JPH11130250A - ピッチ変換を伴う基板搬送装置 - Google Patents

ピッチ変換を伴う基板搬送装置

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JPH11130250A
JPH11130250A JP29211597A JP29211597A JPH11130250A JP H11130250 A JPH11130250 A JP H11130250A JP 29211597 A JP29211597 A JP 29211597A JP 29211597 A JP29211597 A JP 29211597A JP H11130250 A JPH11130250 A JP H11130250A
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孝光 田寺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ピッチの異なる2つの基板カセッ
トに対して、複数の基板を同時に搬送でき、パーティク
ルの発生が少なく、搬送効率のよい基板搬送を行うこと
を目的とする。 【解決手段】 本発明のピッチ変換を伴う基板搬送装置
では、基板を収納する第1の基板カセットと、該第1の
基板カセットより基板を収納するピッチが大きい第2の
基板カセットとの間の基板の移載を行う基板搬送装置に
おいて、前記第2の基板カセットのピッチと同じピッチ
で並んだ複数の基板支持爪を持つ基板ローダと、前記基
板ローダの基板支持爪を昇降させる昇降手段と、前記基
板ローダを水平面内で移動させる移動手段とを具備し、
前記第2の基板カセットのピッチ、収納枚数をそれぞれ
D、M、前記第1の基板カセットのピッチ、収納枚数を
それぞれd、m、前記基板ローダの基板支持爪の数をk
とするとき、D=n・d、d・(m−1)>D・(k−
1)、m=k・M(ただし、nは2以上の自然数、kは
自然数)の関係が成り立つよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶基板や半導体
の製造工程間において、ピッチの異なる2つの収納用カ
セット間の基板やウエハの移載を行うのピッチ変換を伴
う基板搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体、および液晶産業におい
て、その製造においてスパッタ、CVD、エッチングな
ど多数の工程を通過する。それらの処理装置の中には複
数枚の基板を同時に処理するものがある。それらの処理
装置に搬入する基板のピッチと装置間の基板の搬送に用
いる基板収納用カセットのピッチは異なるため、基板を
それらの処理装置に搬入する際、基板のピッチを変換す
る必要がある。
【0003】図12を用いて、ピッチの異なる基板棚間
の基板の搬送方法を説明する。
【0004】図12に示す第1の基板カセット100か
ら第2の基板カセット(バッファ)101への基板の搬
送について説明する。
【0005】第1の基板カセット100の棚部100a
は、収納した基板102のピッチがaとなるような溝か
らなっている。また、同様にバッファ101の棚部10
1aも収納した基板102のピッチがbとなるような溝
からなっている。ピッチaはピッチbより狭い。
【0006】基板搬送ロボット103は昇降部103
a、搬送部103bからなり、搬送部103bの先端に
基板ローダ104が設けられている。基板ローダ104
には基板支持爪104aがあり、この部分で基板102
を真空吸着し保持する。
【0007】基板搬送時の動作を説明する。
【0008】まず、基板搬送ロボット103は基板ロー
ダ104の基板支持爪104aを、第1の基板カセット
100内の搬送すべき基板102のわずかに下に挿入す
る。そして、基板支持爪104aを上昇させ基板102
を基板支持爪104aに載せ、真空吸着し基板102を
保持する。その後、基板支持爪104aを後退させ、第
1の基板カセット100から基板102を一枚取出す。
【0009】次に、基板搬送ロボット103は、基板支
持爪104aをバッファ101の基板102を挿入する
高さまで上昇させ、基板102をバッファ101に搬入
する。基板支持爪104aをバッファ101内の収納す
べき基板高さよりわずかに上に挿入する。そして、基板
支持爪104aを下降させ基板102をバッファ101
の棚部に載せる。その後、基板支持爪104aを後退さ
せると、基板102はバッファ101に収納される。
【0010】この動作を繰り返すことで、第1の基板カ
セット100からピッチの異なるバッファ101に基板
