JPH11130137A - 複合容器 - Google Patents

複合容器

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JPH11130137A
JPH11130137A JP29239897A JP29239897A JPH11130137A JP H11130137 A JPH11130137 A JP H11130137A JP 29239897 A JP29239897 A JP 29239897A JP 29239897 A JP29239897 A JP 29239897A JP H11130137 A JPH11130137 A JP H11130137A
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JP
Japan
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container
area ratio
flap
adhesive
shoulder
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Application number
JP29239897A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Suzuta
昌由 鈴田
Hiroto Kashima
浩人 鹿島
Keiko Nakamura
圭子 中村
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外側容器と内側容器が接着されている接着強度
をコントロールし、容器物性を保つほどの接着強度を持
ちながら、かつ外側容器と内側容器を容易に分別させる
ことが可能な複合容器を提供する。 【解決手段】複合容器において、外側容器と内側容器の
接着面積率を、各個所における接着パターンをドット
状、ドットの反転状、ストライプ状にしたり、これらの
ドットの大きさ、ストライプの幅を変更することにより
コントロールしていることを特徴とする複合容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肩フラップ、底フ
ラップ、胴部から構成された紙を主体とする外側容器
と、その外側容器の内部に収納されたプラスチック製の
内側容器とからなる複合容器において、外側容器と内側
容器との接着面積率を各箇所により異ならせることによ
り、複合容器成形時の接着不良などの問題点を解決する
だけでなく、容器の強度物性を保ちながらも、複合容器
を使用後、外側容器と内側容器を容易に分別させること
を可能にした複合容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種飲料や調味料や液体洗剤
などを収納する容器としては、ポリプロピレン樹脂(P
P)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポ
リ塩化ビニル樹脂(PVC)などのプラスチック容器が
広く用いられている。
【0003】しかし近年廃棄物の増加が大きな社会問題
となり、延いては資源保護の問題や省エネルギー・省資
源問題とともに地球環境問題となっている中、プラスチ
ックの使用量を減らした容器が望まれている。その対策
として紙製の外側容器の内部にプラスチック製の注ぎ口
つき袋状容器を収納させた複合容器(バック・イン・ボ
ックス)が広く使用されている。この容器は軽量であ
り、しかも内容物が収納されていない場合は小さく畳め
ることから輸送が容易であり、更に廃棄時にも容器を減
容化することができ、かつ、紙とプラスチックの分別を
容易にし、それぞれのリサイクルが図られるようにした
環境調和型(エコロジカル)の複合容器である。
【0004】しかしながら上記複合容器(バック・イン
・ボックス)は、例えば注ぎ口つき袋状容器の製造にお
いて、単層あるいは多層フィルムの端縁部をヒートシー
ルなどにより貼り合わせた後、これに射出成形などで成
形された注ぎ口を融着などの手段で接合しなければなら
ないなど製造工程数が多いという不利がある。また、性
能面においてもフィルム端面のヒートシール部及び注ぎ
口の融着部は、融着部以外の部分に比べて耐衝撃性が劣
り、落下衝撃により破袋する場合もあるなどの問題点も
ある。
【0005】そこで、内側容器をブロー成形により成形
することで、落下衝撃強度や製造工程数の問題を解決す
る方法が種々提案されている(例えば特願平6−212
537号公報など)。この公報に記載された方法は、あ
らかじめ内面に接着剤など塗布された紙を主体として構
成された外側容器(カートン)をブロー金型内に載置
し、その中に成形温度で加熱されたプリフォームを挿入
し、ブロー成形することによって、紙を主体とする外側
容器と一体でかつ無継目にブロー成形により成形された
