JPH11127875A - 新規lspA - Google Patents

新規lspA

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JPH11127875A
JPH11127875A JP10229900A JP22990098A JPH11127875A JP H11127875 A JPH11127875 A JP H11127875A JP 10229900 A JP10229900 A JP 10229900A JP 22990098 A JP22990098 A JP 22990098A JP H11127875 A JPH11127875 A JP H11127875A
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JP
Japan
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polypeptide
polynucleotide
lspa
seq
sequence
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10229900A
Other languages
English (en)
Inventor
Karen M O'dwyer
カレン・エム・オドワイアー
Michael T Black
マイケル・ティ・ブラック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Ltd, SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Ltd
Publication of JPH11127875A publication Critical patent/JPH11127875A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/315Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Streptococcus (G), e.g. Enterococci
    • C07K14/3156Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Streptococcus (G), e.g. Enterococci from Streptococcus pneumoniae (Pneumococcus)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Oncology (AREA)
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 lspAポリペプチドおよびlspAポリペ
プチドをコードしているDNA(RNA)、および組み
換え法によるかかるポリペプチドの製造方法、ならびに
抗細菌化合物のスクリーニングのためのlspAポリペ
プチドの使用方法を提供する。 【解決手段】 配列番号:2のアミノ酸配列に対して少
なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプ
チド、ならびに配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペ
プチドコードしているポリヌクレオチドに対して少なく
とも70%の同一性を有するポリヌクレオチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド、ならびにそれら
の製造および使用、ならびにそれらの変種、アゴニスト
およびアンタゴニスト、そしてそれらの使用に関する。
詳細には、これらの点および他の点に関して、本発明
は、lsp(シグナルペプチダーゼII)ファミリーの
新規ポリヌクレオチドおよびポリペプチド(以下、「l
spA」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】ストレプトコッカス属(Streptococci)
は医学的に重要な微生物属を形成しており、ヒトにおい
て、例えば中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静
脈洞炎、膿胸および心内膜炎、最も詳細には例えば脳脊
髄液の感染のごとき髄膜炎を包含する、いくつかの型の
疾患を引き起こすことが知られている。ストレプトコッ
カス属の単離から100年以上も経過しているため、ス
トレプトコッカス・ニューモニアエ(Streptococcus pn
eumoniae)は、より詳細な研究がなされた微生物の一つ
である。例えば、事実、DNAが遺伝物質であるという
初期の見解の大部分は、この微生物を用いたGriffithな
らびに、Avery、MacleodおよびMcCartyの研究において
述べられた。ストレプトコッカス・ニューモニアエに関
する研究は膨大であるにも関わらず、この微生物の毒性
に関しては多くの疑問が残されている。抗生物質の開発
のための標的としてストレプトコッカス属の遺伝子およ
び遺伝子産物を用いるのはとりわけ好ましいことであ
る。
【0003】ストレプトコッカス・ニューモニアエ感染
の頻度は過去20年間に劇的に上昇している。これは多
重抗生物質耐性株の出現、および免疫系が低下した人の
集団の増加に起因している。いくつかのまたは全ての標
準的な抗生物質に対して耐性を有するストレプトコッカ
ス・ニューモニアエ株を単離することはもはやめずらし
いことではない。この現象がこの生物に対する新しい抗
菌剤、ワクチンおよび診断試験についての必要性を形成
した。
【0004】リポ蛋白は、細胞において、栄養摂取、抗
生物質耐性付与および感染における異なる宿主組織屁の
細菌の標的化を包含する種々の機能に関与している。詳
細には、膜内在性蛋白であるlspA蛋白はプロリポ蛋
白からのシグナルペプチドのじょこを触媒す。この工程
は細胞中のリポ蛋白の正しいアッセンブリーに要求され
る。当該酵素活性の阻害は細菌細胞に傷害を与えるであ
ろう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】明らかに、抗生物質活
性に関して化合物をスクリーニングするのに有用である
という目下の利益を有する、本発明新規化合物のごとき
因子に対する必要性がある。かかる因子は、感染、機能
不全および疾病の発生におけるそれらの役割を調べるの
にも有用である。感染、機能不全または疾病の予防、改
善または修正において役割を果たしうる、かかる因子な
らびにそれらのアンタゴニストおよびアゴニストに対す
る必要性もある。
【0006】本発明ポリペプチドは、既知のlspL
(Lactococcus lactis由来)蛋白に対するアミノ酸配列
相同性を有する。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
表1(配列番号:2)に示すアミノ酸配列および既知ア
ミノ酸配列またはラクトコッカス・ラクチス(Lactococ
cus lactis)由来のlspL蛋白のごとき他の蛋白の配
列の間の相同性により、新規lspAポリペプチドであ
ると同定されたポリペプチド提供することが本発明の目
的である。lspAポリペプチドをコードしているポリ
ヌクレオチド、詳細には本明細書でlspAと命名され
たポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを提
供することが本発明のさらなる目的である。本発明の特
に好ましい具体例において、ポリヌクレオチドは、表1
(配列番号:1)に示す配列を含むlspAポリペプチ
ドをコードする領域を含み、全長遺伝子またはその変種
が包含される。本発明のもう1つの特に好ましい具体例
において、表1(配列番号:2)のアミノ酸配列を含む
ストレプトコッカス・ニューモニアエ由来の新規lsp
A蛋白、またはその変種がある。本発明のもう1つの態
様によれば、寄託株に含まれるストレプトコッカス・ニ
ューモニアエ0100993株により発現可能な成熟ポリペプ
チドをコードしている単離核酸分子が提供される。
【0008】本発明のさらなる態様は、lspA、詳細
にはストレプトコッカス・ニューモニアエのlspAを
コードしている単離核酸分子が提供され、それにはmR
NA、cDNA、ゲノムDNAが包含される。本発明の
さらなる具体例は、生物学的、診断学的、予防的、臨床
的もしくは治療的に有用なその変種、およびそれらを含
む組成物を包含する。本発明のもう1つの態様によれ
ば、治療または予防を目的とした、特に遺伝学的免疫を
目的とした、本発明ポリヌクレオチドの使用が提供され
る。本発明の特に好ましい具体例には、lspAの天然
に存在する対立遺伝子変種およびそれによりコードされ
るポリペプチドがある。
【0009】本発明のもう1つの態様において、本明細
書においてlspAと称されるストレプトコッカス・ニ
ューモニアエの新規ポリペプチド、ならびに生物学的、
診断学的、予防的、臨床的もしくは治療的に有用なその
フラグメント、変種および誘導体、および前記したフラ
グメントおよびアナログの変種および誘導体、およびそ
れらを含む組成物が提供される。本発明の特に好ましい
具体例には、lspA遺伝子の天然に存在する対立遺伝
子によりコードされるlspAポリペプチドの変種があ
る。本発明の好ましい具体例において、上記lspAポ
リペプチドの製造方法がある。本発明のさらに別の態様
によれば、例えば、抗体を含め、抗細菌剤として有用な
かかるポリペプチドの阻害剤が提供される。
【0010】本発明の特定の好ましい具体例によれば、
lspA発現の評価、疾病の治療、例えば中耳炎、結膜
炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞炎、膿胸および心内
膜炎、最も詳細には例えば脳脊髄液の感染のごとき髄膜
炎の治療、遺伝学的変異のアッセイ、ならびに細菌、特
にストレプトコッカス・ニューモニアエ細菌に対する免
疫学的応答を生起するための生物へのlspAポリペプ
チドまたはポリヌクレオチドの投与のための、製品、組
成物および方法が提供される。
【0011】本発明のこのおよび他の態様の特定の好ま
しい具体例によれば、特に、厳密な条件下でlspAポ
リペプチド配列にハイブリダイゼーションするポリヌク
レオチドが提供される。本発明の特定の好ましい具体例
において、lspAポリペプチドに対する抗体が提供さ
れる。本発明の他の具体例において、本発明ポリペプチ
ドまたはポリヌクレオチドの結合、あるいは相互作用し
て、それらの活性を阻害または活性化する化合物の同定
方法が提供され、該方法は、化合物とポリペプチドまた
はポリヌクレオチドとの間の結合あるいは他の相互作用
を可能にする条件下で、本発明ポリペプチドまたはポリ
ヌクレオチドをスクリーニングすべき化合物と接触させ
て、化合物との結合あるいは他の相互作用を評価し(か
かる結合または相互作用は、ポリペプチドまたはポリヌ
クレオチドと化合物との結合あるいは相互作用に応答し
て検出可能なシグナルを提供することのできる第2の化
合物に関連している)、次いで、化合物とポリペプチド
またはポリヌクレオチドとの結合または相互作用から生
じるシグナルの存在または不存在を検出することによ
り、化合物がポリペプチドまたはポリヌクレオチドに結
合あるいは相互作用して、それらの活性を活性化または
阻害するかどうかを決定することを含む。本発明のさら
にもう1つの態様によれば、lspAのアゴニストおよ
びアンタゴニスト、好ましくは静細菌性または殺細菌性
アゴニストおよびアンタゴニストが提供される。本発明
のさらなる態様において、単細胞または多細胞生物に投
与するための、lspAポリヌクレオチドまたはlsp
Aポリペプチドを含む組成物が提供される。開示した本
発明の精神および範囲内での種々の変更および修飾は、
以下の記載を読むこと、および本明細書のその他の部分
を読むことにより、当業者に容易に明らかとなろう。
【0012】用語 以下の説明は、本明細書、とりわけ実施例において汎用
される特定の用語の理解を容易にするために示すもので
ある。「宿主細胞」は外来性ポリヌクレオチド配列によ
り形質転換もしくはトランスフェクションされた、また
は形質転換またはトランスフェクションすることのでき
る細胞である。
【0013】当該分野にて周知であるように「同一性」
は、配列を比較して測定されるような、二つまたはそれ
以上のポリペプチド配列間または二つまたはそれ以上の
ポリヌクレオチド配列間の関係である。当該分野におい
て、「同一性」とはまた、時には、かかる配列の2つの
鎖の間の合致により決定されるような2つのポリペプチ
ドまたはポリヌクレオチド配列間の関連性の程度をも意
味する。「同一性」および「類似性」はともに既知方法
により容易に算出できる(Computational Molecular Bi
ology,Lesk,A.M.編、オックスフォード・ユニバーシテ
ィー・プレス、ニューヨーク、1988年;Biocomputing:
Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.編、ア
カデミック・プレス、ニューヨーク、1993年;Computer
Analysisof Sequence Data,パートI,Griffin,A.M.
