JPH1112562A - ダイアモンド砥粒の回収方法 - Google Patents
ダイアモンド砥粒の回収方法Info
- Publication number
- JPH1112562A JPH1112562A JP17181297A JP17181297A JPH1112562A JP H1112562 A JPH1112562 A JP H1112562A JP 17181297 A JP17181297 A JP 17181297A JP 17181297 A JP17181297 A JP 17181297A JP H1112562 A JPH1112562 A JP H1112562A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diamond abrasive
- water
- dispersant
- abrasive grains
- concentrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
- Physical Water Treatments (AREA)
- Centrifugal Separators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイアモンド砥粒を含む研磨スラリー廃液か
らダイアモンド砥粒を回収する。 【解決手段】 研磨スラリー廃液を遠心分離して固形分
を濃縮し、これを水洗して含まれている分散剤などを水
に溶解させて除去したのち、酸で処理して被研磨材に由
来する金属成分を溶解除去して、ダイアモンド砥粒だけ
を残す。
らダイアモンド砥粒を回収する。 【解決手段】 研磨スラリー廃液を遠心分離して固形分
を濃縮し、これを水洗して含まれている分散剤などを水
に溶解させて除去したのち、酸で処理して被研磨材に由
来する金属成分を溶解除去して、ダイアモンド砥粒だけ
を残す。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はダイアモンド砥粒を
含む研磨スラリー廃液から、ダイアモンド砥粒を回収し
て再使用する方法に関するものである。
含む研磨スラリー廃液から、ダイアモンド砥粒を回収し
て再使用する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】スラリー状の研磨剤を用いる研磨作業は
種々の分野で広く行われており、対象物及び要求される
研磨精度に応じて種々の研磨剤が用いられている。最も
一般的な研磨剤はアルミナを砥粒とするものであり、こ
のものは比較的安価なので、使用済の研磨剤はそのまま
廃棄されている。これに対し高い研磨精度を要求される
場合には、ダイアモンド砥粒を用いた研磨剤が用いられ
ている。例えばアルミニウムやガラスなどから成る基板
に磁気記録層を形成してハードディスクを製造する過程
では、一般にテキスチァリングと称する研磨工程を経由
する。従来、この研磨工程では一般にアルミナ砥粒を用
いた研磨剤が用いられていたが、最近ではより精密なテ
キスチャリングの実現を目ざして、ダイアモンド砥粒を
用いた研磨剤が用いられるようになってきている。
種々の分野で広く行われており、対象物及び要求される
研磨精度に応じて種々の研磨剤が用いられている。最も
一般的な研磨剤はアルミナを砥粒とするものであり、こ
のものは比較的安価なので、使用済の研磨剤はそのまま
廃棄されている。これに対し高い研磨精度を要求される
場合には、ダイアモンド砥粒を用いた研磨剤が用いられ
ている。例えばアルミニウムやガラスなどから成る基板
に磁気記録層を形成してハードディスクを製造する過程
では、一般にテキスチァリングと称する研磨工程を経由
する。従来、この研磨工程では一般にアルミナ砥粒を用
いた研磨剤が用いられていたが、最近ではより精密なテ
キスチャリングの実現を目ざして、ダイアモンド砥粒を
用いた研磨剤が用いられるようになってきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ダイアモンド砥粒はア
ルミナ砥粒よりも著しく高価なので、使用済の研磨剤か
らダイアモンド砥粒を分離・回収して、再使用するのが
望ましい。しかし研磨剤には、砥粒を分散させ、かつそ
の沈降分離を防止するために、界面活性剤や高粘度の水
溶性高分子物質などの分散剤が多量に含まれている。こ
れに対し、ダイアモンド砥粒は平均粒径が２μｍ程度で
あることが多いので、研磨工程から排出された研磨スラ
リー廃液を静置しても、ダイアモンド砥粒を沈降分離さ
せることは極めて困難である。また研磨スラリー廃液中
には被研磨材に由来する金属成分の粒子が多量に含まれ
ているが、これらの粒子の大きさはダイアモンド砥粒と
ほぼ等しいので、濾過や沈降分離などにより両者を分離
することは不可能に近い。このように、ダイアモンド砥
