JPH10297672A - 複合容器 - Google Patents

複合容器

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JPH10297672A
JPH10297672A JP9107709A JP10770997A JPH10297672A JP H10297672 A JPH10297672 A JP H10297672A JP 9107709 A JP9107709 A JP 9107709A JP 10770997 A JP10770997 A JP 10770997A JP H10297672 A JPH10297672 A JP H10297672A
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JP
Japan
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container
bottom flap
outer container
composite container
composite
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JP9107709A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Suzuta
昌由 鈴田
Hiroto Kashima
浩人 鹿島
Keiko Nakamura
圭子 中村
Hiroshi Kawasaki
浩志 河崎
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチックからなる内側容器を紙を主体てし
た外側容器(20)で覆われている複合容器において、
その外側容器(20)の背貼り工程の高速化や印刷・接
着剤塗工とブランク断ちを高速でインラインで行うこと
が可能で更に複合容器の分離の際底フラップが破断せ
ず、分離が容易な形状からなる複合容器の提供にある。 【解決手段】前記外側容器(20)に備えられた多角形
の底フラップ(30)もしくは多角形を構成する辺のう
ち複数の曲線辺を有する底フラップが、該底フラップ
(30)と複合容器胴部の間の罫線(6h)と平行な辺
(30d)を有し、前記底フラップ(30)と複合容器
胴部の間の罫線(6h)に対する底フラップの内角度
(30Q)が、90度以下である複合容器としたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体内容物、粉体
内容物、粘調内容物等を収納するための、紙とプラスチ
ックとを組み合わせた複合容器に関するものであり、さ
らに詳しくは、紙製外側容器の加工適性を著しく向上さ
せた複合容器の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種飲料や調味料や液体洗剤
などを収納する容器としてはポリプロピレン樹脂(P
P)やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)やポ
リ塩化ビニル樹脂(PVC)などのプラスチック容器が
広く用いられている。
【0003】しかし近年廃棄物の増加が大きな社会問題
となり、延いては資源保護の問題や省エネルギー・省資
源問題とともに地球環境問題となっている中、プラスチ
ックの使用量を減らした容器が望まれている。その対策
として紙製の外側容器の内部にプラスチック製の注ぎ口
つき袋状容器を収納させた複合容器(バック・イン・ボ
ックス)が広く使用されている。この容器は軽量であ
り、しかも内容物が収納されていない場合は小さく畳め
ることから輸送が容易であり、更に廃棄時にも容器を減
容化することができ、かつ、紙とプラスチックの分別を
容易にし、それぞれのリサイクルが図られるようにした
環境調和型(エコロジカル)の複合容器である。
【0004】しかしながら上記複合容器(バック・イン
・ボックス)は、例えば注ぎ口つき袋状容器の製造にお
いて、単層あるいは多層フィルムの端縁部をヒートシー
ルなどにより貼り合わせた後、これに射出成形などで成
形された注ぎ口を融着などの手段で接合しなければなら
ないなど製造工程数が多いという不利がある。また、性
能面においてもフィルム端面のヒートシール部及び注ぎ
口の融着部は、融着部位外の部分に比べて耐衝撃性が劣
り、落下衝撃により破袋する場合もあるなどの問題点も
ある。
【0005】そこで、内側容器をブロー成形により成形
することで落下衝撃強度や製造工程数の問題を解決する
