JPH11136304A - 多値qam受信部 - Google Patents

多値qam受信部

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JPH11136304A
JPH11136304A JP9297216A JP29721697A JPH11136304A JP H11136304 A JPH11136304 A JP H11136304A JP 9297216 A JP9297216 A JP 9297216A JP 29721697 A JP29721697 A JP 29721697A JP H11136304 A JPH11136304 A JP H11136304A
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JP
Japan
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data
bit error
error correction
circuit
path
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Application number
JP9297216A
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English (en)
Inventor
Yasuo Matsunami
靖雄 松波
Eiji Arita
栄治 有田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多値QAM受信部を備えたディジタル復調器
において、ビット誤り率を向上させ、再生キャリアの収
束速度を向上する。 【解決手段】 復調されたシンボルデータに対してビタ
ビ・アルゴリズムによるビット誤り訂正回路22を設け
てビット誤りを訂正し、ビット誤り訂正の頻度をキャリ
ア再生回路9に入力して再生キャリア10の収束速度お
よび精度を向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、従来のディジタ
ル伝送技術、およびディジタル復調器を有するTV,V
TR,ラジオ、および双方向TVシステム等の受信シス
テムにおいて、直交振幅変調方式(Quadrature Amplitu
de Moduration(以下、「QAM」という)、および差
動符号変換を扱うディジタル復調器の多値QAM受信部
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の多値QAMを扱うディ
ジタル復調器の多値QAM受信部を示すブロック図であ
り、1は同期検波回路、2a,2bはA/D変換器、3
a,3bはロールオフフィルタ、4,5はロールオフフ
ィルタ3a,3bの出力信号、6は差動符号変換回路、
7,8は差動符号変換回路6の出力信号、9はキャリア
再生回路、10は再生されたキャリアである。なお、Q
AMは搬送波の振幅と位相とを変化させる変調方式であ
り、シンボル点を増やすことで多値QAMとなる。
【0003】次に動作について説明する。受信された多
値QAM信号が同期検波回路1に入力され、I軸信号と
Q軸信号が検波されて復調され、それぞれA/D変換器
2a,2bによりディジタルデータに変換され、さらに
ロールオフフィルタ3a,3bにより符号間干渉がおこ
らないように帯域制限が行われた、ロールオフフィルタ
3aの出力であるI受信データ4、およびロールオフフ
ィルタ3bの出力であるQ受信データ5が差動符号変換
回路6に入力されて差動符号変換に対する復号が行わ
れ、Iデータ7とQデータ8が出力される。このIデー
タ7とQデータ8はキャリア再生回路9に入力され、キ
ャリア誤差が検出されてキャリアが再生され、この再生
されたキャリア10は同期検波回路1に入力されて検波
に使用される。
【0004】図14は差動符号変換回路6のブロック図
で、4,5はロールオフフィルタ3a,3bの出力信
号、7は差動変換されたIデータ、8は差動変換された
Qデータ、11は出力信号4,5をパスごとに振り分け
るパス振り分け回路、12は第1パスデータ、13は残
りの第2パス以降すべてのパスデータ、14は4進差動
変換部、15はグレイ配置の場合は2進差動変換を行
い、自然2進配置の場合は4進差動変換を行い、回転対
称配置の場合は何も処理せずスルーで出力する差動変換
部、16は差動変換された第1パスデータ、17は差動
変換された第2パス以降のすべてのパスデータ、18は
パスデータ16,17よりビットを再合成し、Iデータ
7とQデータ8を出力するビット合成回路である。
