JPH11127550A - 永久磁石式回転機の回転子 - Google Patents
永久磁石式回転機の回転子Info
- Publication number
- JPH11127550A JPH11127550A JP9288166A JP28816697A JPH11127550A JP H11127550 A JPH11127550 A JP H11127550A JP 9288166 A JP9288166 A JP 9288166A JP 28816697 A JP28816697 A JP 28816697A JP H11127550 A JPH11127550 A JP H11127550A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- silver
- eddy current
- current loss
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 うず電流損を低減した永久磁石式回転機の回
転子を提供する。 【解決手段】 回転子材料よりも抵抗率の低い金属を回
転子表面全体に蒸着したものである。
転子を提供する。 【解決手段】 回転子材料よりも抵抗率の低い金属を回
転子表面全体に蒸着したものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、うず電流損を低減
する永久磁石式回転機の回転子に関する。
する永久磁石式回転機の回転子に関する。
【０００２】
【従来の技術】回転電機のうち例えば本発明の一例を示
す図１の如く回転子１に永久磁石２を用いる構造のもの
が、最近多く出現しており、しかも最近高エネルギ積を
持つ永久磁石が開発され、電動機や発電機において小型
・高速回転が可能な構造のものが出現している。
す図１の如く回転子１に永久磁石２を用いる構造のもの
が、最近多く出現しており、しかも最近高エネルギ積を
持つ永久磁石が開発され、電動機や発電機において小型
・高速回転が可能な構造のものが出現している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】この場合、交番磁界中
のうず電流損に着目してみるとき、交番磁界中の回転子
は電磁誘導により回転子表面にうず電流が流れ、ジュー
ル熱が生じうず電流損が生じるのであるが、このうず電
流損Ｗe は一般に次式にて表わされる。 Ｗe ＝（Ｃ／ρ）×ｆ2 ×ｄ2 ×Ｉs 2 ここで、Ｃは定数、ρは抵抗率、ｆは周波数、ｄは表皮
厚さ、Ｉs は磁化の強さを示している。
のうず電流損に着目してみるとき、交番磁界中の回転子
は電磁誘導により回転子表面にうず電流が流れ、ジュー
ル熱が生じうず電流損が生じるのであるが、このうず電
流損Ｗe は一般に次式にて表わされる。 Ｗe ＝（Ｃ／ρ）×ｆ2 ×ｄ2 ×Ｉs 2 ここで、Ｃは定数、ρは抵抗率、ｆは周波数、ｄは表皮
厚さ、Ｉs は磁化の強さを示している。
【０００４】上式から判明するように高速回転が可能に
なると、周波数ｆが増大しうず電流損Ｗe は急激に増大
することになる。しかも、抵抗が小さく電流が大きい回
転子鉄心表面のみならず、永久磁石の抵抗率が１４４μ
Ω・ｃｍで、通常使用されているけい素鋼板と比べ４〜
５倍と大きい点からして、交番磁界中で永久磁石を含め
た回転子のうず電流損が問題となる。
なると、周波数ｆが増大しうず電流損Ｗe は急激に増大
することになる。しかも、抵抗が小さく電流が大きい回
転子鉄心表面のみならず、永久磁石の抵抗率が１４４μ
Ω・ｃｍで、通常使用されているけい素鋼板と比べ４〜
５倍と大きい点からして、交番磁界中で永久磁石を含め
た回転子のうず電流損が問題となる。
【０００５】本発明は、上述の問題に鑑み、うず電流損
を低減した永久磁石式回転機の回転子の提供を目的とす
る。
を低減した永久磁石式回転機の回転子の提供を目的とす
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明は、次の発明特定事項を有する。 （１）回転子の一部に永久磁石を備えた永久磁石式回転
機において、回転子材料よりも抵抗率の低い金属を回転
子表面全体に蒸着したことを特徴とする。 （２）上記（１）において、上記金属は銀、銅、銅合
金、アルミニウム、アルミニウム合金のいずれかである
ことを特徴とする。
発明は、次の発明特定事項を有する。 （１）回転子の一部に永久磁石を備えた永久磁石式回転
機において、回転子材料よりも抵抗率の低い金属を回転
子表面全体に蒸着したことを特徴とする。 （２）上記（１）において、上記金属は銀、銅、銅合
金、アルミニウム、アルミニウム合金のいずれかである
ことを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の実施の形態につ
いての説明をする。図１において、回転子１表面におけ
るうず電流損を小さくするために、回転子表面に回転子
材料よりも導電率の大きな被膜３を形成している。
いての説明をする。図１において、回転子１表面におけ
るうず電流損を小さくするために、回転子表面に回転子
材料よりも導電率の大きな被膜３を形成している。