方法が種々提案されている(特願平6−212537号
など)。この方法はあらかじめ内面に接着剤など塗布さ
れた紙を主体として構成された外側容器(カートン)を
ブロー金型内に載置し、その中に成形温度で加熱された
プリフォームを挿入し、ブロー成形することによって紙
を主体とする外側容器と一体でかつ無継目にブロー成形
により成形されたプラスチック製の内側容器とを組み合
わせ複合容器とするものである。
【0006】この容器は、プラスチック製の内側容器の
超薄肉化により石油資源の節減が図られ、廃棄時に容易
に潰すこと(廃棄物の減容化)ができ、かつ紙とプラス
チックの分別を容易にし、それぞれのリサイクルが図ら
れるようにした環境調和型(エコロジカル)の複合容器
である。
【0007】さらに、この複合容器は、上述したように
バック・イン・ボックスに比べ、製造工程数を減少させ
ることが可能であり、さらに各製造工程の高速化を図る
ことにより容器自体のコストを削減させることが可能で
ある。また、内側容器として用いる樹脂量を極力少なく
しているため、紙を主体とする外側容器の製造工程の高
速化がコスト削減に大きく影響される。外側容器の製造
工程は主として、原紙→PE貼り→印刷・接着剤塗工→
ブランク断ち→背貼りという工程を経て作成されるが、
この中でも印刷・接着剤塗工とブランク断ちをインライ
ンで行い、更に背貼り工程の高速化がコスト削減に大き
く貢献することが可能なものである。
【0008】また、この複合容器は使用後外側容器と内
側容器に分別し、更に好ましくはプラスチックのリサイ
クル化を測ることを目的としているため、実際消費者が
複合容器を使用後分別廃棄をする際に外側容器と内側容
器を容易に分離、分別できることが必要とされる。特
に、分離、分別の際、外側容器が破損し、その破損個所
が内側容器に接合されている状態所謂紙むけ現象を避
け、消費者に分別廃棄の意識を持たせることも必要であ
る。
【0009】従来の複合容器では紙を主体とした外側容
器の少なくとも内側面にポリエチレン樹脂のようなポリ
オレフィン系の樹脂をラミネートした原紙を用い、その
ポリオレフィン系の樹脂上にEVA系などの溶剤希釈型
のホットラッカーを塗布している。そして内側容器を延
伸ブロー成形にて成形する際、その熱を利用して外側容
器と内側容器を接合させている。
【0010】この複合容器は上述したように内側容器と
して用いる樹脂の量を極力減らしており、樹脂量削減に
伴う強度物性の低下を紙を主体とした外側容器で補って
いる。そのため内側容器と接合された外側容器の接合部
分の被覆率は大きければ大きいほど好ましい。特に、図
1に示すように、複合容器の使用後分別を容易にさせる
ため外側容器(20)と内側容器(10)が肩フラップ
(40)と底フラップ(30)だけで接合されているこ
とからも、特に底部(8)の被覆率は大きければ大きい
ほど好ましい。
【0011】通常延伸ブロー成形により得られた容器は
その強度物性を向上させるため内側容器(10)の底部
(8)がアーチ(12)状になっている。この複合容器
を延伸ブローにて成形する場合、底フラップ(30)に
て被覆率を大きくさせるには図11に示すように、外側
容器(20)の底フラップ(30)をアーチ部の直径
(12s)とする1/4円を曲線辺(30c)とする変
形四角形の形状とする必要がある。この場合のブランク
シート(5)を図12に示した。
【0012】また、内側容器(10)としてポリプロピ
レン樹脂を用いた場合、延伸ブロー直後の形状転写性が
著しく良く、延伸ブロー成形時、図13に示す内側容器
(10)の頂角部(14)にて破袋する恐れがあるた
め、底金型に部材を入れ、図14に示すように頂角部
(14)の面取りを行う必要がある。このときの外側容
器(20)の4つの底フラップ(30)の形状は底金型
の部材のことを考慮して、図15に示すように、アーチ
部の直径(12s)とする1/4円を曲線辺(30c)
とする変形六角形状にする必要がある。その場合のブラ
ンクシート(5)を図16に示した。
【0013】ここで、前述した図11に示すような曲線
辺(30c)を一辺とした変形四角形の底フラップ(3
0)の形状では、図17に示すように背貼り工程時にお
いて、ブランクシート(5)を底フラップ(30)から
供給すると、図12に示すように、変形四角形の底フラ
ップ(30)の咥え部(30a)の面積が非常に小さい
ため高速で前方にフィードする事が困難であり、極力低
速で背貼りを行わざるを得ないものであった。
【0014】また、前述した図16に示すような曲線辺
(30c)を一辺とする変形六角形の形状の底フラップ
(30)では、複合容器胴部と底フラップ間の罫線(6
h)となす内角度(30Q)が90度以上であるため、
印刷・接着剤塗工とブランク断ちをインラインで行うと
高速でブランクシート(5)が排出され、その排出時
に、2枚以上のブランクシート(5)の底フラップ(3
0)が引っかるという不具合が生じ、インラインで加工
するのが困難となるものであった。
【0015】また、本複合容器はプラスチックのリサイ
クル、あるいは廃棄物の減容化を図るため、消費者等の
容器使用後、外側容器(20)と内側容器(10)を分
別廃棄できるようにしたことを特徴としているものであ
るが、図16に示すような底フラップ(30)が曲線辺
(30c)を一辺とする変形六角形の形状では、複合容
器分離の際、底フラップ(30)の切れ込み部(30
b)をきっかけにして底フラップ(30)が破断し、内
側容器(10)に接合されたまま分離してしまう恐れが
あり、これは、プラスチックのリサイクルを考えるうえ
では好ましくないものであった。
【0016】ここで、背貼り工程の高速化は肩フラップ
(40)から供給することにより解消される場合もある
が、肩フラップは消費者の目のつきやすいところである
ことからも、消費者の購買意識を高めるため様々な形状
の肩フラップがあり、その形状によっては必ずしも高速
加工適性があるとは言えない形状もある。このような事
情から底フラップ(30)の形状を背貼り工程の高速化
や印刷・接着剤塗工とブランク断ちをインラインで行う
ことが可能な形状にし、更に好ましくは複合容器の分離
の際底フラップが破断せず、分離が容易な形状が望まれ
ているのが現状である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、プラスチックからなる内側容器(10)を紙を
主体てした外側容器(20)で覆われている複合容器に
おいて、その外側容器(20)の背貼り工程の高速化や
印刷・接着剤塗工とブランク断ちを高速インラインで行
うことが可能で、更に複合容器の分離の際底フラップが
破断せず、分離が容易な複合容器の提供にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、紙を主体
とした外側容器(20)とプラスチック製の内側容器
(10)とからなる複合容器(1)において、外側容器
に備えられた多角形の底フラップ(30)もしくは多角
形を構成する辺のうち複数の曲線辺を有する底フラップ
が、該底フラップと複合容器胴部(6)の間の罫線(6
h)と平行な辺(30d)を有することを特徴とする複
合容器としたものである。
【0019】また、請求項2の発明では、前記底フラッ
プ(30)と複合容器胴部の間の罫線(6h)に対する
底フラップの内角度(30Q)が、90度以下であるこ
とを特徴とする複合容器としたものである。
【0020】また、請求項3の発明では、前記紙を主体
とした外側容器(20)とプラスチック製の内側容器
(10)が、接着剤もしくは接着性を有する樹脂層によ
り接合されていることを特徴とする複合容器としたもの
である。
【0021】さらにまた、請求項4の発明では、前記外
側容器(20)と内側容器(10)とが肩フラップ(4
0)および底フラップ(30)で局所的に接合されてい
ることを特徴とする複合容器としたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明の複合容器は図1に示すように、紙を主体と
した外側容器(20)とプラスチック製の内側容器(1
0)とからなる複合容器(1)において、図2に示すよ
うに、外側容器(20)に備えられた多角形の底フラッ
プ(30)もしくは多角形を構成する辺のうち複数の曲
線辺を有する底フラップが、該底フラップ(30)と複
合容器胴部の間の罫線(6h)と平行な辺(30d)を
有することを特徴とする複合容器とした一例のものであ
る。これは、図3に示すように、前記の平行な辺(30
d)が、外側容器(20)の背貼り工程における面積の
大きい咥え部(30a)としたブランクシート(5)の
一例である。
【0023】上記のような底フラップ(30)の形状と
することによって、背貼り工程時、咥え部(30a)の
面積が大きくなるので、加工速度向上が期待されるもの
である。また、図4に示すように、この時の複合容器の
外側容器(20)の底フラップ(30)による被覆率
は、内側容器(10)のアーチ部(12)の直径(12
s)の大きさや、外側容器(20)と内側容器(10)
を接合させる際に用いる接着剤層(図1(b)の
(3))の種類や接着強度に応じて、様々に変化させる
ことが可能である。
【0024】また上述したようにポリプロピレン樹脂の
ような延伸ブロー直後の形状転写性が著しく良い樹脂を
内側容器(10)として使用する場合、延伸ブロー成形
時頂角部(14a)にて破袋する恐れがあるため、底金
型に部材を入れ頂角部の面取りを行う必要があるが、こ
の際は底フラップ(30)形状も図5に示すような罫線
(6h)の両端部(6i)を除いた底辺をもつ小さめの
台形とすることも可能である。
【0025】また、請求項2の発明では、前記底フラッ
プ(30)と複合容器胴部の間の罫線(6h)に対する
底フラップの内角度(30Q)が、90度以下であるこ
とを特徴としたものであって、このことにより印刷・接
着剤塗工とブランク断ちをインラインで行えるようにな
り、さらには複合容器分別の際底フラップが破断せず、
かつ分離も容易にする事が可能となるものである。ま
た、図7に示すように、底フラップ(30)の大きさも
内側容器(10)のアーチ部(12)の直径(12s)
の大きさや、外側容器(20)と内側容器(10)を接
合させる際に用いる接着剤層(3)の種類や接着強度に
応じて、様々に変化させることが可能である。
【0026】これらの改良された底フラップ(30)形
状は、図6に示した矩形状や図5、図14に示した台形
状のように4角形に限られたものでなく、図8に示すよ
うに、6角形状などの多角形でも構わない。また、図1
2に示すように、アーチ部(12)の円形に沿った底フ
ラップ(30)であれば、図10に示すブランクシート
の底フラップ(30)のように、面積の大きい咥え部
(30a)と90度以下の内角度(30Q)を満足する
ものであって、ブランクシート断ちや背貼り(サック貼
りやヒートシールなど)工程での加工性を向上させ、さ
らには複合容器の使用後、外側容器(20)と内側容器
(10)に分別廃棄する際外側容器(20)を破損(特
に底フラップの断裂など)することなく容易に分離、分
別することが可能なみのである。
【0027】これらの外側容器(20)を作成するに当
たり、図1(b)に示す紙層(20c)は具体的に包装
用紙、雑誌種、紙器用板紙の紙群から選ぶことができ、
包装用紙としては未晒し包装紙及び晒し包装紙を用いる
ことが可能である。また、紙器容板紙としてはマニラボ
ール、白ボール黄板紙、チップボール、色板紙など古紙
を含んだ原紙を用いることが可能であり、更には100
%バージンパルプの原紙も使用可能である。
【0028】また、外側容器(20)の外面ラミネート
樹脂層(20b)としてはポリエチレン樹脂やポリプロ
ピレン樹脂などポリオレフィン系の樹脂を用いることが
可能であり、内面ラミネート樹脂層(20a)としては
ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などポリオレフ
ィン系の樹脂のほか、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリアミド樹脂やエチレンービニルアルコール共重
合物のようなバリア性樹脂の単体を選択することが可能
であり、またこれらの樹脂を組み合わせた複合フィルム
を用いて多層構造にすることも可能である。
【0029】一方、内側容器(10)はポリエチレン樹
脂やポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂などのポリオレフィン樹脂からポ
リエチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンナフタレ
ート樹脂やこれらの混合物、ポリアクリロニトリル樹脂
など延伸ブロー成形が可能な樹脂であれば種類を問わな
い。またこれらの複合容器の材料は単層でも多層構成で
もかまわない。
【0030】外側容器(20)と内側容器(10)を接
合させる場合には、接着剤層(3)として溶剤希釈型の
EVA系やポリオレフィン系、ポリエステル系のホット
ラッカーやエマルジョン型接着剤、感熱型接着剤、感圧
型接着剤、反応型接着剤などを選ぶことができ、塗工方
法もグラビアコートやロールコート、リバースコートな
ど用いる接着剤の種類に応じたコート方法を選択するこ
とができる。また、接着性樹脂を接着剤層(3)として
押し出しラミネートなどの手法を用いて紙層(20c)
にラミネートする事も可能である。この時の接着性樹脂
は超低密度ポリエチレンに粘着付与剤を添加した粘着型
の接着性樹脂や、ポリエチレンにアクリル酸エステル
(あるいはメタクリル酸エステル)と無水マレイン酸や
エステル成分を共重合させた接着性樹脂、あるいはポリ
オレフィン系樹脂に無水マレイン酸をグラフト重合させ
た接着性樹脂などが使用可能であり、さらに内側容器2
に用いる樹脂の種類によっては低あるいは非結晶質のエ
チレンーαオレフィン共重合体のような熱可塑性エラス
トマーも使用が可能である。
【0031】外側容器(20)と内側容器(10)を容
易に分離、分別させるため、外側容器(20)と内側容
器(10)を部分的に接合させることが好ましい。溶剤
希釈型接着剤などを用いた場合、あらかじめ複合容器の
肩フラップ(40)や底フラップ(30)に接着剤層
(3)が塗工できるように印刷することも可能であり、
接着性樹脂を用いた場合もシリコーン系剥離剤やワニス
あるいは通常印刷に用いられているインキ(ウレタン
系、ニトロセルロース系、ポリアミド系、アクリル系な
ど)を剥離剤として外側容器(20)と内側容器(1
0)を接着させたくない部分に塗工して、外側容器(2
0)と内側容器(10)を部分接合させることも可能で
ある。この時の接合パターンは用いる接着剤の接着強度
や容器物性に応じて如何なるパターンも使用可能であ
る。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。 <実施例1>紙層(20c)として100%バージンパ
ルプで坪量310g/m2 の原紙を用い、内面ラミネー
ト樹脂層(20a)として低密度ポリエチレン樹脂をラ
ミネートさせた。その樹脂層(20a)上にEVA系の
溶剤希釈型ホットラッカーを外側容器(20)と内側容
器(10)の接合部分が肩フラップ(40)と底フラッ
プ(30)になるように接着剤を塗工した。内側容器
(10)としてポリエチレンテレフタレート樹脂を用い
たが、このEVA系の接着剤はポリエチレンテレフタレ
ート樹脂との接着強度は十分でないため塗工量を2.0
g/m2 にし、底フラップ(30)の形状を図4に示す
ような台形状になるようにブランク断ちした。この時複
合容器底部(6)の一辺は68mm、アーチ部(12)
の直径(12s)は15mmであった。
【0033】この原紙にインキ・接着剤印刷とブランク
断ちをインラインで行い、その加工速度を100m/m
in.で行うことが可能であった。また、このブランク
シートをサック貼りにより背貼りを行ったところ、底フ
ラップ(30)の喰わえ部(30a)の面積が大きいた
め、この加工速度も90m/min以上とすることが可
能であった。この外側容器(20)を2軸延伸ブロー成
形機の金型にセットし、ポリエチレンテレフタレート樹
脂を用いて射出成形により得られたプリフォームを2軸
延伸ブロー成形機に搭載された赤外線ヒーターで加熱延
伸ブロー成形する事により所望の複合容器を得た。
【0034】この複合容器を外側容器(20)と内側容
器(10)とに分離し、分別廃棄に際し、底フラップ
(30)と複合容器胴部・底フラップ間の罫線(6h)
となす内角度(30Q)が90度以下であるため外側容
器(20)を破損(特に底フラップの断裂など)するこ
となく容易に外側容器(20)と内側容器(10)に分
離、分別することができた。
【0035】<実施例2>紙層(20c)として坪量3
10g/m2 のコートボール原紙を用い、実施例1のう
ち底フラップ形状が図8に示すように底フラップ(3
0)の罫線(6h)sと平行な辺をもつ六角形状になる
ように外側容器(20)を作成した。この底フラップ形
状も実施例1同様に少なくとも一辺は底フラップ・複合
容器胴部間の罫線と平行であり、かつその底フラップと
複合容器胴部・底フラップ間の罫線となす内角度が90
度であるためインライン加工や背貼り工程での加工スピ
ードに変化なく、外側容器(20)と内側容器(10)
とに分離し、分別廃棄に際しても底フラップ(30)が
断裂することなく容易に外側容器(20)と内側容器
(10)に分別することができた。
【0036】<実施例3>実施例1、2と同等の構成で
外側容器(20)を作成した。この時の紙層(20c)
は坪量310g/m2 の100%バージンパルプの原紙
を用いた。実施例3では、ポリプロピレン樹脂を内側容
器(10)として用いたが、上述したようにポリプロピ
レン樹脂は延伸ブロー成形直後の形状転写性がよく、延
伸ブロー成形時頂角部(14)にて破袋する恐れがある
ため、底金型に部材を入れ、図14に示すように頂角部
(14)の面取りを行った。また、EVA系の接着剤、
特に塩素化ポリプロピレンを配合した接着剤はポリプロ
ピレンとの接着強度は良好なので、外側容器(20)の
底金型挿入性と分別廃棄のための易分離性を考慮して、
底フラップ(30)の形状を図6に示すような被覆率の
小さい矩形状にし、接着剤塗工量も0.9g/m2 とし
た。またこの時のアーチ部(12)の直径(12s)は
45mmである。
【0037】このブランクシートも実施例1、2同様に
インライン加工適性があり、背貼り工程も問題はなく高
速で行うことができるものであった。また、外側容器
(20)と内側容器(10)の分離の際にも底フラップ
(30)が断裂することなく容易に分離、分別すること
ができた。
【0038】<実施例4>実施例1、2と同等の構成で
外側容器(20)を作成し、内側容器(10)としてポ
リエチレンテレフタレート樹脂を用いた。この時の紙層
(20c)は坪量310g/m2 の100%バージンパ
ルプの原紙であり、更に底フラップ(30)の形状は図
9に示すような曲線辺(30c)を一辺とする五角形状
とした。この時のアーチ部(12)の直径(12s)は
45mmであった。また、図10に示すように罫線(6
h)と平行な辺(30d)を有し、喰わえ部分(30
a)を比較的大きい面積となるブランクシート(5)で
あった。
【0039】この形状の底フラップ(30)でもインラ
イン加工や背貼り工程上問題点はなく、高速で行うこと
ができるものであった。また、分別の際にも外側容器の
破損は認められなかった。
【0040】<比較例1>実施例1と同等の原紙構成を
用いて、底フラップ(30)の形状を、図11に示すよ
うに従来の1/4円の曲線辺を上辺とする変形台形の形
状にした。この形状ではインライン加工上、問題点は認
められず、実施例1乃至4と同等の加工速度を出すこと
ができたが、背貼り工程時、喰わえ部分(30a)の面
積が極端に少なくなるため、高速では背貼り工程中ブラ
ンクシートの喰わえ部分(30a)が背貼り機のベルト
にかかることができず安定して加工を行うことができな
かった。安定した加工を行うためには加工速度を60m
/minまで下げる必要があり、実施例1乃至4までの
結果と比較すると加工スピードが3割ほど低下した。こ
の外側容器(20)とポリエチレンテレフタレート樹脂
を用いて複合容器を作成したが、この容器の底フラップ
(30)と複合容器胴部・底フラップ間の罫線(6h)
のなす内角度(30Q)が90度以下であるため外側容
器を破損(特に底フラップの断裂など)することはなか
った。
【0041】<比較例2>実施例3と同等の原紙構成で
外側容器(20)を作成し、内側容器(10)としてポ
リプロピレン樹脂を用いた。この時の底フラップ(3
0)の形状は、図15に示すように、1/4円の曲線辺
を一辺とする変形六角形状であり、アーチ部(12)の
直径(12s)は45mmであった。
【0042】この形状は底フラップ(30)と複合容器
胴部・底フラップ間の罫線となす内角度(30Q)が9
0度以上であるため、インライン加工時2枚以上のブラ
ンクシートの底フラップ同士が引っかかり、インライン
加工適性がないものであった。そのためインキ・接着剤
印刷とブランク断ちを別工程で行なわざるをえなかっ
た。ブランク断ちしたシートも比較例1同様喰わえ部分
(30a)の面積が小さいため背貼り加工適性がなく、
さらに形状も複雑であるため加工速度は50m/min
程度で、上記実施例と比較して4〜5割低下した。さら
にこの外側容器(20)を用いて複合容器を作成したと
ころ、この複合容器を分離、分別廃棄に際し、底フラッ
プ(30)と複合容器胴部・底フラップ間の罫線(6
h)のなす内角度(30Q)が90度以上であるため、
底フラップ(30)が破断し、外側容器(20)を破断
することなく容易に分離することができなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、紙を主体とした外側容器と
プラスチック製の内側容器とからなる複合容器におい
て、外側容器に備え付けられた多角形の底フラップもし
くは多角形を構成する辺のうち複数の曲線辺を有する底
フラップが、該底フラップと複合容器胴部の間の罫線と
平行な辺を有するので、外側容器の背貼り工程で喰わえ
部の面積を大きくとれ、背貼り機の高速化を可能にする
効果がある。
【0044】また、外側容器の底フラップと複合容器胴
部の間の罫線に対する底フラップの内角度が、90度以
下であるので、インライン化された印刷・接着剤塗工と
ブランク断ち工程において、ブランクシートの底フラッ
プが引っ掛かることがなく高速加工を容易にする効果が
ある。
【0045】また、内側容器としてポリプロピレン樹脂
を用いた場合、外側容器の底フラップの形状を上記のよ
うに切れ込み部を無くしたので、外側容器と内側容器と
に分離、分別廃棄に際しても底フラップが断裂すること
なく容易に外側容器と内側容器に分別できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す複合容器を側断面で
表した説明図で、(a)は、複合容器の側断面図であ
る。(b)は、底部の側断面の拡大図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部を
説明する図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す外側容器のブラン
クシートの一例を説明する図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示すもので外側容器の
底部形状の一例を説明する図である。
【図5】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部形
状の他の一例を説明する図である。
【図6】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部形
状の他の一例を説明する図である。
【図7】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部形
状の他の一例を説明する図である。
【図8】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部形
状の他の一例を説明する図である。
【図9】本発明の一実施の形態を示す外側容器の底部形
状の他の一例を説明する図である。
【図10】本発明の一実施の形態を示す外側容器のブラ
ンクシートの他の一例を説明する図である。
【図11】本発明に係わる従来の複合容器の底部形状を
説明する図である。
【図12】本発明に係わる従来の外側容器のブランクシ
ートを説明する図である。
【図13】本発明に係わる内側容器の斜視図である。
【図14】本発明に係わる頂角部を取り除いた内側容器
の斜視図である。
【図15】本発明に係わる内側容器の頂角部面取りの場
合の外側容器の底部形状を説明する図である。
【図16】本発明に係わる内側容器の頂角部面取りの場
合の外側容器ブランクシートを説明する図である。
【図17】本発明に係わるブランクシートの背貼り機構
の模式図である。
【符号の説明】
1‥‥複合容器 3‥‥接着剤層 4‥‥複合容器の肩部 5‥‥ブランクシート 6‥‥複合容器胴部 6h‥‥罫線 6i‥‥罫線の両端部 8‥‥複合容器の底部 10‥‥内側容器 12‥‥アーチ部 12s‥‥アーチ部の直径 14‥‥頂角部 20‥‥外側容器 20a‥‥内面ラミネート層 20b‥‥外面ラミネート層 20c‥‥紙層 30‥‥底フラップ 30a‥‥咥え部 30b‥‥切れ込み部 30c‥‥曲線辺 30d‥‥平行な辺 30Q‥‥内角度 40‥‥肩フラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河崎 浩志 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙を主体とした外側容器とプラスチック製
    の内側容器とからなる複合容器において、外側容器に備
    えられた多角形の底フラップもしくは多角形を構成する
    辺のうち複数の曲線辺を有する底フラップが、該底フラ
    ップと複合容器胴部の間の罫線と平行な辺を有すること
    を特徴とする複合容器。
  2. 【請求項2】前記底フラップと複合容器胴部の間の罫線
    に対する底フラップの内角度が、90度以下であること
    を特徴とする請求項1記載の複合容器。
  3. 【請求項3】前記紙を主体とした外側容器とプラスチッ
    ク製の内側容器が、接着剤もしくは接着性を有する樹脂
    層により接合されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の複合容器。
  4. 【請求項4】前記外側容器と内側容器とが肩フラップお
    よび底フラップで局所的に接合されていることを特徴と
    する請求項1、2または3記載の複合容器。
JP9107709A 1997-04-24 1997-04-24 複合容器 Pending JPH10297672A (ja)

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