【0005】周知の通り、差動符号変換とは、データそ
のものをマッピングして伝送するのではなく、データを
パスごとに分け、パスデータと1つ前に伝送されたデー
タとの和の値を伝送し、受信側で、受信されたパスデー
タとその1つ前に受信されたパスデータとの差を取るこ
とにより、元のデータを得る方式である。上記変調側で
行なう処理を和動変換、復調側で行なう処理を差動変換
という。またこれはマッピングする時の配置により、第
2パス以降の変換方法が異なる。また、パスデータとは
I,Q軸それぞれの同じビット桁でのデータを組み合わ
せたもので、上位がI、下位がQの2ビットデータであ
り、第1パスデータとは、I,Qそれぞれの最上位ビッ
トを組み合わせたデータである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の多値QAM受信
部を有するディジタル復調器では、データフォーマット
に畳み込み符号が用いられていない伝送システムの場
合、畳み込み符号を用いたシステムと比べてC/Nによ
る誤り率が悪くなり、差動符号変換の演算によってビッ
ト誤りが伝播するという問題があった。
【0007】また、従来の多値QAM受信部を有するデ
ィジタル復調器では、受信環境および復調状態によって
はビット誤り率の高いデータを出力し、またPLLで
は、ビット誤り率の高いデータのままキャリア再生をせ
ざるをえないという問題点があった。さらに、データフ
ォーマットに畳み込み符号が用いられていない伝送シス
テムのみを受信するディジタル復調器において、ビタビ
・アルゴリズムによるビット誤り訂正を行なうのは、回
路規模が増大するのでコストパフォーマンスが悪くな
り、有効な手段とされず例をみなかった。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、第1の目的は、データフォーマッ
トに畳み込み符号が用いられていない伝送システム、例
えばDVB−C(Digital Video Broadcasting - Cabl
e)や日本での多値QAMを扱う伝送システム等の場合
において、ビット誤りを低減させ、ビット誤り訂正の施
されたデータが得られる多値QAM受信部を得ることを
目的とする。また、第2の目的は、例えばDVB−S
(Digital Video Broadcasting - Satellite)と多値Q
AM共に受信できる受信機において、多値QAM受信時
に、DVB−S受信部内のビタビ・アルゴリズム方式の
誤り訂正部を適用することで、回路規模を拡大すること
なく上記第1の目的の多値QAM受信部を得ることであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るQAM受
信部は、多値直交振幅変調方式(多値QAM)の差動符
号化されたディジタルデータの伝送系の復調器に設けら
れた多値QAM受信部であって、グレイ配置にマッピン
グされている変調信号を同期検波する同期検波回路と、
この検波出力をディジタルデータに変換するA/D変換
器と、この出力データの帯域制限を行なうロールオフフ
ィルタと、このフィルタ出力の第1パスデータに対して
ビタビ・アルゴリズムによる最尤系列判定によりビット
誤りを訂正するビット誤り訂正回路とを備えたものであ
る。
【0010】また、自然配置にマッピングされている変
調信号を同期検波する同期検波回路と、この検波出力を
ディジタルデータに変換するA/D変換器と、この出力
データの帯域制限を行なうロールオフフィルタと、この
フィルタ出力のすべてのパスデータに対してビタビ・ア
ルゴリズムによる最尤系列判定によりビット誤りを訂正
するビット誤り訂正回路とを備えたものである。
【0011】また、回転対称配置および自然配置にマッ
ピングされている変調信号を同期検波する同期検波回路
と、この検波出力をディジタルデータに変換するA/D
変換器と、この出力データの帯域制限を行なうロールオ
フフィルタと、このフィルタ出力の第1パスデータに対
してビタビ・アルゴリズムによる最尤系列判定によりビ
ット誤りの訂正を行い、誤りの訂正があったときは残り
の下位ビットに反映して下位ビットを補正するビット誤
り訂正回路とを備えたものである。
【0012】また、ビタビ・アルゴリズムの演算部に関
し、時系列演算を行なうビット誤り訂正回路を備えたも
のである。
【0013】また、シンボルデータより重み付けをし、
そのデータを利用して軟判定のビタビ・アルゴリズムに
よる最尤系列判定を行ない、第1パスデータのビット誤
りを訂正するビット誤り訂正回路を備えたものである。
【0014】また、ビット誤り訂正回路による誤り訂正
前と訂正後の結果と、誤り訂正が実行された頻度に基づ