およびGriffin,H.G.編、ヒューマナ・プレス、ニュージ
ャージー、1994年;Sequence Analysis in Molecular B
iology,von Heinje,G.、アカデミック・プレス、1987
年;およびSequence Analysis Primer,Gribskov,M.お
よびDevereux,J.編、Mストックトン・プレス、ニュー
ヨーク、1991年;およびCarillo,H.,およびLipman,D.,SI
AM J., Applied Math., 48:1073(1988)があるがこれら
に限らない)。同一性を決定するための好ましい方法
は、試験する2つの配列間で最も良く適合するように設
計される。同一性および類似性を測定する方法は、公に
利用できるコンピュータープログラムに集成されてい
る。二つの配列間の同一性および類似性を測定する好ま
しいコンピュータープログラム法は、GCGプログラム
パッケージ(Devereux,J.ら、NucleicAcids Research 1
2(1):387(1984)、BLASTP、BLASTNおよびFASTA(Atsch
ul,S.F.ら、J.Molec.Biol.215:403(1990)))を包含
するが、これらに限定されるものではない。BLAST
XプログラムはNCBIおよび他の供給元から公に利
用できる(BLAST Manual, Altschul. S., et al., NCBI
NLM NIGH Bethesda,MD 20894; Altshul, S., et al.,
J. Mol. Biol. 215: 403-410 (1990))。よく知られたS
mith Watermanアルゴリズムを用いて同一性を決定して
もよい。
【0014】ポリペプチド配列の比較のためのパラメー
ターは以下のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Bio
l. 48:443-453 (1970)比較マトリックス:Hentikoff an
d Hentikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 89:10915-
10919 (1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Ge
netics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」
プログラムとして公に利用できる。上記パラメーターは
ポリペプチド比較のための省略時パラメーターである
(エンドギャップについてペナルティーを伴わない)。
ポリヌクレオチド比較のための好ましいパラメーターは
下記のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Bio
l. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Ge
netics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」
プログラムとして公に利用できる。上記パラメーターは
ポリヌクレオチド比較のための省略時パラメーターであ
る。
【0015】ポリヌクレオチドおよびポリペプチドにつ
いての「同一性」に関する好ましい意味は、下記(1)
および(2)に示される。 (1)さらにポリヌクレオチドの具体例は、配列番号:
1の対照配列に対して少なくとも50、60、70、8
0、85、90、95、97または100%の同一性を
有する単離ポリヌクレオチド配列を包含し、本発明ポリ
ヌクレオチド配列は配列番号:1の対照配列と同一であ
ってもよく、あるいは対照配列と比較してある程度の数
までのヌクレオチドの変化を有していてもよい。かかる
変化は、少なくとも1個のヌクレオチドの欠失、置換
(トランジションおよびトランスバージョンを包含)ま
たは挿入からなる群より選択され、該変化は対照ヌクレ
オチド配列の5’または3’末端の位置あるいはそれら
の末端位置の間の位置において、対照配列中のヌクレオ
チドにおいて個々にまたは散在して、あるいは対照配列
中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよ
い。配列番号:1中の全ヌクレオチド数と個々の同一性
パーセント値(100で割ったもの)とをかけて、その
積を配列番号:1中の全ヌクレオチド数から差し引くこ
とによりヌクレオチド変化の数を決定する。これを下式
により説明する: nn≦xn−(xn・y) 式中、nnはヌクレオチド変化の数であり、xnは配列番
号:1中の全ヌクレオチド数であり、yは、例えば70
%なら0.70、80%なら0.80、85%なら0.
85、90%なら0.90、95%なら0.95、97
%なら0.97、100%なら1.00であり、・は積
の演算子であり、xnとyとの整数でない積は切り捨て
により最も近い整数とした後、xnから差し引く。配列
番号:2のポリペプチドをコードしているポリヌクレオ
チド配列の変化は、好ましくはコーディング配列中のナ
ンセンス、ミスセンスまたはフレームシフト変異を引き
起こす可能性があり、それゆえ、かかる変化に随伴して
ポリヌクレオチドによりコードされているポリペプチド
が変化する。例えば、本発明ポリヌクレオチド配列は配
列番号:1の対照配列と同一であってもよく、すなわ
ち、100%同一であってもよく、あるいは対照配列と
比較してある程度の数までの核酸の変化を有していても
よい(その場合、同一性%は100%未満である)。か
かる変化は、少なくとも1個の核酸の欠失、置換(トラ
ンジションおよびトランスバージョンを包含)または挿
入からなる群より選択され、該変化は対照ポリヌクレオ
チド配列の5’または3’末端の位置あるいはそれらの
末端位置の間の位置において、対照配列中の核酸におい
て個々にまたは散在して、あるいは対照配列中の1また
はそれ以上の連続した群として生じてもよい。配列番
号:1中の全核酸数に個々の同一性を示す整数を100
で割った値をかけて、その積を配列番号:1中の全核酸
数から差し引くことにより同一性%値についての核酸変
化数を決定する。あるいはこのことは下式により説明さ
れる: nn≦xn−(xn・y) 式中、nnは核酸変化の数であり、xnは配列番号:1中
の全核酸数であり、yは、例えば70%なら0.70、
85%なら0.85等であり、xnとyとの整数でない
積は切り捨てにより最も近い整数とした後、xnから差
し引く。
【0016】(2)さらにポリペプチドの具体例は、配
列番号:2のポリペプチド対照配列に対して少なくとも
50、60、70、80、85、90、95、97また
は100%の同一性を有するポリペプチドを含む単離ポ
リペプチドを包含し、該ポリペプチド配列は配列番号:
2の対照配列と同一であってもよく、あるいは対照配列
と比較してある程度の数までのアミノ酸の変化を有して
いてもよい。かかる変化は、少なくとも1個のアミノ酸
の欠失、置換(保存的および非保存的置換を包含)また
は挿入からなる群より選択され、該変化は対照ポリペプ
チド配列のアミノまたはカルボキシ末端の位置あるいは
それらの末端位置の間の位置において、対照配列中のア
ミノ酸において個々にまたは散在して、あるいは対照配
列中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよ
い。配列番号:2中の全アミノ酸数と同一性を示す整数
を100で割った値とをかけて、その積を配列番号:2
中の全アミノ酸数から差し引くことによりアミノ酸変化
の数を決定する。これを下式により説明する: na≦xa−(xa・y) 式中、naはアミノ酸変化数であり、xaは配列番号:2
中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%なら0.
70、80%なら0.80、85%なら0.85、90
%なら0.90、95%なら0.95、97%なら0.
97、100%なら1.00であり、・は積の演算子で
あり、xaとyとの整数でない積は切り捨てにより最も
近い整数とした後、xaから差し引く。例えば、本発明
ポリペプチド配列は配列番号:2の対照配列と同一であ
ってもよく、すなわち、100%同一であってもよく、
あるいは対照配列と比較してある程度の数までのアミノ
酸の変化を有していてもよい(その場合、同一性%は1
00%未満である)。かかる変化は、少なくとも1個の
アミノ酸の欠失、置換(保存的または非保存的置換を包
含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照
ポリペプチド配列のアミノまたはカルボキシ末端の位置
あるいはそれらの末端位置の間の位置において、対照配
列中のアミノ酸において個々にまたは散在して、あるい
は対照配列中の1またはそれ以上の連続した群として生
じてもよい。配列番号:2中の全アミノ酸数に個々の同
一性パーセント値(100で割ったもの)をかけて、そ
の積を配列番号:2中の全アミノ酸数から差し引くこと
により同一性%値についてのアミノ酸変化数を決定す
る。これを下式により説明する: na≦xa−(xa・y) 式中、naはアミノ酸変化の数であり、xaは配列番号:
2中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%なら
0.70、85%なら0.85等であり、xaとyとの
整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした後、
aから差し引く。
【0017】「単離」とは、「人の手によって」天然の
状態から変化させられた、すなわち、天然物の場合、そ
の本来の環境から変化または除去あるいはその両方が行
われたことを意味する。例えば、天然において生体に存
在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、「単
離」されていないが、その天然状態で共存する物質から
分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプチド
は、本明細書に用いる用語としての「単離」がなされて
いる。
【0018】「ポリヌクレオチド(複数でも可)」は、
一般に、修飾されていないRNAもしくはDNA、また
は修飾されたRNAもしくはDNAであってよい、ポリ
リボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチド
をも意味する。従って、「ポリヌクレオチド」は、とり
わけ一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領
域の混合物または一本鎖、二本鎖および三本鎖領域の混
合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、ならび
に一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本
鎖もしくはより典型的には二本鎖もしくは三本鎖、また
は一本鎖および二本鎖領域の混合物であってもよいDN
AおよびRNAを含むハイブリッド分子を包含するがこ
れらに限らない。加えて、本明細書で用いる「ポリヌク
レオチド」は、RNAもしくはDNAまたはRNAとD
NAの両方を含む三本鎖領域を意味する。かかる領域に
おける鎖は同一の分子または異なる分子由来のものでよ
い。この領域はこれらの分子の一つまたはそれ以上の全
てを含んでいてもよいが、より典型的にはいくつかの分
子の一領域のみを含む。三重らせん領域の分子の一つ
は、オリゴヌクレオチドであることがしばしばである。
本明細書で用いる場合、「ポリヌクレオチド」なる用語
は、一つまたはそれ以上の修飾した塩基を含有する、前
記したDNAまたはRNAを包含する。このように、安
定性または他の理由で修飾された骨格を有するDNAま
たはRNAも、本明細書が意図するろところの「ポリヌ
クレオチド」である。さらに、イノシン等の普通でない
塩基、またはトリチル化塩基等の修飾塩基を含むDNA
またはRNA(二つの例だけを示す)も、本明細書での
用語ポリペプチドである。当業者に既知の多くの有用な
目的を提供するDNAおよびRNAに、非常に多くの修
飾がなされていることは、明らかであろう。「ポリヌク
レオチド」なる用語は、本明細書で用いる場合、ポリヌ
クレオチドのこのような化学的、酵素的または代謝的に
修飾した形態、ならびにウイルス、とりわけ単純型細胞
および複雑型細胞を含む、細胞に特徴的なDNAおよび
RNAの化学的形態を包含する。「ポリヌクレオチド」
は、しばしば、オリゴヌクレオチド(複数でも可)と称
される短鎖ポリヌクレオチドを包含する。
【0019】本明細書で用いる「ポリペプチド」は、ペ
プチド結合により直鎖で互いに結合している2個または
それ以上のアミノ酸を含むペプチドまたは蛋白をいうの
に用いる。「ポリペプチド」は、当該分野で通常例えば
ペプチド、オリゴペプチドおよびオリゴマーとも称され
る短鎖、および多くの型があり、当該分野で一般的に蛋
白と称する長鎖の両方を意味する。ポリペプチドは、遺
伝子によりコードされる20種のアミノ酸以外のアミノ
酸を含んでいてもよい。「ポリペプチド」は、プロセッ
シングおよび他の翻訳後修飾のような自然の工程によ
り、ならびに化学修飾によるものを包含する。かかる修
飾は基礎的なテキストおよびさらに詳細な論文ならびに
多数の研究文献にも詳しく記載されており、これらは当
業者に周知である。同じタイプの修飾がポリペプチド中
にいくつかの部位に同程度または種々の程度で存在して
もよいことが理解されるであろう。修飾は、ペプチド骨
格、アミノ酸側鎖、およびアミノもしくはカルボキシ末
端を包含するポリペプチドのいずれの場所にあってもよ
い。修飾としては、例えば、アセチル化、アシル化、A
DP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘ
ム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘
導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホ
スホチジルイノシトールの共有結合、架橋結合、環化、
ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有結合架橋形
成、シスチン形成、ピログルタミン酸塩形成、ホルミル
化、ガンマー−カルボキシル化、糖鎖形成、GPIアン
カー形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリ
ストイル化、酸化、蛋白加水分解プロセッシング、リン
酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、
アルギニル化などの転移RNA媒介の蛋白へのアミノ酸
付加、およびユビキチネーションがある。例えば、Prot
eins-Structure and Molecular Properties、第2版、T.
