JPH11127682A - 飼料作物の成形・梱包装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーチェン式のロールベーラに使用されてい
るバーチェン式成形装置の横バーにベルトを取付けて成
形室の全部あるいは一部を構成する。 【解決手段】 ．無端バーチェンの横バーの表面にベ
ルトを取付け、これら無端チェン及びベルトにより、横
バーに平行な横方向の開口部を有し、内部に側面形状が
ほぼ円形をなす成形空間が形成される成形装置の全部あ
るいは一部を構成する。．成形装置の開口部に臨ん
で、圃場から飼料作物を拾い上げるピックアップ機構、
あるいはピックアップ機構及び該ピックアップ機構によ
り拾い上げた飼料作物を切断して供給する飼料作物拾い
上げ・切断・供給装置を配設する。．開口部に、フォ
レージハーベスタのような圃場から飼料作物を細断しな
がら収穫する細断収穫機構と、この細断収穫機構からの
細断飼料を収容して排出する飼料作物細断収穫・収容・
排出装置を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バーチェン式のロ
ールベーラに使用されているバーチェン式成形装置のロ
ッド（タイトバー、横バー）に、新たにベルトを取付け
て成形室の全部あるいは一部を構成する飼料作物の成形
・梱包装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、バーチェーン式のロールベーラに
使用されているバーチェン式成形装置として、左右対を
なし縦方向に回動する無端チェン間に多数の横バーを取
付けてバーチェンを構成し、このバーチェンにより、上
記横バーに平行な横方向の開口部を有し、内部に側面形
状がほぼ円形をなす成形空間を形成したものが知られて
いる。また、上記バーチェンに代えてベルトにしたベル
ト式のロールベーラも周知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のバーチェン
式成形装置においては、成形空間に供給された飼料作物
をロール状に成形するのは横バーであり、飼料作物の長
さが比較的長いものでは飼料作物が横バー間から外側に
抜け出すことは少ないが、供給された飼料作物が短いも
のや細断されたものであると、成形時に横バー間から外
側に抜け出してロスが多くなるという問題点があった。
また、ベルト式のロールベーラでは、駆動系に対してベ
ルトのスリップが生じやすい、という問題点があった。

【０００４】本発明は、バーチェン式成形装置の横バー
に、ベルトを取付けて成形室の全部あるいは一部を構成
することで、上記の問題点を解決することを目的になさ
れたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、 Ａ．左右対をなし縦方向に回動する無端チェン間に多数
の横バーを取付けてバーチェンを構成し、このバーチェ
ンの横バーの表面にベルトを取付け、これら無端チェ
ン、多数の横バー及びベルトにより、上記横バーに平行
な横方向の開口部を有し、内部に側面形状がほぼ円形を
なす成形空間が形成される成形装置の全部あるいは一部
を構成し、上記開口部から供給した飼料作物を、成形空
間内で一方向に回転させながら円柱状に成形して後、梱
包するようにしたことを特徴としている。

【０００６】Ｂ．上記成形装置の開口部に臨んで、圃場
から飼料作物を拾い上げるピックアップ機構、あるいは
ピックアップ機構及び該ピックアップ機構により拾い上
げた飼料作物を切断して供給する飼料作物拾い上げ・切
断・供給装置を配設し、上記開口部に、ピックアップ機
構により拾い上げた飼料作物、あるいは飼料作物拾い上
げ・切断・供給装置による切断飼料を供給し、成形空間
内で円柱状に成形して後、梱包するようにしたことを特
徴としている。

【０００７】Ｃ．上記成形装置の開口部に臨んで、フォ
レージハーベスタのような圃場から飼料作物を細断しな
がら収穫する細断収穫機構と、この細断収穫機構からの
細断飼料を収容して排出する飼料作物細断収穫・収容・
排出装置を配設し、上記開口部に、飼料作物細断収穫・
収容・排出装置から細断飼料を供給し、円柱状に成形し
て後、梱包するようにしたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】上記の構成によって本発明の飼料作物の成形・
梱包装置は、次のような作用をする。

【０００９】．上記Ａ．の構成により、開口部から供
給された飼料作物を、成形空間内でベルトにより一方向
に回転させながら円柱状のロールベールに成形して梱包
する。このとき、従来のベルト式のロールベーラでは駆
動系に対してベルトがスリップしやすいが、本発明では
チェン駆動であるためスリップを生じない。また、バー
チェンの横バーの表面にベルトを取付けることで、ロー
ル成形面に飼料作物が通過する間隙が少なくなり、細断
した飼料作物であってもロスを少なくしてロールベール
が成形・梱包される。さらに、ベルトは横バーにボルト
等で固着されているため、ベルトと横バーの間に滑りは
生じず、また、成形室内側ではベルトは波状になり飼料
作物を挟み込むようにして回転するので、ベルト面と飼
料作物とのスリップは少なく、効率的なロールベールの
成形・梱包が行われる。