プラスチック製の内側容器とを組み合わせ複合容器とす
るものである。
【0006】この容器は、プラスチック製の内側容器の
超薄肉化により石油資源の節減が図られ、廃棄時に容易
に潰すこと(廃棄物の減容化)ができ、かつ紙とプラス
チックの分別を容易にし、それぞれのリサイクルが図ら
れるようにした環境調和型(エコロジカル)の複合容器
である。
【0007】上述したように、この複合容器は内側容器
の超薄肉化をはかるため、プラスチックの使用量を極力
少なくしている。その結果、内側容器単独では、わずか
な応力で容易に座屈するなど、容器の強度物性が低下す
る可能性がある。そのため、この容器の強度物性の低下
を外側容器で補う必要がある。
【0008】超薄肉化による内側容器の強度物性の低下
は、紙を主体とする外側容器と内側容器との接着強度を
強くすることにより改善することが可能である。また、
この複合容器は、容器使用後に外側容器と内側容器に分
別し、更に好ましくはプラスチックのリサイクル化をは
かることを特徴としているため、実際消費者が複合容器
を使用後に分別廃棄をする際、外側容器と内側容器を容
易に分別が可能で、消費者に分別廃棄の意識を持たせる
ことも必要である。しかしながら、容器の強度物性低下
を補うために接着強度を強くすると、複合容器を分別す
る時に外側容器が破損し、その破損個所が内側容器に接
合されている状態(以下紙むけと呼ぶ)になる可能性が
ある。プラスチックのリサイクルを考えると、紙むけは
できるだけ避けたいのが現状であり、これらの問題点を
解決するためには、容器物性が低下せず、かつ分別が容
易なほどの接着強度が要求される。
【0009】複合容器の外側容器と内側容器の接着強度
は、使用する接着剤種、接着剤塗工量、接着面積率、接
着温度、接着圧力、接着時間などの要因により決定され
る。このうち、接着温度、接着圧力、接着時間は、内側
容器が延伸ブロー成形される時の条件によって決定され
るため、内側容器の成形条件が確立した場合には、接着
剤種、接着剤塗工量、接着面積率で接着強度をコントロ
ールする必要がある。
【0010】容器物性を補うために接着強度を強くさせ
ることと、外側容器と内側容器を容易に分別させるため
接着強度を弱くさせるという相反する目的を両立させる
ために、接着剤種、接着剤塗工量で接着強度をコントロ
ールすることは非常に困難である。この相反する目的を
両立させるためには接着面積率でコントロールする必要
がある。このことは、接着面積率が100%で接着強度
1000g/15mmが得られた場合、接着面積率を5
0%にすることにより接着強度が500g/15mmに
なることと同じ原理である。つまり、接着している部分
は強接着にすることにより容器の強度物性を補い、接着
面積率で易分離性を向上させることにより、相反する目
的を両立させることが可能である。
【0011】延伸ブロー成形は、プリフォームの状態か
ら複合容器の形状にするために、プリフォームの加熱条
件を部分的に変化させている。また、ブローエアーを吹
き込む時のプリフォームの膨らみ方が各箇所により異な
るため、容器の各箇所における金型への到達時間が異な
る。このことを複合容器の接着条件と照らし合わせる
と、複合容器の場所によって、接着温度、接着時間が異
なることが分かる。もし仮に、複合容器の接着面積率が
どこも同じ設定であるならば、複合容器の場所によって
は、この面積率で強接着しているところもあれば、接着
不良を起こしている可能性もある。
【0012】接着不良個所が存在することは、その箇所
をきっかけに容器物性が低下する恐れがあり、接着強度
が局所的に強いところは、そこを起点にして紙むけを起
こし、易分離性を低下させる恐れがある。特に、複合容
器の肩フラップは接着強度の強弱が激しいところであ
り、肩フラップ上部は、プリフォーム加熱条件や容器の
膨らみ方の影響で、接着温度が低く、接着時間が短いた
め接着不良が発生しやすい。肩フラップ上部における接
着不良は、座屈強度を低下や落下によるフラップ剥離の
原因となりうるため、容器物性のことを考えると、この
ような局所的な接着不良を改善する必要がある。
【0013】また、肩フラップ下部における接着強度
は、容器の座屈強度などの強度物性に影響を与えやす
く、底フラップにおける接着強度も、落下によるフラッ
プ剥離に影響を与えやすい。また、胴部の接着強度も易
分離性を付与する上では、接着強度は弱い方が好まし
い。このように、複合容器の各箇所で求められる接着強
度の大きさは、それぞれの目的に応じて異なるため、こ
れらの目的に応じて複合容器の各箇所における接着面積
率を変えることが好ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上記の
実情を考慮したものであり、紙を主体とし、さらに肩フ
ラップ、底フラップ、胴部から構成される外側容器と、
プラスチック製の内側容器とからなる複合容器におい