E.Creighton、W.H.Freeman and Company、ニューヨーク
(1993)に記載されている。例えば、Posttranslationa
l Covalent Modification of Proteins、B.C.Johnson
編、アカデミック・プレス、ニューヨーク(1983)のWo
ld,F., Posttranslational Protein Modifications:Pe
rspective and Prospects、1〜12頁;Seifterら、Meth.
Enzymol. 182:626-646(1990)およびRattanら、Protei
n Synthesis:Posttranslational Modifications and A
ging,Ann. N. Y. Acad. Sci. 663:48-62(1992)参
照。ポリペプチドは分枝状あるいは分枝ありまたはなし
の環状であってもよい。環状、分枝状、および分枝状か
つ環状のポリペプチドは、翻訳後の天然プロセスから生
じるものであってもよく、同様に全く合成的な方法によ
り製造されるものであってもよい。
【0020】本明細書で用いる「変種」なる用語は、対
照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは各々異なる
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドであるが、本質的
な特性は保持している。典型的なポリヌクレオチドの変
種は、別の対照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド配列
が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、対照ポリ
ヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ
酸配列を変化させるものであってもよく、変化させない
ものであってもよい。以下に論じるように、ヌクレオチ
ドの変化は結果的に、対照配列によりコードされるポリ
ペプチドにおけるアミノ酸置換、付加、欠失、融合およ
び末端切断を招く。典型的なポリペプチドの変種は、別
の対照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なる。一般的
には、差異は、対照ポリペプチドおよび変種の配列が、
全体的に非常に類似しており、多くの領域で同一なもの
に限られる。変種および対照ポリペプチドは、1または
それ以上の置換、付加、欠失が任意の組み合わせで起こ
ることにより、アミノ酸配列が変化し得る。置換または
挿入されたアミノ酸残基は、遺伝学的コードによりコー
ドされたものであってもなくてもよい。ポリヌクレオチ
ドまたはポリペプチドの変種は、例えば対立遺伝子変種
のような自然発生的なものでもよく、または自然発生す
ることが知られていない変種でもよい。ポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの非自然発生変種は、突然変異技
術または直接的合成、および当業者に知られた他の組み
換え法により製造できる。
【0021】本発明は、とりわけ、以下に非常に詳細に
説明する、新規lspAポリペプチドおよびポリヌクレ
オチドに関する。詳細には、本発明は、lspL(ラク
トコッカス・ラクチス由来)ポリペプチドに対するアミ
ノ酸配列相同性により関連付けられる、ストレプトコッ
カス・ニューモニアエの新規lspAポリペプチドおよ
びポリヌクレオチドに関する。特に本発明は、それぞれ
表1(配列番号:1)および表1(配列番号:2)に示
すヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するlsp
Aに関し、さらに寄託株中のDNAのlspAヌクレオ
チド配列およびそれによりコードされるアミノ酸配列に
関する。
【0022】表1 lspAポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列 (A) ストレプトコッカス・ニューモニアエの
lspAポリヌクレオチド配列由来の配列 [配列番号:
1]. 5'-ATGAAAAAAAGAGCAATAGTGGCAGTCATTGTACTGCTTTTAATTGGGCTGGATCAGTTGGTCAAATCC TATATCGTCCAGCAGATTCCACTGGGTGAAGTGCGCTCCTGGATTCCCAATTTCGTTAGCTTGACCTACCT GCAAAATCGAGGTGCAGCCTTTTCTATCTTACAAGATCAGCAGCTGTTATTCGCTGTCATTACTCTGGTT GTCGTGATAGGTGCCATTTGGTATTTACATAAACACATGGAGGACTCATTCTGGATGGTCTTGGGTTTGA CTCTAATAATCGCGGGTGGTCTTGGAAACTTTATTGACAGGGTCAGTCAGGGCTTTGTTGTGGATATGTT CCATCTTGACTTTATCAACTTTGCAATTTTCAATGTGGCAGATAGCTATCTGACGGTTGGAGTGATTATT TTATTGATTGCAATGCTAAAAGAGGAAATAAATGGAAATTAA-3'
【0023】(B) この表中のポリヌクレオ
チド配列から推定されるlspAポリペプチド配列 [配
列番号:2]. NH2-MKKRAIVAVIVLLLIGLDQLVKSYIVQQIPLGEVRSWIPNFVSLTYLQNRGAAFSILQDQQLLFAVIT LVVVIGAIWYLHKHMEDSFWMVLGLTLIIAGGLGNFIDRVSQGFVVDMFHLDFINFAIFNVADNYLTVGVII LLIAMLKEEINGN-COOH
【0024】(C) ポリヌクレオチド配列の具
体例 [配列番号:1]. X-(R1)n-ATGAAAAAAAGAGCAATAGTGGCAGTCATTGTACTGCTTTTAATTGGGCTGGATCAGTTGGTCA AATCCTATATCGTCCAGCAGATTCCACTGGGTGAAGTGCGCTCCTGGATTCCCAATTTCGTTAGCTTGACCT ACCTGCAAAATCGAGGTGCAGCCTTTTCTATCTTACAAGATCAGCAGCTGTTATTCGCTGTCATTACTCTGG TTGTCGTGATAGGTGCCATTTGGTATTTACATAAACACATGGAGGACTCATTCTGGATGGTCTTGGGTTTGA CTCTAATAATCGCGGGTGGTCTTGGAAACTTTATTGACAGGGTCAGTCAGGGCTTTGTTGTGGATATGTT CCATCTTGACTTTATCAACTTTGCAATTTTCAATGTGGCAGATAGCTATCTGACGGTTGGAGTGATTATT TTATTGATTGCAATGCTAAAAGAGGAAATAAATGGAAATTAA-(R2)n-Y
【0025】(D) ポリペプチド配列の具体例
[配列番号:2]. X-(R1)n-MKKRAIVAVIVLLLIGLDQLVKSYIVQQIPLGEVRSWIPNFVSLTYLQNRGAAFSILQDQQLLF AVITLVVVIGAIWYLHKHMEDSFWMVLGLTLIIAGGLGNFIDRVSQGFVVDMFHLDFINFAIFNVADNYLTV GVIILLIAMLKEEINGN-(R2)n-Y
【0026】寄託物質 ストレプトコッカス・ニューモニアエ 0100993株を含有
する寄託物は、ナショナル・コレクション・オブ・イン
ダストリアル・アンド・マリン・バクテリア・リミテッ
ド(NCIMBという)、23ストリート、マッカード
ライブ、アベルディーンAB21RY、スコットランド
に1996年4月11日寄託し、NCIMB受託番号4
0794が付与された。寄託したことにより、寄託株を
ストレプトコッカス・ニューモニアエ 0100993株とい
う。1996年4月17日に、イー・コリ(E. coli)
中のストレプトコッカス・ニューモニアエ0100993DN
AライブラリーをNCIMBに同様に寄託し、受託番号
40800を付与された。ストレプトコッカス・ニュー
モニアエ株寄託物を、本明細書では「寄託株」または
「寄託株のDNA」という。寄託株は全長のlspA遺
伝子を含んでいる。寄託株中に含まれるポリヌクレオチ
ド配列ならびにそれによりコードされるポリペプチドの
アミノ酸配列は、本明細書の配列に関する任意の記載に
矛盾する事象において支配的である。寄託株の寄託は、
特許手続き上の微生物寄託の国際承認に関するブダペス
ト条約の条件下でなされている。特許が発行されると何
らの制限または条件もなく、最終的に株は分譲される。
寄託は当業者の便宜のためにのみ提供され、35U.S.
