JPH11132246A - 磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ - Google Patents

磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ

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JPH11132246A
JPH11132246A JP9300094A JP30009497A JPH11132246A JP H11132246 A JPH11132246 A JP H11132246A JP 9300094 A JP9300094 A JP 9300094A JP 30009497 A JP30009497 A JP 30009497A JP H11132246 A JPH11132246 A JP H11132246A
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light
magnetic coupling
coupling device
vibration
movable bodies
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JP9300094A
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Inventor
Matsuo Nose
松男 野瀬
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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  • Non-Mechanical Conveyors (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気カップリングを利用した搬送装置に於い
て、可動体と被可動体との間の振動の大きさと方向を精
度よく検出して振動を抑制する。 【解決手段】 2つの可動体間の磁気結合力により動力
を伝達する磁気カップリング装置であって、可動体の内
輪9に光学式変位計21を設置し、被可動体の外輪13
に反射板19を設置して振動センサ17を構成する。設
置場所は、内輪磁石11と外輪磁石15のペアの一組を
取り除き、そこに設置してもよい。反射板19は、光学
式変位計21からの光の投射方向に対して傾けて設置す
る。又、反射板19からの反射光は、光学式変位計21
に受光されるようにする。2つの可動体間に相対変位が
生じると、反射板19から光学式変位計21への反射光
の光伝達距離が変わり、光学式変位計21の光位置検出
素子の受光位置が変位する。光位置検出素子はこれを計
測して、変位に相当する電気信号を出力する。そして、
この電気信号に基づいて、2つの可動体間の相対変位を
制御して可動体の振動を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向する磁気結合
部材間の作用力により、各々磁気結合部材を有して対向
する一方の可動体から他方の可動体へ動力を伝達する磁
気カップリング装置に関する。以下、本明細書では磁気
カップリングを利用した真空チャンバー等の搬送装置を
例にとり説明する。
【0002】
【従来の技術】磁気カップリングは、隔壁を介した動力
伝達が原理的に可能である。そのため、磁気カップリン
グ装置は、従動側を動力源から完全に隔離し、且つ外界
からも遮蔽した超高真空等の雰囲気の密閉空間内に置く
必要のある装置、例えば半導体製造ラインの半導体ウエ
ハ搬送装置の動力伝達機構として従来より用いられてい
る。
【0003】この種の装置では、モータ等の動力源の起
動による動力源側から従動側への動力伝達開始時、及び
駆動停止による動力伝達停止時のように、動力源側と従
動側のペアの磁気結合部材の磁極間に加減速に起因する
力が作用して両磁極間に相対的な変位が生じると、これ
により振動が発生する。そのため、磁気カップリングを
動力伝達機構として備える半導体ウエハ搬送装置では、
上記振動により載置された半導体ウエハが位置ずれして
位置決め精度が低下したり、場合によっては搬送装置か
ら落下したりする等の問題が生じる。
【0004】このような問題を解決するために、従来よ
り、動力源側と従動側の相対変位を光学的にデジタル検
出し、この検出信号に基づいて、従動側の可動体に発生
する振動が減衰するよう動力源の運動をフィードバック
制御する装置が知られている。例えば、特開平04−3
05957号公報には、真空容器回転用磁気カップリン
グ装置において、真空容器内の被回転体に位置検出光通