粒を含む研磨スラリー廃液も、これからダイアモンド砥
粒を分離・回収する適当な方法が無いので、そのまま廃
棄されているのが現状である。従って本発明は、研磨ス
ラリー廃液からダイアモンド砥粒を回収する方法を提供
しようとするものである。
ルミナ砥粒よりも著しく高価なので、使用済の研磨剤か
らダイアモンド砥粒を分離・回収して、再使用するのが
望ましい。しかし研磨剤には、砥粒を分散させ、かつそ
の沈降分離を防止するために、界面活性剤や高粘度の水
溶性高分子物質などの分散剤が多量に含まれている。こ
れに対し、ダイアモンド砥粒は平均粒径が２μｍ程度で
あることが多いので、研磨工程から排出された研磨スラ
リー廃液を静置しても、ダイアモンド砥粒を沈降分離さ
せることは極めて困難である。また研磨スラリー廃液中
には被研磨材に由来する金属成分の粒子が多量に含まれ
ているが、これらの粒子の大きさはダイアモンド砥粒と
ほぼ等しいので、濾過や沈降分離などにより両者を分離
することは不可能に近い。このように、ダイアモンド砥
粒を含む研磨スラリー廃液も、これからダイアモンド砥
粒を分離・回収する適当な方法が無いので、そのまま廃
棄されているのが現状である。従って本発明は、研磨ス
ラリー廃液からダイアモンド砥粒を回収する方法を提供
しようとするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ダイア
モンド砥粒及び分散剤を含む研磨スラリー廃液を遠心分
離してダイアモンド砥粒を含む固形分を濃縮し、これを
水洗して分散剤を除去したのち、酸で処理して共存して
いる被研磨材由来の金属成分を溶解除去することによ
り、研磨スラリー廃液からダイアモンド砥粒を回収する
ことができる。
モンド砥粒及び分散剤を含む研磨スラリー廃液を遠心分
離してダイアモンド砥粒を含む固形分を濃縮し、これを
水洗して分散剤を除去したのち、酸で処理して共存して
いる被研磨材由来の金属成分を溶解除去することによ
り、研磨スラリー廃液からダイアモンド砥粒を回収する
ことができる。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明でダイアモンド砥粒を回収
するには、先ず研磨スラリー廃液を遠心分離して、ダイ
アモンド砥粒を含む固形分を濃縮する。遠心分離機とし
ては、濾過型のものを用いることもできるが、デカンタ
ー型のものを用いるのが好ましい。遠心条件は、遠心分
離機の型式や研磨スラリー廃液の種類により適宜選択す
ればよい。例えばデカンター型の遠心分離機を用いる場
合には、研磨スラリー廃液の粘度が３０センチポイズ程
度であれば、２×１０4 Ｇ程度の遠心力を５〜１０分間
加えると、大部分の固形分を分離することができる。
するには、先ず研磨スラリー廃液を遠心分離して、ダイ
アモンド砥粒を含む固形分を濃縮する。遠心分離機とし
ては、濾過型のものを用いることもできるが、デカンタ
ー型のものを用いるのが好ましい。遠心条件は、遠心分
離機の型式や研磨スラリー廃液の種類により適宜選択す
ればよい。例えばデカンター型の遠心分離機を用いる場
合には、研磨スラリー廃液の粘度が３０センチポイズ程
度であれば、２×１０4 Ｇ程度の遠心力を５〜１０分間
加えると、大部分の固形分を分離することができる。
【０００６】遠心分離により濃縮された固形分の濃度は
通常は１０〜３０重量％程度であり、多量の分散剤を含
有している。本発明では、この濃縮された固形分を水洗
して分散剤を除去する。通常は濃縮された固形分を水に
懸濁させて攪拌し、共存している分散剤を水中に溶解さ
せたのち、遠心分離その他の適宜の手段で固液分離すれ
ばよい。好ましくはこの懸濁攪拌−固液分離を数回反復
して、固形分から付着している分散剤を十分に除去す
る。
通常は１０〜３０重量％程度であり、多量の分散剤を含
有している。本発明では、この濃縮された固形分を水洗
して分散剤を除去する。通常は濃縮された固形分を水に
懸濁させて攪拌し、共存している分散剤を水中に溶解さ
せたのち、遠心分離その他の適宜の手段で固液分離すれ
ばよい。好ましくはこの懸濁攪拌−固液分離を数回反復
して、固形分から付着している分散剤を十分に除去す
る。
【０００７】水洗を経た固形分は、ダイアモンド砥粒の
他に被研磨材に由来する金属成分を含有しているので、
硝酸その他の鉱酸で処理して金属成分を溶解させる。ダ
イアモンド砥粒は酸には侵されないので、酸の種類や濃
度その他の条件は、専ら溶解除去しようとする金属成分
に応じて適宜選択すればよい。通常は１０〜４０％程度
の稀硝酸を用いる。被研磨材に由来する金属成分が溶解
したならば、静置分離その他適宜の手段で液相と固相と
を分離する。固相を十分に水洗して付着している酸分を
除去すると、夾雑物を殆ど含まないダイアモンド砥粒を
回収することができる。
他に被研磨材に由来する金属成分を含有しているので、