102が搬送できる。また、バッファ101から基板カ
セット100へ基板102を搬送する場合は、前述と逆
の動作を行うことで実現できる。
【0011】この方法では、1枚ずつ搬送を行うため、
どんなピッチでも対応できるが、搬送に時間がかかって
しまう。
【0012】この問題を解決する方法として、特開平8
−8326公報、特開平6−183512公報に開示さ
れた方法がある。これらは、基板搬送部にピッチ変換機
構を組込んだ方法である。それらのピッチ変換部につい
て説明する。
【0013】まず、特開平8−8326公報に開示され
ているピッチ変換部を図13を用いて説明する。
【0014】天板125と底板126の間に支柱124
が立てられている。支柱124に沿って直線移動自在な
ように複数の平板122が支柱124に支持される。ま
た、支柱124と平行に回転自在に柱状のカムドライバ
121が設けられている。カムドライバ121の外周面
には、案内溝121aが設けられており、案内溝121
aには各平板122の端部に付設されているコロからな
るカムフォロア123が係合している。カムドライバ1
21はモータ127と接続されており、モータ127か
ら動力を受け回転する。案内溝121aは、平板122
を上下に移動させる形状になっており、モータ127か
らの動力でカムドライバ121が回転すると各平板12
2が上下に移動し各平板122間のピッチがひろがった
り、狭くなったりする。
【0015】この機構を基板搬送ロボットの先端に取り
付け、平板122に基板を吸着、保持するための基板支
持部を設け、基板カセット100から基板を同時に複数
枚取り出し、カムドライバ121を回転させ、所定の基
板ピッチに変換した後、次の基板カセット100に収納
する。
【0016】次に特開平6−183512公報に開示さ
れているピッチ変換部を図14を用いて説明する。
【0017】天板137と底板138の間に直線状に形
成されたガイド136、139とそのガイド136、1
39に沿って直線移動可能に設けられた複数の移動子1
30、ガイド136の軸線上に設けられた支点Oに回転
可能なように固定されたレバー131、レバー131に
一端が回転可能なように固定され、かつ移動子130に
他端が回転可能なように固定され、しかも所定間隔にて
平行に配置された複数のアーム132で構成されてい
る。
【0018】移動子130上にレバー131を回転させ
ると、移動子130がガイド136、139に沿って移
動し、各移動子130間のピッチが広がる。
【0019】この機構を基板搬送ロボットの先端に取り
付け、移動子130に基板を吸着、保持するための基板
支持部を設け、基板カセットから基板を同時に複数枚取
り出し、レバー131を回転させ、所定の基板ピッチに
変換した後、次の基板カセットに収納する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、以下のような問題点がある。
【0021】近年、生産効率向上のため、プロセスチャ
ンバでの処理時間は短縮される方向にある。また、基板
サイズの大型化に伴い真空搬送系の搬送時間が大きくな
りつつある。そのため、スループットは、大気搬送ロボ
ットの搬送時間に拘束されるようになり、スループット
をあげるためには大気搬送ロボットを複数台設けること
になる。コスト、設置面積等の問題が発生する。
【0022】また、特開平8−8326号公報(図13
参照)、特開平6−183512号公報(図14参照)
に開示されている方法では、ピッチ変換を機構部によっ
て行っており摺動部がある。この摺動部からパーティク
ルが発生する問題がある。また、変換するピッチの比率
が大きくなっていくと、機械的に変換するのが困難にな
る。
【0023】以上のような課題に鑑み、本発明は、ピッ
チの異なる2つの基板カセットに対して、複数の基板を
同時に搬送でき、搬送効率のよいピッチ変換を伴う基板
搬送装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のピッチ変換を伴う基板搬送装置は以下の構成
を有している。
【0025】請求項1に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、基板を収納する第1の基板カセットと、該第
1の基板カセットより基板を収納するピッチが大きい第
2の基板カセットとの間の基板の移載を行う基板搬送装
置において、前記第2の基板カセットのピッチと同じピ
ッチで並んだ複数の基板支持部材を持つ基板ローダと、
前記基板ローダの基板支持部材を昇降させる昇降手段
と、前記基板ローダを水平面内で移動させる移動手段と