【００１０】．上記Ｂ．の構成により、開口部に、ピ
ックアップ機構により拾い上げた飼料作物、あるいは飼
料作物拾い上げ・切断・供給装置により切断された飼料
が連続して供給され、成形空間内において円柱状にロー
ルベールが成形されて後、梱包される。従って、圃場に
おいて飼料作物を連続して能率よくロールベールに成形
され、梱包される。

【００１１】．上記Ｃ．の構成により、成形装置の開
口部に、フォレージハーベスタのような圃場から飼料作
物を細断しながら収穫する細断収穫機構及びこの細断収
穫機構からの細断飼料を収容して排出する飼料作物細断
収穫・収容・排出装置により細断飼料を供給し、円柱状
のロールベールに成形して後、梱包する。この場合にも
バーチェンの横バーの表面にベルトを取付けられている
ので、ロスを少なくしてロールベールを成形し梱包す
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付の
図面に基づいて具体的に説明する。

【００１３】図１ないし図３において、符号１は左右対
をなし縦方向に回動する無端チェン１，１で、この無端
チェン１，１間に多数の横バー２をボルト３及びナット
４により取付けてバーチェン５を構成している。、この
バーチェン５の横バー２の表面にベルト６をボルト７及
びナット８により取付け、これら無端チェン１，１、多
数の横バー２及びベルト６により、上記横バー２に平行
な横方向の開口部９を斜め下方に有し、内部に側面形状
がほぼ円形をなす成形空間１０を形成して、無端チェン
１，１をスプロケット１１，１１により一方向（矢印方
向）に回転駆動するようにしてロールベール成形装置１
２を構成し、移動式のロールベーラに装着されて使用さ
れる。横バー２は板状に図示しているが、パイプ状、中
実棒状でも差し支えない。

【００１４】そして、上記開口部９から供給された飼料
作物を、成形空間１０内でベルト６面により一方向に回
転させながら円柱状のロールベールに成形して後、開口
部９から供給するように設けられたネットまたは結束紐
供給装置１３から供給されるネットまたは結束紐（この
実施例ではトワイン）により梱包される。開口部９に臨
んで、図示しないが、圃場から飼料作物を拾い上げる周
知のピックアップ機構、あるいはピックアップ機構及び
該ピックアップ機構により拾い上げた飼料作物を切断し
て供給する飼料作物拾い上げ・切断・供給装置を配設
し、ピックアップ機構により拾い上げた飼料作物、ある
いは飼料作物拾い上げ・切断・供給装置による切断され
た飼料を開口部９に供給し、成形空間１０内で円柱状の
ロールベールに成形して後、ネットまたは結束紐により
梱包するようにしている。

【００１５】上記ベルト６は、横バー２に対して１本の
ものを取付けてもよいが、ベルト６の取扱いが面倒にな
るので、図２に示すように、縦方向に３本に分割して、
あるいは長さ、幅方向に何枚かに分割して取付けるよう
にすると交換を容易にすることができる。また、ベルト
６の横バー２への取付けは、ボルト７及びナット８に限
らず、タッピングネジや他の手段にしてもよいものであ
る。

【００１６】ロールベール成形装置１２は、図４に示す
ように、第１の成形装置１２ａと第２の成形装置１２ｂ
により成形空間１０を形成するようにして斜め上部に開
口部９を開口させ、この開口部９からネットまたは結束
紐供給装置１３によりネットまたは結束紐を供給するよ
うにしてもよい。そして、開口部９に臨んで、図示しな
い周知のフォレージハーベスタのような圃場から飼料作
物を細断しながら収穫する細断収穫機構と、この細断収
穫機構からの細断飼料を収容して排出する飼料作物細断
収穫・収容・排出装置を配設し、開口部９に、飼料作物
細断収穫・収容・排出装置から細断飼料を供給し、円柱
状のロールベールを成形して後、梱包するようにしても
よいものである。

