。このアンテナ取り付け
ユニット28は前記ロック機構による機器本体4と蓋体
6とが折り畳まれてロックされている状態を解除するた
めの後述の機構を備えている。
【0020】機器本体4の前端面にはアンテナ挿入穴3
0が形成されている。機器本体4の内面にはカム部材3
2とアンテナ固定部材34とが固定されている。アンテ
ナ挿入穴30はアンテナ18がスムーズに引き出し収納
し得る形状に形成されている。カム部材32は後述する
機能を備えたハートを逆向きにしてハート形のカム溝3
2aを備えている。アンテナ固定部材34は機器本体4
内面に対していずれも水平に延びる第1水平板34aお
よび第2水平板34bと、これら両水平板34a,34
b間に垂直に連成された垂直板34cとで側面がL型に
なっている。第1水平板34aは機器本体4側に端部が
固定され、かつ、アンテナ挿入穴30からは垂直下方に
対応する位置にアンテナ固定穴34cが形成されてい
る。
【0021】アンテナ18は、いずれも直径が異なるが
断面円形をなす2つの部分つまり付設体上部としてのア
ンテナ上部18aと付設体下部としてのアンテナ下部1
8bとで構成されている。アンテナ下部18bの直径は
アンテナ上部18aの直径よりも小さくされている。
【0022】アンテナ18は、アンテナ下部18bがア
ンテナ固定部材34のアンテナ固定穴34cに通される
ことで機器本体4に保持されている。アンテナ18がア
ンテナ挿入穴30とアンテナ固定穴34cとに通された
状態でアンテナ上部18aとアンテナ固定穴34cとの
間の位置にアンテナ下部18bの直径より大きいがアン
テナ上部18aの直径よりは小さい内径寸法を有しかつ
アンテナ固定穴34cの直径よりも大きい外径寸法を持
つアンテナ保持リング36と、開放力を持つバネ38と
が挿入されている。このバネ38はアンテナ18を機器
本体4外に引き出す第2の付勢機構を構成している。
【0023】アンテナ保持リング36にはアンテナ位置
支持具40の下端部が固定されている。アンテナ位置支
持具40の上端部は機器本体4の内部に設けられたカム
部材32のカム溝32aに沿ってスライドするように該
カム溝32a内に嵌め込まれている。これによって、ア
ンテナ位置支持具40はアンテナ18とそれに連動する
アンテナ保持リング36の動きに併せて、その上端部が
カム溝32aに沿って移動可能になっている。
【0024】係止板24はアンテナ下部18bの下方か
ら僅か離れた位置例えば具体的には数ミリの位置になる
よう配置されている。係止板24は係止板前部24aと
係止板後部24bとが支持軸24cを中心にシーソーの
ように回動するようにその支持軸24cが機器本体4に
設けられている。この係止板24の後部24bは、アン
テナ18の機器本体4内への押し込み動作により、アン
テナ下部18bで押されて支持軸24cを中心にして押
し下げられるようになっている。係止板24の支持軸2
4cを保持する軸受けは、蓋体6、または機器本体4を
上から覆うカバーなどに設けられる。
【0025】バネ42は、係止板24の前部24aとア
ンテナ固定部材34の第2水平板34bとの間に設置さ
れており、常時係止板24の前部24aを下方へ押し下
げるように付勢しており、そのため、アンテナ18を押
し込んだときにのみ、持ち上がった係止板24の前部2
4aに押されて縮むようになっている。係止板24の前
部24aには係止爪24dが形成されている。この係止
爪24dが機器本体4の段差22から外部に突出するよ
うになっているとともに、これが蓋体6の係合溝26に
係脱するようになっている。
【0026】次に上記構成による動作を説明する。
【0027】まず、蓋体6が機器本体4側に折り畳まれ
ており、アンテナ18は所定の収納位置で収納されてい
る状態においても、そのアンテナ上部18aがアンテナ
挿入穴30から外部に突き出されている。
【0028】そして、アンテナ18が所定の収納位置に
収納されている状態から、アンテナ18が機器本体4内
に押し込まれる。この押し込みに伴いアンテナ上部18
aの下端部によって、アンテナ保持リング36が押し下
げられる。また、アンテナ保持リング36に下端部が取
り付けられているアンテナ位置支持具40も押し下げら
れる。そうすると、付設体位置支持具としてのアンテナ
