JPH11131157A - 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機械部品、船舶用部品 - Google Patents
耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機械部品、船舶用部品Info
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- JPH11131157A JPH11131157A JP22655098A JP22655098A JPH11131157A JP H11131157 A JPH11131157 A JP H11131157A JP 22655098 A JP22655098 A JP 22655098A JP 22655098 A JP22655098 A JP 22655098A JP H11131157 A JPH11131157 A JP H11131157A
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Abstract
ストをより安価にしたものであり、優れた耐脱亜鉛腐食
性を有した銅基合金を提供すると共に、温水関連機器、
電気・機械部品或は船舶用部品に好適な銅基合金を提供
するものである。 【解決手段】 Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P
0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%を含
有し、残りがZnと不可避不純物からなる組成(以上重
量%)を有した銅基合金を材料として温水関連機器を製
造するようにしたことを特徴とする耐食性及び熱間加工
性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器である。
Description
用しても黄銅の脱亜鉛腐食への優れた耐食性及び熱間加
工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機
械部品、船舶用部品に関する。
優れた性質から広く使用されているが、腐食液雰囲気中
で脱亜鉛腐食を起す欠点がある。そのために限られた用
途においてのみ使用されているのが実情である。従来よ
り使用されてきた耐脱亜鉛腐食黄銅は、満足な耐脱亜鉛
腐食性を示さないものであったり、或は、Feなどの製
造上の不可避不純物を極力低く抑えるため、原材料コス
トが高いバージン配合などをしなければならない等の課
題を有していた。
情に鑑みて開発したものであり、その目的とするところ
は、Pb入り黄銅本来の鍛造性を有し、原材料コストを
より安価にしたものであり、優れた耐脱亜鉛腐食性を有
した銅基合金を提供すると共に、温水関連機器、電気・
機械部品或は船舶用部品に好適な銅基合金を提供するも
のである。
め、請求項1における発明は、Cu59.0〜62.0%、Pb
0.5〜4.5%、P0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.
05〜0.30%を含有し、残りがZnと不可避不純物からな
る組成(以上重量%)を有した銅基合金を材料として温
水関連機器を製造するようにしたことを特徴とする耐食
性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機
器である。また、請求項2における発明は、Cu59.0〜
62.0%、Pb0.5〜4.5%、P0.05〜0.25%、Sn0.5〜
2.0%、Ni0.05〜0.30%を含有し、残りがZnと不可
避不純物からなる組成(以上重量%)を有した銅基合金
を材料として電気・機械部品を製造するようにしたこと
を特徴とする耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を
用いた電気・機械部品である。更に、請求項3における
発明は、Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P0.05〜
0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%を含有し、
残りがZnと不可避不純物からなる組成(以上重量%)
を有した銅基合金を材料として船舶用部品を製造するよ
うにしたことを特徴とする耐食性及び熱間加工性に優れ
た銅基合金を用いた船舶用部品である。また、請求項4
における発明は、Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、
P0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%、
Ti0.02〜0.15%を含有し、残りがZnと不可避不純物
からなる組成(以上重量%)を有した銅基合金を材料と
して温水関連機器を製造するようにした銅基合金を用い
た温水関連機器である。
囲とその理由について説明をする。 Cu:Cu量を増加させる程、耐脱亜鉛腐食性は高まる
が、CuはZnよりも材料単価が高価であり、原材料コ
ストを低く抑えるためであることと本発明合金の主用途
である熱間鍛造性も良好であることを考慮して、Cu組
成範囲を59.0〜62.0%とした。中でも、60.5〜61.5%の