C.112条のもとに要求されるような、寄託が実施可
能要件であることを承認するものではない。寄託物を製
造、使用または販売するためにはライセンスが必要であ
るが、そのようなライセンスはここでは賦与されていな
い。
【0027】ポリペプチド 本発明ポリペプチドは表1[配列番号:2]のポリペプ
チド(詳細には、成熟ポリペプチド)ならびにポリペプ
チドおよびフラグメント、詳細にはlspAの生物学的
活性を有するものを包含し、さらに表1[配列番号:
2]のポリペプチドまたはその重要部分に対して少なく
とも70%、好ましくは表1[配列番号:2]のポリペ
プチドに対して少なくとも80%の同一性を有するポリ
ペプチドおよびフラグメント、より好ましくは表1[配
列番号:2]のポリペプチドに対して少なくとも90%
の類似性を有し(より好ましくは、少なくとも90%の
同一性を有し)、さらにより好ましくは表1[配列番
号:2]のポリペプチドに対して少なくとも95%の類
似性を有する(さらにより好ましくは少なくとも95%
の同一性を有する)ポリペプチドおよびフラグメント、
さらに通常には少なくとも30個、より好ましくは少な
くとも50個のアミノ酸を含むかかるポリペプチドの部
分を包含する。
【0028】また本発明は表1(D)に示す式のポリペ
プチドを包含し、式中のアミノ末端においてXは水素で
あり、カルボキシル末端においてYは水素または金属で
あり、R1およびR2はアミノ酸残基、nは1ないし10
00の整数である。いずれかのR基(Rは1個よりも多
い)により示されるアミノ酸残基の伸長部分はヘテロポ
リマーであってもホモポリマーであってもよく、好まし
くはヘテロポリマーである。
【0029】フラグメントは、前述のポリペプチドのア
ミノ酸配列のすべてではなく一部に対して全く同一であ
るアミノ酸配列を有する変種ポリペプチドである。ls
pAポリペプチドについては、フラグメントは「独立し
て存在(free standing)」しているか、または一部分
もしくは領域を形成することにより、大型のポリペプチ
ド内に含まれていてもよく、最も好ましくは単一の連続
した領域、すなわち大型の単一ポリペプチドとして含ま
れる。
【0030】好ましいフラグメントは、表1[配列番
号:2]のアミノ酸配列の一部分を有する末端切断され
たポリペプチド、またはそれらの変種を包含するが、そ
の例としてはアミノ末端を含む一連の残基を切断、また
はカルボキシル末端を含む一連の残基を切断したものが
ある。宿主、とりわけストレプトコッカス・ニューモニ
アエにおける、本発明のポリペプチドの分解形態もまた
好ましい。また、構造的または機能的属性により特徴づ
けられたフラグメント、例えばアルファーヘリックスお
よびアルファーヘリックス形成領域、ベータシートおよ
びベータシート形成領域、ターンおよびターン形成領
域、コイルおよびコイル形成領域、親水性領域、疎水性
領域、アルファー両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、
可変領域、表面形成領域、基質結合領域、および高抗原
性指標領域を含むフラグメントなども好ましい。
【0031】lspA活性を媒介し、あるいは活性を改
善し、望ましくない活性を減じられたフラグメントであ
る生物学的に活性のあるフラグメントも好ましい。動
物、とりわけヒトにおいて抗原的または免疫原的なフラ
グメントもまた含まれる。個体、特にヒトにおけるスト
レプトコッカス・ニューモニアエ の生存に必須の機
能、あるいは疾病を開始または維持する能力を付与する
酵素の受容体またはドメインを含むフラグメントが特に
好ましい。本発明ポリペプチドのフラグメントである変
種を、ペプチド合成による対応全長ポリペプチドの製造
に使用してもよく、それゆえ、これらの変種を全長のポ
リペプチド製造のための中間体として用いてもよい。本
発明ポリヌクレオチドのフラグメントである変種を用い
て本発明の全長のポリヌクレオチドを合成してもよい。
【0032】ポリヌクレオチド 本発明の別の態様は単離ポリヌクレオチドに関するもの
であり、それには表1[配列番号:2]の推定アミノ酸
配列を有するlspAポリペプチドをコードする全長遺
伝子およびそれに密接に関連するポリヌクレオチドおよ
びそれらの変種が包含される。本明細書に提供される情
報を用いて、例えば表1[配列番号:1]に示すポリヌ
クレオチド配列を用い、出発物質ストレプトコッカス・
ニューモニアエ 0100993細胞からの染色体DNAフラグ
メントをクローニングおよび配列決定するために用いる
ような標準的なクローニングおよびスクリーニングを用
いて、lspAポリペプチドをコードしている本発明ポ
リヌクレオチドを得て、次いで、全長のクローンを得て
もよい。例えば、本発明ポリヌクレオチド配列、例えば
表1[配列番号:1]に示す配列を得るために、イー・
コリ(E.coli)またはいくつかの他の適切な宿主におけ
るストレプトコッカス・ニューモニアエ 0100993の染色
体DNAのクローンの典型的なライブラリーを、部分的
配列に由来する、好ましくは17量体またはそれ以上の
長さの放射性標識化オリゴヌクレオチドにてプローブす
る。プローブのDNAに同一であるDNAを担持するク
ローンは厳密な条件を用いて区別できる。元の配列から
設計した配列決定プライマーを用いてこのように同定し
た個々のクローンを配列決定することにより、両方向で
配列が伸長できるようになり、全遺伝子配列を決定でき
る。このような配列決定は便宜的にプラスミドクローン
から調製した変性二本鎖DNAを用いて実施する。適切
な技法については、Maniatis,T.、Fitsch,F.F.およびSa
mbrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual、
第2版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリ
ー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニュー
ヨーク(1989)に記載されている(Screening By Hybri
dization 1.90およびSequencing Denatured Double-Str
anded DNA Templates 13.70参照)。本発明の典型例に
おいて、表1[配列番号:1]に示すポリヌクレオチド
が、ストレプトコッカス・ニューモニアエ 0100993由来
のDNAライブラリー中に見いだされた。
【0033】表1[配列番号:1]に示すDNA配列
は、表1[配列番号:2]に示すアミノ酸残基数とほぼ
同数のアミノ酸からなる蛋白をコードしている読み枠を
含んでおり、蛋白の推定分子量は、当該分野でよく知ら
れたアミノ酸の分子量を用いて算出できる。ヌクレオチ
ド番号1から459の間の配列番号:1のポリヌクレオ
チドは配列番号:2のポリペプチドをコードする。停止
コドンは配列番号:1のヌクレオチド番号460から開
始する。本発明lspA蛋白は、寄託株のlspAをコ
ードしているDNAの配列決定結果により示されるよう
に、lsp(シグナルペプチダーゼII)ファミリーの
他の蛋白に構造的に関連している。本発明蛋白は、知ら
れた蛋白の中でもlspL(ラクトコッカス・ラクチス
由来)蛋白(Genebank U63724)に対して最大の相同性
を示す。表1[配列番号:2]のlspA蛋白は、ls
pL(ラクトコッカス・ラクチス由来)ポリペプチドの
アミノ酸配列に対して、その全長にわたり約40%の同
一性、そしてその全長にわたり約68%の類似性を示
す。
【0034】本発明は、表1[配列番号:1]のコーデ
ィング配列に対して全長にわたり同一であるポリヌクレ
オチド配列を提供する。成熟ポリペプチドのコーディン
グ配列またはそれらのフラグメント、ならびにその他の
コーディング配列を有する読み枠中の成熟ポリペプチド
のコーディング配列またはそのフラグメント、例えばリ
ーダーまたは分泌配列、プレ、プロ、プレプロ蛋白配列
をコードする配列も本発明により提供される。ポリヌク
レオチドは、例えば、転写された非翻訳配列、終止シグ
ナル、リボソーム結合部位、mRNAを安定化する配
列、イントロン、ポリアデニル化シグナル等の転写非翻
訳配列、および付加アミノ酸をコードする付加コーディ
ング配列等の非コーディング5'および3'配列等の非コ
ーディング配列をも含有しうるが、これらに限定するの
ではない。例えば、融合ポリペプチドの精製を促すマー
カー配列をコードすることもできる。本発明のある好ま
しい態様において、マーカー配列は、pQEベクター
(Qiagen, Inc.)中に提供されるようなヘキサ−ヒスチ
ジンペプチド(Gentzら、Proc. Natl. Acad. Sci., US
A, 86:821-824(1989)に記載される)またはHAタグ
(Wilsonら、Cell,37:767(1984))である。本発明の
ポリヌクレオチドはまた、構造遺伝子および遺伝子発現
を調節する天然の配列をも含むが、これらに限定するも
のではない。
【0035】本発明の好ましい具体例は、lspAポリ
ペプチドをコードいしている、表1の配列番号:1に示
すヌクレオチド1から459までを含むポリヌクレオチ
ドである。
【0036】また本発明は、表1(C)に示す式のポリ
ヌクレオチドを包含し、式中のアミノ末端においてXは
水素であり、カルボキシル末端においてYは水素または
金属であり、R1およびR2はアミノ酸残基、nは1ない
し1000の整数である。いずれかのR基(Rは1個よ
りも多い)により示されるアミノ酸残基の伸長部分はヘ
テロポリマーであってもホモポリマーであってもよく、
好ましくはヘテロポリマーである。
【0037】上記した本明細書の用語「ポリペプチドを
コードしているポリヌクレオチド」は、本発明ポリペプ
チド配列を含むポリヌクレオチドを包含し、詳細には、
細菌のポリペプチド、より詳細には表1[配列番号:
2]に示すアミノ酸配列を有するストレプトコッカス・
ニューモニアエのlspAのポリペプチドを包含する。
該用語は、コーディング配列および/または非コーディ
ング配列を含んでいてもよいさらなる領域を伴った、ポ
リペプチドをコードしている単一の連続領域または不連
続領域(例えば、組み込まれたファージまたは配列の挿
入または配列の編集により分断されたもの)を含むポリ
ヌクレオチドを包含する。さらに本発明は、表1[配列
番号:2]の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドの
変種をコードする上記ポリヌクレオチドの変種にも関す
る。本発明ポリヌクレオチドのフラグメントである変種
を用いて本発明の全長ポリヌクレオチドを合成してもよ
い。
【0038】さらに特に好ましい具体例は、表1[配列
番号:2]のlspAポリペプチドのアミノ酸配列を有
するポリヌクレオチドであり、その中には、いくつか、
少しの、5ないし10、1ないし5、1ないし3、2、
1または0個のアミノ酸残基を置換、欠失または付加を
任意の組み合わせで施したアミノ酸配列を有する。中で
もとりわけ好ましいものは、lspAの特性および活性
を変化させないサイレント置換、付加および欠失であ
る。
【0039】本発明のさらに好ましい具体例は、表1
[配列番号:2]に示すアミノ酸配列を有するlspA
ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対し
て、その全長にわたり少なくとも70%の同一性がある
ポリヌクレオチド、およびかかるポリヌクレオチドに対
して相補的なポリヌクレオチドである。あるいはまた、
寄託株のlspAポリペプチドをコードしているポリヌ
クレオチドに対してその全長にわたり少なくとも80%
同一である領域を含むポリヌクレオチド、およびそれに
対して相補的なポリヌクレオチドが最も非常に好まし
い。この点に関して、全長で少なくとも90%同一であ
るポリヌクレオチドがとりわけ好ましく、中でも少なく
とも95%の同一性を有するものが特に好ましく、さら
に少なくとも95%の同一性を有するものの中でも少な
くとも97%であるのがより好ましく、中でも少なくと
も98%および少なくとも99%であるのが特に好まし
く、さらに少なくとも99%であるのがより好ましい。
【0040】特に好ましい具体例は、表1[配列番号:
1]のDNAによりコードされる成熟ポリペプチドと実
質的に同じ生物学的機能または活性を保持するポリペプ
チドをコードしているポリヌクレオチドである。
【0041】本発明はさらに本明細書上述の配列にハイ
ブリダイズするポリヌクレオチドに関する。この点に関
して、本発明は特に厳密な条件で本明細書上述のポリヌ
クレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関
する。本明細書で用いる「厳密な条件」および「厳密な
ハイブリダイゼーション条件」なる用語は、配列間の同
一性が少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%
である場合のみに起こるハイブリダイゼーションを意味
する。厳密なハイブリダイゼーション条件の例として
は、50%ホルムアミド。5xSSC(150mM N
aCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリ
ン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハーツ溶液、
10%硫酸デキストラン、および20μg/mlの変性
し、剪断されたサケ精子DNAを含有する溶液中、42
℃で一晩インキュベーションし、続いて約65℃で0.