過部(スリット)を有する位置検出板を設け、外部回転
体に設けた発光素子からの光が通過する位置検出板のス
リットの位置を受光素子によって検出し、この検出信号
に基づいて回転変位を制御する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平04−3059
57号公報に開示された円板などに多数のスリットを設
けて光を通過させ位置を検出する技術は、ロータリエン
コーダなどにも利用されているが、計測精度はスリット
の分解能に依存する。このため、大きい振動だけならば
通常のスリット間隔でも充分検出できるが、小さな振動
を検出しようとすると、スリット間隔を狭くしなければ
ならない。しかし、スリット間隔を狭めるには物理的な
限界があり、結局、微振動を正確に測定することができ
ないという問題がある。
【0006】また、位置検出板は被回転体とシャフトで
接続されている。このため、次第にシャフトとこれを支
承するスリーブ部などにガタ生じてくる可能性がある。
そうすると、スリットが位置ずれを起こし、検出信号に
誤差を生じるなど検出精度の低下を招いたり、機構部分
の寿命低下など信頼性も低くなる。さらに、位置検出機
構全体が複雑になり、コスト高にもなる。
【0007】従って本発明の目的は、磁気カップリング
装置に於いて、可動体と被可動体との間の振動の大きさ
と方向を精度よく検出できるようにし、もって、振動の
抑制に寄与できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気カップリン
グ装置は、可動体と被可動体との間に生じる相対変位に
基づく振動を光学的にアナログ検知し、これを電気信号
に変換して出力する振動センサを備えるものである。こ
の振動センサの出力信号は、可動体の振動を抑制する制
御装置などにフィードバックすることができる。
【0009】より具体的には、本発明の磁気カップリン
グ装置は、磁気結合部材をそれぞれ有する2つの可動体
間で動力を伝達するものであって、2つの可動体間に介
在する光の透過部分を有した隔壁と、2つの可動体間の
振動を検知する為の振動センサとを備えている。そし
て、この振動センサは、隔壁の透過部分を通過して、2
つの可動体間に光を投射する光源と、その投射された光
を、2つの可動体間の相対変位に応じて受光位置が変わ
るようにして受光し、その受光位置をアナログ的に検知
する光位置検出器とを備えている。
【0010】このような振動センサは、2つの可動体間
で相対変位に基づく振動が発生すると、光源からの光を
受光する光位置検出器の受光位置が変位し、光位置検出
器は変位をアナログ的に検出した電気信号を出力する。
結果として、微振動も検出可能である。また、構成も簡
単である。
【0011】光位置検出器には、例えば半導体位置検出
素子(PSD)や電荷結合素子(CCD)受光センサが
利用できる。PSDは変位の検出分解能も高く、出力特
性の直線性もよいので、微振動に対しても高精度、且つ
リニアな計測を行うことができ、センサとしての構造も
簡単になる。CCD受光センサは、微細な受光素子をア
レイ又はマトリックス上に配列して、各受光素子での受
光量を個別に検出するので、全体の受光量にばらつきが
あっても、安定して受光量のピーク値を検出することが
でき、高精度な測定が可能である。
【0012】光源と前記光位置検出器との間には、集光
レンズを配置することができる。これによって、光位置
検出器に入射する光を一点に集中させることができるの
で、外乱光に対するS/N比を改善することができ、検
出精度がよくなる。
【0013】振動センサの好適な実施形態では、光源と
光位置検出器が、2つの可動体の内の一方の可動体に設
置され、他方の可動体に、光源から入射した光を光位置
検出器に反射するための反射部材が配置される。これに
より、例えば真空チャンバー等の搬送装置では、真空容
器内の可動体には、反射部材だけを設けて電気配線など
を不要にできるので、真空容器自体のクリーン度を高い
状態に保持することができる。
【0014】また、この好適な実施形態では、反射部材
は、2つの可動体間の変位に伴って光源から光位置検出
器に到達する光伝達距離を変化させるように設置されて
いる。より具体的には、反射部材は、光源からの光の投
射方向に対して傾斜して設置されている。このようにす
ると、光源と光位置検出素子のセットとして、既存のレ
ーザ変位計を用いることができ、変位に対してリニアで
かつ高精度で出力が容易に得られる。
【0015】反射部材の態様には種々のものが考えられ
る。例えば、反射板のようなものをいずれかの磁気結合
部材に取付ける態様が考えられる。例えば、磁気結合部
材の磁極対向面でなく上または下に設置すれば、磁気結
合力を落とさないで振動センサを設置できる。或は、反