位置支持具40の上端部はカム部材32のカム溝32a
に係合しているので該カム溝32aに沿って下に移動す
ることになる。その一方で、アンテナ18が所定の収納
位置からある距離押し下げられると、アンテナ下部18
bが係止板24の後部24bに到達し、この係止板24
の後部24bを押し下げる。これによって、係止板24
は支持軸24cを中心にして回動させられる。
【0029】係止板24が回動すると、前部24aの係
止爪24dが段差22の面外に突出した状態がなくさ
れ、この結果、係止爪24dと蓋体6の係合溝26との
係合が解除される。この係合が解除される、つまり、ロ
ックが解除されると、蓋体6はヒンジ2のコイルバネの
付勢力で機器本体4側に折り畳まれた状態から開放状態
に回動させられる。こうして蓋体6は機器本体4から開
かれ、装置は通話のための使用時の形態に展開すること
となる。
【0030】なお、バネ42は係止板24の前部24a
の係止爪24dが段差22の面から外部に突出する状態
を維持できるようにするものであり、これによって、そ
の係止爪24dが係合溝26との係合状態が確保され、
蓋体6は機器本体4に安定して折り畳まれた状態とな
る。
【0031】こうしたアンテナ18の押し下げ操作で蓋
体4を開放させると、アンテナ18の押し下げを停止す
るためそれをフリーにすると、アンテナ18はバネ38
の力で機器本体4外に押し上げられる。それに伴いアン
テナ位置支持具40の他端側はカム溝32aに沿って上
方ヘ移動する。これによって、ユーザーとしては手指に
よるアンテナ18の押し下げとその後のアンテナ18か
らの手指の離しでもって蓋体6の開放操作と同時にアン
テナ18の引き出し操作とが同時に行われることにな
り、操作性が向上する。
【0032】次に、携帯電話機の使用が終了したとき
は、上記の状態からアンテナ18を機器本体4内に押し
込む。この押し込み操作により、アンテナ保持リング3
6が共に押し下げられ、アンテナ位置支持具40の上端
部がカム溝32aを一旦下に移動し、次にバネ38の力
でカム溝32aを上に移動し、アンテナ18は機器本体
4に半ば収納された状態つまり所定の収納位置で固定さ
れる。
【0033】そして、蓋体6を機器本体4上に折り畳む
ときには、蓋体6を折り畳んだことで一時的に係止板2
4の前部24aが押し上げられてバネ42が縮み、蓋体
6の係合部26に係止板24の前部24aの係止爪24
dが合致してロックされる。
【0034】次に、アンテナ18を引き出し位置に保持
し、また収納位置に保持する必要があるが、そのための
機能はカム部材32とアンテナ位置支持具40との係合
で達成される。以下、それについてはカム部材32の正
面拡大構成と係止板24との概念構成とを示す図4を参
照して説明する。なお、図4ではアンテナ位置支持具4
0の図示は省略されている。後述されているようにアン
テナ位置支持具40の上端部はカム部材32のカム溝3
2aをA(第1の係合位置)→B(第2の係合位置)→
C(第3の係合位置)→D(第4の係合位置)→A(第
1の係合位置)の順序でのみしか移動できない構成とな
っている。また、このカム溝32aの断面構成の図示は
省略されているが、カム部材32をそのカム溝32aに
沿ってA―B―C―D―Aで切断したとすると、その切
断面は鋸の歯のような形の高低差をもっている。
【0035】まず、アンテナ18が機器本体4に所定の
収納位置に収納されている状態ではアンテナ位置支持具
40の上端部はカム溝32a内の第1の係合位置A点に
位置されている。アンテナ18をこの収納位置から下方
に押し込み操作すると、アンテナ保持リング36が押し
下げられ、それに伴ってアンテナ位置支持具40の上端
部も下方、つまりカム溝32a内を前記第1の係合位置
A点から第2の係合位置B点へと移動する。このときに
蓋体6が開放することとなる。
【0036】アンテナ18からユーザーが手指を離しア
ンテナ18をフリーにすると、アンテナ18はアンテナ
保持リング36を介してバネ38で上方へ押し上げられ
るので、アンテナ18は機器本体4から外部に突出する
ことになる。その一方で、前述のようにして第2の係合
位置B点に移動しているアンテナ位置支持具40の上端
部は、アンテナ保持リング36の上昇と共に移動させら
れることによってカム溝32a内の第3の係合位置C点