を具備したことを特徴としている。
【0026】請求項2に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、請求項1記載の搬送装置において、前記第2
の基板カセットの収納ピッチをD、前記第1の基板カセ
ットの収納ピッチ及び収納枚数をそれぞれd及びm、前
記基板ローダの基板支持部材の数をkとするとき、 D=n・d d・(m−1)>D・(k−1) (nは2以上の自然数)の関係があることを特徴として
いる。
【0027】請求項3に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、請求項2記載の搬送装置において、前記第1
の基板カセットを収納している基板のピッチが実質的に
等しくなるように複数個積み重ねたことを特徴としてい
る。
【0028】請求項4に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、請求項1記載の搬送装置において、前記第2
の基板カセットのピッチをD、前記第1の基板カセット
のピッチ及び収納枚数をそれぞれd及びm、前記基板ロ
ーダの基板支持部材の数をkとし、 D=n・d d・(m−1)<D・(k−1) (nは2以上の自然数)の関係があるとき、前記第1の
基板カセットを収納している基板のピッチが実質的に等
しくなるように複数個積み重ねたことを特徴としてい
る。
【0029】請求項5に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、請求項4記載の搬送装置において、前記第1
の基板カセットの高さが前記第2の基板カセットのピッ
チより低く、該第1の基板カセットは該前記2の基板カ
セットのピッチで積み重ねられてなることを特徴として
いる。
【0030】請求項6に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、請求項1乃至5いずれかに記載の搬送装置に
おいて、前記第1の基板カセットに収納されている基板
の総枚数が前記第2の基板カセットの収納枚数の倍数で
あることを特徴としている。
【0031】請求項7に記載のピッチ変換を伴う基板搬
送装置は、基板を収納する基板カセットより基板を取り
出し、または該基板カセットへ基板を収納する動作を行
って基板の移載を行う基板搬送装置において、複数の基
板支持部材を持つ基板ローダを具備し、前記基板支持部
材のピッチH、前記基板カセットのピッチdの間に少な
くとも n・d<H<(n+2)・d (nは0または自然数)
の関係が成り立ち、前記基板ローダの基板支持部材を基
板が配列された方向に平行に移動する、基板受け渡し移
動手段と、前記基板ローダを基板支持部材を基板が配列
された方向に垂直に移動する、基板出し入れ移動手段と
を具備したことを特徴としている。
【0032】
【発明の実施例】以下、本発明の実施例について、図面
を参照して説明する。
【0033】(実施例1)図1から図3を用いて本発明
の第1の実施例を説明する。
【0034】図1は本発明の基板搬送装置の構成例、図
2、3は基板受け渡し時の動作を説明する図である。
【0035】図1に示すように、本実施例において基板
搬送装置は、ピッチ小さい第1の基板カセット2とピッ
チの大きい第2の基板カセット3間の基板4の搬送を行
う。
【0036】基板カセット2、3には、それぞれ基板4
を収納するための棚部2a、3aが複数設けられてお
り、そのピッチはd、Dとなっている。本実施例ではD
=2dに設定されている。基板搬送ロボット1は、昇降
部1aと、搬送部1bと、基板ローダ10で構成され
る。昇降部1aは、搬送部1bと基板ローダ10の高さ
方向の移動を行う。また、搬送部1bは多関節ロボット
であり、そのアームの先端に基板ローダ10が取り付け
られ、基板ローダ10の水平面内の移動を行う。基板ロ
ーダ10には基板搬送時に基板4を保持する基板支持爪
11が複数設けてある。その基板支持爪11間のピッチ
は、第2の基板カセット3のピッチと同じDとなってい
る。
【0037】次に、図2、3を用いて、基板搬送ロボッ
ト1の動作を説明する。
【0038】まず図2を用いて、基板ローダ10により
第1の基板カセット2からの基板4を取り出す動作を説
明する。
【0039】図2(a)に示すように、基板ローダ10
は基板支持爪11の高さが取り出す基板4のわずかに下
になるように位置決めされ、基板支持爪11が第1の基
板カセット2内に挿入される。このとき、基板ローダ1
0の3本の基板支持爪11のピッチはDであり、第1の
基板カセット2のピッチdとの間にD=2・dの関係が