て、外側容器と内側容器は、接着剤もしくは接着性を有
する樹脂層により接着されており、肩フラップ、底フラ
ップ、胴部における接着面積率を各箇所によって変化さ
せ、さらにはその接着面積率を、各箇所における接着パ
ターンをドット状、ドットの反転状、ストライプ状にし
たり、これらのドットの大きさ、ストライプの幅を変更
することにより変え、これにより接着強度をコントロー
ルし、容器物性を保つほどの接着強度を持ちながら、か
つ外側容器と内側容器を容易に分別させることが可能な
複合容器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、請求項1
記載の複合容器において、肩フラップ部における接着面
積率が10%以上、100%以下であることを特徴とす
る複合容器としたものである。
【0016】また、請求項2においては、請求項1記載
の複合容器において、肩フラップ部における接着面積率
が10%以上、100%以下であることを特徴とする複
合容器としたものである。
【0017】また、請求項3においては、請求項1また
は2記載の複合容器において、複合容器の肩フラップ
は、さらに肩フラップ上部、肩フラップ中部、肩フラッ
プ下部とで接着面積率が異なり、肩フラップ上部の接着
面積率が50%以上100%以下、肩フラップ中部の接
着面積率が10%以上30%以下、肩フラップ下部の接
着面積率が20%以上50%以下であることを特徴とす
る複合容器としたものである。
【0018】また、請求項4においては、請求項1、2
又は3記載の複合容器において、複合容器の底フラップ
における接着面積率が20%以上50%以下であること
を特徴とする複合容器としたものである。
【0019】また、請求項5においては、請求項1、
2、3又は4記載の複合容器において、複合容器の胴部
における接着面積率が0%以上20%以下であることを
特徴とする複合容器としたものである。
【0020】さらにまた、請求項6においては、請求項
1、2、3、4又は5記載の複合容器において、外側容
器と内側容器の接着面積率を、各箇所における接着パタ
ーンをドット状、ドットの反転状、ストライプ状にした
り、これらのドットの大きさ、ストライプの幅を変更す
ることによりコントロールしていることを特徴とする複
合容器としたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて詳細に説明す
る。図1に複合容器全体図を示す。この複合容器は外側
容器1と内側容器2から構成されている。外側容器1を
作成するに当たり、紙層1bは具体的に包装用紙、雑誌
種、紙器用板紙の紙群から選ぶことができ、包装用紙と
しては、未晒し包装紙及び晒し包装紙を用いることが可
能である。また、紙器容板紙としては、マニラボール、
白ボール黄板紙、チップボール、色板紙など古紙を含ん
だ原紙を用いることが可能であり、更には100%バー
ジンパルプの原紙も使用可能である。樹脂層1aとして
は、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などポリオ
レフィン系の樹脂を用いることが可能であり、樹脂層1
cとしてはポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂など
ポリオレフィン系の樹脂のほか、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリアミド樹脂やエチレン−ビニルアルコ
ール共重合物のようなバリア性樹脂の単体を選択するこ
とが可能であり、またこれらの樹脂を組み合わせた複合
フィルムを用いて多層構造にすることも可能である。
【0022】一方、内側容器2はポリエチレン樹脂やポ
リプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリメチ
ルペンテン樹脂などのポリオレフィン樹脂からポリエチ
レンテレフタレート樹脂やポリエチレンナフタレート樹
脂やこれらの混合物、ポリアクリロニトリル樹脂など延
伸ブロー成形が可能な樹脂であれば種類を問わない。ま
たこれらの複合容器の材料は単層でも多層構成でもかま
わない。
【0023】外側容器1と内側容器2を接合させる場合
には接着剤層3として溶剤希釈型のEVA系や、ポリオ
レフィン系、ポリエステル系のホットラッカーやエマル
ジョン型接着剤、感熱型接着剤、感圧型接着剤、反応型
接着剤などを選ぶことができ、塗工方法もグラビアコー
トやロールコート、リバースコートなど用いる接着剤の
種類に応じたコート方法を選択することができる。ま
た、接着剤3の代わりに接着性樹脂を樹脂層1cとし
て、押し出しラミネートなどの手法を用いて紙層1bに
ラミネートする事も可能である。この時の接着性樹脂は
超低密度ポリエチレンに粘着付与剤を添加した粘着型の
接着性樹脂や、ポリエチレンにアクリル酸エステル(あ
るいはメタクリル酸エステル)と無水マレイン酸やエス