硝酸その他の鉱酸で処理して金属成分を溶解させる。ダ
イアモンド砥粒は酸には侵されないので、酸の種類や濃
度その他の条件は、専ら溶解除去しようとする金属成分
に応じて適宜選択すればよい。通常は１０〜４０％程度
の稀硝酸を用いる。被研磨材に由来する金属成分が溶解
したならば、静置分離その他適宜の手段で液相と固相と
を分離する。固相を十分に水洗して付着している酸分を
除去すると、夾雑物を殆ど含まないダイアモンド砥粒を
回収することができる。
【０００８】
【実施例】磁気記録媒体用ハードディスクの製造過程
で、ニッケル−リン無電解メッキ層のテキスチァリング
工程から排出された、ダイアモンド砥粒を含む研磨スラ
リー廃液（粘度約２０センチポイズ、ダイアモンド砥粒
濃度０．１２５重量％）を、デカンター型の遠心分離機
に供給して、固形分の濃縮を行った。加えた遠心力は２
×１０4 Ｇであり、遠心分離機内の液の滞留時間は約
８．５分間とした。これにより約２００リットルの研磨
スラリー廃液から、濃縮された固形分約３ｋｇを得た。
で、ニッケル−リン無電解メッキ層のテキスチァリング
工程から排出された、ダイアモンド砥粒を含む研磨スラ
リー廃液（粘度約２０センチポイズ、ダイアモンド砥粒
濃度０．１２５重量％）を、デカンター型の遠心分離機
に供給して、固形分の濃縮を行った。加えた遠心力は２
×１０4 Ｇであり、遠心分離機内の液の滞留時間は約
８．５分間とした。これにより約２００リットルの研磨
スラリー廃液から、濃縮された固形分約３ｋｇを得た。
【０００９】この固形分を水２００リットルに加えて１
５分間攪拌したのち、上記と同じ条件で遠心分離した。
この操作をもう一度行ったのち、得られた固形分を乾燥
した。３５％硝酸２リットルをガラス製容器に入れ、こ
れに上記で得た乾燥した固形分を投入し、３０分間攪拌
した。次いで３０分間静置したのちデカンテーションに
より上澄液を除去した。この操作を更に二度行って、硝
酸の付着した固形分約１ｋｇを得た。
５分間攪拌したのち、上記と同じ条件で遠心分離した。
この操作をもう一度行ったのち、得られた固形分を乾燥
した。３５％硝酸２リットルをガラス製容器に入れ、こ
れに上記で得た乾燥した固形分を投入し、３０分間攪拌
した。次いで３０分間静置したのちデカンテーションに
より上澄液を除去した。この操作を更に二度行って、硝
酸の付着した固形分約１ｋｇを得た。
【００１０】水２００リットルに上記で得た固形分を加
え１５分間攪拌したのち、最初に用いたデカンター型の
遠心分離機で固液分離した。この操作をもう一度行った
のち得られた固形分を乾燥した。収量は約２００ｇであ
った。研磨スラリー廃液の最初の固形分（＝未処理品）
と、上記で最終的に得られた固形分（＝処理品）とを、
蛍光Ｘ線分析法で分析した結果は、表−１の通りであ
り、最終的に得られた固形物は、夾雑物の極めて少ない
ダイアモンド砥粒であった。従って研磨スラリー廃液中
のダイアモンド砥粒の約８０％が回収されたことにな
る。
え１５分間攪拌したのち、最初に用いたデカンター型の
遠心分離機で固液分離した。この操作をもう一度行った
のち得られた固形分を乾燥した。収量は約２００ｇであ
った。研磨スラリー廃液の最初の固形分（＝未処理品）
と、上記で最終的に得られた固形分（＝処理品）とを、
蛍光Ｘ線分析法で分析した結果は、表−１の通りであ
り、最終的に得られた固形物は、夾雑物の極めて少ない
ダイアモンド砥粒であった。従って研磨スラリー廃液中
のダイアモンド砥粒の約８０％が回収されたことにな
る。
【００１１】
【００１２】表−１から明らかなように、本発明によれ
ば研磨スラリー廃液から、それに含まれているダイアモ
ンド砥粒を、純度よく、かつ高い回収率で回収すること
ができる。
ば研磨スラリー廃液から、それに含まれているダイアモ
ンド砥粒を、純度よく、かつ高い回収率で回収すること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項１】 ダイアモンド砥粒及び分散剤を含む研磨
スラリー廃液を遠心分離してダイアモンド砥粒を含む固
形分を濃縮し、これを水洗して分散剤を除去したのち、
酸で処理して共存している被研磨材由来の金属成分を溶
解除去することを特徴とする、ダイアモンド砥粒の回収
方法。 - 【請求項２】 水洗による分散剤の除去が、濃縮された
ダイアモンド砥粒を含む固形分を水に懸濁させて分散剤
を水中に溶解させたのち、固相と水相とを分離すること
により行われることを特徴とする請求項１記載のダイア
モンド砥粒の回収方法。 - 【請求項３】 研磨スラリー廃液が、磁気記録媒体用ハ
ードディスクの製造過程から排出されたものであること
を特徴とする請求項１又は２記載のダイアモンド砥粒の