あることから、3本の基板支持爪11すべてで基板支持
爪11と基板4の位置関係は同じ状態になる。
【0040】次に、図2(b)に示すように、基板ロー
ダ10を上昇させることで、第1の基板カセット2の棚
部2aで支持されていた基板4は基板支持爪11によっ
て持ち上げられ、基板4は基板支持爪11に支持される
状態となる。
【0041】そして、図2(c)に示すように、基板ロ
ーダ10を後退させ、基板4が第1の基板カセット2か
ら取り出される。各基板支持爪11には真空吸着部が設
けられており、基板4は各基板支持爪11に真空吸着に
より保持されている。
【0042】以上のように、各基板支持爪11のピッチ
Dは第1の基板カセット2に収納されている基板ピッチ
dの整数倍になっており、第1の基板カセット11から
基板ローダ10への基板4の受け渡しは、高さの異なる
3箇所で同時に行われる。
【0043】次に図3を用いて、基板ローダ10により
第2の基板カセット3へ基板4を収納する動作を説明す
る。
【0044】図3(a)に示すように、基板ローダ10
は基板4を保持した基板支持爪11の高さが、第2の基
板カセット3の基板収納位置よりわずかに高い位置にな
るように位置決めされ、基板支持爪11が基板4ととも
に第2の基板カセット3内に挿入される。このとき、基
板ローダ10の3本の基板支持爪11のピッチDは、第
2の基板カセット3のピッチDと等しいことから、3本
の基板支持爪11全部で、第2の基板カセット3の棚部
3aとの位置関係は同じ状態になる。
【0045】次に、図3(b)に示すように、真空吸着
を解放し、基板ローダ10を下降させることで、基板4
の支持は第2の基板カセット3の棚部3aに移り、基板
支持爪11から離れる。
【0046】そして、図3(c)に示すように、基板ロ
ーダ10を後退させ、基板4が第2の基板カセット3に
移載される。
【0047】以上のように、各基板支持爪11のピッチ
Dと第2の基板カセット3の棚部3aのピッチDは等し
く、上述の基板ローダ10から第2の基板カセット3へ
の基板4の受け渡しは3箇所で同時に行われる。
【0048】これで、第1の基板カセット2から第2の
基板カセット3へ基板4が移載される。第2の基板カセ
ット3から第1の基板カセット2への基板4の移載も、
前述と逆の動作をすることによって行うことができる。
【0049】上述した方法で効率よく基板を搬送するた
めには、以下の条件を満たしている必要がある。
【0050】それは、ピッチDとピッチd、第2の基板
カセット3に収納できる基板枚数M、基板ローダ10の
基板支持爪11の数k、第1の基板カセット2に収納で
きる基板枚数mの間に D=n・d (1) d・(m−1)>D・(k−1) (2) かつ、 m=q・M (3) (ただし、nは2以上の自然数、qは自然数)の関係が
成り立つように各パラメータが決められていることであ
る。
【0051】図1においては、n=2、M=m=6、k
=3、q=1の関係となっており、第2の基板カセット
3の基板ピッチは第1の基板カセット2のそれの2倍
で、基板ローダ10の高さは第1の基板カセット2の高
さより低いため、基板ローダ10は第1の基板カセット
2に挿入可能である。また、特にm=q・Mであること
により、すなわち、第1の基板カセット2と第2の基板
カセット3は基板収納枚数がともに6枚なので片方に基
板が余ったりせず効率よく搬送できる。
【0052】つまり、第1の基板カセット2には6枚の
基板4がピッチdで収納されており、第2の基板カセッ
ト3には6枚の基板4がピッチ2dで収納できる。そし
て、3つの基板支持爪11を持つ基板ローダ10によ
り、第1の基板カセット2から第2の基板カセット3へ
3枚の基板を同時に搬送する。これを2回繰り返すこと
により、第1の基板カセット2に収納されている基板4
がすべて第2の基板カセットに搬送できる。
【0053】図に示した以外に、D=200mm、M=
10、d=20mm、m=20、k=2、q=2と設定
すると、2個の基板支持爪を持つ基板ローダで10回で
搬送を行うことにより、第1の基板カセット1台から第
2の基板カセット2台へ移載できる。
【0054】また、D=200mm、M=15、d=2
0mm、m=30、k=3、q=2と設定すると、3個
の基板支持爪11を有する基板ローダ10で10回搬送
を行うことにより、第1の基板カセット1台から第2の
基板カセット2台へ移載できる。
【0055】上述のように式(1)から式(3)が成り
立つようにパラメータを選ぶと、搬送元の基板カセット
2に基板が残ったり、搬送先の基板カセット3に空きが
あったりせず、効率よく基板が搬送できる。