【００１７】また、ロールベール成形装置１２は、図５
に示すように、図３及び図４の実施例のようにロールベ
ール成形装置１２の全部を構成することなく、その一部
（ほぼ半分）を構成し、他の部分を複数のロール１４に
より成形空間１０を形成するようにして傾斜下方に開口
部９を開口させ、ロール１４，１４間を通ってネットま
たは結束紐供給装置１３からネットまたは結束紐を供給
するようにしてもよいものである。

【００１８】上記ネットまたは結束紐供給装置１３は、
図６に示すように、ロールベール成形装置１２の一端を
圧縮バネ１５により移動可能に弾持しておき、成形空間
１０内のロールベールが一杯になったときにロールベー
ル成形装置１２の一端が移動しスイッチ１６を作動さ
せ、ネットまたは結束紐供給装置１３のネットまたは結
束紐繰出しロール１３ａを作動させ、ネットまたは結束
紐を自動的に繰り出すようにしてもよいものである。ま
た、スイッチ１６の作動によりブザーを鳴らし、手元ス
イッチによりネットまたは結束紐供給装置１３のネット
または結束紐繰出しロール１３ａを作動させてネットま
たは結束紐を繰出すようにしてもよい。なお、ネットま
たは結束紐供給装置１３には、図示しないが、ネットま
たは結束紐によりロールベールを梱包し終わったときに
ネットまたは結束紐を切断する切断装置を設けている。

【００１９】次に、上記のように構成された飼料作物の
成形・梱包装置の動作について説明する。

【００２０】圃場において刈り取られた飼料作物は、生
のまま、あるいは乾燥されて、ピックアップ機構、飼料
作物拾い上げ・切断・供給装置、フォレージハーベスタ
のような細断収穫機構及び飼料作物細断収穫・収容・排
出装置等により、ピックアップされ、あるいは細断され
て開口部９から成形空間１０内に供給され、一定方向に
回動するベルト６により一方向に回転されながら円柱状
のロールベールを成形し、成形が完了した時点でネット
または結束紐供給装置１３からネットまたは結束紐を供
給して梱包する。梱包されたロールベールＡは、図７に
示すように、ロールベール成形装置１２の一端を解放し
て地上に排出する。

【００２１】ロールベール成形装置１２は、無端チェン
１，１をスプロケット１１により駆動しているので、従
来のベルト式のロールベーラが駆動系に対してベルトが
スリップしやすいのに比べ、スリップすることなく確実
に回動する。また、横バー２の表面にベルト６を取付け
ているので、ロールベール成形面に飼料作物が通過する
間隙が少なく、細断した飼料作物であってもロスを少な
くしてロールベールを成し梱包することができる。さら
に、ベルト６面と飼料作物とのスリップは少ないので、
効率的なロールベールの成形・梱包を行うことができ
る。

【００２２】上記のように、開口部９にはピックアップ
機構により拾い上げた飼料作物、飼料作物拾い上げ・切
断・供給装置あるいはフォレージハーベスタのような細
断収穫機構及び飼料作物細断収穫・収容・排出装置等に
よりにより切断された飼料が連続して供給され、成形空
間１０内において円柱状のロールベールを成形し、ネッ
トまたは結束紐により梱包する。従って、圃場において
飼料作物を連続して開口部９に供給し、能率よくロール
ベールに成形して梱包することができる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の飼料作物の
成形・梱包装置によれば、以下の効果を奏することがで
きる。

【００２４】．左右対をなし縦方向に回動する無端チ
ェン間に多数の横バーを取付けてバーチェンを構成し、
このバーチェンの横バーの表面にベルトを取付け、これ
ら無端チェン、多数の横バー及びベルトにより、上記横
バーに平行な横方向の開口部を有し、内部に側面形状が
ほぼ円形をなす成形空間が形成される成形装置の全部あ
るいは一部を構成し、上記開口部から供給した飼料作物
を、成形空間内で一方向に回転させながら円柱状に成形
して後、梱包するようにしたので、開口部から供給され
た飼料作物を、成形空間内でベルトにより一方向に回転
させながら円柱状のロールベールに成形して、梱包する
ことができる。このとき、従来のベルト式のロールベー
ラであると駆動系に対してベルトがスリップしやすいの
であるが、本発明ではチェン駆動であるためスリップを
生じることがない。また、バーチェンの横バーの表面に
ベルトを取付けているので、ロール成形面に飼料作物が
通過する間隙が少なくなり、細断した飼料作物であって
もロスを少なくしてロールベールを成形・梱包すること
ができる。さらに、ベルト面と飼料作物とのスリップが
少なく、効率的なロールベールの成形・梱包を行うこと
ができる。