テル成分を共重合させた接着性樹脂、あるいはポリオレ
フィン系樹脂に無水マレイン酸をグラフト重合させた接
着性樹脂などが使用可能であり、さらに内側容器2に用
いる樹脂の種類によっては低あるいは非結晶質のエチレ
ン−αオレフィン共重合体のような熱可塑性エラストマ
ーも使用が可能である。
【0024】外側容器1と内側容器2の接着面積率をコ
ントロールする方法としては、図3や図4に示すよう
に、接着部分をドット状、ドット反転状、ストライプ状
にすることにより接着部分と非接着部分を設けたり、あ
るいはドットの大きさやストライプの幅を変えることに
より接着面積率をコントロールすることが可能である。
外側容器1と内側容器2を接着剤を用いて接着させる場
合には、上記接着剤を上記塗工方法にて目的とする接着
部分に塗工させると良い。また、接着性樹脂を用いる場
合には、目的とする接着部分以外の非接着部分に、接着
を阻害させるような働きをする樹脂成分を剥離剤として
塗工すると良い。この時の樹脂成分としては、シリコー
ン系剥離剤やワニス、あるいは通常印刷に用いられてい
るインキ(ウレタン系、ニトロセルロース系、ポリアミ
ド系、アクリル系など)を剥離剤として使用することが
可能である。
【0025】複合容器の座屈強度低下や、落下によるフ
ラップ剥離などの物性強度低下や、接着不良に伴う外観
不良の発生を抑え、かつ外側容器1と内側容器2の分離
を容易にする接着面積率を考えるためには、これらの問
題が発生する原因について考察する必要がある。座屈強
度としては、消費者が使用する上で、あるいは容器を流
通する上で容易に座屈をしない程度の強度が要求され
る。座屈強度としては4mm変形荷重で16kgf以上
が好ましい。一方、落下強度としては流通段階で誤って
容器を落下させた場合にも、フラップが剥離して商品価
値を失わないように、落下によるフラップ剥離は起きな
い方が好ましい。
【0026】座屈強度の低下は主に、外側容器1と内側
容器2の接着不良に起因することが多い。図1に示す複
合容器の形状では、口元4に応力が加わると、その応力
が肩フラップ5の上部5aおよび肩フラップ下部5bと
肩フラップ5と胴部6間の罫線8に集中する。つまり肩
フラップ上部5aと肩フラップ5/胴部6間の罫線8に
おいて接着不良が発生すると、内側容器2だけで座屈に
よる応力を受けなくてはならないため、容器は容易に座
屈する。
【0027】上述したように、肩フラップ上部5aは接
着不良が発生しやすいところであるため、接着強度を向
上させるには、この箇所の接着面積率は大きい方が好ま
しい。この部分の接着面積率は、用いる接着剤3や内側
容器2の材質にもよるが、座屈強度と外側容器1と内側
容器2の分離を考慮した上で50%以上100%以下が
好ましい。
【0028】罫線8部分における接着不良は、上述した
座屈強度の低下だけでなく、落下によるフラップ剥離の
きっかけとなりやすい。そのため、この部分の接着強度
も接着強度が強い方が好ましいが、上述したように、罫
線8および肩フラップ下部5cでは比較的接着強度が得
られやすいため、容器使用後の分離性を考慮すると、接
着面積率を20%以上50%以下にした方が好ましい。
【0029】肩フラップ中部5bは肩フラップ下部5c
と同様に、接着強度が得られやすい。この部分の接着不
良は座屈強度に大きな影響を与えないため、接着面積率
を極力小さくして、外側容器1と内側容器2の易分離性
を付与させることが可能である。しかしながら、肩フラ
ップ中部5bの接着面積率が10%以下では、落下によ
る衝撃や、成形後の外側容器1と内側容器2の収縮率の
違いより剥離する可能性があるため、その接着面積率は
10%以上30%以下が好ましい。
【0030】肩フラップ5における接着強度で容器の強
度物性が保たれれば、胴部6の接着面積率は易分離性を
付与させるために、接着面積率を小さくしてもかまわな
い。その時の接着面積率は、0%以上20%以下にする
ことが好ましい。しかしながら、罫線8直下の胴部6a
を接着させることにより、その座屈強度が大幅に改善さ
れることから、胴部6の接着部分は、胴上部6aのみに
し(図3、4参照)、そのときの胴部6全体の接着面積
率として1%以上5%以下にする方が好ましい。
【0031】底フラップ7における接着不良は、落下に
よるフラップ剥離の原因となる。底フラップ7は比較的
接着しにくい箇所であるため、接着面積率を大きくした
方が好ましいが、外側容器1と内側容器2の分離性を考
慮すると20%以上50%以下が好ましい。またこの時
の接着部分であるが、ドット状で接着させる場合にはそ
のドットの経が大きい方が、ストライプ状であるなら幅
を広くするなど、接着させる部分の面積を大きくしてい
た方が好ましい。
【0032】このように、複合容器各箇所において接着
面積率をコントロールすることにより、容器物性を保ち
ながらも、外側容器1と内側容器2の分離を容易にする
ことが可能である。