1xSSC中でフィルターを洗浄するものである。ハイ
ブリダイゼーションおよび洗浄条件は周知であり、Samb
rookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual、第
2版;コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク
(1989)、とりわけその第11章に実例が示されてい
る。
【0042】本発明はまた、厳密なハイブリダイゼーシ
ョン条件で、配列番号:1に示すポリヌクレオチド配列
に関する完全遺伝子を含む適当なライブラリーを、配列
番号:1に示す上記ポリヌクレオチド配列またはそのフ
ラグメントの配列を有するプローブでスクリーニング
し、DNA配列を単離することにより得ることのできる
ポリヌクレオチド配列を本質的に含むポリヌクレオチド
をも提供する。かかるポリヌクレオチドを得るために有
用なフラグメントには、例えば本明細書の別の箇所にお
いて説明するプローブおよびプライマー等がある。
【0043】本発明のポリヌクレオチドアッセイに関し
てここでさらに論じるが、例えば上述の本発明のポリヌ
クレオチドを、lspAをコードするcDNA全長およ
びゲノムクローンを単離するための、およびlspA遺
伝子に高度な配列類似性を有するその他の遺伝子のcD
NAおよびゲノムクローンを単離するための、RNA、
cDNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーショ
ンプローブとして使用することができる。このようなプ
ローブは通常少なくとも15塩基を含む。好ましくはこ
のようなプローブは少なくとも30塩基を有し、少なく
とも50塩基を有していてもよい。とりわけ好ましいプ
ローブは少なくとも30塩基を有し、50塩基またはそ
れ以下である。例えば、lspA遺伝子のコーディング
領域は、配列番号:1に示すDNA配列を用いてオリゴ
ヌクレオチドプローブを合成してスクリーニングするこ
とにより単離できる。次いで、本発明の遺伝子の配列に
相補的な配列を有する標識オリゴヌクレオチドを、cD
NA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーのス
クリーニングに用い、プローブがライブラリーのいずれ
のメンバーにハイブリダイゼーションするのかを決定す
る。
【0044】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、例えば、疾病とりわけヒトの疾病の治療法およ
び診断法の発見のための研究試薬および材料として使用
でき、とりわけポリヌクレオチドアッセイに関連して本
明細書でさらに論じる。配列番号:1および/または2
の配列由来のオリゴヌクレオチドである本発明ポリヌク
レオチドを本明細書記載の方法に使用してもよいが、好
ましくはPCRに使用して、本明細書で同定したポリヌ
クレオチドの全体または一部が感染した組織に転写され
るかどうかを決定する。かかる配列が、病原体が達成し
た感染段階および感染型の診断にも有用であることが理
解される。
【0045】また本発明は、さらなるアミノもしくはカ
ルボキシル末端アミノ酸、または成熟ポリペプチドに内
在するアミノ酸を加えた成熟蛋白であるポリペプチドを
コードできるポリヌクレオチドも提供する(例えば成熟
形態が一つ以上のポリペプチド鎖を有する場合)。この
ような配列は、前駆体から成熟形態への蛋白のプロセッ
シングに役割を担い、蛋白の輸送を可能にし、蛋白の半
減期を延長もしくは短縮し、またはとりわけアッセイも
しくは製造のための蛋白の操作を容易にすることができ
る。一般的にインビボの場合、付加アミノ酸は、細胞性
酵素によりプロセッシングされ、成熟蛋白から取り除か
れる。1またはそれ以上のプロ配列と融合した成熟形態
のポリペプチドを有する前駆蛋白は、ポリペプチドの不
活性形態でありうる。プロ配列が除去されると、通常に
はこのような不活性前駆体が活性化される。プロ配列の
いくつかまたはすべてを活性化の前に除去できる。通
常、このような前駆体はプロ蛋白と称される。要する
に、本発明のポリヌクレオチドは成熟蛋白、リーダー配
列を加えた成熟蛋白(プレ蛋白と称することができ
る)、プレ蛋白のリーダー配列ではない1またはそれ以
上のプロ配列を有する成熟蛋白の前駆体、またはリーダ
ー配列および1またはそれ以上のプロ配列を有するプロ
蛋白の前駆体であるプレプロ蛋白をコードしていてもよ
く、プロ配列は通常ポリペプチドの活性および成熟形態
を生成するプロセッシング段階で除去される。
【0046】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリヌ
クレオチドを含むベクター、本発明ベクターで遺伝子操
作される宿主細胞および組換え技法による本発明のポリ
ペプチドの製造にも関する。本発明DNA構築物に由来
するRNAを用い、無細胞翻訳系を用いてこのような蛋
白を製造できる。組換え体を製造するために、宿主細胞
を遺伝子操作して、発現系もしくはそれらの一部、また
は本発明のポリヌクレオチドを組み込むことができる。
ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、例えば、Davi
sら、Basic Methods in Molecular Biology(1986);S
ambrookら、Molecular Cloning;A Laboratory Manua
l、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラ
トリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニ
ューヨーク(1989)のように、多くの標準的な実験マニ
ュアルに記載される方法により行うことができ、例えば
リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デ
キストラン媒介トランスフェクション、トランスベクシ
ョン、マイクロインジェクション、陽イオン脂質媒介ト
ランスフェクション、エレクトロポレーション、トラン
スダクション、スクレープ負荷、バリスティック導入お
よび感染等がある。
【0047】適当な宿主の代表的なものには、細菌細
胞、例えばストレプトコッカス属(Streptococci)、ス
タフィロコッカス属(Staphylococci)、エンテロコッ
カス属(Enterococci)、イー・コリ(E.coli)、スト
レプトミセス(Streptomyces)およびバチルス・ズブチ
リス(Bacillus subtiis)細胞;真菌細胞、例えば酵母
細胞およびアスペルギルス属(Aspergillus)細胞;昆
虫細胞、例えばドロソフィラS2(Drosophila S2)お
よびスポドプテラSf9(Spodoptera Sf9)細胞;動物
細胞、例えばCHO、COS、HeLa、C127、3
T3、BHK、293およびボウズ(Bows)黒色腫細
胞;ならびに植物細胞等がある。
【0048】本発明のポリペプチドを製造するために非
常に多くの発現系を使用できる。このようなベクターに
は、染色体、エピソームおよびウイルス由来のベクタ
ー、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エ
レメント由来、酵母染色体エレメント由来、例えばバキ
ュロウイルス、パポバウイルス、例えばSV40、ワク
シニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性
狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等のウイルス由来
のベクター、ならびにそれらを組み合わせたものに由来
するベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオファ
ージの遺伝学的エレメント由来のベクター、例えばコス
ミドおよびファージミド等がある。発現系の構築物は発
現を制御および引き起こす調節領域を含有していてもよ
い。この点に関して、一般的には、宿主中にポリヌクレ
オチドを保持、伸長または発現するのに、および/また
はポリペプチドを発現するのに適した任意の系またはベ
クターを発現に使用できる。周知のおよび通常的な種々
の任意の技術により、適当なDNA配列を発現系に挿入
してもよく、例えばSambrookら、Molecular Cloning,A
Laboratory Manual(上述)に記載されている。
【0049】翻訳蛋白を、小胞体内腔、ペリプラスミッ
クスペースまたは細胞外環境へ分泌させるために、適当
な分泌シグナルを発現するポリペプチドに組み込むこと
ができる。これらのシグナルはポリペプチドに本来的な
ものであってもく、あるいは異種性のシグナルでもよ
い。
【0050】本発明のポリペプチドは周知の方法によ
り、組換え細胞培養物から回収および精製でき、その方
法には、例えば硫酸アンモニウムまたはエタノール沈
殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラ
フィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性
相互作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィ
ー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよび
レクチンクロマトグラフィー等がある。高速液体クロマ
トグラフィーを精製に用いるのが最も好ましい。ポリペ
プチドが単離および/または精製中に変性した場合、再
び活性なコンホーメーションにするために、蛋白再生の
ための周知の技法を用いることができる。
【0051】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬として使用するための本発明のl
spAポリヌクレオチドの使用にも関する。真核生物と
りわけ哺乳動物、特にヒトにおけるlspAの検出は、
疾患の診断のための診断法を提供する。lspA遺伝子
を含む生物に感染した真核生物(本明細書において「個
体」とも称する)とりわけ哺乳動物、特にヒトを種々の
方法によりDNAレベルで検出できる。診断用の核酸
は、感染した個体の細胞および組織、例えば骨、血液、
筋肉、軟骨および皮膚より得ることができる。ゲノムD
NAを直接検出に使用してもよく、あるいは分析の前に
PCRもしくはその他の増幅法を用いることにより酵素
的に増幅できる。RNAまたはcDNAもまた同じ方法
で用いることができる。増幅法を用いると、真核生物と
りわけ哺乳動物、特にヒトに存在する原核生物株を、原
核生物遺伝子の遺伝子型の分析により特徴づけすること
ができる。対照配列の遺伝子型と比較した場合の増幅産
物の大きさの変化により、欠失および挿入を検出でき
る。点突然変異は、増幅DNAを標識化lspAポリヌ
クレオチド配列にハイブリダイズさせることにより同定
できる。完全に対合した配列はRNアーゼ消化により、
または融解温度の差により、誤対合二重らせんから区別
できる。変性剤含有または不含ゲル中のDNAフラグメ
ントの電気泳動の移動度の変化を検出することにより、
または直接的なDNAの配列決定により、DNA配列の
差を検出してもよい。例えばMeyersら、Science,230:1
242(1985)参照。また、特異的な位置での配列の変化
を、ヌクレアーゼ保護アッセイ、例えばRNアーゼおよ
びS1保護または化学的切断法によって明らかにしても
よい。例えばCottonら、Proc. Natl. Acad. Sci., US
A, 85:4397-4401 (1985)参照。
【0052】本発明の遺伝子の突然変異または多型性を
担持する細胞を、種々の技術により、DNAレベルで、
例えばセロタイピングすることにより検出してもよい。
例えば、RT−PCRを用いて突然変異を検出すること
ができる。RT−PCRは自動検出系、例えばGeneScan
等と組み合わせて用いるのがとりわけ好ましい。RNA
またはcDNAを同じ目的でPCRまたはRT−PCR
に用いてもよい。例を挙げると、lspAをコードする
核酸に相補的なPCRプライマーは、突然変異を同定お
よび分析するのに用いることができる。
【0053】本発明はまた、5'および/または3'末端
から1、2、3または4個のヌクレオチド除去したプラ
イマーをも提供する。該プライマーを用いて、感染個体
から単離された遺伝子を増幅してもよく、次いで、該遺
伝子をDNA配列を調べるための種々の技法に供しても
よい。このように、DNA配列における突然変異を検出
し、感染の診断および感染性物質のセロタイピングおよ