いてキャリアを再生するキャリア再生回路を備えたもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明のQAM受信部を示すブ
ロック図である。図において、1は受信信号をI軸信号
とQ軸信号で検波して復調する同期検波回路、2aはI
受信信号をディジタルデータに変換するA/D変換器、
2bはQ受信信号をディジタルデータに変換するA/D
変換器、3a,3bはI,Q受信データをそれぞれ符号
間干渉がおこらないように帯域制限を行なうロールオフ
フィルタ、4は帯域制限されたI受信データ、5は帯域
制限されたQ受信データ、19はI受信データ4および
Q受信データ5より第1パスデータのビット誤り訂正を
するビット誤り訂正回路、20はビット誤り訂正が施さ
れたIデータ、21はビット誤り訂正が施されたQデー
タ、9は誤りが訂正されたI,Qデータ20,21から
キャリアを再生するキャリア再生回路、10は再生され
たキャリアである。
【0016】次に、N2 値QAM受信部におけるビット
誤り訂正回路19の動作について説明する。図2はこの
発明で使用するビタビ・アルゴリズムによるビット誤り
訂正回路を示すブロック図で、19はI受信データ4お
よびQ受信データ5より第1パスのビット誤り訂正をす
るビット誤り訂正回路、20,21はビット誤り訂正が
施されたI,Qデータ、11はパス振り分け回路、12
は第1パスデータ、13は第1パスデータ12以外のパ
スデータ、14は4進差動変換部、15は第2パス以降
の差動変換部、16は差動変換された第1パスデータ、
17は差動変換された第2パス以降のパスデータ、22
はビタビ・アルゴリズム系列推定器、23は遅延調整回
路、24は第1パス系列推定結果、25は遅延調整結
果、18はビット合成回路である。
【0017】次に、動作を説明する。まず、ロールオフ
フィルタ3a,3bにより符号間干渉がおこらないよう
に帯域制限を行なわれたI,Q受信データ4,5につい
て、パス振り分け回路11により第1パスデータ12と
それ以外のデータ13に分け、第1パスデータ12を4
進差動変換部14に入力し、差動変換した第1パスデー
タ16をビタビ・アルゴリズム系列推定器22に入力し
て第1パスの系列推定を行なう。一方、第1パス以外の
パスデータ13は差動変換部15に入力し、2進差動変
換した出力17を、遅延調整回路23に入力し、ビタビ
・アルゴリズム系列推定器22と等価な遅延を与える。
【0018】データフォーマットに畳み込み符合が入っ
ていないシステムにおいても、差動符号変換を採用して
いる場合、変調側で和動変換され、復調側で差動変換さ
れることにより、送受信一体となって畳み込み符号の関
係にあると考えることができるので、その検波出力より
ビタビ・アルゴリズム(COM-19,5,pp.75 1-772 )方
式を適用した最尤系列判定を行なうことにより、誤り訂
正を行なうことができる。
【0019】ビタビ・アルゴリズムによる系列推定を行
なうことによりビット誤り訂正の施された第1パス系列
推定結果24と、ビタビ・アルゴリズムによる系列推定
器22の出力するまでの遅延と、遅延調整回路23の遅
延調整結果25とをビット合成回路18に入力し、パス
データをI,Qデータに再構築することにより、ビット
誤り訂正の施されたそれぞれNビットのI,Qデータ2
0,21を出力するとともに、これらのデータ20,2
1をキャリア再生回路9に入力し、再生キャリア10を
再生する。
【0020】図3は、64(つまりN=8)値のQAM
のグレイ配置にマッピングされたコンスタレーションを
示す図で、A点はIデータ=(100),Qデータ=
(110)のシンボルで、この場合第1パスは11、第
2パスは01、第3パスは00となる。同様にB点はI
データ=(100),Qデータ=(010)のシンボル
で、第1パスは10、第2パスは01、第3パスは00
となる。変調側から伝送されたA点が、誤ってB点に復
調された場合、この実施の形態1のビット誤り訂正回路
19によりB点の第1パスがA点のある象限を表わすパ
ス(11)に訂正できる。このようにシンボルが象限を
超えて誤っている場合は、このビット誤り訂正回路19
によって訂正することができる。つまり、ビット誤り率
の低減したI,Qデータを得ることができる。
【0021】実施の形態2.上記実施の形態1では、グ
レイ配置にマッピングされた差動符号化変調信号の第1
パスデータに対してビット誤りを訂正するようにした
が、この実施の形態2は、自然2進配置にマッピングさ
れた差動符号化変調信号の復調出力のすべてのパスに対
してビット誤り訂正を行なう回路ビット誤り訂正回路を
備えたものである。
【0022】図4は、この実施の形態2のビット誤り訂