射射部材を、磁気結合部材と隔壁との間に設置すること
もできる。この場合は、磁気カップリングの上下方向の
厚みを増やさないで振動センサを設置できる。或は、磁
気結合部材を加工して、磁気結合部材自体が反射部材と
なるようにすることもできる。この場合も、磁気結合力
を落とさないで振動センサを設置できる。
【0016】また本発明は、2つの物体間の振動を検出
するための振動センサも提供する。この振動センサは、
2つの物体間に光を投射する光源と、この投射された光
を、2つの可動体間の相対変位に応じて受光位置が変わ
るようにして受光し、受光位置をアナログ的に検知する
光位置検出器とを備える。
【0017】この振動センサは、磁気カップリング装置
の振動検出に好適であるが、その用途のみに限らず、種
々の分野に於ける振動検出に適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の磁気カップリング装置を
半導体ウエハ搬送装置の動力伝達機構に適用した一実施
形態の要部平面図、図2は、図1のA−A断面図であ
る。
【0020】この搬送装置は、外界から遮蔽した超高真
空等の雰囲気の密閉空間内に設置する必要のある半導体
製造ラインの一部を構成するものである。この搬送装置
を上方から見ると、図1に示すように全体として円形状
を呈しており、隔壁1と、基台3と、モータ5と、モー
タ支持台7と、内輪9と、複数個の内輪磁石11と、外
輪13と、複数個の外輪磁石15と、振動センサ17
と、図6において詳述するサーボ機構とを備える。ま
た、振動センサ17は、図3及び図4において詳述する
反射板19と光学式変位計21とを備えている。
【0021】隔壁1は、モータ5や内輪9や複数個の内
輪磁石11等を設けるための駆動原側空間2と、外輪1
3や複数個の外輪磁石15や半導体ウエハの搬送アーム
機構(図示しない)等を設けるための従動側空間4とを
密閉状態で仕切るためのもので、基台3の駆動源側空間
2に対応する円形孔の外縁部に取り付けられている。隔
壁1は、図1に示した円環状の側壁1aと、図2に示す
ように、側壁1aの上端部に側壁1aと一体的に形成さ
れた円形状の天板1bとにより構成されている。従っ
て、隔壁1の断面形状は、図2に示すように略コ字状を
呈している。また、隔壁1の側壁1aには光を透過する
透明部1cが設けてある。
【0022】モータ5は、サーボ機構の制御下で駆動
し、モータ出力軸5aを介して内輪9を正/逆回転させ
るもので、基台3に固定されたモータ支持台7によって
底部を支持されて駆動源側空間2に設置されている。
【0023】内輪9には、その外縁部に複数個の内輪磁
石11が所定間隔で配置されている。内輪9は、各々の
内輪磁石11と側壁1aとの間隔を略一定に保持した状
態でモータ出力軸5aに回転自在に支持され、駆動源側
空間2に設置されている。
【0024】外輪13には、その内縁部に所定間隔で、
内輪磁石11と同数の外輪磁石15が配置されている。
なお、内輪磁石11と外輪磁石15は、静止状態及び正
常な運転状態において対向位置になるように、各々一対
ずつペアで配置されている。外輪13は、各々の外輪磁
石15と側壁1aとの間隔を略一定に保持した状態でベ
アリング16を介して側壁1aの外周側に回転自在に支
持され、従動側空間4に設置されている。なお、この外
輪13には半導体ウエハ(図示しない)を載置して搬送
するための搬送アーム機構(図示しない)が取り付けら
れている。この搬送アーム機構は、従動側空間4、すな
わち、上述した隔壁1と別の隔壁(図示しない)とによ
って画定される外界から完全に遮蔽された密閉空間内
を、外輪13の回転に連動して回転運動又はアーム伸縮
運動を行う。
【0025】内輪磁石11は、隣接する磁石11同志の
磁極(N,S)の向きが逆になるように配列されてお
り、外輪磁石15も同様である。そして、各内輪磁石1
1と各外輪磁石15とが、側壁1aを介して、異なる磁
極同志で引き合って対向し、それぞれペアを構成してい
る。このような内輪磁石11と外輪磁石15との複数の
ペア間の磁力吸引により、モータ5の起動に伴って内輪
9が回転を開始すると、それに従って外輪13も回転を
開始することとなる。つまり、内輪磁石11と外輪磁石
15とのペアが、モータ5の回転駆動力を半導体ウエハ
の搬送アーム機構(図示しない)に伝達するための動力
伝達機構として機能する。
【0026】さらに、本発明の一実施形態に従えば、振
動センサ17を構成するために、被駆動体側の外輪13
の内縁部の、任意の外輪磁石15を1個を取り除いた部
分に、反射板19が配置され、且つ、駆動体側の内輪9
の外縁部で、上記反射板19を配置した場所にあった外
輪磁石15とペアの内輪磁石11を取り除いた部分に、