【0056】基板カセット2、3や基板ローダ10を実
際に製作すると、基板ピッチにわずかにずれが発生す
る。しかし、これは基板受け渡し時の基板ローダ10の
上下動に十分な余裕を持たせることによって吸収でき
る。つまり、第1の基板カセット2からの搬出時は、搬
送すべき基板4の下方で基板ローダ10を基板ピッチの
ずれ分が吸収できる位置に基板支持爪11を挿入し、搬
送すべき基板4すべてが基板支持爪11に支持されるま
で基板ローダ10を上昇させる。このように、基板ロー
ダ10の上下動に十分な余裕を持たせることによって吸
収できる。また、ずれ分を吸収できるように各基板支持
爪1を基板ローダ10に対し微調整できるようにしてお
くことで対応できる。
【0057】以上のように、基板支持爪11の数を増や
すことで、同時に運ぶ基板4の数が増え、その分、搬送
装置の能力が上がるため基板搬送ロボットの台数が減ら
せ、コストダウン、設置面積の低減につながる。
【0058】また、搬送装置では、基板ローダ10が第
1の基板カセット2から第2の基板カセット3のピッチ
で基板を取り出すため、基板ローダ10にピッチ変換を
行う機構部がない。そのため、基板ローダ部に摺動部が
なく、パーティクルは発生しない。よって、パーティク
ルが発生し、そのパーティクルが基板4に付着すること
による問題は発生しない。
【0059】以上のように、本発明のピッチ変換を伴う
基板搬送装置は、ピッチの異なる2つの基板カセットに
対して、複数の基板を同時に搬送でき、搬送効率のよい
基板搬送を行うことができる。
【0060】なお、第1のカセット2を複数台積み重ね
てもよい。ただし、隣接する第1のカセット2、2の最
下段及び最上段の基板間隔はピッチdの正数倍であるこ
とが必要がある。これによれば、第1のカセット2側で
取り扱う基板量を多くできる利点がある。また、特に1
台の第1のカセット2でm=q・Mを満たさない場合に
適用して有用である。すなわち、第1のカセット2を複
数台積み重ねることにより、全体としてm=q・Mを満
足するようにすれば、搬送時おける第1の基板カセット
2側の基板4の搬送残りをなくすることができる。
【0061】(実施例2)図4を用いて本発明の第2の
実施例を説明する。
【0062】図1から図3と略同一のものには同一符号
を付し説明を省略する。本第2の実施例は、第2の基板
カセット3のピッチをD、第1の基板カセット2のピッ
チ及び収納枚数をそれぞれd及びm、基板ローダ10の
基板支持部材111の数をkとしたとき、 D=n・d d・(m−1)<D・(k−1) (nは2以上の自然数)の関係がある場合を示してい
る。すなわち、図4に示すように基板ローダ10の高さ
が第1の基板カセット2の高さより高いため、第1の基
板カセット2が1台では、基板ローダ10は第1の基板
カセット2に挿入できない場合がある。
【0063】そこで、本実施例では、第1の基板カセッ
ト2を複数台積んでいる。それらは、上になる基板カセ
ット2(A)の最下段の基板4aと下になる基板カセッ
ト2(B)の最上段の基板4bとの間隔が、少なくとも
基板カセット20、21内の基板4のピッチdの正数倍
となるように積み重ねる。基板4のピッチdが基板カセ
ット2、2のどこでも同じなので、実施例1と同じ方法
で基板4の搬送を行うことができる。
【0064】さらに、複数の第1の基板カセット2、2
・・に収納される基板4の総枚数が、第2の基板カセッ
ト3に収納される基板枚数の倍数となっていると、片方
の基板カセット2、3に基板4が余ることなく、効率よ
く基板の搬送が行える。
【0065】例えば、第2の基板カセット3がD=10
0mm、M=12、第1の基板カセット2がd=10m
m、m=20、基板支持爪11の数k=3の場合、3個
の基板支持爪11を持つ基板ローダ10で4回搬送する
と1台の第2の基板カセット3が一杯になり、これを5
回繰り返すことで、3台の第1の基板カセット2から3
台の第2の基板カセット3へ移載できる。
【0066】以上のように、本発明のピッチ変換を伴う
基板搬送装置は、ピッチの異なる2つの基板カセットに
対して、複数の基板を同時に搬送でき、搬送効率のよい
基板搬送を行うことができる。
【0067】(実施例3)図5を用いて本発明の第3の
実施例を説明する。図1から図4と略同一のものには同
一符号を付し説明を省略する。
【0068】本実施例は、特に図5に示すように、第1
の基板カセット2(A)、2(B)、2(C)の高さL
が、第2の基板カセット3のピッチDより低い場合であ
る。その第1の基板カセット32(A)、2(B)、2
(C)を第2の基板カセット3のピッチDで高さ方向に