正回路を示すブロック図で、N2 値QAM受信部におけ
るビット誤り訂正回路19を示しており、図2と同一符
号はそれぞれ同一部分または相当部分を示している。図
4において、15a,15bは差動変換部、26aは第
2パスのデータ、26nは第Nパスのデータ、28aは
第2パスの差動変換されたパスデータ、28nは第Nパ
スの差動変換されたパスデータ、22,22a,・・2
2nはビタビ・アルゴリズム系列推定器、30aは第2
パスに対する系列推定結果、30nは第Nパスに対する
系列推定結果である。
【0023】次に、動作を説明する。まず、帯域制限さ
れたI受信データ4およびQ受信データ5は、パス振り
分け回路11により第1パスデータ12、第2パスデー
タ26a、・・、第Nパスデータ26nに分けられ、そ
れぞれ差動変換器14,15a,・・15nで差動変換
された第1パスデータ16、第2パスデータ28a、・
・、第Nパスデータ28nがそれぞれのビタビ・アルゴ
リズム系列推定器22,22a,・・22nに入力され
て系列推定が行われ、それぞれの系列推定結果24,3
0a,・・30nがビット合成回路18に入力され、ビ
ット誤り訂正の施されたそれぞれNビットのI,Qデー
タ20,21が出力される。このI,Qデータ20,2
1はキャリア再生回路9に入力され、キャリア10が再
生される。
【0024】以上のように、此の実施の形態2によれ
ば、すべてのパスデータに対して誤り訂正をするので、
すべてのビットに対して誤り訂正をすることができる。
つまり、ビット誤り率の低減したI,Qデータを得るこ
とができる。
【0025】実施の形態3.この実施の形態3は、自然
2進配置および回転対称配置にマッピングされた差動符
号化変調信号の復調出力に対して第1パスに対するビッ
ト誤り訂正が実行された時に第1パス以降のデータを補
正するビット誤り訂正回路を備えたものである。
【0026】図5は、この実施の形態3のビット誤り訂
正回路を示すブロック図で、N2 値QAM受信部におけ
るビット誤り訂正回路19を示しており、図2と同一符
号はそれぞれ同一部分または相当部分を示している。図
5において、23a,23bは遅延調整回路、32は第
1パスの遅延結果、33は比較器、34は比較結果、3
5はビット補正回路である。
【0027】次に、動作を説明する。まず、ロールオフ
フィルタ3a,3bにより符号間干渉がおこらないよう
に帯域制限をされたI,Q受信データ4,5は、パス振
り分け回路11により第1パスデータ12とそれ以外の
パスデータ13に分けられ、第1パスデータ12は4進
差動変換部14に入力され、差動変換された第1パスデ
ータ16はビタビ・アルゴリズム系列推定器22に入力
されて第1パスの系列推定が行なわれる。また、第1パ
スデータ16は遅延調整回路23aに入力されて、ビタ
ビ・アルゴリズム系列推定器22と等価な遅延が与えら
れる。他方、第1パス以外のパスデータ13は差動変換
部15bに入力され、自然2進配置の場合は4進差動変
換され、回転対称配置の場合はそのままスルーし、その
差動変換データ17は遅延調整回路23bに入力されて
ビタビ・アルゴリズム系列推定器22と等価な遅延が与
えられる。
【0028】次に、第1パスデータ16に対するビタビ
・アルゴリズムによる系列推定結果24と第1パスデー
タ16に対する遅延調整結果32は比較器33に入力さ
れ、等価なら0,等価でない場合は1が出力される。こ
の比較結果34が1の場合は、ビット補正回路35によ
って第1パス以外のデータの遅延調整結果25に対し、
誤り訂正された象限において、誤り訂正する前のシンボ
ルに一番近いシンボルのデータ値に値を変更し、その変
更されたデータと第1パス系列推定結果24とがビット
合成回路18に入力され、ビット誤り訂正の施されたそ
れぞれNビットのI,Qデータ21,22が出力され
る。このI,Qデータ21,22はキャリア再生回路9
に入力され、再生キャリア10が再生される。
【0029】図6は、64(つまりN=8)値のQAM
の回転対称配置にマッピングされたコンスタレーション
を示す図で、変調側から伝送されたA点(11010
0)が、復調側で誤ってB点(101000)に復調さ
れている場合、実施の形態1のままでは第1パスのみが
誤り訂正されてC点(111000)となり、所望のシ
ンボル点とは違う別のシンボルの位置に変化してしま
う。しかし、この実施の形態3では、B点の第2パス以
降のパスデータ17のシンボル点が分かっているので、
ビット誤り訂正回路19により正しい象限に変わった場
合、その象限でかつB点に一番近い点、つまりA点にな
るように第2パス以降のパスデータ17を補正すること
で、第1パスデータ16のビット誤り訂正を行なうこと