範囲が好ましい。
させるために添加する。0.5%以下では切削性が好まし
くなく、また、あまり多く添加すると引張り強さ、伸び
及び衝撃値が低下してしまうので、Pb組成範囲を0.5
〜4.5%とした。中でも、1.6〜2.4%の範囲が好まし
い。
めに添加した。表1及び表2に示す様に添加する程、耐
脱亜鉛腐食性は向上するが、添加したPの一部が堅くて
脆いCu3P相として合金中に存在してしまうため、本
発明合金の主用途である鍛造性に悪影響を及ぼす事なく
満足な耐脱亜鉛腐食性を示すP組成範囲を0.05〜0.25%
とした。中でも、0.07〜0.10%の範囲が好ましい。
略一定にした鋳物サンプルであり、脱亜鉛試験は、IS
O規格脱亜鉛試験法で行った。
るために添加した。表3及び表4に示すように、添加す
る程、耐脱亜鉛腐食性は向上するが、SnはZnよりも
材料単価が高価であり、原材料コストを低く抑えるため
極力低く抑える必要がある。脱亜鉛腐食を抑制するC
u、Pとの兼合いで最も良好な耐脱亜鉛腐食性を示すS
nの範囲を0.5〜2.0%とした。中でも、1.0〜1.5%の範
囲が好ましい。
略一定にした鋳物サンプルであり、脱亜鉛試験は、IS
O規格脱亜鉛試験法で行った。
脱亜鉛腐食性に効果がある。また、一方で鋳塊状態での
組織を微細化し、α+β組織の均一細分化が可能であ
り、その後の押出、鍛造等の加工により均一に細かく分
散し、耐脱亜鉛性に効果がある。そこで、Niの組成範
囲を0.05〜0.30%とした。中でも、0.05〜0.10%の範囲
が好ましい。
化の効果を助長させるため添加した。Ti組成範囲を0.
02〜0.10%または0.02〜0.15%とした。Ni、Tiを添
加することにより鋳塊組織が細分化されることを組織写
真に示す。図1は、従来の黄銅材におけるJISC37
71の鋳塊組織写真を示し、図2は、第一乃至第三の発
明における銅基合金でCu60.5、Pb2.1、P0.10、S
n1.2、Ni0.12(wt%)を含有した鋳塊組織写真を
示し、図3は、第四の発明における銅基合金でCu60.
5、Pb2.1、P0.10、Sn1.2、Ni0.20、Ti0.06
(wt%)の鋳塊組織写真をそれぞれ示す。図4は、従
来例におけるJISC3771のミクロ組織写真(×3
00)、図5は、第一乃至第三の発明のミクロ組織写真
(×200)、図6は、第四の発明のミクロ組織写真
(×200)である。
で0.8%以下にすることが好ましい。この範囲は、通
常、公知のJIS規格成分範囲内で一般黄銅を製造して
いる限り、特別なことをしなくても可能である。また、
これは製造コストを低く抑えることであり、耐脱亜鉛腐
食性を向上させるためにPを用いたのは、原材料が安価
であり、また、微量な添加量で満足な耐脱亜鉛腐食性を
示すためである。本発明における製造法は、上記組成合
金鋳塊の一例として、ビレット加熱温度700℃で押出・
抽伸・熱間鍛造後熱処理し、鍛造製品内部応力除去を十
分に行うことによって実施される。
た銅基合金を適用した実施例を実験例並びに比較例と共
に説明する。表5に熱間鍛造性試験、脱亜鉛腐食性試験
の結果を示す。各サンプルとも上記の製造法で製造した
ものであり、250mm径ビレットから24Фの棒に押出温度7
00℃で押出し、断面減少率10%で抽伸後、加熱温度720
℃で熱間鍛造成型をし、10倍率の実体顕微鏡により成型
性を確認した。なお、成型性は、公知のJISC377
1(サンプルNo.1)を基準とし、鍛造成型性が同等
のものを○印、劣るものを×印として示した。
件で熱処理し、鍛造製品内部応力除去し、脱亜鉛試験を
行った。熱処理は、電気炉を用いて所定温度に所定時間
保持後、放冷した。脱亜鉛試験は、各試験片をISO規
格脱亜鉛試験と同様の75±3℃の2.5ml(1%Cucl2水
溶液)/試験片暴露面積(mm2)に浸漬し、その脱亜鉛深
さを測定した。脱亜鉛深さが75μm以下を◎印、75〜200
μmを○印、200μm以上を×印として示した。
ていないため耐脱亜鉛性が劣る。No.2〜No.4は、
Cu量とP量との関係が鍛造性に悪影響を与える比であ
るので鍛造性が劣る。No.5は、Snを含有していな
いため耐脱亜鉛性が劣る。No.6は、Pを含有してい
ないため耐脱亜鉛性が劣る。No.11〜No.13は、
Cu量が低いため耐脱亜鉛性が劣る。No.7〜No.1
0は、鍛造性、耐脱亜鉛性共に優れている。図7は、従
来の鍛造用黄銅(C3771)をISOー6509法である
脱亜鉛試験で行った脱亜鉛腐食部の写真(×50)であり、
同写真によると、1100μm程度の脱亜鉛腐食部1が確認
された。図8は、本発明における鍛造用耐脱亜鉛黄銅を
ISOー6509法である脱亜鉛試験で行った脱亜鉛腐食部
の写真(×200)であり、同写真によると、22.5μm程度の
脱亜鉛腐食部2が表れ、優れた耐脱亜鉛腐食効果が確認
された。
によると、耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金は、
ステム、弁座、ジスク等のバルブ部品、建築資材や電気
・機械部品、船舶用部品、給湯器機などの温水関連機器
や塩水ラインなどのように、脱亜鉛腐食が発生する機器
などの部材・部品或はその他の機器類に広く適用するこ
とができると共に、Pb入り黄銅本来の鍛造性を有し、
熱間加工性に優れ、原材料コストをより安価にすること
により経済性にも富み、また、優れた耐食性及び熱間加