び/または分類に使用することができる。
【0054】本発明はまた、疾患、好ましくは細菌感
染、より好ましくはストレプトコッカス・ニューモニア
エによる感染、および最も好ましくは、中耳炎、結膜
炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞炎、膿胸および心内
膜炎、最も詳細には例えば脳脊髄液の感染のごとき髄膜
炎のような疾病の診断方法を提供し、該方法は、表1
[配列番号:1]の配列を有するポリヌクレオチドのの
発現レベルの上昇を個体由来の試料から検出することを
特徴とする。lspAポリヌクレオチドの発現の増加ま
たは低下は、ポリヌクレオチドの定量法として当該分野
でよく知られたいずれかの方法、例えば増幅、PCR、
RT−PCR、RNアーゼ保護、ノーザンブロッティン
グおよびその他のハイブリダイゼーション法を用いて測
定できる。
【0055】さらに、正常対照組織サンプルと比較し
て、lspA蛋白の過剰発現を検出するための本発明診
断アッセイを用いて、例えば感染の存在を検出してもよ
い。宿主由来のサンプル中のlspA蛋白のレベルを決
定するために用いることができるアッセイ技法は、当業
者に周知である。かかるアッセイ法には、ラジオイムノ
アッセイ、競争結合アッセイ、ウェスタンブロット分析
およびELISAアッセイ等がある。
【0056】抗体 本発明のポリペプチドもしくはそれらの変種、またはそ
れらを発現する細胞を免疫源として用いて、かかるポリ
ペプチドに免疫特異的な抗体を得ることができる。本明
細書で用いる「抗体」には、モノクローナルおよびポリ
クローナル抗体、キメラ、一本鎖、サル化抗体およびヒ
ト化抗体、ならびにFabフラグメントが包含され、さ
らに免疫グロブリン発現ライブラリーの産物等のFab
フラグメントも包含される。本発明のポリペプチドに対
して生じる抗体は、ポリペプチドまたはエピトープが付
いたフラグメント、アナログまたは細胞を、好ましくは
ヒトはでない動物に通常の実験法を用いて投与すること
により得ることができる。連続的細胞系培養により産生
される抗体を提供する、当業者周知の技術を用いて、モ
ノクローナル抗体を調製することができる。例として
は、Kohler, G.およびMilstein, C.,Nature, 256:49
5-497 (1975); Kozborら、Immunology Today, 4:72
(1983);Coleら、Monoclonal Antibodies and Cance
r Therapy, Alan R Liss, Inc.、77-96頁(1985)に記
載されるような種々の技法がある。一本鎖抗体の産生の
ために記載された技術(米国特許第4946778号)
を適用して、本発明ポリペプチドに対する一本鎖抗体を
得ることができる。また、トランスジェニックマウスま
たはその他の生物、例えばその他の哺乳動物を用いてヒ
ト化抗体等の抗体を発現させてもよい。
【0057】別法として、ファージディスプレイ技法を
用いて、抗−ポリペプチドを有することにつきスクリー
ニングされたヒト・リンパ球のPCR増幅されたv遺伝
子のレパートリーから、抗−lspAを有することにつ
いてスクリーニングされたヒトから、あるいは無処理の
ライブラリーから、ポリペプチドに対する結合活性を有
する抗体遺伝子を選別することもできる(McCafferty,
J.ら、Nature 348:552-554 (1990); Marks, J.ら、B
iotechnology 10:779-783 (1992))。これらの抗体の
親和性はチェインシャフリング(chain shuffling)に
より改善することもできる(Clackson, T.ら、Nature 3
52:624-628 (1991))。
【0058】二つの抗原結合ドメインが存在する場合、
各ドメインは「二特異性」抗体と称する異なるエピトー
プに対して指向される。
【0059】上記抗体を用いてポリペプチドを発現する
クローンを単離または同定してもよく、上記抗体を親和
性クロマトグラフィーにより精製することができる。従
って、とりわけlspAに対する抗体を、感染、とりわ
け細菌感染、特に中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜
炎、静脈洞炎、膿胸および心内膜炎、最も詳細には例え
ば脳脊髄液の感染のごとき髄膜炎のような疾病の治療に
用いてもよい。
【0060】ポリペプチド変種には抗原的、エピトープ
的または免疫学的に等価な変種等があり、本発明の特定
の態様である。本明細書で用いる「抗原的に等価な誘導
体」なる用語は、本発明により蛋白またはポリペプチド
に対して生成した場合、病原および哺乳動物宿主間での
即時的な物理的相互作用を妨害する特定の抗体により特
異的に認識されるポリペプチドまたはその同等物を包含
する。本明細書で用いる「免疫学的に等価な誘導体」な
る用語は、脊椎動物において抗体を産生させるのに適し
た処方を用いた場合、抗体が病原および哺乳動物宿主間
での即時的な物理的相互作用を妨害するように作用する
ペプチドまたはその等価物を包含する。
【0061】ポリペプチド、例えば抗原的、免疫学的に
等価な誘導体、またはそれらの融合蛋白は、マウスまた
はその他の動物例えばラットもしくはニワトリを免疫す
るための抗原として使用できる。融合蛋白はポリペプチ
ドに安定性を付与できる。抗原は、例えば抱合すること
により、免疫原性キャリヤ蛋白、例えばウシ血清アルブ
ミン(BSA)またはキーホール・リンペット・ヘモシ
アニン(keyholelimpet haemocyanin:KLH)に結合
することができる。あるいはまた、蛋白もしくはポリペ
プチド、またはそれらに抗原的もしくは免疫学的に等価
なポリペプチドの多重コピーを含む多重抗原ペプチド
は、免疫原性を改良するための十分な抗原性を有してい
るので、キャリヤーを使用しなくてすむ。
【0062】好ましくは、抗体またはそれらの変種を、
個体における免疫原性を減じるために修飾する。例え
ば、個体がヒトである場合、最も好ましくは、抗体は
「ヒト化」されており;この場合、ハイブリドーマ由来
の抗体の相補性決定領域がヒト・モノクローナル抗体に
移植されており、例えばJones,P.ら、Nature 321:522-5
25(1986)またはTempestら、Biotechnology 9:266-273
(1991)に記載されている。本発明のポリヌクレオチド
を遺伝学的免疫において使用する場合、例えばプラスミ
ドDNAの筋肉への直接注射(Wolffら、Hum.Mol.Gene
t.1:363(1992);Manthorpeら、Hum.Gene Ther.4:419
(1963))、特異的蛋白キャリヤーとDNAとの複合体
の送達(Wuら、J.Biol.Chem.264:16985(1989))、リ
ン酸カルシウムとのDNA共沈(Benvenisty & Reshe
f、PNAS 83:9551(1986))、種々の形態のリポソーム
中へのDNA封入(Kanedaら、Science 243:375(198
9))、微粒子爆撃(Tangら、Nature 356:152(199
2);Eisenbraunら、DNA Cell Biol.12:791(1993))
およびクローン化レトロウイルスベクターを用いたイン
ビボ感染(Seegerら、PNAS 81:5849(1984))等の適切
な送達方法を用いるのが好ましい。
【0063】アンタゴニストおよびアゴニスト−アッセ
イおよび分子本発明ポリペプチドを用いて、例えば、細
胞、無細胞標品、化学ライブラリー、および天然産物混
合物中における小型分子基質およびリガンドの結合を評
価してもよい。これらの基質およびリガンドは天然基質
およびリガンドであってもよく、構造上または機能上の
模倣物であってもよい。例えば、Coligan et al.,Curre
nt Protocols in Immunology 1(2):Chapter 5 (1991)参
照。
【0064】また本発明は、lspAポリペプチドまた
はポリヌクレオチドの作用を増強(アゴニスト)または
阻害(アンタゴニスト)する化合物、詳細には、静菌性
および/または殺菌性化合物を同定するための、化合物
のスクリーニング方法をも提供する。該スクリーニング
方法は高処理量の方法である。例えば、アゴニストまた
はアンタゴニストをスクリーニングするために、lsp
Aポリペプチドおよびかかるポリペプチドの標識基質も
しくはリガンドを含む、合成反応混合物、膜、細胞エン
ベロープもしくは細胞壁のごとき細胞コンパートメン
ト、またはそれらの調合物を、lspAゴニストまたは
アンタゴニストである可能性のある候補化合物の不存在
下または存在下でインキュベーションする。候補分子が
lspAポリペプチドにアゴナイズまたはアンタゴナイ
ズする能力は、標識化リガンドの結合の低下またはこの
ような基質からの生成物の産生の低下に反映される。結
合しても影響を及ぼさない分子、すなわちlspAの効
果を誘導しない分子は、最も良好なアンタゴニストであ
る可能性がある。結合性が良好で、基質からの生成物の
生成速度を高める分子はアゴニストである。基質からの
生成物の生成速度またはレベルはリポーターシステムを
用いることにより強調できる。この点に関して有用なリ
ポーターシステムには、生成物に転換される比色測定用
標識化基質、lspAポリヌクレオチドまたはポリペプ
チド活性の変化に応答するリポーター遺伝子、および当
該分野で周知の結合アッセイ等があるが、これらに限定
するものではない。
【0065】lspAンタゴニストのアッセイのもう1
つの例は競争アッセイであり、競争阻害アッセイに適し
た条件下で、lspAおよび潜在的アンタゴニストを、
lspA結合分子、組換えlspA結合分子、天然基質
もしくはリガンド、または基質もしくはリガンド模倣物
と混合する。例えば放射活性または比色測定用化合物に
よりlspAを標識し、結合分子に結合した、または生
成物に変換されたlspA分子の数を正確に決定して、
潜在的なアンタゴニストの効果を評価できる。
【0066】潜在的アンタゴニストには、本発明ポリペ
プチドに結合し、そのことによりその活性を阻害し消失
させる小型有機分子、ペプチド、ポリペプチドおよび抗
体などがある。また、潜在的アンタゴニストは、密接に
関連した蛋白または抗体のごとき小型有機分子、ペプチ
ド、ポリペプチドであってもよく、それらは結合分子の
同じ部位に結合するが、lspAにより誘導される活性
を誘導せず、それゆえlspAを結合から排除すること
によりlspAの作用を妨害する。潜在的アンタゴニス
トには、ポリペプチドの結合部位に結合し、およびそれ
を占領し、それにより細胞性結合分子への結合を妨害し
て、正常の生物学的活性を妨害する小型分子等がある。
小型分子の例としては、小型有機分子、ペプチド、ペプ
チド様分子等があるが、これらに限定するものではな
い。その他の潜在的アンタゴニストにはアンチセンス分
子等がある(これらの分子についての記載に関してはOk
ano,J.,Neurochem.56:560(1991);Oligodeoxy-nucle
otides as Antisense Inhibitors of Gene Expressio
n,CRCプレス、ボッカラートン、フロリダ州(198
8)参照)。好ましい潜在的アンタゴニストには、ls
pA関連化合物およびlspA変種等がある。
【0067】本明細書に示す各DNA配列を、抗細菌化
合物の発見および開発に使用してもよい。コードされて
いる蛋白は、発現した場合、抗細菌剤のスクリーニング
のための標的として使用されうる。さらに、コードされ
ている蛋白のアミノ末端領域または各mRNAのシャイ
ン−ダルガノ配列または他の翻訳容易化配列をコードし
ているDNA配列を用いてアンチセンス配列を構築し、
目的コーディング配列の発現を制御することもできる。
【0068】本発明は、感染の続発症に関与する病因お
よび哺乳動物宿主間の最初の物理的相互作用を妨害する
ための本発明ポリペプチド、ポリヌクレオチドまたは阻
害物質の使用を提供する。とりわけ本発明分子を、内在
デバイス上の哺乳動物細胞外マトリックス蛋白または傷
における細胞外マトリックス蛋白への細菌の付着、詳細
にはグラム陽性細菌の付着の防止;例えば、哺乳動物チ
ロシンキナーゼのホスホリレーションを開始することに
よる、lspA蛋白により媒介される哺乳動物細胞への
侵入のブロック(Rosenshine et al., Infect. Immuno
l. 60: 2211 (1992));哺乳動物細胞外マトリックス蛋
白と細菌lspA蛋白との間の、組織ダメージを媒介す
る細菌付着のブロック;内在デバイスの移植または他の
外科的方法以外により開始される、感染における通常の