光学式変位計21が配置される。すなわち、反射板19
と光学式変位計21とは、隔壁1の側壁1aに設けた光
を透過する透明部1cを隔てて対向して配置される。そ
して、ペアをなす内輪磁石11と外輪磁石15とが位置
ずれなく(つまり、両磁石の中心線を一致させて)完全
に対向しているとき(以下、この時の位置を「平衡位
置」という)、光学式変位計21から発射された光線3
1が反射板19に当るように、反射板19と光学式変位
計21とが配置される。また、反射板19は、光学式変
位計21からの光の投射方向に対して、駆動体の移動方
向に沿って反射面が傾いた姿勢で配置される。
【0027】尚、反射板19と光学式変位計21とが、
十分にサイズが小さくて、隣接する外輪磁石15間の間
隙及び隣接する内輪磁石11間の間隙に配置できれば、
1組のペアの磁石を間引く必要はない。
【0028】また、反射板19を密閉空間外の内輪9に
取り付け、光学式変位計21を密閉空間内の外輪13に
取り付けることも理論的には可能であるが、実施上、外
部との電気接続を必要とする光学式変位計21は密閉空
間外の内輪9に取り付ける方が、真空容器の密閉性を保
持する為には望ましい。
【0029】図3は、振動センサ17の部分を拡大して
示した平面図であり、図4は、この振動センサ17の原
理図であり、図5は、この振動センサ17の出力特性を
示す。尚、図3は、磁気カップリングが平衡位置にある
状態(平衡状態)を示している。
【0030】光学式変位計21は、例えばレーザ変位計
などがあり、図4に示すように、レーザ光源23と光位
置検出素子25が一体構成されたものである。光位置検
出素子25の受光面の入射側には、反射光33を受光面
上に集光する集光レンズ27が設けられている。
【0031】図3に示すように、平衡状態においては、
駆動体の内輪9に設置された光学式変位計21の光源2
3から発射された光線31が、隔壁1の側壁1aの透明
部1cを透過して、被駆動体の外輪13に設置された反
射板19の中心部付近に投射される。そして、反射板1
9からの反射光33が光学式変位計21の光位置検出素
子25に入射する。
【0032】ここで、反射板19は、投射光31の入射
方向に対して傾けて設置されているので、反射板19の
表面が鏡面であると、反射板19の傾斜角度によって
は、反射光線が光学式変位計21の光位置検出素子25
とは異なる方向へ向かってしまい計測不可能になってし
まう。そこで、反射板19の反射表面を鏡面ではなく、
光が乱反射するような粗い面にしてある。従って、反射
板19で乱反射された反射光の一部の光線33が、光学
式変位計21の光位置検出素子25に入射する。尚、反
射板10の反射表面色は何色でも構わない。
【0033】光学式変位計21は、図4に示すように、
光源23と光位置検出素子25とが駆動体の移動方向に
沿って並ぶように配置されている。従って、光源23か
らの投射光31と、光位置検出素子25に受光される反
射光線33とは、平行ではなく若干の角度をなす。
【0034】振動によって駆動体(内輪9)と被駆動体
(外輪13)との間に相対変位が生じると、投射光31
が反射板19に当たる位置が変わる。すると、反射板1
9は投射方向に対して傾けて設置されているので、図4
に示すように、光学式変位計21と反射板19との間の
光伝達距離Yが変化し、これによって、レーザ変位計2
1の光位置検出素子に投射される受光位置が変化する。
例えば、駆動体及び被駆動体が右方向回転していると
き、駆動体に加速が生ずると、被駆動体は図の左方向に
相対変位する。これによって、反射板19も左方向に変
位するので光伝達距離Yが平衡状態の時に比べて長くな
る。このため、レーザ変位計21の光位置検出素子25
の受光位置が平衡状態の位置より左へ変位する。同様に
して、駆動体が減速すると、被駆動体は図の右方向に相
対変位し、反射板19も右方向に変位するので光伝達距
離Yが平衡状態の時より短くなる。このため、レーザ変
位計21の光位置検出素子25の受光位置は、平衡状態
の位置に対して右へ変位する。
【0035】レーザ変位計21の光位置検出素子25
は、受光位置の変位を検出し、その変位の大きさと方向
を反映した電気信号を出力する。この電気信号はレーザ
変位計21内で処理されて、図5に示すように、相対変
位Lに対して線形特性が良く且つプラスかマイナスかで
変位の方向を示した変位出力電圧Vに変換される。結果
として、駆動体と被駆動体との間の相対変位の大きさと
方向を検出することができる。
【0036】光位置検出素子25には、例えば半導体位
置検出素子(Position Sensitive device=PSD)や
電荷結合素子(Charge Coupled Device=CCD)受光
センサなどがある。PSDは、PIN接合のフォトダイ