【0033】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明の技
術範囲はこれらの実施例に限られるものではない。
【0034】<実施例1>紙層1bとして100%バー
ジンパルプの原紙(坪量310g/m2)を用い、樹脂
層1a、1cとして低密度ポリエチレン樹脂をラミネー
トさせた。その樹脂層1c上にコロナ処理を施し、グラ
ビア印刷にてEVA系の溶剤希釈型ホットラッカーを塗
工した。この時、肩フラップ上部5a、肩フラップ中部
5b、肩フラップ下部5c、胴部6、底フラップ7の接
着面積率を表1に示す値で塗工した。この時、接着剤は
ドット状に塗工した。また、表1に示す面積率のうち、
胴部6の面積率は、胴部6の胴上部6aに接着剤を塗工
したときの、胴部6全体に対する接着剤塗工面積である
(図3参照)。内側容器としてポリエチレンテレフタレ
ート樹脂23gを用いたが、このEVA系の接着剤はポ
リエチレンテレフタレート樹脂との接着強度は十分でな
いため塗工量を3.0g/m2にした。このように接着
剤を塗工した原反を、図2になるようにブランク断ちし
た後、ヒートシールにより背貼りを行った。この外側容
器1を2軸延伸ブロー成形機の金型にセットし、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂を用いて射出成形により得ら
れたプリフォームを2軸延伸ブロー成形機に搭載された
赤外線ヒーターで加熱延伸ブロー成形する事により、内
容量1000mlの複合容器を得た。この時の座屈によ
る4mm変形荷重、落下によるフラップ剥離、容器の分
離性を同じく表1に示す。この時、座屈強度は、内容物
がない状態で、クロスヘッドスピード20mm/mi
n.で測定した。落下強度は、内容物を充填後、口栓を
して5℃の部屋に一昼夜保管したサンプルを正立落下で
10回落下させたとき、フラップ剥離が一枚でも発生し
たときの落下回数にて評価した。易分離性は官能的に外
側容器1と内側容器2の分離具合を評価した。
【0035】<実施例2>肩部上部5a〜底フラップ7
の接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1と同
じである。
【0036】<実施例3>肩部上部5a〜底フラップ7
までの接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1
と同じである。
【0037】<実施例4>樹脂層1cをエチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体に無水マレイン酸を共重合さ
せた接着性樹脂にし、剥離ニスとしてニトロセルロース
系のニスを塗工した以外は、接着面積率など実施例3と
同じである。
【0038】<実施例5>内側容器の材質をポリプロピ
レン樹脂15gにし、内容量800mlの複合容器を作
成した。さらに肩フラップ上部5a〜底フラップ7の接
着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1と同じで
ある。またこの時の接着剤塗工量は、このEVA系接着
剤がポリプロピレン樹脂との接着性に優れることから、
1.8g/m2に設定した。
【0039】<実施例6>肩フラップ上部5a〜底フラ
ップ7の接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例
5と同じである。
【0040】<実施例7>肩フラップ上部5a〜底フラ
ップ7の接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例
5と同じである。
【0041】<実施例8>樹脂層1cとして低結晶質の
エチレン−αオレフィン共重合体とし、剥離ニスとして
ニトロセルロース系のニスを塗工した以外は、接着面積
率など実施例7と同じである。
【0042】<比較例1>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1と同じ
である。
【0043】<比較例2>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1と同じ
である。
【0044】<比較例3>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例1と同じ
である。
【0045】<比較例4>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は比較例3と同じ
である。
【0046】<比較例5>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例5と同じ
である。
【0047】<比較例6>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例5と同じ