病状の進行のブロックに使用することができる。
【0069】本発明アンタゴニストおよびアゴニスト
を、例えば、感染、とりわけ細菌感染、特に中耳炎、結
膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞炎、膿胸および心
内膜炎、最も詳細には例えば脳脊髄液の感染のごとき髄
膜炎のような疾病の抑制および治療に用いてもよい。
【0070】ワクチン 本発明の別の態様は、個体とりわけ哺乳動物における免
疫学的反応を誘導する方法に関し、該方法は、感染、詳
細には細菌感染、最も詳細にはストレプトコッカス・ニ
ューモニアエ感染から個体を防御するための抗体および
/またはT細胞免疫応答を生じさせるに十分なlspA
またはそのフラグメントもしくは変種を個体に接種する
ことを特徴とする。かかる免疫学的応答が細菌の複製を
遅らせる方法も提供される。本発明のさらにもう1つの
態様は、個体における免疫学的応答の誘導方法に関し、
該方法は、疾病が個体においてすでに確立されているか
否かにかかわらず、インビボでlspA、またはそのフ
ラグメントもしくは変種を発現させるためにlspAま
たはそのフラグメントもしくは変種の発現を指令する核
酸ベクターをかかる個体に送達して、例えば、抗体およ
び/またはT細胞免疫応答(例えば、サイトカイン産生
T細胞または細胞毒性T細胞)を生じさせる免疫学的応
答を誘導して、該個体を疾病から防御する抗体を産生さ
せることを特徴とする。迅速に遺伝子を所望細胞中に投
与する方法としては、粒子上にコーディングすること等
がある。かかる核酸ベクターはDNA、RNA、修飾核
酸、またはDNA/RNAハイブリッドを含んでいても
よい。
【0071】本発明のさらなる態様は、免疫学的反応を
宿主内に誘導できる、または誘導されたた宿主に導入し
た場合、lspAまたはそれによりコードされている蛋
白に対する免疫学的反応を該宿主に誘導する免疫学的組
成物に関し、その組成物は組換えlspAまたはそれに
よりコードされている蛋白を含み、lspAまたはそれ
によりコードされている蛋白に対する抗原をコードし発
現するDNAを含む。免疫学的応答を治療的または予防
的に用いてもよく、また免疫学的応答はCTLまたはC
D4+T細胞から生じるような抗体免疫または細胞性免
疫の形態であってもよい。
【0072】lspAポリペプチドまたはそれらのフラ
グメントを、それ自身は抗体を産生しないが、第1の蛋
白を安定化し、免疫原的および保護特性を有する融合蛋
白を産生する能力のある共存蛋白(co-protein)と融合
させてもよい。好ましくは、かかる融合組換え蛋白は、
抗原補蛋白、例えばヘモフィルス・インフルエンザエ
(Hemophilus influenzae)由来のリポ蛋白D、グルタ
チオン−S−トランスフェラーゼ(GST)またはベー
ターガラクトシダーゼのごとき共存蛋白、蛋白を可溶化
してそれらの産生および精製を促進する比較的大きな共
存蛋白等を含む。さらに、共存蛋白は免疫系において普
遍的な刺激を提供するという意味で、アジュバントとし
て作用することができる。共存蛋白は第1の蛋白のアミ
ノまたはカルボキシいずれの末端に結合していてもよ
い。
【0073】本発明は、本発明のポリペプチドまたはポ
リヌクレオチドおよびSato Y.ら、Science 273:352 (19
66)に記載されているような免疫刺激DNA配列を含む
組成物、とりわけワクチン組成物、および方法を提供す
る。
【0074】また、本発明は、ストレプトコッカス・ニ
ューモニアエに感染した動物モデルにおいて、かかる遺
伝的免疫化実験に用られるDNA構築物中の細菌細胞表
面蛋白の不変領域をコードすることが示されている、説
明したポリヌクレオチドまたはとりわけそれらのフラグ
メントを用いる方法を提供し、これらはとりわけ予防的
または治療的免疫反応を刺激することができる蛋白エピ
トープを同定するのに有用である。この研究は、哺乳動
物、とりわけヒトにおける細菌感染とりわけストレプト
コッカス・ニューモニアエ感染の予防薬または治療的処
置の開発のために、感染に抵抗しこれを一掃するのに成
功した動物の必須器官から特に価値あるモノクローナル
抗体をうまく調製することを可能にすると思われる。
【0075】ポリペプチドを宿主接種用抗原として用い
て、例えば損傷組織への細菌の付着を阻害することによ
り細菌の侵入に対して防御する特異的抗体を得てもよ
い。組織損傷の例としては、例えば機械的、化学的もし
くは熱的ダメージにより、または内在デバイスの埋め込
みにより引き起こされた皮膚または結合組織の創傷、ま
たは粘膜、例えば口、乳腺、尿道または膣の創傷等があ
る。
【0076】また本発明は、適切な担体と一緒になった
免疫原性組換え蛋白を含有するワクチン処方を包含す
る。蛋白は胃で分解されうるので、非経口的に、例えば
皮下、筋肉内、静脈内または皮膚内等に投与するのが好
ましい。非経口投与に適した処方には、抗酸化剤、緩衝
液、静細菌剤、および処方を個体の体液(好ましくは血
液)と等張にする溶質を含有していてもよい水性または
非水性滅菌注射液、および懸濁化剤または増粘剤を含有
していてもよい水性または非水性滅菌懸濁液等がある。
処方は1回投与または多回投与用容器、例えばシールし
たアンプルおよびバイアルに入れてよく、使用直前に滅
菌液体担体の添加のみを必要とする凍結乾燥状態として
保存してもよい。ワクチン処方は処方の免疫原性を高め
るアジュバント系を含有していてもよく、例えば水中油
系または当該分野で周知のその他の系等がある。投与量
はワクチンの特異的活性に依存し、通常の実験法により
容易に決定できる。
【0077】本発明を特定のlspA蛋白に関して説明
したが、本発明は天然に存在する蛋白および、実質的に
組換え蛋白の免疫原特性に影響しない付加、欠失または
置換を施した類似の蛋白のフラグメントを包含すること
が理解されよう。
【0078】組成物、キットおよび投与 本発明はまた上述のポリヌクレオチドもしくはポリペプ
チド、またはそれらのアゴニストもしくはアンタゴニス
トを含む組成物にも関する。本発明ポリペプチドを、細
胞、組織もしくは生物に用いられる未滅菌もしくは滅菌
済み担体と混合して、例えば対象への投与に適した医薬
的担体と混合して用いることができる。このような組成
物は、例えば溶媒添加物または治療上有効量の本発明ポ
リペプチド、および医薬的に許容できる担体または賦形
剤を含む。このような担体には生理食塩水、緩衝化生理
食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノー
ルおよびそれらの組み合わせ等があるが、これらに限定
するものではない。処方は投与法に適したものにすべき
である。さらに本発明は、1またはそれ以上の上記本発
明組成物成分を充填した1またはそれ以上の容器を含む
診断用および医薬用パックおよびキットにも関する。
【0079】本発明ポリペプチドおよびその他の化合物
を、単独で、あるいは治療用化合物等のその他の化合物
と組み合わせて用いてもよい。いずれかの有効かつ利便
的な方法、例えば、とりわけ局所、経口、経膣、静脈
内、腹膜腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内、または皮膚内の
経路で医薬組成物を投与してもよい。治療において、ま
たは予防薬として、活性物質を注射用組成物として、例
えば好ましくは等張の滅菌水性分散物として個体に投与
できる。別法として、組成物を局所適用用、例えば軟
膏、クリーム、ローション、眼軟膏、点眼液、点耳液、
洗口剤、含浸包帯および縫合用の糸、ならびにエアロゾ
ール等の形態に処方してもよく、適当な慣用的な添加
物、例えば保存剤、薬物の浸透を補助する溶媒、ならび
に軟膏およびクリームには軟化剤を含有していてもよ
い。かかる局所用処方は、適合した慣用的な担体、例え
ばクリームまたは軟膏基剤、およびローションにはエタ
ノールまたはオレイルアルコールを含有していてもよ
い。このような担体は重量で処方の約1%から約98%
であってよく、より通常には重量で処方の約80%まで
とする。哺乳動物とりわけヒトに投与するために、活性
物質の1日あたりの投与量は、0.01mg/kgから
10mg/kgであり、典型的には約1mg/kgであ
る。医者はあらゆる場合、個体に最も適した実際の投与
量を決定し、年齢、体重および特に個体の反応性に応じ
て変化させる。上述の投与量は、平均的なケースの典型
例である。もちろん、高用量および低用量の範囲が適合
する個々の例もあり、かかる例は本発明の範囲内であ
る。
【0080】内在デバイスには外科的インプラント、補
てつデバイスおよびカテーテル等があり、即ち個体の体
に導入し、長時間その位置に存在するものである。この
ようなデバイスには、例えば人工関節、心臓弁、ペース
メーカー、血管移植片、血管カテーテル、脳脊髄液シャ
ント、尿カテーテル、継続的歩行可能腹膜透析(contin
uous ambulatory peritoneal dialysis:CAPD)カ
テーテル等がある。本発明の組成物を注射により投与
し、内在デバイスの挿入の直前に、関連細菌に対する全
身的な効果を得てもよい。手術後、デバイスが体内に存
在する期間中、処置を続けてもよい。さらに、外科的手
技中に広げるカバーに用いて、細菌性創傷感染、とりわ
けストレプトコッカス・ニューモニアエの創傷感染を防
御することもできる。
【0081】多くの整形外科医は、補てつ関節を有する
ヒトについては、菌血症を生じうる歯科的処置の前に抗
生物質予防法を考慮すべきであると考えている。遅延性
の重篤な感染は、時々補てつ関節を失うに至る深刻な合
併症であり、有意性のある罹病率および死亡率を伴う。
それゆえ、この状況において、予防的な抗生物質に代わ
るものとして、活性物質の使用を拡張することが可能で
ある。
【0082】上述の治療に加え、一般的には本発明組成
物を創傷の治療薬として使用して、創傷組織において曝
露されたマトリックス蛋白に細菌が付着するのを防いで
もよく、歯科治療においては抗生物質による予防法に代
えて、またはそれと組み合わせて予防的に使用してもよ
い。
【0083】別法として、本発明の組成物を用いて挿入
直前の内在デバイスを浸してもよい。創傷または内在デ
バイスを浸すためには、活性物質は1μg/mlから1
0mg/mlの濃度であるのが好ましい。ワクチン組成
物を便宜的に注射可能な形態にする。慣用的なアジュバ
ントを用いて免疫反応を高めてもよい。ワクチン化に適
した単位投与量は、抗原0.5〜5μg/kgであり、
このような投与量は1〜3週間隔で1〜3回投与するの
が好ましい。本発明化合物については、指示した投与量
範囲では、適切な個体への投与を妨げるような不利な毒
性効果は観察されない。
【0084】本明細書に開示した各文献を、参照により
その全体が本明細書に記載されているものとみなす。本
願が優先権を主張しているいずれの特許出願も、参照に
よりその全体が本明細書に記載されているものとみな
す。
【0085】
【実施例】以下の実施例は、詳細に説明したこと以外
は、当業者に周知で通常的な標準的な技法を用いて実施
する。実施例は説明のためにのみ示すもので、本発明を
限定するものではない。 実施例1:菌株の選択、ライブラリーの製造および配列
決定 配列番号:1に示すDNA配列を有するポリヌクレオチ
ドを、イー・コリ(E.coli)中のストレプトコッカス・
ニューモニアエの染色体DNAのクローンのライブラリ
ーから得た。重複するストレプトコッカス・ニューモニ
アエのDNAを含有する2個またはそれ以上のクローン
からの配列決定データを用いて配列番号:1の隣接DN
A配列を構築した場合もある。通常の方法、例えば以下
の方法1および2によりライブラリーを製造できる。全
細胞DNAは、ストレプトコッカス・ニューモニアエ 0
100993から、標準法に準じて単離し、二つの方法のどち
らかによりサイズ分画する。
【0086】方法1 標準法に準じてサイズ分画化するために、全細胞DNA
を注射針に通して機械的に剪断する。11kbpまでの
大きさのフラグメントを、エクソヌクレアーゼおよびD
NAポリメラーゼで処理することにより、平滑末端化
し、EcoRIリンカーを加える。フラグメントを、E
coRIで切断されているベクターラムダZapIIに
連結し、標準法によりライブラリーをパッケージング
し、次いでパッケージングしたライブラリーでE. coli
を感染させる。ライブラリーは標準法により増幅する。 方法2 全細胞DNAは、ライブラリーベクター(例えば、Rs
aI、PalI、AluI、Bshl235I)にクロ
ーニングするための一連のフラグメントを適切に生じる
1の制限酵素または制限酵素の組み合わせで部分的加水
分解し、かかるフラグメントを標準法に準じてサイズ分
画化する。EcoRIリンカーをDNAおよびフラグメ