【０００８】＜実施例１＞回転子表面に金属中最も低い
抵抗率を有する銀を蒸着したところ、従来から存在する
回転子表面未処理品に対してうず電流損は銀膜厚さ０．
７ｍｍ以上で４０％程度、０．３ｍｍでも２０％程度低
減できた。図２は銀蒸着時のうず電流損失比を示してお
り、縦軸は未処理品のうず電流損を１としたときの銀蒸
着時のうず電流損比であり横軸は膜厚を示している。つ
まり０．７ｍｍの膜厚でうず電流損が０．６まで低減
し、０．３ｍｍの膜厚で０．８のうず電流損が生じたこ
とを示している。
抵抗率を有する銀を蒸着したところ、従来から存在する
回転子表面未処理品に対してうず電流損は銀膜厚さ０．
７ｍｍ以上で４０％程度、０．３ｍｍでも２０％程度低
減できた。図２は銀蒸着時のうず電流損失比を示してお
り、縦軸は未処理品のうず電流損を１としたときの銀蒸
着時のうず電流損比であり横軸は膜厚を示している。つ
まり０．７ｍｍの膜厚でうず電流損が０．６まで低減
し、０．３ｍｍの膜厚で０．８のうず電流損が生じたこ
とを示している。
【０００９】＜実施例２＞上述の実施例１にて銀の使用
は経済的負担を伴うため抵抗率が銀とほぼ同じである銅
を蒸着したところ、銀と比べ蒸着効率は約９５％である
が、回転子表面のうず電流損は、図３にも示すように膜
厚が１ｍｍ以上で４０％程度、０．５ｍｍでも２０％程
度低減できた。
は経済的負担を伴うため抵抗率が銀とほぼ同じである銅
を蒸着したところ、銀と比べ蒸着効率は約９５％である
が、回転子表面のうず電流損は、図３にも示すように膜
厚が１ｍｍ以上で４０％程度、０．５ｍｍでも２０％程
度低減できた。
【００１０】＜実施例３＞銅よりも抵抗率は若干大きい
が、蒸着効率が銀とほぼ同じである銅合金（例えばＣｕ
−Ｃｒ−Ｚｒ）を蒸着したところ、うず電流損は、図４
にも示すように銅合金厚さが１ｍｍ以上で４０％程度、
０．５ｍｍでも２０％程度低減できた。
が、蒸着効率が銀とほぼ同じである銅合金（例えばＣｕ
−Ｃｒ−Ｚｒ）を蒸着したところ、うず電流損は、図４
にも示すように銅合金厚さが１ｍｍ以上で４０％程度、
０．５ｍｍでも２０％程度低減できた。
【００１１】＜実施例４＞銀、銅よりも抵抗率は若干大
きいが、密度が小さく回転体としては有利であり、価格
も銅とほぼ同じであるアルミニウムを蒸着したところ、
うず電流損は、図５に示すようにアルミニウム膜厚１３
ｍｍ以上で３０％程度、０．５ｍｍで１５％程度低減で
きた。なお、蒸着効率は銀に対して９０％程度であっ
た。
きいが、密度が小さく回転体としては有利であり、価格
も銅とほぼ同じであるアルミニウムを蒸着したところ、
うず電流損は、図５に示すようにアルミニウム膜厚１３
ｍｍ以上で３０％程度、０．５ｍｍで１５％程度低減で
きた。なお、蒸着効率は銀に対して９０％程度であっ
た。
【００１２】＜実施例５＞アルミニウムよりも抵抗率は
若干大きいが蒸着効率が銅とほぼ同じであるアルミニウ
ム合金（例えばＡｌ−Ｓｉ、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ等）蒸着
したところ、図６にも示すように回転子のうず電流損
は、アルミニウム合金膜厚１．３ｍｍ以上で３０％程
度、０．５ｍｍにて１５％程度低減できた。
若干大きいが蒸着効率が銅とほぼ同じであるアルミニウ
ム合金（例えばＡｌ−Ｓｉ、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ等）蒸着
したところ、図６にも示すように回転子のうず電流損
は、アルミニウム合金膜厚１．３ｍｍ以上で３０％程
度、０．５ｍｍにて１５％程度低減できた。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、回転子
材料よりも抵抗率の低い金属を蒸着したことにより、う
ず電流損が抑えられる。
材料よりも抵抗率の低い金属を蒸着したことにより、う
ず電流損が抑えられる。
【図１】回転子の一例の断面図。
【図２】銀特性線図。
【図３】銅特性線図。
【図４】銅合金特性線図。
【図５】アルミニウム特性線図。
【図６】アルミニウム合金特性線図。
１ 回転子 ２ 永久磁石 ３ 蒸着被膜
Claims (2)
- 【請求項１】 回転子の一部に永久磁石を備えた永久磁
石式回転機において、 回転子材料よりも抵抗率の低い金属を回転子表面全体に
蒸着したことを特徴とする永久磁石式回転機の回転子。 - 【請求項２】 上記金属は銀、銅、銅合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金のいずれかであることを特徴とす
る請求項１記載の永久磁石式回転機の回転子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9288166A JPH11127550A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 永久磁石式回転機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9288166A JPH11127550A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 永久磁石式回転機の回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11127550A true JPH11127550A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=17726670