にまで移動する。これによって、アンテナ18の機器本
体4の外部への突出が規制される。
【0037】ここで、カム溝32aは第2の係合位置B
点の直前で1段高くなっており、アンテナ位置支持具4
0の上端が第1の係合位置A点から第2の係合位置B点
に移動し終えた後は、第1の係合位置A点方向に移動す
るためにはこの段が障害となり、前記のように第3の係
合位置C点方向にしか移動できないようになっている。
また、このとき第2の係合位置B点まで下げられたアン
テナ18はその下部18bが係止板24の後部24bを
押し下げ、係止板24の後部24bは図の実線から破線
で示すようにA点―B点間の長さ分だけ下がる。係止板
24の後部24bが下がると、支持軸24cを支点とし
て係止板24の前部24aも実線から破線で示すように
同じだけ上方向へ持ち上げられ、係止爪24dが蓋体6
の係合溝26から離れ、機器本体4と蓋体6とのロック
が解除される。また、C点の直前でもカム溝32aが1
段高くなっており、アンテナ位置支持具40の上端がC
点に移動し終えた後は、B点方向に移動するためにはこ
の段が障害となり、第4の係合位置D点方向にしか移動
できないようになっている。
【0038】以上の過程によって、アンテナ18を押し
込む操作を行うことによって、アンテナ18の引き出し
動作と蓋体6を開くためのロック解除動作とを自動的に
行うことができる。
【0039】次に、装置の使用を終了しアンテナ18を
装置内部に収納する時には、アンテナ18が止まるとこ
ろまで押し込む。
【0040】そうすると、カム溝32a内の第3の係合
位置C点にあるアンテナ位置支持部40の上端部は、該
カム溝32a内を第4の係合位置D点まで移動する。こ
の第4の係合位置D点がアンテナ18が前記止まるとこ
ろとなる。そして、アンテナ18が止まるとその押し込
みをなくしフリーにすると、バネ38の力でアンテナ1
8は押し出される。ここでD点の直前でも、カム溝32
aは1段高くなっているため、バネ38のアンテナ18
を押し出そうとする力によって第3の係合位置C点では
なく第1の係合位置A点まで移動し、この結果アンテナ
18は機器本体4外に引き出されるのではなく、所定の
収納位置に収納されることになる。ここでもD点からA
点へのカム13の溝は、A点の直前で1段高くなってお
り、B点方向へのみ移動可能となっている。この場合、
アンテナ位置支持具40は、アンテナ18に嵌め込まれ
たバネ38の上へと押し出そうとする反発力によって、
カム溝32a内の第1の係合位置A点にとどまって復帰
することとなる。
【0041】このとき、図3で示すように、アンテナ下
部18bは係止板24と若干の間隔を持って止まる。そ
して、蓋体6の係合溝26に係止板24の前部24aの
係止爪24dが係合して機器本体4と蓋体6とが折り畳
まれた状態で固定される。また、係止板24は図4の実
線で示したように、バネ42の反発力によって水平状態
となっている。なお、アンテナ18の押し込み時とか、
あるいはロック解除時に電源スイッチや通話スイッチを
ONにするスイッチを設けることで、アンテナ18の引
き出しと、ロック解除、電源ONの操作を一度で行うよ
うにしても構わない。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、互いの方
向に折り畳み可能に接続され、第1の付勢機構で開放方
向に付勢され、かつその折り畳み状態がロック機構でロ
ック可能とされる一対の第1および第2の折り畳み体を
有しており、前記第1の折り畳み体には該第1の折り畳
み体に対し棒状の付設体を第2の付勢機構で引き出し方
向に付勢して引き出しおよび収納可能に装着し、前記付
設体を押し込み操作することで前記ロック機構によるロ
ックが解除され、この解除によって前記両折り畳み体が
前記第1の付勢機構によって自動的に開放されるととも
に、前記付設体が前記第2の付勢機構の付勢で自動的に
引き出され得る構造を備えたから、例えばアンテナのよ
うな付設体の場合に、アンテナの引き出し収納のための
操作と蓋体の開閉操作とがアンテナの押し下げ単一の操
作のみで可能であり、操作的にたいへん便利であるのみ
ならず、従来のようにその操作のためのつまみとかレバ
ーが側面から突出しておらず、かつそれをスライドさせ
るものでもないから、デザイン的に改善され、また、携
帯されて例えばポケットに収納されても従来のようにつ
まみとかレバーの突出構造がポケット内でひっかかりす
ることなどもなく携帯に不便であり、さらにはアンテナ
の押し込みであるのでつまみとかレバーのスライドとは
異なり小型の電子機器ではスペース的な設置上の制約も
受けないで済むものとなる。
【0043】また、前記付設体の前記押し込み操作に連
動して移動する付設体位置支持具と、ハート形カム溝を
有し該ハート形カム溝に前記付設体位置支持具の端部が
係合されるカム部材とを有し、前記付設体が所定の収納
位置にあるときから、前記付設体が押し込み操作される
と前記付設体位置支持具が前記ハート形カム溝に対して
第1の係合位置から第2の係合位置に、前記付設体の押
し込み操作の解除で第2の係合位置から第3の係合位置
に、前記付設体の前記解除後からの再度の押し込み操作
で第3の係合位置から第4の係合位置に、その再度の押
し込み操作の解除で前記第4の係合位置から第1の係合
位置にそれぞれ係合位置を変えて所定の収納位置に復帰
される構造とした場合では、付設体の所定の収納位置か
ら押し込み操作を行ない、それをまた所定の収納位置ま
で復帰させるまでの操作を部品点数の少ない簡単な構造
で確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機の外観斜
視図
【図2】本発明の実施の形態に係る機器本体内部の要部
の分解図
【図3】本発明の実施の形態に係る携帯電話機の断面図
【図4】本発明の実施の形態に係るカム部材の動作の説
明に供する図
【符号の説明】
2 ヒンジ(第1の付勢機構であるバネ装備) 4 蓋体(第2の折り畳み体) 6 機器本体(第1の折り畳み体) 18 アンテナ(付設体) 24 係止板(ロック機構) 26 係合溝(ロック機構) 30 アンテナ取付穴 32 カム部材 32a ハート形カム溝 A 第1の係合位置 B 第2の係合位置 C 第3の係合位置 D 第4の係合位置 34 アンテナ固定部材 36 アンテナ保持リング 38 バネ(第2の付勢機構) 40 アンテナ位置支持具(付設体位置支持具) 42 バネ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いの方向に折り畳み可能に接続され、第
    1の付勢機構で開放方向に付勢され、かつその折り畳み
    状態がロック機構でロック可能とされる一対の第1およ
    び第2の折り畳み体を有しており、 前記第1の折り畳み体には該第1の折り畳み体に対し棒
    状の付設体を第2の付勢機構で引き出し方向に付勢して
    引き出しおよび収納可能に装着し、前記付設体を押し込
    み操作することで前記ロック機構によるロックが解除さ
    れ、この解除によって前記両折り畳み体が前記第1の付
    勢機構によって自動的に開放されるとともに、前記付設
    体が前記第2の付勢機構の付勢で自動的に引き出され得
    る構造を備えていることを特徴とする折り畳み型電子機
    器。
  2. 【請求項2】前記付設体の前記押し込み操作に連動して
    移動する付設体位置支持具と、ハート形カム溝を有し該
    ハート形カム溝に前記付設体位置支持具の端部が係合さ
    れるカム部材とを有し、前記付設体が所定の収納位置に
    あるときから、前記付設体が押し込み操作されると前記
    付設体位置支持具が前記ハート形カム溝に対して第1の
    係合位置から第2の係合位置に、前記付設体の押し込み
    操作の解除で第2の係合位置から第3の係合位置に、前
    記付設体の前記解除後からの再度の押し込み操作で第3
    の係合位置から第4の係合位置に、その再度の押し込み
    操作の解除で前記第4の係合位置から第1の係合位置に
    それぞれ係合位置を変えて所定の収納位置に復帰される
    構造を有することを特徴とする請求項1に記載の折り畳
    み型電子機器。
JP9293826A 1997-10-27 1997-10-27 折り畳み型電子機器 Pending JPH11136329A (ja)

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