ントに連結し、次いでEcoRIで切断されているベク
ターラムダZapIIに連結し、標準法によりライブラ
リーをパッケージングし、次いでパッケージングしたラ
イブラリーでE. coliを感染させる。ライブラリーを標
準法により増幅する。
【0087】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:O'Dwyer, Karen M. Black, Michael T. (ii)発明の名称:新規lspA (iii)配列の数:2 (vi)連絡先: (A)宛て名:Dechert Price &Rhoads (B)通り名:4000 Bell Atlantic Tower, 1717 Arch
Stre (C)都市名:Philadelphia (D)州名:PA (E)国名:アメリカ合衆国 (F)ZIP:19103-2793 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体タイプ:ディスケット (B)コンピューター:IBMコンパチブル (C)作動システム:Windows 95 (D)Windows用FastSEQバージョン2.0b (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先の出願データ: (A)出願番号:60/052215 (B)出願日:1998年7月10日 (viii)代理人等の情報: (A)氏名:Falk, Stephen T (B)登録番号:36795 (C)代理人等における処理番号:GM10035 (xi)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:215−994−2488 (B)ファックス番号:215−994−2222 (C)テレックス:
【0088】(2)配列番号:1に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:462塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:2本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:1: ATGAAAAAAA GAGCAATAGT GGCAGTCATT GTACTGCTTT TAATTGGGCT GGATCAGTTG 60 GTCAAATCCT ATATCGTCCA GCAGATTCCA CTGGGTGAAG TGCGCTCCTG GATTCCCAAT 120 TTCGTTAGCT TGACCTACCT GCAAAATCGA GGTGCAGCCT TTTCTATCTT ACAAGATCAG 180 CAGCTGTTAT TCGCTGTCAT TACTCTGGTT GTCGTGATAG GTGCCATTTG GTATTTACAT 240 AAACACATGG AGGACTCATT CTGGATGGTC TTGGGTTTGA CTCTAATAAT CGCGGGTGGT 300 CTTGGAAACT TTATTGACAG GGTCAGTCAG GGCTTTGTTG TGGATATGTT CCATCTTGAC 360 TTTATCAACT TTGCAATTTT CAATGTGGCA GATAGCTATC TGACGGTTGG AGTGATTATT 420 TTATTGATTG CAATGCTAAA AGAGGAAATA AATGGAAATT AA 462
【0089】(2)配列番号:2に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:153アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:2: Met Lys Lys Arg Ala Ile Val Ala Val Ile Val Leu Leu Leu Ile Gly 1 5 10 15 Leu Asp Gln Leu Val Lys Ser Tyr Ile Val Gln Gln Ile Pro Leu Gly 20 25 30 Glu Val Arg Ser Trp Ile Pro Asn Phe Val Ser Leu Thr Tyr Leu Gln 35 40 45 Asn Arg Gly Ala Ala Phe Ser Ile Leu Gln Asp Gln Gln Leu Leu Phe 50 55 60 Ala Val Ile Thr Leu Val Val Val Ile Gly Ala Ile Trp Tyr Leu His 65 70 75 80 Lys His Met Glu Asp Ser Phe Trp Met Val Leu Gly Leu Thr Leu Ile 85 90 95 Ile Ala Gly Gly Leu Gly Asn Phe Ile Asp Arg Val Ser Gln Gly Phe 100 105 110 Val Val Asp Met Phe His Leu Asp Phe Ile Asn Phe Ala Ile Phe Asn 115 120 125 Val Ala Asp Asn Tyr Leu Thr Val Gly Val Ile Ile Leu Leu Ile Ala 130 135 140 Met Leu Lys Glu Glu Ile Asn Gly Asn 145 150
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 48/00 C07K 16/40 C07K 16/40 G01N 33/50 G01N 33/50 A61K 37/02 ADZ (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 カレン・エム・オドワイアー アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州フ ェニックスビル、コロネル・ウィリアム・ デュイーズ・プレイス1311番 (72)発明者 マイケル・ティ・ブラック アメリカ合衆国19425ペンシルベニア州チ ェスター・スプリングズ、ミルハウス・ウ エイ502番

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)配列番号2のアミノ酸配列を含むポ
    リペプチドコードしているポリヌクレオチドに対して少
    なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド; (b)寄託株のストレプトコッカス・ニューモニアエ中
    に含まれるlspA遺伝子により発現されるのと同じ成
    熟ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対
    して少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチ
    ド; (c)配列番号:2のアミノ酸配列に対して少なくとも
    70%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコ
    ードしているポリヌクレオチド; (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    に対して相捕的であるポリヌクレオチド;および (e)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    の少なくとも15個の連続した塩基を含むポリヌクレオ
    チドからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を
    含む単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 DNAである請求項1のポリヌクレオチ
    ド。
  3. 【請求項3】 RNAである請求項1のポリヌクレオチ
    ド。
  4. 【請求項4】 配列番号1に示す核酸配列を含む請求項
    2のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号1に示すヌクレオチド1から4
    77までを含む請求項2のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリ
    ペプチドをコードしている請求項2のポリヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 請求項1のポリヌクレオチドを含むベク
    ター。
  8. 【請求項8】 請求項7のベクターを含む宿主細胞。
  9. 【請求項9】 請求項8の宿主細胞から上記DNAによ
    りコードされているポリペプチドを発現させることを含
    む、ポリペプチドの製造方法。
  10. 【請求項10】 lspAポリペプチドまたはフラグメ
    ントの製造方法であって、該ポリペプチドまたはフラグ
    メントの生成に十分な条件下で請求項8の宿主を培養す
    ることを含む方法。
  11. 【請求項11】 配列番号:2のアミノ酸配列に対して
    少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含むポリペ
    プチド。
  12. 【請求項12】 配列番号:2に示すアミノ酸配列を含
    むポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11のポリペプチドに対する抗
    体。
  14. 【請求項14】 請求項11のポリペプチドの活性また
    は発現を阻害するアンタゴニスト。
  15. 【請求項15】 治療上有効量の請求項11のポリペプ
    チドを個体に投与することを含む、lspAポリペプチ
    ドを必要とする個体の治療方法。
  16. 【請求項16】 治療上有効量の請求項14のアンタゴ
    ニストを個体に投与することを含む、lspAポリペプ
    チドの阻害を必要とする個体の治療方法。
  17. 【請求項17】 個体における請求項11のポリペプチ
    ドの発現または活性に関連した疾病の診断方法であっ
    て、 (a)該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定
    すること、および/または (b)個体由来の試料中の該ポリペプチドの存在または
    量について分析することを含む方法。
  18. 【請求項18】 請求項11のポリペプチドと相互作用
    して、その活性を阻害または活性化する化合物の同定方
    法であって、 化合物とポリペプチドとの間の相互作用を可能にする条
    件下で、ポリペプチドとスクリーニングすべき化合物と
    を接触させて化合物の相互作用を評価し(かかる相互作
    用はポリペプチドと化合物との相互作用に応答した検出
    可能シグナルを提供しうる第2の成分に関連したもので
    ある)、 次いで、化合物とポリペプチドとの相互作用により生じ
    るシグナルの存在または不存在を検出することにより、
    化合物がポリペプチドと相互作用して、その活性を活性
    化または阻害するかどうかを決定することを含む方法。
  19. 【請求項19】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、抗体および/またはT細胞免疫応答
    を生じさせて動物を疾病から防御するに十分な請求項1
    1のlspAポリペプチドまたはそのフラグメントもし
    くは変種を哺乳動物に接種することを含む方法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、lspAポリペプチドまたはそのフ
    ラグメントもしくは変種をインビボで発現させて、抗体
    および/またはT細胞免疫応答を生じさせる免疫学的応
    答を誘導して該動物を疾病から防御するするために、請
    求項11のlspAポリペプチドまたはそのフラグメン
    トもしくは変種の発現を指令する核酸ベクターを送達す
    ることを含む方法。
JP10229900A 1997-07-10 1998-07-10 新規lspA Withdrawn JPH11127875A (ja)

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US60/052215 1997-07-10

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