オードの構造になっていると共に、光の当たるP層が均
一な面抵抗層(線抵抗層でもよい)となっている。した
がって、光の当たった点(又は面)で発生した電流は、
この電流を取り出す距離に反比例して流れる。すなわ
ち、PSDの両端の電流値を測定すれば光の位置を検出
することができる。このようなPSDの位置分解能は
0.2μm程度と高く、且つ検出出力特性の直線性も優
れている。CCD受光センサは、非常に微細な多数の受
光素子をアレイ状又はマトリックス状に敷き詰め、個々
の受光素子での受光量を個別に検出できるように構成さ
れている。そのため、CCD受光センサは、受光量にば
らつきがあっても受光量のピークを安定して検出でき、
かつ、位置の分解能が非常に高いので、高精度に光位置
が検出ができる。
【0037】次に、上述のようにして振動センサ17が
検出した電気信号に基づいて、サーボ機構が振動を制御
する方法について説明する。
【0038】図6は、振動センサ17の出力電圧に基づ
いてモータをフィードバック制御するためのサーボ機構
を示すブロック図である。
【0039】このサーボ機構は、図示のように、増幅器
51と、制御器53と、モータドライバ55とを備え
る。
【0040】増幅器51は、振動センサ17の出力電圧
(つまり、レーザ変位計21の変位出力電圧)を入力
し、これを増幅して制御器53に出力する。制御器53
は、例えばマイクロコンピュータであって、CPUと、
メモリと、入/出力インタフェース(何れも図示しな
い)とを備える。制御器53は、操作盤(図示しない)
からの位置指令と、増幅器51によって増幅された振動
センサ17の出力電圧と、位置検出センサ(図示しな
い)から出力されるモータ5の現在位置検出信号とを入
力する。そして、これらの入力信号に基づき、振動を制
御するように(つまり、振動センサ17の出力電圧を小
さくするように)しつつ、位置指令が指定する目標位置
まで被駆動体(外輪13)を移動させるように、モータ
ドライバ55を通してモータ5を制御する。
【0041】図7は、本発明第2の実施形態の振動セン
サの部分を拡大して示した平面図であり、磁気カップリ
ングが平衡状態の時を示している。
【0042】この実施形態の場合は、磁気カップリング
を形成するペアの内輪磁石11と外輪磁石15の内の一
組に振動センサ17を設置する。すなわち、一方の磁石
(例えば、外気側の内輪磁石11)の前面上に、レーザ
光源23と光位置検出素子25とを移動方向に沿って並
ぶように固着する。また、これに対向する他方の磁石
(例えば、真空側の外輪磁石15)の前面を、投射光3
1に対して傾斜した反射面29として形成する。反射面
29は、前述した理由で鏡面でなく乱反射面とする。但
し、磁石が十分に大きくてレーザ光源23と光位置検出
素子25を十分に離して設置できる場合には、反射面2
9の傾斜角を選べば、反射面29が鏡面であっても、反
射面29からの反射光33を光位置検出素子25に受光
させることができる。光位置検出素子25の受光面の入
射側には、反射光33を受光面上に集光する集光レンズ
27が設けられる。
【0043】駆動体と被駆動体とが相対変位すると、ペ
アの磁石11、15が変位し、反射光の光伝達距離Yが
変わるので光位置検出素子25の受光位置が変位し、こ
れによって変位出力信号を取り出せることは、前述の第
1の実施形態の場合と同じである。
【0044】第1の実施形態の場合は、磁気カップリン
グを構成する1組のペアの磁石を取り除いて振動センサ
を設けたが、この実施形態の場合は、磁気カップリング
をフル構成に維持したまま振動センサを設けることがで
きるので、駆動体と被駆動体との磁気結合力を落とさな
い利点がある。
【0045】図8は、第2の実施形態の変形例である。
【0046】反射面29をもった外輪磁石15に対向し
た内輪磁石11の両側の間隙に、レーザ光源23と光位
置検出素子25とがそれぞれ配置される。反射面29
は、レーザ光源23からの投射光31を光位置検出素子
25に向かう反射光33として反射させ得る角度で傾斜
させ得るならば、鏡面が望ましい。しかし、それが難し
いならば、反射面29は乱反射面とする。光位置検出素
子25の受光面の入射側には、反射光33を受光面上に
集光する集光レンズ27が設けられる。このような構成
によって、駆動体と被駆動体との相対変位によって光伝
達距離が変わり、したがって、光位置検出素子25の受
光位置が変位し、変位に相当する電圧信号が出力される
ことは前述の実施形態と同じである。
【0047】図9は、本発明第3の実施形態の振動セン
サ部分の平面図である。
【0048】この例は、被駆動体側、すなわち真空容器
側に光位置検出素子又はレーザ光源などの、配線接続を
伴うセンサ部品を設置することができる場合の実施形態