ができる。
【0030】また、図7は、64(つまりN=8)値の
QAMで自然2進配置にマッピングされたコンスタレー
ションを示す図で、変調側から伝送されたA点(110
100)が、復調側で誤ってB点(101111)に復
調されている場合、実施の形態1のままでは第1パスの
みが誤り訂正されるとD点(111111)となり、所
望のシンボル点とは違う別のシンボルの位置に変化して
しまう。しかし、この実施の形態3では、B点の第2パ
ス以降のパスデータ17のシンボル点が分かっているの
で、ビット誤り誤り訂正回路19により正しい象限に変
わった場合、その象限でかつB点に一番近い点、つまり
A点になるように第2パス以降のパスデータ17を補正
することで、第1パスデータ16のビット誤り訂正を行
なうことができる。
【0031】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、自然2進配置、および回転対称配置の場合において
も第1パスデータの誤りを訂正し、それに伴って第2パ
ス以降のパスデータがビット誤り訂正回路によって誤る
ということを防止できるので、第1パスに対して誤り訂
正をすることができる。つまり、ビット誤り率の低減し
たI,Qデータを得ることができる。
【0032】実施の形態4.図8は、この発明の実施の
形態4のビタビ・アルゴリズム系列推定器のブロック図
である。図において、16は第1パスデータ、22はビ
タビ・アルゴリズム系列推定器、24は系列推定結果、
36a,36bはDフリップフロップ、37a,37b
は加算器、38はメトリック計算部、39はパスメモリ
部、40は最尤判定部である。ただしこの場合の、拘束
長は3である。
【0033】拘束長が3の場合は状態数が16あるの
で、シンボルクロックサイクル毎に16個のメトリック
計算、および最尤判定をしなくてはならない。そこで一
般的に、多値QAMはQPSKに比べてシンボルレート
が遅いことが考えられる。この実施の形態4のビタビ・
アルゴリズム系列推定器22は、1つの演算回路を1シ
ンボルクロックサイクルで実行させるのではなく、時系
列にメトリック計算および最尤判定を行なうことによ
り、メトリック計算部38および最尤判定部40は回路
規模を縮小できる。
【0034】実施の形態5.図9は、この発明の実施の
形態5のビット誤り訂正回路のブロック図で、図2と同
一符号はそれぞれ同一部分または相当部分を示してい
る。このビット誤り訂正回路19は、第1パスデータか
ら系列を作る前に、第2パス以降のデータにより重み付
けを行い、それにより軟判定型のビタビ・アルゴリズム
による系列推定を行なう。図9において、15は第2パ
ス以降のパスデータ13の差動変換部である。
【0035】図10は、この実施の形態5のビタビ・ア
ルゴリズム系列推定器を示すブロック図で、図8と同一
符号はそれぞれ同一部分または相当部分を示しており、
41は重み付け部である。ただしこの場合、拘束長は3
である。
【0036】次に、動作を説明する。まず、ロールオフ
フィルタ3a,3bにより符号間干渉がおこらないよう
に帯域制限されたI,Q受信データ4,5について、重
み付け部41においてシンボルの位置に対して重み付け
をし、その出力に対し系列判定を行ない、最尤判定部4
0により第1パスデータ16の誤りを訂正する。
【0037】図11は、重み付けの例として、64値Q
AMにおけるコンスタレーションと重み付けの関係を示
す図である。図11のように、第1パスによる象限を超
えて誤る可能性の一番低いシンボルの重み付けを0と
し、象限の境界に向かって重み付けを上げていく。ビッ
ト誤り訂正に入るシンボルデータ4および5より、シン
ボルの重み付けを判定し、その値からビタビ・アルゴリ
ズムにより最尤判定をし第1パスデータ16の誤りを訂
正する。
【0038】このように、重み付けされたデータを使用
することにより、軟判定のビタビ・アルゴリズム方式に
よる最尤判定でもビット誤り訂正が行なうことができ
る。
【0039】実施の形態6.図12は、この発明の実施
の形態6の多値QAM受信部を示すブロック図で、図1
と同一符号はそれぞれ同一部分または相当部分を示して
いる。この実施の形態6は、第1パスのビット誤り訂正
前と後を比較し、また頻度をキャリア再生回路に伝える
ことにより、ビット誤りを訂正する頻度が減少するよう
なキャリアを再生するものである。
【0040】図12において、キャリア再生回路9に
は、Iデータ20、Qデータ21、図2に示したビタビ
・アルゴリズム系列推定器22の第1パスデータ16に
対する系列推定結果24、および図5に示した遅延調整
回路23aの第1パスデータ16の遅延調整結果32が