である。
【0048】<比較例7>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は実施例5と同じ
である。
【0049】<比較例8>肩上部5a〜底フラップ7の
接着面積率を表1に示す値にした以外は比較例7と同じ
である。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】内側容器として用いる樹脂の種類にもよ
るが、実施例1〜8に示すように肩フラップ上部の面積
率を50%以上100%以下、肩フラップ中部の面積率
を10%以上30%以下、肩フラップ下部の面積率を2
0%以上50%以下、胴部の面積率を0%以上20%以
下、底フラップの面積率を20%以上50%以下にコン
トロールすることにより、容器物性にも優れ、かつ外側
容器と内側容器の分離性が向上することができる。ま
た、比較例1〜8に示すように、肩フラップ上部や肩フ
ラップ下部の接着面積率が小さいと、易分離性は向上す
るが、座屈強度に代表される容器物性が低下することが
分かり、かつ接着面積率が大きくなると、容器物性は向
上するが外側容器と内側容器の分離性が低下することが
分かる。このように、複合容器の各箇所における接着面
積率をコントロールすることにより、内側容器に使用す
る樹脂量を極力減らしても、外側容器と内側容器の接着
強度で容器物性を保つことができ、省資源対応や、使用
樹脂量減少に伴うプラスチック廃材の減容積化を行うこ
とが可能である。また、複合容器を外側容器と内側容器
に容易に分別が可能であり、プラスチック廃材のリサイ
クルにも対応できることからも優れた容器であるといえ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは複合容器の全体の説明図であり、Bは部分
の断面図である。
【図2】外側容器のブランクシートの平面で表わした説
明図である。
【図3】外側容器と内側容器の接着パターンの説明図で
ある。
【図4】外側容器と内側容器の他の接着パターンの説明
図である。
【符号の説明】
1‥‥外側容器 1a‥‥樹脂層 1b‥‥紙層 1c‥‥樹脂層 2‥‥内側容器 3‥‥接着剤 4‥‥口元 5‥‥肩フラップ 5a‥‥肩フラップ上部 5b‥‥肩フラップ中部 5c‥‥肩フラップ下部 6‥‥胴部 7‥‥底フラップ 8‥‥罫線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】肩フラップ、底フラップ、胴部から構成さ
    れた紙を主体とする外側容器と、プラスチック製の内側
    容器とからなる複合容器において、外側容器と内側容器
    は、接着剤もしくは接着性を有する樹脂層により接着さ
    れており、外側容器と内側容器が接着されている接着面
    積率が、肩フラップ、底フラップ、胴部において異なる
    ことを特徴とする複合容器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の複合容器において、肩フラ
    ップ部における接着面積率が10%以上、100%以下
    であることを特徴とする複合容器。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の複合容器におい
    て、複合容器の肩フラップは、さらに肩フラップ上部、
    肩フラップ中部、肩フラップ下部とで接着面積率が異な
    り、肩フラップ上部の接着面積率が50%以上100%
    以下、肩フラップ中部の接着面積率が10%以上30%
    以下、肩フラップ下部の接着面積率が20%以上50%
    以下であることを特徴とする複合容器。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の複合容器におい
    て、複合容器の底フラップにおける接着面積率が20%
    以上50%以下であることを特徴とする複合容器。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の複合容器に
    おいて、複合容器の胴部における接着面積率が0%以上
    20%以下であることを特徴とする複合容器。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載の複合容
    器において、外側容器と内側容器の接着面積率を、各箇
    所における接着パターンをドット状、ドットの反転状、
    ストライプ状にしたり、これらのドットの大きさ、スト
    ライプの幅を変更することによりコントロールしている
    ことを特徴とする複合容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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