である。このような場合は、レーザ光源23と光位置検
出素子25を対向して設置することができるので反射板
を設ける必要がない。図9の例では、駆動体側(内輪
9)にレーザ光源23を設置し、被駆動体側(外輪1
3)に光位置検出素子25を設置したが、この逆に設置
してもよい。この場合、光位置検出素子25は、その受
光面がレーザ光源23からの投射光31に対して直角に
なるように配置した方が出力特性に高い感度が得られる
ので望ましい。光位置検出素子25の受光面の入射側に
は、反射光33を受光面上に集光する集光レンズ27が
設けられる。尚、レーザ光源23や光位置検出素子25
は、磁石間の間隙に設置してもよいし、磁石の前面に設
置してもよい。このような構成によって、駆動体と被駆
動体との相対変位は、光位置検出素子25によって変位
出力電圧に変換され出力することができる。
【0049】図10は、上記第3の実施形態の変形例で
ある。
【0050】この例の場合は、一個の外輪磁石15の前
面に反射板19を設置する。さらに、対向するペアの内
輪磁石11の一方の側の間隙にレーザ光源23を配置
し、他方の側の間隙に光位置検出素子25を配置する。
そして、レーザ光源23からの投射光線31が反射板1
9に入射し、反射板19からの反射光線33が光位置検
出素子25に直角に投射されるように、レーザ光源23
と反射板19と光位置検出素子25の向きを設定し設置
する。光位置検出素子25の受光面の入射側には、反射
光33を受光面上に集光する集光レンズ27が設けられ
る。この場合、磁気結合力を高い状態に維持したまま振
動センサ17を設置することができる。このような構成
によって、駆動体と被駆動体との相対変位は、光位置検
出素子25によって変位電圧に変換され取り出すことが
できる。
【0051】図11は本発明第4の実施形態を、図2と
同様な方向の切断面で示すものである。
【0052】この実施形態では、反射板19と光学式変
位計21(または、レーザ光源23と光位置検出素子2
5)のセットからなる振動センサ17が、外輪磁石15
と内輪磁石11の列とは異なる高さ(本実施形態では上
方であるが、下方でもよい)に配置されている。振動セ
ンサ17自体の平面構成は、既に説明した種々の形態の
何れでもよい。この実施形態の一つの利点は、内輪磁石
11及び外輪磁石15の一部を間引く必要がないことで
ある。また別の利点は、内輪磁石11及び外輪磁石15
のピッチが非常に狭い場合においても容易に実施できる
ことである。
【0053】尚、上記の実施形態は、何れも回転体の磁
気カップリングについて説明したが、駆動体と被駆動体
が直線方向に移動するリニア駆動体についても適用でき
ることは云うまでもない。
【0054】以上、本発明の幾つかの実施形態及びその
変形例を説明したが、これはあくまで本発明の説明のた
めのものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態及
び変形例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その
趣旨を逸脱することなく、上述した具体的な構成以外の
様々な形態でも実施することができる。例えば、上述の
実施形態では、ペアとなる磁気結合部材が共に磁石(つ
まり、内輪磁石と外輪磁石)であるが、ペアとなる磁気
結合部材の一方は磁石でなく、鉄やフェライトやニッケ
ルやコバルト等の磁性体であってもよい。本発明は、上
述の実施形態以外の形態を持つ磁気カップリングを利用
したあらゆる搬送装置にも適用できる。さらに、本発明
の振動センサは、磁気カップリング装置の振動検出だけ
でなく、様々な分野の振動検出にも利用できる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動力源側の磁気結合部材と従動側の磁気結合部材との間
の僅かな相対位置の変位も、構造簡単にして正確に検知
する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気カップリング装置を半導体ウエハ
搬送装置の動力伝達機構に適用した第1の実施形態の要
部平面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本発明の第1の実施形態の振動センサの部分を
拡大して示した平面図。
【図4】振動センサの原理を示す図。
【図5】振動センサの出力特性図。
【図6】図1の動力伝達機構が備えるモータを制御する
サーボ機構を示すブロック図。
【図7】本発明第2の実施形態の振動センサの部分を拡
大して示した平面図。
【図8】第2の実施形態の変形例を示す平面図。
【図9】本発明第3の実施形態の振動センサ部分の平面
図。
【図10】本発明第3の実施形態の変形例を示す平面