回収方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17181297A JPH1112562A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ダイアモンド砥粒の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17181297A JPH1112562A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ダイアモンド砥粒の回収方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1112562A true JPH1112562A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15930195
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17181297A Pending JPH1112562A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ダイアモンド砥粒の回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1112562A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002011664A (ja) * | 2000-06-28 | 2002-01-15 | Kurita Water Ind Ltd | 研磨材の回収装置 |
| WO2002096611A1 (en) * | 2001-05-29 | 2002-12-05 | Memc Electronic Materials, S.P.A. | Method for treating an exhausted glycol-based slurry |
| US8425639B2 (en) * | 2008-05-30 | 2013-04-23 | Cabot Microelectronics Corporation | Wire saw slurry recycling process |
| US20160101504A1 (en) * | 2013-04-30 | 2016-04-14 | Konica Minolta, Inc. | Diamond Abrasive Recovery Method |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP17181297A patent/JPH1112562A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002011664A (ja) * | 2000-06-28 | 2002-01-15 | Kurita Water Ind Ltd | 研磨材の回収装置 |
| JP4534241B2 (ja) * | 2000-06-28 | 2010-09-01 | 栗田工業株式会社 | 研磨材の回収方法 |
| WO2002096611A1 (en) * | 2001-05-29 | 2002-12-05 | Memc Electronic Materials, S.P.A. | Method for treating an exhausted glycol-based slurry |
| EP1561557A1 (en) * | 2001-05-29 | 2005-08-10 | MEMC Electronic Materials S.P.A. | Method for treating an exhausted glycol-based slurry |
| US7223344B2 (en) | 2001-05-29 | 2007-05-29 | Memc Electronic Materials, Spa | Method for treating an exhausted glycol-based slurry |
| US8425639B2 (en) * | 2008-05-30 | 2013-04-23 | Cabot Microelectronics Corporation | Wire saw slurry recycling process |
| US20160101504A1 (en) * | 2013-04-30 | 2016-04-14 | Konica Minolta, Inc. | Diamond Abrasive Recovery Method |
| US9868187B2 (en) * | 2013-04-30 | 2018-01-16 | Konica Minolta, Inc. | Diamond abrasive recovery method |
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