【００２５】．成形装置の開口部に臨んで、圃場から
飼料作物を拾い上げるピックアップ機構、あるいはピッ
クアップ機構及び該ピックアップ機構により拾い上げた
飼料作物を切断して供給する飼料作物拾い上げ・切断・
供給装置を配設し、上記開口部に、ピックアップ機構に
より拾い上げた飼料作物、あるいは飼料作物拾い上げ・
切断・供給装置による切断飼料を供給し、成形空間内で
円柱状に成形して後、梱包するようにしたので、開口部
に、ピックアップ機構により拾い上げた飼料作物、ある
いは飼料作物拾い上げ・切断・供給装置により切断され
た飼料を連続して供給して、成形空間内において円柱状
にロールベールを成形して後、梱包することができる。
従って、圃場において飼料作物を連続して能率よくロー
ルベールに成形し、梱包することができる。

【００２６】．成形装置の開口部に臨んで、フォレー
ジハーベスタのような圃場から飼料作物を細断しながら
収穫する細断収穫機構と、この細断収穫機構からの細断
飼料を収容して排出する飼料作物細断収穫・収容・排出
装置を配設し、上記開口部に、飼料作物細断収穫・収容
・排出装置から細断飼料を供給し、円柱状に成形して
後、梱包するようにしたので、成形装置の開口部に、フ
ォレージハーベスタのような圃場から飼料作物を細断し
ながら収穫する細断収穫機構及びこの細断収穫機構から
の細断飼料を収容して排出する飼料作物細断収穫・収容
・排出装置により細断飼料を連続して供給し、円柱状の
ロールベールに成形して後、梱包することができる。こ
の場合にも、バーチェンの横バーの表面にベルトを取付
けているので、ロスを少なくしてロールベールを成形し
梱包することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるロールベール成形装置の部分分解
斜視図である。

【図２】ロールベール成形装置の正面図である。

【図３】ロールベール成形装置の第１の実施例の側面図
である。

【図４】ロールベール成形装置の第２の実施例の側面図
である。

【図５】ロールベール成形装置の第３の実施例の側面図
である。

【図６】ネットまたは結束紐供給装置の自動繰出し装置
の側面図である。

【図７】梱包したロールベールを成形装置から取出す状
態の側面図である。

【符号の説明】

１ 無端チェン ２ 横バー ３，７ ボルト ４，８ ナット ５ バーチェン ６ ベルト ９ 開口部 １０ 成形空間 １１ スプロケット １２ ロールベール成形装置 １２ａ 第１の成形装置
１２ｂ 第２の成形装置 １３ ネットまたは結束紐供給装置 １３ａ ネットま
たは結束紐繰出しロール １４ ロール １５ 圧縮バネ １６ スイッチ Ａ 梱包されたロールベール

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右対をなし縦方向に回動する無端チェ
   ン間に多数の横バーを取付けてバーチェンを構成し、こ
   のバーチェンの横バーの表面にベルトを取付け、これら
   無端チェン、多数の横バー及びベルトにより、上記横バ
   ーに平行な横方向の開口部を有し、内部に側面形状がほ
   ぼ円形をなす成形空間が形成される成形装置の全部ある
   いは一部を構成し、 上記開口部から供給した飼料作物を、成形空間内で一方
   向に回転させながら円柱状に成形して後、梱包するよう
   にしたことを特徴とする飼料作物の成形・梱包装置。
2. 【請求項２】 上記成形装置の開口部に臨んで、圃場か
   ら飼料作物を拾い上げるピックアップ機構、あるいはピ
   ックアップ機構及び該ピックアップ機構により拾い上げ
   た飼料作物を切断して供給する飼料作物拾い上げ・切断
   ・供給装置を配設し、 上記開口部に、ピックアップ機構により拾い上げた飼料
   作物、あるいは飼料作物拾い上げ・切断・供給装置によ
   る切断飼料を供給し、成形空間内で円柱状に成形して
   後、梱包するようにしたことを特徴とする請求項１記載
   の飼料作物の成形・梱包装置。
3. 【請求項３】 上記成形装置の開口部に臨んで、フォレ
   ージハーベスタのような圃場から飼料作物を細断しなが
   ら収穫する細断収穫機構と、この細断収穫機構からの細
   断飼料を収容して排出する飼料作物細断収穫・収容・排
   出装置を配設し、 上記開口部に、飼料作物細断収穫・収容・排出装置から
   細断飼料を供給し、円柱状に成形して後、梱包するよう
   にしたことを特徴とする請求項１記載の飼料作物の成形
   ・梱包装置。