図。
【図11】本発明第4の実施形態の図2と同様な方向で
切断した断面図。
【符号の説明】
1 隔壁 1a 隔壁の側壁 1b 天板 2 駆動源側空間 3 基台 4 従動側空間 5 モータ 5a モータ出力軸 6 ベアリング 7 モータ支持台 9 内輪 11 内輪磁石 13 外輪 15 外輪磁石 17 振動センサ 19 反射板 21 光学式変位計 23 レーザ光源 25 光位置検出素子 27 集光レンズ 29 反射面 31 投射光線 33 反射光線 51 増幅器 53 制御器 55 モータドライバ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気結合部材間の作用力を利用して、磁
    気結合部材をそれぞれ有する2つの可動体間で動力を伝
    達する磁気カップリング装置において、 前記2つの可動体間に介在する、光の透過部分を有した
    隔壁と、 前記2つの可動体間の振動を検知する為の振動センサと
    を備え、 前記振動センサが、 前記隔壁の透過部分を通過して、前記2つの可動体間に
    光を投射する光源と、 前記2つの可動体間に投射された光を、前記2つの可動
    体間の相対変位に応じて受光位置が変わるようにして受
    光し、前記受光位置をアナログ的に検知する光位置検出
    器とを、備えている磁気カップリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    於いて、 前記光位置検出器が、半導体位置検出素子(PSD)又
    は電荷結合素子(CCD)受光センサを含む磁気カップ
    リング装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の磁気カップリング
    装置に於いて、 前記光源と前記光位置検出器との間に配置された集光レ
    ンズを有した磁気カップリング装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載の磁気カ
    ップリング装置に於いて、 前記光源と前記光位置検出器が、前記2つの可動体の内
    の一方の可動体に設置され、 他方の可動体に、前記光源から入射した光を前記光位置
    検出器に反射するための反射部材を有している磁気カッ
    プリング装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の磁気カップリング装置に
    於いて、 前記反射部材は、前記2つの可動体間の変位に伴って、
    前記光源から前記光位置検出器に到達する光伝達距離を
    変化させるように設置されている磁気カップリング装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の磁気カップリング
    装置に於いて、 前記反射部材は、前記光源からの光の投射方向に対して
    傾斜して設置されているを磁気カップリング装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6の何れか1項記載の磁気カ
    ップリング装置に於いて、 前記反射部材が、前記磁気結合部材に設けられている磁
    気カップリング装置。
  8. 【請求項8】 請求項4〜6の何れか1項記載の磁気カ
    ップリング装置に於いて、 前記反射部材が、前記磁気結合部材と前記隔壁との間に
    設置されている磁気カップリング装置。
  9. 【請求項9】 請求項4〜6の何れか1項記載の磁気カ
    ップリング装置に於いて、 前記磁気結合部材が前記反射部材を兼ねる磁気カップリ
    ング装置。
  10. 【請求項10】 2つの物体間の振動を検出するための
    振動センサにおいて、 前記2つの物体間に光を投射する光源と、 前記2つの物体間に投射された光を、前記2つの可動体
    間の相対変位に応じて受光位置が変わるようにして受光
    し、前記受光位置を検知する光位置検出器とを備えた振
    動センサ。
JP9300094A 1997-10-31 1997-10-31 磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ Pending JPH11132246A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102080322B1 (ko) * 2019-08-29 2020-02-21 (주)한텍솔루션 마그네틱 커플링을 이용한 에너지 절감 설비 관리 시스템

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