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9288166A Withdrawn JPH11127550A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 永久磁石式回転機の回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11127550A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4869351B2 (ja) * | 2005-11-14 | 2012-02-08 | ルノー・エス・アー・エス | 内燃エンジン用スパークプラグ |
-
1997
- 1997-10-21 JP JP9288166A patent/JPH11127550A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4869351B2 (ja) * | 2005-11-14 | 2012-02-08 | ルノー・エス・アー・エス | 内燃エンジン用スパークプラグ |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4777396A (en) | Rotor of induction motor | |
| EP0320304B1 (en) | Conductive metal inserts in rotor of dynamoelectric machine | |
| CN1842954A (zh) | 具有径向气隙、横向磁通的马达 | |
| US7723894B2 (en) | Electrical machine with improved loss characteristics and method of making same | |
| US6531801B1 (en) | Asynchronous motors having simple rotor structures | |
| US5734217A (en) | Induction machine using ferromagnetic conducting material in rotor | |
| JP3362479B2 (ja) | 回転電機の回転子 | |
| JPH11127550A (ja) | 永久磁石式回転機の回転子 | |
| CN110224514A (zh) | 一种永磁轴向磁通电动补偿脉冲发电机 | |
| Raminosoa et al. | Impact of ultra-conducting winding on the power density and performance of non-heavy rare earth traction motors | |
| JPS6110952A (ja) | 永久磁石形回転電機 | |
| CN209881500U (zh) | 一种电机转子护套、电机转子、电机、压缩机和电器 | |
| KR20120001078A (ko) | 귀금속 인레이 클래드재를 제조하는 방법 | |
| US2559738A (en) | Synchronous electric motor construction | |
| JP2002034216A (ja) | 高速回転電動機とその製造方法 | |
| KR20160016393A (ko) | 금속과 비금속 나노물질을 이용한 고효율의 제너레이터가 장착된 스쿠터 | |
| Krogstad et al. | Effect of a Time-Dependent Magnetic Field on the Corrosion of Nickel-Aluminum Bronze | |
| JPH05114311A (ja) | マグネツトワイヤー | |
| JP3424782B2 (ja) | 高効率ロータ用部品及びロータ | |
| Takemae et al. | Improvements to Efficiency and Reduced Torque Ripple in Axial-Gap PM Motors | |
| Muthusamy et al. | Design of an Outer Rotor PMSM with Soft Magnetic Composite Stator Core | |
| JPS5813622B2 (ja) | マグネトロン型スパッタ装置 | |
| JPH083762A (ja) | 耐食性磁性合金 | |
| JPH08126275A (ja) | コアレス回転機 | |
| JP2757120B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |