JPH11129113A - 人命救助用切断機 - Google Patents

人命救助用切断機

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JPH11129113A
JPH11129113A JP29821397A JP29821397A JPH11129113A JP H11129113 A JPH11129113 A JP H11129113A JP 29821397 A JP29821397 A JP 29821397A JP 29821397 A JP29821397 A JP 29821397A JP H11129113 A JPH11129113 A JP H11129113A
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piston
blade
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浩二 後藤
Yuki Tomita
友樹 富田
Masayoshi Nagamoto
正義 永本
Masayoshi Nishira
正芳 西羅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 刃先部39a、39b、フレーム部3及びシ
リンダー11の耐摩耗性を損なうことなく、総重量を軽
減した人命救助用切断機を提供すること。 【解決手段】 刃先部39a、39bを、チタン合金か
らなる台金49と、この台金49に銀ろうによりろう接
された鉄鋼材料からなる刃先部39a、39bとから構
成する。フレーム部3をアルミニウム合金で形成し、そ
の先端のボルト孔23の近傍を、プラズマ粉体肉盛法に
より表面硬化処理する。粉体として、アルミニウムと金
属間化合物を形成する銅元素を含むものを用いる。シリ
ンダー11を、アルミニウム合金からなる母材層と、そ
の母材層の内周面に形成された表面処理層とから構成す
る。表面処理層は、高硬度でしかも密着性のよいニッケ
ル−リン複合メッキで形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、倒壊家屋や自動車
を切断してその中に閉じこめられた人間を救助するため
の人命救助用切断機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震等で倒壊した家屋の柱、梁、鉄筋等
の構成部材を切断して家屋内に閉じこめられた住民を救
助する場合に、人命救助用切断機(レスキューカッター
とも称される)が用いられる。また、自動車事故の際に
自動車のボディを切断して自動車内に閉じこめられた人
間を救助する場合にも、人命救助用切断機が用いられ
る。この人命救助用切断機は、消防署や自衛隊のレスキ
ュー部隊に配備されている。
【0003】図1には人命救助用切断機の斜視図が示さ
れており、図2にはその部分断面図が示されている。図
2中の左側が人命救助用切断機の前側であり、図2中の
右側が人命救助用切断機の後側である。また、図2中の
上側が人命救助用切断機の右側であり、図2中の下側が
人命救助用切断機の左側である。この図1及び図2に示
された人命救助用切断機は本発明にかかるものである
が、従来の人命救助用切断機の形状や機構は本発明のも
のとほぼ同等であるので、以下この図1及び図2を用い
て従来の人命救助用切断機を説明する。
【0004】この人命救助用切断機は、後側から順に、
シリンダー部1、フレーム部3及び刃部5を備えてい
る。シリンダー部1にはグリップハンドル7が取り付け
られており、フレーム部3にはハンドル9が取り付けら
れている。
【0005】シリンダー部1は、シリンダー11とこの
シリンダー11の後端にボルト13にて取り付けられる
ヘッドカバー15とを備えている。シリンダー11には
油圧経路17が設けられている。シリンダー11内に
は、ピストン19とこのピストン19に連結されたピス
トンロッド21とが配設されている。
【0006】シリンダー部1の前方には、フレーム部3
が設けられている。フレーム部3の後端寄りは円筒状で
あるが、前端寄りは円筒の左右両壁が切り欠かれた形状
である。フレーム部3の前端寄りには、軸支用孔として
のボルト孔23が穿設されている。フレーム部3の内側
には、クレビス25及び左右一対のリンクプレート27
a、27bが配設されている。クレビス25はシリンダ
ー部1からフレーム部3に突出したピストンロッド21
の前端に連結されており、このクレビス25の前端寄り
にはクレビス孔29が穿設されている。リンクプレート
27a、27bは平面形状が長円状である。両リンクプ
レート27a、27bのそれぞれには、その前端寄りに
前端孔31a、31bが設けられ、後端寄りに後端孔3
3a、33bが穿設されている。左側のリンクプレート
27aの後端孔33a、右側のリンクプレート27bの
後端孔33b及びクレビス孔29をクレビスピン35が
貫通しており、これにより両リンクプレート27a、2
7bがクレビス25に回転自在に軸支されている。
【0007】刃部5は、左側の上刃37aと右側の下刃
37bとから構成される。上刃37a及び下刃37b
は、切断対象物を切断する際に切断対象物に当接する刃
先部39a、39bをそれぞれ備えている。上刃37a
及び下刃37bのそれぞれの中央寄りには支点孔41
a、41bが穿設されており、また、それぞれの後端寄
りにはリンク孔43a、43bが穿設されている。上刃
37a及び下刃37bは、それぞれの支点孔41a、4
1bとフレーム部3のボルト孔23とを貫通する刃部ボ
ルト45により、フレーム部3に回転自在に軸支されて
いる。上刃37aのリンク孔43aと左側のリンクプレ
ート27aの前端孔31aとを貫通するリンクピン47
aにより、上刃37aと左側のリンクプレート27aと
が回転自在に軸支されている。下刃37bのリンク孔4
3bと右側のリンクプレート27bの前端孔31bとを
貫通するリンクピン47bにより、下刃37bと右側の
リンクプレート27bとが回転自在に軸支されている。
【0008】この人命救助用切断機を用いて切断対象物
を切断する場合は、まず切断作業者がハンドル9及びグ
リップハンドル7を手で把持して上刃37aと下刃37
bとの間に切断対象物を挟み込む。そして、図示されな
い手段により油圧経路17内のオイルを流動させ、油圧
によりピストン19の後端を押す。するとピストン19
は前方に移動し、ピストン19と連結されたピストンロ
ッド21及びクレビス25も前方に移動する。クレビス
25の移動に伴って、左側のリンクプレート27aの前
端は左側に、右側のリンクプレート27bの前端は右側
に、それぞれ押し開かれる。これにより、上刃37aの
後端は左側に、下刃37bの後端は右側にそれぞれ押し
開かれる。上刃37a及び下刃37bは刃部ボルト45
で軸支されているためこの刃部ボルト45を支点として
回転し、上刃37aの刃先部39aは右側へ、下刃37
bの刃先部39bは左側へ、それぞれ移動して両刃先部
39a、39bの間隔が狭められる。そして、切断対象
物が切断される。
【0009】切断が終了すると、図示されない手段によ
り油圧経路17内のオイルを流動させ、油圧によりピス
トン19の前端を押す。するとピストン19は後方に移
動し、ピストン19と連結されたピストンロッド21及
びクレビス25も後方に移動する。クレビス25の移動
に伴って、左側のリンクプレート27aの前端は右側
に、右側のリンクプレート27bの前端は左側に、それ
ぞれ移動する。これにより、上刃37aの後端は右側
に、下刃37bの後端は左側にそれぞれ移動する。上刃
37a及び下刃37bは刃部ボルト45で軸支されてい
るためこの刃部ボルト45を支点として回転し、上刃3
7aの刃先部39aは左側へ、下刃37bの刃先部39
bは右側へ、それぞれ移動して両刃先部39a、39b
の間隔が広げられる。こうして、次の切断対象物の切断
作業が開始される。
【0010】この従来の人命救助用切断機の材質は、主
として炭素鋼、合金鋼、高速度工具鋼、焼結高速度鋼等
の鉄鋼材料が用いられている。これら鉄鋼材料は、強度
と耐摩耗性に優れるため、摩擦部分や摺動部分が多い人
命救助用切断機に適したものである。しかし、鉄鋼材料
は比強度がさほど高くないため、この鉄鋼材料を用いて
人命救助用切断機を作製すると、人命救助用切断機の総
重量が重くなってしまう。例えば、最大荷重能力が20
トンである鋼製の人命救助用切断機の場合、総重量は1
3キログラムから15キログラムにも達してしまう。こ
のように重量の大きな人命救助用切断機は人力では扱い
辛く、これを用いて切断作業を行うと切断作業者にかか
る負担が高くなってしまい、切断作業に支障を来すこと
がある。また、足場の悪い現場での重量の大きな人命救
助用切断機を用いての切断作業は、レスキュー隊員等の
作業者に危険が及ぶおそれもある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】刃部5、フレーム部
3、シリンダー11等の人命救助用切断機の各部材を、
アルミニウム合金、チタン合金等の比強度に優れる金属
材料で構成すれば、人命救助用切断機の総重量を低減す
ることができる。
【0012】しかしながら、刃部5をアルミニウム合金
又はチタン合金で構成すると、この刃部5の刃先部39
a、39bは切断時に切断対象物と摩擦する部分であ
り、しかもアルミニウム合金又はチタン合金は耐摩耗性
に劣るので、刃先部39a、39bが摩耗してしまうと
いう問題がある。
【0013】また、フレーム部3をアルミニウム合金又
はチタン合金で構成すると、このフレーム部3のボルト
孔23近傍は応力が集中する箇所であり、また、刃部ボ
ルト45やこの刃部ボルト45と嵌合されるナット(図
示されず)と摺動する部分であるので、耐摩耗性と硬度
とに劣るアルミニウム合金又はチタン合金ではボルト孔
23近傍が変形したり摩耗したりしてしまうという問題
がある。
【0014】さらに、シリンダー11をアルミニウム合
金又はチタン合金で構成すると、このシリンダー11の
内周面はピストン19が摺動する部分であり、しかもア
ルミニウム合金又はチタン合金は耐摩耗性に劣るので、
シリンダー11の内周面が摩耗してしまうという問題が
ある。
【0015】本発明はこれらの問題に鑑みてなされたも
のであり、刃先部39a、39b、フレーム部3及びシ
リンダー11の耐摩耗性を損なうことなく、総重量を軽
減した人命救助用切断機を提供することをその目的とす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ためになされた発明は、チタン合金からなる台金に鉄鋼
材料からなる刃先部が接合されることにより刃部が構成
された人命救助用切断機、である(請求項1)。
【0017】この発明によれば、台金が比強度に優れる
チタン合金で構成されているので、刃部全体の重量を軽
減することができる。しかも、刃先部は耐摩耗性と硬度
とに優れる鉄鋼材料で構成されているので、切断対象物
との摩擦によっても刃先部が摩耗を起こすことが少な
い。従って、刃部の軽量化と耐摩耗性向上とを両立する
ことができる。
【0018】この発明において、台金と刃先部との接合
方法としては、ろう接が好ましい(請求項2)。ろう接
を採用することにより、鉄鋼材料とチタン合金との異種
金属間接合を確実に行うことができ、接合強度を高める
ことができる。また、用いるろう材として適切なろう付
温度を有するものを選択すれば、接合と同時に台金及び
刃先部に熱処理を施すことができ、刃部の製造工程が簡
略化されるとともに、省エネルギー化を図ることができ
る(請求項3)。
【0019】また、上記した問題を解決するためになさ
れた他の発明は、軸支用孔が穿設されたフレーム部と、
その軸支用孔に回転自在に軸支される刃部とを備えた人
命救助用切断機であって、そのフレーム部はアルミニウ
ム合金又はチタン合金を主要材料としており、その軸支
用孔の近傍には表面硬化処理が施されていることを特徴
とする人命救助用切断機、である(請求項4)。
【0020】この発明によれば、フレーム部が比強度に
優れるアルミニウム合金又はチタン合金で構成されてい
るので、フレーム部全体の重量を軽減することができ
る。しかも、軸支用孔の近傍には表面硬化処理が施され
ているので、この軸支用孔の近傍が変形や摩耗を起こす
ことが少ない。従って、フレーム部の軽量化と耐摩耗性
向上とを両立することができる。好適な表面硬化処理と
しては、処理部分の高硬度を達成することができるプラ
ズマ粉体肉盛処理が挙げられる(請求項5)。
【0021】また、上記した問題を解決するためになさ
れたさらに他の発明は、ピストンとそのピストンを内包
するシリンダーとを備えており、液圧によりそのピスト
ンを往復運動させるシリンダー部と、そのピストンに連
結されており、ピストンの往復運動に伴って開閉する刃
部とを備えた人命救助用切断機であって、そのシリンダ
ーはアルミニウム合金又はチタン合金を主要材料として
おり、シリンダーの内周面には耐摩耗性向上のための表
面処理が施されていることを特徴とする人命救助用切断
機、である(請求項6)。
【0022】この発明によれば、シリンダーが比強度に
優れるアルミニウム合金又はチタン合金で構成されてい
るので、シリンダー全体の重量を軽減することができ
る。しかも、シリンダーの内周面には耐摩耗性向上のた
めの表面処理が施されているので、このシリンダーの内
周面にピストンが摺動しても内周面が摩耗を起こすこと
が少ない。従って、シリンダーの軽量化と耐摩耗性向上
とを両立することができる。内周面の表面処理として
は、密着性に優れるニッケル−リン複合メッキが好まし
い(請求項7)。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
詳説する。
【0024】図1には、本発明の一実施形態にかかる人
命救助用切断機の斜視図が示されており、図2にはその
一部断面図が示されている。この人命救助用切断機を構
成する各部材の形状及び寸法は、鋼製の従来の人命救助
用切断機とほぼ同等である。
【0025】図3(a)には下刃37bの平面図が示さ
れており、図3(b)には図3(a)のA−A線に沿っ
た断面図が示されている。下刃37bは、台金49とそ
の台金49の端部に接合された刃先部39bとから構成
される。なお、図3には刃部5のうちの下刃37bのみ
が示されているが、上刃37aはこの下刃37bを反転
させた形状である。
【0026】台金49は、チタン合金からなる。チタン
合金は実用金属中では最も比強度が高いので、このチタ
ン合金を用いることにより刃部5の重量を軽減すること
ができる。用いられるチタン合金としては、例えばα+
β型チタン合金、β型チタン合金等が挙げられる。なか
でも、加工性に優れ、溶体化処理が可能で、強度、靱性
等のバランスに優れたα+β型チタン合金が好ましい。
好ましいα+β型チタン合金としては、Ti−6Al−
4V合金が挙げられる。
【0027】刃先部39bは、鉄鋼材料からなる。鉄鋼
材料は一般的に、チタン合金に比べて硬度が高く耐摩耗
性に優れる。この鉄鋼材料を用いることにより、刃先部
39bが切断時に切断対象物と摩擦しても摩耗してしま
うことが抑えられる。用いられる鉄鋼材料としては、例
えば炭素鋼、合金工具鋼、高速度工具鋼、焼結高速度鋼
等が挙げられる。なかでも、焼入れ性に優れており、強
度と靱性のバランスに優れた合金工具鋼が好ましい。好
ましい合金工具鋼としては、焼入れ温度が台金49に用
いられるチタン合金の溶体化処理温度に近いSKS3等
が挙げられる。
【0028】台金49と刃先部39bとの接合は、ろう
接により行われる。ろう接することにより、チタン合金
と鉄鋼材料との異種金属間接合が確実に行われる。用い
られるろう材としては、例えばアルミニウム合金ろう、
リン銅ろう、銀ろう、金ろう等の硬ろうが挙げられる。
これら硬ろうのなかでも、チタン合金の溶体化処理温度
及び鉄鋼材料の焼入れ温度にそのろう付温度が近い銀ろ
うが、好適に用いられる。なお、ろう接以外の、例えば
ねじ止め等の手段により、台金49と刃先部39bとを
接合してもよい。
【0029】図4(a)には本発明の一実施形態にかか
る人命救助用切断機のフレーム部3の前端近傍の平面図
が示されており、図4(b)には図4(a)のB−B線
に沿った断面図が示されており、図4(c)には図4
(b)の点線丸印で囲まれたC部の拡大図が示されてお
り、図4(d)には図4(b)の点線丸印で囲まれたD
部の拡大図が示されている。フレーム部3の前端寄りは
円筒の左右両壁が切り欠かれた形状であり、上板51と
下板53とに分割されている。上板51及び下板53に
は、ボルト孔23が穿設されている。
【0030】フレーム部3は、アルミニウム合金又はチ
タン合金で構成される。アルミニウム合金又はチタン合
金は比強度が高いので、これらを用いることによりフレ
ーム部3の重量を軽減することができる。用いられるア
ルミニウム合金としては、例えばジュラルミン、超ジュ
ラルミン、超々ジュラルミン等が挙げられ、具体的には
2000系アルミニウム合金、7000系アルミニウム
合金等が挙げられる。なかでも、引張強度と耐力との両
方に優れる7075−T6合金が好適に用いられる。ま
た、用いられるチタン合金としては、例えばα+β型チ
タン合金、β型チタン合金等が挙げられる。
【0031】ボルト孔23近傍は、プラズマ粉体肉盛処
理により肉盛部55が形成されている。この肉盛部55
は母材よりも硬度が高く、耐摩耗性に優れる。従って刃