入力され、これらに基づいてキャリア10が再生され
る。
【0041】一般的なキャリア再生は、受信されたシン
ボルデータとそのシンボルの正しいと思われるシンボル
点との位相誤差を測定し、その位相誤差よりキャリア再
生の変化量を決め、キャリア再生する。
【0042】しかし、シンボルの誤り方に規則性がある
場合、例えば第1パスデータ16に、00が01に、0
1が11に、11が10に、10が00に誤っている場
合、コンスタレーションがまだ止まらずに回転してい
る、すなわち周波数誤差が存在していると推測され、ま
た誤り訂正の頻度が多ければ周波数誤差を0にするため
にキャリアフィードバックループのゲインを上げてやる
ことによりゲイン値を固定している場合よりも早く収束
方向にキャリア再生でき、また誤り訂正の頻度が減少し
てくれば、再生キャリアが変調側のキャリアとの収束に
近づいていることが分かるので、キャリアフィードバッ
クループのゲインをダウンさせることによりゲインが変
わらないものより精度の向上および収束時間の短縮をす
ることができる。
【0043】さらに、誤りの頻度が多く、かつ規則性が
見つからない場合は、再生キャリアが変調側のキャリア
と大きく違って引き込み範囲を超えていることが考えら
れるので、キャリア再生を一旦リセットして初期のキャ
リアに戻し、キャリア再生の再施行をさせることができ
る。これらの方法により、再生キャリアの同期までの収
束速度および精度を向上することができる。
【0044】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0045】受信信号をI軸信号とQ軸信号で検波し復
調する同期検波回路と、それぞれをディジタルデータに
変換するA/D変換器と、その出力に対して符号間干渉
がおこらないように帯域制限を行なうロールオフフィル
タと、そのそれぞれの出力よりパスごとに差動符号変換
した出力の第1パスのビット誤り訂正をするビット誤り
訂正回路と、その出力よりキャリア再生を行なうキャリ
ア再生回路を備えたので、ビタビ・アルゴリズムによる
ビット誤り訂正回路により、グレイ配置にマッピングさ
れた差動符号化変調信号に対し、第1パスのビット誤り
率の向上した復調データを出力することができる。
【0046】また、自然2進配置にマッピングされた差
動符号化変調信号に対しても、すべてのパスのビット誤
り率の向上した復調データを出力することができる。
【0047】また、回転対称配置および自然2進配置に
マッピングされた差動符号化変調信号に対しても、第1
パスのビット誤り率の向上した復調データを出力するこ
とができる。
【0048】また、誤り訂正回路の演算部の回路を時系
列化することにより回路規模を抑えながらビット誤り訂
正を実現できる。
【0049】また、シンボルの重み付けをすることによ
って、軟判定のビタビ・アルゴリズムによるビット誤り
訂正ができる。
【0050】また、誤り訂正の頻度をキャリア再生に伝
えることによりキャリア同期の収束速度および精度を向
上させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の多値QAM受信部
を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1のビット誤り訂正回路を示すブ
ロック図である。
【図3】 64値QAMにおけるグレイ配置のコンスタ
レーションを示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2のビット誤り訂正回
路を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3のビット誤り訂正回
路を示すブロック図である。
【図6】 64値QAMにおける回転対称配置のコンス
タレーションを示す図である。
【図7】 64値QAMにおける自然2進配置のコンス
タレーションを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4のビタビ・アルゴリ
ズム系列推定器を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態5のビット誤り訂正回
路を示すブロック図である。
【図10】 実施の形態5のビタビ・アルゴリズム系列
推定器を示すブロック図である。
【図11】 64値QAMにおけるコンスタレーション
と重み付けとの関係の一例を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態6の多値QAM受信
部を示すブロック図である。
【図13】 従来の多値QAM受信部を示すブロック図
である。