並べる。第1の基板カセット30、31、32は同一形
状で、各カセットに収納されている基板ピッチはdであ
り、各第1の基板カセット2、2、・・の最下段の基板
4c、4d、4fの各基板カセット底からの高さはxで
等しい。よって、ピッチdで並んだ複数の基板4がピッ
チDで平行に並んでいるので、ピッチDの複数の基板支
持爪11を持つ基板ローダ10により、実施例1と同じ
方法で基板4の搬送を行うことができる。
【0069】以上のように、ピッチDがピッチdの整数
倍に設定が困難な場合でも、第1の基板カセット2の高
さLをピッチDより低くし、第1の基板カセット2をピ
ッチDで整列させることで、基板4が複数枚同時に搬送
できる。
【0070】さらに、第1の基板カセット2、2、・・
に収納できる基板4の総枚数が第2の基板カセット3に
収納できる基板枚数の倍数となっていると片方の基板カ
セット2、3に基板4が余ることなく、効率よく基板4
の搬送が行える。
【0071】例えば、第2の基板カセット3がD=12
0mm、M=12、第1の基板カセット2がd=8m
m、基板支持爪11の数k=3の場合、第1の基板カセ
ット2の高さL=100、収納枚数m=12と設定する
と、3個の基板支持爪11を持つ基板ローダ10で4回
搬送すると1台の第2の基板カセット3が一杯になり、
これを3回繰り返すことで、3台の第1の基板カセット
2から3台の第2の基板カセット3へ移載できる。
【0072】この実施例では、複数の第1の基板カセッ
ト2をピッチDで積み上げているが、これを一個の基板
カセット2にしてもよい。つまり、ピッチdで並ぶ棚部
がピッチD離れて平行に設けられている基板カセット2
の1個の置き換えても上述の手順で問題なく基板の搬送
が行える。
【0073】以上のように、本発明のピッチ変換を伴う
基板搬送装置は、ピッチの異なる2つの基板カセットに
対して、複数の基板を同時に搬送でき、搬送効率のよい
基板搬送を行うことができる。
【0074】(実施例4)図6を用いて本発明の第4の
実施例を説明する。
【0075】図6は本発明のピッチ変換を伴う基板搬送
装置の概略を示している。図1から図5と略同一のもの
には同一符号を付し説明を省略する。
【0076】図6に示すように、基板ローダ10は、X
ステージ50、Yステージ51、Zステージ52によっ
て移動し、基板の搬送を行う。Xステージ50およびY
ステージ51は、スライダ部50a、50bとレール部
50b、51bからなり、ステージ50、51は1方向
のみに移動することができる。Yステージ51の下部に
は永久磁石54が固定され、それに対抗して電磁石53
が設けられる。電磁石53に電流を流すことにより磁界
が発生するが、永久磁石54がそれに反発するようにし
ておく。これにより、電流を流すとステージ51には浮
力が働くため、スライダとレール部に働く重力の影響を
低減することができる。
【0077】また、同様に永久磁石と電磁石をXステー
ジのスライダ、レール間にも設ける。これらにより、重
量の大きな搬送にもかかわらず、パーティクルの発生が
少なくできる。
【0078】以上のように、本発明のピッチ変換を伴う
基板搬送装置は、ピッチの異なる2つの基板カセットに
対して、複数の基板を同時に搬送でき、パーティクルの
発生の少ない基板搬送を行うことができる。
【0079】(実施例5)前述の各実施例では、第1の
基板カセット2のピッチと、基板ローダ10の基板支持
爪11のピッチとの間には整数倍の関係を持たせて説明
したが、ほぼ整数倍であれば同様の方法によって複数枚
の基板4がピッチ変換を伴って搬送できる。
【0080】それを、図7を用いて本発明の第5の実施
例として説明する。図1から図6と略同一のものには同
一符号を付し説明を省略する。
【0081】第1の基板カセット2から第2の基板カセ
ット3へ基板ローダ10を用いて基板4を移載する方法
を説明する。第1の基板カセット2、第2の基板カセッ
ト3、および基板ローダ10の基板ピッチは、それぞれ
d、D、Hであり、それらは H≒ n・d H≒D (nは2以上の自然数)の関係にある。次に説明する手
順で基板4の移載を行うが、各ピッチと基板支持爪の厚
さ等を移載途中で干渉が発生しないように設定する。
【0082】図8、図9に第1の基板カセット2からの
基板4の取り出しについて説明する。
【0083】まず、図8(a)に示すように、基板ロー
ダ10が第1の基板カセット2側(図中の矢印の方向)
に移動し、基板支持爪11a、11b、11cがそれぞ
れ基板4a、4b、4cの下方へ挿入される。基板ロー
ダ10のピッチHはほぼdの倍数なので、基板支持爪1
1はすべて第1の基板カセット2に収納されている基板
4間の隙間に挿入される。基板支持爪11のピッチHが
完全なdの倍数でないため、基板支持爪11aと基板4
a、基板支持爪11bと基板4b、および基板支持爪1
1cと基板4c間の距離は少しずつ異なる。
【0084】次に、図8(b)に示すように、基板ロー
ダ10が上方(図中の矢印の方向)へ移動する。そし
て、基板4aが基板支持爪11aにより第1の基板カセ
ット2の棚部2aから持ち上げられ、保持される。
【0085】さらに基板ローダ10が上方(図中の矢印
の方向)へ移動することで、図9(a)、(b)に示す
ように、基板4b、基板4cの順で、それぞれ基板支持
爪11b、基板支持爪11cにより第1の基板カセット
2の棚部2aから持ち上げられ、保持される。
【0086】最後に、図9(c)に示すように、搬送ロ
ーダ10が後退(図中の矢印の方向)することで、基板
4a、4b、4cは第1の基板カセット2から取り出さ
れる。
【0087】それらは、図10、図11に示す方法で第
2の基板カセット3に収納される。
【0088】まず、図10(a)に示すように、基板ロ
ーダ10が第2の基板カセット3側(図中の矢印の方
向)に移動し、基板4a、4b、4cがすべて棚部3a
の上方にくるように挿入される。基板ローダ10のピッ
チHはほぼ第2の基板カセットのピッチDに等しいの
で、基板支持爪11に保持された基板4はすべて第2の
基板カセット2の棚部3aの間に挿入される。しかし、
ピッチHはピッチDと等しくないため、各基板4と最も
近い棚部3aとの距離は少しずつ異なる。
【0089】次に、図10(b)に示すように、基板ロ
ーダ10が下方(図中の矢印の方向)へ移動する。そし
て、基板4aの支持が基板支持爪11aから第2の基板
カセット3の棚部3aに移り、第2の基板カセット3に
保持される。
【0090】さらに基板ローダ10が下方(図中の矢印
の方向)へ移動することで、図10(c)、さらに図1
1(a)、(b)に示すように、基板4b、基板4cの
順で、それぞれ基板支持爪11b、基板支持爪11cか
ら第2の基板カセット3の棚部3aに移り、第2の基板
カセット3に保持される。
【0091】最後に、図11(c)に示すように、搬送
ローダ10が後退(図中の矢印の方向)することで、基
板4a、4b、4cは第2の基板カセット3に収納され
る。
【0092】以上のように第1の基板カセット2から第
2の基板カセット3へ基板4が移載できる。逆の手順を
踏むことで第2の基板カセット3から第1の基板カセッ
ト2への移載も可能である。また、この実施例ではH<
Dの場合で説明したがH>Dの場合も問題ない。さら
に、H=n・d、H≒DやH≒ n・d、H=Dの場合
も基板の移載は可能である。
【0093】以上のように本発明は、2つの相異なる収
納ピッチを持った基板カセットの間での基板移載の場合
においても、大きなピッチ変換移動機構を必要としな
い、安価で、パーティクルの発生の少ないピッチ変換を
伴う基板搬送装置を提供することができる
【0094】
【発明の効果】本発明のピッチ変換を伴う基板搬送装置
によれば、ピッチの異なる2つの基板カセット間におい
て、複数の基板を同時に移載することができ、摺動部が
なくパーティクルの発生が少なく、効率よく搬送でき
る。
【0095】さらに、基板ピッチが整数倍にできない基
板カセット間でも、ピッチの小さい側の基板カセットの
高さをもう一つの基板カセット側のピッチより低くし、
ピッチの小さい側の基板カセットをもう一つの基板カセ
ット側のピッチで複数個積み重ねることで、複数の基板
を同時に移載することができ、摺動部がなくパーティク
ルの発生が少なく、効率よく搬送できる。
【0096】また、磁力による浮力付与手段により、基
板ローダの駆動移動手段にかかるローダの重力の影響を
低減でき、パーティクルの発生を低減できる。
【0097】以上のように、本発明のピッチ変換を伴う
基板搬送装置は、ピッチの異なる2つの基板カセットに
対して、複数の基板を同時に搬送でき、パーティクルの
発生が少なく、搬送効率のよい基板搬送を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す基板搬送装置の構
成図である。
【図2】本発明の第1の実施例の基板取り出し動作を説
明する図である。
【図3】本発明の第1の実施例の基板収納動作を説明す
る図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す基板搬送装置の構
成図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す基板搬送装置の構
成図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す基板搬送装置の構
成図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示す基板搬送装置の構
成図である。
【図8】本発明の第4に実施例の基板取り出し動作を説
明する図である。
【図9】図8後の基板取り出し動作を説明する図であ
る。
【図10】本発明の第4の実施例の基板収納動作を説明
する図である。
【図11】図10後の基板収納動作を説明する図であ
る。
【図12】従来の基板搬送装置の構成図である。
【図13】従来の他の基板搬送装置の構成図である。
【図14】従来の他の基板搬送装置の構成図である。
【符号の説明】
1 基板搬送ロボット 1a 昇降部 1b 搬送部 2 第1の基板カセット 2a 棚部 3 第2の基板カセット 3a 棚部 4 基板 10 基板ローダ 11 基板支持爪

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を収納する第1の基板カセットと、
    該第1の基板カセットより基板を収納するピッチが大き
    い第2の基板カセットとの間の基板の移載を行う基板搬
    送装置において、 前記第2の基板カセットのピッチと同じピッチで並んだ
    複数の基板支持部材を持つ基板ローダと、 前記基板ローダの基板支持部材を昇降させる昇降手段
    と、 前記基板ローダを水平面内で移動させる移動手段とを具
    備したことを特徴とするピッチ変換を伴う基板搬送装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の搬送装置において、 前記第2の基板カセットの収納ピッチをD、前記第1の
    基板カセットの収納ピッチ及び収納枚数をそれぞれd及
    びm、前記基板ローダの基板支持部材の数をkとすると
    き、 D=n・d d・(m−1)>D・(k−1) (nは2以上の自然数)の関係があることを特徴とする
    ピッチ変換を伴う基板搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の搬送装置において、 前記第1の基板カセットを収納している基板のピッチが
    実質的に等しくなるように複数個積み重ねたことを特徴
    とするピッチ変換を伴う基板搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の搬送装置において、 前記第2の基板カセットのピッチをD、前記第1の基板
    カセットのピッチ及び収納枚数をそれぞれd及びm、前
    記基板ローダの基板支持部材の数をkとし、 D=n・d d・(m−1)<D・(k−1) (nは2以上の自然数)の関係があるとき、前記第1の
    基板カセットを収納している基板のピッチが実質的に等
    しくなるように複数個積み重ねたことを特徴とするピッ
    チ変換を伴う基板搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の搬送装置において、 前記第1の基板カセットの高さが前記第2の基板カセッ
    トのピッチより低く、 該第1の基板カセットは該前記2の基板カセットのピッ
    チで積み重ねられてなることを特徴とするピッチ変換を
    伴う基板搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載の搬送装
    置において、 前記第1の基板カセットに収納されている基板の総枚数
    が前記第2の基板カセットの収納枚数の倍数であること
    を特徴とするピッチ変換を伴う基板搬送装置。
  7. 【請求項7】 基板を収納する基板カセットより基板を
    取り出し、または該基板カセットへ基板を収納する動作
    を行って基板の移載を行う基板搬送装置において、 複数の基板支持部材を持つ基板ローダを具備し、 前記基板支持部材のピッチH、前記基板カセットのピッ
    チdの間に少なくともn・d<H<(n+2)・d
    (nは0または自然数)の関係が成り立ち、 前記基板ローダの基板支持部材を基板が配列された方向
    に平行に移動する、基板受け渡し移動手段と、 前記基板ローダを基板支持部材を基板が配列された方向
    に垂直に移動する、基板出し入れ移動手段とを具備した
    ことを特徴とするピッチ変換を伴う基板搬送装置。
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