部5の開閉時に応力が集中してもボルト孔近傍23が変
形してしまうことが少なく、また、刃部ボルト45、ナ
ット等とフレーム部3とが摺動してもフレーム部3が摩
耗してしまうことが防がれる。母材がアルミニウム合金
である場合に肉盛に用いられる粉体としては、硬度を高
める観点から、溶融アルミニウムと反応して化合物を形
成するものが好ましい。アルミニウムと反応する好まし
い元素としては、銅や鉄等の金属元素、窒素、酸素、ホ
ウ素、炭素等が挙げられ、これらを含有する粉体を用い
るのが好ましい。特に、銅、鉄等の金属元素を含有する
粉体を用いると、肉盛部55にCuAl2、FeAl3
の金属間化合物が生成し、肉盛部55に適度な硬度を付
与することができるので好ましい。
【0032】このフレーム部3はプラズマ粉体肉盛処理
により表面が硬化されているが、ボルト孔23近傍の耐
摩耗性を向上しうる処理であれば、プラズマ粉体肉盛処
理以外の表面硬化処理を採用することもできる。
【0033】図5には、本発明の一実施形態にかかる人
命救助用切断機のシリンダー11の断面図が示されてい
る。このシリンダー11は母材層57とその母材層57
の内側の表面処理層59とからなる。
【0034】母材層57の材質は、アルミニウム合金又
はチタン合金からなる。アルミニウム合金又はチタン合
金は比強度が高いので、これらを用いることによりシリ
ンダー11の重量を軽減することができる。用いられる
アルミニウム合金としては、例えばジュラルミン、超ジ
ュラルミン、超々ジュラルミン等が挙げられ、具体的に
は2000系アルミニウム合金、7000系アルミニウ
ム合金等が挙げられる。なかでも、引張強度と耐力との
両方に優れる7075−T6合金が好適に用いられる。
また、用いられるチタン合金としては、例えばα+β型
チタン合金、β型チタン合金等が挙げられる。
【0035】表面処理層59は、母材層57よりも耐摩
耗性に優れる。従って、ピストン19が表面処理層の内
周面を摺動しても、内周面が摩耗することが抑えられ
る。表面処理層の形成方法は、この表面処理層の耐摩耗
性を向上させうる方法であればどのようなものであって
もかまわない。表面処理層59の形成方法としては、例
えばPVDやCVD等の蒸着法、高エネルギー密度ビー
ム処理による表面改質法、電着法(電気メッキ法)、化
学メッキ法(無電解メッキ法)、浸漬処理法(溶融メッ
キ法)、陽極酸化によるアルマイト処理法、拡散浸透処
理法、溶射法等が挙げられる。好ましい表面処理方法
は、電極が不要なため均一な厚みの表面処理層59が得
られるという理由から化学メッキ法であり、この化学メ
ッキのなかでも、皮膜のビッカース硬さが550から5
60と硬く、しかも密着性に優れるという理由からニッ
ケル−リン複合メッキが特に好ましい。なお、この種の
表面処理をピストン19の外周面に施してもよい。
【0036】この実施形態では、刃部5、フレーム部3
及びシリンダー11の全てを軽量な材料で構成して人命
救助用切断機の総重量の軽減を図っているが、これらの
部材のなかの一部の部材のみを軽量な材料で構成する場
合でも、ある程度の軽量化を図ることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の人命救助用切
断機の製造方法の一例を説明する。もとより、この実施
例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるもので
はない。
【0038】[刃部の作製]α+β型チタン合金(前述
のTi−6Al−4V合金)を用いて所定形状の台金4
9を形成し、摂氏970度、1時間の条件で一段目の溶
体化処理を行った。そして、合金工具鋼(前述のSKS
3)を用いて所定形状の刃先部39a、39bを形成
し、台金49に載置した。この際、台金49と刃先部3
9a、39bとの間には、板状の銀ろう(ナイス株式会
社製の商品名「sil 106」)を挟んだ。これらを
摂氏850度の炉中に1時間存置した後、油冷した。こ
の加熱・冷却により、台金49には二段目の溶体化処理
が施され、刃先部39a、39bには焼入れが施され、
銀ろうが溶融・凝固して台金49と刃先部39a、39
bとが接合された。この刃部5を摂氏400度で時効さ
せた。このように一度の加熱・冷却で台金49と刃先部
39a、39bとの熱処理(溶体化処理及と焼入れ)及
びろう接を行うことにより、刃部5作製の工程を簡略化
することができ、省エネルギー化を図ることができる。
また、ろう接に先立って台金49の溶体化処理と刃先部
39a、39bの焼入れとを行ってしまうと、ろう接時
の加熱により台金49の溶質原子が析出して台金49の
強靱性が低下したり、刃先部39a、39bの結晶粒が
粗大化して刃先部39a、39bの強靱性が低下したり
してしまうおそれがあるが、一度の加熱・冷却で溶体化
処理、焼入れ及びろう接を行えば、溶質原子の析出や結
晶粒の粗大化を防ぐことができる。
【0039】得られた刃部5の台金49のビッカース硬
さは約370、刃先部39a、39bのビッカース硬さ
は約530であった。また、接合部のせん断強度は50
N/mm2であった。また、刃部5の重量は、上刃37
a及び下刃37bそれぞれ約1.2キログラムであっ
た。
【0040】[フレーム部3の作製]次に、図6を用い
てフレーム部3の作成方法を説明する。なお、図6では
フレーム部3の上板51のみが図示されているが、下板
53はこの図6を上下に反転させた形状であり、下板5
3の加工は上板51の加工に準じて行われる。
【0041】7000系アルミニウム合金(前述の70
75−T6合金)を所定形状に加工して、フレーム部3
の原型を形成した。次に、上板51及び下板53に、図
6(a)に示されるように切削工具にてボルト孔23を
穿設した。次に、図6(b)に示されるように、切削径
の大きな切削工具により、ボルト孔23の外側寄り(上
板51では上側寄り、下板53では下側寄り)を拡径し
た。そして、Al−33Cu−5Zn−1Mg合金の粉
体を用いて、拡径された部分に図6(c)に示されるよ
うにプラズマ粉体肉盛処理により肉盛部55を形成し
た。これにより、肉盛部55に金属間化合物であるCu
Al2を生成させることができる。この肉盛部55を図
4(c)及び(d)に示されるような形状に研削した
後、熱処理(T6処理)を施してフレーム部3を作製し
た。
【0042】得られたフレーム部3のビッカース硬さは
約190であり、肉盛部55のビッカース硬さは約29
0であった。また、フレーム部3の重量は、約1.7キ
ログラムであった。
【0043】[シリンダー11の作製]7000系アル
ミニウム合金(前述の7075−T6合金)を所定形状
に加工して、母材層57を形成した。これをアセトン中
で脱脂処理し、さらに1リッター中にリン酸ナトリウム
10グラムとグルコン酸ナトリウム10グラムとが含ま
れる摂氏50度のアルカリ溶液中で2分間脱脂した。さ
らに、1リッター中に水酸化ナトリウム50グラムとグ
ルコン酸ナトリウム10グラムとが含まれる摂氏50度
のエッチング液中で、30秒間エッチング処理を施し
た。さらに、1リッター中に水酸化ナトリウム500グ
ラムと酸化亜鉛100グラムと塩化第二鉄2グラムとロ
ッシェル塩10グラムとが含まれる摂氏230度の亜鉛
置換処理液中で、1分間亜鉛置換処理を施した。さら
に、硝酸中で亜鉛被膜剥離を行った後、再度上記条件に
て亜鉛置換処理を行った。これらの前処理により、母材
層57表面の酸化皮膜を除去できるとともに、後のメッ
キ処理における母材層57の溶出を防止することができ
るようになる。
【0044】1リッター中に硫酸ニッケル23グラムと
コハク酸ナトリウム24グラムとDL−リンゴ酸13グ
ラムと次亜リン酸ナトリウム30グラムとが含まれ、p
Hが5で温度が摂氏80度であるメッキ液中で30分
間、前処理後の母材に対して化学メッキ処理を施し、表
面処理層59を形成した。メッキ処理後、摂氏120度
で2時間保持した。これにより、ビッカース硬さが56
0の表面処理層59を得ることができた。
【0045】[その他の部材の作製]ピストンロッド2
1、ピストン19、ヘッドカバー15及びグリップハン
ドル7を、アルミニウム合金(7075−T6合金)で
構成した。また、クレビス25、ボルト13及びリンク
プレート27a、27bを、α+β型チタン合金(Ti
−6Al−4V合金)で構成した。さらに、クレビスピ
ン35、刃部ボルト45及びリンクピン47a、47b
を、β型チタン合金(Ti−15Mo−5Zr−3Al
合金)で構成した。
【0046】[人命救助用切断機の組み立て]上記各部
材を組み合わせて、図1及び図2に示されるような人命
救助用切断機を作製した。この人命救助用切断機は、最
大荷重能力が20トンであり、総重量が9.9キログラ
ムであった。このように、本発明の人命救助用切断機に
よって、同等の最大荷重能力を備えた従来の人命救助用
切断機の総重量に比べて約30%軽量化を図ることがで
きた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
刃先部、フレーム部及びシリンダーの耐摩耗性を損なう
ことなく、総重量を軽減した人命救助用切断機を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる人命救助
用切断機が示された斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された人命救助用切断機が示
された一部断面図である。
【図3】図3(a)は図1に示された人命救助用切断機
の刃部が示された平面図であり、図3(b)は図3
(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図4】図4(a)は図1に示された人命救助用切断機
のフレーム部が示された平面図であり、図4(b)は図
4(a)のB−B線に沿った断面図であり、図4(c)
は図4(b)の点線丸印で囲まれたC部分の拡大断面図
であり、図4(d)は図4(b)の点線丸印で囲まれた
D部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、図1に示された人命救助用切断機のシ
リンダーが示された断面図である。
【図6】図6(a)から図6(c)は、図4(c)及び
図4(d)に示されたボルト孔近傍部分を作製する様子
が示された拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・シリンダー部 3・・・フレーム部 5・・・刃部 7・・・グリップハンドル 9・・・ハンドル 11・・・シリンダー 13・・・ボルト 15・・・ヘッドカバー 17・・・油圧経路 19・・・ピストン 21・・・ピストンロッド 23・・・ボルト孔 25・・・クレビス 27a、27b・・・リンクプレート 29・・・クレビス孔 31a、31b・・・前端孔 33a、33b・・・後端孔 35・・・クレビスピン 37a・・・上刃 37b・・・下刃 39a、39b・・・刃先部 41a、41b・・・支点孔 43a、43b・・・リンク孔 45・・・刃部ボルト 47a、47b・・・リンクピン 49・・・台金 51・・・上板 53・・・下板 55・・・肉盛部 57・・・母材層 59・・・表面処理層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン合金からなる台金に鉄鋼材料から
    なる刃先部が接合されることにより刃部が構成された人
    命救助用切断機。
  2. 【請求項2】 上記台金と刃先部との接合方法がろう接
    である請求項1に記載の人命救助用切断機。
  3. 【請求項3】 上記ろう接による接合と同時に、台金及
    び刃先部が熱処理された請求項2に記載の人命救助用切
    断機。
  4. 【請求項4】 軸支用孔が穿設されたフレーム部と、そ
    の軸支用孔に回転自在に軸支される刃部とを備えた人命
    救助用切断機であって、 そのフレーム部はアルミニウム合金又はチタン合金を主
    要材料としており、その軸支用孔の近傍には表面硬化処
    理が施されていることを特徴とする人命救助用切断機。
  5. 【請求項5】 上記表面硬化処理がプラズマ粉体肉盛処
    理である請求項4に記載の人命救助用切断機。
  6. 【請求項6】 ピストンとそのピストンを内包するシリ
    ンダーとを備えており、液圧によりそのピストンを往復
    運動させるシリンダー部と、 そのピストンに連結されており、ピストンの往復運動に
    伴って開閉する刃部とを備えた人命救助用切断機であっ
    て、 そのシリンダーはアルミニウム合金又はチタン合金を主
    要材料としており、シリンダーの内周面には耐摩耗性向
    上のための表面処理が施されていることを特徴とする人
    命救助用切断機。
  7. 【請求項7】 上記表面処理がニッケル−リン複合メッ
    キである請求項6に記載の人命救助用切断機。
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