【図14】 従来の差動符号変換回路を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 同期検波回路、2 A/D変換器、3a,3b ロ
ールオフフィルタ、4 I受信データ、5 Q受信デー
タ、9 キャリア再生回路、10 再生キャリア、11
パス振り分け回路、12 第1パスデータ、13 残
りの第2パス以降すべてのパスデータ、14 4進差動
変換部、15 差動変換部、16 差動変換された第1
パスデータ、17 差動変換された第2パス以降のパス
データ、18 ビット合成回路、19 ビット誤り訂正
回路、20 Iデータ、21Qデータ、22 ビタビ・
アルゴリズム系列推定器、23 遅延調整回路、24第
1パス系列推定結果、25 遅延調整結果、26a 第
2パスデータ、26n 第Nパスデータ、28a 第2
パスの差動変換されたパスデータ、28n 第Nパスの
差動変換されたパスデータ、30a 第2パス系列推定
結果、30n 第Nパス系列推定結果、32 第1パス
の遅延調整結果、33 比較器、34 比較結果、35
ビット補正回路、36a,36b Dフリップフロッ
プ、37a,37b,37c 加算器、38 メトリッ
ク計算部、39 パスメモリ部、40 最尤判定部、4
1 重み付け部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値直交振幅変調方式(多値QAM)の
    差動符号化されたディジタルデータの伝送系の復調器に
    設けられた多値QAM受信部であって、 グレイ配置にマッピングされている変調信号を同期検波
    する同期検波回路と、 この検波出力をディジタルデータに変換するA/D変換
    器と、 この出力データの帯域制限を行なうロールオフフィルタ
    と、 このフィルタ出力の第1パスデータに対してビタビ・ア
    ルゴリズムによる最尤系列判定によりビット誤りを訂正
    するビット誤り訂正回路とを備えたことを特徴とする多
    値QAM受信部。
  2. 【請求項2】 多値直交振幅変調方式(多値QAM)の
    差動符号化されたディジタルデータの伝送系の復調器に
    設けられた多値QAM受信部であって、 自然配置にマッピングされている変調信号を同期検波す
    る同期検波回路と、 この検波出力をディジタルデータに変換するA/D変換
    器と、 この出力データの帯域制限を行なうロールオフフィルタ
    と、 このフィルタ出力のすべてのパスデータに対してビタビ
    ・アルゴリズムによる最尤系列判定によりビット誤りを
    訂正するビット誤り訂正回路とを備えたことを特徴とす
    る多値QAM受信部。
  3. 【請求項3】 多値直交振幅変調方式(多値QAM)の
    差動符号化されたディジタルデータの伝送系の復調器に
    設けられた多値QAM受信部であって、 回転対称配置および自然配置にマッピングされている変
    調信号を同期検波する同期検波回路と、 この検波出力をディジタルデータに変換するA/D変換
    器と、 この出力データの帯域制限を行なうロールオフフィルタ
    と、 このフィルタ出力の第1パスデータに対してビタビ・ア
    ルゴリズムによる最尤系列判定によりビット誤りの訂正
    を行い、誤りの訂正があったときは残りの下位ビットに
    反映して下位ビットを補正するビット誤り訂正回路とを
    備えたことを特徴とする多値QAM受信部。
  4. 【請求項4】 ビタビ・アルゴリズムの演算部に関し、
    時系列演算を行なうビット誤り訂正回路を備えたことを
    特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載
    の多値QAM受信部。
  5. 【請求項5】 シンボルデータより重み付けをし、その
    データを利用して軟判定のビタビ・アルゴリズムによる
    最尤系列判定を行ない、第1パスデータのビット誤りを
    訂正するビット誤り訂正回路を備えたことを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値QA
    M受信部。
  6. 【請求項6】 ビット誤り訂正回路による誤り訂正前と
    訂正後の結果と、誤り訂正が実行された頻度に基づいて
    キャリアを再生するキャリア再生回路を備えたことを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の
    多値QAM受信部。
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