工性に優れた顕著な効果を奏する銅基合金を提供するこ
とが可能となった。
織写真(×200)である。
織を示した写真である。
た写真である。
組織写真(×300)である。
0)である。
る。
09法である脱亜鉛試験で行った脱亜鉛腐食部の写真(×
50)である。
6509法である脱亜鉛試験で行った脱亜鉛腐食部の写真
(×200)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P
0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%を含
有し、残りがZnと不可避不純物からなる組成(以上重
量%)を有した銅基合金を材料として温水関連機器を製
造するようにしたことを特徴とする耐食性及び熱間加工
性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器。 - 【請求項2】 Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P
0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%を含
有し、残りがZnと不可避不純物からなる組成(以上重
量%)を有した銅基合金を材料として電気・機械部品を
製造するようにしたことを特徴とする耐食性及び熱間加
工性に優れた銅基合金を用いた電気・機械部品。 - 【請求項3】 Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P
0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%を含
有し、残りがZnと不可避不純物からなる組成(以上重
量%)を有した銅基合金を材料として船舶用部品を製造
するようにしたことを特徴とする耐食性及び熱間加工性
に優れた銅基合金を用いた船舶用部品。 - 【請求項4】 Cu59.0〜62.0%、Pb0.5〜4.5%、P
0.05〜0.25%、Sn0.5〜2.0%、Ni0.05〜0.30%、T
i0.02〜0.15%を含有し、残りがZnと不可避不純物か
らなる組成(以上重量%)を有した銅基合金を材料とし
て温水関連機器を製造するようにしたことを特徴とする
耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関
連機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22655098A JP3483773B2 (ja) | 1994-01-17 | 1998-07-27 | 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機械部品 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6015743A JP2841270B2 (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金並びに該合金を用いたバルブ部品 |
JP22655098A JP3483773B2 (ja) | 1994-01-17 | 1998-07-27 | 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機械部品 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6015743A Division JP2841270B2 (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金並びに該合金を用いたバルブ部品 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11131157A true JPH11131157A (ja) | 1999-05-18 |
JP3483773B2 JP3483773B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=30772097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22655098A Expired - Lifetime JP3483773B2 (ja) | 1994-01-17 | 1998-07-27 | 耐食性及び熱間加工性に優れた銅基合金を用いた温水関連機器、電気・機械部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3483773B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102990241B (zh) * | 2012-08-24 | 2015-07-22 | 张�林 | 高频焊机专用金属粉末焊材 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP22655098A patent/JP3483773B2/ja not_active Expired - Lifetime
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